JPH07124817A - 薄板切断装置を制御するための制御装置 - Google Patents

薄板切断装置を制御するための制御装置

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JPH07124817A
JPH07124817A JP27378893A JP27378893A JPH07124817A JP H07124817 A JPH07124817 A JP H07124817A JP 27378893 A JP27378893 A JP 27378893A JP 27378893 A JP27378893 A JP 27378893A JP H07124817 A JPH07124817 A JP H07124817A
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Shinichi Sasaki
伸一 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄鋼帯スリッタ機械のような薄板切断装置を
制御するための作業指示をコンピュータを用いて自動的
に作成することができるような薄板切断装置を制御する
ための制御装置を提供することである。 【構成】 この制御装置は、注文を受けた製品,材料,
材料を有効利用して製品を生産するための制約条件を入
力できる入力部101と、深度優先探索法を用いた枝刈
りを早いタイミングで行ない材料に対する製品本数の解
である作業指示を決定する処理部102と、処理部10
2で処理されるデータを記憶できる記憶部103と、処
理部102で決定した解を出力できる出力部104とを
含む。さらに、処理部102には、材料の分割方法,注
文の解,解の候補および解を順次決定する分割方法決定
部106,注文の解決定部107,解の候補決定部10
8,解決定部109が設けられ、早いタイミングで枝刈
りが行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、薄板切断装置を制御
するための制御装置に関し、特に、コンピュータを利用
してたとえば薄鋼帯スリッタ機械のような薄板切断装置
に対しての作業指示を自動的に作成することができるよ
うな薄板切断装置を制御するための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、薄鋼帯スリッタ機械の概略を示
した図である。図5を参照して、薄鋼帯スリッタ機械に
ついて説明する。
【0003】薄鋼帯スリッタ機械とは、薄板材料514
を長手方向に沿って、注文に応じた巾に刃513で切断
し、所定の長さになったときに巾方向に刃512で切断
することにより、注文に応じた製品を生産するものであ
る。ただし、薄板材料514は、切断された部分がすべ
て製品501〜509のように加工されるわけでなく、
両側に耳巾が設けられているため、製品として使用でき
ないスクラップ510,511が発生する。
【0004】ところで、薄鋼帯スリッタ機械を作業者が
操作する場合において、適切な作業指示、すなわち材料
在庫の状態、スクラップ510,511をできる限り発
生させないことなどの制約条件に即した作業指示が作業
者に与えられなければ製品を効率よく生産することがで
きない。
【0005】しかしながら、適切な作業指示を与えるこ
とは、条件が満たされる数字を配置列に当てはめるパズ
ルを解くことと同様な難しさがある。現状は、図6
(a)に示す注文書のデータと図6(b)に示す材料在
庫の材料に関するデータとから作業指示者が直感による
手作業で第1表に示す解すなわち作業指示を解いてい
る。作業指示である解は第1表に示すように2次配列で
表わされており、解の各行は注文を、各列は材料を表わ
し、空欄にあてはめられる配列値は各材料における各注
文の製品本数として表わされる。
【0006】次に、作業指示である解が手作業によって
求められるうえで必要とされる制約条件は7つあり、以
下その条件A〜Gについて説明する。
【0007】条件Aは、製品長さの条件で、「製品の長
さが基準値以上であること。」という条件である。とこ
ろで、製品の長さはスリットのみによって材料が切断さ
れる場合には、材料の長さと同じになる。このことから
わかるように、条件Aは、材料の長さの条件でもあり、
言い換えれば材料を巾方向で分割する分割回数の上限値
の制約にもなる。
【0008】次に、条件Bは、注文ごとの製品質量の合
