JPH07118304B2 - 小形金属蒸気放電灯 - Google Patents
小形金属蒸気放電灯Info
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- JPH07118304B2 JPH07118304B2 JP63194573A JP19457388A JPH07118304B2 JP H07118304 B2 JPH07118304 B2 JP H07118304B2 JP 63194573 A JP63194573 A JP 63194573A JP 19457388 A JP19457388 A JP 19457388A JP H07118304 B2 JPH07118304 B2 JP H07118304B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、小形メタルハライドランプ等に適用されてい
る片封止形の小形金属蒸気放電灯に関する。
る片封止形の小形金属蒸気放電灯に関する。
(従来の技術) 従来、屋外照明や工場照明等に使用されていた高輝度放
電灯、すなわち高圧金属蒸気放電灯(HID)を最近にお
いて店舗等の屋内照明などに使用するケースが多くなっ
てきた。
電灯、すなわち高圧金属蒸気放電灯(HID)を最近にお
いて店舗等の屋内照明などに使用するケースが多くなっ
てきた。
特に、メタルハライドランプは高効率および高演色性で
あるから陳列商品の照明に好適し、その普及が進んでい
る。
あるから陳列商品の照明に好適し、その普及が進んでい
る。
このように屋内で使用する照明設備においては、ランプ
の寸法を小さくして器具も含めた全体の小形化が必要と
なる。
の寸法を小さくして器具も含めた全体の小形化が必要と
なる。
ところで、一般にランプは小型化を進めるにつれて発光
管の形状が楕円形に近くなる傾向にある。
管の形状が楕円形に近くなる傾向にある。
しかしながら、このような小形でかつ楕円形の発光管に
おいては、これを従来一般に採用されていた両端封止形
のバルブ構造にすると成形に手間を要するばかりでな
く、封止部が大きくなるため形状が大形になり、しかも
発光管からの熱損失が大きくなる等の欠点がある。
おいては、これを従来一般に採用されていた両端封止形
のバルブ構造にすると成形に手間を要するばかりでな
く、封止部が大きくなるため形状が大形になり、しかも
発光管からの熱損失が大きくなる等の欠点がある。
このため、この種小形の発光管には、片側の封止端部に
一対の電極を封着をする、いわゆる片封止形の構造を採
用することが検討されている。
一対の電極を封着をする、いわゆる片封止形の構造を採
用することが検討されている。
このようにすると、封止部が1個であるから両端封止形
のバルブに比較して熱損失が小さくなり、したがって発
光効率の向上が可能になるとともに、成形に手間を要さ
ず、かつ放電空間の大きさに比較して相対的に大きな形
状となり勝ちな封止部が1個になるから全体を小形化で
きるなどの利点がある。
のバルブに比較して熱損失が小さくなり、したがって発
光効率の向上が可能になるとともに、成形に手間を要さ
ず、かつ放電空間の大きさに比較して相対的に大きな形
状となり勝ちな封止部が1個になるから全体を小形化で
きるなどの利点がある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような片封止形の小形メタルハライ
ドランプは、従来の両側封止形のランプに比べて、発光
効率を高めるためランプ負荷の高い状態で点灯される。
このため、ランプは苛酷な状況の下で使用され、すなわ
ち、入力電力をWL(ワット)、発光管の内表面積をS
(cm2)としたとき、WL/Sの値が20〜70程度の高い負荷
で点灯されることが多い。
ドランプは、従来の両側封止形のランプに比べて、発光
効率を高めるためランプ負荷の高い状態で点灯される。
このため、ランプは苛酷な状況の下で使用され、すなわ
ち、入力電力をWL(ワット)、発光管の内表面積をS
(cm2)としたとき、WL/Sの値が20〜70程度の高い負荷
