JPH07121698B2 - ステアリングシャフトとその製造方法 - Google Patents

ステアリングシャフトとその製造方法

Info

Publication number
JPH07121698B2
JPH07121698B2 JP11102091A JP11102091A JPH07121698B2 JP H07121698 B2 JPH07121698 B2 JP H07121698B2 JP 11102091 A JP11102091 A JP 11102091A JP 11102091 A JP11102091 A JP 11102091A JP H07121698 B2 JPH07121698 B2 JP H07121698B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
shaft
steering wheel
shaft portion
movable die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11102091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04317860A (ja
Inventor
武 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kiko Co Ltd filed Critical Fuji Kiko Co Ltd
Priority to JP11102091A priority Critical patent/JPH07121698B2/ja
Priority to TW81102797A priority patent/TW223033B/zh
Publication of JPH04317860A publication Critical patent/JPH04317860A/ja
Publication of JPH07121698B2 publication Critical patent/JPH07121698B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ステアリングホイー
ルの回転運動をタイロッド部の往復運動に変換して、車
両の前輪を操舵するようなステアリングシャフトとその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のステアリングシャフトと
しては、例えば、上端にステアリングホイールを連結
し、下端には外筒を連結すると共に、このステアリング
シャフトと上述の外筒との間には、シャフト側の環状凹
部に充填した樹脂によりエネルギ吸収部を構成し、車両
衝突時に上述の樹脂によるシャフト、外筒間の係止構造
を破断して、衝突エネルギを吸収し、ステアリングシャ
フトの乗員胸部への後退を防止すべく構成した衝撃吸収
構造のステアリングシャフトある。
【0003】しかし、上述の従来構造のステアリングシ
ャフトは中実丸棒の反ステアリングホイール側を切削加
工により、フラットに形成して、上述の外筒との回止め
部を形成すると共に、同様に切削加工により例えば2条
の樹脂充填用の環状凹部を形成する一方、中実丸棒のス
テアリングホイール側には内側から外側に向けてアッパ
ベアリング配設部、ベアリング止めナット配設部、ステ
アリングホイール配設部、止めナット配設部をこの順に
切削加工し、さらに上述の各ナット配設部にネジ切り加
工を施すと共に、ステアリングホイール配設部にセレー
ション加工を施して製造されるものであるから、軽量化
が困難であり、しかも切削加工による加工時間が長く、
量産性が悪いうえ、製造コストが高価となる問題点があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、塑性金属製パイプの反ステアリングホイー
ル側にはローラ押圧加工により内部中空に形成された環
状凹部と、この環状凹部が形成されたパイプから絞り加
工により形成された回止め用の中空フラット部とを設け
ることで、切削加工手段を用いることなくローラ押圧加
工および絞り加工によりそれぞれ中空状の環状凹部とフ
ラット部とを構成することができ、またス テアリングホ
イール側にはその内側から外側に向けてその外径寸法が
大から小になる順に各要素を形成することで、固定型と
ステアリングシャフトの軸芯線方向に可動する可動型と
の金型によるプレス加工が可能となり、加工時間の短縮
と製造コストの低減を図ることができるうえ、軽量化を
