JPH0712159U - カーボン製のゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボールの安定した方向性を獲得し、飛距離を
伸ばすカーボン製のゴルフクラブヘッドを提供する。 【構成】 本体１０にネックを備えないようにする。本
体１０の内部のトウ側に、シャフト１４を挿着させるた
めのパイプ１２を固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カーボン製のゴルフクラブヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の１番から４番のウッドとしてのカーボン製のゴルフクラブヘッドは、図 ２に示すように、クラブヘッドの本体２０と、その本体２０より斜め上方に伸び るネック２２とを一体に形成したものである。この本体２０は中空であり、ネッ ク２２は筒状で本体２０のヒール側の端に、本体２０より外方に突出するように して本体２０に一体に形成されている。その筒状のネック２２の内部にはシャフ ト２４が挿入され、前記本体２０とシャフト２４とが固定される。 クラブヘッドの重心位置は、ボールの安定した方向性を得るためと飛距離を出 すために、その重心の高さがフェースの高さの二分の一で、しかもトウ側とヒー ル側の丁度中央に位置するのが望ましい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のウッドとしてのカーボン製クラブヘッドにおいては、ネック２ ２が折れないようにネック２２に強度を持たせるために、ネック２２を太くかつ 長くしていた。このようにネック２２を太くかつ長くした結果、クラブヘッド全 体としての重心は、図２の点Ａに示される位置となっている。ここで、フェース の高さの二分の一でしかもトウ側とヒール側の丁度中央の位置を図２において点 Ｃとすると、点Ａはその高さが点Ｃより高く、かつ点Ｃよりヒール寄りに位置し ていた。この結果、ボールの安定した方向性が得られないだけでなく、思うよう に飛距離が伸びないという欠点があった。

【０００４】 本考案は、ボールの安定した方向性を得ることができると共に、飛距離を伸ば すことができるカーボン製のゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は以上の目的を達成するために、カーボン製の中空のゴルフクラブヘッ ドにおいて、本体からネックを無くし、本体のトウ側の内部にカーボンより比重 の大きい素材から成るシャフト挿着用のパイプを固定するようにしたものである 。

【０００６】

【作用】

本体からネックを無くすことによって、従来のようなネックを有するものと比 べて、本体の重心の位置を低くすることができる。更に、本体内部のトウ側にカ ーボンより比重の大きいシャフト挿着用のパイプを固定することによって、ネッ クを無くした際にトウ側へ移動する重心の位置を、ヒール側へ移動させることが できる。この結果、高さがフェースの高さの二分の一でしかもトウ側とヒール側 の丁度中央に、本体の重心を配置させることができる。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例を示す部分断面正面図である。この図１において、点 Ａと点Ｃは図１に示したものと同じ位置を示す。本考案に係るカーボン製クラブ ヘッドは１番から４番のウッドとしてのものであり、その本体１０は中空である 。この本体１０は、従来のようなネックを備えないものである。本体１０にネッ クを備えないとなると、本体１０の重心位置は点Ｂとなる。即ち、点Ｂは点Ｃと ほぼ同じ高さとなるが、左右方向としては点Ｃよりトウ側に位置する。

【０００８】 本考案においては更に、本体１０のヒール側の内部にパイプ１２を固定する。 このパイプ１２内にシャフト１４を挿入しそれらを固定するものである。このパ イプ１２には、カーボンよりも比重の大きい素材、例えばスチールや銅合金等を 用いる。これら本体１０とパイプ１２並びにパイプ１２とシャフト１４とは、従 来既知の方法によって固定される。このように、本体１０のヒール側の内部にカ ーボンよりも比重の大きいパイプ１２を固定することによって、本体１０の重心 位置を点Ｂより点Ｃに、即ちヒール側に移動させることができる。この際、パイ プ１２の長さや厚みを事前に設定することによって、本体１０の重心位置を点Ｃ に合わせることができる。

【０００９】 本体１０の重心位置を点Ｃに合わせるために、このパイプ１２に代えて、ヒー ル側の内部をカーボンで厚くすることも考えられる。しかし、本体１０の内部空 間のヒール側がカーボンで埋まり過ぎることになるので、本体１０のバランスが 悪くなる。この点、カーボンよりも比重の大きいパイプ１２を用いることによっ て、本体１０の内部空間のバランスを崩さずに本体１０の重心位置を点Ｃに合わ せることができる。 また、本体１０にネックを備えないので、ネックからの破損が生じることはな い。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案係るカーボン製のゴルフクラブヘッドによれば、ネ ックを無くすと共に、本体内部のヒール側に比重の大きいシャフト挿着用のパイ プを備えたもので、本体の重心を容易にかつ確実にフェースの中心に位置させる ことができる。従って、本願考案のゴルフクラブを使用すれば、ボールの安定し た方向性を得ることができると共に、飛距離を伸ばすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るカーボン製のゴルフクラブヘッド
の一実施例を示す部分断面正面図である。

【図２】従来のカーボン製のゴルフクラブヘッドの部分
断面正面図である。

【符号の説明】

１０ 本体 １２ パイプ １４ シャフト Ｃ 重心

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カーボン製の中空のゴルフクラブヘッド
   において、本体からネック部を無くし、本体のトウ側の
   内部にカーボンより比重の大きい素材から成るシャフト
   挿着用のパイプを固定したことを特徴とするカーボン製
   のゴルフクラブヘッド。