JPH07120255A - 車輌用距離検出装置 - Google Patents

車輌用距離検出装置

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JPH07120255A
JPH07120255A JP5269232A JP26923293A JPH07120255A JP H07120255 A JPH07120255 A JP H07120255A JP 5269232 A JP5269232 A JP 5269232A JP 26923293 A JP26923293 A JP 26923293A JP H07120255 A JPH07120255 A JP H07120255A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステレオ画像による距離計測に際し、距離分
布の空間分解能を向上してより高度な画像認識を可能に
する。 【構成】 ステレオ光学系10によって車外の設定範囲
内の対象を撮像すると、撮像した左右画像に対し、小領
域距離画像生成装置20aで、左右画像のずれ量を決定
するためのシティブロック距離を計算して最小値を検出
し、この最小値が左右小領域の一致を示すものであるか
否かをチェックして小領域単位のずれ量を決定する。決
定した小領域単位のずれ量は、小領域内マッチング装置
20bに読み込まれ、右画像小領域内の画素に対し、対
応する左画像小領域内の同じライン上で略同じ輝度の画
素を探索して右画像小領域の画素に対してどの位ずれて
いるかを求めた後、求めたずれ量を小領域単位のずれ量
に加算して画素単位のずれ量が求められる。これによ
り、距離分布の空間分解能を向上してより高度な画像認
識を可能にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステレオ法による距離
分布の空間分解能を向上する車輌用距離検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラ等の撮像手段を車輌に
搭載し、撮像した画像を処理して車外の状態を認識する
技術の開発が進められており、自車輌と車外の対象物と
の距離を知ることが基本的に必要となっている。このた
め、例えば、特開昭59−197816号公報には、2
台のTVカメラを車輌前方に取り付け、各々のTVカメ
ラの画像について、2次元的な輝度分布パターンから障
害物を検出し、次に、2つの画像上における障害物の位
置のずれを求め、三角測量の原理によって障害物の3次
元位置を算出する、いわゆるステレオ法による車間距離
検出装置が開示されている。
【0003】このステレオ画像による距離計測の技術で
は、特開平2−268215号公報に開示されているよ
うに、被測定物を異なった位置から撮影した2枚の画像
に対し、画像を複数のブロック(小領域)に分割して最
も相関度の高いブロック間の位置ずれ量を求め、この位
置ずれ量から三角測量の原理により対象物までの奥行き
方向の距離を得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステレ
オ法によって求めた距離分布は、小領域内で全て同じ距
離となるため、遠方の対象物、例えば道路の白線がかな
りの距離に渡って同じ距離として検出されたり、前方車
輌の側面が後ろから前まで同じ距離として検出され、道
路形状の認識処理や障害物認識処理の際にハンチングが
発生して正確な認識の妨げになる等の不都合を生じる。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、ステレオ画像による距離計測に際し、距離分布の空
間分解能を向上してより高度な画像認識を可能にする車
輌用距離検出装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、車輌に搭載し
た撮像系によって車外の対象を異なる位置から撮像し、
撮像した1組の画像を処理して対応する位置のずれ量か
ら三角測量の原理により距離情報を求める車輌用距離検
出装置において、前記撮像系で撮像した1組の画像に対
し、画像を複数の小領域に分割して互いに対応する小領
域を探索し、小領域単位のずれ量を求める小領域マッチ
ング手段と、前記互いに対応する小領域に対し、画像の
同一ライン上で輝度差が最小となる画素を探索して各画
素間のずれ量を求め、このずれ量に前記小領域マッチン
グ手段で求めた小領域単位のずれ量を加算して画素単位
のずれ量を求める小領域内マッチング手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、車輌に搭載した撮像系で撮像した
1組の画像に対し、まず、画像を複数の小領域に分割し
て対応する小領域を探索し、小領域単位のずれ量を求め
る。次に、互いに対応する小領域に対し、画像の同一ラ
イン上で輝度差が最小となる画素を探索して各画素間の
ずれ量を求める。そして、求めた画素間のずれ量に小領
域単位のずれ量を加算して画素単位のずれ量を求め、三
角測量の原理により画素毎の距離を求める。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例に係わり、図1は距離検
出装置の全体構成図、図2は距離検出装置の回路構成
図、図3は車輌の正面図、図4はカメラと被写体との関
係を示す説明図、図5はシティブロック距離計算回路の
説明図、図6は最小値検出回路のブロック図、図7は左
右画像における小領域の画素毎のずれを示す説明図、図