達成することができ、しかも中空構造により車体側から
の振動を中空部分で吸収して微小振動を防止することが
できるステアリングシャフトの提供を目的とする。
【0005】この発明の請求項2記載の発明は、塑性金
属製パイプによりシャフトを製造することで、軽量化を
図ることができ、かつ加工時間の短縮と製造コストの低
減とを達成することができるステアリングシャフトの製
造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、シャフトと外筒との間に樹脂を充填してエネ
ルギ吸収部を形成するステアリングシャフトであって、
塑性金属パイプの反ステアリングホイール側にはローラ
押圧加工により内部中空に形成された上記樹脂充填用の
複数の環状凹部と、上記環状凹部が形成されたパイプか
ら絞り加工により形成され上記外筒との回止め用の中空
フラット部とを設け、上記塑性金属パイプのステアリン
グホイール側には内側から外側に向けてそれぞれ中空状
アッパベアリング配設部、ベアリング止めナット配設
用のネジ部、ステアリングホイール係止用のセレーテッ
ドシャフト、止めナット配設用のネジ部をその外径寸法
が大から小になる順に一体形成したステアリングシャフ
トであることを特徴とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、シャフ
トと外筒との間に樹脂を充填してエネルギ吸収部を形成
するステアリングシャフトの製造方法であって、所定長
さの塑性金属製のパイプのエネルギ吸収部位をローラに
よる押圧加工で、環状凹部に形成する第1工程と、上記
パイプの反ステアリングホイール側に外筒との回止め用
フラット部を形成する形状面を有する固定型と、上記パ
イプのステアリングホイール側に2段軸部形成用の形状
面を有する第1可動型とを設け、これら両型のプレス加
工により上記パイプの反ステアリングホイール側に回止
め用フラット部を絞り加工すると共に、上記パイプのス
テアリングホイール側にパイプ外径より小径の2段軸部
を絞り加工する第2工程と、上記2段軸部を予備加工寸
法の3段軸部に形成する第2可動型を設け、上記第2可
動型と上記固定型とのプレス加工により、上記パイプの
ステアリングホイール側を上記2段軸部から予備加工寸
法の3段軸部に絞り加工する第3工程と、上記予備加工
寸法の3段軸部から中間加工寸法の3段軸部に形成する
第3可動型を設け、上記第3可動型と上記固定型とのプ
レス加工により、上記パイプのステアリングホイール側
を予備加工寸法の3段軸部から中間加工寸法の3段軸部
に絞り加工する第4工程と、上記中間加工寸法の3段軸
部をベアリング配設部、ナット配設部、ステアリングホ
イール配設部、ナット配設部の最終寸法に近似する4段
軸部に形成する第4可動型を設け、上記第4可動型と上
記固定型とのプレス加工により、上記パイプのステアリ
ングホイール側を中間加工寸法の3段軸部から最終近似
寸法の4段軸部に絞り加工する第5工程と、上記最終近
似寸法の4段軸部をベアリング配設部、ナット配設部、
ステアリングホイール配設部、ナット配設部の最終寸法
に形成する第5可動型を設け、上記第5可動型と上記固
定型とのプレス加工により、上記パイプのステアリング
ホイール側を最終近似寸法の4段軸部から最終寸法の4
段軸部に絞り加工する第6工程と、上記外端側のナット
配設部の端部を所定寸法切り落とした後に、上記最終寸
法に形成された各ナット配設部にネジ切り加工を施すと
共に、ステアリングホイール配設部にセレーション加工
を施す第7工程とを備えたステアリングシャフトの製造
方法であることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、塑性金属パイプの反ステアリングホイール側にはロ
ーラ押圧加工により内部中空に形成された環状凹部と、
この環状凹部が形成されたパイプから絞り加工により形
成された回止め用の中空フラット部とを設けたので、切
削加工手段を用いることなくローラ押圧加工および絞り
加工によりそれぞれ中空状の環状凹部とフラット部を構
成することができ、加工の容易化を達成することができ
ると共に、所定肉厚を確保することができるので、 ステ
アリングシャフトとしての充分な強度を確保することが
できる効果がある。
【0009】またステアリングホイール側にはその内側
から外側に向けてその外径寸法が大から小になる順に各
要素を形成したので、固定型と、ステアリングシャフト
の軸芯線方向に可動する可動型とからなる金型を用いた
