JPH07123075A - 妨害電波探知装置 - Google Patents

妨害電波探知装置

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JPH07123075A
JPH07123075A JP28875693A JP28875693A JPH07123075A JP H07123075 A JPH07123075 A JP H07123075A JP 28875693 A JP28875693 A JP 28875693A JP 28875693 A JP28875693 A JP 28875693A JP H07123075 A JPH07123075 A JP H07123075A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スペクトラム拡散通信を行っている無線局に
対して妨害電波を送出する妨害局の位置を探知特定する
妨害電波探知装置において、擬似雑音系列でスペクトラ
ム拡散されたパイロット電波を用いて位置特定の高精度
化を図った。 【構成】 固定局であるパイロット局5は、妨害局1の
位置を特定するために、擬似雑音系列でスペクトラム拡
散されたパイロット電波を送出している。各モニタ局6
a〜6dは、このパイロット電波と妨害局1から送出さ
れている妨害電波とを同時に受信し、伝送に適した信号
形式に変換した後に、電気通信路3a〜3dに送出す
る。処理局7は、各モニタ局から送出された信号を電気
通信路を介して受信して、逆拡散によってパイロット電
波に含まれている時刻情報を抽出し、これをもとに妨害
電波の相互相関を異なるモニタ局間でとることで妨害局
1の位置を特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スペクトラム拡散(以
下SSという)通信を行っている無線局に対して妨害電
波を送出する妨害局の位置を探知特定する妨害電波探知
装置に関し、特に擬似雑音系列でスペクトラム拡散され
たパイロット電波を用いて位置特定の高精度化を図った
妨害電波探知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】SS通信を行っている無線局に対して妨
害電波を送出している妨害局の位置を探知特定する従来
技術として、3以上のモニタ局を利用して受信波の相関
遅延量から妨害電波の発信源の位置を特定する複数モニ
タ方式があった。以下、図7を用いてこの方式を説明す
る。
【0003】図において、妨害局1から送出された妨害
電波は、第1,第2,第3及び第4のモニタ局2a〜2
dで受信される。そして、モニタ局2a〜2dで受信さ
れた妨害電波は、それぞれ、同軸ケーブル等で構成され
る電気通信路3a〜3dを経由して処理局4に伝送され
る。処理局4は、それぞれのモニタ局2a〜2dから伝
送されてきた妨害電波に基づいて、妨害局1の位置を特
定する。なお、モニタ局2a〜2dは、それぞれ妨害局
1のアンテナ端からの距離がr1 〜r4 メートルの地点
に位置するものとする。また、モニタ局としては、少な
くとも3局あれば妨害局の位置が特定できるので、以
下、3つのモニタ局の場合を例に説明する。妨害局の位
置を特定する原理について詳述する。妨害局1は、自局
のアンテナから次式の妨害電波X( t) を送出してい
る。
【0004】
【数1】
【0005】なお、j=√−1,tは時刻,fC は妨害
電波の搬送波周波数,a( t) は妨害電波の複素包絡線
である。上記a( t) は、次に示すような特性を持った
複素数である。すなわち、・a( t) は複素確率過程で
あって、定常過程である、・a( t) の期待値は0、・
a( t) の自己相関関数をRa ( τ) 、・a( t) の電
力スペクトル密度をSa ( f) 、とすると、次式のウィ
ナー・ ヒンチンの定理が成立する。
【0006】
【数2】
