JPH0712135U - 頭部マッサージ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 頭部への押圧力を適当な強さで作用させるこ
とができ、構造を簡単にした頭部マッサージ機を提供す
ることを目的とする。 【構成】 頭部に接触する一対の対向する接触部材を伝
達装置を介してモータで駆動し、前記接触部材の接近離
反動作で頭部のマッサージを行う頭部マッサージ機にお
いて、一端に接触部材を保持し、他端側に頭部への押圧
力を調節するばねを設け、一対の前記接触部材をそれぞ
れお互いに接近離反動させる一対のアームと、該アーム
とモータとを連結し、モータの回転を往復動に変える偏
心伝導装置を備えたことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、頭部マッサージ機に関し、特に、電動機の回動によりアームに取 付た圧接部材を頭部に押圧して揉むようにした頭部マッサージ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常、頭部を、育毛を促進するために人手により揉んだりしてマッサージして いる。各自が腕を上げ、指でこめかみ等を圧接して、頭部をマッサージするので あるから、腕が疲労し、長時間のマッサージを施すことができない。 そこで、市販されている各種のあんま用の機器を使用するか、又は、こめかみ 押圧装置を使用する。このこめかみ押圧装置の例としては、棒状片の両端部にア ームを枢着し、該棒状片には、人体首筋後部に当接される当片を設け、該アーム には人体頭部の左右のこめかみに圧接される圧接片をそれぞれ設け、該アームを 回動させることにより、左右のこめかみを前記圧接片で押圧できるように形成し たものが提案されている。 また、偏心カム等で圧接片を接近離反動作させる頭部マッサージ器が提案され ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記のあんま用の機器及びこめかみ押圧装置は、手であんま用機器 を頭部に押しつけてマッサージするように構成し、こめかみ押圧装置のアームの 回動は、人力によりマッサージするように構成している。そのため、単調な動作 の疲労によってどうしても長続きせず、なかなか実効があがらないという問題点 があった。 また、偏心カム等で圧接片を接近離反動作させる頭部マッサージ器では、押圧 力の調節が複雑であり、装置が複雑になるという問題点があった。

【０００４】 本考案は上記問題に鑑みなされたもので、頭部への押圧力を適当な強さで作用 させることができ、構造を簡単にした頭部マッサージ機を提供することを目的と する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の頭部マッサージ機は、頭部に接触する一対の対向する接触部材を伝達 装置を介してモータで駆動し、前記接触部材の接近離反動作で頭部のマッサージ を行う頭部マッサージ機において、一端に接触部材を保持し、他端側に頭部への 押圧力を調節するばねを設け、一対の前記接触部材をそれぞれお互いに接近離反 動させる一対のアームと、該アームとモータとを連結し、モータの回転を往復動 に変える偏心伝導装置を備えたことを特徴としている。 また、前記の頭部マッサージ機の特徴に加えて少なくとも一方のアームの中間 部をアーム取付部材に取付け、前記アームの他端と前記アーム取付部材の他端部 間にばねを設け、前記アーム取付部材の他端側を偏心伝導装置に取付け、アーム の他端側は前記ばねにより付勢するとともに揺動可能としたことを特徴としてい る。 また、請求項３の考案は、前記の頭部マッサージ機において、接触部材の上方 に、頭部に赤外線を照射する放射ランプを設け、偏心伝導装置に偏心回転する軸 部材と、該軸部材を回動自在に枢着する連結部材と、該連結部材の他端に往復回 動可能に嵌挿されたアーム支持軸とを備え、該アーム支持軸にアーム部連結材を 取付け、該アーム部連結材にアーム取付部材の他端を取付け、前記アームをアー ム中間部より一端側にばねを介在させて形成し、アームの伸縮に弾力性を持たせ たことを特徴としている。

