JPH07124181A - 3次元硬質体の形成方法およびその形成装置 - Google Patents

3次元硬質体の形成方法およびその形成装置

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JPH07124181A
JPH07124181A JP30092693A JP30092693A JPH07124181A JP H07124181 A JPH07124181 A JP H07124181A JP 30092693 A JP30092693 A JP 30092693A JP 30092693 A JP30092693 A JP 30092693A JP H07124181 A JPH07124181 A JP H07124181A
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curable resin
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cured
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JP30092693A
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English (en)
Inventor
Yuusuke Nonomura
友佑 野々村
Toshiyuki Nanbu
敏之 南部
Toshiaki Ikeda
利昭 池田
Haruyasu Jiyouda
治庸 条田
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LIFE TEC KENKYUSHO KK
Original Assignee
LIFE TEC KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い精度の3次元硬質体を形成する形成方法
と、形成装置の提供。 【構成】 3次元硬質体の形成装置11は、任意の形状
の静電気を発生する粉体保持面13、この粉体保持面1
3における静電気の発生形状を操作する制御回路14、
静電気の発生部(粉体保持部12)に硬質の粉体を与え
る粉体付与手段16、粉体に液状の光硬化樹脂を与える
樹脂付与手段17、粉体保持面13と基体18とを接近
させ、粉体を基体18あるいは硬化粉体層Lに当接させ
る積層手段19、および光硬化樹脂を硬化させる樹脂硬
化手段20を備え、それぞれが制御回路14に制御され
る。そして、任意の形状に形成された粉体保持部12に
粉体、液状の光硬化樹脂を与え、粉体を基体18あるい
は硬化粉体層Lに当接させ、光硬化樹脂に光を与えて硬
化粉体層Lを形成し、硬化粉体層Lを積層して3次元硬
質体を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体形状の硬い物体を
形成する形成方法および形成装置に関するもので、例え
ば人工歯を自動形成する技術に用いて好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】3次元硬質体を形成する技術として、C
AM技術がある。このCAM技術は、例えば切削器の切
削子の軌跡をコンピュータで3次元的に制御して、硬質
物体を3次元的に切削するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CAM技術によって3
次元硬質体を形成する技術は、切削器を駆動機構によっ
て駆動するため、駆動機構による切削器の駆動精度によ
って3次元硬質体の精度が決定される。このため、高い
精度の3次元硬質体を得るには、高い精度で切削器を駆
動する駆動機構が要求される。しかるに、現状の技術に
よって、例えば数μm〜数十μmなど、高い精度が要求
される3次元硬質体を形成するのは、困難であった。ま
た、切削形状や切削精度が、切削子の切削部の形状に大
きく影響される。このため、高い表面精度が要求される
3次元物体、特に人工歯など形状の小さな3次元硬質体
の形成には、不向きであった。さらに、セラミック材料
など靱性の低い材質をCAM技術によって切削すると、
切削子の動きによって切削表面に、欠けやひび割れ等が
生じる可能性もあった。