で点灯されることが多い。
このような苛酷な状態で点灯される場合、発光管の早期
黒化が進み、光束維持率が低下してランプ寿命が短くな
る不具合がある。
黒化が進み、光束維持率が低下してランプ寿命が短くな
る不具合がある。
すなわち、この種のランプは、上記発光管バルブの一方
の封止端部に上記一対の電極を封着をする場合、一対の
金属箔に接続した電極を石英ガラスよりなる発光管バル
ブの一方の開口端部に挿入しておき、この状態でバルブ
の開口端部を加熱軟化し、この後この軟化端部を押圧圧
潰するようになっている。この際、バルブの開口端部に
一本の電極を挿入する場合に比べて2本の電極を挿入す
る場合に電極が発光管バルブの壁に比較的接近すること
になる。したがって、バルブの開口端部を加熱軟化する
時には、2本の電極の場合の方が高温にさらされて酸化
し易くなる。
の封止端部に上記一対の電極を封着をする場合、一対の
金属箔に接続した電極を石英ガラスよりなる発光管バル
ブの一方の開口端部に挿入しておき、この状態でバルブ
の開口端部を加熱軟化し、この後この軟化端部を押圧圧
潰するようになっている。この際、バルブの開口端部に
一本の電極を挿入する場合に比べて2本の電極を挿入す
る場合に電極が発光管バルブの壁に比較的接近すること
になる。したがって、バルブの開口端部を加熱軟化する
時には、2本の電極の場合の方が高温にさらされて酸化
し易くなる。
電極が酸化すると、電極物質が飛散し易くなり、この飛
散した電極物質がバルブ内面に付着し、黒化し易くな
る。特にこの種のランプは発光管表面積が小さいので、
僅かな量の電極物質の飛散でも黒化が短時間の内に進行
し、光束維持率が大きく低下する欠点がある。
散した電極物質がバルブ内面に付着し、黒化し易くな
る。特にこの種のランプは発光管表面積が小さいので、
僅かな量の電極物質の飛散でも黒化が短時間の内に進行
し、光束維持率が大きく低下する欠点がある。
一方、従来の電極はタングステン(W)、またはトリエ
−テッドタングステンにより構成されており、この種タ
ングステンは相対的に熱伝導率が高く、このため点灯中
に電極軸の根元部まで熱伝導され、比較的高温になり易
い。
−テッドタングステンにより構成されており、この種タ
ングステンは相対的に熱伝導率が高く、このため点灯中
に電極軸の根元部まで熱伝導され、比較的高温になり易
い。
しかも、バルブが小形で、片封止形であるから一対の電
極における電極軸根元部間の距離も小さく、このため上
記高温になり易いことと関連して、電極軸根元部間にア
ークスポットが移り、電極軸根元部間放電を発生し易
い。このような放電は電極軸部の物質を飛散させ、電極
軸の折損を招き、この点も寿命低下の大きな原因にな
る。
極における電極軸根元部間の距離も小さく、このため上
記高温になり易いことと関連して、電極軸根元部間にア
ークスポットが移り、電極軸根元部間放電を発生し易
い。このような放電は電極軸部の物質を飛散させ、電極
軸の折損を招き、この点も寿命低下の大きな原因にな
る。
本発明の1番目は、電極軸の酸化を防止するとともに、
点灯中に電極軸が温度上昇することを抑止し、黒化を防
止して光束維持率を高め、かつ折損を防止してランプ寿
命が向上する小形金属蒸気放電灯を提供しようとするも
のである。
点灯中に電極軸が温度上昇することを抑止し、黒化を防
止して光束維持率を高め、かつ折損を防止してランプ寿
命が向上する小形金属蒸気放電灯を提供しようとするも
のである。
また本発明の2番目は、電極軸の酸化を防止して、黒化
を防止し光束維持率を高めることができてランプ寿命が
向上する小形金属蒸気放電灯を提供しようとするもので
ある。
を防止し光束維持率を高めることができてランプ寿命が
向上する小形金属蒸気放電灯を提供しようとするもので
ある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の1番目は、片封止形の小形金属蒸気放電灯にお
いて、電極は少なくとも電極軸部を、純レニウム金属ま
たはレニウム−タングステン合金により形成したことを
特徴とする。
いて、電極は少なくとも電極軸部を、純レニウム金属ま