【０００６】

【作用】

上記のように本考案の頭部マッサージ機を構成し、モータをオンする。モータ によりベルトを介してプーリが回転し、偏心伝導装置の軸が偏心回転する。この 偏心回転運動を軸受を介して、偏心伝導装置に連結したアームを揺動し、頭部に 接触した接触部材に伝え、接近離反動作するように力を加える。この動作により 接触部材は運動しようとするが、一端側は頭部に接触しているので、運動の伝達 は制限される。しかし、アームの他端のばねにより接触部材は付勢されているの で、この接触部材による頭部への押圧力は変化し、接触部材により揉む働きがな される。 なお、この回転で偏心伝導装置の軸が偏心回転する。この偏心回転運動を軸受 を介して第１の連結部材に伝達し、第１の連結部材に設けた軸受に嵌合したアー ム支持軸を往復回動させる。このアーム支持軸を経て、アーム取付部材を揺動す る。このアーム取付部材に連結したアームを作動し、頭部に接触した接触部材を 接近離反動させようとする。接触部材は運動しようとするが、一端側は頭部に接 触しているので、運動の伝達は制限される。そして、アームの他端のばねにより 接触部材は付勢されているので、この接触部材による頭部への押圧力は変化し、 接触部材により揉む働きがなされる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の頭部マッサージ機の実施例を説明する。 図１および図２は、第１の実施例を説明する図で、図において、１は頭部マッ サージ機で、頭部マッサージ機１は、頭部に接触して押圧する接触部材２がアー ム３の一端側３ａに保持され、このアーム３は、伝達装置をなす偏心伝導装置４ 側に他端側３ｂで取付けられ、モータ５により駆動されるプーリ６に連結され、 アーム３の他端側３ａにはばね７が設けられて構成されている。 偏心伝導装置４の一部、モータ５、及びプーリ６等はケース８に覆われ、この ケース８は支柱９に取付けられ、接触部材２の上方、頭部の位置する上方に赤外 線ランプ１０が設けられている。プーリ６は軸１１に設けられ、この軸１１は取 付台１２に固着された転がり軸受け１３に支持されている。

【０００８】 接触部材２は、使用者の頭部に対向する部材であり、その接触部にはゴム２ａ を接着し、接触部に弾性を持たせている。このように、接触部材２にゴム２ａを 接着することにより、使用者の髪の毛が接触部材２に巻きつかないようにすると 共に、この接触部材２を頭部に接触させて、押したり、揉んだりしても痛くない ようにしている。また、接触部材２に磁気を帯びさせて、頭部に磁気を働かせ、 マッサージの効果を促進してもよい。

【０００９】 アーム３は概ね硬く棒状に形成され、アーム３の接触部材２が取付けられた反 対側の他端側３ｂにばね７の一端が取付けられている。アーム４の中間部をアー ム取付部材３０の一端３０ａにピン３１により回動可能に取付け、アーム３をア ーム取付部材３０に対して回動できるようにしている。またアーム３を一端側３ ａと他端側３ｂに分割し、２重筒に継ぎ、外筒３２内にばね３３を設け、アーム ３が伸縮できるようにし、使用者の頭部に接触する圧力を調整している。

【００１０】 前記アーム３を偏心伝導装置４側に取付けるための、アーム取付部材３０は、 略Ｌ字形状に形成し、各アーム取付部材３０の上方の他端側３０ｂをアーム部連 結材１５，１６にそれぞれ取付けている。アーム取付部材３０の他端側がアーム ３の他端側３ｂに対応し、それぞれ対応した他端側３ｂ，３０ｂにばね７が設け られている。このばね７により、使用者の頭部に接触する圧力を調整できるよう にしている。

【００１１】 また、アーム３と偏心伝導装置４とを連結するアーム部連結材１５，１６は、 一端にアーム取付部材３０を取付けるための図示しない受け部を持っている。ア ーム部連結材１５（図１の右方）の他端をアーム支持軸１７の往復回動する回動 端部に固定している。このようにアーム支持軸１７を固定しているので、偏心伝 導装置４に連結したアーム部連結材１５が往復回動する。

【００１２】 もう一方のアーム部連結材１６は、その他端でアーム支持軸１８にボルト１９ により固定している。アーム支持軸１８は、第２の連結部材４３によりアーム支 持軸１７に、往復回動するように連結している。 アーム部連結材１５又は１６の固定位置を変えることにより、前記接触部２の 間隔を変え、押圧力の設定を変える。 なお、アーム部連結材１５，１６のそれぞれの図示しない受け部には、合わせ 孔を設け、アーム取付部材３０の他端側に設けた突起を合わせ孔に嵌合すること により、前記接触部材２、アーム３、ばね７、アーム取付部材３０を一体に取付 けることができるようにしている。