【0007】また、・a(t)は帯域制限されている、・
a(f)=0、・|f|>B/2>0(なお、Bは妨害
電波X(t)の帯域幅(全幅)で、B《fC とする)とする
仮定は、連続搬送波a(t)=1、又は連続トーンa(t)
=a0cos(2πfBt)以外なら、ほとんど全ての妨害
電波に対して成立する。上記のような特性を有する妨害
電波X(t)が妨害局1のアンテナから送出されて、アン
テナ端からr0 メートル離れた地点に到達したときに
は、妨害電波の電磁界成分の一つは、次式のようにな
る。
【0008】
【数3】
【0009】なお、C0 は複素伝搬損失、τ0 は伝搬遅
延時間でτ0 =r0 /c(cは光速度)で表される。上
記(3)式に基づくと、第1のモニタ局2a(妨害局1か
らr1 メートル離れている)で受信されて、電気通信路
3aの始端に送出される妨害電波は次式で表される。
【0010】
【数4】
【0011】なお、C1'は妨害局1のアンテナ端から電
気通信路3aの始端までの損失、τ1'は妨害局1のアン
テナ端から電気通信路3aの始端までの遅延時間であ
る。τ1'はτ1'=r1/c+τM1 で表され、その場合、
τM1は第1のモニタ局2aの局内遅延時間である。そし
て、上記(4)式で示される妨害電波が、電気通信路3a
を経由して、処理局4で受信されると次式のようにな
る。
【0012】
【数5】
【0013】なお、C1 は妨害局1のアンテナ端から第
1のモニタ局2a,電気通信路3aを経由し処理局4ま
での総合損失、τ1 は妨害局1のアンテナ端から第1の
モニタ局2a,電気通信路3aを経由し処理局4までの
総合遅延時間である。τ1 は次式で表され、その場合τ
B1は電気通信路3aの遅延時間である。 τ1=r1/c+τM1+τB1 ・・・・(6) 一方、第2のモニタ局2b及び第3のモニタ局2cで受
信された妨害電波も、いままで説明した第1のモニタ局
2aで受信された場合と同様に、それぞれ、電気通信路
3b,3cを経由して処理局4に送出される。そして、
処理局4で受信される第2のモニタ局2b及び第3のモ
ニタ局2cからの妨害電波は、それぞれ、下記(7)式,
(8)式で表される。
【0014】
【数6】
【0015】なお、C2及びC3は前述のC1に対応する
総合損失、τ2及びτ3は前述のτ1に対応する総合遅延
時間である。τ2,τ3 はそれぞれ τ2=r2/c+τM2
+τB2,τ3=r3/c+τM3+τB3 で表され、その場
合、τM2とτM3 はそれぞれ第2のモニタ局2bと第3
のモニタ局2cの局内遅延時間、τB2とτB3はそれぞれ
電気通信路3bと電気通信路3cの遅延時間である。そ
して、処理局4は各モニタ局2a〜2cから送出されて
くる妨害電波を受けた後、妨害局1の位置特定の処理の
しやすい中間周波数、すなわち下記(9)式のように変換
する。なお、(9)式における、iはi=1,2,3であ
る。具体的には、上記(5),(7)及び(8)式で表される
妨害電波は、(9)式に基づいて、下記(10),(11)及
び(12)式のように変換される。
【0016】
【数7】
【0017】なお、fIは搬送波周波数(fC)を変換して
得られた中間周波数、Ai(A1,A2及びA3)は妨害局1
のアンテナ端から各モニタ局2a〜2cを経由して処理
局4で中間周波数に変換されるまでの総合損失(複素
数)である。次に、処理局4は、上記( 10),( 11)
及び(12)式を使って、時刻t0に始まりt0+Tに完了
する次のT秒間の相互相関R12,R13を演算する。な
お、R12,R13はそれぞれ下記(13),(14)式で表さ
れ、またその場合、Tは T》τ1+τ2+τ3としてい
る。
【0018】
【数8】
【0019】上記2式の演算結果は、それぞれ、下記
(15),(16)式になる。
【0020】
【数9】
【0021】このとき、前述のτ1(=r1/c+τM1
τB1),τ2(=r2/c+τM2+τB2)及びτ3(=r3/c