プレス加工が可能となり、加工時間の短縮と製造コスト
の低減との両立を図ることができ、さらに所定肉厚の確
保によりステアリングシャフトとしての充分な強度を確
保することができる効果がある。
【0010】加えて、上述の各部を塑性金属パイプから
プレス加工を主体として一体形成するので、従来の中実
丸棒製のものと比較して、計量化を図ることができ、し
かも中空構造により車体側からの振動を中空部分で吸収
してステアリングシャフトの微小振動を防止することが
できる効果がある。
【0011】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記第1工程で、所定長さの塑性金属製パイプのエネル
ギ吸収部位にローラによる押圧加工で、環状凹部を形成
し、次に上記第2工程で、固定型と第1可動型とを用い
てパイプの反ステアリングホイール側に回止め用フラッ
ト部を形成する一方、パイプのステアリングホイール側
に2段軸部を形成し、次に上記第3工程で、固定型と第
2可動型とを用いて上述の2段軸部を予備加工寸法の3
段軸部に形成し、次に第4工程で、固定型と第3可動型
とを用いて予備加工寸法の3段軸部を中間加工寸法の3
段軸部に形成し、次に上記第5工程で、固定型と第4可
動型とを用いて中間加工寸法の3段軸部を最終近似寸法
の4段軸部に形成し、次に上記第6工程で、固定型と第
5可動型とを用いて最終近似寸法の4段軸部を最終寸法
の4段軸部に形成して、ベアリング配設部、ナット配設
部、ステアリングホイール配設部、ナット配設部を最終
寸法に設定し、次に上記第7工程で、外端側のナット配
設部の端部を所定寸法切り落とした後に、各ナット配設
部にネジ切り加工を施して、止めナット配設用のネジ部
を形成すると共に、ステアリングホイール配設部にセレ
ーション加工を施して、ステアリングホイール係止用の
セレーテッドシャフトを形成する。
【0012】このように塑性金属製のパイプから順次絞
り加工して所定のステアリングシャフトを製造するの
で、従来の中実丸棒製のものと比較して、軽量化を図る
ことができ、しかも従来の切削加工を主体とする製造方
法と比較して、プレス加工を主体とするので、加工時間
の大幅な短縮と、製造コストの低減とを達成することが
できる効果がある。
【0013】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はステアリングシャフトとその製造方法を
示し、図1において、このステアリングシャフト1は塑
性金属製のパイプ2の反ステアリングホイール側(図1
の右側)には外筒3との回止め用の中空フラット部4
と、内部中空の合成樹脂充填用の2つの環状凹部5,5
とを形成し、上述のパイプ2のステアリングホイール側
(図1の左側)には内側から外側に向けてそれぞれ中空
アール部6、アッパベアリング配設部7、テパ部
8、ベアリング止めナット配設用のネジ部9、テーパ部
10、軸部11、テーパ部12、ステアリングホイール
係止用のセレーテッドシャフト(serrated shaft)1
3、テーパ部14、止めナット配設用のネジ部15をそ
外径寸法が大から小になる順に一体形成している。
【0014】そして、上述のステアリングシャフト1と
外筒3との間には、外筒3に穿設した樹脂注入口16,
16から合成樹脂17を注入して、上述の環状凹部5,
5と外筒3との間に同樹脂17を充填して、この合成樹
脂17の固化によりエネルギ吸収部18,19を形成し
ている。
【0015】次に図2乃至図16を参照して、上述のス
テアリングシャフト1の製造方法および製造に用いる金
型の構造を併せて説明する。
【0016】図2は所定長さの未加工の塑性金属製のパ
イプ2いわゆるブランク(blank 、素材のこと)を示
し、例えば肉厚が2〜3mmで、かつ外径D1が約22mm
のパイプ2をブランクとして用いる。
【0017】次に図3に示すように、上述の未加工の塑
性金属製のパイプ2のエネルギ吸収部18,19に対応
する部位を、ローラ(図示せず)による押圧塑性変形加
工で、外径約18〜19mmの環状凹部5,5に形成する
(第1工程)。ここで、上述のローラによる加工で、パ
イプ2外径と環状凹部5外径との間に、その全周にわた
って1.5〜2mmの均一な環状ギャップを形成する。
【0018】図4は金型構造を示し、固定型20は第1
の固定型21と第2の固定型22とを一体に結合して構
成し、第1の固定型21には第1可動型23および後述
する各可動型37,51,65,83を案内する凹部2
4と、パイプ2のブランク外径を保つ孔部25とを形成