【００１３】 偏心伝導装置４は、プーリ６の軸１１に、偏心させて固着した偏心軸４１と、 この軸４１の運動をアーム部連結材１５に伝達する第１の連結部材４２と、アー ム部連結材１６に伝達する第２の連結部材４３とから構成している。

【００１４】 第１の連結部材４２は一方に軸受４４を設け、他方に軸受４５を設け、軸受４ ４をプーリ６の軸１１に設けた偏心軸４１に枢着し、軸受４５を前記アーム支持 軸１７に嵌合している。この軸受４５又はアーム支持軸１７、又はこれらがアー ム支持軸１７に固定した前記アーム部連結材１５を往復回動するように形成して いる。アーム支持軸１７は軸受け４６により支持している。

【００１５】 第２の連結部材４３は両端に軸受４７，４８をそれぞれ設け、軸受４７，４８ をそれぞれ前記アーム支持軸１７，１８に嵌合し、両アーム支持軸１７，１８を 連結している。軸受４８又はアーム支持軸１８、又はこれらがアーム支持軸１８ に固定した前記アーム部連結材１６を往復回動するように形成している。アーム 支持軸１８は軸受け４９により支持している。

【００１６】 ケース８は、支柱９に取付けられ、この支柱９はスタンド２０の筒柱２０ａに 挿入され、調節ねじ２０ｂより支え板２０ｃに対する高さが調整できるようにさ れている。

【００１７】 次に、動作について説明する。 先ず、対向する接触部材２，２を頭に接触させる。そして、モータ５をオンす る。すると、モータ５によりベルト１４を介してプーリ６が駆動され、軸１１が 回転し、偏心軸４１を回転する。この回転運動を転がり軸受を介して第１の連結 部材４２に伝達し、滑り軸受に嵌合したアーム支持軸１７の一端（図２の上方部 分）に、伝達する。このアーム支持軸１７の一端は偏心軸４１の偏心動に従動す ると共に、第１の連結部材４２に伝達し、アーム支持軸１８の一端（図２の上方 部分）に伝達する。

【００１８】 前記アーム部連結材１５をアーム支持軸１７の他端に固定している。そして、 前記偏心軸４１の回転動により、アーム支持軸１７の他端のアーム部連結材１５ が往復回動し、これによりアーム部連結材１５が揺動し、図１の右方のアーム取 付部材３０が揺動運動をする。これにより右方の接触部材２は、接近離反運動し ようとするが、一端側３ａ側は頭部に接触しているので、ピン３１を介して接触 部材２への運動の伝達は制限される。しかし、アーム３の他端３ｂのばね７によ り接触部材２に付勢されているので、この接触部材２による頭部への押圧力は変 化し、接触部材２により揉む働きがなされる。

【００１９】 前記アーム部連結材１６はアーム支持軸１８の一端に固定している。アーム支 持軸１８は、アーム支持軸１７に第２の連結部材４３により連結している。アー ム支持軸１７の上方の運動に従動し、アーム支持軸１８が回動運動する。このア ーム支持軸１８の回動運動に連動してアーム部連結材１６が揺動運動する。これ により図１の左方の接触部材２による頭部への押圧力も、上記右方の接触部材２ と同様に作用し、頭部への押圧力は変化し、接触部材２により揉む働きがなされ る。 アーム３の一端側３ａのばね３３を設けることにより、一層頭部への押圧力を 変化させることができ、マッサージの効果をよくすることができる。

【００２０】 本考案の頭部マッサージ機の上記実施例によれば、頭部への接触部材２をアー ム３に取付け、アーム３をアーム取付部材３０に取付け、ばね７をアーム３とア ーム取付部材３０の他端側に設けて、アーム３を揺動させて頭部を揉むようにし ている。従って、腕が疲労することがなく、長時間のマッサージ動作を施すこと ができる。 また、ばね７をアーム３とアーム取付部材３０の他端側に設けて、頭部への押 圧力を調節できるようにしているので、装置が簡単にでき、押圧力を変化させる ことができ、マッサージの効果をよくすることができる。 また、頭部の上方に赤外線ランプ１０を設け、赤外線ランプ１０を照射しなが ら頭部のマッサージを行うと、抜け毛の予防のために有効である。なお、赤外線 の照射でなく、磁力を作用させるようにしてもよい。