+τM3+τB3)が時刻に無関係で常に一定であるなら
ば、相互相関R12,R13の絶対値は次の(17)及び(1
8)式のようになる。そして、時刻t0からt0+Tまで
の相互相関はt0に無関係になる。
【0022】
【数10】
【0023】この(17),(18)式において、|R
a(τ)|の最大値は τ=0のときなので、X12(τ)及び
13(τ)の最大値は、それぞれ、τ=τ2−τ1及びτ=
τ3−τ1のときに与えられる。また、前述のτ1=r1
c+τM1+τB12=r2/c+τM2+τB2及びτ3=r
3/c+τM3+τB3を用いて、τ2−τ1,τ3−τ1の減
算を行うと、次の(19)及び(20)式が導かれる。
【0024】
【数11】
【0025】この二つの式において、各モニタ局2a〜
2cの局内遅延時間τM1M2M3及び各電気通信路3
a〜3cの遅延時間τB1B2B3がそれぞれ別の測定
等によって予め分かっていれば、相互相関の結果(τ=
τ2−τ1及びτ=τ3−τ1)と光速度(c)を用いて、
2−r1、r3−r1を算出することができる。したがっ
て、二つのモニタ局と妨害局間の相対距離であるr2
1、r3−r1によって、モニタ局の平面座標から双曲
線航法と同じ原理で妨害局のアンテナ位置を特定するこ
とができる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
には、次のような問題点があった。 各モニタ局2a〜2cの局内遅延時間τM1M2
M3及び各電気通信路3a〜3cの遅延時間τB1B2
B3を、それぞれ予め測定しておかなければならないとい
う煩わしさがあった。 予め上記の遅延時間を測定する時と、実際に妨害局
の位置を探知特定する時とでは、温度,湿度,振動等の
環境条件が異なるために、正確な位置の特定ができな
い。以下に、この問題点の詳細を示す。特に、電気通信
路の遅延時間は、その置かれている大気の温度で大きく
変動する。例えば、電気通信路として、遅延時間が安定
であるとされる1.3μmの零分散光ファイバを用いた
場合、温度が1℃変化すると、光ファイバ1km当り1
00p秒程度の遅延時間が変化する。したがって、光フ
ァイバを20km敷設するような大規模な妨害局探知の
場合、温度変動が10℃あったとすると、遅延時間の変
動は20n秒に達し、これは6mの誤差に相当する量で
妨害局の探知目的にとって無視できないものである。本
発明の目的は、上記課題を解決して、妨害局の位置特定
の高精度化を図った妨害電波探知装置を提供することで
ある。
【0027】
【課題を解決するための手段】SS通信は、電力密度が
低く、全スペクトラムを有効に使用できる通信として、
移動無線等で脚光を浴びている。SS通信に対する妨害
がしばしば行われ、妨害電波の発信源の所在地を特定す
る必要がある。従来の変調方式、例えば、FM、AM等
の通信では、キャリアの発信源を探知すればよかった
が、SS通信では電力密度が低いために、何等かの工夫
が必要とされる。本発明は、SS通信に対する妨害波
が、拡散コードが指定と不一致、エネルギーが大き
い、ということに注目し、3以上のモニタ局を利用して
受信波の相関遅延量から妨害電波の発信源の位置を特定
する複数モニタ方式を用いている。この複数モニタ方式
は、モニタ局の数を増すことによって位置の特定精度が
高められるとされているが、実際には、ケーブル等で形
成される電気通信路の遅延量のゆらぎのために相関がピ
ークとして得られにくいということがあった。
【0028】したがって、本発明では、指定コードでス
ペクトラム拡散されしかも情報をのせていないパイロッ
ト電波を発生するパイロット局を固定局として置き、モ
ニタ局ではパイロット電波と妨害電波とを同時に受け、
処理局まで妨害電波から隔離された電気通信路で伝送
し、処理局ではそれらの電波からパイロット電波を抽出
するとともに逆拡散処理し、この逆拡散処理の結果から
得られた情報に基づいて電気通信路及びモニタ局内の遅
