JPH07124502A - 二流体ノズル - Google Patents

二流体ノズル

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JPH07124502A
JPH07124502A JP27384093A JP27384093A JPH07124502A JP H07124502 A JPH07124502 A JP H07124502A JP 27384093 A JP27384093 A JP 27384093A JP 27384093 A JP27384093 A JP 27384093A JP H07124502 A JPH07124502 A JP H07124502A
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憲男 大西
Akimasa Kuramoto
章正 倉本
Takeo Mizuno
毅男 水野
Taira Hida
平 飛田
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H Ikeuchi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気水混合ミストの粒径をより微細にして、微
細な粒子を噴霧することができる二流体ノズルを提供す
る。 【構成】 ノズル本体(20)内で混合された混合流体が
吐出口(42)より噴霧するまでの間の通路に、混合流体
の外周部の流体が衝突する壁面(40)を多段(40a,4
0b,40c)に形成する。吐出口を、上記軸心線(O)の単
孔(42a)と、軸心線の周囲に一定であけられた多孔(4
2b)との少なくとも一方で構成する。ノズル本体の基端
側において軸心線に沿って供給する気体の外周に液体を
供給して混合する第1混合室(A)を設けると共に、第1
混合室に連通して混合流体を軸心線に沿って先端側へ流
通させる整流室(B)を設け、該整流室の先端側に大径と
した第2混合室(C)を設け、第2混合室の先端側に小径
とした噴射室(E)を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二流体ノズルに関し、
より詳しくは、例えば焼却炉より発生する高温ガスに気
水混合ミストを噴霧して冷却を行うもので、特に、微細
な粒子を噴霧できる二流体ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の二流体ノズルRとして
は、図19に示すように、液体流入口1と気体流入口2
とを形成したノズル本体3、液体用ノズル4、気体用ノ
ズル5、上記液体用ノズル4と気体用ノズル5とを組み
付けた状態でノズル本体3に取り付けられるリテーナー
リング6、およびノズル本体3と液体用ノズル4との間
に介在するゴム製のOリング7から構成されたものがあ
る。
【0003】上記ノズルRでは、ノズル本体3より液体
用ノズル4を通してノズルRの軸心部に液体を供給する
一方、気体は液体用ノズル4の外周部の流路8を通り、
該液体用ノズル4に形成したオリフィス9を経て気体用
ノズル5内に導入され、該気体用ノズル5の気液混合室
10で液体の外周部に気体を混合した状態で、円弧状ノ
ズル頂面部11にすり割り形成した吐出口12より気水
混合ミストを噴霧している。
【0004】上記ノズルRでは、液体を軸心部に供給
し、その液体の外周に気体を混合させる方式であるた
め、噴霧された気水混合ミストの粒径は、図20(A)
に示すように、中心部が大きく、外周部が小さくなり、
粒径が均等でないという欠点が有り、その他、オリフィ
ス9で目詰まりが発生しやすい、気体用ノズル5のコー
ナー部5aに異物が堆積しやすい等の幾多の問題があっ
た。
【0005】そこで、本出願人は、先に特開昭2−27
3565号において、特に、粒径、液量および空気量が
広い範囲にわたって均等にでき、広範囲に均一な噴霧を
可能とする二流体ノズルを提供した。該二流体ノズルS
は、図21に示すように、ノズル本体20の基端側にお
いて、気体流入口25からオリフィス30を経て第1軸
心線Oに沿って供給される気体の外周に、液体流入口2
6から液体流入通路31を経て液体を供給して混合する
第1混合室Aを設けると共に、該第1混合室Aに連通し
て混合流体を第1軸心線Oに沿って先端側へ流通させる
整流室Bを設け、該整流室Bの先端側に大径とした第2
混合室Cを設け、この第2混合室Cの先端側に整流室B
より第2混合室C内に噴出した混合流体の外周部の流体
が衝突する壁面40を形成し、該第2混合室Cの先端側
に連通した噴射室Eを通して吐出口42より噴霧する構
成としている。
【0006】上記ノズルSでは、気体を第1軸心線Oに
沿って供給すると共に、その外周部に液体を供給する方
式を採用し、第1混合室Aで混合した気液混合流体を、
整流室Bを流通させた後に第2混合室Cで拡散させ、上
記気液混合流体の外周部分を壁面40に強制的に衝突さ
せている。この壁面40との衝突により、図22に示す
ように、外周部分の粒径の大きな水滴が小径化され、粒
径の均一化を図ることができる。したがって、上記吐出
口42を特殊形状とすることと相俟って、広い範囲にわ
たって、粒径、空気量および液量がほぼ均一な噴霧を得
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、例えば焼却炉より発生する高温ガスに気水混
合ミストを噴霧して冷却を行うための二流体ノズルで
は、気水混合ミストの粒径をより微細にして、微細な粒
子を噴霧することにより、空気使用量の減少及び焼却灰
の濡れ、集塵器の濡れや交換に伴うメンテナンス等のラ
ンニングコストを安くしたり、より微細な粒子とするこ
とにより、蒸発時間が短くなり、結果的に冷却塔の高さ
が低く設計でき、イニシャルコストを安くしたいという
要望がある。
【0008】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、気水混合ミストの粒径をより微細にして、微細
な粒子を噴霧することができる二流体ノズルを提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ノズル本体の基端側において軸心線に沿
って供給する気体の外周に液体を供給し、ノズル本体内
で混合して吐出口より気水混合ミストを噴霧する二流体
ノズルにおいて、上記ノズル本体内で混合された混合流
体が吐出口より噴霧するまでの間の通路に、上記混合流
体の外周部の流体が衝突する壁面を多段に形成している
ことを特徴とする二流体ノズルを提供するものである。
上記吐出口は、上記軸心線の中心に円形の単孔を設けて
もよい。あるいは、上記軸心線の中心の周囲に一定の角
度間隔であけられた複数個の円形の多孔としても良い。
あるいは、中心に孔を設けると共に、その外周に間隔を
あけて複数個の孔を形成しても良い。
【0010】具体的には、本発明は、ノズル本体の基端
側において軸心線に沿って供給する気体の外周に液体を
供給して混合する第1混合室を設けると共に、該第1混
合室に連通して上記混合流体を軸心線に沿って先端側へ
流通させる整流室を設け、該整流室の先端側に大径とし
た第2混合室を設け、該第2混合室の先端側に小径とし
た噴射室を設けて、上記第2混合室の先端側と噴射室の
先端側との間の通路に、上記混合流体の外周部の流体が
衝突する壁面を多段に形成する一方、上記噴射室を通し
て、上記軸心線の中心にあけられた円形の単孔、記軸心
線の中心の周囲に一定の角度間隔であけられた複数個の
円形の多孔、あるいは上記単孔と多孔との組み合わせか
らなる吐出口より噴霧する構成としたことを特徴とする
二流体ノズルを提供するものである。
【0011】上記多孔とする場合には、基本的には多段
の衝突用壁面を形成したノズル本体の先端面に円形孔を
穿設して形成しているが、多段の壁面を備えたノズルチ
ップをノズルヘッドに形成した多数の各孔に取り付け、
各孔毎に、混合流体の外周部の液体が衝突する壁面を多
段に設けても良い。
【0012】
【作用】本発明によれば、ノズル本体内で混合された混
合流体が吐出口より噴霧するまでの間に、通路に、混合
流体の外周部の流体が衝突する壁面を多段に形成するこ
とにより、外周部分の粒径の大きな水滴が多段の壁面に
何回も衝突してより小径化され、粒径の微細化および均
一化を図ることができる。しかも、従来は吐出口を外周
部まで切り込んでいたため、微細化されていない霧が吐
出される恐れがあったが、本発明では、吐出口を円形と
しているため、中央部に発生する細かい霧のみを噴霧す
ることが出来る。
【0013】また、吐出口を多孔にした場合には、均一
に分布される噴霧範囲を広げることができる。なお、吐
出口を多孔にする場合、従来では、各孔にノズルチップ
を設け、かつ各ノズルチップと噴射室とを専用の通路で
連通しているが、本発明では、基本的には、多孔は単な
る孔であり、かつ各孔と噴射室を直接に連通させている
から、部品点数が少なくて構造がシンプルであると共
に、噴霧(スプレー)バランスも良好になる。このよう
に、本発明の二流体ノズルでは、広い範囲にわたってよ
り微細な粒径、より少ない空気量および流量で、ほぼ均
一な噴霧を得ることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1〜図3において、20はノズル本体、21
はコア、22はチップ、23はキャップであり、この4
つの部品より組み立てている。上記ノズル本体20は、
略円筒形状で、その左右両端部に気体供給管と液体供給
管(図示せず)にそれぞれ接続する大径の気体流入口2
5と液体流入口26を形成すると共に、軸方向の中央部
に、図中上面が開口した凹部27を設け、該凹部27の
内周面にキャップ23を螺着するためのメネジ部27a
を形成している。
【0015】上記気体供給管と接続する気体流入口25
には、ノズル本体20の第2軸心線Pより下方位置で、
かつ第2軸心線Pと平行に穿設した小径の気体流入通路
28を連通している。該気体流入通路28は、ノズル本
体20の中央部において凹部27側へ屈折させて凹部2
7の底面の中央部分に開口すると共に、該開口の外周に
沿って凹部27内に仕切壁部29を突設してオリフィス
30を形成している。また、液体供給管と接続する液体
流入口26には、第2軸心線Pに沿って、即ち、気体流
入通路28より上部側で、凹部27の外周面の一部に開
口する小径の液体流入通路31を穿設している。
【0016】上記凹部27内には、コア21を嵌め込
み、該コア21の先端部にチップ22を嵌合し、これら
コア21とチップ22にキャップ23を嵌合した状態
で、キャップ23をノズル本体20に螺着することによ
り、ノズルを組み立てている。
【0017】上記ノズル本体20の凹部27内に嵌合す
るコア21は、上端より第1軸心線Oに沿って穿設した
小径孔32の下部に下向き円錐状に拡大するテーパ孔3
3を形成しており、該テーパ孔33は上記仕切壁部29
と空隙をあけて囲繞して配置している。該空隙では仕切
壁部29の上端部外壁とテーパ孔33の内壁との間の間
隔が狭くなり、この狭い空隙をオリフィス43として作
用させるようにしている。
【0018】該構成とすることにより、オリフィス30
より気体をテーパ孔33の中心部に噴出させると共に、
オリフィス43より液体を気体の外周部に噴出し、よっ
て、テーパ孔33の内部に構成される第1混合室Aにお
いて、気体の外周部に液体を供給して混合している。該
テーパ孔33と連通する上記小径孔32は比較的長く設
定して、長尺な整流室Bを構成し、第1混合室Aで混合
された混合流体の整流作用が十分になされるようにして
いる。
【0019】上記コア21の先端側に連接するチップ2
2には、図示のように、整流室Bと連通する基端側に、
整流室Bの径より大きな大径孔36を形成して第2混合
室Cを設けている。また、上記チップ22の先端側には
中径孔39を形成し、該中径孔39を上記大径孔36の
先端側に連通させて噴射室Eを設けると共に、大径孔3
6と中径孔39の連通部において、中径孔39の外周部
にフラットな第1壁面(段部)40aを形成している。
また、上記チップ22の先端側には、上記第1軸心部O
の中心にあけられた単孔の吐出口42aを形成し、上記
中径孔39と吐出口42aの連通部において、吐出口4
2aの外周部にフラットな第2壁面(段部)40bを形
成している。
【0020】このように、第2混合室Cの先端面の外周
部に第1壁面40aを形成すると共に、噴射室Eの先端
面の外周部に第2壁面40bを形成することにより、整
流室Bより第2混合室Cに噴射された混合流体の外周部
の流体を、上記第1壁面40aに衝突させると共に、第
2混合室Cより噴射室Eに噴射された混合流体の外周部
の流体を、上記第2壁面40bに衝突させるようにして
いる。
【0021】そのため、整流室Bの直径をD1、第2混
合室Cの直径をD2、噴射室Eの直径をD3、吐出口4
2aの直径をD4とすると、D1≦D2≧D3≧D4に
設定している。また、第2混合室Cの長さL1と噴射室
Eの長さL2を、整流室Bより第2混合室Cに噴射する
混合流体の外周部の流体を第1壁面40aに強制的に衝
突させると共に、第2混合室Cより噴射室Eに噴射する
混合流体の外周部の流体を上記第2壁面40bに強制的
に衝突させるような長さに設定している。
【0022】次に、上記構造の二流体ノズルの作用を説
明する。上記ノズル本体20の気体流入口25より流入
した気体(本実施例では空気)はノズルの中心軸心部に
おいて、オリフィス30より第1混合室A内に噴出さ
れ、該空気の外周部に、液体流入口26より流入した液
体(本実施例では水)がオリフィス43より噴出され
て、空気の外周部より水が混合された状態となる。
【0023】この第1混合室Aにおける混合により空気
と水とはほぼ全体的に混合状態となるが、比較的外周部
は水滴が大きく、中心部は水滴が小さい状態となり、該
状態で、次に整流室Bに流入する。よって、整流室Bで
は内壁に沿って水滴が大きい気水混合液が流通し、中心
部に水滴が小さい気水混合液が流通する。
【0024】上記整流室Bの先端より大径の第2混合室
Cに噴出する気水混合液は図10に示すように拡散し、
主として外周部の混合液が前面の第1壁面40aに衝突
する。よって、外周部の粒径の大きい水滴は小さい粒径
の水滴となり、中心部の水滴と略均等な粒径となる。こ
の粒径が略均等となった気水混合液が、小径とした噴射
室Eに流入すると、主として外周部の混合液が前面の第
2壁面40bに衝突する。よって、外周部の粒径の大き
な水滴はより小さい粒径の水滴となり、中心部の水滴と
略均等な微細な粒径となって、吐出口42aより噴射す
る。噴射された気水混合ミストは吐出口42aの形状に
より、図10に示したように、広角円形のスプレーパタ
ーンとなり、かつスプレーパターン全域にわたり微細な
粒径が均等で、かつ空気量および液量とも略均等とな
る。
【0025】本発明のように、ノズルの中心部に空気を
供給し、その外周部に水を供給して混合する方式の気水
混合ノズルにおいては、混合液の外周部の水滴の粒径が
大きくなるのは、必然的なことである。よって、この外
周部の大きな水滴を、本発明のように強制的に壁面40
a,40bに衝突させて小径化させる手段を用いない場
合には、図20(B)に示すように、スプレーパターン
の周縁部の粒径が大きくなる。これに対して、図4
(A)(B)に示した従来のノズル(第20図のノズル
に相当)のように、1段の壁面40に衝突させて小径化
すれば、図20(B)に一点鎖線で示す粒径より大きな
粒径のものが無くなり、粒径の小径均等化が図られる。
【0026】本発明では、衝突のための壁面を、図4
(A)(B)に示した従来のノズルのような1段ではな
く、図5(A)(B)に示すように、2段の壁面40
a,40bにしているから、粒径の微細化および均一化
がより促進されることになる。また、図6(A)(B)
に示すように、3段の壁面40a,40b,40cにす
れば、粒径の微細化および均一化がより以上に促進され
ることになる。
【0027】図15は、壁面の段数と粒径との関係を示
すデータグラフであり、bは図4の1段の壁面40のノ
ズルによる粒径であり、aは図5の2段の壁面40a,
40bのノズルによる粒径である。同図から明らかなよ
うに、気水比100では、bは最大粒径が400μmで
あるのに対して、aは最大粒径が290μmであり、a
の方がより微細化していることがわかる。
【0028】上記実施例のノズルの吐出口42aは、第
1軸心部Oの中心にあけた単孔であったが、図7(A)
(B)に示すように、第1軸心部Oの中心と同心上の周
囲で、かつ第1軸心部Oに近い位置に一定の角度間隔で
あけた複数個の多孔でなる吐出口42bであっても良
い。また、図8(A)(B)に示すように、上記単孔の
吐出口42aと多孔の吐出口42bを組み合わせても良
い。また、参考のために、図9(A)(B)に、第1軸
心部Oの中心と同心上の周囲であるが、第1軸心部Oか
ら遠い位置に一定の角度間隔であけた複数個の多孔でな
る吐出口42b′を図示している。なお、図7および図
8の多孔の吐出口42bは8個であるが、図14(A)
〜(E)に示すように、2〜12個程度の範囲で適宜に
選択すれば良い。
【0029】図7のような多孔の吐出口42bの形状で
あれば、図11に示すように、図10の単孔の吐出口4
2aの形状と比べて、中央部が空白になるものの、より
広角のスプレーパターンとなり、かつスプレーパターン
の周辺の粒径がやや大きくなるものの、粒径が均等で、
かつ空気量および液量とも略均等になる。
【0030】したがって、図10の単孔の吐出口42a
と図11の多孔の吐出口42bを組み合わせた図8の吐
出口42a,42bの形状では、図12に示すように、
図10と図11とが合体して、より広角で、かつ中央部
に空白が無い略円形のスプレーパターンとなる。なお、
図9のような多孔の吐出口42b′の形状であれば、図
13に示すように、図11のスプレーパターンよりもさ
らに広角のスプレーパターンとなるが、周辺の粒径もさ
らに大きくなるので好ましくない。
【0031】図16は、単孔または多孔の位置と粒径と
の関係を示すデータグラフであり、aは図10の単孔の
吐出口42aのノズルによる粒径であり、cは図11の
多孔の吐出口42bで、第1軸心部Oに近い位置のノズ
ルによる粒径であり、dは図13の多孔の吐出口42
b′で、第1軸心部Oから遠い位置のノズルによる粒径
である。同図から明らかなように、気水比100では、
aは最大粒径が290μであるのに対して、cは最大粒
径が350μ、dは最大粒径が500μであり、dより
もc、cよりもaの方が、より微細化していることがわ
かる。
【0032】図17は、本発明および従来の吐出口と粒
径との関係を示すデータグラフであり、aは図10の単
孔の吐出口42aのノズルによる粒径であり、cは図1
1の多孔の吐出口42bのノズルによる粒径であり、e
は衝突用壁面40a〜40cの無い従来の単孔の吐出口
のノズルによる粒径であり、fは衝突用壁面40a〜4
0cの無い従来の多孔の吐出口のノズルによる粒径であ
る。同図から明らかなように、気水比100では、aは
最大粒径が290μであり、bは最大粒径が350μで
あるのに対して、eは最大粒径が500μ、fは最大粒
径が580μであり、fよりもe、eよりもc、cより
もaの方が、より微細化していることがわかる。
【0033】図18は応用例であり、ノズル本体20に
ヘッド45を取付け、該ヘッド45に、上記コア21と
チップ22をユニット化してなる複数個のノズルチップ
46を取付けて多孔の吐出口としたものである。
【0034】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の二流体ノズルは、混合流体が吐出口より噴霧するまで
の間に通路に、混合流体の外周部の流体が衝突する壁面
を多段に形成したから、外周部分の粒径の大きな水滴が
多段の壁面に何回も衝突してより小径化され、粒径の微
細化および均一化を図ることができる。したがって、例
えば焼却炉より発生する高温ガスに気水混合ミストの粒
径がより微細になり、この微細な粒子を噴霧することに
より、空気使用量の減少及び焼却灰の濡れ、集塵器の濡
れや交換に伴うメンテナンス等のランニングコストが安
くなると共に、蒸発時間が短くなることから、結果的に
冷却塔の高さが低く出来、イニシャルコストが安くな
る。
【0035】また、吐出口を多孔にすることにより、均
一に分布される噴霧範囲を広げることができ、広い範囲
にわたってより微細な粒径、より少ない空気量および流
量で、ほぼ均一な噴霧を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の二流体ノズルの断面図である。
【図2】 図1のノズルの正面図である。
【図3】 図1のノズルの分解斜視図である。
【図4】 (A)は単孔の吐出口と1段の壁面を有する
従来のノズルの正面図、(B)は(A)の側面断面図で
ある。
【図5】 (A)は単孔の吐出口と2段の壁面を有する
本発明のノズルの正面図、(B)は(A)の側面断面図
である。
【図6】 (A)は単孔の吐出口と3段の壁面を有する
本発明のノズルの正面図、(B)は(A)の側面断面図
である。
【図7】 (A)は多孔の吐出口と2段の壁面を有する
本発明のノズルの正面図、(B)は(A)の側面断面図
である。
【図8】 (A)は単孔と多孔の吐出口と2段の壁面を
有する本発明のノズルの正面図、(B)は(A)の側面
断面図である。
【図9】 (A)は多孔の吐出口と1段の壁面を有する
参考のノズルの正面図、(B)は(A)の側面断面図で
ある。
【図10】 単孔の吐出口と2段の壁面を有する本発明
のノズルのスプレーパターンの説明図である。
【図11】 多孔の吐出口と2段の壁面を有する本発明
のノズルのスプレーパターンの説明図である。
【図12】 単孔と多孔の吐出口と2段の壁面を有する
本発明のノズルのスプレーパターンの説明図である。
【図13】 多孔の吐出口と1段の壁面を有する参考の
ノズルのスプレーパターンの説明図である。
【図14】 (A)〜(E)は、それぞれ個数が異なる
多孔を有するノズルの正面図である。
【図15】 壁面の段数と粒径との関係を示すデータグ
ラフである。
【図16】 単孔または多孔の位置と粒径との関係を示
すデータグラフである。
【図17】 本発明および従来の吐出口と粒径との関係
を示すデータグラフである。
【図18】 応用例の二流体ノズルの断面図である。
【図19】 従来の二流体ノズルの断面図である。
【図20】 (A)は液体を中心に、気体を外周部に供
給するノズルのスプレーパターンの粒径を示す説明図、
(B)気体を中心に、液体を外周部に供給するノズルの
スプレーパターンの粒径を示す説明図である。
【図21】 従来の二流体ノズルの断面図である。
【図22】 図21の要部拡大図である。
【符号の説明】
20 ノズル本体 25 気体流入口 26 液体流入口 40a 第1壁面 40b 第2壁面 40c 第3壁面 42a 単孔の吐出口 42b 多孔の吐出口 A 第1混合室 B 整流室 C 第2混合室 E 噴射室 O 第1軸心線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル本体の基端側において軸心線に沿
    って供給する気体の外周に液体を供給し、ノズル本体内
    で混合して吐出口より気水混合ミストを噴霧する二流体
    ノズルにおいて、 上記ノズル本体内で混合された混合流体が吐出口より噴
    霧するまでの間の通路に、上記混合流体の外周部の流体
    が衝突する壁面を多段に形成していることを特徴とする
    二流体ノズル。
  2. 【請求項2】 上記吐出口は、上記軸心線の中心にあけ
    られた円形の単孔、上記軸心線の周囲に一定の角度間隔
    であけられた複数個の円形の多孔、あるいはこれらの組
    み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載の二
    流体ノズル。
  3. 【請求項3】 ノズル本体の基端側において軸心線に沿
    って供給する気体の外周に液体を供給して混合する第1
    混合室を設けると共に、該第1混合室に連通して上記混
    合流体を軸心線に沿って先端側へ流通させる整流室を設
    け、該整流室の先端側に大径とした第2混合室を設け、
    該第2混合室の先端側に小径とした噴射室を設けて、上
    記第2混合室の先端側と噴射室の先端側との間の通路
    に、上記混合流体の外周部の流体が衝突する壁面を多段
    に形成する一方、上記噴射室を通して、上記軸心線の中
    心にあけられた円形の単孔、上記軸心線の周囲に一定の
    角度間隔であけられた複数個の円形の多孔、あるいは、
    上記単孔と多孔との組み合わせからなる吐出口より噴霧
    する構成としたことを特徴とする二流体ノズル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002052350A (ja) * 2000-08-10 2002-02-19 Nippon Steel Corp 二流体ノズル
JP2002159889A (ja) * 2000-11-24 2002-06-04 Ikeuchi:Kk 二流体ノズル
JP2007275840A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Achilles Corp 混合噴射用ミキシングチャンバーおよびこれを用いた混合噴射装置
JP2008168167A (ja) * 2007-01-05 2008-07-24 Kyoritsu Gokin Co Ltd 噴射ノズルとそれを用いた噴霧方法

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