し、第2の固定型22にはパイプ2の反ステアリングホ
イール側に外筒3との回止め用の中空フラット部4を形
成するための形状面26を、パイプ挿入孔部27の少な
くとも片側、望ましくは両側に形成すると共に、このパ
イプ挿入孔27の第1の固定型21側を上述の孔部25
と連通させ、かつパイプ挿入孔27の反対側を有底構造
に形成している。
【0019】上述の第1可動型23は、図6に示すよう
に、その先端(図6の右端)から内奥(図6の左方)に
向けて所定角度θ1 のテーパ形状面28と、パイプ2の
ステアリングホイール側を絞り加工する円筒形状面29
と、所定角度θ2 のテーパ形状面30と、パイプ2のス
テアリングホイール側を絞り加工する円筒形状面31と
を有し、図6に示す各部の寸法および角度は例えば次の
ように設定している。
【0020】D1 =22mmφ D2 =20.1mmφ D3 =18.2mmφ θ1 =15度 θ2 =15度 L1 =21mm すなわちD3 <D2 <D1 の関係式が成立するように寸
法を設定している。
【0021】そして、図3に示す第1工程終了後のパイ
プ2を固定型20に配設し、この固定型20と第1可動
型23とのプレス加工により、図5、図7に示すよう
に、パイプ2の反ステアリングホイール側に回止め用
中空フラット部4を絞り加工すると共に、パイプ2のス
テアリングホイール側にパイプ2外径より小径の2段軸
部32を絞り加工する(第2工程)。
【0022】ここで、上述の2段軸部32は第1可動型
23の構造と対応して、内側から外側に向けて、テーパ
部33、外径D2 の円筒部34、テーパ部35、外径D
3 の円筒部36を有する。
【0023】図8は2段軸部32(図7参照)を予備加
工寸法の3段軸部44(図9参照)に形成する第2可動
型37の構造を示し、この第2可動型37は同図に示す
ようにその先端から内奥に向けて所定角度θ3 のテーパ
形状面38と、円筒形状面39と、所定角度θ4 のテー
パ形状面40と、円筒形状面41と、テーパ形状面42
と、パイプ2のステアリングホイール側を絞り加工する
円筒形状面43とを有し、図8に示す各部の寸法および
角度は例えば次のように設定している。
【0024】D1 =22mmφ D2 =20.1mmφ D3 =18.2mmφ D4 =15.1mmφ L1 =21mm L2 =20mm θ3 =30度 θ4 =25度 θ5 =13度 すなわちD4 <D3 <D2 <D1 、θ3 >θ1 、θ4 >
θ2 の各関係式が成立するようにそれぞれの値を設定し
ている。
【0025】そして、図7に示す第2工程終了後のパイ
プ2を上述の固定型20に配設した状態で、この固定型
20と第2可動型37とのプレス加工により、図9に示
すように、予備加工寸法の3段軸部44に絞り加工する
(第3工程)。
【0026】ここで、上述の予備加工寸法の3段軸部4
4は第2可動型37の構造と対応して、内側から外側に
向けて、テーパ部45、外径D2 の円筒部46、テーパ
部47、外径D3 の円筒部48、テーパ部49、外径D
4 の円筒部50を有する。
【0027】図10は予備加工寸法の3段軸部44(図
9参照)を中間加工寸法の3段軸部58(図11参照)
に形成する第3可動型51の構造を示し、この第3可動
型51は同図に示すようにその先端から内奥に向けて、
アール形状面52と、円筒形状面53と、所定角度θ4
のテーパ形状面54と、円筒形状面55と、所定角度θ
6 のテーパ形状面56と、パイプ2のステアリングホイ
ール側を絞り加工する円筒形状面57とを有し、図10
に示す各部の寸法および角度は例えば次のように設定し
ている。
【0028】D1 =22mmφ D2 =20.1mmφ D3 =18.2mmφ D5 =14.97mmφ L1 =21mm L2 =20mm θ4 =25度 θ6 =7度 R1=1mm すなわち、D5 <D3 <D2 <D1 、θ6 <θ5 の各関
係式が成立するように、それぞれの値を設定している。
【0029】そして、図9に示す第3工程終了後のパイ
プ2を上述の固定型20に配設した状態で、この固定型
20と第3可動型51とのプレス加工により、図11に
示すように、中間加工寸法の3段軸部58に絞り加工す
る(第4工程)。
【0030】ここで、上述の中間加工寸法の3段軸部5
8は第3可動型51の構造と対応して、内側から外側に
向けて、アール部59、外径D2 の円筒部60、テーパ
部61、外径D3 の円筒部62、テーパ部63、外径D
5 の円筒部64を有する。
【0031】図12は中間加工寸法の3段軸部58(図