延時間を推定し、遅延時間を補正しつつ、モニタ局のう
ちの任意の2局で受信した信号間の相互相関演算を行っ
て、2局に到達する妨害電波の伝搬遅延時間の差を測定
し、妨害局の位置を特定するようにした。
【0029】
【作用】固定局であるパイロット局は、既知で一定の形
式の擬似雑音系列(・・・・P-3,P-2,P-1,P0,P1
2,P3,・・・・)を使用して、直接拡散方式によって拡
散されたスペクトラムを有するパイロット電波を常に送
信している。擬似雑音系列Pkは周期Nをもち、次式の
ように表される。 Pk=Pk+N ・・・・(21) kは任意の整数、Nは2以上の整数とする。実際には、
Nは十分大きくとって、例えば223−1のようにする。
また、擬似雑音系列Pkは次式のようにも表される。
【0030】
【数12】
【0031】なお、Mは有限集合で、要素は複素数であ
る。実際には、Mには、BPSK(Binary-phase-shift
keying) 変調に使用されるM={−1,1}、また、Q
PSK(Quadriphase-shift keying)変調に使用されるM
={1,−1,j,−j}等がある。パイロット電波
は、このような擬似雑音系列で直接拡散されている。そ
して、パイロット局のアンテナから送出されているパイ
ロット電波の電磁界成分の一つは、次式のようになる。
【0032】
【数13】
【0033】なお、fP はパイロット電波の搬送波周波
数、h(t)はベースバンドフィルタのインパルス応答
(下記(24)式で示される)、TC は拡散符号のシンボ
ル周期である。
【0034】
【数14】
【0035】一方、モニタ局はパイロット電波と妨害電
波とを同時に受信して、電気通信路に送出する。また、
処理局は電気通信路から両方の電波を受け、パイロット
電波を逆拡散処理することによってパイロット局のアン
テナ端からモニタ局、電気通信路を経由した遅延時間を
測定するとともに、モニタ局の2局間の相互相関演算を
行う。
【0036】ここで、さらに厳密に本発明で使用する原
理を解析的に説明する。図1において、パイロット局5
のアンテナ端から送出されたパイロット電波VP(t)
は、パイロット局5のアンテナ端からr1' メートルの
距離にある第1のモニタ局6aのアンテナ端にτP1の遅
延時間で達し、さらに第1のモニタ局6a内の遅延時間
τM1及び電気通信路3aの遅延時間τB1の影響を受けて
処理局7に達する。なお、図1における各モニタ局6a
〜6dの妨害局1からの距離(r1 〜r4 )及び局内遅
延時間(τM1〜τM4)は、図7における各モニタ局2a
〜2dの場合と同じであるとする。処理局7で受信され
る第1のモニタ局6aからのパイロット電波は、次式で
表される。
【0037】
【数15】
【0038】なお、τ1'はパイロット局5のアンテナ端
から第1のモニタ局6a,電気通信路3aを経由し処理
局4までの総合遅延時間で次式で表される。 τ1'=r1'/c+τM1+τB1 ・・・・(26) (r1'/c=τP1,cは光速度)上記(25)式で表され
るV1'を逆拡散(拡散復調ともいう)処理することによ
って、総合遅延時間τ1'を知ること、又は、パイロット
電波に同期した時系t−τ1'を作ることができる。
【0039】次に、パイロット電波を拡散復調して、妨
害局1の位置を特定できることを説明する。すなわち、
パイロット局5が固定局であるために、τP1=r1'/c
は一定値で既知である。したっがて、τM1,τB1が環境
変化等によって変動する場合でも、τ1 (前記(6)式)
とτ1'(上記(26)式)の差をとる(下記(27)式参
照)ことによって、妨害局1のアンテナから第1のモニ
タ局2aまでの距離r1 を知ることができる。 τ1−τ1'=r1/c−r1'/c ・・・・(27) 具体的には、前述の(9)式に対して、下記(28)式の関
係を当てはめるとともに、Zi(複素数)について相互
相関を行う。なお、T0 は一定の数でT0−τ1'>0と