8は小領域マッチング処理のフローチャート、図9はシ
フトレジスタ内の保存順序を示す説明図、図10はシテ
ィブロック距離計算回路の動作を示すタイミングチャー
ト、図11はずれ量決定部の動作を示すタイミングチャ
ート、図12は小領域マッチング処理全体の動作を示す
タイミングチャート、13及び図14は小領域内マッチ
ング処理のフローチャートである。
【0009】図1において、符号1は自動車などの車輌
であり、この車輌1に、車外の対象を撮像する撮像系と
してのステレオ光学系10と、このステレオ光学系10
によって撮像した画像を処理し、小領域単位のずれ量を
求める小領域マッチング手段としての小領域距離画像生
成装置20aと、この小領域距離画像生成装置20aで
距離を求めた小領域に対し、各小領域内の画素単位のず
れ量を求める小領域内マッチング手段としての小領域内
マッチング装置20bとから構成される距離検出装置2
が搭載されている。
【0010】そして、前記距離検出装置2に、例えば図
示しない道路・障害物認識装置などを接続して、3次元
の距離情報から道路形状及び障害物を認識することによ
り、運転者に対する警告、車体の自動衝突回避等の制御
等を行なうことができるようになっている。
【0011】前記ステレオ光学系10は、例えば電荷結
合素子(CCD)等の固体撮像素子を用いたカメラによ
り構成され、図3に示すように、遠距離の左右画像用と
しての2台のCCDカメラ11a,11b(代表してC
CDカメラ11と表記する場合もある)が、それぞれ車
室内の天井前方に一定の間隔をもって取り付けられると
ともに、近距離の左右画像用としての2台のCCDカメ
ラ12a,12b(代表してCCDカメラ12と表記す
る場合もある)が、それぞれ、遠距離用のCCDカメラ
11a,11bの内側に一定の間隔をもって取り付けら
れている。
【0012】前記ステレオ光学系10として、直近から
例えば100m遠方までの距離計測を行なう場合、車室
内のCCDカメラ11,12の取付位置を、例えば、車
輌1のボンネット先端から2mとすると、実際には前方
2mから100mまでの位置を計測できれば良い。
【0013】すなわち、図4に示すように、遠距離用の
2台のCCDカメラ11a、11bの取付間隔をrとし
て、2台のカメラ11a,11bの設置面から距離Dに
ある点Pを撮影する場合、2台のカメラ11a,11b
の焦点距離を共にfとすると、点Pの像は、それぞれの
カメラについて焦点位置からfだけ離れた投影面に写
る。
【0014】このとき、右のCCDカメラ11bにおけ
る像の位置から左のCCDカメラ11aにおける像の位
置までの距離は、r+xとなり、このxをずれ量とする
と、点Pまでの距離Dは、ずれ量xから以下の式で求め
ることができる。
【0015】 D=r・f/x (1) この左右画像のずれ量xを検出するには、左右画像にお
ける同一物体の像を見つけ出す必要があり、次に述べる
小領域距離画像生成装置20aでは、画像を小領域に分
割し、それぞれの小領域内の輝度あるいは色のパターン
を左右画像で比較して一致する領域を見つけ出し、その
後、小領域内マッチング装置20bで小領域内の画素毎
の距離分布を求め、画素毎の距離分布を全画面に渡って
求める。すなわち、従来のように、エッジ、線分、特殊
な形等、何らかの特徴を抽出し、それらの特徴が一致す
る部分を見つけ出すことによる情報量の低下を避けるの
である。
【0016】ここで、左右画像の一致度は、右画像、左
画像のi番目画素の輝度(色を用いても良い)を、それ
ぞれ、Ai、Biとすると、例えば、以下の(2)式に
示すシティブロック距離Hによって評価することができ
る。このシティブロック距離Hによる左右画像の一致度
評価では、平均値の採用による情報量の低下もなく、乗
算がないことから演算速度を向上させることができる。
【0017】 H=Σ|Ai−Bi| (2) また、分割すべき小領域の大きさとしては、大きすぎる
と、その領域内に遠方物体と近くの物体が混在する可能
性が高くなり、検出される距離が曖昧になる。画像の距
離分布を得るためにも領域は小さい方が良いが、小さす
ぎると、一致度を調べるための情報量が不足する。
【0018】このため、例えば、100m先にある幅
1.7mの車輌が、隣の車線の車輌と同じ領域内に含ま
れないように、4つに分割される画素数を領域横幅の最
大値とすると、前記ステレオ光学系10に対して4画素
となる。この値を基準に最適な画素数を実際の画像で試
行した結果、縦横共に4画素となる。
【0019】以下の説明では、画像を4×4の小領域で
分割して左右画像の一致度を調べるものとし、ステレオ
光学系10は、遠距離用のCCDカメラ11で代表する
ものとする。
【0020】図2に示すように、小領域距離画像生成装
置20aは、前記ステレオ光学系10で撮像したアナロ
グ画像をデジタル画像に変換する画像変換部30、この
画像変換部30からの画像データに対し、左右画像のず
れ量xを決定するためのシティブロック距離Hを画素を
一つずつずらしながら次々と計算する一致度計算部とし
てのシティブロック距離計算部40、シティブロック距
離Hの最小値HMIN 及び最大値HMAX を検出する最小・
最大値検出部50、この最小・最大値検出部50で得ら
れた最小値HMIN が左右小領域の一致を示すものである
か否かをチェックしてずれ量xを決定するずれ量決定部
60を備えている。
【0021】前記画像変換部30には、左右画像用のC
CDカメラ11a,11bに対応してA/Dコンバータ
31a,31bが備えられ、各CCDカメラ11a,1
1bからのアナログ信号が、各A/Dコンバータ31
a,31bでデジタル信号に変換され、さらに、各A/
Dコンバータ31a,31bの出力が、ルックアップテ
ーブル(LUT)32a,32bに入力されるようにな
っている。
【0022】前記A/Dコンバータ31a,31bは、
例えば8ビットの分解能を有し、CCDカメラ11から
のアナログ画像を、所定の輝度階調を有するデジタル画
像に変換する。すなわち、処理の高速化のため画像の二
値化を行なうと、左右画像の一致度を計算するための情
報が著しく失われるため、例えば256階調のグレース
ケールに変換するのである。
【0023】また、前記各LUT32a,32bはRO
M上に構成され、前記各A/Dコンバータ31a,31
bでデジタル量に変換されたデジタル画像のデータのビ
ット数と同じビット数のアドレスをそれぞれ有し、入力
データと等しいアドレスの内容に、低輝度部分に対する
コントラスト補正、CCDアンプの固有ゲイン補正等を
施したデータが書き込まれている。例えば8ビットの画
像データを、前記LUT32a,32bのアドレスとし
て与えると、低輝度部分のコントラストを増強し、左右
のCCDカメラ11a,11bの特性の違いを補正した
8ビットのデータを読み出すことができる。
【0024】そして、LUT32a,32bで変換され
たデジタル画像信号は、後述する#1アドレスコントロ
ーラ86によってアドレス指定され、左右の画像メモリ
33a,33bに記録されるとともに、後述するデュア
ルポートメモリ90に記録される。前記画像メモリ33
a,33bは、共通バス80に接続され、この共通バス
80を介して、シティブロック距離計算部40に画像デ
ータが転送される。尚、左右画像メモリ33a,33b
は、シティブロック距離計算部40において画像の一部
を繰り返し取り出して処理するため、比較的低速のメモ
リから構成することができ、コスト低減を図ることがで
きる。
【0025】一方、シティブロック距離計算部40で
は、前記画像変換部30の左画像メモリ33aに、共通
バス80を介して2組の入力バッファメモリ41a,4
1bが接続されるとともに、右画像メモリ33bに、共
通バス80を介して2組の入力バッファメモリ42a,
42bが接続されている。
【0026】前記各入力バッファメモリ41a,41
b,42a,42bは、シティブロック距離計算の速度
に応じた比較的小容量の入出力が分離した高速タイプで
あり、これらの入力バッファメモリ41a,41b,4
2a,42b、及び、画像メモリ33a,33bに、ク
ロック発生回路85から供給されるクロックに従って#
1アドレスコントローラ86から発生されるアドレスが
共通に与えられる。
【0027】前記左画像用の各入力バッファメモリ41
a,41bには、2組の例えば8段構成のシフトレジス
タ43a,43bが接続され、右画像用の各入力バッフ
ァメモリ42a,42bには、同様に、2組の例えば8
段構成のシフトレジスタ44a,44bが接続されてい
る。さらに、これら4組のシフトレジスタ43a,43
b,44a,44bには、シティブロック距離を計算す
るシティブロック距離計算回路45が接続されており、
これら4組のシフトレジスタ43a,43b,44a,
44bと前記各入力バッファメモリ41a,41b,4
2a,42bとの間のデータ転送は、#2アドレスコン
トローラ87によって制御される。
【0028】また、前記右画像用のシフトレジスタ44
a、44bには、後述するずれ量決定部60の2組の1
0段構成のシフトレジスタ64a,64bが接続されて
おり、次の小領域のデータ転送が始まると、シティブロ
ック距離Hの計算の終わった古いデータはこれらのシフ
トレジスタ64a,64bに送られ、ずれ量xの決定の
際に用いられる。
【0029】また、シティブロック距離計算回路45
は、加減算器に入出力ラッチをつなげてワンチップ化し
た高速CMOS型演算器46を組み合わせており、図5
に詳細が示されるように、演算器46を16個ピラミッ
ド状に接続したパイプライン構造で、例えば8画素分を
同時に入力して計算するようになっている。このピラミ
ッド型構造の初段は、絶対値演算器、2段〜4段は、そ
れぞれ、第1加算器、第2加算器、第3加算器を構成
し、最終段は総和加算器となっている。尚、図5におい
ては、絶対値計算と1,2段目の加算器は半分のみ表示
している。
【0030】このシティブロック距離Hの計算をコンピ
ュータのソフトウエアで行なう場合、右画像の一つの小
領域に対して左画像の小領域を次々に探索し、これを右
画像の小領域全部について行なう必要があり、この計算
を例えば0.08秒で行なうとすると、一画素当たり例
えば5ステップのプログラムで、500MIPS(Mega
Instruction Per Second )の能力が要求される。これ
は現在の一般的なシスク(CISC)タイプのマイクロ
プロセッサでは実現不可能な数字であり、リスク(RI
SC)プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DS
P)、あるいは、並列プロセッサなどを用いなければな
らなくなる。
【0031】前記最小・最大値検出部50は、シティブ
ロック距離Hの最小値HMIN を検出する最小値検出回路
51とシティブロック距離Hの最大値HMAX を検出する
最大値検出回路52とを備えており、前記シティブロッ
ク距離計算回路45で使用する演算器46を最小値、最
大値検出用として2個使用した構成となっており、シテ
