JPH071224A - 数値制御ブローチ盤 - Google Patents

数値制御ブローチ盤

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JPH071224A
JPH071224A JP5147786A JP14778693A JPH071224A JP H071224 A JPH071224 A JP H071224A JP 5147786 A JP5147786 A JP 5147786A JP 14778693 A JP14778693 A JP 14778693A JP H071224 A JPH071224 A JP H071224A
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pull head
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JP5147786A
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Akira Yamashita
明良 山下
Ryuichi Ukon
隆一 右近
Tetsuya Nishiuchi
哲也 西内
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Nachi Fujikoshi Corp
Toyota Motor Corp
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Nachi Fujikoshi Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プルヘッドに対してブローチを確実にクラン
プすることにより、このブローチによる加工精度の向上
ならびにブローチの寿命の向上を図る。 【構成】 ブローチ20をプルヘッド14でクランプ
し、ワークがセットされたラムの昇降駆動を数値制御す
ることにより切削が行われる形式の数値制御ブローチ盤
において、前記プルヘッド14に対してその径方向への
移動制御可能に組付けられ、前記ブローチ20の径方向
への動き及び軸線方向に関する上方への動きを共に規制
可能な第一クランプ部材40と、前記プルヘッド14に
対してその軸線方向への移動制御可能に組付けられ、ブ
ローチ20の軸線方向に関する下方への動きを規制可能
な第二クランプ部材50とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてブローチの回
転駆動とワークの昇降駆動との数値制御に基づいて、所
定の捩じれ(リード)をもったヘリカルギヤやヘリカル
スプラインなどを切削する形式の数値制御ブローチ盤に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の数値制御(NC)ブローチ盤
は、例えば特開昭61−203220号公報に開示され
ている。この公報において予め下孔があけられている所
定のワークはラムにセットされ、ブローチはその下端の
つかみ部がプルヘッドでクランプされ、かつその刃部が
前記ワークの下孔に挿通されている。そしてプルヘッド
はモーターによりブローチと共に回転駆動され、ラムは
別のモーターによりワークと共に昇降(上昇)駆動され
る。これらの駆動の数値制御に基づいて前記ブローチの
刃部によりワークの下孔にヘリカルスプラインなどが切
削される。
【0003】図6に前記公報のものと同タイプのNCブ
ローチ盤におけるプルヘッド14の部分の構造が断面で
示されている。このプルヘッド14によるブローチ20
のクランプに際しては、まず図6の右半分で示すアンク
ランプ状態においてプルヘッド14の軸心部にブローチ
20のつかみ部21を挿入し、つぎにプルヘッド14の
外周に組付けられているスリーブ42をシリンダ45の
作動によって上昇させる。これによりプルヘッド14に
設けられているクランプコマ40がブローチ20のつか
み部21に向けて押し動かされ、このつかみ部21の環
状凹部にクランプコマ40の端部が位置する。したがっ
てブローチ20はクランプコマ40により上方へ抜けな
いように規制されたクランプ状態となる。このクランプ
状態が図6の左半分に示されている。なお前記ブローチ
20のつかみ部21には、その外周に形成された二つの
平面などによる回止め部28が設けられていて、この回
止め部28によってプルヘッド14からブローチ20に
回転力が伝達されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記クランプコマ40