たはレニウム−タングステン合金により形成したことを
特徴とする。
本発明の2番目は、片封止形の小形金属蒸気放電灯にお
いて、電極をタングステン金属にて構成し、その電極軸
部を純レニウム金属またはレニウム−タングステン合金
により被覆したことを特徴とする。
いて、電極をタングステン金属にて構成し、その電極軸
部を純レニウム金属またはレニウム−タングステン合金
により被覆したことを特徴とする。
(作用) 一般にタングステン(W)は300〜500℃位で酸化すると
いわれており、これに対しレニウム(Re)は1000℃位に
ならないと酸素と結びつき難い。
いわれており、これに対しレニウム(Re)は1000℃位に
ならないと酸素と結びつき難い。
また、レニウム(Re)の熱伝導率(0.095熱伝導単位)
はタングステン(W)の熱伝導率(0.4熱伝導単位)に
比べて低く、熱遮断機能が高い。
はタングステン(W)の熱伝導率(0.4熱伝導単位)に
比べて低く、熱遮断機能が高い。
このため、本発明の1番目によれば、電極の電極軸部
を、純レニウム金属またはレニウム−タングステン合金
により形成したので、封着時に加熱されても酸化し難
く、したがって点灯中に飛散が防止されて管壁に付着し
難くなり、黒化が低減される。また、点灯中には熱伝導
率が低いことから電極軸部の温度上昇が抑止され、電極
軸根元部間の放電発生が防止され、電極軸の折損が軽減
される。このようなことから、光束維持率が高くなり、
かつランプ寿命が向上する。
を、純レニウム金属またはレニウム−タングステン合金
により形成したので、封着時に加熱されても酸化し難
く、したがって点灯中に飛散が防止されて管壁に付着し
難くなり、黒化が低減される。また、点灯中には熱伝導
率が低いことから電極軸部の温度上昇が抑止され、電極
軸根元部間の放電発生が防止され、電極軸の折損が軽減
される。このようなことから、光束維持率が高くなり、
かつランプ寿命が向上する。
また、本発明の2番目によれば、電極軸部を純レニウム
金属またはレニウム−タングステン合金により被覆した
ので、封着時に加熱されても酸化し難く、したがって点
灯中の飛散が防止されて管壁に付着し難くなり、黒化が
低減され、光束維持率が高くなる。
金属またはレニウム−タングステン合金により被覆した
ので、封着時に加熱されても酸化し難く、したがって点
灯中の飛散が防止されて管壁に付着し難くなり、黒化が
低減され、光束維持率が高くなる。
(実施例) 以下第1の発明について、第1図に示す第1の実施例に
もとづき説明する。
もとづき説明する。
図面はランプ入力電力150Wのメタルハライドランプの発
光管を示し、図において1は、石英ガラスよりなる発光
管バルブであり、内容積が0.5ccとなるほぼ楕円球形に
形成されている。このような楕円球形のバルブ1は、長
軸方向がバルブ軸となり、このバルブ軸と直交する短軸
方向の一端に封止部2が形成されている。封止部2は圧
潰封止された偏平形をなしている。
光管を示し、図において1は、石英ガラスよりなる発光
管バルブであり、内容積が0.5ccとなるほぼ楕円球形に
形成されている。このような楕円球形のバルブ1は、長
軸方向がバルブ軸となり、このバルブ軸と直交する短軸
方向の一端に封止部2が形成されている。封止部2は圧
潰封止された偏平形をなしている。
上記バルブ1内には、バルブ軸方向に離間対向して一対
の電極3,3が配置されており、これら電極3,3は共に上記
片側の圧潰封止部2に封着されている。
の電極3,3が配置されており、これら電極3,3は共に上記
片側の圧潰封止部2に封着されている。
電極3,3は、電極軸部4と、熱容量を大きくするための
電極コイル部5とで構成され、本実施例の場合、電極軸
部4と電極コイル部5は線径0.5mmの純レニウム線によ
り一体に形成されている。そして、電極コイル部5、5
はバルブ軸方向に沿って6.8mm程度離間して互いに対向
され、また電極軸部4、4は上記電極コイル部5、5先
端間の距離より大き離間寸法を有して上記圧潰封止部2
に封着されたMoなどのような金属箔導体6,6にそれぞれ