ィブロック距離Hの出力と同期が取られるようになって
いる。
【0032】図6に示すように、最小値検出回路51
は、具体的には、Aレジスタ46a、Bレジスタ46
b、及び、算術論理演算ユニット(ALU)46cから
なる演算器46に、Cラッチ53,ラッチ54,Dラッ
チ55を接続して構成され、シティブロック距離計算回
路45からの出力が、Aレジスタ46aと、Cラッチ5
3を介してBレジスタ46bとに入力され、ALU46
cの出力の最上位ビット(MSB)がラッチ54に出力
される。このラッチ54の出力は、Bレジスタ46b及
びDラッチ55に出力され、演算器46での最小値計算
の途中の値が、Bレジスタ46bに保存されるととも
に、そのときのずれ量xがDラッチ55に保存されるよ
うになっている。尚、最大値検出回路52については、
論理が逆になることと、ずれ量xを保存しないこと以外
は、最小値検出回路51と同様の構成である。
【0033】前述したようにシティブロック距離Hは、
一つの右画像小領域に対し、左画像小領域を1画素ずつ
ずらしながら順次計算されていく。そこで、シティブロ
ック距離Hの値が出力される毎に、これまでの値の最大
値HMAX 、最小値HMIN と比較、更新することによっ
て、最後のシティブロック距離Hの出力とほぼ同時に、
その小領域におけるシティブロック距離Hの最大値HMA
X 、最小値HMIN が求まるようになっている。
【0034】前記ずれ量決定部60は、比較的小規模の
RISCプロセッサとして構成され、演算器61を中心
として、2本の16ビット幅データバス62a,62
b、ずれ量xを保持するラッチ63a、第1の規定値と
してのしきい値Ha を保持するラッチ63b、第2の規
定値としてのしきい値Hb を保持するラッチ63c、第
3の規定値としてのしきい値Hc を保持するラッチ63
d、右画像の輝度データを保持する2組のシフトレジス
タ64a,64b、演算器61の出力を受けてずれ量x
または”0”を出力するスイッチ回路65、そして出力
された結果を一時保存する出力バッファメモリ66a,
66b、回路の動作タイミングや演算器61の機能の制
御プログラムが書き込まれた16ビット幅のROM67
が備えられている。
【0035】前記演算器61は、ALU70を中心とし
て、Aレジスタ71、Bレジスタ72、Fレジスタ7
3、及び、セレクタ74からなり、前記データバス62
a(以下、Aバス62aとする)にAレジスタ71が接
続されるとともに、前記データバス62b(以下、Bバ
ス62bとする)にBレジスタ72が接続され、ALU
70の演算結果で前記スイッチ回路65を作動し、ずれ
量xまたは“0”が前記出力バッファメモリ66a,6
6bに格納されるようになっている。
【0036】前記Aバス62aには、各しきい値Ha 、
Hb 、Hc を保持するラッチ63b,63c,63d、
前記最大値検出回路52が接続され、前記Bバス62b
には、前記最小値検出回路51が接続されている。さら
に、前記Aバス62a及びBバス62bには、前記各シ
フトレジスタ64a,64bが接続されている。
【0037】また、前記スイッチ回路65には、前記演
算器61が接続されるとともに、前記ラッチ63aを介
して前記最小値検出回路51が接続され、後述する3つ
のチェック条件が演算器61で判定され、その判定結果
に応じて前記出力バッファメモリ66a,66bへの出
力が切り換えられる。
【0038】このずれ量決定部60では、得られたシテ
ィブロック距離Hの最小値HMIN が本当に左右小領域の
一致を示しているものかどうかチェックを行い、条件を
満たしたもののみ、出力バッファメモリ66a,66b
の対応する画素の位置にずれ量xを出力する。
【0039】すなわち、シティブロック距離Hが最小と
なるずれ量が求めるずれ量xとなる訳であるが、以下の
3つのチェック条件を満足した場合にずれ量xを出力
し、満足しない場合には、データを採用せずに“0”を
出力する。
【0040】(1)HMIN ≦Ha (HMIN >Ha のとき
には距離を検出できず。) (2)HMAX −HMIN ≧Hb (得られた最小値HMIN が
ノイズによる揺らぎより明らかに低くなっていることを
チェックするための条件であり、最小値HMINの近傍の
値との差でなく、最大値HMAX との差をチェック対象と
することにより、 曲面などの緩やかに輝度の変わる物
体に対しても距離検出が行なえる。) (3)右画像の小領域内の横方向の隣接画素間の輝度差
>Hc (しきい値Hc を大きくするとエッジ検出となる
が、輝度が緩やかに変化している場合にも対応可能なよ
うに、しきい値Hc は通常のエッジ検出レベルよりはず
っと低くしてある。この条件は、輝度変化のない部分で
は、距離検出が行なえないという基本的な原理に基づい
ており、小領域中の画素毎に行なわれるため、小領域の
中でも実際に距離の検出された画素のみが採用されるこ
とになり、自然な結果が得られる。)尚、このずれ量決
定の処理も、通常のマイクロプロセッサでソフト的に行
おうとすると、例えば27MIPSの速さが必要とな
り、実行不可能である。
【0041】以上のずれ量決定部60から出力される小
領域単位のずれ量xは、共通バス80を介して小領域内
マッチング装置20bとのインターフェースとなるデュ
アルポートメモリ90へ出力され、左右画像に対応する
アドレスに記録される。
【0042】一方、前記小領域内マッチング装置20b
は、CPU101、ROM102、RAM103、出力
デュアルポートメモリ104がバス100を介して互い
に接続されたマイクロコンピュータからなり、バス10
0に前記小領域距離画像生成装置20aのデュアルポー
トメモリ90が接続されている。
【0043】前記小領域内マッチング装置20bでは、
左右画像に対し、右画像小領域から画素を順次選び、同
じライン内で略同じ輝度の画素を対応する左画像小領域
から見つける。そして、見つけた左画像小領域の画素が
右画像小領域の画素に対してどの位ずれているかを求
め、求めたずれ量を小領域単位のずれ量xに加算して、
その画素のずれ量とすることにより、画素単位のずれ量
を求める。
【0044】すなわち、図7(a)に示すように、例え
ば、左右のCCDカメラ11a,11bによって道路上
の白線をステレオ撮影し、前記小量域距離画像生成装置
20aによって小量域単位のずれ量xを求めた場合、こ
のずれ量xは小領域全体の平均的な値であり、左右の各
小領域を拡大すると、図7(b)に示すように、画素毎
には必ずしも左右小領域内での位置は一致していない。
【0045】ここで、各小領域内の対応する画素は画像
の同一ライン上にあることから、左右小領域の同じライ
ンの画素の輝度を比較することにより略一致する画素を
見つけることができる。そして、図7(c)に示すよう
に、その画素が右画像小領域内の画素に対してどの位ず
れているかを求め、この画素のずれ量を小領域のずれ量
xに加算することにより画素の真のずれ量を求めること
ができるのである。
【0046】次に、距離検出装置2の動作について説明
する。
【0047】図8は、小領域距離画像生成装置20aに
おける小領域マッチング処理のフローチャートであり、
まず、ステップS101で左右のCCDカメラ11a,11
bによって撮像した画像を入力すると、ステップS102へ
進み、入力したアナログ画像をA/Dコンバータ31
a,31bでデジタル量に変換する。
【0048】前記各A/Dコンバータ31a,31bに
よって変換されたデジタル画像は、LUT32a,32
bで、低輝度部分のコントラスト増強、左右のCCDカ
メラ11a,11bの特性補償等が行なわれ、画像メモ
リ33a,33bに記録される。尚、前記画像メモリ3
3a,33bに記憶される画像は、CCDカメラ11
a,11bのCCD素子の全ラインのうち、その後の処
理に必要なラインのみであり、例えば0.1秒に1回の
割合(テレビ画像で3枚に1枚の割合)で書き換えられ
る。
【0049】その後、左右の画像メモリ33a,33b
に記録された画像データは、ステップS103で、各画像メ
モリ33a,33bから入力バッファメモリ41a,4
1b,42a,42bへ、共通バス80を介して、例え
ば4ラインずつ左右画像データが読み込まれ、読み込ん
だ左右画像のマッチング、すなわち一致度の評価が行な
われる。その際、左右の画像毎に、前記画像メモリ33
a,33bから前記入力バッファメモリ41a,41
b,42a,42bへの読み込み動作と、シフトレジス
タ43a,43b,44a,44bに対する書き込み動
作とが交互に行なわれる。
【0050】例えば、左画像メモリ33aから一方の入
力バッファメモリ41aに画像データが読み込まれてい
る間に、他方の入力バッファメモリ41bからシフトレ
ジスタ43bへ読み込んだ画像データの書き出しが行な
われ、右画像メモリ33bから一方の入力バッファメモ
リ42aに画像データが読み込まれている間に、他方の
入力バッファメモリ42bからシフトレジスタ44bへ
読み込んだ画像データの書き出しが行なわれる。
【0051】そして、図9に示すように、前記シフトレ
ジスタ43a,43b,44a,44bには、左右の4
×4画素の小領域の画像データ(1,1)…(4,4)
が保存され、一方のシフトレジスタ43a(44a)に
は1、2ラインのデータが、もう一方のシフトレジスタ
43b(44b)には3、4ラインのデータが、それぞ
れ1画素毎に奇数ライン、偶数ラインの順序で入る。
【0052】前記各シフトレジスタ43a,43b,4
4a,44bは、それぞれが独立した転送ラインを持
ち、4×4画素のデータは例えば8クロックで転送され
る。そして、これらのシフトレジスタ43a,43b,
44a,44bは、8段のうちの偶数段の内容を同時に
シティブロック距離計算回路45に出力し、シティブロ
ック距離Hの計算が始まると、右画像のデータはシフト
レジスタ44a,44b内に保持されて、クロック毎に
奇数ライン、偶数ラインのデータが交互に出力され、一
方、左画像のデータはシフトレジスタ43a,43bに
転送され続け、奇数ライン、偶数ラインのデータが交互
に出力されつつ、2クロック毎に1画素分右のほうにず
れたデータに置き換わっていく。この動作を、例えば1
00画素分ずれるまで(200クロック)繰り返す。
【0053】その後、一つの小領域に対する転送が終了
すると、#2アドレスコントローラ87内の左画像用ア
ドレスカウンタに右画像用アドレスカウンタの内容(次
の4×4画素の小領域の先頭アドレス)がセットされ、
次の小領域の処理が始まる。シティブロック距離計算回
路45では、図10のタイミングチャートに示すよう
に、まず、ピラミッド型構造初段の絶対値演算器に8画
素分のデータを入力し、左右画像の輝度差の絶対値を計
算する。すなわち、右画素の輝度から対応する左画素の
輝度を引き算し、結果が負になった場合、演算命令を変
えることにより、引く方と引かれる方を逆にして再び引
き算を行なうことにより、絶対値の計算を行なう。従っ
て、初段では引き算を2回行なう場合がある。
【0054】次いで、初段を通過すると、2段目から4
段目までの第1ないし第3加算器で二つの同時入力デー
タを加算して出力する。そして、最終段の総和加算器で
二つの連続するデータを加え合わせて総和を計算し、必
要とする16画素分のシティブロック距離Hを2クロッ
ク毎に最小・最大値検出部50へ出力する。
【0055】次に、ステップS104へ進み、前記ステップ
S103で算出したシティブロック距離Hの最大値HMAX 、
最小値HMIN を検出する。前述したように、この最大値
HMAX の検出と最小値HMIN の検出とは、互いに論理が
逆になることと、ずれ量を保存しないこと以外は、全く
同じであるため、以下、代表して最小値HMIN の検出に
ついて説明する。
【0056】まず、最初に出力されてきたシティブロッ
ク距離H(ずれ量x=0)が、図6に示す最小値検出回
路51のCラッチ53を介して、演算器46のBレジス
タ46bに入力される。次のクロックで出力されてきた
シティブロック距離H(ずれ量x=1)は、Cラッチ5
3と演算器46のAレジスタ46aとに入れられ、演算
器46では、同時に、Bレジスタ46bとの比較演算が
始まる。
【0057】前記演算器46での比較演算の結果、Bレ
ジスタ46bの内容よりもAレジスタ46aの内容の方
が小さければ、次のクロックのときに、Cラッチ53の
内容(すなわちAレジスタ46aの内容)がBレジスタ
46bに送られ、このときのずれ量xがDラッチ55に
保存される。このクロックで同時に、次のシティブロッ
ク距離H(ずれ量x=2)がAレジスタ46aとCラッ
チ53に入れられ、再び比較演算が始まる。
【0058】このようにして、計算途中での最小値が常
にBレジスタ46bに、そのときのずれ量xがDラッチ
55に保存されながら、ずれ量xが100になるまで計
算が続けられる。計算が終了すると(最後のシティブロ
ック距離Hが出力されてから1クロック後)、Bレジス
タ46bとDラッチ55の内容はずれ量決定部60に読
み込まれる。
【0059】この間に、前述したシティブロック距離計
算回路45では次の小領域の初期値が読み込まれ、時間
の無駄を生じないようになっており、一つのシティブロ
ック距離Hを計算するのに、例えば4クロックかかる
が、パイプライン構造をとっているため、2クロック毎
に新たな計算結果が得られる。
【0060】ステップS105では、前記ステップS104でシ
ティブロック距離Hの最小値HMIN、最大値HMAX が確
定すると、ずれ量決定部60にて、前述した3つの条件
がチェックされ、ずれ量xが決定される。
【0061】すなわち、図11のタイミングチャートに
示すように、Bバス62bを介して最小値HMIN が演算
器61のBレジスタ72にラッチされるとともに、この
Bレジスタ72の値と比較されるしきい値Ha がAバス
62aを介してAレジスタ71にラッチされる。そして
ALU70で両者が比較され、しきい値Ha よりも最小
値HMIN の方が大きければ、スイッチ回路65がリセッ
トされ、以後のチェックの如何に係わらず常に0が出力
されるようになる。
【0062】次に、Aレジスタ71に最大値HMAX がラ
ッチされ、このAレジスタ71にラッチされた最大値H
MAX とBレジスタ72に保存されている最小値HMIN と
の差が計算されて、その結果がFレジスタ73に出力さ
れる。次のクロックでAレジスタ71にしきい値Hb が
ラッチされ、Fレジスタ73の値と比較される。Aレジ
スタ71にラッチされたしきい値Hb よりもFレジスタ
73の内容の方が小さければ同様にスイッチ回路65が
リセットされる。
【0063】次のクロックからは、隣接画素間の輝度差
の計算が始まる。輝度データが保存されている2組のシ
フトレジスタ64a,64bは10段構成であり、それ
ぞれ、シティブロック距離計算部40の1,2ライン用
のシフトレジスタ44aと、3,4ライン用のシフトレ
ジスタ44bの後段に接続されている。前記シフトレジ
スタ64a,64bの出力は最後の段とその2つ手前の
段から取り出され、それぞれが、Aバス62aとBバス
62bとに出力される。
【0064】輝度差の計算が始まるとき、前記シフトレ
ジスタ64a,64bの各段には小領域中の各場所の輝
度データが保持されており、初めに前回の小領域の第4
行第1列の輝度データと、今回の小領域の第1行第1列
の輝度データとが、演算器61のAレジスタ71とBレ
ジスタ72とにラッチされる。
【0065】そして、Aレジスタ71の内容とBレジス
タ72の内容の差の絶対値が計算され、結果がFレジス
タ73に保存される。次のクロックでAレジスタ71に
しきい値Hc がラッチされ、Fレジスタ73の値と比較
される。
【0066】前記演算器61での比較結果、Aレジスタ
の内容(しきい値Hc )よりもFレジスタ73の内容
(輝度差の絶対値)のほうが大きければ、前記スイッチ
回路65からずれ量xあるいは”0”が出力され、、A
レジスタの内容よりもFレジスタ73の内容のほうが小
さければ”0”が出力されて、出力バッファメモリ66
a,66bの該当する小領域の第1行第1列に当たる位
置に書き込まれる。
【0067】前記演算器61で隣接画素間の輝度差とし
きい値Hc との比較が行なわれている間に、シフトレジ
スタ64a,64bは1段シフトする。そして今度は、
前回の小領域の第4行第2列と、今回の小領域の第1行
第2列の輝度データに対して計算を始める。このように
して小領域の第1列、第2列に対し交互に計算を行なっ
た後、第3列、第4列に対して同様に計算を進める。
【0068】計算中は、シフトレジスタ64a,64b
の最終段と最初の段がつながってリングレジスタになっ
ており、小領域全体を計算した後にシフトクロックが2
回追加されるとレジスタの内容が計算前の状態に戻り、
次の小領域の輝度データが転送され終わったときに、最
終段とその前の段に今回の小領域の第4行のデータが留
められる。
【0069】このように、ずれ量決定のための計算中に
次のデータをAバス62a,Bバス62bに用意した
り、結果の書き込みを行なうため、計算に必要な2クロ
ックのみで一つのデータが処理される。この結果、初め
に行なう最小値HMIN 、最大値HMAX のチェックを含め
ても、例えば43クロックで全ての計算が終了する。す
なわち、一つの小領域に対して、シティブロック距離H
の最小値HMIN 、最大値HMAX を求めるのに要する時間
は充分に余裕があり、さらに機能を追加することも可能
である。
【0070】そして、小領域毎のずれ量xが決定される
と、ステップS106で、出力バッファメモリ66a,66
bからデュアルポートメモリ90へずれ量xを出力し、
小領域距離画像生成装置20aにおける処理が終了す
る。前記出力バッファメモリ66a,66bは、前述し
た入力バッファメモリ41a,41b,42a,42b
と同様、例えば4ライン分の容量があり、2組の一方に
決定したずれ量xを書き込んでいる間に、もう一方から
先に書込まれたずれ量xを前記デュアルポートメモリ9
0へ送り出す。
【0071】次に、小領域距離画像生成装置20aにお
ける小領域マッチング処理全体のタイミングについて、
図12に示すタイミングチャートに従って説明する。
【0072】まず初めに、同期を取っている左右のCC
Dカメラ11a,11bからのフィールド信号を0.1
秒毎(3画面に1画面の割合)に、画像メモリ33a,
33bに書き込む。
【0073】次に、取り込み終了信号を受けて、4ライ
ン毎のブロック転送が始まる。この転送は、右画像、左
画像、結果の距離分布像の順に3ブロック転送する。
【0074】この間に、一方の入出力バッファメモリに
対してずれ量xの計算が行われる。そして、ずれ量xの
計算時間を考慮し、所定時間待機してからもう一方の入
出力バッファメモリに対して転送を始める。
【0075】一つの右画像の4×4画素の小領域に対す
るシティブロック距離Hの計算は、左画像について10
0画素ずらしながら計算するため、100回行われる。
一つの領域のシティブロック距離Hが計算されている間
に、その前の領域のずれ量xが各チェックを経て距離分
布として出力される。
【0076】処理すべきライン数を200とすると4ラ
イン分の処理を50回繰り返すことになり、計算の開始
時に最初のデータを転送するための4ライン分の処理時
間、計算終了後に最後の結果を画像認識部に転送するた
めの4ライン分の処理時間と、計8ライン分の処理時間
がさらに必要となる。
【0077】最初の入力画像ラインの転送を開始してか
ら最後の距離分布を転送し終わるまでの時間は、実際の
回路動作の結果、0.076秒である。
【0078】以上の小領域距離画像生成装置20aで小
領域単位のずれ量xが算出され、デュアルポートメモリ
90に出力されると、このデュアルポートメモリ90の
データが小領域内マッチング装置20bに読み込まれ、
小領域内の各画素毎のずれ量が求められる。以下、図1
3及び図14のフローチャートに従って、小領域内マッ
チング処理について説明する。
【0079】先ず、ステップS201で、右画像の小領域の
ポインタprを小領域の左上に設定すると、ステップS2
02へ進み、このポインタprの示す小領域のずれ量xを
prに加え、左画像の対応する小領域のポインタplを
得る。
【0080】次に、ステップS203,S204,S205で、右画像
小領域内の行アドレスを移動させる行ポインタm,列ア
ドレスを移動させる列ポインタl、及び、同一ラインで
一致する画素を見つけるため、左画像小領域内の行アド
レスをサーチするサーチポインタkを初期化すると(m
←0、l←0、k←0)、ステップS206で、左画像小領
域のポインタplから行ポインタmを減算し、左画像の
小領域内を動くポインタppを設定する(pp←pl−
m)。
【0081】そして、ステップS207へ進み、右画像小領
域のポインタprの示すpr番地の輝度と、左画像小領
域内を動くポインタppの示すpp番地の輝度との輝度
差dif(絶対値)を算出する。次いで、ステップS208
で、サーチポインタkの動く範囲内、すなわち小領域の
行アドレスの範囲内での輝度差difの最小値を求め、
そのときのサーチポインタkから行ポインタmを減算し
たk−mの値をオフセット値osに保存する。
【0082】すなわち、右画像小領域内の画素に対し、
同一ライン上で、この画素との輝度差が最小となる左画
像小領域内の画素を行アドレスの幅内でサーチし、輝度
差difが最小となる画素を見つけたとき、その画素が
右画像小領域内の画素に一致するものとして、右画像小
領域内の画素に対する左画像小領域内の画素の行アドレ
スのずれをオフセット値osに保存するのである。
【0083】その後、ステップS209へ進み、左画像小領
域内を動くポインタpp及びサーチポインタkをインク
リメントし(pp←pp+1、k←k+1)、ステップ
S210で、サーチポインタkが小領域の幅すなわち行アド
レスの範囲を越えたか否かを判定し、サーチポインタk
が小領域の幅を越えていないときには、前述のステップ
207へ戻って、輝度差difの最小値を求めて、k−m
の値をオフセット値osに保存する処理を繰り返し、サ
ーチポインタkが小領域の幅を越えると、ステップS211
へ進む。
【0084】ステップS211では、ポインタprの示す小
領域のずれ量xに、前述のステップS208で求めたオフセ
ット値osを加算し、この値を画素単位のずれ量として
出力デュアルポートメモリ104の当該画素領域に書き
込むと、ステップS212で、右画像小領域のポインタpr
及び左画像小領域のポインタplをインクリメントし
(pr←pr+1、pl←pl+1)、ステップS213
で、行ポインタmをインクリメントする(m←m+
1)。
【0085】次に、ステップS214へ進むと、右画像小領
域の行ポインタmが小領域の幅を越えたか否かを判定
し、小領域の幅を越えていないときには、前述のステッ
プ205へ戻って右画像小領域内の画素に対応する左画像
小領域内の画素を同一ライン上でサーチする処理を繰り
返し、行ポインタmが小領域の幅を越えたときには、ス
テップS215で、右画像のポインタprに画像の1行分を
加算した値から小領域の幅を減算することにより、ポイ
ンタprを現在の小領域内の1行下先頭に移動する。
【0086】また、同様に、ステップS216で、左画像の
ポインタplに画像の1行分を加算した値から小領域の
幅を減算することにより、ポインタplを現在の小領域
内の1行下先頭に移動すると、ステップS217で、列ポイ
ンタlをインクリメントする(l←l+1)。そして、
ステップS218で、列ポインタlが小領域の縦すなわち列
アドレスの範囲を越えたか否かを判定する。
【0087】前記ステップS218で、列ポインタlが小領
域の縦を越えていないときには、前述のステップS204へ
戻って行ポインタmを再初期化して以上の処理を繰り返
し、列ポインタlが小領域の縦を越えたときには、右画
像小領域のポインタprを次の小領域のポインタに移
す。
【0088】そして、ステップS220で、画像の全領域に
渡ってマッチング処理が終了したか否かを判定し、全領
域のマッチング処理が終了してしていないときには、前
述のステップS202へ戻ってマッチング処理を続行し、全
領域に渡ってマッチング処理が終了すると、プログラム
を抜ける。
【0089】この小領域内マッチング処理によって得ら
れる画素単位のずれ量からは、CCDカメラ11の取付
け位置と焦点距離などのレンズパラメータを用いて物体
の3次元位置を画素単位で精密に算出することができ、
緻密な距離画像により遠方の対象物に対する空間分解能
を向上することができる。従って、得られた距離画像
を、例えば道路・障害物認識装置などで処理して道路形
状及び障害物を認識する場合にも、遠方の白線等の距離
をハンチングせずにスムーズに求めることができ、より
高度な画像認識を実現することができるのである。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
輌に搭載した撮像系で撮像した1組の画像に対し、画像
を複数の小領域に分割して互いに対応する小領域のずれ
量を求めた後、これらの互いに対応する小領域に対し、
画像の同一ライン上で輝度差が最小となる画素を探索し
て各画素間のずれ量を求め、この画素間のずれ量に小領
域単位のずれ量を加算して画素単位のずれ量を求めるた
め、ステレオ画像による距離計測に際し、距離分布の空
間分解能を向上してより高度な画像認識を可能にする等
優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】距離検出装置の全体構成図
【図2】距離検出装置の回路構成図
【図3】車輌の正面図
【図4】カメラと被写体との関係を示す説明図
【図5】シティブロック距離計算回路の説明図
【図6】最小値検出回路のブロック図
【図7】左右画像における小領域の画素毎のずれを示す
説明図
【図8】小領域マッチング処理のフローチャート
【図9】シフトレジスタ内の保存順序を示す説明図
【図10】シティブロック距離計算回路の動作を示すタ
イミングチャート
【図11】ずれ量決定部の動作を示すタイミングチャー
【図12】小領域マッチング処理全体の動作を示すタイ
ミングチャート
【図13】小領域内マッチング処理のフローチャート
【図14】小領域内マッチング処理のフローチャート
(続き)
【符号の説明】
10 ステレオ光学系(撮像系) 20a 小領域距離画像生成装置(小領域マッチング手
段) 20b 小領域内マッチング装置(小領域内マッチング
手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌に搭載した撮像系(10)によって車外
    の対象を異なる位置から撮像し、撮像した1組の画像を
    処理して対応する位置のずれ量から三角測量の原理によ
    り距離情報を求める車輌用距離検出装置において、 前記撮像系(10)で撮像した1組の画像に対し、画像を複
    数の小領域に分割して互いに対応する小領域を探索し、
    小領域単位のずれ量を求める小領域マッチング手段(20
    a)と、 前記互いに対応する小領域に対し、画像の同一ライン上
    で輝度差が最小となる画素を探索して各画素間のずれ量
    を求め、このずれ量に前記小領域マッチング手段(20a)
    で求めた小領域単位のずれ量を加算して画素単位のずれ
    量を求める小領域内マッチング手段(20b)とを備えたこ
    とを特徴とする車輌用距離検出装置。
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