11参照)を最終近似寸法の4段軸部74(図13参
照)に形成する第4可動型65の構造を示し、この第4
可動型65は同図に示すようにその先端から内奥に向け
て、アール形状面66と、円筒形状面67と、所定角度
θ7 のテーパ形状面68と、パイプ2のステアリングホ
イール側を絞り加工する円筒形状面69と、所定角度θ
8 のテーパ形状面70と、円筒形状面71と、所定角度
θ9 のテーパ形状面72と、パイプ2のステアリングホ
イール側を絞り加工する円筒形状面73とを有し、図1
2に示す各部の寸法および角度は例えば次のように設定
している。
【0032】D1 =22mmφ D2 =20.1mmφ D6 =19.23mmφ D5 =14.97mmφ D7 =12.9mmφ L3 =8mm L4 =33mm L5 =14mm R1 =1mm θ7 =15度 θ8 =5.7度 θ9 =15度 すなわち、D7 <D5 <D6 <D2 <D1 、θ7 <θ4
、θ8 <θ6 の各関係式が成立するように、それぞれ
の値を設定している。
【0033】そして、図11に示す第4工程終了後のパ
イプ2を上述の固定型20に配設した状態で、この固定
型20と第4可動型65とのプレス加工により、図13
に示すように最終寸法に近似する4段軸部74に絞り加
工する(第5工程)。
【0034】ここで、上述の最終近似寸法の4段軸部7
4は第4可動型65の構造と対して、内側から外側に向
けて、アール部75、外径D2 の円筒部76、テーパ部
77、外径D6 の円筒部78、テーパ部79、外径D5
の円筒部80、テーパ部81、外径D7 の円筒部82を
有する。
【0035】図14は最終近似寸法の4段軸部74(図
13参照)を最終寸法の4段軸部94(図15参照)に
形成する第5可動型83の構造を示し、この第5可動型
83は同図に示すようにその先端から内奥に向けてアー
ル形状面84と、円筒形状面85と、所定角度θ7 のテ
ーパ形状面86と、円筒形状面87と、所定角度θ10の
テーパ形状面88と、円筒形状面89と、所定角度θ8
のテーパ形状面90と、円筒形状面91と、所定角度θ
11のテーパ形状面92と、円筒形状面93とを有し、図
14に示す各部の寸法および角度は例えば次のように設
定している。
【0036】D1 =22mmφ D8 =20.mmφ D6 =19.23mmφ D5 =14.97mmφ D7 =12.9mmφ L3 =8mm L6 =12mm L7 =19.65mm L8 =13.35mm R2 =0.2mm θ7 =15度 θ10=25度 θ8 =5.7度 θ11=25度 すなわち、D7 <D5 <D6 <D8 、D8 <D2 、R2
<R1の各関係式が成立するように、それぞれの値を設
定している。
【0037】そして、図13に示す第5工程終了後のパ
イプ2を上述の固定型20に配設した状態で、この固定
型20と第5可動型83とのプレス加工により、図15
に示す最終寸法の4段軸部94に絞り加工する(第6工
程)。
【0038】ここで、上述の最終寸法の4段軸部94は
第5可動型83の構造と対応して、内側から外側に向け
て、アール部6、外径D8 のアッパベアリング配設部
7、テーパ部8、外径D6 のベアリング止めナット配設
部95、テーパ部10、軸部11、テーパ部12、外径
D5 のステアリングホイール配設部96、テーパ部1
4、外径D7 の止ナット配設部97を有する。
【0039】次に上述の図15に示すパイプ2を固定型
20および第5可動型83から取出し、図16に仮想線
で示すように、外端側の止めナット配設部97の端部を
所定寸法たとえば約3mm切り落とした後に、ベアリング
止めナット配設部95にネジ切り加工を施して、ベアリ
ング止めナット配設用のネジ部9に形成し、また止めナ
ット配設部97にも同様にネジ切り加工を施して、止め
ナット配設用のネジ部15に形成すると共に、ステアリ
ングホイール配設部96にセレーション(serration )
加工を施して、セレーテッドシャフト13に形成して、
図16および図1に実線で示すようにステアリングシャ
フト1を製造する(第7工程)。
【0040】このように製造された上述のステアリング
シャフト1は、回止め用フラット部4、環状凹部5、ア
ッパベアリング配設部7、ベアリング止めナット配設用
のネジ部9、ステアリングホイール係止用のセレーテッ
ドシャフト13、止めナット配設用のネジ部15の各部
を塑性金属パイプ2からプレス加工を主体として一体形
成するので、従来の中実丸棒製のものと比較して、軽量
化を図ることができ、かつ加工時間の短縮と製造コスト