接続されている。金属箔導体6,6はそれぞれ外部リード
線7,7に接続されている。
電極コイル部5とで構成され、本実施例の場合、電極軸
部4と電極コイル部5は線径0.5mmの純レニウム線によ
り一体に形成されている。そして、電極コイル部5、5
はバルブ軸方向に沿って6.8mm程度離間して互いに対向
され、また電極軸部4、4は上記電極コイル部5、5先
端間の距離より大き離間寸法を有して上記圧潰封止部2
に封着されたMoなどのような金属箔導体6,6にそれぞれ
接続されている。金属箔導体6,6はそれぞれ外部リード
線7,7に接続されている。
なお、バルブ1内には始動用希ガスと、所定量の水銀お
よびSnI2、NaI、TlI、InI、NaBr、LiBrなどの金属ハロ
ゲン化物が封入されている。
よびSnI2、NaI、TlI、InI、NaBr、LiBrなどの金属ハロ
ゲン化物が封入されている。
このような片封止形メタルハライドランプにおいては、
安定点灯時のランプ電流Iが1.8Aで、この時のランプ入
力電力Wは150Wとなるように設定されている。
安定点灯時のランプ電流Iが1.8Aで、この時のランプ入
力電力Wは150Wとなるように設定されている。
また、発光管の内表面積Sは3.5cm2であり、発光管単位
表面積当りのランプ負荷は約43W/cm2となっており、し
たがって従来の両封止形メタルハライドランプに比べて
ランプ負荷はほぼ2倍以上に高くなっている。
表面積当りのランプ負荷は約43W/cm2となっており、し
たがって従来の両封止形メタルハライドランプに比べて
ランプ負荷はほぼ2倍以上に高くなっている。
このような構成の小形メタルハライドランプについて作
用を説明する。
用を説明する。
本実施例の電極3は、電極軸部4と電極コイル部5が純
レニウム線により一体に形成されているので、圧潰封止
部2の圧潰加工時に電極軸部4が加熱されても、レニウ
ム(Re)は酸化する温度がたかいので酸化する割合いが
低減される。
レニウム線により一体に形成されているので、圧潰封止
部2の圧潰加工時に電極軸部4が加熱されても、レニウ
ム(Re)は酸化する温度がたかいので酸化する割合いが
低減される。
このため、酸化による電極物質の飛散が少なくなり、電
極物質のバルブ内面への付着が防止され、光束維持率が
高くなる。
極物質のバルブ内面への付着が防止され、光束維持率が
高くなる。
また、電極3がレニウム(Re)により形成されているこ
とから、熱伝導割合いが小さくなり、点灯中の電極軸部
4の温度上昇が抑止される。このため、電極軸4の根元
部間にアークスポットが移ることもなく、電極軸根元部
間の放電が防止され、電極軸部4の細りによる折損が解
消されるから、寿命が長くなる。
とから、熱伝導割合いが小さくなり、点灯中の電極軸部
4の温度上昇が抑止される。このため、電極軸4の根元
部間にアークスポットが移ることもなく、電極軸根元部
間の放電が防止され、電極軸部4の細りによる折損が解
消されるから、寿命が長くなる。
なお、電極軸部4の線径dmm(本実施例の場合は電極コ
イル部5も含む)は、ランプ安定点灯時のランプ電流を
Iアンペアとした場合、 2.4≦I/d≦4.5 の範囲がよい。
イル部5も含む)は、ランプ安定点灯時のランプ電流を
Iアンペアとした場合、 2.4≦I/d≦4.5 の範囲がよい。
すなわち、電極軸部4の線径dが太くなると、熱容量が
増えるので電極軸4の温度上昇が抑止され、電極物質の
飛散および細りが少なくなり、光束維持率を高め、かつ
折損を防止してランプ寿命が向上するが、電極軸部4の
線径dが過度に太くなり過ぎると、電極温度が過剰に下
がり過ぎ、立消えが生じたり、ハロゲンサイクルを阻害
するなどの不具合がある。
増えるので電極軸4の温度上昇が抑止され、電極物質の
飛散および細りが少なくなり、光束維持率を高め、かつ
折損を防止してランプ寿命が向上するが、電極軸部4の
線径dが過度に太くなり過ぎると、電極温度が過剰に下
がり過ぎ、立消えが生じたり、ハロゲンサイクルを阻害
するなどの不具合がある。
このようなことから、本発明者等の実験により、電極軸
部4の線径d(mm)と安定点灯時のランプ電流I(アン
ペア)との関係は、2.4≦I/d≦4.5の範囲が良いことが
確認されている。
部4の線径d(mm)と安定点灯時のランプ電流I(アン
ペア)との関係は、2.4≦I/d≦4.5の範囲が良いことが
確認されている。
また、この数値関係は、150Wのメタルハライドランプば
かりでなく、他の定格ワットのランプでも同様である。
かりでなく、他の定格ワットのランプでも同様である。
なお、上記実施例では電極3を純レニウム(Re)により
形成した場合を説明したが、電極3をレニウムとタング
ステンの合金で形成しても、従来の純タングステンまた
はトリエ−テッドタングステンにより形成したものより
も効果が認められる。
形成した場合を説明したが、電極3をレニウムとタング
ステンの合金で形成しても、従来の純タングステンまた
はトリエ−テッドタングステンにより形成したものより
も効果が認められる。
このようなレニウム−タングステン合金を使用する場合
は、その混合比(重量比)Re/Wは0.05以上にする必要が
ある。混合比Re/Wが0.05未満であると、レニウムを使用
する初期の目的が達成できず、電極物質の飛散および細
りが生じ易く、光束維持率が低下し、かつ折損によりラ
ンプの寿命が短かくなる。
は、その混合比(重量比)Re/Wは0.05以上にする必要が
ある。混合比Re/Wが0.05未満であると、レニウムを使用
する初期の目的が達成できず、電極物質の飛散および細
りが生じ易く、光束維持率が低下し、かつ折損によりラ
ンプの寿命が短かくなる。
この点を確認した実験結果を下表に示す。
上記表の結果からも、レニウム−タングステン合金の混
合比Re/Wを0.05以上にしなければならないことが裏付け
られる。
合比Re/Wを0.05以上にしなければならないことが裏付け
られる。
なお、混合比Re/Wは0.1以上であれば一層好ましく、ま
た上限は0.5以下であることが望ましい。上限が0.5であ
るのは、レニウムは高価であるから多量に使用するとコ
スト高になるばかりでなく、レニウムはばね性が良好で
ありタングステンに比べて硬度が低いので加工し難く、
特に先端コイル部の加工がし難くなるためである。
た上限は0.5以下であることが望ましい。上限が0.5であ
るのは、レニウムは高価であるから多量に使用するとコ
スト高になるばかりでなく、レニウムはばね性が良好で
ありタングステンに比べて硬度が低いので加工し難く、
特に先端コイル部の加工がし難くなるためである。
次に、第1の発明の第2の実施例を、第2図にもとづき
説明する。
説明する。
本実施例では、電極3の電極軸部4と電極コイル部5を
別々に形成したものであり、電極軸部4は線径0.5mmの
純レニウムまたはレニウム−タングステン合金線により
形成し、電極コイル部5は線径0.3mmの純タングステン
またはトリエ−テッドタングステンにより形成したもの
である。
別々に形成したものであり、電極軸部4は線径0.5mmの
純レニウムまたはレニウム−タングステン合金線により
形成し、電極コイル部5は線径0.3mmの純タングステン
またはトリエ−テッドタングステンにより形成したもの
である。
電極コイル部5は、電極軸部4の屈曲した先端に巻付け
られている。
られている。
その他の構成は第1図の実施例の場合と同様であり、こ
のようにしても第1の実施例と同様の効果を奏する。
のようにしても第1の実施例と同様の効果を奏する。
そしてこの場合、電極軸部4の線径をd1(mm)、電極コ
イル部5の線径をd2(mm)とすると、 0.3≦d2/d1≦1.3 の関係を満足することが望ましい。
イル部5の線径をd2(mm)とすると、 0.3≦d2/d1≦1.3 の関係を満足することが望ましい。
すなわち、電極コイル部5の線径が太くなりすぎると、
熱容量が増し、温度上昇し難くなり、アークスポットが
電極コイル部5に発生し難くなる。このため電極コイル
部5の線径を電極軸部4の線径に比べて1.3倍以下に
し、0.3≦d2/d1≦1.3の関係を満足すると安定した放電
が維持される。
熱容量が増し、温度上昇し難くなり、アークスポットが
電極コイル部5に発生し難くなる。このため電極コイル
部5の線径を電極軸部4の線径に比べて1.3倍以下に
し、0.3≦d2/d1≦1.3の関係を満足すると安定した放電
が維持される。
なお、上記第2の実施例の場合も、2.4≦I/d≦4.5の関
係を満足することが望ましく、またレニウム−タングス
テン合金を用いる場合はRe/W比≧0.05の関係を満足する
ことが望ましく、これらの理由は前述したと同様であ
る。
係を満足することが望ましく、またレニウム−タングス
テン合金を用いる場合はRe/W比≧0.05の関係を満足する
ことが望ましく、これらの理由は前述したと同様であ
る。
このように、第1および第2の実施例の記載から、電極
3は、少なくともその電極軸部4を、純レニウム金属ま
たはレニウム−タングステン合金により形成すればよい
ことが判る。
3は、少なくともその電極軸部4を、純レニウム金属ま
たはレニウム−タングステン合金により形成すればよい
ことが判る。
次に、第2の発明について、第3図にもとづき説明す
る。
る。
この実施例においては、電極3は、電極軸部4と電極コ
イル部5が一体に形成され、これら電極軸部4および電
極コイル部5はタングステンまたはトリエ−テッドタン
グステンにより構成されている。
イル部5が一体に形成され、これら電極軸部4および電
極コイル部5はタングステンまたはトリエ−テッドタン
グステンにより構成されている。
なお、電極は、第2図と同様に、電極軸部と電極コイル
部が別体に形成されていてもよいが、この場合でも電極
軸部4および電極コイル部5ともにタングステンまたは
トリエ−テッドタングステンにより形成されている。
部が別体に形成されていてもよいが、この場合でも電極
軸部4および電極コイル部5ともにタングステンまたは
トリエ−テッドタングステンにより形成されている。
そして、電極軸部4の直線部分には、純レニウム金属ま
たはレニウム−タングステン合金により形成されたチュ
ーブ10が被覆されている。
たはレニウム−タングステン合金により形成されたチュ
ーブ10が被覆されている。
その他の構造は第1図に示した第1の実施例と同様であ
ってもよい。
ってもよい。
このような構成の場合は、一対の電極3を発光管バルブ
1の一端側に封止する際、加熱軟化されたバルブ端部に
電極軸部4が近づいても、この電極軸部4には純レニウ
ム金属またはレニウム−タングステン合金からなるチュ
ーブ10が被覆されているので、タングステンからなる電
極軸部4が酸化することが防止され、かつ純レニウム金
属またはレニウム−タングステン合金は酸化し難いので
このチューブ10の酸化も防止される。
1の一端側に封止する際、加熱軟化されたバルブ端部に
電極軸部4が近づいても、この電極軸部4には純レニウ
ム金属またはレニウム−タングステン合金からなるチュ
ーブ10が被覆されているので、タングステンからなる電
極軸部4が酸化することが防止され、かつ純レニウム金
属またはレニウム−タングステン合金は酸化し難いので
このチューブ10の酸化も防止される。
このため、ランプ点灯中に、電極軸部4およびチューブ
10の物質が飛散することが少なくなり、バルブの黒化が
防止され、光束維持率が向上する。
10の物質が飛散することが少なくなり、バルブの黒化が
防止され、光束維持率が向上する。
なお、第2の発明の場合、チューブ10に代わって電極軸
部4の外表面に純レニウム金属またはレニウム−タング
ステン合金からなる被膜、被層を形成してもよい。被膜
や被層は、メッキ、粉末の塗付などの手段で構成するこ
とができる。
部4の外表面に純レニウム金属またはレニウム−タング
ステン合金からなる被膜、被層を形成してもよい。被膜
や被層は、メッキ、粉末の塗付などの手段で構成するこ
とができる。
また、第1の発明および第2の発明は、WL/Sの値が20〜
70の高負荷で点灯されるランプに適用されることは言う
までもない。
70の高負荷で点灯されるランプに適用されることは言う
までもない。
そしてまた、上記いづれの発明も、特に封入ハロゲンと
してハロゲン化錫(SnI2)を用いた場合に一層効果的で
あり、ハロゲン化錫はハロゲンサイクルを促し、電極物
質の飛散を促進させ易いため、本発明の適用が一層有効
である。
してハロゲン化錫(SnI2)を用いた場合に一層効果的で
あり、ハロゲン化錫はハロゲンサイクルを促し、電極物
質の飛散を促進させ易いため、本発明の適用が一層有効
である。
さらに、本発明は上記実施例で説明したメタルハライド
ランプに制約されず、要するにバルブの一端部のみに圧
潰封止部を形成した放電灯であればよく、したがって高
圧水銀ランプなどのような他の小形金属蒸気放電灯であ
ってもよい。
ランプに制約されず、要するにバルブの一端部のみに圧
潰封止部を形成した放電灯であればよく、したがって高
圧水銀ランプなどのような他の小形金属蒸気放電灯であ
ってもよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の1番目によれば、電極の電
極軸部を、純レニウム金属またはレニウム−タングステ
ン合金により形成したので、封着時に加熱されても酸化
し難く、したがって点灯中に飛散が防止されて管壁に付
着し難くなり、黒化が低減される。また、点灯中には熱
伝導率が低いことから電極軸部の温度上昇が抑止され、
電極軸根元部間の放電発生が防止され、電極軸の折損が
軽減される。このようなことから、WL/Sの値が20〜70の
高負荷で点灯される片封止形のランプにも拘らず、光束
維持率が高くなり、かつランプ寿命が向上する。
極軸部を、純レニウム金属またはレニウム−タングステ
ン合金により形成したので、封着時に加熱されても酸化
し難く、したがって点灯中に飛散が防止されて管壁に付
着し難くなり、黒化が低減される。また、点灯中には熱
伝導率が低いことから電極軸部の温度上昇が抑止され、
電極軸根元部間の放電発生が防止され、電極軸の折損が
軽減される。このようなことから、WL/Sの値が20〜70の
高負荷で点灯される片封止形のランプにも拘らず、光束
維持率が高くなり、かつランプ寿命が向上する。
また、本発明の2番目によれば、電極軸部を純レニウム
金属またはレニウム−タングステン合金により被覆した
ので、封着時に加熱されても酸化し難く、したがって点
灯中の飛散が防止されて管壁に付着し難くなり、黒化が
低減され、この場合も、高負荷で片封止形のランプにも
拘らず、光束維持率が高くなる。
金属またはレニウム−タングステン合金により被覆した
ので、封着時に加熱されても酸化し難く、したがって点
灯中の飛散が防止されて管壁に付着し難くなり、黒化が
低減され、この場合も、高負荷で片封止形のランプにも
拘らず、光束維持率が高くなる。
第1図は第1の発明の第1の実施例を示す小形メタルハ
ライドランプの断面図、第2図は第1の発明の第2の実
施例を示す小形メタルハライドランプの断面図、第3図
は第2の発明の実施例を示す小形メタルハライドランプ
の断面図である。 1……発光管バルブ、2……圧潰封止部、3……電極、
5……電極コイル部、6……金属箔導体、10……チュー
ブ。
ライドランプの断面図、第2図は第1の発明の第2の実
施例を示す小形メタルハライドランプの断面図、第3図
は第2の発明の実施例を示す小形メタルハライドランプ
の断面図である。 1……発光管バルブ、2……圧潰封止部、3……電極、
5……電極コイル部、6……金属箔導体、10……チュー
ブ。
Claims (2)
- 【請求項1】一端に圧潰封止部を形成するとともに、こ
の圧潰封止部に一対の電極を封着し、これら電極を放電
空間内で互いに対向させた発光管内に、始動用希ガスと
発光金属および水銀を封入し、かつ入力電力をWL(ワッ
ト)、発光管の内表面積をS(cm2)としたとき、WL/S
の値が20〜70の負荷で点灯される片封止形の小形金属蒸
気放電灯において、 上記電極は少なくとも電極軸部を、純レニウム金属また
はレニウム−タングステン合金により形成したことを特
徴とする小形金属蒸気放電灯。 - 【請求項2】一端に圧潰封止部を形成するとともに、こ
の圧潰封止部に一対の電極を封着し、これら電極を放電
空間内で互いに対向させた発光管内に、始動用希ガスと
発光金属および水銀を封入し、かつ入力電力をWL(ワッ
ト)、発光管の内表面積をS(cm2)としたとき、WL/S
の値が20〜70の負荷で点灯される片封止形の小形金属蒸
気放電灯において、 上記電極はタングステン金属からなり、その電極軸部に
純レニウム金属またはレニウム−タングステン合金によ
りなる被覆を施したことを特徴とする小形金属蒸気放電
灯。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63194573A JPH07118304B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | 小形金属蒸気放電灯 |
KR1019890006909A KR910010108B1 (ko) | 1988-05-27 | 1989-05-23 | 편봉지형 메탈해라이드 램프 |
EP19890109379 EP0343625A3 (en) | 1988-05-27 | 1989-05-24 | Single end-sealed metal halide lamp |
US07/356,874 US4973880A (en) | 1988-05-27 | 1989-05-25 | Single end-sealed metal halide lamp |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63194573A JPH07118304B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | 小形金属蒸気放電灯 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0246648A JPH0246648A (ja) | 1990-02-16 |
JPH07118304B2 true JPH07118304B2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=16326785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63194573A Expired - Lifetime JPH07118304B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-08-05 | 小形金属蒸気放電灯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07118304B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DK0554350T3 (da) * | 1990-10-25 | 1997-09-22 | Fusion Systems Corp | Lampe med høj effekt |
US5798611A (en) * | 1990-10-25 | 1998-08-25 | Fusion Lighting, Inc. | Lamp having controllable spectrum |
US6020676A (en) * | 1992-04-13 | 2000-02-01 | Fusion Lighting, Inc. | Lamp with light reflection back into bulb |
JP2002352772A (ja) * | 2001-05-24 | 2002-12-06 | Phoenix Denki Kk | 超高圧放電灯 |
-
1988
- 1988-08-05 JP JP63194573A patent/JPH07118304B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0246648A (ja) | 1990-02-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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