【0004】そこで、切削技術を用いることなく3次元
硬質体を形成する技術として、硬化前の紫外線硬化型樹
脂に、紫外線を制御して当てて、3次元硬質体を形成す
る技術が開発されている。しかるに、紫外線硬化型樹脂
に光を当てて形成される3次元硬質体を形成する技術で
は、連続した曲面を高い精度で形成するのが困難である
とともに、形成された3次元硬質体の硬度が金属やセラ
ミックなどに比較して、大変低く、使用できる適用範囲
が大変狭い、つまり、例えば機械部品や、人工歯などに
は不向きでった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、高い精度で硬質の3次元硬質物を
形成する形成方法および形成装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔第1発明〕請求項1の3次元硬質体の形成方法は、次
の各工程の組み合わせよりなる技術的手段を採用する。
硬質物質よりなる粉体を保持する粉体保持面に、所定形
状の粉体保持部を形成する第1工程。粉体を前記粉体保
持面における前記粉体保持部に与え、粉体を前記粉体保
持面の前記粉体保持部に保持させる第2工程。前記粉体
保持部に保持された粉体に、硬化前の条件付与硬化型樹
脂を付着させる第3工程。前記条件付与硬化型樹脂が付
着された前記粉体保持面に保持される粉体を、ベースと
なる基体の表面に当接させる第4工程。前記基体の表面
に当接した粉体に、前記条件付与硬化型樹脂を硬化させ
る所定条件を与えて、前記条件付与硬化型樹脂を硬化さ
せ、前記基体の表面に硬化粉体層を形成する第5工程。
前記粉体保持面の表面に、前記所定形状と異なった、あ
るいは同一の形状の粉体保持部を形成する第6工程。硬
質物質よりなる粉体を、前記粉体保持面における前記粉
体保持部に与え、粉体を前記粉体保持面の前記粉体保持
部に保持させる第7工程。前記粉体保持部に保持された
粉体に、硬化前の条件付与硬化型樹脂を付着させる第8
工程。前記条件付与硬化型樹脂が付着された前記粉体保
持面に保持される粉体を、前記基体に形成された前記硬
化粉体層に当接させる第9工程。前記硬化粉体層に当接
した粉体に、前記条件付与硬化型樹脂を硬化させる所定
条件を与えて、前記条件付与硬化型樹脂を硬化させ、前
記硬化粉体層の表面に新たな硬化粉体層を形成する第1
0工程。この第10工程以降、前記第6工程から第10
工程を繰り返して3次元硬質体を形成する。
【0007】〔第2発明〕請求項2の3次元硬質体の形
成装置は、図1の概略図に示すように、(a)表面に所
定形状の粉体保持部1aを形成する粉体保持面1と、
(b)前記粉体保持面1で形成される前記粉体保持部の
形状を操作する形状操作手段2と、(c)硬質物質より
なる粉体を前記粉体保持部1aに与え、前記粉体保持部
1aに粉体を保持させる粉体付与手段3と、(d)前記
粉体保持部1aに保持された粉体に、硬化前の条件付与
硬化型樹脂を付着させる樹脂付与手段4と、(e)前記
条件付与硬化型樹脂が付着された前記粉体保持面1に保
持される粉体を、基体5またはこの基体5に接合した硬
化粉体層に当接させる積層手段6と、(f)前記基体5
または前記硬化粉体層に当接した粉体に、前記条件付与
硬化型樹脂を硬化させる所定条件を与えて、前記条件付
与硬化型樹脂を硬化させ、硬化粉体層を形成する樹脂硬
化手段7とを備える技術的手段を採用した。
【0008】第1発明および第2発明における粉体保持
面の好ましい態様の一例を示す。粉体保持面は、所定形
状の静電気を発生可能な静電気発生面で、この静電気発
生面における静電気の発生部分によって、粉体を静電気
で保持する粉体保持部を形成する。粉体保持面は、所定
形状の磁力を発生可能な磁力発生面で、この磁力発生面
における磁力の発生部分によって、磁性体性の粉体を磁
力で保持する粉体保持部を形成する。粉体保持面は、表
面に細かい凹凸を連続して形成可能な粗面を所定形状に
発生可能な粗面発生面で、この粗面発生面における粗面
の発生部分によって、粉体を粗面の窪みで保持する粉体
保持部を形成する。
【0009】第1発明および第2発明における条件付与
硬化型樹脂の好ましい態様の一例を示す。条件付与硬化
型樹脂は、光が与えられることにより硬化する光硬化型
樹脂である。条件付与硬化型樹脂は、所定のガスを与え
ることにより硬化する嫌気硬化型樹脂である。条件付与