する。
【0040】
【数16】
【0041】すなわち、下記(29),(30)式のように
なって、第i局のモニタ局2a〜2cの局内遅延時間τ
Mi、各電気通信路3a〜3cの遅延時間τBiに無関係に
なる。
【0042】
【数17】
【0043】したがって、上記(30)式のT0 、ri'は
既知なので、相互相関の最大値を求めることによってr
i(すなわちr1,r2,r3)が分かる。これによって、
双曲線航法と同じ原理で妨害電波の発生源の位置を特定
できる。
【0044】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す妨害電波探
知装置の概略構成図である。妨害局1はSS通信を行っ
ている無線局に対して妨害電波を送出している。また、
固定局であるパイロット局5は、妨害局1の位置を特定
するために、擬似雑音系列でスペクトラム拡散されたパ
イロット電波を送出している。第1,第2,第3及び第
4のモニタ局6a〜6dは、上記の妨害電波及びパイロ
ット電波を受信し、伝送に適した信号形式に変換した後
に、同軸ケーブル等で構成される電気通信路3a〜3d
に送出する。処理局7は、電気通信路3a〜3dを経由
して送られてきた各モニタ局6a〜6dからの妨害電波
及びパイロット電波を受け、これらを処理することによ
って、妨害局1の位置を特定する。なお、モニタ局6a
〜6dは、それぞれ、妨害局1のアンテナ端からの距離
がr1〜r4メートルの地点に位置し、かつ、パイロット
局5のアンテナ端からの距離がr1'〜r4'メートルの地
点に位置するものとする。
【0045】(第一の実施例)以下、図2乃至図4を用
いて、それぞれの構成の細部を説明する。パイロット局
5(固定局)は、図2に示すように、2重スーパヘテロ
ダインの送信機になっており、23段M系列の擬似雑音
系列を用いたBPSK変調によってスペクトラム拡散し
たパイロット電波を常に発生させて送信している。具体
的には、作用の欄で説明した(21),(22)式におい
て、N=223−1、M={−1,1}で表される擬似雑
音系列である。また、(23)式において、パイロット電
波の搬送波周波数fP=2484MHZ、ベースバンドフ
ィルタのインパルス応答h(t)=sinc(t/TC)、
拡散符号のシンボル周期TC=100n秒で表される電
磁界成分を有するパイロット電波である。
【0046】このようなパイロット電波は、次のように
発生される。すなわち、クロック発振器51は、正確な
10MHZ のクロックを発生している。23段M系列発
生回路52は、クロック発振器51からのクロックに基
づいて、N=223−1周期のM系列の擬似雑音系列信号
を発生する。周波数シンセサイザ53a,53bは、ク
ロック発振器51からのクロックに基づいて、それぞ
れ、484MHZの第2LO信号,2000MHZの第1
LO信号を発生している。2重平衡型のミキサ54a
は、23段M系列発生回路52から出力された擬似雑音
系列信号と周波数シンセサイザ53aから出力された4
84MHZ の第2LO信号とを混合して484MHZ
BPSK信号を出力する。帯域通過フィルタ55aは、
このBPSK信号から不要波を除いて出力する。
【0047】そして、2重平衡型のミキサ54bは、帯
域通過フィルタ55aから出力された484MHZ のB
PSK信号と周波数シンセサイザ53bから出力された
2000MHZ の第1LO信号とを混合して、1516
MHZ及び2484MHZのBPSK信号を出力する。帯
域通過フィルタ55bは、これらのBPSK信号から2
484MHZ のBPSK信号のみを選択して電力増幅器
56に出力する。この2484MHZ のBPSK信号
は、電力増幅器56で所定の出力に増幅された後に、給
電線57を経由してアンテナ58から送信される。な
お、上記クロックの周波数安定度としては、1秒間当り
10-11 以下程度でよく、これは高安定な水晶発振器で
