JPH07122195B2 - 中空繊維構造体の製造方法 - Google Patents

中空繊維構造体の製造方法

Info

Publication number
JPH07122195B2
JPH07122195B2 JP61111241A JP11124186A JPH07122195B2 JP H07122195 B2 JPH07122195 B2 JP H07122195B2 JP 61111241 A JP61111241 A JP 61111241A JP 11124186 A JP11124186 A JP 11124186A JP H07122195 B2 JPH07122195 B2 JP H07122195B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide pipes
guide
weft
shape
guide pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61111241A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62268846A (ja
Inventor
哲朗 広川
善治 神
Original Assignee
敷島紡績株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 敷島紡績株式会社 filed Critical 敷島紡績株式会社
Priority to JP61111241A priority Critical patent/JPH07122195B2/ja
Publication of JPS62268846A publication Critical patent/JPS62268846A/ja
Publication of JPH07122195B2 publication Critical patent/JPH07122195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、宇宙飛翔体、航空機、自動車、鉄道車両、
船舶、機械装置、建築物その他の構造材用樹脂成型品の
強化のために使用されるパイプ形状その他の中空繊維構
造体の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 上記の構造材用樹脂成型品として、炭素繊維、黒鉛繊
維、ガラス繊維、炭化けい素繊維、アルミナ繊維、金属
繊維、ポリエステル繊維、脂肪族もしくは芳香族のポリ
アミド繊維など強力、弾性、剛性および耐熱性等に優れ
た高機能性繊維の単糸、ロービング、引揃え糸、撚糸ま
たはこれらの組合せを用いて3次元に構成した繊維構造
体に熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、例えばエポキシ樹
脂、フエノール樹脂等のマトリツクス樹脂を含浸し、所
望の形状に成型し、キユアリングを施して得られたもの
が知られている。上記の樹脂成型品がパイプ形状の場合
は、繊維構造体もパイプ形状に形成されるが、このよう
なパイプ形状の繊維構造体を製造する方法として、長さ
方向に対して平行に多数本の第1糸条またはたて糸を配
列し、このたて糸に直交する平面内でこれら多数本のた
て糸間に第2糸条またはよこ糸を蛇行状に這わせて積層
する方法が知られている(特開昭60−194145号公報、特
開昭58−163749号公報および特開昭58−220847号公報参
照)。そして、十字形、T字形、L字形、Y字形等の交
差形状のパイプが必要な場合、従来は、上記のように真
直ぐに形成された繊維構造体の複数本を交差状に組合
せ、接着や縫合等の手段で接合していた。
(発明が解決しようとする問題点) 従来は、真直ぐなパイプ状の繊維構造体を接合して交差
管状に形成していたので、面倒な接合作業を必要とし、
接合部分にほつれや、皺、凹凸が生じて形状不良にな
り、かつ接合部分の強度が他の部分よりも低下し、この
接合部分から破壊が発生し易いという問題があつた。
この第1発明は、たて方向の管体部から分岐状によこ方
向の管体部を形成するために利用することができる新規
な方法を提供するものであり、第2発明は、上記第1発
明の方法と他の方法とを併用することにより、一体構造
の交差パイプを製造しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 第1発明においては、台板上に多数本のガイドパイプを
着脱自在に立設してガイドパイプの列を形成し、よこ糸
をこのガイドパイプの列に沿ってジグザグ状に這わせ、
かつ上下に重なるよこ糸が交差するように交互に向きを
変えて所定の高さに積層することにより複数枚の板状の
繊維積層体を形成し、しかるのち上記の台板からガイド
