JPH07119033B2 - 射出成形機の射出条件制御方法 - Google Patents

射出成形機の射出条件制御方法

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JPH07119033B2
JPH07119033B2 JP27029289A JP27029289A JPH07119033B2 JP H07119033 B2 JPH07119033 B2 JP H07119033B2 JP 27029289 A JP27029289 A JP 27029289A JP 27029289 A JP27029289 A JP 27029289A JP H07119033 B2 JPH07119033 B2 JP H07119033B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インラインスクリユー式の射出成形機の射出
条件制御方法に係り、さらに詳しくは、射出用の駆動源
としてサーボアンプで制御されるサーボモータなどの駆
動源を具備した射出成形機に用いて好適な、一次射出行
程における射出条件の制御方法に関する。
[従来の技術] 公知のように、インラインスクリユー式の射出成形機で
は、加熱シリンダ内に回転並びに進退自在に配置されて
いるスクリユーの回転と後退とにより、樹脂の混練・可
塑化・計量を行い、その後スクリユーが前進することに
よる一次射出行程によつて、溶融樹脂を金型のキヤビテ
イに充填し、この後、所定秒時の間だけ保圧行程を行う
という成形プロセスをとつている。
上記スクリユーの前進による射出行程においては、射出
速度並びに射出圧力(射出負荷圧力)の適正制御が必要
で、適正制御がなされない場合には製品(成形品)の外
観や寸法精度に重大な欠陥を生じる。このため、最近の
射出成形機においてはプログラム制御を行ない、射出速
度や射出圧力をきめ細かく制御するようにしている。
すなわち、金型のキヤビテイに溶融樹脂を(一応)充填
する一次射出行程時には、加熱シリンダ先端のノズルか
ら射出された溶融樹脂がスプール、ランナー、ゲートを
通過する過程や、キヤビテイ内へ充填される過程などに
対応し、溶融樹脂の流れ方が各過程に応じた最も良好な
状態となるように、射出ストロークを複数段階に区切つ
て各段階毎に射出速度(スクリユーの前進速度)を設定
し、この設定された射出速度条件(射出速度パターン)
によつて一次射出行程を制御するようにしていた。特
に、クローズドループで射出駆動源(例えば電動サーボ
モータ)をフイードバツク制御する制御系を具備するも
のにおいて、電動サーボモータに付設されたタコゼネな
どの速度センサからの計測情報によつて射出速度をリア
ルタイムでフイードバツク制御して、設定射出速度パタ
ーンにのつとつた射出速度制御を行うようになつてい
た。
なお、参考までに述べると、溶融樹脂を一応キヤビテイ
内へ充填し終つた後、まだ高温状態にある溶融樹脂が冷
却によつて体積収縮を始めるのに対応して引き続き射出
圧を維持し、スクリユー先端側に少量残つている「クツ
シヨン量」と称される溶融樹脂を上記収縮量に応じてキ
ヤビテイ内へ送り込む保圧行程時には、保圧行程の各段
階を時間毎に区切つて、射出圧力が各段階で最も良好な
圧力値となるような条件設定を行い、この設定された射
出圧力条件(射出圧力パターン)によつて保圧行程を制
御するようにしていた。
[発明が解決しようとする課題] 上述したように、一次射出行程では射出速度の制御が重
要視され、クローズドループの制御下では、設定された
射出速度条件(設定射出速度パターン)に従つて射出速
度がフイードバツク制御されていた。このため、射出速
度は設定条件の通りに繰返し精度良く正確に制御される
も、充填中の負荷圧(充填される樹脂の圧力で射出圧力
に相当)は、金型温度、樹脂の溶融状態、M.I値の僅か
な違いなどによつてバラツキ、射出圧力(充填負荷圧)
がどうしても不安定になつていた。その結果、キヤビテ
イ内に充填される樹脂の密度にバラツキが生じ易く成形
品質を劣化させたり、或いは、ゲート断面積の微小な金
型では充填途上でゲートシールを時として生じ、マシン
ストツプを招来するという問題があることが指摘されて
いた。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とす
るところは、一次射出行程時の射出圧力(充填負荷圧)
のバラツキを可及的に抑止して、良品成形に大いに寄与
する射出成形機の射出条件制御方法を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記した目的を達成するため、設定された成形
条件に基づき射出成形機全体の制御を司どる演算制御装
置を具備し、加熱シリンダ内のスクリユーの前進により
スクリユー先端側に貯えられた溶融樹脂を射出する射出
成形機の射出条件制御方法において、射出用の駆動源と
してサーボアンプで制御される電気駆動源(電動サーボ
モータ)もしくは油圧駆動源(油圧モータまたは油圧シ
リンダ)を用いと共に、一次射出速度を設定射出速度パ
ターンに従つてフイードバツク制御し、前記演算制御装
置は、一次射出行程における実測射出圧力パターンが予
め求められた平均射出圧力パターンから許容範囲を超え
て外れた際には、次回以降の実測射出圧力パターンが許
容範囲内に入るように設定射出速度パターンの修正を行
なうようにされる。
[作用] 射出成形機全体の制御を司どるマイクロコンピユータよ
りなる演算制御装置は、良品が成形されることが保証さ
れた一次射出行程の射出速度パターンが初期設定された
状態において、この初期設定された設定射出速度パター
ンに基づき射出速度をフイードバツク制御して所定数
(例えば数十シヨツト)の試シヨツトを行ない、この各
試シヨツトで測定された実測射出圧力(充填負荷圧)パ
ターンデータの平均化処理によつて、一次射出行程にお
ける管理目標となる平均射出圧力パターンを作成・設定
する。
そして実サイクル中には、演算制御装置は、各シヨツト
毎に、上述の如く作成された一次射出行程における平均
射出圧力パターンと実際の射出圧力パターンとを対比
し、実測射出圧力パターンが平均射出圧力パターンから
許容範囲を超えて外れた場合には、次回以降の実測射出
圧力パターンが許容範囲内に入るように設定射出速度パ
ターンの修正を行うようにされる。すなわち、一時射出
行程時における実際のフイードバツク制御対象は射出速
度とするも、平均射出圧力パターンへの合致を優先させ
てサーボ目標とする設定射出速度パターンの変更がなさ
れ、これによつて、一次射出行程時の射出圧力(充填負
荷圧)のバラツキが可及的に抑止され、成形品質が向上
する。
[実施例] 以下、本発明を第1図〜第3図に示した1実施例によつ
て説明する。第1図は射出成形機の要部の概要を示す説
明図である。
第1図において、1は支台2に固定された加熱シリンダ
で、その先端部にはノズル3が取付けられており、該加
熱シリンダ1及びノズル3の外周には図示せぬバンドヒ
ータが巻装されている。4は、加熱シリンダ1内に回転
並びに前後進可能であるように配設されたスクリユー
で、該スクリユー4の後部側にホツパー5から原料樹脂
が供給されるようになつている。
6は射出用(スクリユー前後進駆動用)の電動サーボモ
ータで、その回転出力はギヤ7,8を介してネジスリーブ
体9に伝達される。上記ネジスリーブ体9は適宜支持機
構によつて回転自在に保持されており、そのネジ部には
ナツト体10が螺合されている。このナツト体10はネジス
リーブ体9に対して共回り不能であるようにされてい
て、ネジスリーブ体9の回転でナツト体10は前後にのみ
移動する。上記ナツト体10には、ロードセル11を介して
前記スクリユー4の後端部が、軸方向には一体可動する
も回転フリーであるように結合されていて、これによつ
て、前記射出用の電動サーボモータ6の回転で、スクリ
ユー4及びロードセル11がナツト体10と共に前後進す
る。
12はチヤージ用(スクリユー回転駆動用)の電動サーボ
モータで、その回転出力はギヤ13,14を介して伝達軸15
に伝達される。この伝達軸15は、前記ネジスリーブ体9
の内部に配設された図示せぬスプライン軸結合機構(一
体回転するも軸方向にはスライド自在な回転伝達結合機
構)を介して、前記ロードセル11を挿通したスクリユー
4の最後端部と連結されている。すなわち、上記スプラ
イン軸結合機構の軸方向可動部がスクリユー4に連結さ
れていて、これによつてスクリユー4の前後方向(軸方
向)位置の如何に拘らず、前記チヤージ用の電動サーボ
モータ12の回転でスクリユー4が回転駆動される。
上述した伝達メカニズム系から明らかなように、前記ホ
ツパー5から投入された原料樹脂(樹脂ペレツト)は、
前記チヤージ用の電動サーボモータ12によるスクリユー
4の回転で、混練・可塑化されつつスクリユー4の前方
側に移送される。この際、スクリユー4の先端側に溶融
樹脂が貯えられるに従つてスクリユー4を後退させるた
めに、前記射出用の電動サーボモータ6が射出方向とは
逆方向に回転され、スクリユー4は背圧を制御されつつ
後退する。そして、スクリユー4の先端側に1シヨツト
分の分量の溶融樹脂が貯えらた時点(計量完了時点)
で、チヤージ用の電動サーボモータ12並びに射出用の電
動サーボモータ6の回転が停止され、これによつてチヤ
ージ行程が終了する。然る後、所定の射出開始タイミン
グ時点で、射出用の電動サーボモータ6が射出方向に回
転されて、スクリユー4の先端側に貯えられた溶融樹脂
がキヤビテイ内に充填され(一次射出され)、この後所
定秒時の間だけ保圧される。
16は射出用の電動サーボモータ6に付設されたエンコー
ダ等よりなる射出ストロークセンサ、17は同じく射出用
の電動サーボモータ6に付設されたタコゼネ等よりなる
射出速度センサ、18はチヤージ用の電動サーボモータ12
に付設されたエンコーダ等よりなるチヤージ回転量検出
センサ、19は同じくチヤージ用の電動サーボモータ12に
付設されたタコゼネ等よりなるチヤージ回転速度検出セ
ンサで、これら各センサ16〜18、並びにマシンの各部に
配設された他のセンサ群の計測情報は、必要に応じ適宜
変換・増幅処理を施こされて、後述する演算制御装置に
送出される。また、前記ロードセル11は樹脂による負荷
圧を計測する射出圧力センサとして機能し、該ロードセ
ル(射出圧力センサ)11による計測情報も、図示してい
ないがA/D変換・増幅処理を施こされて、後述する演算
制御装置に送出される。
20は射出成形機全体の制御を司どるマイクロコンピユー
タよりなる演算制御装置、21は演算制御装置20に各種指
令を入力するためのキー入力装置、22は、演算制御装置
20による処理結果や、各種表示パターン等々を表示する
カラーCRTデイスプレイよりなる表示装置、23は、演算
制御装置20による処理結果や、各種表示パターン等々を
プリントアウトするためのプリンタである。上記演算制
御装置20は、各種I/Oインタフエース、ROM、RAM、クロ
ツク、全体の制御を司どるMPU等を具備しており、予め
作成された各種制御プログラム、各種設定条件データに
基づき、前記したセンサからの情報を参照して、射出成
形機全体の自動運転動作を実行・制御する。そして、チ
ヤージ行程や射出行程時には、サーボアンプ24,25を介
して前記射出用の電動サーボモータ6,チヤージ用の電動
サーボモータ12を運転設定条件に沿つてフイードバツク
制御するようになつている。また、同様に、型開閉など
の他の行程時にはドライバ回路群26を介して図示せぬ各
種駆動源を制御する。なおまた、演算制御装置20は、自
動モニタリング動作を制御・実行させたり、各種表示モ
ードの画面を前記表示装置22に表示させたり、あるい
は、前記プリンタ23に所望のデータなどをプリントアウ
トさせたりするようになつているが、ここではその説明
は割愛する。
第1図では、演算制御装置20の上述した処理機能のう
ち、本発明に関連する処理を実行するもの(主に一次射
出行程制御に関係するもの)のみが演算制御装置20中に
説明の便宜上ブロツク化して示してある。
30は入力処理部で、前記センサ11,16〜19などからの信
号、キー入力装置21からの信号等々の演算制御装置20へ
の入力信号を、必要に応じて適宜変換・演算処理して後
述する各部へ送出する。31は射出速度パターン設定記憶
部で、一次射出行程時におけるサーボ目標となる設定射
出速度パターンを書換え可能に格納するようになつてい
る。この設定射出速度パターンの射出速度パターン設定
記憶部31への入力設定は、例えば、射出条件設定画面モ
ードにおいて、オペレータが前記表示装置22の表示画面
上でカーソルを移動させることなどによつて行われ、射
出ストロークを任意の複数領域に分け、各領域毎に射出
速度が設定される。
上記設定射出速度パターンの射出速度パターン設定記憶
部31への手動による入力設定は、金型が変更された際に
行われ、成形品の形状、充填量、使用する樹脂の種類、
溶融樹脂温度などに応じ、オペレータが経験や過去の類
似品からの推測によつて適正パターンを設定するように
なされる。そして、射出速度パターン設定記憶部31の保
持データは成形プロセス制御部32に取込れて、該成形プ
ロセス制御部32は、設定射出速度パターンデータと、前
記した射出ストロークセンサ16からの位置情報並びに射
出速度センサ17からの射出速度情報を参照して、一次射
出行程が設定射出速度パターンに従つて実行されるよう
に出力処理部33を介して前記サーボアンプ24に制御信号
を出力する。サーボアンプ24は、成形プロセス制御部32
からの指示によつて、所定射出ストローク位置の実射出
速度が設定値と一致するように、前記射出速度センサ17
からの出力情報によつて前記射出用の電動サーボモータ
6の回転速度をフイードバツク制御する。
上記の如く、設定射出速度パターンに従つて一次射出行
程が、射出速度をフイードバツク制御で多段制御するこ
とによつて行われるが、初期設定された射出速度パター
ンによる試シヨツトによつて良品が得られない場合に
は、オペレータによる設定射出速度パターンの修正と試
シヨツトとが良品が得られるまでリトライされる。
34は現シヨツト射出速度パターン作成部で、前記射出ス
トロークセンサ16、射出速度センサ17からの計測情報に
よつて、現シヨツトの射出行程における実測射出速度パ
ターンを作成し、これをパターンデータ保持部35に転送
しパターンデータを格納させる。また、36は現シヨツト
射出圧力パターン作成部で、前記ロードセル(射出圧力
センサ)11、射出ストロークセンサ16などからの計測情
報によつて、現シヨツトの射出行程における実測射出圧
力パターンを作成し、これをパターンデータ保持部37に
転送しパターンデータを格納させる。
上記パターンデータ保持部35,37に格納された実測射出
速度パターンデータ,実測射出圧力パターンデータ、並
びに前記射出速度パターン設定記憶部31に格納された設
定射出速度パターンデータは、前記キー入力装置21によ
る指令などによつてCRT制御部38に取込まれて、該CRT制
御部38から出力処理部33を介して前記表示装置22に送出
されて、予め定められた所定形態のグラフイツク表示モ
ードなどで表示される。
第2図は、上記した表示装置22上でグラフイツク表示さ
れた設定射出速度パターン,実測射出速度パターン,実
測射出圧力パターンの1例を示す説明図であり、同図に
おいて、一次射出行程に対応する部位のみを描いてある
が、実際には同図の左側にも保圧行程時の実測射出速
度、実測射出圧力が描かれる。第2図において、横軸に
A点で示したのは保圧切替点で、該保圧切替点Aを境と
して右側の領域が一次射出行程領域を、また左側の領域
が保圧行程領域をそれぞれ示していて、一次射出行程領
域においては横軸の目盛はスクリユー4のストロークを
表わし、保圧切替点Aから計量完了点(射出開始位置)
Bに向つてスケールが増えるようになつており、また、
保圧行程領域においては横軸の目盛は時間を表わし、保
圧切替点Aから左側に向つてスケールが増えるようにな
つている。さらに第2図の縦軸は、速度と圧力の目盛と
なつており、右側に速度スケールの指標数字が、左側に
圧力スケールの指標数字がそれぞれ表示されるようにな
つている。
第2図において、50は前記した設定射出速度パターン
で、図示の例では4段に射出速度が設定されている。51
は、設定射出速度パターン50をサーボ目標として制御・
実行された一次射出行程時の実測射出速度パターンで、
図示の例では多数回の実測データが重ね書きされた状態
が示されている。52は、同じく設定射出速度パターン50
をサーボ目標として制御・実行された一次射出行程時の
実測射出圧力パターンで、図示の例では多数回の実測デ
ータが重ね書きされた状態が示されている。なお、実測
射出速度パターン51、実測射出圧力パターン52について
は、最新のシヨツトのパターンのみを描かせることも可
能であり、また、最新シヨツトと過去分のシヨツトの実
測パターン、設定速度パターンはそれぞれ色分けして表
示され、容易に識別可能であるようにされる。
再び第1図に戻つて説明を続ける。39は射出圧力パター
ン演算・作成部で、前記パターンデータ保持部37に格納
された所定数(例えば数十シヨツト)分の実測射出圧力
パターンデータを所定タイミングで取込んで、平均化処
理を行うようになつている。すなわち、前記射出速度パ
ターン設定記憶部31に設定された第2図示の如き設定射
出速度パターン50を目標値として、一次射出行程の射出
速度をフイードバツク制御することによつて得られる成
形品が安定して良品となることが確認された時点で、オ
ペレータが前記キー入力装置21を操作して射出圧力パタ
ーン演算・作成部39に指令を与えることにより、該射出
圧力パターン演算・作成部39は以後の数十シヨツトにわ
たる実測射出圧力パターンデータを前記パターンデータ
保持部37から取込み、これを平均化処理する。
上記射出圧力パターン演算・作成部39での演算処理によ
つて、良品成形時の数十シヨツトにわたつてサンプリン
グした実測射出圧力パターンデータの平均値Pと、該平
均値Pに対する許容範囲Δpが求められる。この平均値
Pと許容範囲Δpは、一次射出領域のスクリユー4の所
定ストロークポイント毎に算出され、演算制御装置20の
処理・メモリ能力が許せば多数ポイントにわたつ求めら
れる。なお、許容範囲Δpは成形品の品質評価の厳容度
の如何にもよるが、例えば、或るストロークポイントで
の射出圧力(前記ロードセル11による計測樹脂負荷圧)
が平均値Pから1%以内程度であればトラブルなく良品
成形が可能であるも、平均値Pから2%を超えると成形
品重量が良品限界から外れるなどの不良品成形要因とな
る場合には、許容範囲(上下限値)Δpは、例えば平均
値Pの±1〜1.5%程度に定められ、この許容範囲の算
出は、ケーススタデイされたデータを加味した演算プロ
グラムによつて容易に達成される。
上述した如く射出圧力パターン演算・作成部39で算出さ
れた実測射出圧力パターンデータの平均値Pと、該平均
値Pに対する許容範囲Δpは、平均圧力パターン設定記
憶部40に送出され、該平均圧力パターン設定記憶部40に
て格納・保持される。本実施例においては、この平均圧
力パターン設定記憶部40に実測射出圧力パターンデータ
の平均値Pと許容範囲Δpとが格納された時点以後、演
算制御装置20が、射出圧力のモニタリングを行いつつ前
述した如き射出速度をフイードバツク制御して一次射出
行程を実行・制御するようになつている。
すなわち、前記現シヨツト射出圧力パターン作成部36で
演算処理された現在進行中の最新シヨツトの実測射出圧
力パターンデータと、前記平均圧力パターン設定記憶部
40に格納された前記実測射出圧力パターンデータの平均
値(平均射出圧力パターンデータ)Pとが、射出圧力パ
ターン比較部41で対比され、最新シヨツトの実測射出圧
力パターンデータが平均値Pから見て前記許容範囲Δp
内にあれば、良品の成形状態と判断して、この旨が前記
成形プロセス制御部32に認知される。そして、この旨を
認知した該成形プロセス制御部32は、前記射出速度パタ
ーン設定部31に過去に入力・設定された設定射出速度パ
ターンデータに従つて次回のシヨツトの射出速度をフイ
ードバツク制御するようにされる。
一方、前記射出圧力パターン比較部41で、最新シヨツト
の実測射出圧力パターンデータが前記平均値Pから見て
前記許容範囲Δpを超えたことが判定されると、該射出
圧力パターン比較部41はこの最新シヨツトでの成形品を
不良品と見なして、この旨を成形プロセス制御部32に認
知させ、成形プロセス制御部32は必要に応じこの最新シ
ヨツトの成形品をエジエクト・取出し行程において図示
せぬ取出機などで適宜部位へ排除する。
また、最新シヨツトの実測射出圧力パターンデータが前
記平均値Pの前記許容範囲Δpを超えた場合には、この
対比演算結果が射出速度パターン演算・変更部42に送出
され、該射出速度パターン演算・変更部42において、異
常値を示した最新シヨツトの実測射出圧力パターンデー
タが前記した平均値Pに可及的に近づくように、設定射
出速度パターンの変更演算処理がなされる。すなわち、
最新シヨツトの実測射出圧力パターンデータが許容範囲
Δpを超えた程度に応じて、このストローク範囲の射出
速度を増加もしくは減少させ、例えば最新シヨツトの実
測射出圧力パターンデータのあるストローク領域の射出
圧力が高めであると、この間の射出速度をその程度に応
じて減少させて前記平均値Pと略一致させるような演算
処理を実行する。この射出速度パターン演算・変更部42
での演算処理はケーススタデイされたデータに基づく演
算プログラムによつて容易に実行される。
上述の射出速度パターン演算・変更部42による射出速度
パターンの変更データは、前記射出速度パターン設定記
憶部31に送出され、該射出速度パターン設定記憶部31に
おいてサーボ目標となる設定射出速度パターンの変更が
なされて、これが旧パターンデータに替えて新らたに格
納・保持される。この新らたな設定射出速度パターンデ
ータは、前記成形プロセス制御部32に取込まれて、次回
のシヨツトの一次射出行程の射出速度が、書替えられた
新しい設定射出速度パターンデータに基づきフイードバ
ツク制御される。そして、この新しい設定射出速度パタ
ーンによる一次射出行程時の実測射出圧力パターンがな
おも、前記平均値(平均射出圧力パターン)Pの許容範
囲Δpから外れた場合には、最新シヨツトの実測射出圧
力パターンが許容範囲に収まるまで、前記した演算処理
プロセスによつて設定射出速度パターンの変更・設定が
なされる。
斯様に本実施例によれば、一時射出行程を設定射出速度
パターンに基づきフイードバツク制御しているので、該
射出速度は目標値に略一致するように迅速・正確に可変
制御され、従つて射出速度の立上り時間を短くして、溶
融樹脂を素早くキヤビテイ内に押込むような制御が可能
となり、薄肉成形品や収縮率の大きい樹脂の成形も良好
に行うことが出来る。しかも、各シヨツト毎に一次射出
行程時の実測射出圧力パターンが、良品成形時の多数の
試シヨツトでサンプリングした射出圧力パターンデータ
の平均値(平均射出圧力パターン)と対比され、許容範
囲を超えた場合には、異常実測射出圧力パターンを次回
以降のシヨツトでは平均射出圧力パターンの許容範囲内
に収まるようにサーボ目標となる設定射出速度パターン
の変更・修正を行うようにしている。よつて、一次射出
行程時の実際のフイードバツク制御対象は迅速・正確に
制御可能な射出速度とされているも、平均射出圧力パタ
ーンへの合致を優先させてサーボ目標とする射出速度パ
ターンの変更がなされ、これによつて、射出圧力(充填
負荷圧)のバラツキが可及的に低減できて、成形品質が
良好なものとなり歩留も向上する。
なお、上述した例では金型交換後の初期運転時に、前記
平均射出圧力パターン(前記平均値P)と許容範囲Δp
とを演算・設定するようにしているが、これは固定的な
ものではなく、例えば、連続運転時に成形条件に大きな
影響を与える外気温(マシンのおかれた環境の気温)が
所定値を超えて変化したことが外気温センサ43からの計
測情報によつて認知されると、平気射出圧力パターン
(平均値P)と許容範囲Δpとを新らたに算出・設定す
るようにすることも可能である。
第3図は、前記演算制御装置20で実行される前記した一
次射出行程に関連する処理フローの1例を示している。
第3図において、S1は良品連続成形を保証するサーボ目
標となる前記設定射出速度パターンを入力・設定するス
テツプで、該ステツプS1における処理が完了するとステ
ツプS2に進む。ステツプS2においては、設定射出速度パ
ターンデータに基づく射出速度フイードバツク制御によ
る一次射出行程を実行した試シヨツトが所定の数十シヨ
ツト繰返えされると共に、各シヨツトの一次射出行程に
おける実測射出圧力パターンデータがサンプリング・格
納されてステツプS3へ進む。ステツプS3では、所定数の
試シヨツトでデータ取りした各実測射出圧力パターンデ
ータを平均化処理して平均射出圧力パターン(平均値
P)と許容範囲Δpとを算出して、これを一次射出行程
における監視目標データとして設定・保持してステツプ
S4に進む。ステツプS4では、射出成形機の各部の状態が
連続成形サイクルに備えて準備が完了し、また演算制御
装置20への各種初期設定条件などが入力・完備されてい
るかなど、連続成形スタンバイ状態にあるか否かが問わ
れ、YESならステツプS5に進み、NOならステツプS2へ戻
る。ステツプS5では、外気温が所定値以上変化したかど
うかが判定され、YESならステツプS2へ戻り、NOならス
テツプS6へ進む。
ステツプS6では、設定射出速度パターンデータに基づく
射出速度フイードバツク制御による一次射出行程を実行
したシヨツトが1回行われてステツプS7へ進む。ステツ
プS7では、予定数のシヨツトの成形が完了したか否かが
問われ、YESなら当該処理フローは終了し、NOならステ
ツプS8へ進む。ステツプS8では、前記ステツプS3で求め
た平均射出圧力パターン(平均値P)と今回のシヨツト
で測定した一次射出行程の実測射出圧力パターンとが対
比されて、今回のシヨツトの実測射出圧力パターンが許
容範囲を超えたか否かが判断され、YESならステツプS9
へ進み、NOならステツプS5へ戻る。ステツプS9では、異
常値を示した今回の実測射出圧力パターンが平均射出圧
力パターン(平均値P)に戻るように、設定射出速度パ
ターンの変更・修正がなされて、ステツプS5へ戻る。
以上、本発明を図示した実施例によつて説明したが、当
業者には本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が
可能で、例えば、射出用の駆動源として実施例では電動
サーボモータを用いているが、これをサーボアンプでフ
イードバツク制御される油圧モータや油圧シリンダに代
替し得ること勿論である。また、実施例では最新シヨツ
トの実測射出圧力パターンデータが1回異常値を示す
と、設定射出速度パターンの修正を行つているが、実測
射出圧力パターンデータが数回連続して許容範囲から外
れた時に、設定射出速度パターンの修正を行うようにし
ても良い。また、処理フローも図示の例以外にも種々の
変形が可能であることは言うまでもない。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、一次射出行程時
の射出圧力のバラツキが可及的に低減でき、良品の安定
した成形に寄与すること大なる射出成形機の射出条件制
御方法が提供でき、その産業的価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
図面は何れも本発明の1実施例に係り、第1図は射出成
形機の要部の概要を示す説明図、第2図は表示装置上に
グラフイツク表示された設定射出速度パターン,実測射
出速度パターン,実測射出圧力パターンの1例を示す説
明図、第3図は演算制御装置で実行される一次射出行程
に関連する処理フローの1例を示す説明図である。 1……加熱シリンダ、3……ノズル、4……スクリユ
ー、5……ホツパー、6……射出用の電動サーボモー
タ、7,8……ギヤ、9……ネジスリーブ体、10……ナツ
ト体、11……ロードセル(射出圧力センサ)、12……チ
ヤージ用の電動サーボモータ、13,14……ギヤ、15……
伝達軸、16……射出ストロークセンサ、17……射出速度
センサ、18……チヤージ回転量検出センサ、19……チヤ
ージ回転速度検出センサ、20……演算制御装置、21……
キー入力装置、22……表示装置、23……プリンタ、24…
…射出用のサーボアンプ、25……チヤージ用のサーボア
ンプ、30……入力処理部、31……射出速度パターン設定
記憶部、32……成形プロセス制御部、33……出力処理
部、34……現シヨツト射出速度パターン作成部、35……
パターンデータ保持部、36……現シヨツト射出圧力パタ
ーン作成部、37……パターンデータ保持部、38……CRT
制御部、39……射出圧力パターン演算・作成部、40……
平均圧力パターン設定記憶部、41……射出圧力パターン
比較部、42……射出速度パターン演算・変更部、43……
外気温センサ、50……設定射出速度パターン、51……実
測射出速度パターン、52……実測射出圧力パターン。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−197218(JP,A) 特開 昭62−187009(JP,A) 特開 昭61−269966(JP,A) 特開 平2−55118(JP,A) 実開 昭62−70917(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設定された成形条件に基づき射出成形機全
    体の制御を司どる演算制御装置を具備し、加熱シリンダ
    内のスクリユーの前進によりスクリユー先端側に貯えら
    れた溶融樹脂を射出する射出成形機において、射出用の
    駆動源としてサーボアンプで少くとも一次射出速度をフ
    イードバツク制御されるサーボ駆動源を用い、前記演算
    制御装置は、一次射出行程における実測射出圧力パター
    ンが予め求められた平均射出圧力パターンから許容範囲
    を超えて外れた際には、次回以降の実測射出圧力パター
    ンが許容範囲内に入るようにサーボ目標となる設定射出
    速度パターンの修正を行うことを特徴とする射出成形機
    の射出条件制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記演算制御装置
    は、良品成形を保証する設定射出速度パターンをサーボ
    目標として一次射出速度をフイードバツク制御して所定
    数の試シヨツトを行ない、この各試シヨツトで測定され
    た実測射出圧力パターンデータの平均化処理によつて前
    記平均射出圧力パターンを作成することを特徴とする射
    出成形機の射出条件制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載において、外気温が成形条件
    に影響を及ぼす程度に変化したことを前記演算制御装置
    が認知すると、該演算制御装置は、新らたに前記平均射
    出圧力パターンを作成することを特徴とする射出成形機
    の射出条件制御方法。
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WO2010137460A1 (ja) * 2009-05-29 2010-12-02 株式会社ソディックプラステック 射出成形機の射出速度プログラムパターンの作成方法および射出成形機の制御装置
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