実現可能である。この場合、2.4GHZ帯での周波数
変動は、2.4×109×10-11×√(経過時間) HZ
MSになる。
【0048】一方、モニタ局6a〜6dは、それぞれ図
3に示すように、2重スーパヘテロダインの受信機にな
っており、妨害局1から送信された妨害電波とパイロッ
ト局5から送信された2484MHZ のパイロット電波
(BPSK信号)とを受信し、伝送に適した信号形式に
変換した後に、電気通信路3a〜3dに送出する。すな
わち、アンテナ61で受信された妨害電波とパイロット
電波(以下受信信号という)は、給電線62を経由して
帯域通過フィルタ63aに入力される。帯域通過フィル
タ63aは、例えば2484MHZ±10MHZの帯域を
有しており、受信信号からこの帯域以外の不要波を除い
て低雑音増幅器64に出力する。また、クロック発振器
65は、正確な10MHZ のクロックを発生している。
周波数シンセサイザ66a,66bは、クロック発振器
65からのクロックに基づいて、それぞれ、2000M
Zの第1LO信号,470MHZの第2LO信号をを発
生している。
【0049】上記の低雑音増幅器64で増幅されて出力
された2484MHZ 帯の信号は、2重平衡型のミキサ
67aで、周波数シンセサイザ66aから出力された2
000MHZ の第1LO信号と混合された後に、帯域通
過フィルタ63bで帯域制限されて、484MHZ
(±10MHZ)の第1IF信号に変換される。そし
て、この第1IF信号は、さらに2重平衡型のミキサ6
7bで、周波数シンセサイザ66bから出力された47
0MHZ の第2LO信号と混合された後に、帯域通過フ
ィルタ63cで帯域制限されて、14MHZ帯(±10
MHZ)の第2IF信号に変換される。電気光変換器6
8(レーザダオード等で構成される)は、この第2IF
信号を受けて光の強弱に変換した後に、光ファイバで構
成される電気通信路、例えば第1のモニタ局6aの場合
には電気通信路3aに出力する。なお、上記クロックの
周波数安定度としては、パイロット局5の場合と同様
に、1秒間当り10-11 以下程度でよく、これは高安定
な水晶発振器で実現可能である。
【0050】そして処理局7は、図4に示すような構成
になっており、各モニタ局6a〜6dから各電気通信路
3a〜3dを経由して送られてきた妨害電波とパイロッ
ト電波の合成信号を受け、これらを処理することによっ
て妨害局1の位置を特定する。すなわち、第1のモニタ
局6aから光ファイバを経由して送られてきた第2IF
信号(妨害電波とパイロット電波の合成信号)を成分と
する光信号は、光電気変換器100aに入力されて、再び1
4MHZ帯(±10MHZ)の電気信号に変換される。こ
の14MHZ帯信号は、逆拡散回路101と直交検波器102
に入力される。逆拡散回路101は、14MHZ帯信号の中
からパイロット電波のみを取り出すとともに、このパイ
ロット電波を逆拡散処理して、再生搬送波(14M
Z ),シンボルクロック(10MHZ)及びエポック
(10MHZ÷(223−1))を抽出する。なお、エポッ
クとは擬似雑音系列の始まりを示すパルスであって、周
期はTC (シンボル周期)×N(223−1)である。
【0051】直交検波器102は、90度ハイブリッド103
及び2重平衡型のミキサ104a,104b で構成されており、
逆拡散回路101 から出力された再生搬送波を90度ハイ
ブリッド103 で直交分配するとともに、この直交分配さ
れた再生搬送波と光電気変換器100a から出力されて2
分された14MHZ帯信号とを、それぞれ2重平衡型の
ミキサ104a,104b で混合することによって、I,Q成分
のベースバンド信号を出力する。I,Q成分のベースバ
ンド信号は、それぞれ、遮断周波数10MHZ の低域通
過フィルタ105a,105bによって不要波が除去されてA/
D変換器106a,106bに出力される。
【0052】タイミング回路107は、逆拡散回路101から