計値の条件で、「注文ごとの製品質量の合計値が、注文
質量範囲内であること。さもなければその注文の製品を
この作業指示においては製作しないこと。」という条件
である。
【0009】次に、条件Cは、材料ごとの使用巾の条件
で、「材料の耳巾が基準値範囲内であること。さもなけ
ればその材料をこの作業指示において使用しないこ
と。」という条件である。この耳巾の下限値は設備か
ら、上限値は歩留からの制約を受けることになる。ま
た、この条件Cの処理における材料は、分割された後の
材料の意味をも含む。
【0010】次に、条件Dは、非注文紐付製品の巾寸法
の条件で、「非注文紐付製品の巾寸法が基準値以上であ
ること。」という条件である。非注文紐付製品は注文を
受けてない製品なので製作しない方が好ましいが、これ
無しには作業指示ができないケースがあるため、巾寸法
が基準値以上という制約付きで製作することを認めてい
る。この制約は、非注文紐付製品が次の材料として十分
に使用できる巾を持っていることでもある。
【0011】次に、条件Eは、非注文紐付製品の個数の
条件で、「非注文紐付製品の個数が基準値以下であるこ
と。」という条件である。非注文紐付製品個数上限値は
0か1を指定するのが通常用いられる。
【0012】次に、条件Fは、作業指示全体の製品質量
の条件で、「この作業指示全体の製品質量が基準値以上
であること。」という条件である。製品質量合計値下限
値は、全体の製品質量の小さい解を採用することを防止
するための制約でもある。このことは、条件Bによりこ
の作業指示では製作しない注文の存在を認めているた
め、極端なケースでは1つの注文に対しての製品しか製
作しない作業指示も生じ得るからである。
【0013】次に、条件Gは、歩留の条件で、「歩留が
基準値以上であること。」という条件である。歩留は、
製品質量を材料質量で割った値をパーセント(%)で表
わしたものである。製品質量は非注文紐付製品をも含
み、材料質量は未使用材料の質量を含まない。
【0014】以上の制約条件をまとめると、条件Aは、
各製品の長さ下限値であり、条件Bは、注文質量下限値
および注文質量上限値である。条件Cは、耳巾下限値お
よび耳巾上限値であり、このことは耳巾下限値と耳巾上
限値により各材料の使用巾上限値および下限値が求めら
れることにもなる。条件Dは、非注文紐付製品巾下限値
であり、条件Eは、非注文紐付製品個数上限値である。
条件Fは、製品質量合計値下限値であり、条件Gは、歩
留下限値である。
【0015】図7は、従来の作業指示者の手作業によっ
て作業指示である解が求められるまでのフロー図であ
る。
【0016】図7を参照して、作業指示者が条件A〜G
を基に、解である作業指示を作成することについて説明
する。
【0017】ステップ(図面ではSで表わす)71にお
いて、作業指示者は、図6(a)および(b)に示した
注文書の注文を受けた製品に関するデータと材料在庫の
材料に関するデータをコンピュータに入力する。次に、
ステップ72において、条件Aを満たすような各材料の
分割方法を直感的に求め、ステップ73において、作業
指示であると思われる解の候補を生成する。
【0018】ステップ74において、解の候補が条件B
〜Gを満たすかを確かめ、満たす場合にはステップ75
に示すようにその解の候補を解として第1表の空欄の部
分に各注文の製品本数を出力し、この作業指示の作成を
終了する。満たされない場合には、ステップ76におい
て、解の候補の生成が必要十分なだけ処理されたかを確
かめ、処理されていない場合にはステップ73に戻っ
て、解の候補を生成し、満たされる場合にはステップ7
7に進む。
【0019】ステップ77において、解の候補の生成が
必要十分であるならば、各材料の分割方法がすべて処理
されたかを確かめ、処理されていない場合には、ステッ
プ72に戻って条件Aを満たす各材料の分割方法を求め
る。処理されている場合には、ステップ78に進み、解
を導き出さなかったので、失敗したものとしてこの作業
指示の作成を終了する。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した作業
指示者の直感による手作業で作業指示が解かれるうえ
で、以下に示すような問題がある。
【0022】第1の問題については、材料使用巾すなわ
ちスクラップの部分を除いた材料の巾が考慮されて、注
文を受けた製品のうち巾の大きな製品が優先的に処理さ
れるため、注文者の指定する注文優先順が軽視されてい
るということ。