の低減とを達成することができる効果がある。
【0041】さらに上述の、塑性金属パイプ2の反ステ
アリングホイール側にはローラ押圧加工により内部中空
に形成された環状凹部5と、この環状凹部5が形成され
たパイプ2から絞り加工により形成された回止め用の中
空フラット部4とを設けたので、切削加工手段を用いる
ことなくローラ押圧加工および絞り加工によりそれぞれ
中空状の環状凹部5とフラット部4を構成することがで
き、加工の容易化を達成することができると共に、所定
肉厚を確保することができるので、ステアリングシャフ
ト1としての充分な強度を確保することができる効果が
ある。
【0042】またステアリングホイール側にはその内側
から外側に向けてその外径寸法が大から小になる順に各
要素7,9,13,15を形成したので、固定型と、ス
テアリングシャフト1の軸芯線方向に可動する可動型と
からなる金型を用いたプレス加工が可能となり、加工時
間の短縮と製造コストの低減との両立を図ることがで
き、さらに所定肉厚の確保によりステアリングシャフト
1としての充分な強度を確保することができる効果があ
る。
【0043】しかも中空構造により車体側からの振動を
中空部分で吸収してステアリングシャフト1の微小振動
を防止することができる効果がある。
【0044】また上述の製造方法は、塑性金属製のパイ
プ2から順次絞り加工して所定のステアリングシャフト
1を製造するので、従来の中実丸棒製のものと比較し
て、ステアリングシャフト1の軽量化を図ることがで
き、しかも従来の切削加工を主体とする製造方法と比較
して、プレス加工を主体とするので、加工時間の大幅な
短縮と、製造コストの低減とを達成することができる効
果がある。
【0045】さらに、中空状のステアリングシャフト1
であるから、車体側からの振動を、上述の中空部分で吸
収することができ、ステアリングシャフト1の微小振動
を防止することができる効果があると共に、プレス加工
製品であるから、表面が滑らかで寸法精度が高く、加工
後において、特別な仕上げ処理加工などを施す必要もな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステアリングシャフトの側面図。
【図2】未加工の塑性金属製パイプの側面図。
【図3】第1工程の説明図。
【図4】第1可動型と固定型とを離型状態で示す断面
図。
【図5】第2工程の説明図。
【図6】第1可動型の拡大断面図。
【図7】第2工程による2段軸部の説明図。
【図8】第2可動型の断面図。
【図9】第3工程による予備加工寸法の3段軸部の説明
図。
【図10】第3可動型の断面図。
【図11】第4工程による中間加工寸法の3段軸部の説
明図。
【図12】第4可動型の断面図。
【図13】第5工程による最終近似寸法の4段軸部の説
明図。
【図14】第5可動型の断面図。
【図15】第6工程による最終寸法の4段軸部の説明
図。
【図16】第7工程終了後におけるステアリングシャフ
トの一側の説明図。
【符号の説明】
1…ステアリングシャフト 2…塑性金属パイプ 3…外筒 4…中空フラット部 5…環状凹部 7…アッパリング配設部 9…ネジ部 13…セレーテッドシャフト 15…ネジ部 17…樹脂 18,19…エネルギ吸収部 20…固定型 23…第1可動型 26…形状面 29,31…形状面 32…2段軸部 37…第2可動型 44…予備加工寸法の3段軸部 51…第3可動型 58…中間加工寸法の3段軸部 65…第4可動型 74…最終近似寸法の4段軸部 83…第5可動型 94…最終寸法の4段軸部 95…ナット配設部 96…ステアリングホイール配設部 97…ナット配設部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャフトと外筒(3)との間に樹脂(1
    7)を充填してエネルギ吸収部(18,19)を形成す
    るステアリングシャフト(1)であって、 塑性金属パイプ(2)の反ステアリングホイール側には
    ローラ押圧加工により内部中空に形成された上記樹脂充
    填用の複数の環状凹部(5)と、上記環状凹部(5)が
    形成されたパイプ(2)から絞り加工により形成され上
    記外筒(3)との回止め用の中空フラット部(4)とを
    設け、 上記塑性金属パイプ(2)のステアリングホイール側に
    は内側から外側に向けてそれぞれ中空状のアッパベアリ
    ング配設部(7)、ベアリング止めナット配設用のネジ
    部(9)、ステアリングホイール係止用のセレーテッド