入力されたシンボルクロック(10MHZ)とエポック
(10MHZ÷(223−1))とに基づいて、標本化パル
ス(30MHZ )と標本番号Kを生成して出力する。な
お、標本番号Kは、エポックの立ち上がり又は立ち下が
りエッジにおいて0にセットされ、 K=0,1,2,3・・・・・・・,{3×(223−1)−1} の範囲の数で、標本化パルスに同期して1づつ単調に増
加するものであり、また、標本化パルスはA/D変換器
106a,106bの変換開始信号となるものである。A/D変
換器106a,106bは、それぞれ、低域通過フィルタ105a,10
5bから出力されるI,Q成分のベースバンド信号を標本
化パルスに同期させてA/D変換(例えば12ビットの
分解能で量子化する)して出力する。なお、上記光電気
変換器100a,逆拡散回路101,直交検波器102,低域通過
フィルタ105a,105b,A/D変換器106a,106b及びタイミ
ング回路107 は、ベースバンド信号生成回路71aを構
成している。
【0053】以上のようなベースバンド信号生成回路7
1aと同一機能を有するベースバンド信号生成回路71
b〜71dも電気通信路3b〜3cに対応して設けられ
ており、それぞれ、第2,第3及び第4のモニタ局6b
〜6dから送出されてくる妨害電波とパイロット電波の
合成信号に基づいて、量子化されたI,Q成分のベース
バンド信号IK,QKと標本番号Kを生成する。相互相関
演算器72は、メモリ,乗算器及びアキュムレータから
構成されており、上記ベースバンド信号生成回路71a
〜71dからそれぞれ入力される量子化されたI,Q成
分のベースバンド信号IK,QKと標本番号Kとを受け
て、離散相互相関演算を行って、前述の(17),(18)
式に示されるX12(τ),X13(τ)、及びこれらと同様に
導き出されるX14(τ)を出力する。位置測定器73は、
これらのX12(τ),X13(τ)及びX14(τ)をもとに、最
大値を与えるτを計算し、妨害局1の位置を特定する。
【0054】(第二の実施例)これは第一の実施例に対
して、各モニタ局6a〜6d及び処理局7の構成を変え
たものである。したがって、妨害電波探知装置の概略構
成は図1に、またパイロット局5は図2に示した通りで
ある。第二の実施例における各モニタ局6a〜6d及び
処理局7の構成をそれぞれ図5及び図6に示す。なお、
第一の実施例と共通な部分については、同一の符号を付
けて詳細な説明は省略する。
【0055】図5を用いて、各モニタ局6a〜6dを説
明する。妨害電波と2484MHZ のパイロット電波
(BPSK信号)は、第一の実施例の場合と同様に、ア
ンテナ61で受信された後に484MHZ帯(±10M
Z)の第1IF信号に変換されて帯域通過フィルタ6
3bから出力される。この484MHZ帯信号は、逆拡
散回路201と直交検波器202に入力される。逆拡散回路20
1は、484MHZ 帯信号の中からパイロット電波のみ
を取り出すとともに、第一の実施例の場合と同様に、こ
のパイロット電波を逆拡散処理して、再生搬送波(48
4MHZ),シンボルクロック(10MHZ)及びエポッ
ク(10MHZ÷(223−1))を抽出する。
【0056】484MHZ 帯の直交検波器202は、逆拡
散回路201から出力された再生搬送波と帯域通過フィル
タ63bから出力されて2分された484MHZ 帯信号
とを混合することによって、I,Q成分のベースバンド
信号を出力する。このI,Q成分のベースバンド信号
は、それぞれ、遮断周波数10MHZの低域通過フィル
タ105a,105bによって不要波が除去された後にA/D変
換器106a,106b に入力されて、タイミング回路107から
出力される標本化パルスに同期してA/D変換される。
多重化回路205 は、量子化されたI,Q成分のベースバ
ンド信号IK,QKと標本番号Kとを多重化して電気光変
換器68に出力する。そして、電気光変換器68(レー