硬化型樹脂は、高い湿度を与えることにより硬化する湿
気硬化型樹脂である。条件付与硬化型樹脂は、高い温度
を与えることにより硬化する温度硬化型樹脂である。条
件付与硬化型樹脂は、高周波を与えることにより硬化す
る高周波硬化型樹脂である。条件付与硬化型樹脂は、放
射線を与えることにより硬化する放射線硬化型樹脂であ
る。条件付与硬化型樹脂は、起媒剤を与えることにより
硬化する化学重合樹脂である。つまり、例えば複数の液
状の樹脂をそれぞれインクジェットによって粉体に与え
ることによって、粉体上で複数の液状樹脂が硬化するも
のである。第1発明および第2発明における粉体の好ま
しい態様の一例を示す。粉体は、条件付与硬化型樹脂の
硬化を促進する物質が含有、あるいは表面に与えられて
いる。
【0010】
【発明の作用】
〔第1発明〕請求項1の3次元硬質体の形成方法は、次
のように、3次元硬質体を形成する。粉体保持面に、所
定形状の粉体保持部を形成する。粉体を粉体保持部に与
え、粉体を所定形状の粉体保持部に保持させる。粉体保
持部に保持された粉体に、硬化前の条件付与硬化型樹脂
を付着させる。条件付与硬化型樹脂が付着された粉体
を、基体の表面に当接させる。粉体に条件付与硬化型樹
脂を硬化させる所定条件を与えて、条件付与硬化型樹脂
を硬化させ、基体の表面に硬化粉体層を形成する。
【0011】粉体保持面の表面に所定形状の粉体保持部
を形成する。粉体を粉体保持部に与え、粉体を粉体保持
部に保持させる。粉体に硬化前の条件付与硬化型樹脂を
付着させる。条件付与硬化型樹脂が付着された粉体を、
硬化粉体層に当接させる。粉体に条件付与硬化型樹脂を
硬化させる所定条件を与えて、条件付与硬化型樹脂を硬
化させ、硬化粉体層の表面に新たな硬化粉体層を形成す
る。その後、硬化粉体層の表面に新たな硬化粉体層を形
成する工程を繰り返して3次元硬質体を形成する。
【0012】〔第2発明〕請求項2の3次元硬質体の形
成装置は、次のように、3次元硬質体を形成する。形状
操作手段によって、粉体保持面に所定形状の粉体保持部
を形成する。粉体付与手段によって、粉体を粉体保持部
に与える。樹脂付与手段によって、粉体保持部に保持さ
れた粉体に、硬化前の条件付与硬化型樹脂を付着させ
る。積層手段によって、条件付与硬化型樹脂が付着され
た粉体を、基体の表面に当接させる。樹脂硬化手段によ
って、条件付与硬化型樹脂を硬化させる所定条件を与え
て条件付与硬化型樹脂を硬化させ、基体の表面、あるい
は前回形成した硬化粉体層の表面に硬化粉体層を形成す
る。
【0013】
【発明の効果】本発明の請求項1および請求項2の3次
元硬質体の形成方法およびその形成装置は、上記の作用
で示したように、所定形状の硬化粉体層の表面に新たな
所定形状の硬化粉体層を形成する工程を繰り返して3次
元硬質体を形成する。そして、形成される3次元硬質体
の精度は、硬化粉体層の厚みと、粉体保持部の形状とに
よって決定される。このため、使用する粉体の粒径を小
さくし、粉体保持部の精度を高くすることにより、高い
精度の3次元硬質体を形成することができる。また、形
成される3次元硬質体は、硬質物質の粉体と、硬化した
条件付与硬化型樹脂との複合体になるため、高い硬度を
発生し、広い分野で使用可能となる。
【0014】
【実施例】次に、第1発明および第2発明の3次元硬質
体の形成方法およびその形成装置を、図に示す一実施例
に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図2ないし図5は第1発明および第2
発明の実施例を示すもので、図2は3次元硬質体の形成
装置の概略構成図である。3次元硬質体の形成装置11
は、下面(本発明の表面の一例)に所定形状の静電気の
発生部分(以下、粉体保持部)12を形成可能な静電気
発生面(以下、粉体保持面)13と、この粉体保持面1
3で形成される静電気の発生形状、つまり粉体保持部1
2の形状を操作する制御回路14の形状操作手段15
と、硬質物質よりなる粉体P(図4および図5参照)を
静電気の発生する部分、つまり粉体保持部12に与える
粉体付与手段16と、粉体保持部12に保持された粉体
Pに硬化前の光硬化型樹脂R(例えば、紫外線硬化型樹
脂など、本発明の条件付与硬化型樹脂の一例で、符号R
は図4および図5参照)を付着させる樹脂付与手段17
と、表面に3次元硬質体が形成されるベースとなる基体
