JPH07119245B2 - スチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系重合体の製造方法

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JPH07119245B2
JPH07119245B2 JP1107376A JP10737689A JPH07119245B2 JP H07119245 B2 JPH07119245 B2 JP H07119245B2 JP 1107376 A JP1107376 A JP 1107376A JP 10737689 A JP10737689 A JP 10737689A JP H07119245 B2 JPH07119245 B2 JP H07119245B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F12/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F12/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F12/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塊状もしくは溶液重合法に関し、さらに詳しく
は、重合後半に開始剤を添加し重合率を高めることによ
り、応力−歪み試験に於いて、降伏点と破断点を有する
強度の優れたスチレン系重合体及びその連続塊状もしく
は溶液重合に関するものである。
スチレン系重合体は、透明性、成形性、剛性に優れた樹
脂であるところから、以前から家庭用品、電気製品など
の成形材料として広く用いられてきたが、最近原材料の
高騰から他の高品位樹脂を比較的コストの安い樹脂へ切
り替える方向にあり、スチレン系重合体に対する需要は
一層増大の傾向にある。これとともに、利用分野を拡大
する為、及び製品の生産性を高める為スチレン系重合体
の強度、成形性の改良の要望が高まっている。
(従来の技術) これまで、塊状重合又は溶液重合によりスチレン系重合
体を製造する場合に、耐衝撃強度の高いスチレン系重合
体を得るには、平均分子量を大きくすれば良いことが知
られている。そして、スチレン系重合体の平均分子量を
大きくする手段としては、重合温度を低くしたり、重合
開始剤の使用量を減少させる方法が知られているが、こ
のような方法は重合速度を遅くする為、生産性が低下す
るのを免れない。特開昭60-28407号公報で高分子量スチ
レン系重合体を連続的に塊状又は溶液重合法で工業的に
有利な方法で製造する方法が呈示されている。他方、平
均分子量を大きくすることにより、成形性が低下する。
成形品の生産性を高める為、高速成形が望まれており、
その為に成形性、強度の優れたスチレン系重合体が望ま
れている。この要求に対しては分子量を高めるだけでは
対応できない。特公昭62-61231号公報でスチレン系重合
体の強度向上の為に低分子量重合体成分の含有量を極力
減少させることが有効であることが示されている。
しかし、かかる方法では若干の強度向上は期待できるも
のの、スチレン系重合体本来の脆性破壊挙動が変わるま
でには至っていない。すなわち、応力−歪み試験に於い
て、引張応力に対して伸びは直線的に変化し降伏点を示
さずに破断に至る。分子量を大きくしていってもこのパ
ターンは変わらない。このようなパターンである限り、
耐衝撃強度の改良といっても微々たるものである。例え
ば強度の目安である引張り応力−歪み曲線下の面積値は
大きくは変わらず数%程度しか変化しない。このパター
ンを変化させる方法として、ゴム質重合体を導入するこ
とは公知の事実である。いわゆる耐衝撃性ポリスチレン
である。しかし、かかる重合体は不透明であり、スチレ
ン系重合体の第一の特徴である透明性を損なう。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らはかかる現状を鑑み、良好な成形性を与える
分子量を有するスチレン系重合体から高い耐衝撃性を与
える高分子量重合体まで、すなわち標準粘度で20〜80セ
ンチポイズの範囲のスチレン系重合体を、同一手法で従
来の脆性破壊挙動とは異なる応力−歪み試験に於いて降
伏点と破断点を有する強度の優れたスチレン系重合体を
与える製造技術を確立すべく鋭意検討し、本発明に到達
した。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明はスチレン系単量体を塊状重合又は溶
液重合してスチレン系重合体を連続的に製造する方法に
於いて、スチレン系単量体を主体とする原料溶液を前段
重合反応機へ連続的に供給し、重合溶液中のポリマー濃
度が40重量%以上になる迄予備重合を行った後に空間部
を有する横型二軸反応機、静的混合機を内蔵した反応機
又は、撹拌式塔型反応機に導きこの後段重合反応機の最
初又は途中で1ケ所以上の場所に開始剤を添加し、重合
温度を180℃以下に制御しつつ重合を進め、最終反応機
出口の重合溶液のポリマー濃度が75重量%以上になる迄
重合することを特徴とするスチレン系重合体の製造方法
を提供するものである。
本発明で用いるスチレン系単量体はスチレン単独、又は
スチレンとスチレン誘導体の混合物である。スチレン誘
導体の代表的なものとしてはα−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−ターシャリブチルスチレン等であ
る。本発明は分子量調整、そして/又は重合溶液の粘度
調整の為に適当量の溶媒、分子量調整剤を使用すること
も可能である。溶媒としては、トルエン、エチルベンゼ
ン、キシレン等である。分子量調整剤としては、メルカ
プタン類、α−メチルスチレンダイマー等が使用でき
る。溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、0
重量%〜15重量%の範囲の使用が好ましい。
本発明に於いては、まず予備重合段階で重合溶液中のポ
リマー濃度が少なくとも40重量%になる迄重合を行う必
要がある。より好ましくは45重量%から60重量%の範囲
になる迄重合する。ポリマー濃度が40重量%以下では、
後段重合反応機での重合負荷が大きく、温度制御、分子
量制御が困難になるので好ましくない。予備重合条件は
特に限定されるものではない。公知の重合方法、例えば
熱重合、開始剤を用いた重合方法を用いることができ
る。又、前段重合反応機も公知の反応機、例えば完全混
合反応機、管型反応機あるいはこれらの組み合わせの反
応機等が使用できる。
次に前段重合反応機から出た予備重合溶液を後段重合反
応機に導く。後段重合反応機は、空間部を有する横型二
軸反応機、静的混合機を内蔵した反応機又は、撹拌式塔
型反応機であることが必要である。尚、これらの後段重
合反応機は、押出し流れの流動パターンを与えることが
できる。
あるいはこれらの反応機を組み合わせて使用することも
可能である。特に横型二軸重合反応機又は静的混合器を
内臓した重合反応機を使用することが好ましい。完全混
合特性に近い流動パターンを与える反応機を使用する
と、重合率が高くなるにつれて、撹拌動力が異常に大き
くなり経済的でない。又、反応液の粘度が高くなるにつ
れて、混合特性、除熱能力が悪くなり、重合反応を制御
するのが困難となり、結果として低分子量重合体を多量
に生成するので好ましくない。
後段重合反応機では、開始剤を後段重合反応機の最初又
は途中の一ケ所以上の場所に添加する必要がある。より
好ましくは二ケ所以上の場所に添加することがよい。開
始剤の添加量は100000≧A/B≧3000の範囲であることが
好ましい。より好ましくは60000≧A/B≧4000の範囲であ
る。開始剤を添加しないと、本発明でいう応力−歪み試
験に於いて降伏点と破断点を有する破壊挙動が発現せず
強度の優れたスチレン系重合体が得られない。又添加す
る開始剤量が100000<A/Bである時は本発明の効果が十
分に発現せず、A/B<3000である時は、低分子量重合体
が多量に生成し本発明の効果が十分に発現しない。又開
始剤濃度が高い為、重合反応を制御することが非常に困
難になる。ここで言うAは後段重合反応機で生成するポ
リマー重量%(最終反応機出口の重合溶液中のポリマー
濃度(重量%)−予備重合反応機出口の重合溶液中のポ
リマー濃度(重量%))を表す。Bは反応系に供給され
る全スチレン系単量体100重量部に対する活性酸素量換
算での開始剤の重量部数を表す。ここで言う活性酸素量
とは、有機過酸化物中に存在する過酸化物結合中の活性
酸素(−O−)の量を意味する。開始剤の添加場所は特
に限定されることは無いが、後段反応機の最初又は途中
添加の場合は(後段重合反応機全容積/(開始剤添加場
所数+1))の値が同じ程度になるような所に添加場所
を決めるのがよい。
開始剤と反応溶液を混合するにあたり、混合機として、
静的混合機を用いることが好ましい。静的混合機として
は、ケニックス式スタティックミキサー、スルーザー式
スタティックミキサー、東レ式スタティックミキサーが
使用出来る。動的混合機、例えば撹拌羽根式完全混合機
では撹拌によるセン断応力によって局部的に過熱状態に
なり、低分子量重合体を生成したり、分子鎖切断が生じ
品質低下につながり好ましくない。横型二軸反応機の途
中に開始剤を添加する場合は、反応機自身の混合性が優
れている故、開始剤溶液を反応液表面に滴下するだけで
よい。
均一混合時間も特に限定されるものではないが、三十分
以内で均一混合することが好ましい。均一混合に長時間
かけることは、高濃度開始剤が長時間局在化することに
なり、低分子量重合体を生成し本発明の効果が発現せず
強度低下を招く為好ましく無い。開始剤の添加方法とし
ては、開始剤単独を添加してもよいし、あるいは開始剤
をスチレン系単量体あるいは重合溶媒等に希釈して添加
してもよい。
開始剤の種類としては、10時間半減期の温度が80℃〜14
0℃の範囲の有機過酸化物が使用出来る。このような有
機過酸化物の代表的なものとしては、2,2−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)オクタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)‐3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、4,4−ビス
(t−ブチルパーオキシ)吉草酸n−ブチルのようなパ
ーオキシケタール類、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3のようなジアルキルパー
オキシド類、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブ
チルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、
t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタ
レート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネートのようなパーオキシエステル類、メチルエチル
ケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、
のようなケトンパーオキシド類、ジイソプロピルベンゼ
ンヒドロパーオキシド、p−メタンヒドロパーオキシ
ド、のようなヒドロパーオキシド類を挙げることが出来
る。80℃以下の10時間半減期温度を有する開始剤では、
短時間で分解反応が生じ、局部的にラジカル濃度が高く
なり低分子量重合体を生成し好ましくない。又、140℃
以上の10時間半減期温度を有する開始剤では、反応機内
で完全に消費されず、高温に曝される回収工程まで残
り、回収工程で低分子量重合体を生成したり、分子鎖を
生じさせ品質低下を招くので好ましくない。ここで言う
有機過酸化物の10時間半減期を示す分解温度は、これを
ラジカルに対して比較的不活性な溶剤例えばトルエン、
ベンゼンに0.1モル/Lの濃度で溶解し、この溶液を窒素
置換したガラス管中に密封し、恒温槽に浸析し、熱分解
させるという実験を、恒温槽の温度を変えて繰り返して
行い、以下のようにして求めることができる。
すなわち、この分解反応は近似的に一次反応として取り
扱うことが出来るので、分解有機過酸化物量(X)と分
解速度定数(K)と時間(t)と有機過酸化物の初期濃
度(a)の問には次の式が成り立つ。
dX/dt=K(a−X)・・・・・・ Ln(a/(a−X))=K*t・・・ したがって、tと(a/(a−X))とを一軸対数目盛り
のグラフとしてプロットすると得られる直線の勾配から
分解速度定数(K)を求めることができる。
他方においてKに関しては、 K=Aexp(−ΔE/RT)・・・・ (但し、Aは頻度因子、ΔEは活性化エネルギー、Rは
気体定数、Tは温度) の関係式が成り立つので、異なった温度についてKを計
算し、Ln(t)1/2と1/Tの関係をグラフにプロットし、
得られた直線から10時間半減期((t)1/2)を示す分
解温度を得ることが出来る。
後段重合反応機での重合温度は、製造すべき重合体の分
子量によって決まるが、いかなる分子量のスチレン系重
合体であれ180℃以下、好ましくは170℃以下で重合する
必要がある。180℃以上で重合すると、低分子量重合体
が多量に生成して好ましくない。目標分子量が重合温度
のみで調整できない場合は、添加する開始剤量、分子量
調整剤量あるいは溶媒量等で制御しなければならない。
最終反応機出口の重合溶液中のポリマー濃度は75重量%
以上、好ましくは80重量%以上まで重合する必要があ
る。開始剤を追添してもポリマー濃度が75重量%未満で
あれば本発明で言う応力−歪み試験において、降伏点と
破断点を有するスチレン系重合体は得られない。
最終反応機を出た重合溶液は通常のスチレン系重合体の
塊状又は溶液重合において使用されている回収工程に送
られ、脱揮発され、ペレット化される。本発明で言うス
チレン系重合体の分子量は特に限定されるものではない
が、標準粘度で20〜80センチポイズ程度のスチレン系重
合体の製造に本発明の製造方法及び装置を適応するのが
好ましい。ここで言う標準粘度とは、スチレン系重合体
の10重量%トルエン溶液の25℃における粘度を意味し、
スチレン系重合体の分子量の一つの尺度となるもので、
例えば、オストワルドキャノンフェンスケ粘度管#350
を用いて測定することができる。
本発明の方法により、応力−歪み試験に於いて降伏点と
破断点を有する強度の優れたスチレン系重合体が得られ
る。特に分子量が40万以下であっても降伏点と破断点を
有し、成形性と強度のバランスが優れており、各種製品
の成形材料として好適に用いることが出来る。
又、未反応スチレン系単量体及び/又は溶媒を回収する
前又は後の任意の段階でスチレン系重合体に慣用されて
いる添加剤、例えば酸化防止剤、滑剤、可塑剤、難燃
剤、着色剤等を配合することもできる。
以下実施例で本発明を更に詳しく説明する。但し、本発
明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例) 実施例−1 添付の図−1に記載した装置により、ポリスチレンの重
合を行った。前段重合反応機は完全混合型反応機であり
容量は50L、後段重合反応機−1、2は静的混合器を内
臓した管型重合反応機であり、容量は各々20Lである。
重合溶液と開始剤を混合する為に二ケ所に静的混合器を
設置した。各々の容量は1Lである。スチレン93重量部、
エチルベンゼン7重量部からなる原料溶液を10L/Hの流
量で前段重合反応機に供給する。前段重合反応機を出た
予備重合溶液及び後段重合反応機の途中に添加する開始
剤として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘ
キサン(10時間半減期91℃、活性酸素量8.62%)を用い
る。この開始剤を1重量%エチルベンゼン溶液となるよ
うに希釈して使用する。最終反応機(後段重合反応機−
2)を出た重合溶液は予熱器で240℃迄加熱された後脱
揮されペレット化される。(表−1)に示した重合条件
で重合を実施し、重合開始後48時間後から製品を採取
し、物性を評価した。物性評価結果を(表−2)に示し
た。
実施例−2、比較例−1、比較例−2 (表−1)に示した重合条件以外、実施例−1と同様に
して実験を実施した。物性評価結果を(表−2)に示し
た。
実施例−3 添付の図−2に記載した装置により、ポリスチレンの重
合を行った。前段重合反応機は完全混合型反応機であり
容量は50L、後段重合反応機は横型二軸重合反応機であ
る。重合溶液容量が50Lになるように制御しつつ運転し
た。重合溶液と開始剤を混合する為に横型二軸重合反応
機入口に静的混合器を設置した。容量は1Lである。後段
重合反応機の途中に開始剤溶液を添加する設備も設置し
てある。(表−1)に示す重合条件以外実施例−1と同
様にして実験を行った。物性評価結果を(表−2)に示
す。
比較例−3 (表−1)に示す重合条件以外実施例−3と同様にして
実験を行った。物性評価結果を(表−2)に示す。
実施例−4、比較例−4 スチレン95重量部、エチルベンゼン4.99重量部、1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量
部からなる原料溶液を前段重合反応機に供給する以外実
施例−3と同じ装置、方法で(表−3)に示した重合条
件で重合を実施し製品を得た物性評価結果を(表−4)
に示した。
実施例−5、−6、比較例−5 スチレン98重量部、エチルベンゼン1.99重量部、1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01重量
部からなる原料溶液を前段重合反応機に供給する以外実
施例−1と同じ装置、方法で(表−3)に示した重合条
件で重合を実施し製品を得た物性評価結果を(表−4)
に示した。
実施例−1〜実施例−3は(図−3)に示したように、
応力−歪み試験に於いて、全て降伏点を示した後破断に
至るというパターンAを示している。それに反して比較
例−1〜比較例−3は従来のポリスチレンの挙動である
降伏点を示さず破断するというパターンBを示してい
る。その結果として、実施例−1〜実施例−3の引張り
応力−歪み曲線下の面積値は比較例のそれの約1.4倍の
値を示す。標準粘度を64cpsと約2倍にした比較例−5
の値の約1.2倍の値であり、これらのことから実施例−
1〜実施例−3の強度が著しく向上していることが理解
出来る。流動性、剛性は比較例と比べても差はない。
分子量を高くした実施例−4(標準粘度39cps)、実施
例−5、−6(標準粘度64cps)の場合も同じことがい
える。応力−歪み試験に於いて、降伏点を示した後破断
に至るという破壊パターンAを示し、引張り応力−歪み
曲線下の面積値は比較例の各々1.5、1.6倍の値を示して
いる。その他の物性、流動性、剛性は比較例と比べても
差はない。
実施例−1〜6から理解できるように分子量が標準粘度
で20cps〜80cpsの範囲、特に30cps〜40cpsと分子量の比
較的低い領域に於いても本発明の製造方法を用いること
により、 同一手法で強度の優れた従来のスチレン系重合体とは破
壊挙動の異なるスチレン系重合体が得られる。
物性測定方法は以下の方法を用いた。
標準粘度:25℃の恒温槽中でオストワルドキャノンフェ
ンスケ粘度管#350を用いてスチレン重合体の10重量%
トルエン溶液の粘度を測定 メルトフローレート(MFR):ISO R1133の方法に準じて
測定 曲げ弾性率:ASTM D790の方法に準じて測定 引張り強度:ASTM D638の方法に準じて測定 応力−歪み曲線のパターン:引張り強度測定時のチャー
ト 応力−歪み曲線下の面積:島津製作所製オートグラフAG
-5000Aを用いてASTM D638の方法に準じて測定し、付属
のコンピュータ処理装置で計算した。
【図面の簡単な説明】
図−1、図−2は実施例で用いられる装置の説明図、図
−3は応力−歪み曲線のパターン図である。 図−1の説明記号 ……前段重合反応機(完全混合型反応機) ……後段重合反応機−1(静的混合器内臓) ……後段重合反応機−2(静的混合器内臓) ……脱揮槽 −1、−2……静的混合器 −1……原料溶液フィードポンプ −2、−3……開始剤溶液フィードポンプ −1、−2……重合溶液移送ポンプ −3……溶融樹脂移送ポンプ ……予熱器 ……真空ライン ……溶融樹脂移送ライン 図−2の説明記号 ……前段重合反応機(完全混合型反応機) ……後段重合反応機(横型二軸反応機) ……脱揮槽 ……静的混合器 −1……原料溶液フィードポンプ −2、−3……開始剤溶液フィードポンプ −4……スチレン系単量体又は溶媒フィードポンプ −1、−2……重合溶液移送ポンプ −3……溶融樹脂移送ポンプ ……ニードルバルブ ……真空ライン ……予熱器 ……真空ライン ……溶融樹脂移送ライン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系単量体を塊状又は溶液重合して
    スチレン系重合体を連続的に製造する方法に於いて、ス
    チレン系単量体を主体とする原料溶液を前段重合反応機
    へ連続的に供給し、この前段重合反応機でポリマー濃度
    が40重量%以上になる迄予備重合を行った後、空間部を
    有する横型二軸反応機、静的混合機を内蔵した反応機又
    は、撹拌式塔型反応機に導き、後段重合反応機の最初又
    は途中の1ケ所以上の場所に開始剤を添加し、後段重合
    反応機での重合温度が180℃を越えない温度で重合を行
    い、最終反応機出口の重合溶液中のポリマー濃度が75重
    量%以上になる迄重合することを特徴とするスチレン系
    重合体の製造方法。
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