パイプを抜き取る操作と組み合わせ、上記のガイドパイ
プにたて糸を挿通しこのガイドパイプを繊維積層体から
抜取ってガイドパイプをたて糸に置換する操作を一方の
繊維積層体の一端から複数枚の繊維積層体に対して交互
に施こすことにより、上記複数枚の繊維積層体にたて糸
をスパイラル状に通して上記複数枚の繊維積層体を中空
形状に接結する。
第2発明においては、台板上に多数本のガイドパイプ
を、その一部が上下方向の筒体を形成し、残りが上記筒
体の外側に2列1組のリブを形成するように、かつ着脱
自在に立設し、よこ糸を上記一部のガイドパイプに沿っ
て、または上記の一部と残りのガイドパイプに沿ってジ
グザグ状に這わせ、かつ上下に重なるよこ糸が交差する
ように交互に向きを変えて積層することにより、上記一
部のガイドパイプを無端状に連結するよこ糸からなるた
て方向の筒状部、および上記一部のガイドパイプと上記
残りのガイドパイプとを連結するよこ糸からなり、上記
筒状部の一端から筒状部の少なくとも一部を上下方向に
延長した形状の中間部と該中間部の左右両端から中間部
と同じ高さで側方へ突出する突片部とからなる少なくと
も1枚の板状部を、全数の板状部の中間部によつて筒状
部全周が覆われ、隣接する突片部の突出長さが等しくな
るように形成し、しかるのち上記の台板からガイドパイ
プを抜き取る操作と組み合わせ、上記繊維積層体の筒状
部および中間部にまたがって通されているガイドパイプ
にたて糸を挿通し、このガイドパイプを抜取つてガイド
パイプをたて糸に置換する操作を上記の筒状部および中
間部の全周に繰返すことにより上記の筒状部および中間
部のよこ糸をたて方向に接結する一方、2枚1組の突片
部ごとに、そのガイドパイプにたて糸を挿通しこのガイ
ドパイプを抜取つてガイドパイプをたて糸に置換する操
作を突片部の一端から2枚の突片部に対して交互に繰返
すことにより、上記2枚の突片部にたて糸をスパイラル
状に通して2枚の突片部を接結し、これによってよこ方
向の管体状に形成し、しかるのち上記の筒状部、中間部
および突片部をそれぞれ中空状に膨らせる。
(作用) 第1発明において、複数枚の板状の接維積層体における
よこ糸の積層長さを等しくし、上記の繊維積層体を長方
形状に形成したときは、この複数枚の長方形状の繊維積
層体をたて糸で接結することにより、よこ糸が母線方向
に並び、たて糸がスパイラル状に通された筒状体が形成
される。また、1枚の板状の繊維積層体中のよこ糸積層
長を上層から下層までの間で順に変化させ、繊維積層体
の形状を三角形、だ円形、菱形、凸レンズの断面形等に
形成した場合は、その形状と枚数によつて種々の中空繊
維構造体が得られる。例えば、凸レンズの断面形に繊維
積層体を形成し、その多数枚をたて糸で接結したときは
球形の繊維構造体が継ぎ目無しに形成される。
第2発明によれば、一部のガイドパイプが上下方向の筒
体の形に配列され、残りのガイドパイプがリブの形に配
列され、一部のガイドパイプに沿ってよこ糸を積層する
ことにより、たて方向の筒状部が形成され、この筒状部
の一端(上端または下端)に続いて一部のガイドパイプ
および残りのガイドパイプの両者にまたがってよこ糸を
積層することにより、中間部と突片部とからなる板状部
が形成され、中間部が筒状部の上下方向の延長部を構成
し、この延長部の横に突片部が突出状に形成され、この
突片部の裏面側にこの突片部と組を作る他方の突片部が
並列に形成される。そして、上下に並ぶ筒状部および中
間部にまたがってたて糸を通すことにより筒状部および
中間部が接結されてたて方向の管体部を形成し、2枚1
組の突片部にたて糸をスパイラル状に通すことにより、
この2枚1組の突片部が接結されてよこ向きの管体部を
形成する。したがって、たて方向の管体部、よこ方向の
管体部およびこれらの交差部からなる交差管状の中空繊
維構造体が得られる。すなわち、繊維積層体の筒状部と
板状部の中間部とがたて糸で接結されることにより、上
記筒状部が中空繊維構造体のたて方向の管体部を形成
し、中間部が中空繊維構造体の交差部を形成する。そし
て、繊維積層体の2枚1組の突片部がスパイラル状のた
て糸で接結されることにより、上記突片部が中空繊維構
造体のよこ方向の管体部を形成する。この2枚1組の突
片部は、第1発明の板状の繊維積層体に対応するもので
あり、よこ方向の管体部の形成に第1発明の方法を適用
することにより、たて方向の管体部、よこ方向の管体部
および交差部が継ぎ目のない一体構造に形成される。
なお、第1発明および第2発明において、繊維積層体に
通されているガイドパイプをたて糸に置換する操作は、
台板から取外した状態で行なつてもよいが、台板上で行
なつた方が糸もつれがなく、作業が容易になる。
(実施例) 第1図ないし第4図は、第1発明の実施例を示す。第1
図において、1は台板、2はガイドパイプであり、ガイ
ドパイプ2は、目的とする中空繊維構造体のたて糸3
(第2図および第3図参照)を挿通できる程度の太さ
と、よこ糸4を積層して得られる繊維積層体の所望の高
さ以上の長さとを有し、台板1上に2列の平行な直線に
沿つて配列される。なお、ガイドパイプ2の取付けは、
台板1に穿設した孔に挿したり、台板1に植設したピン
に嵌合したりすることにより、容易に着脱できるように
行なわれる。
上記2列のガイドパイプ2ごとによこ糸4を蛇行状に所
望の高さまで積層する。ただし、ガイドパイプ2の列に
沿つてよこ糸4を折返し、上下に重なるよこ糸4、4が
交差するように交互に向きを変えて積層される。そし
て、積層の途中で適宜圧縮することにより、繊維密度を
調整する。
得られた2枚の板状の繊維積層体5、5(第2図参照)
の一方の繊維積層体5の一端のガイドパイプ2にたて糸
3を下から上向きに挿通し、この挿通と同時または挿通
後にこのガイドパイプ2を繊維積層体5から上向きに抜
取つてガイドパイプ2をたて糸3に置換し、このたて糸
3の上端を他方の繊維積層体5の一端のガイドパイプ2
に上から下向きに挿通し、このガイドパイプを下方から
抜取つてガイドパイプ2をたて糸3に置換し、以下これ
を2枚の繊維積層体5、5に対して交互に繰返し、全数
のガイドパイプ2をたて糸3に置換する。この置換によ
つて第3図に示すように、2枚の繊維積層体5、5にま
たがつて1本のたて糸3がスパイラル状に通される。次
いで、上記のたて糸3を引き締め、2枚の繊維積層体
5、5の上端同士および下端同士をそれぞれ突き合せて
整形することにより、第4図に示すように、よこ方向の
管体(中空繊維構造体)6が得られる。この管体6にお
いては、その母線に沿つて蛇行状によこ糸4が並列さ
れ、周方向にたて糸3がスパイラル状に走つて上記のよ
こ糸4と織物状に交差し、管体6の両端は、折返された
よこ糸4で覆われており、たて糸3が露出したり、よこ
糸4の端が房状に突出したりすることがない。
上記の実施例は、2枚の同形の板状繊維積層体5、5を
用いて円筒状の管体6を形成したものであるが、3枚以
上の繊維積層体5を用いることができる。また、よこ糸
4の積層長さを下層から上層にかけて変化させ、水平線
に対して上下に対称な台形板状の繊維積層体を形成した
ときは、両端の径を異にするテーパ付きの管体が得られ
る。また、凸レンズの断面形状の繊維積層体を形成した
ときは、第5図に示すように、ボール状の中空繊維構造
体7が得られる。また、第5図の例を左右に分割した形
状に形成することにより、第6図に示すように半球状ま
たは椀形の繊維構造体8が得られる。
第7図ないし第11図は、第2発明の実施態様を例示す
る。第7図において、台板(図示されていない)上に4
列11、12、13、14のガイドパイプ2を、各列のガイドパ
イプ2がそれぞれW字形を描き、かつ隣接する2列11と
12、12と13、13と14、14と11の両端のガイドパイプ2が
上記台板上に描いた大きい正方形10の頂点にそれぞれ位
置し、各列11、12、13、14の中央部のガイドパイプ2が
小さい正方形を描くように配列する。なお、各ガイドパ
イプ2は、第1図の例と同様に着脱自在に台板に取付け
られる。上記の小さい正方形を描くように配列された4
列のガイドパイプ2にまたがつてよこ糸4を蛇行状に、
かつ上下に重なるよこ糸4が交差するように交互に向き
を変えて、所望の高さまで積層することにより、下筒状
部15(第9図参照)を形成する。
次に、第8図に示すように、例えば第3列13のガイドパ
イプ2に沿つてよこ糸4を積層する。この場合、ガイド
パイプ2間でよこ糸4を蛇行させ、かつ両端のガイドパ
イプ2で折返して往復させることにより、上下に重なる
よこ糸4、4を互いに交差させる。上記の積層を各列1
1、12、13、14のガイドパイプ2ごとに所望の高さまで
行ない、W字形に屈曲する4枚の板状部16を形成する。
この板状部16は、上記の下筒状部15上に重なる中間部16
aと下筒状部15の側方へ突出する突片部16bとからなり、
対向する2枚1組の突片部16b、16bは、いずれも等しい
突出長さを有している。そして、4枚の板状部16の中間
部16aの上に、上記の下筒状部15と同様によこ糸4を積
層して上筒状部17が形成される(第9図参照)。
上記の下筒状部15、4枚の板状部16および上筒状部17か
らなる繊維積層体18の上下の筒状部15、17および中間部
16aに挿通されているガイドパイプ2をたて糸3と共に
交換し、第10図に示すように、たて糸3を上下に往復さ
せながら上下の筒状部15、17および中間部16aの周方向
に1周させ、この間のよこ糸4を接結する。一方、対向
する2枚1組の突片部16b、16bのガイドパイプ2を、第
2図、第3図の例と同様にしてたて糸3と置換し、突片
部16b、16bをよこ方向の管体状に接結する。上記の接結
をしながら、またはその後でたて糸3を引き締め、整形
して得られる交差管状の中空繊維構造体19は、第11図に
示すように、たて糸方向の管体部19a、よこ方向の管体
部19bおよびこれらの交差部19cを備えており、たて方向
の上下の管体部19a、19aが第10図の繊維積層体18の上下
の筒状部15、17によつて、またよこ方向の管体部19bが
繊維積層体18の突片部16bによつて、更に交差部19cが繊
維積層体18の中間部16aによつてそれぞれ形成される。
すなわち、よこ方向の管体部19bおよび交差部19cは4枚
の板状部16によつて形成される。なお、繊維積層体18の
筒状部15、17および中間部16aのガイドパイプ2をたて
糸3に置換する際に、たて糸3を折曲げ、引揃えてガイ
ドパイプ2に挿通し、ガイドパイプ2を抜取つたのち、
筒状部17から突出するたて糸3の折曲げループにかんぬ
き糸を通して全部の折曲げループを接続してもよい。ま
た、ガイドパイプ2の配列中、小さい正方形の部分を円
形配列に変えることができる。
第12図および第13図は、第2発明の第2実施例を示す。
前記第1図の2列に配列されたガイドパイプ2を使用
し、前列中央部の狭い範囲のガイドパイプ2および後列
中央部の狭い範囲のガイドパイプにまたがり、第7図の
例と同様によこ糸4を積層して下筒状部21(第12図参
照)を形成し、次いで前列および後列ごとに上記の下筒
状部21の左右に延びる広い範囲のガイドパイプ2に沿つ
てよこ糸4を往復させながら積層して中間部22aと左右
の突片部22bとからなる前後2枚の板状部22を形成し、
更に下筒状部21と同様にして上筒状部23を形成する。こ
れらの下筒状部21、板状部23および上筒状部23からなる
繊維積層体24のガイドパイプ2をたて糸3で置換し、上
下の筒状部21、22および中間部22aのよこ糸4をたて糸
3と交差させて上記よこ糸4を接結する一方、前後に対
向する2枚の突片部22b、22bにたて糸3をスパイラル状
に通してよこ方向の筒状に形成し、第13図に示すように
十字形の中空繊維構造体25を得る。この中空繊維構造体
25は、たて方向上下の管体部25a、25a、よこ方向左右の
管体部25b、25b、およびこれらの交差部25cで構成され
る。
第14図ないし第16図は、第2発明の第3実施例を示す。
この場合は、第1実施例と同様に下筒状部26を積層した
のち、この下筒状部26の左方へ延びる広い範囲の前後2
列のガイドパイプ2にまたがつて、第15図に示すように
U字形によこ糸4を積層することにより、前後の中間部
27a、27aの右側縁がよこ糸4でつながつた横断面U字形
の1枚の板状部27を形成し、しかるのち下筒状部26と同
様に上筒状部28を積層して繊維積層体29とし、更にその
ガイドパイプ2をたて糸3で置換し整形して、第16図に
示すように、たて方向上下の管体部30a、30a、よこ方向
の管体部30bおよび交差部30cからなる例T字形の中空繊
維構造体30を得る。
第17図および第18図は、第2発明の第4実施例を示す。
この場合は、第2実施例と同様に下筒状部31および横断
面U字形の板状部32を積層したのち、上筒状部の積層を
省略して繊維積層体33とし、裏側の下筒状部31の一端に
下から挿通したたて糸3を、中間部32aの上縁で前側中
間部32aの一端に上から下向きに挿通し、次いで前側の
隣接するガイドパイプ2に下から上向きに挿通し、更に
裏側の対向するガイドパイプ2に上から下向きに挿通
し、以下これを繰返してガイドパイプ2を順にたて糸3
に置換することにより、前後に対向する中間部32a、32a
の上縁をたて糸3で接合し、突片部32b、32bを上記第2
実施例と同さに接合し、突片部32b、32bを上記第2実施
例と同様に管状に接合する。そして、上記のたて糸3を
引き締め、繊維積層体33を整形し、第18図に示すよう
に、たて方向の下管体部34a、よこ方向の管体部34bおよ
び交差部34cからなる倒L字形の中空繊維構造体34を得
る。
上記の実施例は、いずれも突片部16b、22b、27b、32bに
おけるよこ糸4の積層長を下層から上層まで等しく設定
したものであるが、積層長を変えて、よこ方向の管体部
の直径を先端に向けて縮小したり拡大したりすることが
でき、また方向を変えることができる。また、第19図に
示すように下筒状部36を第12図の例と同様に形成したの
ち、板状部37を積層する際に、上面の傾斜した治具を用
いてよこ糸4を屈曲状に積層し、次いで上筒状部38を下
筒状部36と同様に積層して上下の筒状部36、38および前
後2枚のV字形板状部37からなる繊維積層体39を形成
し、以下前記の例と同様にたて糸3を通して第20図に示
すように、上下の管体部40a、40a、上向きに傾斜する左
右の管体部40b、40bおよび中央の交差部40cからなる繊
維構造体40を得る。