18、あるいは粉体保持面13の少なくとも一方を駆動
し、粉体保持面13に保持される粉体Pを、基体18ま
たはこの基体18に接合した硬化粉体層Lに当接させる
積層手段19と、光硬化型樹脂Rに光を与えて、光硬化
型樹脂Rと粉体Pとによる硬化粉体層Lを形成する樹脂
硬化手段20とを備える。
【0015】本実施例の粉体保持面13は、上述のよう
に、所定形状の静電気を発生するとともに、静電気の発
生する形状を任意に変更可能な静電気発生面で、静電気
の発生する形状を変更するために、多数の透明電極によ
りきめ細かな多数のドット(例えば50μm間隔のドッ
ト)が形成されている。つまり、各透明電極を制御回路
14によって通電制御して、高電圧(例えば+電圧)を
印加するドットを指定することによって、指定されたド
ットに静電気(例えば+電位)が発生する。また、本実
施例の粉体保持面13は、光を透過するために、光の吸
収率の低い透明体よりなる。なお、粉体保持面13は、
硬化した光硬化型樹脂Rが、硬化粉体層Lや基体18に
比較して、接合しにくい素材、あるいは処理が施されて
いる。
【0016】粉体Pは(図4および図5参照)、ジルコ
ニア、アルミナ、SiOなどよりなる球形等のセラミッ
ク粉末や酸化物粉体で、粒径が例えば50μm程に調節
されている。なお、用途に応じて、鉄粉等の磁性体微粉
末を付加して、帯電性を向上させても良い。
【0017】粉体付与手段16は、例えば磁気ブラシ現
像法を用いたもので、粉体Pに粉体保持部12の電位と
は逆の電位(例えば−電位)を与え、帯電された粉体保
持面13の下面に沿って移動することにより、粉体Pを
粉体保持面13の粉体保持部12に付着させるものであ
る。なお、この粉体付与手段16の作動も制御回路14
によって制御される。
【0018】樹脂付与手段17は、硬化前の液状の光硬
化型樹脂Rを、粉体保持部12に保持された粉体Pに向
かって、例えばインクジェット法によって付与し、粉体
Pに液状の光硬化型樹脂Rを付着させるものである。な
お、この樹脂付与手段17の作動も制御回路14によっ
て制御される。
【0019】積層手段19は、基体18あるいは粉体保
持面13の少なくとも一方を駆動するアクチュエータ
(例えば電動アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、
油圧アクチュエータ等)で、粉体保持面13に保持され
る粉体Pを、基体18またはこの基体18に接合した硬
化粉体層Lに当接させるとともに、基体18と粉体保持
面13との間を所定距離離すように、制御回路14によ
って制御される。
【0020】樹脂硬化手段20は、粉体保持面13と基
体18との間に挟まれた粉体Pに付着した光硬化型樹脂
Rに、透明な粉体保持面13を介して光を放射する光放
射ランプで、この樹脂硬化手段20の作動も制御回路1
4によって制御される。
【0021】基体18は、上述の如く、表面に硬質粉体
層が積層されるもので、3次元硬質体の形成装置11の
一部であっても良いし、この形成装置11に着脱される
フィルムや板状のものであっても良い。
【0022】制御回路14は、コンピュータを用いたも
ので、形成する3次元硬質体の形状や、作業の指示等を
与える外部入力手段21(例えば、キーボードや、フロ
ッピー読込装置)、および操作内容や、3次元硬質体の
形状、粉体保持部12の形状等を表示するモニター装置
22等を備える。
【0023】制御回路14による3次元硬質体の形成装
置11の作動を、図3のフローチャートに示す。起動さ
れると(スタート)、まず外部入力手段21によって、
形成する3次元硬質体の形状を読み込む(ステップS1
)。次に、3次元硬質体を形成するための硬化粉体層
Lの積層数nを算出する(ステップS2 )。なお、この
ステップS2 では、硬化粉体層Lを積層して形成される
3次元硬質体が形成時に変形する場合は、その変形特性
を考慮して、積層数nを算出する。次いで、各積層毎
(1、2、〜n−1、n)における硬質粉体層の形状を
算出し、積層毎の硬質粉体層の形状を記憶手段に格納す
る(ステップS3 )。なお、このステップS3でも、硬
化粉体層Lを積層して形成される3次元硬質体が形成時
に変形する場合は、その変形特性を考慮して、積層毎に
おける硬質粉体層の形状を算出する。
【0024】次に、ステップS3 で記憶した記憶手段か
ら、積層数nの硬質粉体層の形状を読込み、読み込まれ
た硬質粉体層に応じた形状の粉体保持部12を粉体保持
面13に形成する(ステップS4 )。次に、粉体付与手
段16を作動させ、粉体保持部12に粉体Pを付着させ
る(ステップS5 )。次に、樹脂付与手段17を作動さ
せ、粉体保持部12に付着した粉体Pに、液状の光硬化
型樹脂Rを付着させる(ステップS6 )。次に、積層手
段19を作動させ、粉体保持部12の粉体Pを基体18
(あるいは前回形成した硬化粉体層L)の表面に当接さ
せる(ステップS7 )。次に、樹脂硬化手段20を作動
させ、粉体保持面13を介して光を光硬化型樹脂Rに当
てる(ステップS8 )。これによって、粉体保持部12
の粉体Pが光硬化型樹脂Rと複合化した硬化粉体層Lと
なり、基体18(あるいは前回形成した硬化粉体層L)
の表面に付着する。次に、積層手段19を作動させ、粉
体保持面13と基体18との距離を、所定距離離し、初
期状態にセットする(ステップS9 )。
【0025】次に、隣接した硬化粉体層Lを形成するた
めに、積層数n−1をnとする(ステップS10)。その
後、全ての積層数の硬化粉体層Lの形成が終了したか否
かの判断を行い(ステップS11)、NOの場合はステップ
S3 へ戻り、次の硬化粉体層Lの形成を行う。また、判
断結果がYES の場合は、全ての硬化粉体層Lの形成が終
了し、3次元硬質体が形成されたとして、終了する(エ
ンド)。
【0026】〔実施例の作動〕次に、上記3次元硬質体
の形成装置11の作動を図4および図5を用いて説明す
る。粉体保持面13に積層数nの硬化粉体層Lの形状の
静電気を発生し、粉体保持面13に積層数nの硬化粉体
層Lの形状の粉体保持部12を形成する(第1工程)。
粉体付与手段16によって粉体Pを帯電した粉体保持部
12に与え、粉体Pを粉体保持面13の粉体保持部12
に保持させる(第2工程)(図4のa参照)。粉体保持
部12に保持された粉体Pに、樹脂付与手段17によっ
て液状の光硬化型樹脂Rを付着させる(第3工程)(図
4のb参照)。液状の光硬化型樹脂Rが付着した粉体保
持面13に保持される粉体Pを、積層手段19によって
基体18の表面に当接させる(第4工程)(図4のc参
照)。基体18の表面に当接した粉体Pに、樹脂硬化手
段20によって光を当てて、光硬化型樹脂Rを硬化させ
る。そして、積層手段19によって粉体保持面13を基
体18から離すことにより、基体18の表面に積層数n
の硬化粉体層Lが形成される(第5工程)(図4のd参
照)。
【0027】次に、粉体保持面13に積層数n−1の硬
化粉体層Lの形状の静電気を発生し、粉体保持面13に
積層数n−1の硬化粉体層Lの形状の粉体保持部12を
形成する(第6工程)。粉体付与手段16によって粉体
Pを帯電した粉体保持部12に与え、粉体Pを粉体保持
面13の粉体保持部12に保持させる(第7工程)。粉
体保持部12に保持された粉体Pに、樹脂付与手段17
によって液状の光硬化型樹脂Rを付着させる(第8工
程)(図5のe参照)。液状の光硬化型樹脂Rが付着し
た粉体保持面13に保持される粉体Pを、前回形成され
た硬化粉体層Lの表面に当接させる(第9工程)(図5
のf参照)。前回形成された硬化粉体層Lの表面に当接
した粉体Pに、樹脂硬化手段20によって光を当てて、
光硬化型樹脂Rを硬化させる。そして、積層手段19に
よって粉体保持面13を基体18から離すことにより、
前回形成された硬化粉体層Lの表面にに積層数n−1の
硬化粉体層Lが形成される(第10工程)(図5のg参
照)。その後、積層数をn−2、n−3、n−4〜2、
1と変更して第6工程から第10工程の工程を繰り返
し、3次元硬質体を形成する。
【0028】〔実施例の効果〕本実施例の3次元硬質体
の形成方法およびその形成装置11は、所定形状の硬化
粉体層Lの表面に新たな形状の硬化粉体層Lを形成する
工程を繰り返して3次元硬質体を形成する。そして、形
成される3次元硬質体の精度は、硬化粉体層Lの厚み
(例えば粉体Pの粒径50μm)と、粉体保持部12の
形状精度(50μm)とによって決定される。このた
め、形成される3次元硬質体は、50μmの精度で形成
できる。
【0029】また、形成される3次元硬質体は、セラミ
ック粉末と光硬化型樹脂Rとの複合体になるため、高い
硬度を発生するため、人工歯牙や、機械部品等、広い分
野で使用可能となる。さらに、形成する3次元硬質体の
形状を3次元硬質体の形成装置11に入力するのみで、
3次元硬質体の形成方法を用いて精度の高い3次元硬質
物を自動作成することができる。そして、この3次元硬
質体の形成方法およびこの形成装置11では、切削を用
いないため、形成される3次元硬質体に欠けやひび割れ
等の不良品の発生がない優れた効果も奏する。
【0030】〔変形例〕上記の実施例では、粉体保持面
を操作して、粉体保持面に静電気の帯電する部分(粉体
保持部)を形成する例を示したが、例えば、PPC複写
技術を応用して、粉体保持面全体を感光体で形成し、粉
体保持面をまず一旦帯電させ、粉体保持部以外となる不
要部に光源から光を当てて(露光)、不要部の帯電部を
除去し、粉体保持部のみ帯電させ、帯電部に粉体(この
粉体は実施例のように粉体保持面の電位と逆の電位に帯
電させても良いし、帯電させなくても良い)を付着させ
ても良い。逆に、粉体保持面全体を感光体で形成し、粉
体保持面をまず一旦帯電させ、粉体保持部のみに光源か
ら光を当てて(露光)、粉体保持部の帯電部を除去し、
帯電の除かれた粉体保持部に、帯電(粉体保持面の電位
と同極の電位)された粉体を付着させても良い。また、
レーザプリンタ技術を応用して、粉体保持面全体を感光
体で形成し、粉体保持面をまず一旦帯電させ、粉体保持
部のみにレーザ光を当てて(露光)、粉体保持部の帯電
部を除去し、帯電の除かれた粉体保持部に、帯電(粉体
保持面の電位と同極の電位)された粉体を付着させても
良い。なお、この変形例に示す技術を使用することによ
り、粉体保持部の大きさを、例えばレンズや、光源と粉
体保持面との距離を変化させることで制御することがで
きる。このため、形状操作手段で操作された粉体保持部
の大きさを縮小して粉体保持面に与えることにより、粉
体保持部の形状精度を高くすることが可能になり、極め
て高い精度の3次元硬質体を形成することが可能にな
る。
【0031】上記の実施例では、光硬化型樹脂を硬化さ
せる光を粉体保持面を介して放射した例を示したが、光
硬化型樹脂が付着した粉体の周囲から光を当てるように
設けるなど、他の放射手段を用いても良い。なお、粉体
の周囲から光を当てる場合は、光が内部に侵入する距離
に応じて粉体保持部の形状、つまり硬化粉体層の形状を
環状に設けても良い。
【0032】粉体の一例として、セラミック粉末を例に
示したが、金属や硬質樹脂など、他の硬質物の粉体を用
いても良い。もちろん、複数の種類の硬質物の粉体を配
合して使用しても良い。また、粉体の大きさや形状も本
実施例に限定されるものではなく、種々変更可能なもの
である。
【0033】なお、当然のことであるが、実施例に示し
た粉体保持面と基体との位置関係や形状、駆動手段、粉
体保持部の与え方、粉体付与手段による粉体の与え方、
樹脂付与手段による樹脂の与え方、樹脂硬化手段の与え
方などは、説明を容易にするために一例を示した物であ
って、本実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲内で適宜種々変更可能なものである。つまり、例え
ば、粉体保持面を曲面に形成したり円筒状に形成し、粉
体保持面を曲面に沿って回転させ、かつその回転に伴っ
て基体が接触した状態で移動させて、粉体保持面の保持
する粉体を基体に写すように設けるなど、種々変更可能
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2発明の概略構成図である(クレーム対応
図)。
【図2】3次元硬質体の形成装置の概略図である(実施
例)。
【図3】制御回路の作動の一例を示すフローチャートで
ある(実施例)。
【図4】製造工程を示す説明図である(実施例)。
【図5】製造工程を示す説明図である(実施例)。
【符号の説明】
11 3次元硬質体の形成装置 12 粉体保持部 13 粉体保持面 15 形状操作手段 16 粉体付与手段 17 樹脂付与手段 18 基体 19 積層手段 20 樹脂硬化手段 L 硬化粉体層 P 粉体 R 光硬化型樹脂(条件付与硬化型樹脂)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 利昭 大阪府豊中市新千里1丁目4番2号 千里 ライフサイエンスセンタービル12階 株式 会社ライフテック研究所内 (72)発明者 条田 治庸 大阪府豊中市新千里1丁目4番2号 千里 ライフサイエンスセンタービル12階 株式 会社ライフテック研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬質物質よりなる粉体を保持する粉体保持