    シャフト(13)、止めナット配設用のネジ部(15)
    その外径寸法が大から小になる順に一体形成した ステアリングシャフト。
  2. 【請求項2】シャフトと外筒(3)との間に樹脂(1
    7)を充填してエネルギ吸収部(18,19)を形成す
    るステアリングシャフトの製造方法であって、 所定長さの塑性金属製のパイプ(2)のエネルギ吸収部
    位をローラによる押圧加工で、環状凹部(5)に形成す
    る第1工程と、 上記パイプ(2)の反ステアリングホイール側に外筒
    (3)との回止め用フラット部(4)を形成する形状面
    (26)を有する固定型(20)と、 上記パイプ(2)のステアリングホイール側に2段軸部
    形成用の形状面(29,31)を有する第1可動型(2
    3)とを設け、 これら両型(20,23)のプレス加工により上記パイ
    プ(2)の反ステアリングホイール側に回止め用フラッ
    ト部(4)を絞り加工すると共に、 上記パイプ(2)のステアリングホイール側にパイプ外
    径より小径の2段軸部(32)を絞り加工する第2工程
    と、 上記2段軸部(32)を予備加工寸法の3段軸部(4
    4)に形成する第2可動型(37)を設け、 上記第2可動型(37)と上記固定型(20)とのプレ
    ス加工により、上記パイプ(2)のステアリングホイー
    ル側を上記2段軸部(32)から予備加工寸法の3段軸
    部(44)に絞り加工する第3工程と、 上記予備加工寸法の3段軸部(44)から中間加工寸法
    の3段軸部(58)に形成する第3可動型(51)を設
    け、上記第3可動型(51)と上記固定型(20)との
    プレス加工により、上記パイプ(2)のステアリングホ
    イール側を予備加工寸法の3段軸部(44)から中間加
    工寸法の3段軸部(58)に絞り加工する第4工程と、 上記中間加工寸法の3段軸部(58)をベアリング配設
    部(7)、ナット配設部(95)、ステアリングホイー
    ル配設部(96)、ナット配設部(97)の最終寸法に
    近似する4段軸部(74)に形成する第4可動型(6
    5)を設け、 上記第4可動型(65)と上記固定型(20)とのプレ
    ス加工により、上記パイプ(2)のステアリングホイー
    ル側を中間加工寸法の3段軸部(58)から最終近似寸
    法の4段軸部(74)に絞り加工する第5工程と、 上記最終近似寸法の4段軸部(74)をベアリング配設
    部(7)、ナット配設部(95)、ステアリングホイー
    ル配設部(96)、ナット配設部(97)の最終寸法に
    形成する第5可動型(83)を設け、 上記第5可動型(83)と上記固定型(20)とのプレ
    ス加工により、上記パイプ(2)のステアリングホイー
    ル側を最終近似寸法の4段軸部(74)から最終寸法の
    4段軸部(94)に絞り加工する第6工程と、 上記外端側のナット配設部(97)の端部を所定寸法切
    り落とした後に、上記最終寸法に形成された各ナット配
    設部(95,97)にネジ切り加工を施すと共に、ステ
    アリングホイール配設部(96)にセレーション加工を
    施す第7工程とを備えた ステアリングシャフトの製造方法。
JP11102091A 1991-04-15 1991-04-15 ステアリングシャフトとその製造方法 Expired - Fee Related JPH07121698B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102091A JPH07121698B2 (ja) 1991-04-15 1991-04-15 ステアリングシャフトとその製造方法
TW81102797A TW223033B (en) 1991-04-15 1992-04-10 Steering shaft and process of manufacturing thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102091A JPH07121698B2 (ja) 1991-04-15 1991-04-15 ステアリングシャフトとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04317860A JPH04317860A (ja) 1992-11-09
JPH07121698B2 true JPH07121698B2 (ja) 1995-12-25