ザダオード等で構成される)は、これらの信号を受けて
光のオン・オフ信号に変えて、光ファイバで構成される
電気通信路、例えば第1のモニタ局6aの場合には電気
通信路3aに出力する。
【0057】次に、図6を用いて、処理局7を説明す
る。第1のモニタ局6aから光ファイバ(電気通信路3
a)を経由して送られてきた光信号は、光電気変換器10
0aに入力されて、再び電気信号に変換される。すなわ
ち、量子化されたI,Q成分のベースバンド信号IK
Kと標本番号Kとが多重化されてなる電気信号が出力
される。多重分離回路206aは、光電気変換器100aから多
重化されてなる電気信号を受けて、量子化されたI,Q
成分のベースバンド信号IK,QKと標本番号Kとに分離
して、相互相関演算器72に出力する。第2,第3及び
第4のモニタ局6b〜6dから光ファイバ(電気通信路
3b〜3d)を経由して送られてきた光信号も、上記の
ように、光電気変換器100b〜100d及び多重分離回路206b
〜206dによって、それぞれ電気信号に変換された後に、
量子化されたI,Q成分のベースバンド信号IK,QK
標本番号Kとに分離される。そして、第一の実施例と同
様に、相互相関演算器72で離散相互相関演算が行わ
れ、位置測定器73で妨害局1の位置が特定される。
【0058】(他の実施例)上記第一および第二の実施
例においては、電気通信路3a〜3dを光ファイバを用
いる場合について述べたが、これに限定されるわけでは
なく、妨害電波の影響の受けにくい無線伝送路(例え
ば、FM方式の2GHZ マイクロ波回線等)であっても
よい。
【0059】
【発明の効果】妨害電波をパイロット電波と同時に受信
し、逆拡散によって、パイロット電波に含まれている時
刻情報を抽出し、これをもとに妨害電波の相互相関を異
なるモニタ局間でとるようにしたので、電気通信路の遅
延時間やモニタ局内の遅延時間の影響を受けず、妨害局
の位置の特定が高精度で行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す妨害電波探知装置の
概略構成図、
【図2】 パイロット局の構成を示す図、
【図3】 モニタ局の第一の実施例を示す構成図、
【図4】 処理局の第一の実施例を示す構成図、
【図5】 モニタ局の第二の実施例を示す構成図、
【図6】 処理局の第二の実施例を示す構成図、
【図7】 従来例の妨害電波探知装置の概略構成図。
【符号の説明】
1・・・・妨害局、2a〜2d,6a〜6d・・・・モニタ局、
3a〜3d・・・・電気通信路、4,7・・・・処理局、5・・・・
パイロット局。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の擬似雑音系列を使用して、拡散さ
    れたスペクトラムを有するパイロット電波を常に送信し
    ているパイロット局(5)と、 該パイロット電波と妨害電波とを同時に受信できる機能
    と、受信した電波を伝送に適した信号形式に変換して送
    出できる機能とを備え、異なる場所に置かれた3局以上
    のモニタ局(6a〜6d)と、 前記妨害電波から隔離され、該モニタ局に対応し設けら
    れた電気通信路(3a〜3d)と、 前記モニタ局のそれぞれが送出した信号を該電気通信路
    を介して受領して、受領したそれぞれの信号からパイロ
    ット電波を抽出するとともに逆拡散処理し、該逆拡散処
    理の結果から得られた情報に基づいて該電気通信路及び
    前記モニタ局内の遅延時間を推定する機能と、推定した
    該遅延時間を補正しつつ前記モニタ局のうちの任意の2
    局で受信した信号間の相互相関演算を行って、該2局に
    到達する妨害電波の伝搬遅延時間の差を測定する機能と
    を有する処理局(7)とから構成された妨害電波探知装
    置。
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