【００２１】 なお、上記実施例では、軸受けに滑り軸受けと転がり軸受けとを用いた例で説 明したが、軸受けの形式、アームの取付方法、偏心伝導装置の構成、連結方法等 については上記実施例に限られない。例えば、偏心伝導装置をアーム支持軸１７ ，１８で回転運動を往復回動に変更しているが、軸受け４５，４８を偏心連結片 とし、偏心軸４１の回転動を偏心位置でピン等で受け、アーム支持軸１７，１８ を往復回動に変更するようにしてもよい。

【００２２】 図３は、頭部マッサージ機の他の実施例の要部を説明する図で、この実施例の 頭部マッサージ機２１は、偏心伝導装置以外は上記実施例とほぼ同様に構成して いる。 この実施例の偏心伝導装置２４は、図示しないモータにより回転する軸５０， ５０にカム５１，５１を固定して構成している。 頭部に接触して押圧する接触部材２を各アーム２３の一端側２３ａに取付け、 各アーム２３の中間部にアーム取付部材６０の一端を取付けている。 各アーム取付部材６０は他端で軸６１により回動可能に支持され、軸６１を挟 んだカム５１が当接する部分の反対側に、離反する方向に付勢したばね２７を設 け、各アーム取付部材６０の一端側、接触部材２の取付側で接近する力を作用さ せている。 その他、この実施例の頭部マッサージ機２１は、上記の第１の実施例と同様に 構成している。 なお、接触部材２の間隔の設定は、上記説明に限られない。例えば、アームと アーム取付部材との連結位置を変えれるように、長孔でピンの位置を変えれるよ うにし、使用者が容易に押圧力の設定を調節できるようにしてもよい。

【００２３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の頭部マッサージ機によれば、装置が簡単にでき 、押圧力を変化させることができる。 また、本考案の頭部マッサージ機より、頭部への押圧力の調節をして、腕が疲 労することなく、頭部を長時間マッサージでき、頭の凝りを取り除き爽快感を得 る。その結果、育毛剤を塗布した後のマッサージによる育毛を促進でき、抜け毛 の予防ができる。また、目尻のしわを防ぐことができる等の美容効果を得ること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の頭部マッサージ機の第１の実施例を説
明するための正面図である。

【図２】図１のＡ−Ｅ線に添う断面図である。

【図３】本考案の頭部マッサージ機の第２の実施例の要
部を説明する図である。

【符号の説明】

１，２１： 頭部マッサージ機 ２ ： 接触部材 ３，２３： アーム ４，２４： 偏心伝導装置 ７，２７： ばね ３０，６０： アーム取付部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頭部に接触する一対の対向する接触部材
   を伝達装置を介してモータで駆動し、前記接触部材の接
   近離反動作で頭部のマッサージを行う頭部マッサージ機
   において、 一端に接触部材を保持し、他端側に頭部への押圧力を調
   節するばねを設け、一対の前記接触部材をそれぞれお互
   いに接近離反動させる一対のアームと、 該アームとモータとを連結し、モータの回転を往復動に
   変える偏心伝導装置を備えたことを特徴とする頭部マッ
   サージ機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の頭部マッサージ機にお
   いて、少なくとも一方のアームの中間部をアーム取付部
   材に取付け、 前記アームの他端と前記アーム取付部材の他端部間にば
   ねを設け、 前記アーム取付部材の他端側を偏心伝導装置に取付け、 アームの他端側は前記ばねにより付勢するとともに揺動
   可能としたことを特徴とする頭部マッサージ機。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の頭部マッサージ
   機において、接触部材の上方に、頭部に赤外線を照射す
   る放射ランプを設け、 偏心伝導装置に偏心回転する軸部材と、該軸部材を回動
   自在に枢着する連結部材と、該連結部材の他端に往復回
   動可能に嵌挿されたアーム支持軸とを備え、 該アーム支持軸にアーム部連結材を取付け、該アーム部
   連結材にアーム取付部材の他端を取付け、 前記アームをアーム中間部より一端側にばねを介在させ
   て形成し、アームの伸縮に弾力性を持たせたことを特徴
   とする頭部マッサージ機。