Family

ID=14550362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11102091A Expired - Fee Related JPH07121698B2 (ja) 1991-04-15 1991-04-15 ステアリングシャフトとその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH07121698B2 (ja)
TW (1) TW223033B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3136861B2 (ja) * 1993-08-25 2001-02-19 日本精工株式会社 中空ステアリングシャフトの製造方法
KR20010047879A (ko) * 1999-11-23 2001-06-15 밍 루 자동차용 스티어링 칼럼의 충격흡수장치

Also Published As

Publication number Publication date
TW223033B (en) 1994-05-01
JPH04317860A (ja) 1992-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4287749A (en) Tapered extrusion die and method of forming the same
CN100491177C (zh) 组合式转向齿条
US5718131A (en) Steering column locking assembly
KR101257060B1 (ko) 자동차용 조향장치의 인풋샤프트 및 그 제조방법
US9975163B2 (en) Method of making shaft
CN109562777B (zh) 用于制造长度可调式转向轴的方法和长度可调式转向轴
JPH07121698B2 (ja) ステアリングシャフトとその製造方法
US5216912A (en) Steering shaft and manufacturing method therefor
US5391113A (en) Impact absorbing steering shaft comprising a press-worked hollow metal pipe
EP3816480B1 (en) Ball screw nut, electric power steering device , and method for manufacturing ball screw nut
KR960001136B1 (ko) 스티어링 샤프트와 그 제조방법
JP2002096137A (ja) ヘリカルピニオンギアとその製造方法及び製造装置
EP0541488B1 (en) Ball joint assembly and method of construction
CA2054811C (en) Steering shaft and manufacturing method therefor
US7311334B2 (en) Shock absorbing type steering device for vehicles and method of producing the same
GB2258712A (en) Steering shaft and manufacturing method therefor
JP3611885B2 (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラムとその製造方法
JPS6241884Y2 (ja)
JP2869125B2 (ja) ボールねじの製造方法
CN210000395U (zh) 一种电动助力转向机齿条
CN212216628U (zh) 一种减速轴正挤成型凹模
JP3849314B2 (ja) 脱落式ステアリングコラム
JPH09183379A (ja) ステアリングホイールダイカスト芯金のインサートボス
KR20240123927A (ko) 중량을 절감시킨 자동차 중공 랙바 및 그 제조방법
CN117584054A (zh) 一种砂轮及其生产方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081225

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees