JPH07121227A - 非対称型加減速フィルタ - Google Patents

非対称型加減速フィルタ

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JPH07121227A
JPH07121227A JP26216393A JP26216393A JPH07121227A JP H07121227 A JPH07121227 A JP H07121227A JP 26216393 A JP26216393 A JP 26216393A JP 26216393 A JP26216393 A JP 26216393A JP H07121227 A JPH07121227 A JP H07121227A
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JP
Japan
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speed
register
acceleration
deceleration
speed register
Prior art date
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Withdrawn
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JP26216393A
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English (en)
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Ryuichi Hara
龍一 原
Hidekazu Kobayashi
英一 小林
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速時及び減速時の時定数を別々に設定する
ことができる非対称型加減速フィルタを提供することを
目的とする。 【構成】 動作指令の矩形の速度プロファイルから加速
時のプロファイルを減速度を考慮して変更する入力指令
変換手段11と、それぞれ動作指令の移動速度が入る複
数の箱から構成される第1速度レジスタ12及び第2速
度レジスタ13と、入力指令変換手段11の出力と移動
速度との偏差を積算して移動速度の大きさになる毎に第
2速度レジスタ13に出力していくカウンタ手段14
と、第1速度レジスタ12及び第2速度レジスタ13の
値を個々に合計する第1加算手段15及び第2加算手段
16と、第1加算手段15及び第2加算手段16又は第
1加算手段15の値を第1速度レジスタ12及び第2速
度レジスタ13の箱の総数又は第1速度レジスタ12の
箱の数で除算してモータへの指令とする除算手段17
と、除算手段17の出力と第1速度レジスタ12の入力
との偏差を受けて加速度から減速度への構成に切り換え
るエラーレジスタ手段18とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非対称型加減速フィルタ
に関し、特にロボットを動作させるときのモータへの指
令を加速するときと減速するときとで異なる時定数を持
った速度指令に変換する、産業用ロボットに適用して好
適な、非対称型加減速フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボットを動作させるとき、動作
指令をフィルタに通すことによって加減速の制御を行っ
ている。すなわち、補間手段からの動作指令は移動量を
表す値及び移動速度を表す値だけであり、これを直接モ
ータの制御信号とすると、起動停止時の衝撃が大きく、
機械系を損傷したりすることがあるため、モータの起動
停止を滑らかに行う必要がある。
【0003】図7はモータの起動停止時の加減速制御を
行うフィルタの構成例を示す図である。図において、1
は動作指令の移動速度vを受けてそれぞれ速度データが
入る複数の箱から成る速度レジスタであり、2は速度計
算手段である。
【0004】速度レジスタ1はある時間周期、たとえば
補間周期で左から順にデータが入力され、同時に各箱に
入っていた各データは1つずつ右に移動し、一番右にあ
る古いデータは捨てられる。また、この速度レジスタ1
はn個の箱で構成されている。速度計算手段2は速度レ
ジスタ1のn個の箱に入っているデータの平均値を計算
し、モータへの速度データvout を出力する。すなわ
ち、速度計算手段2は速度レジスタ1に入っているデー
タを合計し、この合計値をnで割る計算をする。
【0005】図8は加減速フィルタの入出力特性を示す
図である。図において、(A)は加減速フィルタに入力
される動作指令、(B)は加減速フィルタより出力され
る動作指令を表す。図示しない補間手段から加減速フィ
ルタに入力される動作指令は移動量d及び移動速度vで
指示される。ここで、縦軸を速度V、横軸を時間tとす
ると、移動量dは高さvとする矩形の速度プロファイル
の面積に相当する。一方、加減速フィルタを通った動作
指令は加速期間ta で速度vに達して定常状態になり、
入力がなくなったときから減速期間td が始まる加減速
プロファイルとなる。なお、この加減速プロファイルの
面積もdであり、矩形の速度プロファイルの面積と同じ
であって、移動量は変化しない。
【0006】ここで、図8(B)の加減速プロファイル
が得られる機構について説明する。まず、速度レジスタ
1の箱の数nを加減速期間によって決める。すなわち、
Tを加速期間ta 又は減速期間td とし、Δtを補間周
期とすると、数nは、n=T/Δtで求められる。n個
の箱が用意された速度レジスタ1にvが入力されると、
速度計算手段2はvout =v/nを計算し、出力する。
続いて、速度レジスタ1にvが入力されると、速度計算
手段2は2v/nを出力する。このようにして、速度レ
ジスタ1がvを入力する度に速度計算手段2の出力はv
/nずつ増加していき、速度レジスタ1のすべての箱が
データで埋まると、速度計算手段2はn×v/n=vを
出力し、加速期間ta が終了し、定常状態に入る。逆
に、速度レジスタ1への入力がなくなると、速度レジス
タ1に入っているデータは順次1つの箱単位で空になっ
ていくので、速度計算手段2の出力はv/nずつ減少し
ていき、速度レジスタ1のすべての箱のデータが空にな
ると、速度計算手段2は0を出力し、減速期間td は終
了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロボットを
ある2点間でできるだけ速く動作させたいという要求が
ある。たとえば、加速時には、振動発生の有無は問わず
にモータをその出し得る最大トルクで動かし、つまり最
大加速度で加速し、減速時には、ロボットアームの先端
が振動しないように、つまりアーム先端の位置決めに支
障の出ない程度の振動に抑えられるような減速度で減速
して停止させたい場合がある。また、ロボットの部位に
よってはその逆の場合もある。
【0008】しかし、従来の加減速フィルタでは、加速
時と減速時とで同じ時定数を持った対称型の特性を有し
ているので、加速時に時定数を短くして加速度を大きく
し、減速時に時定数を長くして減速度を小さくするとい
うようなこと、あるいはその逆の場合で、加速時に時定
数を長く、減速時に時定数を短くするというようなこと
はできない、という問題点があった。
【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、加速時及び減速時の時定数を別々に設定する
ことができる非対称型加減速フィルタを提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、モータへの動作指令に対して加速度と減
速度とが異なる速度指令に変換する非対称型加減速フィ
ルタにおいて、矩形の速度プロファイルの動作指令を受
け加速時のプロファイルを動作指令の移動速度の値より
大きいプロファイルに減速度を考慮して変更する入力指
令変換手段と、それぞれ動作指令の移動速度の値が入る
大きさを持った複数の箱から構成される第1速度レジス
タ及び第2速度レジスタと、前記入力指令変換手段の出
力と移動速度との偏差を積算して積算値が前記移動速度
の大きさになると前記第2速度レジスタに前記移動速度
の値を出力するカウンタ手段と、前記第1速度レジスタ
及び第2速度レジスタの各箱に入っている値を個々に合
計する第1加算手段及び第2加算手段と、前記第1加算
手段及び第2加算手段又は前記第1加算手段の値を前記
第1速度レジスタ及び第2速度レジスタの箱の総数又は
前記第1速度レジスタの箱の数で除算してモータへの指
令とする除算手段と、前記除算手段の出力と前記第1速
度レジスタの入力との偏差を受けて加速度から減速度へ
の構成に切り換え制御するエラーレジスタ手段とによっ
て構成されていることを特徴とする非対称型加減速フィ
ルタが提供される。
【0011】
【作用】上述の手段によれば、短時定数から長時定数に
切り換わるパターンを持つときには、加速時において、
第1速度レジスタは移動速度を補間周期毎に入力し、除
算手段は第1加算手段の出力を第1速度レジスタの箱の
数で割り算して非対称型加減速フィルタの出力とし、そ
の間、第2速度レジスタには入力指令変換手段で変換さ
れた移動速度との偏差がカウンタ手段によって移動速度
の大きさに整えられてから順次入力され、エラーレジス
タ手段が加速期間の終了を検出した時点で、第1速度レ
ジスタと第2速度レジスタとを直列接続した構成にする
とともに、除算手段は第1加算手段と第2加算手段との
出力の合計値を第1速度レジスタと第2速度レジスタと
の箱の総数で割り算して非対称型加減速フィルタの出力
とする。
【0012】逆に、長時定数から短時定数に切り換わる
パターンを持つときには、加速時において、第1速度レ
ジスタと第2速度レジスタとを直列接続した構成にして
第1速度レジスタに移動速度を補間周期毎に入力し、除
算手段は第1加算手段と第2加算手段との出力の合計値
を第1速度レジスタと第2速度レジスタとの箱の総数で
割り算して非対称型加減速フィルタの出力とし、エラー
レジスタ手段が移動指令の終了を検出した時点で、第1
速度レジスタの入力に第2速度レジスタの出力を直列に
接続する構成にするとともに、除算手段は第1加算手段
の出力の値を第1速度レジスタの箱の数で割り算して非
対称型加減速フィルタの出力とする。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の非対称型加減速フィルタの構成
を示す図である。この図において、非対称型加減速フィ
ルタは、矩形の速度プロファイルの動作指令を受けて加
速時のプロファイルを減速度を考慮したプロファイルに
変更する入力指令変換手段11と、それぞれ動作指令の
移動速度vが入る大きさを持った複数の箱から構成され
る第1速度レジスタ12及び第2速度レジスタ13と、
速度偏差を積算していって積算値がvの大きさになると
vを出力するカウンタ手段14と、第1速度レジスタ1
2及び第2速度レジスタ13の各箱に入っている値を合
計する加算手段15、16と、加算手段15及び16又
は加算手段15の値を第1速度レジスタ12及び第2速
度レジスタ13の箱の総数又は第1速度レジスタ12の
箱の数で除算して加減速フィルタ出力信号vout を出力
する除算手段17と、第1速度レジスタ12及び第2速
度レジスタ13の組合せ方や除算手段17の除数を変更
してこの非対称型加減速フィルタを短時定数から長時定
数の構成にするか長時定数から短時定数の構成にするか
を切り換えるエラーレジスタ手段18とによって構成さ
れている。加算手段15、16及び除算手段17は対称
型加減速フィルタの速度計算手段に相当する。
【0014】入力指令変換手段11は、特に、非対称型
加減速フィルタが加速時の時定数が短く、減速時の時定
数が長いパターンのフィルタとして作用する場合に動作
する。この入力指令変換手段11の入力と出力との関係
を図を用いて説明する。
【0015】図2は入力指令変換手段の変換特性を示す
図である。図において、(A)は入力指令変換手段11
に入力される矩形の速度プロファイルを示し、(B)は
入力指令変換手段11より出力される速度プロファイル
を実線で、非対称型加減速フィルタの出力する加減速プ
ロファイルを一点鎖線で示している。なお、縦軸は速度
V、横軸は時間tである。
【0016】入力指令変換手段11では、加速期間ta
が減速期間td より短いとき、移動速度v、加速期間t
a 、減速期間td から加速期間ta における高さvmax
の速度プロファイルが求められる。入出力の速度プロフ
ァイルはそれぞれ移動量に相当するそれらの面積が同じ
であるので、高さvmax は面積の計算から求めることが
できる。すなわち、加速期間ta における高さvmax
面積から加速時の移動量を差し引いた面積が減速時の移
動量に等しいので、
【0017】
【数1】
【0018】で表すことができる。この式(1)から加
速時の高さvmax
【0019】
【数2】
【0020】で求めることができる。なお、入力指令変
換手段11で生成される加速時の高さvmax のプロファ
イルは、v以上を長方形の形にしてあるが、これは面積
が同じであれば他の形のプロファイルでもよい。
【0021】次に、矩形の速度プロファイルから加速時
の時定数が短く、減速時の時定数が長い加速度プロファ
イルを作る場合の非対称型加減速フィルタについて説明
する。
【0022】この場合の非対称型加減速フィルタの動作
前の構成では、図1において、第1速度レジスタ12は
n1個の箱が準備され、第2速度レジスタ13はn2個
の箱が準備される。また、スイッチ手段19は第2速度
レジスタ13がカウンタ手段14からの出力を入力する
よう切り換えられ、スイッチ手段20は第2速度レジス
タ13の出力がオープンになるよう切り換えられ、スイ
ッチ手段21は除算手段17が加算手段15の出力のみ
を受けるよう切り換えられ、そしてスイッチ手段22は
動作指令が入力されるよう切り換えられる。つまり、各
スイッチ手段19、20、21及び22は図1に示した
スイッチ位置の状態にある。さらに、除算手段17は除
数がn1に切り換えられている。また、エラーレジスタ
手段18の内容はクリアされている。
【0023】ここで、加速期間ta 及び減速期間td
最初に決められ、これから第1速度レジスタ12の箱の
数n1及び第2速度レジスタ13の箱の数n2が決めら
れる。第1速度レジスタ12の箱の数n1は加速期間t
a を補間周期Δtで割った数で表され、第2速度レジス
タ13の箱の数n2は減速期間td を補間周期Δtで割
った数から第1速度レジスタ12の箱の数n1を差し引
いた数で表される。すなわち、
【0024】
【数3】 n1=ta /Δt ・・・(3) n2=td /Δt−n1 ・・・(4) 入力指令変換手段11では、移動速度v、加速期間ta
及び減速期間td に応じて図2(B)に示すような速度
プロファイルが作られる。このときの速度プロファイル
の最大値vmax は式(2)によって求められる。
【0025】図3は短時定数から長時定数に切り換わる
パターンを持った非対称型加減速フィルタの特性を示す
図である。図において、(A)は非対称型加減速フィル
タの入力の速度プロファイルを示し、(B)は入力指令
変換手段11の出力の速度プロファイルを示し、(C)
は非対称型加減速フィルタの出力の加減速プロファイル
を示している。
【0026】加速期間ta において、第1速度レジスタ
12には、補間周期Δt毎に左側から順に移動速度vが
入力されていく。一方、第2速度レジスタ13には、カ
ウンタ手段14においてこれに入力されたvmax とvと
の差分が積算され、vに達する度にそのvが入力されて
いく。加算手段15は第1速度レジスタ12に入力され
た値の合計が計算され、その出力値は除算手段17にて
1/n1される。エラーレジスタ手段18には第1速度
レジスタ12の入力と除算手段17の出力との差が入力
され、この非対称型加減速フィルタに入力された移動量
と出力された移動量との差を監視している。
【0027】加速期間ta が終了すると、第1速度レジ
スタ12のすべての箱はすべてvで埋まり、第2速度レ
ジスタ13のすべての箱もすべてvで埋まる。このと
き、第2速度レジスタ13に入っている値は図3(B)
の速度プロファイルの加速期間ta におけるv以上、v
max 以下の長方形の面積に相当する移動量に等しい。ま
た、エラーレジスタ手段18の値は第1速度レジスタ1
2のすべての箱が一杯になった時のvの合計値の半分、
すなわち、(v×n1)/2になっている。このエラー
レジスタ手段18の値が(v×n1)/2に達すると、
加速期間ta が終了し、定常状態に入ることになる。
【0028】このとき、非対称型加減速フィルタの構成
は、短時定数モードから長時定数モードに切り換えられ
る。すなわち、スイッチ手段19を切り換えて第1速度
レジスタ12と第2速度レジスタ13とを直列接続の構
成にし、スイッチ手段21は加算手段15の出力と加算
手段16の出力との合計が除算手段17に入力される構
成にし、さらに、除算手段17の除数を1/n1から1
/(n1+n2)に切り換えるようにする。したがっ
て、定常状態の間は、除算手段17の出力voutは、第
1速度レジスタ12及び第2速度レジスタ13に入って
いる(n1+n2)個のvを(n1+n2)で割った
値、すなわちvが出力されることになる。
【0029】定常状態が過ぎて、入力指令変換手段11
を通した後の出力が0になったら、スイッチ手段22が
切られ、第1速度レジスタ12への入力が中止される。
これは、この時点で全移動量が非対称型加減速フィルタ
に入力されたことによる。
【0030】定常状態が過ぎて減速期間td に入ると、
除算手段17の出力vout は補間周期Δt毎にv/(n
1+n2)ずつ減少していく。そして、第1速度レジス
タ12及び第2速度レジスタ13のすべての箱が空にな
ると、非対称型加減速フィルタの出力vout が0にな
り、減速期間td は終了する。
【0031】次に、矩形の速度プロファイルから加速期
間ta が長く、減速期間td の短い加速度プロファイル
が作られる、すなわち長時定数−短時定数パターンの加
速度プロファイルを出力する非対称型加減速フィルタに
ついて説明する。
【0032】非対称型加減速フィルタが長時定数の加速
期間にある構成では、図1において、第1速度レジスタ
12はn1個の箱が準備され、第2速度レジスタ13は
n2個の箱が準備される。また、スイッチ手段19は第
2速度レジスタ13が第1速度レジスタ12の出力を入
力するよう切り換えられ、スイッチ手段20は第2速度
レジスタ13の出力がオープンになるよう切り換えら
れ、スイッチ手段21は除算手段17が加算手段15及
び加算手段16の出力の合計を受けるよう切り換えら
れ、そしてスイッチ手段22は動作指令を受けるように
切り換えられる。さらに、除算手段17は除数が(n1
+n2)に切り換えられ、エラーレジスタ手段18はそ
の内容がクリアされる。
【0033】ここで、最初に加速期間ta 及び減速期間
d が決められ、これから第1速度レジスタ12の箱の
数n1及び第2速度レジスタ13の箱の数n2が決めら
れる。まず、第1速度レジスタ12及び第2速度レジス
タ13の箱の数の合計(n1+n2)が加速期間ta
補間周期Δtで割った数で表され、また、n1が減速期
間td を補間周期Δtで割った数で表されるので、n2
は最初に求めた(n1+n2)からn1を差し引いた数
で表される。すなわち、
【0034】
【数4】 n1+n2=ta /Δt ・・・(5) n1=td /Δt ・・・(6) n2=ta /Δt−n1 ・・・(7) 長時定数−短時定数パターンの非対称型加減速フィルタ
では、入力指令変換手段11及びカウンタ手段14は使
用されない。
【0035】図4は長時定数から短時定数に切り換わる
パターンを持った非対称型加減速フィルタの特性を示す
図である。図において、(A)は非対称型加減速フィル
タの入力の速度プロファイルを示し、(B)は非対称型
加減速フィルタの出力の加減速プロファイルを示してい
る。
【0036】加速期間ta において、第1速度レジスタ
12と第2速度レジスタ13とが直列に接続された箱の
列に、補間周期Δt毎に左側から順に移動速度vが入力
されていく。加算手段15は第1速度レジスタ12に入
力された値の合計を、加算手段16は第2速度レジスタ
13に入力された値の合計をそれぞれ計算し、これらの
出力の合計値は除算手段17にて1/(n1+n2)さ
れる。エラーレジスタ手段18には第1速度レジスタ1
2及び第2速度レジスタ13への入力と除算手段17の
出力との差が入力されていく。
【0037】加速期間ta が終了すると、第1速度レジ
スタ12及び第2速度レジスタ13のすべての箱はすべ
てvで埋まる。このとき、エラーレジスタ手段18の値
は第1速度レジスタ12及び第2速度レジスタ13のす
べての箱が一杯になった時のvの合計値の半分、すなわ
ち、v×(n1+n2)/2になっている。
【0038】この時点で、加速期間ta が終了し、定常
速度に入ることになる。すなわち、非対称型加減速フィ
ルタの出力vout が一定の値vを出し続ける。さて、非
対称型加減速フィルタへの入力が終了した時点、すなわ
ち図4(B)の時刻t1になると、非対称型加減速フィ
ルタは、長時定数の構成から短時定数の構成に切り換え
られる。この時刻t1は、エラーレジスタ手段18の値
がv×(n1+n2)/2を下回ったことによって検出
される。このとき、スイッチ手段19を切り換えて第1
速度レジスタ12と第2速度レジスタ13とを切り離
し、スイッチ手段20は第2速度レジスタ13の出力を
第1速度レジスタ12の入力に供給する構成にし、スイ
ッチ手段21は加算手段15の出力のみが除算手段17
に入力される構成にし、さらに、除算手段17の除数を
1/(n1+n2)から1/n1に切り換えるようにす
る。したがって、定常状態を過ぎても、第2速度レジス
タ13に格納されていた各箱のvがすべて第1速度レジ
スタ12にシフトされていって空になるまでは、除算手
段17の出力vout は、第1速度レジスタ12に入って
いるn1個のvを除算手段17の除数n1で割った値、
すなわちvが出力されるので、定常状態が続くことにな
る。
【0039】第2速度レジスタ13の各箱がすべて空に
なると、減速期間td に入る。この減速期間td では、
除算手段17の出力vout は、vから補間周期Δt毎に
v/n1ずつ減少していく。そして、第1速度レジスタ
12のすべての箱が空になると、非対称型加減速フィル
タの出力vout が0になり、減速期間td は終了する。
【0040】図5は長時定数−短時定数パターン専用の
非対称型加減速フィルタの構成を示す図である。この図
において、図1に示したものと同一の要素については同
一の符号を付してある。図示のフィルタは長時定数から
短時定数への切り換えパターン専用の非対称型加減速フ
ィルタで、第1速度レジスタ12及び第2速度レジスタ
13が直列に接続されているが、第2速度レジスタ13
が入力側に設置され、この第2速度レジスタ13にて移
動指令vを受けるようにしている。第1速度レジスタ1
2及び第2速度レジスタ13にはこれらの中に格納され
ている値を合計する加算手段15及び16がそれぞれ設
けられている。加算手段16の出力はスイッチ手段21
を介して加算手段16の出力に加算された後、除算手段
17に入力される。エラーレジスタ手段18には第2速
度レジスタ13の入力と除算手段17の出力との差が入
力されている。
【0041】第1速度レジスタ12は、上記の式(6)
に示したように、短時定数の減速期間td を補間周期Δ
tで除した数n1の箱で構成される。また、第2速度レ
ジスタ13は、上記の式(7)に示したように、長時定
数の加速期間ta を補間周期Δtで除した数から第1速
度レジスタ12の箱の数を差し引いた数n2の箱で構成
される。
【0042】加速期間ta のときは、第2速度レジスタ
13に移動指令vを補間周期Δt毎に受ける。スイッチ
手段21は最初クローズしているので、除算手段17は
加算手段15及び16の出力の総和を受け、これを第1
速度レジスタ12及び第2速度レジスタ13の箱の数
(n1+n2)で割り算し、非対称型加減速フィルタの
出力vout とする。移動指令が終了すると(図4の時刻
t1)、エラーレジスタ手段18はその内容がv(n1
+n2)/2未満になるので、これを検出してスイッチ
手段21をオープンにするとともに、除算手段17の除
数を(n1+n2)からn1に切り換える。
【0043】第1速度レジスタ12は、第2速度レジス
タ13の内容がすべて第1速度レジスタ12にシフトさ
れるまではすべての箱が満たされているので、非対称型
加減速フィルタの出力vout は定常状態を持続し、第2
速度レジスタ13が空になった時点から減速期間td
開始される。
【0044】図6は非対称型加減速フィルタを適用した
ロボットの例を示すブロック図である。図において、3
1はティーチングプログラム、32は前処理演算手段、
33は補間手段、34は加減速制御手段、35は軸制御
回路、36はサーボアンプ、37はサーボモータであ
る。ここで、加減速制御手段34に非対称型加減速フィ
ルタが適用されている。
【0045】ティーチングプログラム31にはロボット
の先端の移動すべき位置が指示されている。前処理演算
手段32ではそのティーチングプログラム31によって
指示された動きを各関節の動きに分解し、各軸の移動指
令を作成して補間手段33に送る。補間手段33は補間
を行なって分配パルスを加減速制御手段34に送る。分
配パルスは加減速制御手段34の非対称型加減速フィル
タにより加減速変換され、軸制御回路35に送られる。
軸制御回路35は分配パルスを速度制御信号に変換し、
サーボアンプ36に送る。サーボアンプ36は速度制御
信号を増幅し、サーボモータ37を駆動する。サーボモ
ータ37には位置検出用のパルスコーダが内蔵されてお
り、軸制御回路35に位置帰還パルスを帰還する。
【0046】なお、図6では、加減速制御手段34、軸
制御回路35、サーボアンプ36及びサーボモータ37
は1軸分のみしか表していない。実際には、ロボットが
有している軸の数だけ必要であるが、他の軸の要素も図
6に示した要素と同じであるので図示を省略している。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、モータ
への動作指令を、加速時と減速時とで別々の時定数を設
定することができるので、短い動作でのサイクルタイム
が向上し、動作時の振動の抑制に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非対称型加減速フィルタの構成を示す
図である。
【図2】入力指令変換手段の変換特性を示す図である。
【図3】短時定数から長時定数に切り換わるパターンを
持った非対称型加減速フィルタの特性を示す図である。
【図4】長時定数から短時定数に切り換わるパターンを
持った非対称型加減速フィルタの特性を示す図である。
【図5】長時定数−短時定数パターン専用の非対称型加
減速フィルタの構成を示す図である。
【図6】非対称型加減速フィルタを適用したロボットの
例を示すブロック図である。
【図7】モータの起動停止時の加減速制御を行うフィル
タの構成例を示す図である。
【図8】加減速フィルタの入出力特性を示す図である。
【符号の説明】
11 入力指令変換手段 12 第1速度レジスタ 13 第2速度レジスタ 14 カウンタ手段 15 加算手段 16 加算手段 17 除算手段 18 エラーレジスタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータへの動作指令に対して加速度と減
    速度とが異なる速度指令に変換する非対称型加減速フィ
    ルタにおいて、 矩形の速度プロファイルの動作指令を受け加速時のプロ
    ファイルを動作指令の移動速度の値より大きいプロファ
    イルに減速度を考慮して変更する入力指令変換手段と、 それぞれ動作指令の移動速度の値が入る大きさを持った
    複数の箱から構成される第1速度レジスタ及び第2速度
    レジスタと、 前記入力指令変換手段の出力と移動速度との偏差を積算
    して積算値が前記移動速度の大きさになると前記第2速
    度レジスタに前記移動速度の値を出力するカウンタ手段
    と、 前記第1速度レジスタ及び第2速度レジスタの各箱に入
    っている値を個々に合計する第1加算手段及び第2加算
    手段と、 前記第1加算手段及び第2加算手段又は前記第1加算手
    段の値を前記第1速度レジスタ及び第2速度レジスタの
    箱の総数又は前記第1速度レジスタの箱の数で除算して
    モータへの指令とする除算手段と、 前記除算手段の出力と前記第1速度レジスタの入力との
    偏差を受けて加速度から減速度への構成に切り換え制御
    するエラーレジスタ手段と、 によって構成されていることを特徴とする非対称型加減
    速フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記入力指令変換手段は、モータへ出力
    する速度プロファイルが加速時に短時定数、減速時に長
    時定数を持つパターンとするとき、加速期間の速度プロ
    ファイルを移動速度の値より大きな矩形のプロファイル
    に変換し、前記加速期間の矩形のプロファイルの最大値
    を、vを移動速度、ta を加速期間、td を減速期間と
    するとき、v(1+td /ta )/2とすることを特徴
    とする請求項1記載の非対称型加減速フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記エラーレジスタ手段は、モータへ出
    力する速度プロファイルが加速時に短時定数、減速時に
    長時定数を持つパターンとするとき、加速期間が終了し
    た時点で、前記第2速度レジスタの入力と前記第1速度
    レジスタの出力とを直列に接続し、前記除算手段の入力
    を前記第1加算手段の出力から前記第1加算手段及び第
    2加算手段の出力の合計を受ける構成に切り換えるとと
    もに、前記除算手段の除数を前記第1速度レジスタの箱
    の数から前記第1速度レジスタ及び第2速度レジスタの
    箱の総数に切り換えることを特徴とする請求項1記載の
    非対称型加減速フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記エラーレジスタ手段は、モータへ出
    力する速度プロファイルが加速時に長時定数、減速時に
    短時定数を持つパターンとするとき、移動指令の入力が
    終了した時点で、前記第1速度レジスタの出力と前記第
    2速度レジスタの入力とを直列に接続した構成から前記
    第2速度レジスタの出力と前記第1速度レジスタの入力
    とを直列に接続した構成にし、前記除算手段の入力を前
    記第1加算手段及び第2加算手段の出力の合計から前記
    第1加算手段の出力のみを受ける構成に切り換えるとと
    もに、前記除算手段の除数を前記第1速度レジスタ及び
    第2速度レジスタの箱の総数から前記第1速度レジスタ
    の箱の数に切り換えることを特徴とする請求項1記載の
    非対称型加減速フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記第1速度レジスタの箱の数は、短時
    定数の加速期間又は減速期間を補間周期で除した値であ
    り、前記第2速度レジスタの箱の数は、長時定数の加速
    期間又は減速期間を補間周期で除した値から前記第1速
    度レジスタの箱の数を差し引いた値であることを特徴と
    する請求項1記載の非対称型加減速フィルタ。
  6. 【請求項6】 モータへの動作指令に対して加速時に長
    時定数、減速時に短時定数を持つパターンの速度指令に
    変換する非対称型加減速フィルタにおいて、 動作指令の移動速度の値が入る大きさを持った複数の箱
    から構成される第1速度レジスタと、 動作指令の移動速度の値が入る大きさを持った複数の箱
    から構成され入力に矩形の速度プロファイルの動作指令
    を受け出力には前記第1速度レジスタの入力が接続され
    ている第2速度レジスタと、 前記第1速度レジスタ及び第2速度レジスタの各箱に入
    っている値を個々に合計する第1加算手段及び第2加算
    手段と、 前記第1加算手段及び第2加算手段又は前記第1加算手
    段の値を前記第1速度レジスタ及び第2速度レジスタの
    箱の総数又は前記第1速度レジスタの箱の数で除算して
    モータへの指令とする除算手段と、 前記除算手段の出力と前記第1速度レジスタの入力との
    偏差を受けて加速時の構成から減速時の構成へ切り換え
    制御するエラーレジスタ手段と、 によって構成されていることを特徴とする非対称型加減
    速フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記エラーレジスタ手段は、移動指令の
    入力が終了した時点で、前記除算手段の入力を前記第1
    加算手段及び第2加算手段の出力の合計から前記第1加
    算手段の出力のみを受ける構成に切り換えるとともに、
    前記除算手段の除数を前記第1速度レジスタ及び第2速
    度レジスタの箱の総数から前記第1速度レジスタの箱の
    数に切り換えることを特徴とする請求項6記載の非対称
    型加減速フィルタ。
  8. 【請求項8】 前記第1速度レジスタの箱の数は、短時
    定数の減速期間を補間周期で除した値であり、前記第2
    速度レジスタの箱の数は、長時定数の加速期間を補間周
    期で除した値から前記第1速度レジスタの箱の数を差し
    引いた値であることを特徴とする請求項6記載の非対称
    型加減速フィルタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08339221A (ja) * 1995-06-13 1996-12-24 Daikin Ind Ltd ロボットの軌跡制御方法
US6995250B1 (en) 1999-10-04 2006-02-07 Ajinomoto Co., Inc. Thermophilic amino acid biosynthesis system enzyme gene of thermotolerant coryneform bacterium
KR100819654B1 (ko) * 2006-07-28 2008-04-04 호서대학교 산학협력단 비대칭 에스 커브를 이용한 모터 제어 방법

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