    面に、所定形状の粉体保持部を形成する第1工程と、 粉体を前記粉体保持面における前記粉体保持部に与え、
    粉体を前記粉体保持面の前記粉体保持部に保持させる第
    2工程と、 前記粉体保持部に保持された粉体に、硬化前の条件付与
    硬化型樹脂を付着させる第3工程と、 前記条件付与硬化型樹脂が付着された前記粉体保持面に
    保持される粉体を、ベースとなる基体の表面に当接させ
    る第4工程と、 前記基体の表面に当接した粉体に、前記条件付与硬化型
    樹脂を硬化させる所定条件を与えて、前記条件付与硬化
    型樹脂を硬化させ、前記基体の表面に硬化粉体層を形成
    する第5工程と、 前記粉体保持面の表面に、前記所定形状と異なった、あ
    るいは同一の形状の粉体保持部を形成する第6工程と、 硬質物質よりなる粉体を、前記粉体保持面における前記
    粉体保持部に与え、粉体を前記粉体保持面の前記粉体保
    持部に保持させる第7工程と、 前記粉体保持部に保持された粉体に、硬化前の条件付与
    硬化型樹脂を付着させる第8工程と、 前記条件付与硬化型樹脂が付着された前記粉体保持面に
    保持される粉体を、前記基体に形成された前記硬化粉体
    層に当接させる第9工程と、 前記硬化粉体層に当接した粉体に、前記条件付与硬化型
    樹脂を硬化させる所定条件を与えて、前記条件付与硬化
    型樹脂を硬化させ、前記硬化粉体層の表面に新たな硬化
    粉体層を形成する第10工程とを備え、 この第10工程以降、前記第6工程から第10工程を繰
    り返して3次元硬質体を形成する3次元硬質体の形成方
    法。
  2. 【請求項2】(a)表面に所定形状の粉体保持部を形成
    する粉体保持面と、 (b)前記粉体保持面で形成される前記粉体保持部の形
    状を操作する形状操作手段と、 (c)硬質物質よりなる粉体を前記粉体保持部に与え、
    前記粉体保持部に粉体を保持させる粉体付与手段と、 (d)前記粉体保持面の前記粉体保持部に保持された粉
    体に、硬化前の条件付与硬化型樹脂を付着させる樹脂付
    与手段と、 (e)前記条件付与硬化型樹脂が付着された前記粉体保
    持面に保持される粉体を、基体またはこの基体に接合し
    た硬化粉体層に当接させる積層手段と、 (f)前記基体または前記硬化粉体層に当接した粉体
    に、前記条件付与硬化型樹脂を硬化させる所定条件を与
    えて、前記条件付与硬化型樹脂を硬化させ、硬化粉体層
    を形成する樹脂硬化手段とを備える3次元硬質体の形成
    装置。
JP30092693A 1993-11-05 1993-11-05 3次元硬質体の形成方法およびその形成装置 Pending JPH07124181A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9155597B2 (en) 1998-07-10 2015-10-13 Ivoclar Vivadent Ag Solid free-form fabrication methods for the production of dental restorations
JP2016521195A (ja) * 2013-03-15 2016-07-21 パイロテック インコーポレイテッド セラミックフィルタ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9155597B2 (en) 1998-07-10 2015-10-13 Ivoclar Vivadent Ag Solid free-form fabrication methods for the production of dental restorations
JP2016521195A (ja) * 2013-03-15 2016-07-21 パイロテック インコーポレイテッド セラミックフィルタ
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