によりブローチ20が上方へ抜けないように規制された
クランプ状態において、このブローチ20のつかみ部2
1端面とプルヘッド14との間には軸線方向のクリアラ
ンスaがある。このため切削時においてブローチ20に
加わる負荷変動により、前記クリアランスaの範囲でブ
ローチ20が軸線方向(上下方向)に微動する。またブ
ローチ20の前記回り止め部28とプルヘッド14との
間には、ブローチ20の交換などが容易に行えるように
多少のクリアランスが設けてあり、これは切削時におけ
るブローチ20の回転方向の微動となる。このように切
削時においてブローチ20がその軸線方向ならびに回転
方向に微動すると、数値制御による高精度の加工が困難
になるとともに、ブローチ20の寿命低下を招く。なお
前記公報でも開示されているように前記プルヘッドの回
転及びラムの昇降のためのそれぞれの駆動は、個々のモ
ーターによりウォーム減速機や歯車減速機を通じて制御
されるようになっているが、これらの減速機におけるバ
ックラッシュも数値制御に影響して加工精度の低下なら
びにブローチの寿命低下の一因となっている。
【0005】本発明の技術的課題は、ブローチのクラン
プ時においてその径方向、軸線方向及び回転方向に関す
る動きを確実に規制し、さらにはブローチ及びワークへ
の動力伝達系における減速機のバックラッシュを解消す
ることにより、ブローチによる加工精度の向上ならびに
ブローチの寿命の向上を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の数値制御ブローチ盤はつぎの(1)〜
(3)のように構成されている。 (1)ブローチのつかみ部をプルヘッドによってクラン
プし、ワークがセットされたラムの昇降駆動を数値制御
することにより前記ブローチでワークを切削する形式の
数値制御ブローチ盤において、前記プルヘッドに対して
その径方向への移動制御可能に組付けられ、前記ブロー
チの径方向への動き及び軸線方向に関する上方への動き
を共に規制可能な第一クランプ部材と、前記プルヘッド
に対してその軸線方向への移動制御可能に組付けられ、
ブローチの軸線方向に関する下方への動きを規制可能な
第二クランプ部材とを備えている。 (2)前記と同じ形式の数値制御ブローチ盤において、
ブローチのつかみ部外周に形成された少なくとも二つの
平面部と、これらの平面部の一方に接触させた状態で前
記プルヘッドに固定された回止め部材と、他方の平面部
に対して接触あるいは離反動作可能に前記プルヘッドに
設けられたロック部材と、同じくプルヘッドの外周に対
して回転制御可能に組付けられ、その回転制御により前
記ロック部材を前記平面部に押付けることが可能なスリ
ーブとを備えている。 (3)ブローチのつかみ部をクランプしたプルヘッドの
回転駆動とワークがセットされたラムの昇降駆動との数
値制御に基づいてブローチでワークを切削する形式の数
値制御ブローチ盤において、前記プルヘッドとこれを回
転駆動させる駆動モーターとの間の動力伝達系、及び前
記ラムとこれを昇降駆動させる駆動モーターとの間の動
力伝達系にそれぞれウォーム減速機が設けられ、これら
のウォーム減速機は前記駆動モーターによって回転駆動
される第一ウォームと、この第一ウォームとの噛合い回
転により従動側へ回転力を伝えるウォームホイールと、
このウォームホイールに噛合っているとともに前記第一
ウォームと同期して回転する第二ウォームと、この第二
ウォームに対してウォームホイールの回転に対抗する軸
線方向の予圧を与える予圧付与機構とを備えている。
【0007】
【作用】前記(1)の構成によれば、前記第一クランプ
部材及び第二規制部材によりプルヘッドに対するブロー
チの径方向の動き及び軸線方向の上下の動きがそれぞれ
規制される。また前記(2)の構成によれば、前記スリ
ーブの回転制御によってロック部材をブローチの一方の
平面部に押付けることにより、他方の平面部と前記回止
め部材との間のクリアランスが詰められる。これらの結
果、ブローチはプルヘッドに対して径方向、軸線方向及
び回転方向の全てに関して確実にクランプされたことと
なり、高精度の切削ならびにブローチの寿命向上が実現
される。さらに前記(3)の構成によれば、ウォーム減
速機の前記第一ウォームと同期して回転駆動される第二
ウォームに対してウォームホイールの回転に対抗する方
向の予圧が付与されているため、駆動モーターにより回
転駆動される第一ウォームとウォームホイールとのバッ
クラッシュが常に詰められた状態となる。したがってプ
ルヘッドの回転駆動及び前記ラムの昇降駆動は、がたの
ない円滑なものとなり、これによっても高精度の切削な
らびにブローチの寿命向上が図られる。
【0008】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図1〜図5にしたが
って説明する。図5にNCブローチ盤の全体が一部断面
で示されている。この図面においてNCブローチ盤にお
けるベッド10と一体的に立てられコラム11の上面に
は、ブローチ20を上下動作させるためのリフト用シリ
ンダ23がブラケット22を介して支持されている。こ
のシリンダ23により上下の動作が与えられるリトリュ
ービングヘッド24には、ブローチ20の上端部(つか
み部)がクランプ用シリンダ25の作用によりクランプ
されている。一方、前記コラム11の下部にはヘッド本
体12が一体的に設けられている。このヘッド本体12
には、プルヘッド14が前記ブローチ20と同軸線上に
おいて回転できるように組付けられている。またヘッド
本体12の下面部にはウォーム減速機18が配置され、
しかもこのウォーム減速機18にはプルヘッド14を回
転駆動させるための駆動モーター(サーボモーター)1
6が装着されている。つまりこの駆動モーター16の駆
動力はウォーム減速機18を通じてプルヘッド14に伝
えられ、このプルヘッド14をその軸線回りに回転制御
することが可能である。
【0009】前記コラム11にはその上下方向に沿って
ガイド32が設けられ、このガイド32にはラム30が
昇降動作自在に支持されている。このラム30は所定の
ワーク35がセットされる支持部31を有し、この支持
部31にはその下面側から前記プルヘッド14が位置
し、かつ上面側から前記ブローチ20の下端部が挿入さ
れる孔を備えている。さらに前記コラム11に対してそ
の上下両端部が回転自在に支持されたボールねじ34は
前記ラム30を貫通し、かつこのラム30に内蔵された
ボールねじナット33に噛合っている。したがってボー
ルねじ34がその軸線回りに正逆方向へ回転制御されれ
ば、これに連動してラム30が前記ガイド32に沿って
昇降駆動されることとなる。そしてこのボールねじ34
は、コラム11の前記ブラケット22に装着された駆動
モーター(サーボモーター)36の駆動によりウォーム
減速機38を通じて回転制御されるようになっている。
【0010】ここでNC制御盤による切削作業の概要を
図5によって簡単に説明する。前記ラム30の支持部3
1にワーク35をセットし、NC制御盤に起動をかけ
る。これにより、まず前記リフト用シリンダ23が作動
し、これによって前記リトリュービングヘッド24がブ
ローチ20と共に図5の位置から下降し、このブローチ
20の下端のつかみ部21がワーク35の下孔を通って
前記プルヘッド14の軸心部に挿入される。この挿入
後、ブローチ20のつかみ部21がプルヘッド14に対
して後述する機構により径方向、上下方向及び回転方向
に関して確実にクランプされる。これに対しリトリュー
ビングヘッド24によるブローチ20のクランプは前記
クランプ用シリンダ25の作動によって解除(アンクラ
ンプ)される。
【0011】つづいて前記の両駆動モーター16,36
が同時に起動し、駆動モーター16の駆動力は前述した
ようにウォーム減速機18を通じてプルヘッド14に伝
達され、このプルヘッド14をブローチ20と共に回転
させる。一方、駆動モーター36は前記ウォーム減速機
38を通じて前記ボールねじ34を回転させ、前記ラム
30をワーク35と共に上昇させる。そこで両駆動モー
ター16,36の回転駆動を数値制御することにより、
ブローチ20が回転制御されながら前記ワーク35の下
孔内を相対的に通過(切削)し、ラム30が図5の仮想
線位置まで上昇する間においてワーク35の下孔にヘリ
カルスプラインなどが切削される。
【0012】切削を終えたら前記リトリュービングヘッ
ド24を前記リフト用シリンダ23の作動によって上昇
させるとともに、加工完了後のワーク35を図示外のロ
ーダーなどにより搬出する。この後、前記ラム30を図
5の実線位置に下降させると同時に前記リトリュービン
グヘッド24を再び下降させてブローチ20の上端部を
クランプする。一方、前記プルヘッド14によるブロー
チ20のクランプは解除(アンクランプ)し、リトリュ
ービングヘッド24をブローチ20と共に図5の位置に
上昇させて切削作業のワンサイクルが終了する。
【0013】つぎに前記プルヘッド14に対してブロー
チ20をクランプするための構成を説明する。図1,2
に図5の一部が拡大断面図で示されている。なお図1は
クランプ状態が、かつ図2はアンクランプ状態が表され
ている。これらの図面から明らかなように、前記プルヘ
ッド14には第一クランプ部材として用いたクランプコ
マ40が、同一円周上の複数箇所(通常は四箇所)にお
いてこのプルヘッド14の径方向へ移動可能に組付けら
れている。これらの各クランプコマ40のそれぞれの一
端部はプルヘッド14の外周側に位置し、かつ他端部は
前記ブローチ20のつかみ部21が挿入されるプルヘッ
ド14の軸心部に位置している。またプルヘッド14の
外周にはスリーブ42が上下方向のスライド可能で、か
つ軸線回りの回転可能に組付けられている。このスリー
ブ42に上下方向のスライド動作を与えるためのシリン
ダ45は前記ヘッド本体12に装着されている。このシ
リンダ45のプランジャー46の端部に支持されている
ローラ47が、前記スリーブ42の外周に形成されてい
る環状溝44に係合している。
【0014】そこで前記シリンダ45の作動によりその
プランジャー46が突出すると、前記スリーブ42が図
2の状態から図1の状態に押し上げられる。これによっ
て前記の各クランプコマ40がプルヘッド14の軸心方
向へ押され、前記ブローチ20のつかみ部21はその径
方向への動き及び上方への動きが共に規制される。なお
前記スリーブ42とプルヘッド14の外周に固定されて
いるばね座48との間にはスプリング42が設けられて
いる。このスプリング42は、スリーブ42が図1の状
態に押し上げられているときに前記シリンダ45の油圧
源などが非常停止してもスリーブ42をその位置に保持
する機能を果たす。
【0015】前記プルヘッド14の軸心部には、第二ク
ランプ部材として用いたクランプロッド50がこのプル
ヘッド14の軸線に沿って上下方向へ移動可能に組付け
られている。このクランプロッド50の上端面は、ブロ
ーチ20におけるつかみ部21の端面と互いに面接触可
能なテーパコーン面となっている。しかもクランプロッ
ド50の下端部は、前記ウォーム減速機18からプルヘ
ッド14への回転伝達部材(軸)の軸心を貫通してこの
ウォーム減速機18の下面に突出している。前記ウォー
ム減速機18の外壁面にはシリンダ52が装着されてい
る。同じくウォーム減速機18の外壁面に対して支持ピ
ン55により回動可能に支持されたレバー54の一端部
はシリンダ52のプランジャー53に連結されており、
このレバー54の他端部は前記クランプロッド50の下
端面を下から受けている。
【0016】そこで前記シリンダ52の作動によりその
プランジャー53が突出すると、前記レバー54が前記
支持ピン55を支点として回動し、前記クランプロッド
50がブローチ20と共に図2の状態から図1の状態に
押し上げられる。この状態においてブローチ20のつか
み部21は下方への動きが規制される。したがってつか
み部21は前記クランプコマ40とクランプロッド50
とにより径方向ならびに上下方向に関して確実にクラン
プされる。
【0017】つぎに前記プルヘッド14に対してブロー
チ20を回り止めするための構成について説明する。図
3に図1のX−X線拡大断面図が示されている。この図
面からも明らかなように前記ブローチ20におけるつか
み部21の外周には、二つの平面部61,62が互いに
180°変位した箇所においてそれぞれ形成されてい
る。また前記プルヘッド14には、一方の平面部61に
接触させたキー(回止め部材)63が打ち込まれてお
り、この平面部61及びキー63を通じてプルヘッド1
4の回転がブローチ20に伝達されるようになってい
る。さらに前記プルヘッド14には前記ブローチ20の
他方の平面部62と対応する箇所においてピン形状のロ
ック部材60が、このプルヘッド14の外側から内部
(軸心部)へ移動可能に挿通されている。そしてロック
部材60の球面形状の頭部61は、前記スリーブ42の
内周に形成されたそれぞれのカム溝64に接触してい
る。すなわちスリーブ42の回転に伴うカム溝64の作
用により、ロック部材60が押されてその先端が前記平
面部62に押付けられることとなる。
【0018】また前記ラム30にはロックシリンダ66
及びアンロックシリンダ67がそれぞれ装着されてい
る。これらのシリンダ66,67におけるプランジャー
66a,67aの端部は、前記スリーブ42の外周部に
固定された突出部65に対し、スリーブ42の回転方向
に関して相対向する側からそれぞれ当接している。そこ
で図3(B)の状態からロックシリンダ66を作動させ
ると同時にアンロックシリンダ67の作動力を解除させ
てロックシリンダ66のプランジャー66aを突出させ
ると、前記突出部65が押されてスリーブ42に回転力
が与えられる。このときプルヘッド14はその駆動源で
ある前記駆動モーター16のサーボロックなどにより回
転しないように保持されているので、このプルヘッド1
4に対して前記スリーブ42が図3(A)の状態に回転
する。この結果、前記ロック部材60が前記カム溝64
の作用によってブローチ20の平面部62に押付けら
れ、前記キー63と平面部61との間のクリアランスが
詰められる。したがってブローチ20はその軸線回り方
向に関しても隙間(がたつき)なく確実にクランプされ
る。
【0019】このように前記ブローチ20はプルヘッド
14に対して径方向、軸線方向及び回転方向に関して確
実にクランプされるため、高精度の切削が可能となり、
かつブローチの寿命が向上する。なお図3で示されてい
るように前記プルヘッド14の外周に固定された突出部
69には、前記スリーブ42に組付けられたスプリング
プランジャー68の先端が押付けられている。このスプ
リングプランジャー68の弾性力は、スリーブ42が図
3(A)のロック状態に回転制御されているときに前記
ロックシリンダ66の油圧源などが非常停止してもスリ
ーブ42をそのときの回動位置に保持する機能を果た
す。
【0020】つぎに前記ウォーム減速機18,38の構
成について説明する。ただし両ウォーム減速機18,3
8のは実質的に同一構成であるので、任意に選んだプル
ヘッド14の側のウォーム減速機18についてのみ説明
する。図4に図5のY−Y線拡大断面図が示されてい
る。この図面で明らかなように従動側の部材であるウォ
ームホイール88に対しては、第一ウォーム70及び第
二ウォーム80が相互に180°変位した位置でそれぞ
れ噛合っている。このウォームホイール88の回転は、
図示外の回転軸などを通じて前記プルヘッド14に伝達
され、他方のウォーム減速機38では前記ボールねじ3
4に伝達されるようになっている。
【0021】前記第一ウォーム70のドライブ軸72は
軸受71により回転自在に支持されているとともに、前
記駆動モーター16の回転力がカップリング73を通じ
て伝達されるようになっている。またドライブ軸72の
端部に固定されているタイミングプーリー74とアイド
ラギヤ75のタイミングプーリー76とは、タイミング
ベルト78を通じて回転伝達可能となっている。一方、
前記第二ウォーム80のドライブ軸82も軸受81によ
り回転自在に支持されている。このドライブ軸82の右
端部には、前記アイドラギヤ75と常時噛合ったドライ
ブギヤ83のシャフト84が、キーやスプラインにより
回転伝達可能で、かつ軸線方向へ相対的にスライドでき
るように連結されている。
【0022】前記第二ウォーム80に対し、ウォームホ
イール88の回転に対抗する軸線方向の予圧を与える予
圧付与機構90の予圧シリンダー92は、前記ウォーム
減速機18の外壁に固定されている。この予圧シリンダ
ー92のハウジングに対し、支持ピン95により回動自
在に支持されている予圧レバー94の一端部は予圧シリ
ンダー92のプランジャー93に連結されている。また
この予圧レバー94の他端部は前記第二ウォーム80に
おけるドライブ軸82の左端部に結合されている。
【0023】この構成のウォーム減速機18において、
前記駆動モーター16により第一ウォーム70が回転駆
動されると、これに連動してウォームホイール88が回
転する。これと同時に第一ウォーム70のドライブ軸7
2の回転は、前記タイミングベルト78を通じて前記ア
イドラギヤ75に伝達され、このアイドラギヤ75に噛
合っているドライブギヤ83が前記第二ウォーム80の
ドライブ軸82と共に第一ウォーム70とは逆方向に同
期回転する。この第二ウォーム80には、前記予圧付与
機構90の予圧シリンダー92によりウォームホイール
88の回転に対抗する方向の予圧が与えられているた
め、結果的に第一ウォーム70とウォームホイール88
との間のバックラッシュが詰められて除去される。した
がってウォームホイール88の回転に基づく前記プルヘ
ッド14の回転、延いてはブローチ20の回転制御は円
滑なものとなり、これによっても切削精度の向上ならび
にブローチの寿命向上が可能となる。
【0024】なお一般なウォームとウォームホイールと
の間のバックラッシュを低減する目的でそのリード(歯
厚)を変化させた複リードウォームが周知であるが、こ
れを前記の両ウォーム70,80に使用すればバックラ
ッシュをより効果的に除去できる。また前記実施例にお
いて、ブローチ20をクランプするために前記スリーブ
42及びクランプロッド50をそれぞれ押し上げるため
のシリンダ45,52及びスリーブ42を回転制御する
ためのロックシリンダ66、さらに前記ウォーム減速機
18,38に対する予圧付与機構90の予圧シリンダ9
2はそれぞれ充分な余裕ストロークを有するように設定
されている。これによりブローチ20のクランプ機能に
ついては、ブローチ20のつかみ部21、クランプコマ
40、クランプロッド50及びロック部材60などの磨
耗にかかわらず、その機能が維持される。また前記予圧
付与機構90については、ウォーム減速機18,38の
第一ウォーム70及び第二ウォーム80の磨耗にかかわ
らず、予圧付与機能が維持される。これらの結果、メン
テナンスフリーに近い性能のNCブローチ盤が得られ
る。
【0025】
【発明の効果】このように本発明は、プルヘッドに対す
るブローチの径方向、軸線方向及び回転方向のそれぞれ
の動きを規制してブローチを確実にクランプでき、これ
によって切削精度を向上させ、かつブローチの寿命を向
上させることができる。またブローチ及びワークに対す
るそれぞれの動力伝達系における減速機のバックラッシ
ュを解消でき、これによって切削精度ならびにブローチ
の寿命をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クランプ部の構造をクランプ状態で表した断面
図である。
【図2】クランプ部の構造をアンクランプ状態で表した
断面図である。
【図3】図1のX−X線拡大断面図である。
【図4】図5のY−Y線拡大断面図である。
【図5】NCブローチ盤の全体を一部断面で表した構成
図である。
【図6】従来のクランプ部の構造を表した断面図であ
る。
【符号の説明】
14 プルヘッド 16 駆動モーター 18 ウォーム減速機 20 ブローチ 21 つかみ部 30 ラム 35 ワーク 36 駆動モーター 38 ウォーム減速機 40 第一クランプ部材(クランプコマ) 42 スリーブ 50 第二クランプ部材(クランプロッド) 60 ロック部材 61 平面部 62 平面部 63 回止め部材(キー) 70 第一ウォーム 80 第二ウォーム 88 ウォームホイール 90 予圧付与機構
フロントページの続き (72)発明者 西内 哲也 富山県富山市石金20番地 株式会社不二越 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブローチのつかみ部をプルヘッドによっ
    てクランプし、ワークがセットされたラムの昇降駆動を
    数値制御することにより前記ブローチでワークを切削す
    る形式の数値制御ブローチ盤において、 前記プルヘッドに対してその径方向への移動制御可能に
    組付けられ、前記ブローチの径方向への動き及び軸線方
    向に関する上方への動きを共に規制可能な第一クランプ
    部材と、前記プルヘッドに対してその軸線方向への移動
    制御可能に組付けられ、ブローチの軸線方向に関する下
    方への動きを規制可能な第二クランプ部材とを備えてい
    ることを特徴とした数値制御ブローチ盤。
  2. 【請求項2】 ブローチのつかみ部をプルヘッドによっ
    てクランプし、ワークがセットされたラムの昇降駆動を
    数値制御することにより前記ブローチでワークを切削す
    る形式の数値制御ブローチ盤において、 前記ブローチのつかみ部外周に形成された少なくとも二
    つの平面部と、これらの平面部の一方に接触させた状態
    で前記プルヘッドに固定された回止め部材と、他方の平
    面部に対して接触あるいは離反動作可能に前記プルヘッ
    ドに設けられたロック部材と、同じくプルヘッドの外周
    に対して回転制御可能に組付けられ、その回転制御によ
    り前記ロック部材を前記平面部に押付けることが可能な
    スリーブとを備えていることを特徴とした数値制御ブロ
    ーチ盤。
  3. 【請求項3】 ブローチのつかみ部をクランプしたプル
    ヘッドの回転駆動とワークがセットされたラムの昇降駆
    動との数値制御に基づいてブローチでワークを切削する
    形式の数値制御ブローチ盤において、 前記プルヘッドとこれを回転駆動させる駆動モーターと
    の間の動力伝達系、及び前記ラムとこれを昇降駆動させ
    る駆動モーターとの間の動力伝達系にそれぞれウォーム
    減速機が設けられ、これらのウォーム減速機は前記駆動
    モーターによって回転駆動される第一ウォームと、この
    第一ウォームとの噛合い回転により従動側へ回転力を伝
    えるウォームホイールと、このウォームホイールに噛合
    っているとともに前記第一ウォームと同期して回転する
    第二ウォームと、この第二ウォームに対してウォームホ
    イールの回転に対抗する軸線方向の予圧を与える予圧付
    与機構とを備えていることを特徴とした数値制御ブロー
    チ盤。
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