【0023】第2の問題については、作業指示者の直感
では、材料の有効利用性および薄鋼帯スリッタ機械の生
産性の面からみて最良の状態で材料が切断されているの
かの保証がないということ。
【0024】第3の問題については、作業指示者の直感
判断が養われるのに長い時間と経験が必要であることか
ら、作業指示者を教育するための教育コストがかかると
いうこと。
【0025】第4の問題については、直感的判断の適切
な作業指示者が限られていて、その単位時間当りの作業
量が限られているため、生産柔軟性が低いこと。
【0026】以上のような問題があり、コンピュータで
自動的に処理できればという要望が強かったが、生産管
理自動化技術については特開平5−28162号公報,
特開平5−158947号公報および特開平4−305
701号公報で提案されているものの、特に、薄鋼帯ス
リッタ機械のような薄板切断装置に対しての特有の作業
指示に関しての技術は提案されていない。
【0027】一方、上述のパズルの1つであるNクイー
ン問題を解く手法として、日本ソフトバンク社のCマガ
ジン1993年1月号〜3月号で深度優先探索法が紹介
されているが、深度優先探索法は問題の特性に依存して
おり、問題があればその数だけ手法が異なる。さらに、
深度優先探索法は枝刈りのタイミングが実用可否を左右
するため、問題の特性に応じた枝刈りの手法を用意する
必要がある。
【0028】ゆえに、この発明は、作業指示者の直感的
な手作業による問題をコンピュータで自動的に解決する
ために、薄鋼帯スリッタ機械のような薄板切断装置特有
の問題に対して、最大の枝刈り効果を生じる深度優先探
索法によるコンピュータ処理を行ない、材料を製品とし
て有効的に使用できるような薄板切断装置を制御するた
めの制御装置を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る薄
板切断装置を制御するための制御装置は、所定の巾およ
び長さを有する薄板材料を長手方向に沿って、注文に応
じた巾に切断するとともに、所定の長さになったとき巾
方向に切断する薄板切断装置を制御するための制御装置
であって、複数の薄板材料の質量,巾方向および長手方
向の寸法,注文を受けた複数の薄板製品の質量,巾方向
および長手方向の寸法ならびに各薄板材料を注文に応じ
て有効的に切断するための制約条件に関するデータを入
力できる入力手段と、入力手段によって入力されるデー
タに対して深度優先探索法を適用して演算処理し、各薄
板材料から注文を受けた各薄板製品を有効的に切断する
ために、各薄板材料の分割方法,各薄板製品の質量の条
件に適した注文の解,歩留に対する条件を除く制約条件
に適した解の候補および解の候補より決定される解に関
するデータを決定する処理手段と、処理手段で演算処理
されたデータのうち少なくとも解に関するデータと入力
手段によって入力されたデータとを記憶できる記憶手段
と、処理手段で処理されたおよび入力手段によって入力
されたデータのうち少なくとも各薄板材料から注文を受
けた各薄板製品を有効的に切断するための解に関するデ
ータを出力できる出力手段とを備えて構成される。
【0030】請求項2では、請求項1の処理手段は、各
薄板製品の巾方向および長手方向の寸法に応じて各薄板
材料を分割するための分割寸法および回数として表わさ
れる各薄板材料の分割方法を決定する決定手段と、各薄
板材料を切断する場合に得られる薄板製品の組合せのう
ち、注文を受けた複数の薄板製品の質量に対する条件が
満たされる組合せとして表わされる注文の解を決定する
決定手段と、注文の解として表わされた組合せのうち、
歩留に対する条件を除く制約条件が満たされる組合せと
して表わされる解の候補を決定する決定手段と、解の候
補として表わされた組合せのうち、歩留に対する条件が
満たされる組合せとして表わされる解を決定する決定手
段を含む。
【0031】請求項3では、請求項1または2の歩留に
対する条件を除く制約条件は、各薄板材料の巾方向に対
して必要な耳巾に関する条件と、次の注文で薄板製品と
なり得る非注文紐付製品の巾および個数に関する条件
と、薄板製品の質量の和に関する条件とを含む。
【0032】
【作用】この発明に係る薄板切断装置を制御するための
制御装置は、各薄板材料から注文を受けた薄板製品を有
効的に切断するために、入力手段によって入力されたデ
ータに対して、各薄板材料の分割方法,各薄板製品の質
量の条件に適した注文の解,解の候補および解を、処理
手段が深度優先探索法による演算処理によって決定する
ので、早いタイミングで枝刈りを有効的に行なうことが
できる。
【0033】
【実施例】図1は、この発明の一実施例による薄板切断
装置を制御するための制御装置の概略ブロック図であ
る。
【0034】図1を参照して、この制御装置は、注文を
受けた製品、在庫材料および前述した制約条件A〜Gに
関するデータを入力できる入力部101と、入力された
データを早いタイミングで枝刈りするための深度探索法
を用いた演算処理により解を求める処理部102と、処
理部102でデータが演算処理される過程で生じる演算
結果を記憶できる記憶部103と、処理部102で求め
られた解を出力できる出力部104とを備える。
【0035】さらに、処理部102は、入力部101に
よって入力されるデータを記憶部103に入力する入力
部105と、条件Aを満たす材料の分割方法を決定する
分割方法決定部106と、条件Bを満たす注文の解を決
定する注文の解決定部107と、条件C〜Fを満たす解
の候補を決定する解の候補決定部108と、条件Gを満
たす解を決定する解決定部109と、出力部104に解
を出力する出力部110とを含む。
【0036】そして、処理部102の分割方法決定部1
06,注文の解決定部107,解の候補決定部108お
よび解決定部109によって決定される分割方法,注文
の解,解の候補および解が入力部105によって入力さ
れる注文を受けた製品,材料,制約条件に関するデータ
とともに記憶部103に記憶される。
【0037】図2は、この発明の一実施例による薄板切
断装置を制御するための制御装置によって解である作業
指示が求められるまでのフロー図であり、図3は、図2
のステップ23を説明するための図であり、図4は、図
2のステップ24を説明するための図である。以下、図
2,図3および図4を参照して、図1に示した制御装置
の動作を説明する。
【0038】まず、ステップ21において、入力部10
1から複数の在庫材料の質量,巾方向および長手方向の
寸法,注文を受けた複数の製品の質量,巾方向および長
手方向の寸法ならびに材料を注文に応じて有効的に切断
するための制約条件A〜Gに関するデータが処理部10
2の入力部105に入力される。また、記憶部103
は、それらのデータが処理部102の入力部105から
入力されるのでそれらを記憶する。
【0039】次に、ステップ22において、材料を図5
に示す刃512で条件Aが満たされるように巾方向で分
割する方法が分割方法決定部106で決定される。この
分割方法は、材料の長手方向の長さを分割回数で割った
分割寸法と、分割回数とで表わされる。ここにおいて
は、等分割の場合が想定されており、分割回数は小さな
方が良いことになる。
【0040】次に、ステップ23において、深度優先探
索法によって、条件Bを満たす各注文における解の候補
である注文の解が注文の解決定部107で求められる。
このことについて図3および第2表を用いて具体的に説
明する。
【0041】注文1は、巾100mm,質量1600〜
1800kgの製品についてのものであり、巾914m
m,質量1828kgの材料1および巾1219mm,
質量4876kgの材料2があるとする。図3における
木の枝は、注文1に対して材料2および材料1の各本数
の組合せを表わし、節は各材料における製品本数を表わ
している。そのため、材料2から注文1の製品を0本,
材料1から注文1の製品を0本,材料2から注文1の製
品を0本,材料1から注文1の製品を1本,…と順に製
品本数を決定していくと、材料1は100mm当り20
0kg、材料2は100mm当り400kgなので、順
次各注文の解の候補の製品質量が図3における最下段の
ように計算される。そして、条件Bの注文質量上限値を
越えた組合せについては、組合せを表わした枝のうち細
い枝で表わされたものが相当し、組合せの必要がないと
判断されて枝刈りが行なわれる。さらに、太い枝で表わ
された材料の製品本数の組合せのうちで、図3において
*で示される条件Bの注文質量下限値以上である製品本
数の組合せを注文の解として決定する。
【0042】なお、注文2,注文3および注文4に対し
ても同様な方法で注文の解を決定しそれをそれぞれ第2
表に示しておいた。
【0043】次に、ステップ24において、解候補決定
部108がステップ23で決定された注文の解を組合せ
て、解の候補を決定し、その結果が記憶部103に記憶
される。このことについても、図4を用いて具体的に説
明する。
【0044】図4を参照して、まず材料2に対する注文
4の製品本数は、第2表に示した注文の解の制約を受け
てその値は、0〜2本しか取り得ない。同様に、材料2
の注文1〜3の製品本数も第2表に示した注文の解の値
による制約を受ける。さらに、材料2が注文の解による
制約を受けることに伴って、材料1に対する注文4の製
品本数も第2表に示した注文の解の制約を強く受ける。
具体的には、材料2における注文4の製品本数が2本で
ある場合に、材料1における注文4の製品本数が0〜1
本しか取り得ないことからわかる。同様に、材料1にお
ける注文1〜3の製品本数も強く注文の解による制約を
受ける。
【0045】このことに基づいて、図4では、材料2に
おける注文4の製品本数が2本の場合の組合せが枝とし
て表わされ、各製品本数が節として表わされている。枝
刈りの方法としては、製品本数が決定されるたびに、そ
れぞれの下段に示される材料の使用巾をそれぞれ計算
し、条件Cの耳巾下限値により求められる材料の使用巾
の上限値を超えたものを枝刈りする。
【0046】また、各材料における注文の製品本数がす
べて決定され、材料の使用巾が条件Cより求められる材
料の使用巾の下限値以上で、かつ、条件Fであるその時
点での作業指示全体の製品質量の合計値が下限値以上で
ある場合に限り、それらの材料の組合せは解の候補にな
り得る材料の解として採用される。さらに、材料の使用
巾が下限値未満であっても、非注文紐付製品巾が条件D
である下限値以上で、かつ、条件Eである非注文紐付製
品個数に余裕がある場合にも、条件Fを満たす場合に限
り、それらの材料の製品本数の組合せは、解の候補にな
り得る材料の解として採用される。
【0047】ところで、非注文紐付製品巾は、材料巾−
使用巾−耳巾下限値より求められ、製品質量は、材料の
質量と材料巾と使用巾より計算される。また、この材料
の解を図4では、材料2に対するそれぞれの組合せによ
る材料の使用巾を示す下段において*を付けて示した。
【0048】そして、材料の解になれなかった材料の製
品のその組合せは、枝刈りされて、材料2,材料1のよ
うに材料の解が順次求められていくと、最後の材料の解
が解の候補として決定される。この解の候補についても
図4では、材料1および2に対するそれぞれの組合せに
よる材料の使用巾を示す最下段において、*をつけて示
した。
【0049】次に、図2に戻りステップ25において、
解決定部109は、解の候補の歩留を調べ、条件Gを満
たす歩留下限値以上の候補を作業指示の解として決定
し、出力部110から出力部104に作業指示の解を出
力する。
【0050】次に、ステップ26において、作業指示を
満たす解は複数あると思われるので、分割方法における
すべての解の候補の探索が終了したかどうかが判断さ
れ、終了していない場合には、ステップ24が再度行な
われ、終了した場合にはステップ27に進みすべての分
割方法について処理されたかどうかが判断される。ステ
ップ27での処理が行なわれていない場合にはステップ
22に戻り、再度条件Aを満たすような各材料の分割方
法が求められる。すべての分割方法について処理が行な
われた場合には、ステップ28に進んでこの作業指示を
終了する。
【0051】以上のことをまとめると、この発明に係る
薄板切断装置を制御するための制御装置における処理部
102では、できるだけ早いタイミングで枝刈りするた
めに、従来の技術で示した処理をさらに細かく分割して
いる。分割後の処理は、条件Aの処理、条件Bに関する
処理、条件C〜Eの処理、条件Fの処理、条件Gの処理
である。これらの順序としては、条件Aの処理が最初
で、条件Gの処理が最後、条件Fの処理は条件Bの処理
または条件C〜Eの処理の後で、条件Bの処理と条件C
〜Eの処理はどちらが先であっても構わない。ここで条
件Bの処理を条件C〜Eの処理に先行して処理したの
は、その順序の処理の方が逆の順序の処理よりも記憶部
103の消費量を少なくする利点があるからである。
【0052】
【表2】
【0053】次に、条件A〜条件Gに関して具体的に数
値を代入して処理部102の処理について説明する。
【0054】第3表に示したデータを入力部101から
処理部102の入力部105に入力すると、まず、条件
Aの製品長さの下限値が材料1の長さであるので、分割
方法としては、分割しないか材料2を2分割するの2通
りが選択されることになる。材料2を2分割できること
は、材料2の長さ=材料1の長さ×2,材料1の長さ=
製品長さ下限値から求まる結果である。また、材料2の
長さ=材料1の長さ×2は、材料2の質量÷材料2の巾
=材料1の質量÷材料1の巾×2であることから得られ
る。以下、説明を簡単にするために分割しない場合につ
いて説明する。
【0055】次に、第3表の条件Bに従い注文の解を決
定するが、図3に示した注文1についての組合せからわ
かるように、材料2における製品本数が5本以上になる
と製品質量は注文1の質量範囲を超えるため、製品本数
は0から4までの範囲に限られている。これと同様に材
料1における製品本数が0から9である理由も同様であ
り、注文1での注文の解としての候補は5×10で50
個あることになる。この50個の注文の解の候補のうち
製品質量が第3表における注文1に対しての条件Bの1
600から1800kgの範囲内にあるものは、*が付
けられている。注文1の条件Bを満たす注文の解は第2
表に示した。
【0056】次に、第3表の条件C〜Fに従い材料の解
および解の候補を決定する。条件Cの処理は、注文製品
本数が決まるたびに実行される。図4において、たとえ
ば材料2における注文4の本数2本、注文3の本数2
本、注文2の本数4本、注文1の本数4本の組合せにつ
いては、使用巾が1220mmで、上限値1209mm
より大きいので、枝刈りの対象となっている。
【0057】次に、条件Dの処理は、材料のすべての注
文の製品本数が決まるたびに実行される。図4におい
て、たとえば、材料2に対する注文4の本数2本、注文
3の本数2本、注文2の本数4本、注文1の本数3本の
非注文紐付製品巾は材料巾−使用巾−耳巾下限値より求
められ、1219−1120−10=89mmで、下限
値200mmより小さいため、枝刈りの対象になってい
る。
【0058】次に、条件Eの処理は、その材料のすべて
の注文の製品本数が決まるたびに実行される。図4にお
いて、たとえば、材料2における注文4の本数2本、注
文3の本数1本、注文2の本数1本、注文1の本数3
本、および材料1における注文4の本数0本、注文3の
本数2本、注文2の本数5本、注文1の本数2本の場合
には、材料2の非注文紐付製品巾は329mmで、材料
1の非注文紐付製品巾は254mmで、両方とも下限値
200mmより大きいため、2個の非注文紐付製品が作
れる。しかし、非注文紐付製品は条件Eより1個が上限
値のため、この場合の組合せは解の候補にならず、枝刈
りの対象になっている。
【0059】条件Fの処理は、その材料のすべての注文
の製品本数が決まるたびに実行される。たとえば、材料
2における注文4の本数2本、注文3の本数2本、注文
2の本数2本、注文1の本数0本の場合の組合せでは、
非注文紐付製品巾は449mmで、下限値200mmよ
り大きいため非注文紐付製品が作れるが、このときの非
注文紐付製品質量=1796kg,スクラップ質量=4
0kgのため、材料2より製品が3040kgできるこ
とになる。したがって材料1より1882kgの製品が
必要となるが、この後材料1から注文1〜4に対する製
品をいくら組合せても作業指示の製品質量の下限値49
22kgに届かないので、この場合も枝刈りの対象にな
る。
【0060】条件C〜Fの処理の結果、材料の解が得ら
れ、さらには、最後の材料における材料の解である解の
候補が第4表(a)〜(d)に示すように得られる。第
4表(a)〜(d)における表外の数字はそれぞれの歩
留を表わす。
【0061】次に、条件Gに従い第4表(a)〜(d)
の表外に示された歩留が98%を超えるものに下線が記
してあるので、これを解とする。
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】条件Aから条件Gまでの処理によって枝刈
りされる枝刈り候補数と処理後の候補数を第5表を参照
することにより、ほとんどの解の候補は極めて早い段階
で枝刈りの対象となっていることがわかる。ここで、解
の候補が729000個であるということは以下の計算
によって求められる。各注文質量の観点より、各材料よ
り各注文がとれる製品の本数には制限があり、材料1に
おける注文1の製品本数は0〜9本、注文2の本数は0
〜8本、注文3の本数は0〜5本、注文4の本数は0〜
5本、材料2における注文1の本数は0〜4本、注文2
の本数は0〜4本、注文3の本数は0〜2本、注文4の
本数は0〜2本である。したがって、解の候補の数は1
0×9×6×6×5×5×3×3×3=729000個
となる。
【0068】
【表8】
【0069】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、処理手
段が極力早いタイミングで枝刈りを行なう深度優先探索
法を適用して各材料の分割方法、注文の解、解の候補お
よび解を決定するので、演算処理の高速化が図られると
ともに、材料を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による薄板切断装置を制御
するための制御装置の概略ブロック図である。
【図2】この発明の一実施例による薄板切断装置を制御
するための制御装置によって解である作業指示が求めら
れるまでのフロー図である。
【図3】図2のステップ23を説明するための図であ
る。
【図4】図2のステップ24を説明するための図であ
る。
【図5】薄鋼帯スリッタ機械の概略を示す図である。
【図6】注文書および材料在庫を示す図である。
【図7】従来の作業指示者の手作業によって作業指示で
ある解が求められるまでのフロー図である。
【符号の説明】
101 入力部 102 処理部 103 記憶部 104 出力部 105 入力部 106 分割方法決定部 107 注文の解決定部 108 解の候補決定部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の巾および長さを有する薄板材料を
    長手方向に沿って注文に応じた巾に切断するとともに、
    所定の長さになったとき巾方向に切断する薄板切断装置
    を制御するための制御装置であって、 複数の薄板材料の質量,巾方向および長手方向の寸法,
    注文を受けた複数の薄板製品の質量,巾方向および長手
    方向の寸法ならびに前記各薄板材料を注文に応じて有効
    的に切断するための制約条件に関するデータを入力でき
    る入力手段と、 前記入力手段によって入力されるデータに対して深度優
    先探索法を適用して演算処理し、各薄板材料から注文を
    受けた各薄板製品を有効的に切断するために、各薄板材
    料の分割方法,各薄板製品の質量の条件に適した注文の
    解,歩留に対する条件を除く制約条件に適した解の候補
    および前記解の候補より決定される解に関するデータを
    決定する処理手段と、 前記処理手段で演算処理されたデータのうち少なくとも
    前記解に関するデータと前記入力手段によって入力され
    たデータとを記憶できる記憶手段と、 前記処理手段で処理されたおよび前記入力手段によって
    入力されたデータのうち少なくとも前記各薄板材料から
    注文を受けた各薄板製品を有効的に切断するための前記
    解に関するデータを出力できる出力手段とを備えた薄板
    切断装置を制御するための制御装置。
  2. 【請求項2】 前記処理手段は、 前記各薄板製品の巾方向および長手方向の寸法に応じて
    前記各薄板材料を分割するための分割寸法および回数と
    して表わされる前記各薄板材料の分割方法を決定する決
    定手段と、 前記各薄板材料を切断する場合に得られる薄板製品の組
    合せのうち、注文を受けた複数の薄板製品の質量に対す
    る条件が満たされる組合せとして表わされる前記注文の
    解を決定する決定手段と、 前記注文の解として表わされた組合せのうち、前記歩留
    に対する条件を除く制約条件が満たされる組合せとして
    表わされる解の候補を決定する決定手段と、 前記解の候補として表わされた組合せのうち、前記歩留
    に対する条件が満たされる組合せとして表わされる解を
    決定する決定手段とを含む、請求項1記載の薄板切断装
    置を制御するための制御装置。
  3. 【請求項3】 前記歩留に対する条件を除く制約条件
    は、前記各薄板材料の巾方向に対して必要な耳巾に関す
    る条件と、次の注文で薄板製品となり得る非注文紐付製
    品の巾および個数に関する条件と、前記薄板製品の質量
    の和に関する条件とを含む、請求項1または2記載の薄
    板切断装置を制御するための制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016024610A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 Jfeスチール株式会社 製品採取計画作成方法および製品採取計画作成装置

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