また、第21図および第22図に示すように、多数本のガイ
ドパイプ2を3列に、各列の両端のガイドパイプが正三
角形の頂点に位置し、各列が山形に屈曲して対向するよ
うに配列することにより、たて方向の管体部に対してよ
こ向き3方向の管体部を形成することができる。この場
合に、各列のガイドパイプ2を第7図、第8図の例のよ
うにW字形の配列することができる。反対に、4列のガ
イドパイプ2の各列を山形に配列することができる。ま
た、2列のガイドパイプ2を用いる場合に、各列のガイ
ドパイプ2をW字形その他に配列してもよい。なお、第
12図の例の上筒状部23を省略し、中間部22aの上縁を第1
7図の例と同様にたて糸3で接合することにより、T字
形の中空繊維構造体が得られる。
(発明の効果) 第1発明によれば、平行またはテーパー付きの管体、ボ
ール状、半球状および椀形等の中空繊維構造体であっ
て、その母線に沿ってジグザグ状に走る多数本のよこ糸
をスパイラル状に走るたて糸で接結し、継ぎ目なしに形
成したものが得られる。そして、第2発明は、たて方向
の管体部を製造する際、その母線に沿ってたて糸を配置
し、このたて糸で周方向に這う多数層のよこ糸を接結す
る方法に上記第1発明を組合せたものであり、たて方向
の管体部、よこ方向の管体部およびその交差部からなる
継目なしの一体構造の中空繊維構造体が得られ、上記た
て方向の管体部、よこ方向の管体部および交差部の各部
がたて糸とよこ糸の交差組織により、ほぼ均一に密度に
形成されるので、従来のように破壊が1箇所に集中して
発生することがなく、形状および強度が安定する。しか
も、上記の交差部およびよこ方向の管体部のよこ方向全
長によこ糸が通されるのでよこ方向の管体部すなわち枝
管の強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は第1発明の実施態様を例示し、第
1図はよこ糸の積層に使用する装置の斜視図、第2図は
よこ糸による繊維積層体の斜視図、第3図はたて糸で接
合された繊維積層体の斜視図、第4図は管体(中空繊維
構造体)の斜視図、第5図および第6図はそれぞれ第1
発明の方法で製造される中空繊維構造体の斜視図、第7
図ないし第11図は第2発明の第1実施例を説明するもの
であり、第7図はガイドパイプの配列および筒状部の積
層を説明する平面図、第8図は板状部の積層を示す平面
図、第9図は繊維積層体の斜視図、第10図はたて糸を挿
通した繊維積層体の斜視図、第11図は交差管状の中空繊
維構造体の斜視図、第12図は第2実施例の繊維積層体の
斜視図、第13図は第2実施例の十字管状中空繊維構造体
の斜視図、第14図は第3実施例の繊維積層体の斜視図、
第15図は第14図のXV−XV線断面図、第16図は第3実施例
の倒T字形中空繊維構造体の斜視図、第17図は第4実施
例の繊維積層体の斜視図、第18図は第4実施例の倒L字
形中空繊維構造体の斜視図、第19図は第5実施例の繊維
積層体の斜視図、第20図は第5実施例の十字形中空繊維
構造体の斜視図、第21図および第22図はガイドパイプの
他の配列例を示す平面図である。 1:台板、2:ガイドパイプ、3:たて糸、4:よこ糸、5、1
8、24、29、33、39:繊維積層体、15、17、21、23、26、
28、31、38:筒状部、16、22、27、32、37:板状部、16
a、22a、27a、32a、37a:中間部、16b、22b、27b、32b、
37b:突片部。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台板上に多数本のガイドパイプを着脱自在
    に立設してガイドパイプの列を形成し、よこ糸をこのガ
    イドパイプの列に沿ってジグザグ状に這わせ、かつ上下
    に重なるよこ糸が交差するように交互に向きを変えて所
    定の高さに積層することにより複数枚の板状の繊維積層
    体を形成し、しかるのち上記の台板からガイドパイプを
    抜き取る操作と組み合わせ、上記のガイドパイプにたて
    糸を挿通しこのガイドパイプを繊維積層体から抜取って
    ガイドパイプをたて糸に置換する操作を一方の繊維積層
    体の一端から複数枚の繊維積層体に対して交互に施こす
    ことにより、上記複数枚の繊維積層体にたて糸をスパイ
    ラル状に通して上記複数枚の繊維積層体を中空形状に接
    結することを特徴とする中空繊維構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】積層される各層のよこ糸長さを等しくして
    繊維積層体が長方形に形成される特許請求の範囲第1項
    記載の中空繊維構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】よこ糸を端部のガイドパイプに巻付けて折
    返しながら積層する特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の中空繊維構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】台板上に多数本のガイドパイプを、その一
    部が上下方向の筒体を形成し、残りが上記筒体の外側に
    2列1組のリブを形成するように、かつ着脱自在に立設
    し、よこ糸を上記一部のガイドパイプに沿って、または
    上記の一部と残りのガイドパイプに沿ってジグザグ状に
    這わせ、かつ上下に重なるよこ糸が交差するように交互
    に向きを変えて積層することにより、上記一部のガイド
    パイプを無端状に連結するよこ糸からなるたて方向の筒
    状部、および上記一部のガイドパイプと上記残りのガイ
    ドパイプとを連結するよこ糸からなり、上記筒状部の一
    端から筒状部の少なくとも一部を上下方向に延長した形
    状の中間部と該中間部の左右両端から中間部と同じ高さ
    で側方へ突出する突片部とからなる少なくとも1枚の板
    状部を、全数の板状部の中間部によって筒状部全周が覆
    われ、隣接する突片部の突出長さが等しくなるように形
    成し、しかるのち上記の台板からガイドパイプを外す操
    作に組み合わせ、上記繊維積層体の筒状部および中間部
    にまたがって通されているガイドパイプにたて糸を挿通
    し、このガイドパイプを抜取ってガイドパイプをたて糸
    に置換する操作を上記の筒状部および中間部の全周に繰
    返すことにより上記の筒状部および中間部のよこ糸をた
    て方向に接結する一方、2枚1組の突片部ごとに、その
    ガイドパイプにたて糸を挿通しこのガイドパイプを抜取
    ってガイドパイプをたて糸に置換する操作を突片部の一
    端から2枚の突片部に対して交互に繰返すことにより、
    上記2枚の突片部にたて糸をスパイラル状に通して2枚
    の突片部を接結し、これによってよこ方向の管体状に形
    成し、しかるのち上記の筒状部、中間部および突片部を
    それぞれ中空状に膨らませることを特徴とする中空繊維
    構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】多数本のガイドパイプを互いに平行な2列
    に配列し、その対向する一部のガイドパイプにまたがっ
    てよこ糸をスパイラル状に積層してたて方向の筒状部を
    形成し、上記一部のガイドパイプおよびその両側へ延び
    てリブを形成するガイドパイプを含む広い範囲の2列の
    ガイドパイプの列ごとに別のよこ糸を両端で折返し状に
    積層して2枚の板状部を形成する特許請求の範囲第4項
    記載の中空繊維構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】多数本のガイドパイプを互いに平行な2列
    に配列し、その対向する一部のガイドパイプにまたがっ
    てよこ糸をスパイラル状に積層してたて方向の筒状部を
    形成し、上記一部のガイドパイプおよびその片側へ延び
    てリブを形成するガイドパイプを含む広い範囲の2列の
    ガイドパイプにまたがって共通のよこ糸を、延長した側
    の各列の端部のガイドパイプでそれぞれ折返すようにU
    字形に積層して1枚のU字形の板状部を形成する特許請
    求の範囲第4項記載の中空繊維構造体の製造方法。
  7. 【請求項7】多数本のガイドパイプを3列に、各列の両
    端のガイドパイプが台板上に描いた正三角形の頂点に位
    置するように互いに対向する屈曲線に沿って配列し、そ
    の中心部を小型の正三角形に囲む3列のガイドパイプに
    またがってよこ糸をスパイラル状に積層してたて方向の
    筒状部を形成し、上記中心部のガイドパイプおよび上記
    頂点の方向へ延びてリブを形成するガイドパイプを含む
    広い範囲の3列のガイドパイプの列ごとに別のよこ糸を
    両端で折返し状に積層して3枚の板状部を形成する特許
    請求の範囲第4項記載の中空繊維構造体の製造方法。
  8. 【請求項8】多数本のガイドパイプを4列に、各列の両
    端のガイドパイプが台板上に描いた正四角形の頂点に位
    置するように互いに対向する屈曲線に沿って配列し、そ
    の中心部を小型の正四角形に囲む4列のガイドパイプに
    またがってよこ糸をスパイラル状に積層してたて方向の
    筒状部を形成し、上記中心部のガイドパイプおよび上記
    頂点の方向へ延びてリブを形成するガイドパイプを含む
    広い範囲の4列のガイドパイプの列ごとに別のよこ糸を
    両端で折返し状に積層して4枚の板状部を形成する特許
    請求の範囲第4項記載の中空繊維構造体の製造方法。
  9. 【請求項9】筒状部が中間部の上下にそれぞれ形成され
    る特許請求の範囲第4項ないし第8項のいずれかに記載
    の中空繊維構造体の製造方法。
  10. 【請求項10】筒状部が中間部の上下の一方に形成され
    る特許請求の範囲第4項ないし第8項のいずれかに記載
    の中空繊維構造体の製造方法。
JP61111241A 1986-05-15 1986-05-15 中空繊維構造体の製造方法 Expired - Fee Related JPH07122195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61111241A JPH07122195B2 (ja) 1986-05-15 1986-05-15 中空繊維構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61111241A JPH07122195B2 (ja) 1986-05-15 1986-05-15 中空繊維構造体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62268846A JPS62268846A (ja) 1987-11-21
JPH07122195B2 true JPH07122195B2 (ja) 1995-12-25

Family

ID=14556156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61111241A Expired - Fee Related JPH07122195B2 (ja) 1986-05-15 1986-05-15 中空繊維構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07122195B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62268846A (ja) 1987-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2503757C2 (ru) Гибридные трехмерные тканые/слоистые распорки для применения с композитными конструкциями
CA2741794C (en) Pi-preform with variable width clevis and related method of forming
US9926651B2 (en) Method and means for weaving, 3D fabric items thereof and their use
CA2720143C (en) Improved fiber architecture for pi-preforms
US6129122A (en) Multiaxial three-dimensional (3-D) circular woven fabric
AU746077B2 (en) New and useful improvements in fiber-reinforced composite materials structures and methods of making same
HUE027801T2 (en) Pi-shaped preform with non-linear stems and a method for producing it
JPS626960A (ja) 積層複合体の製造に使用される布強化材
JPH0369630A (ja) 一体製織多孔多層斜め織合せ織物
JPS62279929A (ja) 複合製品
JPH0545081U (ja) 複数の経糸および緯糸の層を有する繊維布
JPH07122195B2 (ja) 中空繊維構造体の製造方法
US6123043A (en) Fibrous reinforcement for a composite component, and process and device for producing it
JP2657519B2 (ja) 分岐部を有するバイアス織物及びその製造方法
JP2004167761A (ja) 多軸強化繊維シート及びその製造方法
JPH07122194B2 (ja) 曲管状繊維構造体の製法
JP2005324473A (ja) 繊維マット
JPS62250245A (ja) 交差管状繊維構造体
JPH01207465A (ja) 異形断面の三次元織物およびその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees