JPH07126097A - 超音速分子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置 - Google Patents
超音速分子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置Info
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- JPH07126097A JPH07126097A JP26853193A JP26853193A JPH07126097A JP H07126097 A JPH07126097 A JP H07126097A JP 26853193 A JP26853193 A JP 26853193A JP 26853193 A JP26853193 A JP 26853193A JP H07126097 A JPH07126097 A JP H07126097A
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- thin film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来に較べて、原料分子の流入量および原料
分子のエネルギーの制御性を改善することができ、所望
の良質な薄膜を形成することのできる超音速分子ビーム
による薄膜成長方法及び薄膜成長装置を提供する。 【構成】 真空チャンバ1には、基板2に所定の原料ガ
スを供給するためのガス供給装置4が設けられている。
ガス供給配管5の先端部には、細孔6が設けられてお
り、細孔6には高速開閉バルブ7が配設されている。細
孔6の出口側には、差動排気室8が配設されており、オ
リフィス9と細孔6との間には、差動排気用排気配管1
0が接続されている。
分子のエネルギーの制御性を改善することができ、所望
の良質な薄膜を形成することのできる超音速分子ビーム
による薄膜成長方法及び薄膜成長装置を提供する。 【構成】 真空チャンバ1には、基板2に所定の原料ガ
スを供給するためのガス供給装置4が設けられている。
ガス供給配管5の先端部には、細孔6が設けられてお
り、細孔6には高速開閉バルブ7が配設されている。細
孔6の出口側には、差動排気室8が配設されており、オ
リフィス9と細孔6との間には、差動排気用排気配管1
0が接続されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜を分子線エピタキ
シー法により形成する超音速分子ビームによる薄膜成長
方法及び薄膜成長装置に関する。
シー法により形成する超音速分子ビームによる薄膜成長
方法及び薄膜成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一定の圧力に排気された真空チャ
ンバー内に基板を設け、この基板を加熱しつつ蒸発分子
ビームを照射することによって、半導体等の薄膜を形成
する分子線エピタキシー法が知られている。
ンバー内に基板を設け、この基板を加熱しつつ蒸発分子
ビームを照射することによって、半導体等の薄膜を形成
する分子線エピタキシー法が知られている。
【0003】また、高速に開閉可能なバルブを用い、パ
ルス状にガスを供給して薄膜成長を行う方法も知られて
いる。
ルス状にガスを供給して薄膜成長を行う方法も知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た薄膜成長方法においても、さらに、原料分子の流入量
および原料分子のエネルギーの制御性を改善して、所望
の良質な薄膜を形成できるようにすることが望まれてい
る。
た薄膜成長方法においても、さらに、原料分子の流入量
および原料分子のエネルギーの制御性を改善して、所望
の良質な薄膜を形成できるようにすることが望まれてい
る。
【0005】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたもので、従来に較べて、原料分子の流入量および
原料分子のエネルギーの制御性を改善することができ、
所望の良質な薄膜を形成することのできる超音速分子ビ
ームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置を提供しよう
とするものである。
されたもので、従来に較べて、原料分子の流入量および
原料分子のエネルギーの制御性を改善することができ、
所望の良質な薄膜を形成することのできる超音速分子ビ
ームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1記載
の本発明の超音速分子ビームによる薄膜成長方法は、所
定の真空度に設定した真空チャンバ内に基板を配設して
加熱するとともに、前記真空チャンバ内より高圧に設定
されたガス供給源からの所定の原料ガス又は原料を含む
混合ガスを、前記基板に向けて配置されたガス噴出孔か
ら連続的あるいは間欠的に射出させて、超音速分子ビー
ムを発生させる薄膜成長方法であって、前記ガス噴出孔
と前記基板との間から差動排気しつつ、前記原料ガス又
は原料を含む混合ガスを前記ガス噴出孔から射出させる
ことを特徴とする。
の本発明の超音速分子ビームによる薄膜成長方法は、所
定の真空度に設定した真空チャンバ内に基板を配設して
加熱するとともに、前記真空チャンバ内より高圧に設定
されたガス供給源からの所定の原料ガス又は原料を含む
混合ガスを、前記基板に向けて配置されたガス噴出孔か
ら連続的あるいは間欠的に射出させて、超音速分子ビー
ムを発生させる薄膜成長方法であって、前記ガス噴出孔
と前記基板との間から差動排気しつつ、前記原料ガス又
は原料を含む混合ガスを前記ガス噴出孔から射出させる
ことを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の本発明の超音速分子
ビームによる薄膜成長方法は、請求項1記載の超音速分
子ビームによる薄膜成長方法において、ガス供給源から
の原料ガス又は原料を含む混合ガスの圧力は1Torr以
上、真空チャンバ内の圧力は10-4Torr以下、差動排気
部分の圧力は10-2Torr以下に設定されることを特徴と
する。
ビームによる薄膜成長方法は、請求項1記載の超音速分
子ビームによる薄膜成長方法において、ガス供給源から
の原料ガス又は原料を含む混合ガスの圧力は1Torr以
上、真空チャンバ内の圧力は10-4Torr以下、差動排気
部分の圧力は10-2Torr以下に設定されることを特徴と
する。
【0008】また、請求項3記載の本発明の超音速分子
ビームによる薄膜成長装置は、所定の真空度に設定可能
に構成された真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配
設され、成膜を行う基板を支持および加熱する基板支持
機構と、前記基板に向けて配置されたガス噴出孔から、
前記真空チャンバ内より高圧に設定されたガス供給源か
らの所定の原料ガス又は原料を含む混合ガスを、連続的
あるいは間欠的に射出させるガス射出機構と、前記ガス
噴出孔と前記基板との間から差動排気する差動排気機構
とを具備したことを特徴とする。
ビームによる薄膜成長装置は、所定の真空度に設定可能
に構成された真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配
設され、成膜を行う基板を支持および加熱する基板支持
機構と、前記基板に向けて配置されたガス噴出孔から、
前記真空チャンバ内より高圧に設定されたガス供給源か
らの所定の原料ガス又は原料を含む混合ガスを、連続的
あるいは間欠的に射出させるガス射出機構と、前記ガス
噴出孔と前記基板との間から差動排気する差動排気機構
とを具備したことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成の本発明の超音速分子ビームによる薄
膜成長方法および薄膜成長装置では、例えば、10-4To
rr以下程度の高真空に設定したチャンバ内に基板を配置
して加熱する。そして、例えば、1Torr以上程度に設定
した原料ガス又は原料を含む混合ガスを、ガス噴出孔か
ら連続的あるいは間欠的に射出させるとともに、このガ
ス噴出孔と基板との間から、差動排気部分の圧力が、例
えば、10-2Torr以下となるように、差動排気を行う。
膜成長方法および薄膜成長装置では、例えば、10-4To
rr以下程度の高真空に設定したチャンバ内に基板を配置
して加熱する。そして、例えば、1Torr以上程度に設定
した原料ガス又は原料を含む混合ガスを、ガス噴出孔か
ら連続的あるいは間欠的に射出させるとともに、このガ
ス噴出孔と基板との間から、差動排気部分の圧力が、例
えば、10-2Torr以下となるように、差動排気を行う。
【0010】これによって、基板方向にのみ大きな速度
を持つ原料分子を超音速分子ビームとして選択的に基板
に供給することができ、また、基板方向以外の方向の速
度成分を持つ分子が差動排気によって排出されるので真
空チャンバ内の真空度を維持することができる。
を持つ原料分子を超音速分子ビームとして選択的に基板
に供給することができ、また、基板方向以外の方向の速
度成分を持つ分子が差動排気によって排出されるので真
空チャンバ内の真空度を維持することができる。
【0011】したがって、従来に較べて、原料分子の流
入量および原料分子のエネルギーの制御性を改善するこ
とができ、指向性の高い高密度のガス流によって所望の
良質な薄膜を形成することができる。
入量および原料分子のエネルギーの制御性を改善するこ
とができ、指向性の高い高密度のガス流によって所望の
良質な薄膜を形成することができる。
【0012】すなわち、他のガス分子がほとんどない状
態で、運動エネルギーの高い所定のガス分子を基板面に
供給することができるので、マイグレーションを促進さ
せることができ、質の良い結晶を成長させることができ
る。また、断続供給の場合にはガス分子が基板面に到達
する時間の制御性が高くなるので、反応時間の位相が揃
った状態で成膜を行うことができ、単原子層以下の高い
制御性を得ることができる。さらに、原料供給の高速切
り替えを行うことができ、ヘテロ界面の急峻性を向上さ
せることができる。
態で、運動エネルギーの高い所定のガス分子を基板面に
供給することができるので、マイグレーションを促進さ
せることができ、質の良い結晶を成長させることができ
る。また、断続供給の場合にはガス分子が基板面に到達
する時間の制御性が高くなるので、反応時間の位相が揃
った状態で成膜を行うことができ、単原子層以下の高い
制御性を得ることができる。さらに、原料供給の高速切
り替えを行うことができ、ヘテロ界面の急峻性を向上さ
せることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例の装置の要部構
成を示すもので、図において符号1は液体窒素シュラウ
ド構造を備え持つ真空チャンバを示している。この真空
チャンバ1内には、加熱用ヒータ(図示せず)を備え、
基板2を保持しつつ、この基板2を加熱可能に構成され
たホルダ3が設けられている。
成を示すもので、図において符号1は液体窒素シュラウ
ド構造を備え持つ真空チャンバを示している。この真空
チャンバ1内には、加熱用ヒータ(図示せず)を備え、
基板2を保持しつつ、この基板2を加熱可能に構成され
たホルダ3が設けられている。
【0015】また、真空チャンバ1には、基板2に所定
の原料ガスを供給するためのガス供給装置4が設けられ
ている。このガス供給装置4は、以下のように構成され
ている。
の原料ガスを供給するためのガス供給装置4が設けられ
ている。このガス供給装置4は、以下のように構成され
ている。
【0016】すなわち、図示しない原料ガス供給源に接
続されたガス供給配管5の先端部には、例えば直径が
0.1〜1mm程度の細孔6が設けられており、この細
孔6を高速に開閉可能なように高速開閉バルブ7が配設
されている。細孔6の出口側には、細孔6に比較して十
分断面積の大きな差動排気室8が配設されており、この
差動排気室8内に設けられたオリフィス9と細孔6との
間には、排気ポンプに接続された差動排気用排気配管1
0が接続されている。
続されたガス供給配管5の先端部には、例えば直径が
0.1〜1mm程度の細孔6が設けられており、この細
孔6を高速に開閉可能なように高速開閉バルブ7が配設
されている。細孔6の出口側には、細孔6に比較して十
分断面積の大きな差動排気室8が配設されており、この
差動排気室8内に設けられたオリフィス9と細孔6との
間には、排気ポンプに接続された差動排気用排気配管1
0が接続されている。
【0017】なお、高速開閉バルブ7としては、0.1
ミリ秒ないし500ミリ秒程度の時間で開閉可能なもの
が好適である。また、図中ガス供給装置4は1つのみ示
したが、ガス供給装置4は供給するガス種の数に応じて
設けられ、例えば3 種類のガスを供給しながら成膜を実
施する場合は、3つのガス供給装置4が設けられる。図
2は、本実施例装置の全体構成を示すもので、同図に示
すように、ガス供給配管5には、図示しない原料ガス供
給源からの原料ガス(本実施例ではTMG(トリメチル
ガリウム)ガス。)を流量制御するマスフローコントロ
ーラ11と、圧力センサ12およびこの圧力センサ12
からの信号によって、排気量を調節し、ガス供給配管5
内の原料ガス圧力を所定の値に設定する圧力制御弁13
が設けられている。また、真空チャンバ1には、ターボ
分子ポンプ及び拡散ポンプなどの図示しない排気機構が
接続されている。
ミリ秒ないし500ミリ秒程度の時間で開閉可能なもの
が好適である。また、図中ガス供給装置4は1つのみ示
したが、ガス供給装置4は供給するガス種の数に応じて
設けられ、例えば3 種類のガスを供給しながら成膜を実
施する場合は、3つのガス供給装置4が設けられる。図
2は、本実施例装置の全体構成を示すもので、同図に示
すように、ガス供給配管5には、図示しない原料ガス供
給源からの原料ガス(本実施例ではTMG(トリメチル
ガリウム)ガス。)を流量制御するマスフローコントロ
ーラ11と、圧力センサ12およびこの圧力センサ12
からの信号によって、排気量を調節し、ガス供給配管5
内の原料ガス圧力を所定の値に設定する圧力制御弁13
が設けられている。また、真空チャンバ1には、ターボ
分子ポンプ及び拡散ポンプなどの図示しない排気機構が
接続されている。
【0018】なお、同図において、20は高速開閉バル
ブ(HSV)7を駆動するためのHSVドライバ、21
はこのHSVドライバ20に動作指令信号を送るコンピ
ュータである。また、22は基板2表面の状態を検出す
るためのRHEED検出器、23はこのRHEED検出
器の出力信号を記録するためのレコーダであり、24は
真空チャンバ1内に設けられた高速イオンゲージ(FI
G)を制御するためのFIGコントローラ、25はトラ
ンジェントコンバータである。
ブ(HSV)7を駆動するためのHSVドライバ、21
はこのHSVドライバ20に動作指令信号を送るコンピ
ュータである。また、22は基板2表面の状態を検出す
るためのRHEED検出器、23はこのRHEED検出
器の出力信号を記録するためのレコーダであり、24は
真空チャンバ1内に設けられた高速イオンゲージ(FI
G)を制御するためのFIGコントローラ、25はトラ
ンジェントコンバータである。
【0019】上記構成のこの実施例の装置において、真
空チャンバ1内は、例えば、10-4Torr以下程度の高真
空に設定され、一方、原料ガスのガス圧は、1Torr以上
程度に設定される。そして、差動排気室8内が例えば1
0-2Torr以下程度の真空度に保たれるよう差動排気を行
いつつ、高速開閉バルブ7を開閉して、細孔6から原料
ガスを射出させるようになっている。
空チャンバ1内は、例えば、10-4Torr以下程度の高真
空に設定され、一方、原料ガスのガス圧は、1Torr以上
程度に設定される。そして、差動排気室8内が例えば1
0-2Torr以下程度の真空度に保たれるよう差動排気を行
いつつ、高速開閉バルブ7を開閉して、細孔6から原料
ガスを射出させるようになっている。
【0020】これによって、ガス供給配管5から供給さ
れた原料ガスは、圧力差によって加速され、進行方向の
運動エネルギーの成分が、これと垂直な運動エネルギー
の成分に比べて非常に大きな指向性の高い高密度の超音
波分子ビームとして、細孔6から射出される。さらに、
この射出されたガス分子のうち、進行方向に垂直な方向
の運動エネルギー成分が比較的大きなガス分子、すなわ
ち、差動排気室8の側壁部等に衝突するようなガス分子
は、差動排気によって排気されるので、進行方向にのみ
大きな運動エネルギーを有するガス分子が、オリフィス
9を通って、選択的に基板2の表面に供給される。
れた原料ガスは、圧力差によって加速され、進行方向の
運動エネルギーの成分が、これと垂直な運動エネルギー
の成分に比べて非常に大きな指向性の高い高密度の超音
波分子ビームとして、細孔6から射出される。さらに、
この射出されたガス分子のうち、進行方向に垂直な方向
の運動エネルギー成分が比較的大きなガス分子、すなわ
ち、差動排気室8の側壁部等に衝突するようなガス分子
は、差動排気によって排気されるので、進行方向にのみ
大きな運動エネルギーを有するガス分子が、オリフィス
9を通って、選択的に基板2の表面に供給される。
【0021】このように、真空チャンバ1内に流入する
ガス分子を、進行方向にのみ大きな運動エネルギーを有
するガス分子に制限できるので、例えば、高速開閉バル
ブ7を比較的長時間開いた場合、あるいは、原料ガス圧
と真空チャンバ1内との圧力差を大きく設定した場合等
においても、真空チャンバ1内の真空度の低下を抑制す
ることができる。
ガス分子を、進行方向にのみ大きな運動エネルギーを有
するガス分子に制限できるので、例えば、高速開閉バル
ブ7を比較的長時間開いた場合、あるいは、原料ガス圧
と真空チャンバ1内との圧力差を大きく設定した場合等
においても、真空チャンバ1内の真空度の低下を抑制す
ることができる。
【0022】図3は、上記構成のこの実施例の装置にお
いて、原料ガスとしてのTMG(トリメチルガリウム)
ガス圧をそれぞれ100Torr、50Torr、25Torrとし
て、高速開閉バルブ7を2ミリ秒開いた場合のTMGパ
ルスのビーム強度を測定した結果を示すグラフである。
なお、同図において、100Torrの場合に較べて、50
Torrの場合は2倍、25Torrの場合は6倍に縦軸のスケ
ールを拡大して示してある。
いて、原料ガスとしてのTMG(トリメチルガリウム)
ガス圧をそれぞれ100Torr、50Torr、25Torrとし
て、高速開閉バルブ7を2ミリ秒開いた場合のTMGパ
ルスのビーム強度を測定した結果を示すグラフである。
なお、同図において、100Torrの場合に較べて、50
Torrの場合は2倍、25Torrの場合は6倍に縦軸のスケ
ールを拡大して示してある。
【0023】このグラフに示されるように、本実施例に
よれば、原料ガスとしてTMGガスを用いた場合、ガス
圧を100Torr程度に設定すれば、2ミリ秒程度の半値
幅で、減衰の速いシャープなパルスビームを得ることが
できる。また、原料ガス圧の増減による原料分子のエネ
ルギー変調が実現されている。更に、TMG原料とH2
キャリアガスとの混合ガスを用いた場合、TMG分子の
平進エネルギーを0.8eVまでに高めることができ
た。
よれば、原料ガスとしてTMGガスを用いた場合、ガス
圧を100Torr程度に設定すれば、2ミリ秒程度の半値
幅で、減衰の速いシャープなパルスビームを得ることが
できる。また、原料ガス圧の増減による原料分子のエネ
ルギー変調が実現されている。更に、TMG原料とH2
キャリアガスとの混合ガスを用いた場合、TMG分子の
平進エネルギーを0.8eVまでに高めることができ
た。
【0024】このようなTMG超音速分子線とAsH3
原料ガスを用いて高品質のGaAs薄膜を高精度に作製
することを確認した。
原料ガスを用いて高品質のGaAs薄膜を高精度に作製
することを確認した。
【0025】従って、このような条件下で成膜を行うこ
とにより、他のガス分子がほとんどない状態で、運動エ
ネルギーの高い所定のガス分子を基板に供給することが
でき、マイグレーションを促進させ、質の良い結晶を成
長させることができる。また、ガス分子が基板に到達す
る時間の制御性が高くなるので、反応時間の位相が揃っ
た状態で成膜を行うことができ、単原子層以下の高い制
御性を得ることができる。さらに、原料供給の高速切り
替えを行うことができ、ヘテロ界面の急峻性を向上させ
ることができる。
とにより、他のガス分子がほとんどない状態で、運動エ
ネルギーの高い所定のガス分子を基板に供給することが
でき、マイグレーションを促進させ、質の良い結晶を成
長させることができる。また、ガス分子が基板に到達す
る時間の制御性が高くなるので、反応時間の位相が揃っ
た状態で成膜を行うことができ、単原子層以下の高い制
御性を得ることができる。さらに、原料供給の高速切り
替えを行うことができ、ヘテロ界面の急峻性を向上させ
ることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音速分
子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置によれ
ば、従来に較べて、原料分子の流入量および原料分子の
エネルギーの制御性を改善することができ、所望の良質
な薄膜を形成することができる。
子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置によれ
ば、従来に較べて、原料分子の流入量および原料分子の
エネルギーの制御性を改善することができ、所望の良質
な薄膜を形成することができる。
【図1】本発明の一実施例の成膜装置の要部構成を示す
図。
図。
【図2】図1の成膜装置の全体構成を示す図。
【図3】実施例におけるTMGパルスのビーム強度を測
定した結果を示すグラフ。
定した結果を示すグラフ。
1 真空チャンバ 2 基板 3 ホルダ 4 ガス供給装置 5 ガス供給配管 6 細孔 7 高速開閉バルブ 8 差動排気室 9 オリフィス 10 差動排気用排気配管
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の真空度に設定した真空チャンバ内
に基板を配設して加熱するとともに、 前記真空チャンバ内より高圧に設定されたガス供給源か
らの所定の原料ガス又は原料を含む混合ガスを、前記基
板に向けて配置されたガス噴出孔から連続的あるいは間
欠的に射出させて、超音速分子ビームを発生させる薄膜
成長方法であって、 前記ガス噴出孔と前記基板との間から差動排気しつつ、
前記原料ガス又は原料を含む混合ガスを前記ガス噴出孔
から射出させることを特徴とする超音速分子ビームによ
る薄膜成長方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の超音速分子ビームによる
薄膜成長方法において、ガス供給源からの原料ガス又は
原料を含む混合ガスの圧力は1Torr以上、真空チャンバ
内の圧力は10-4Torr以下、差動排気部分の圧力は10
-2Torr以下に設定されることを特徴とする超音速分子ビ
ームによる薄膜成長方法。 - 【請求項3】 所定の真空度に設定可能に構成された真
空チャンバと、 前記真空チャンバ内に配設され、成膜を行う基板を支持
および加熱する基板支持機構と、 前記基板に向けて配置されたガス噴出孔から、前記真空
チャンバ内より高圧に設定されたガス供給源からの所定
の原料ガス又は原料を含む混合ガスを、連続的あるいは
間欠的に射出させるガス射出機構と、 前記ガス噴出孔と前記基板との間から差動排気する差動
排気機構とを具備したことを特徴とする超音速分子ビー
ムによる薄膜成長装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5268531A JP2603898B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 超音速分子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5268531A JP2603898B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 超音速分子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126097A true JPH07126097A (ja) | 1995-05-16 |
JP2603898B2 JP2603898B2 (ja) | 1997-04-23 |
Family
ID=17459814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5268531A Expired - Lifetime JP2603898B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 超音速分子ビームによる薄膜成長方法及び薄膜成長装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2603898B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6478923B1 (en) | 1999-08-20 | 2002-11-12 | Nec Corporation | Vacuum operation apparatus |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62223094A (ja) * | 1986-03-19 | 1987-10-01 | Nec Corp | エピタキシヤル成長方法およびその装置 |
-
1993
- 1993-10-27 JP JP5268531A patent/JP2603898B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62223094A (ja) * | 1986-03-19 | 1987-10-01 | Nec Corp | エピタキシヤル成長方法およびその装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6478923B1 (en) | 1999-08-20 | 2002-11-12 | Nec Corporation | Vacuum operation apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2603898B2 (ja) | 1997-04-23 |
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