JPH07117678A - 幼児用シート - Google Patents

幼児用シート

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JPH07117678A
JPH07117678A JP26143193A JP26143193A JPH07117678A JP H07117678 A JPH07117678 A JP H07117678A JP 26143193 A JP26143193 A JP 26143193A JP 26143193 A JP26143193 A JP 26143193A JP H07117678 A JPH07117678 A JP H07117678A
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JP
Japan
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seat
arm
lock
caster
infant
Prior art date
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Pending
Application number
JP26143193A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Otobe
哲郎 音部
Hiroshi Matsumoto
洋 松本
Kazuhiro Sasaki
和弘 佐々木
Kazumasa Okumura
和雅 奥村
Kazuo Sato
一夫 佐藤
Masaaki Totani
正昭 戸谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IZUMI KOGYO KK
RIIMAN KK
Toyota Industries Corp
Original Assignee
IZUMI KOGYO KK
RIIMAN KK
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
Application filed by IZUMI KOGYO KK, RIIMAN KK, Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical IZUMI KOGYO KK
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Priority to CN94117175A priority patent/CN1107110A/zh
Priority to EP94307672A priority patent/EP0650881A1/en
Publication of JPH07117678A publication Critical patent/JPH07117678A/ja
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  • Carriages For Children, Sleds, And Other Hand-Operated Vehicles (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】幼児用シートの操作性及び作業性を向上させた
ことを目的とする。 【構成】シート本体3 のフロント側及びリア側において
互いに干渉しないようにキャスタ106,111 を設けたキャ
スタアーム105,110 を回動可能に設ける。前記キャスタ
106,111 はキャスタアーム105,110 の回動により座部5
の左右両側側部の収容収容位置又は座部5 より離間した
下方の走行位置に位置する。キャスタアーム105 には連
結杆120 を回動可能に設ける。キャスタアーム110 には
ロック部材140 を設ける。連結杆120 とロック部材140
とを連結支持ピン142 にて連結する。レバーアーム128
によって連結杆120 及びロック部材は連結支持ピン142
を中心に折り畳み動作する。従って、レバーアーム128
を操作するとキャスタアーム105,110 のキャスタ106,11
1 は座部5 における左右両側側部の収容位置に位置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は幼児用シートに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の車両シートは大人の体
格を基準として設計されており、体の小さい幼児が座っ
た場合には体の位置が低くなる。又、シートベルトを使
用してもしっかりと幼児の体を保持することが難しかっ
た。そこで、通常の車両シートの上に幼児用シート(チ
ャイルドシート)を載置し、幼児が座った場合にしっか
りと体を保持できるようにしている。
【0003】又、近年、自動車の普及により幼児を乗せ
て外出する機会が増えてきている。そして、幼児と自動
車を降りて移動する際に、幼児をベビーカーに乗せてい
る。従って、幼児とともに外出する際は、チャイルドシ
ート及びベビーカーを両方準備する必要がある。する
と、車室内にベビーカーを搭載するためのかなり広いス
ペースを確保する必要があり、荷物等を積載するスペー
スが狭くなってしまう。
【0004】この対策として、チャイルドシートとベビ
ーカーとの機能を合わせ持つ幼児用シートが例えば、特
開平4−232175号公報に提案されている。これは
幼児用シートのシェルに設けられたクランプ部材を操作
した状態でステムを引き上げると、前輪及び後輪が幼児
用シートの下部に収容され、幼児用シートをチャイルド
シートに変化させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、幼児用
シートの下部に前輪及び後輪を収容してチャイルドシー
トとする構成となっているため、前輪及び後輪の分だけ
チャイルドシートが高くなってしまう。一般に、車室内
は車両の天井との距離が余り設けられていない。従っ
て、このチャイルドシートでは、天井とチャイルドシー
トとが干渉しやすくなるため、チャイルドシートを車両
シートに乗せたり降ろしたりする作業が大変面倒である
という問題がある。
【0006】又、幼児用シートのクランプ部材を操作し
た状態でステムを操作しなければならず、幼児用シート
に幼児が乗っている状態で、該幼児用シートをベビーカ
ーにしたりチャイルドシートにしたるする操作が大変面
倒であるという問題がある。
【0007】更に、幼児用シートのクランプ部材を操作
した状態でステムを操作するが、幼児用シートを持ち上
げた状態にしなければ、前輪及び後輪を露出させたり収
納させたりすることができず、作業性が大変悪いという
問題がある。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、第1の目的は、幼児用シートをベビ
ーカーとしたときの状態をコンパクトにした幼児用シー
トを提供することにある。
【0009】第2の目的は、幼児用シートをチャイルド
シートにするときの作業性を向上させた幼児用シートを
提供することにある。第3の目的は、幼児用シートをチ
ャイルドシートにするとき、安定した状態で幼児用シー
トを持つことができるようにした幼児用シートを提供す
ることにある。
【0010】第4の目的は、幼児用シートをチャイルド
シートとして車両シートに搭載したとき、動かしやすく
した幼児用シートを提供することにある。第5の目的
は、幼児用シートをベビーカーにするときの作業性を向
上させた幼児用シートを提供することにある。
【0011】第6の目的は、幼児用シートをベビーカー
にするとき、安定した状態で幼児用シートを持つことが
できるようにした幼児用シートを提供することにある。
第7の目的は、幼児用シートをベビーカーにするときの
誤動作を防止するようにした幼児用シートを提供するこ
とにある。
【0012】第8の目的は、幼児用シートをベビーカー
にしたとき、前輪及び後輪に触れないようにした幼児用
シートを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、自動車の車両シートに載置
可能な座部及び背部より構成されるシート本体より成る
幼児用シートにおいて、前記シート本体のフロント側に
回動可能に設けられ、その先端に車輪を備えるととも
に、その車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収
容位置又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置
させるフロント側脚部材と、前記シート本体のリア側に
回動可能に設けられ、その先端に車輪を備えるととも
に、その車輪を回動により前記背部の左右両側側部の収
容位置又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置
させるリア側脚部材と、前記フロント側及びリア側脚部
材を一体回動可能に連結するとともに、該フロント側及
びリア側脚部材の一体回動により揺動する連結手段と、
前記連結手段によりフロント側及びリア側脚部材を一体
回動させる操作手段とを備え、前記操作手段の操作に基
づいて連結手段によりフロント側及びリア側脚部材を一
体回動させ、前記フロント側及びリア側脚部材の車輪を
背部の左右両側側部及び座部の左右両側側部の収容位置
に位置させるようにしたことをその要旨とする。
【0014】請求項2記載の発明は、自動車の車両シー
トに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本体
より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフロ
ント側及びリア側において互いに干渉しないように回動
可能に設けられ、その先端に車輪を備えるとともに、そ
の車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収容位置
又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置させる
フロント側脚部材及びリア側脚部材と、前記フロント側
脚部材に回動可能に設けられた第1の連結手段と、前記
リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、前記第1
及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピンと、前記
第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折り畳み動
作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交差するよ
うに回動させる操作手段とを備え、前記操作手段の操作
に基づいて前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中
心に折り畳み動作させることにより、フロント側及びリ
ア側脚部材を交差するように回動させ、前記フロント側
及びリア側脚部材の車輪を座部の左右両側側部の収容位
置に位置させるようにしたことをその要旨とする。
【0015】請求項3記載の発明は、自動車の車両シー
トに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本体
より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフロ
ント側及びリア側において互いに干渉しないように回動
可能に設けられ、その先端に車輪を備えるとともに、そ
の車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収容位置
又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置させる
フロント側脚部材及びリア側脚部材と、前記フロント側
脚部材に回動可能に設けられた第1の連結手段と、前記
リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、前記第1
及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピンと、前記
第1の連結手段に対して摺動可能に設けられ、前記第2
の連結手段と係合してフロント側及びリア側脚部材の折
り畳み動作を規制するロック摺動部材と、前記第1の連
結手段に対して回動可能に設けられ、前記ロック摺動部
材を摺動させて該ロック摺動部材と第2の連結部材との
係合を解除する解除部材と、前記解除部材によりロック
摺動部材を摺動させ、該ロック摺動部材と第2の連結部
材との係合を解除するとともに、前記第1及び第2の連
結手段を連結ピンを中心に折り畳み動作させ、前記フロ
ント側及びリア側脚部材を交差するように回動させる操
作手段とを備え、前記操作手段の操作に基づいて前記フ
ロント側及びリア側脚部材の車輪を座部の左右両側側部
の収容位置に位置させるようにしたことをその要旨とす
る。
【0016】請求項4記載の発明は、前記シート本体に
おける座部の左右両側側部に位置するように前記操作手
段を連結手段に設けたことをその要旨とする。請求項5
記載の発明は、前記シート本体における座部の左右両側
側部に位置するように前記操作手段を第1の連結手段に
設けたことをその要旨とする。
【0017】請求項6記載の発明は、前記操作手段はフ
ロント側に湾曲するように形成したことをその要旨とす
る。請求項7記載の発明は、自動車の車両シートに載置
可能な座部及び背部より構成されるシート本体より成る
幼児用シートにおいて、前記シート本体の左右両側には
該シート本体に対して空間部を形成するように握り部材
を設けたことをその要旨とする。
【0018】請求項8記載の発明は、前記握り部材はシ
ート本体の座部と背部とを接続するように設けたことを
その要旨とする。請求項9記載の発明は、前記シート本
体における背部の左右少なくとも一方の側には空間部を
形成するように背部側握り部材を設けたことをその要旨
とする。
【0019】請求項10記載の発明は、自動車の車両シ
ートに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本
体より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフ
ロント側及びリア側において互いに干渉しないように回
転可能に設けられ、その先端に車輪を備えるとともに、
その車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収容位
置又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置させ
るフロント側脚部材及びリア側脚部材と、前記フロント
側脚部材に回動可能に設けられた第1の連結手段と、前
記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、前記第
1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピンと、前
記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折り畳み
動作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交差する
ように回動させて車輪を収容位置に位置させたとき、そ
の状態を保持させる収容位置ロック手段と、前記シート
本体の左右両側に該シート本体に対して空間部を形成す
るように設けられた握り部材と、前記握り部材の少なく
とも一方に設けられ、前記収容位置ロック手段のロック
を解除し、前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中
心に開放動作させる収容位置ロック解除手段と、前記握
り部材を握ってシート本体を持ち上げるとともに、該握
り部材の少なくとも一方に設けられた収容位置ロック解
除手段を操作し、前記収容位置に収容されたフロント側
及びリア側脚部材の車輪を座部より離間した下方の走行
位置に位置させるようにしたことをその要旨とする。
【0020】請求項11記載の発明は、前記収容位置ロ
ック手段をシート本体の左右両側に設けるとともに、そ
れぞれの収容位置ロック手段のロックを解除する収容位
置ロック解除手段をシート本体の左右両側に設けられた
握り部材にそれぞれ設けたことをその要旨とする。
【0021】請求項12記載の発明は、自動車の車両シ
ートに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本
体より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフ
ロント側及びリア側において互いに干渉しないように回
動可能に設けられ、その先端に車輪を備えるとともに、
その車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収容収
容位置又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置
させるフロント側脚部材及びリア側脚部材と、前記フロ
ント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連結手段
と、前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、
前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
と、前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折
り畳み動作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交
差するように回動させる操作手段と、前記操作手段の操
作に基づいて前記フロント側及びリア側脚部材の車輪を
座部の左右両側側部の収容位置に位置させたとき、該フ
ロント側及びリア側脚部材の車輪をカバーするカバー部
材を設けたことをその要旨とする。
【0022】請求項13記載の発明は、自動車の車両シ
ートに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本
体より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフ
ロント側及びリア側において互いに干渉しないように回
動可能に設けられ、その先端に車輪を備えるとともに、
その車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収容収
容位置又は前記座部より離間した下方の走行位置に位置
させるフロント側脚部材及びリア側脚部材と、前記フロ
ント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連結手段
と、前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、
前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
と、前記前記第1の連結手段に設けられ、前記第1及び
第2の連結手段を連結ピンを中心に折り畳み動作させ、
前記フロント側及びリア側脚部材を交差するように回動
させる操作手段と、前記操作手段の操作に基づいて前記
フロント側及びリア側脚部材の車輪を座部の左右両側側
部の収容位置に位置させた後、前記操作手段によりリア
側脚部材の車輪の上方を覆うように第1の連結手段に操
作手段を回動可能に設けたことをその要旨とする。
【0023】請求項14記載の発明は、前記第1の連結
手段と操作手段との間には付勢手段が設けられ、前記操
作手段の操作に基づいて前記フロント側及びリア側脚部
材の車輪を座部の左右両側側部の収容位置に位置させた
後、前記付勢手段の付勢力により操作手段をリア側脚部
材の車輪の上方を覆うように回動させるようにしたこと
をその要旨とする。
【0024】請求項15記載の発明は、前記フロント側
及びリア側脚部材の車輪を走行位置に位置させたとき、
前記付勢手段によりフロント側に付勢される操作部材の
回動を規制し、座部における左右両側側部に位置させる
規制手段を設けたことをその要旨とする。
【0025】
【作用】請求項1記載の発明によれば、操作手段の操作
に基づいて連結手段はフロント側脚部材とリア側脚部材
とを一体回動させるとともに、該連結手段は揺動する。
そして、フロント側脚部材の車輪は座部の左右両側側部
の収容位置に収容され、リア側脚部材の車輪は背部の左
右両側側部の収容位置に収容される。従って、フロント
側及びリア側脚部材の車輪はシート本体の下面から突出
しない。
【0026】請求項2記載の発明によれば、操作手段の
操作に基づいて第1及び第2の連結手段は連結ピンを中
心に折り畳み動作し、フロント側及びリア側脚部材は交
差するように回動する。そして、フロント側及びリア側
脚部材の車輪は座部の左右両側側部の収容位置に収容さ
れる。従って、フロント側及びリア側脚部材の車輪はシ
ート本体の下面から突出しない。
【0027】請求項3記載の発明によれば、操作手段の
操作により解除部材がロック摺動部材を摺動させ、該ロ
ック摺動部材と第2の連結部材との係合を解除する。こ
の状態で操作手段をさらに操作すると、第1の及び第2
の連結手段は連結ピンを中心に折り畳み動作し、フロン
ト側及びリア側脚部材は交差するように回動する。そし
て、フロント側及びリア側脚部材の車輪は座部の左右両
側側部の収容位置に収容される。従って、フロント側及
びリア側脚部材の車輪はシート本体の下面から突出しな
い。
【0028】請求項4記載の発明によれば、シート本体
における座部の左右両側側部に位置するように操作手段
が連結手段に設けられている。そのため、シート本体を
持ち上げる動作と連結手段を介してフロント側及びリア
側脚部材を一体回動させて車輪を収容位置に収容させる
動作とを同時に行える。
【0029】請求項5記載の発明によれば、シート本体
における座部の左右両側側部に位置するように操作手段
が第1の連結手段に設けられている。そのため、幼児用
シートを持ち上げる動作と第1及び第2の連結手段を連
結ピンを中心に折り畳み動作することによりフロント側
及びリア側脚部材を回動させて車輪を収容位置に収容さ
せる動作とを同時に行える。
【0030】請求項6記載の発明によれば、操作手段が
フロント側に湾曲しているため、操作手段をシート本体
のリア側から握った状態で幼児用シートを持ち上げたと
き、手の指の根本の部分に操作手段が係合するため、確
実に幼児用シートを持ち上げられる。
【0031】請求項7記載の発明によれば、空間部が形
成される握り部材を確実に握り締めることができるの
で、この握り部材により幼児用シートを確実に持ち上げ
られる。
【0032】請求項8記載の発明によれば、シート本体
のリア側から握り部材を安定した状態で確実に握り締め
ることができるので、この握り部材により幼児用シート
を確実に持ち上げられる。
【0033】請求項9記載の発明によれば、シート本体
における背部の左右少なくとも一方の側に設けられた背
部側握り部材を安定した状態で確実に握り締めることが
でき、車両シートに載置された幼児用シートを容易に動
かすことができる。
【0034】請求項10記載の発明によれば、シート本
体の左右両側の握り部材を握るとともに、いずれか一方
の握り部材に設けられた収容位置ロック解除手段を操作
する。すると、収容位置ロック解除手段は収容位置ロッ
ク手段のロックを解除し、第1及び第2の連結手段を連
結ピンを中心に開放動作可能な状態とする。
【0035】この状態で、握り部材を握りながら幼児用
シートを持ち上げると、第1及び第2の連結手段は連結
ピンを中心に開放動作するので、フロント側及びリア側
脚部材は開放動作を行う。そして、フロント側及びリア
側脚部材の車輪は座部より離間した下方の走行位置に位
置する。従って、収容位置に位置したフロント側及びリ
ア側脚部材の車輪を走行位置に位置させる操作と、幼児
用シートを持ち上げる操作とを同時に行うことが可能と
なる。
【0036】請求項11記載の発明によれば、シート本
体の左右両側に設けられた握り部材の収容位置ロック解
除手段を同時に操作することにより収容位置ロック解除
手段は収容位置ロック手段のロックを解除し、第1及び
第2の連結手段は連結ピンを中心に開放動作可能な状態
となる。そのため、いずれか一方の握り部材の収容位置
ロック解除手段を操作してもフロント側及びリア側脚部
材は収容位置から走行位置に位置しない。
【0037】請求項12記載の発明によれば、操作手段
の操作に基づいて第1及び第2の連結手段は連結ピンを
中心に折り畳み動作し、フロント側及びリア側脚部材は
交差するように回動する。そして、フロント側及びリア
側脚部材の車輪は座部の左右両側側部の収容位置に収容
される。このとき、カバー部材によりフロント側及びリ
ア側脚部材の車輪はカバーされる。
【0038】請求項13記載の発明によれば、操作手段
の操作に基づいて第1及び第2の連結手段は連結ピンを
中心に折り畳み動作し、フロント側及びリア側脚部材は
交差するように回動する。そして、フロント側及びリア
側脚部材の車輪は座部の左右両側側部の収容位置に収容
される。又、第1の連結手段に回動可能に設けられた操
作手段はその回動によりリア側脚部材の車輪の上方に位
置する。そのため、操作手段によりリア側脚部材の車輪
の上方を覆うことができる。
【0039】請求項14記載の発明によれば、操作手段
の操作に基づいて第1及び第2の連結手段は連結ピンを
中心に折り畳み動作し、フロント側及びリア側脚部材は
交差するように回動する。そして、フロント側及びリア
側脚部材の車輪は座部の左右両側側部の収容位置に収容
される。又、第1の連結手段に回動可能に設けられた操
作手段は付勢手段の付勢力により回動し、その回動によ
り操作手段はリア側脚部材の車輪の上方に位置する。そ
のため、付勢手段により操作手段をリア側脚部材の車輪
の上方に位置させることが可能となる。
【0040】請求項15記載の発明によれば、第1の連
結手段に回動可能に設けられた操作手段は付勢手段によ
り付勢されてシート本体のフロント側に回動する。この
操作手段は規制手段により座部における左右外側側部に
位置する。そのため、操作手段をリア側から握って操作
するとき、操作を行いやすい位置に操作手段を配置する
ことができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図61に従って説明する。図1,2に示すように、本実
施例の幼児用安全シート1は樹脂製のベース本体2に設
けられた樹脂製のシート本体3と、該ベース本体2に設
けられた脚部4とから構成されている。
【0042】まず、ベース本体2に設けられたシート本
体3の構成について説明する。図1,図11に示すよう
に、前記シート本体3は座部5と、該座部5のリア側に
設けられた背部6とが曲面状に一体形成されることによ
り構成されている。又、座部5の左右両側においては上
方に向き、背部6の左右両側においてはシート本体3の
フロント側に向くサポート部7が一体形成されている。
このサポート部7は後述するフロントキャスタ106及
びリアキャスタ111をカバーするようになっている。
【0043】前記シート本体3における座部5の中央に
は公知であるチャイルドベルト接続装置8が設けられて
いる。そして、座部5とサポート部7との境界部分近傍
にはサブベルト9が設けられ、このサブベルト9はチャ
イルドベルト接続装置8に接続されている。又、座部5
の裏面には図示しない公知の緊急ロック巻取り機構を有
するベルト装置が設けられ、このベルト装置から延びる
一対のメインベルト10がシート本体3における背部6
のベルト通し孔11を介してチャイルドベルト接続装置
8に接続されている。
【0044】そして、前記サブベルト9及びメインベル
ト10はチャイルドベルト接続装置8に設けられた図示
しないプレススイッチを操作することにより、該チャイ
ルドベルト接続装置8から取り外すことができるように
なっている。又、メインベルト10が挿通されるベルト
通し孔11は、背部6の左右縦方向にそれぞれ3つ形成
されている。更に、前記シート本体3の表面に沿うクッ
ション性を有した布製のカバー12がかけられている。
【0045】又、図1,図5,図9,図11に示すよう
に、座部5の左右両側においては裏側へ、背部6の左右
両側においてはリア側へ突出するシート本体3の補強を
兼ねた突出部13が一体形成されている。そして、座部
5の裏側へ突出する一対の突出部13の間には配設空間
部14が形成されている。又、座部5のフロント側中央
には裏側に突出する膨出部5aが形成され、この膨出部
5aには前記ベルト接続装置8の図示しない取付ブラケ
ットが収容され、この取付ブラケットによりベルト接続
装置8が座部5に対して取付固定されている。
【0046】図11に示すように、背部6の左右両側に
形成されたサポート部7の上面には略三角形状を成した
一対の接続片15が一体形成されている。又、座部5の
左右両側に形成されたサポート部7の上面には一対の挿
通孔16が形成されている。そして、一対の挿通孔16
の間には小孔17が形成されている。又、本体シート3
における背部6の上部には一対のパイプ挿通孔18が形
成されている。
【0047】前記パイプ挿通孔18には図12に示すコ
字状に折曲形成されたハンドル19が挿通され、背部6
のリア側に突出されている。又、ハンドル19は背部6
の表面側に設けられたハンドル取付ブラケット19aに
よって該背部6の上部に対して取り付けられている。そ
して、ハンドル19は背部6の傾斜に沿って摺動し、背
部6の上部に突出したり、背部6のリア側に没入したり
するようになっている。
【0048】又、図11に示すように、背部6の上部に
はリア側に突出する四角形状となる突出部20が形成さ
れている。この突出部20を構成する背面板21及び底
面板22には平行となる一対の通し溝23a,23bが
それぞれ形成されている。又、背面板21から底面板2
2に亘って一対の通し溝23a,23bの略中央を接続
するように接続溝24が形成されている。この通し溝2
3a,23b及び接続溝24によって突出部20の背面
板21及び底面板22には一対のベルト支持片25a,
25bが形成されている。又、ベルト支持片25a,2
5bには通し溝23b内に突出する複数の歯部26が一
体形成されている。
【0049】更に、図13,図20に示すように、底面
板22及び一対のベルト支持片25a,25bには補強
プレート27が取付固定されている。補強プレート27
には通し溝23b及び接続溝24と一致させたガイド溝
28が形成されている。従って、一対のベルト支持片2
5a,25bは補強プレート27によって補強されてい
る。
【0050】図11,図12に示すように、背部6の下
部左右両側における突出部13内には取付台座30が形
成されている。又、取付台座30と隣接したサポート部
7の側面にはフック挿通孔31が形成されている。同じ
く、座部5におけるフロント側の左右両側には取付台座
32が形成されている。又、取付台座32と隣接したサ
ポート部7の側面にはフック挿通孔33が形成されてい
る。
【0051】前記シート本体3の外側からフック挿通孔
31,33を介して取付台座30,32には金属製のフ
ック34が配設され、ねじ35によって該フック34が
取付台座30,32に取付固定されている。図14に示
すように、前記フック34は取付台座30,32に取り
付けられる取付部36と、フック挿通孔31,33を介
してサポート部7の外側側面に突出するベルト係合部3
7とから構成されている。又、ベルト係合部37とサポ
ート部7の外側側面との間には所定の間隙gが形成され
ている。そして、間隙gの上部側が常に開口するように
フック34が取付台座30,32に取付固定されてい
る。更に、ベルト係合部37の先端には間隙g側に突出
する半円弧状のベルト係合突部38が一体形成されてい
る。
【0052】図1,図11,図12,図16,図17に
示すように、サポート部7の上面に形成された一対の挿
通孔16には湾曲形成された樹脂製の握り部材としての
サイドガード40の一端に形成された一対のガード接続
片41が挿入されている。このガード接続片41はサポ
ート部7の側部から螺入されるタッピングねじ42によ
ってサポート部7に接続されている。従って、サイドガ
ード40はタッピングねじ42を中心に回動可能に支持
されている。
【0053】図15,図18に示すように、前記サイド
ガード40の他端側内部には、該サイドガード40の幅
方向に壁部材40aが一体形成されている。又、前記サ
イドガード40の他端部側における壁部材40a及びサ
イドガード40には、該壁部材40aと直交する間隙吸
収壁40bが一体形成されている。
【0054】又、図15,図18に示すように、サイド
ガード40の他端にはサポート部7に形成された一対の
接続片15が挿入されている。そして、一対の接続片1
5の間に前記間隙吸収壁40bが配設されている。
【0055】前記サイドガード40の外側側部から該サ
イドガード40のガード孔43及び一対の接続片15の
接続孔15a並びに間隙吸収壁40bの接続孔40cに
挿入されるガード接続ピン44によってサイドガード4
0は接続片15に接続されている。
【0056】前記ガード接続ピン44にはスリット45
が形成され、その先端には弾性片46が形成されてい
る。又、弾性片46の先端外周面には係止爪47が張出
形成され、この係止爪47はサイドガード40のガード
孔43の外周縁と係合する。そのため、ガード接続ピン
44は容易に抜け出ないようになっている。
【0057】又、サイドガード40の内側におけるガー
ド孔43の外側外周縁には爪収納凹部40dが形成さ
れ、前記係止爪47が配設されるようになっている。そ
のため、係止爪47が形成された側のガード接続ピン4
4がサイドガード40の内側、即ち座部5側に突出しな
いようになっている。又、係止爪47と爪収納凹部40
dとの間には指先が入れられる挿入空間部が形成されて
いる。
【0058】更に、係止爪47には寸法t1が形成さ
れ、この寸法t1はサイドガード40と接続片15との
間の寸法t2や間隙吸収壁40bと接続片15との間の
寸法t3より大きくなるように形成されている。
【0059】又、爪収納凹部40dの挿入空間部に指先
を入れ、弾性片46を操作して係止爪47とガード孔4
3の外周縁との係合を解除した状態とすれば、ガード接
続ピン44をガード孔43、接続孔40c及び接続孔1
5aから抜き取ることができるようになっている。
【0060】このとき、係止爪47の寸法t1は寸法t
2,t3より大きく形成されているため、サイドガード
40と接続片15との間や間隙吸収壁40bと接続片1
5との間に係止爪47が入り込まないようになってい
る。従って、ガード接続ピン44を確実に抜き取った
り、差し込んでサイドガード40と接続片15とを確実
に接続したりすることができるようになっている。その
ため、図21に示すように、サイドガード40はタッピ
ングネジ42を中心に回動するようになっている。
【0061】又、カバー12の各箇所にはサイドガード
40、チャイルドベルト接続装置8、サブベルト9、メ
インベルト10を通すための孔48が形成されている。
尚、説明の便宜上、図15に接続片15を挿通するため
の孔48を示す。この孔48の内縁は内側に折り込ま
れ、縫い糸49によって縫着されている。そのため、カ
バー12の繊維がほつれないようになっている。
【0062】図16,図17,図19に示すように、前
記サイドガード40は断面四角となる中空状に形成さ
れ、その下部には開口部50が形成されている。又、サ
イドガード40の略中央内部にはL字状に形成された収
容位置ロック解除手段としてのロック解除レバー51が
支軸52によりサイドガード40に対して回動可能に支
持されている。そして、ロック解除レバー51の一端が
サイドガード40の開口部50を介して下方に露出する
ようになっている。
【0063】又、サイドガード40の一端側の上面には
フロントガード挿入孔53が形成されている。そして、
図19に示すように、サイドガード40内にはフロント
ガード挿入孔53の外周縁と一体に弾性を有した係合解
除ガイド片54が形成されている。又、フロントガード
挿入孔53側におけるガイド片54の側面には係合爪5
5が一体形成されている。
【0064】前記サイドガード40のフロントガード挿
入孔53には湾曲形成されたフロントガード56の両端
に一体形成されたガード連結片57が挿入されている。
ガード連結片57には略四角形状を成す爪係合孔58が
形成されている。そして、ガード連結片57の爪係合孔
58と係合解除ガイド片54の結合爪55とが係合して
前記フロントガード56が一対のサイドガード40に連
結固定されている。
【0065】又、A矢印方向にサイドガード40内の係
合解除ガイド片54を撓ませて係合爪55と爪係合孔5
8との係合を解除すれば、サイドガード40からフロン
トガード56を取り外すことができるようになってい
る。図12に示すように、前記座部5の裏側における配
設空間部14において、前記突出部13の内側両側部に
は折曲形成されたリクライニングロッド60の両端が挿
入されいる。そして、突出部13に対してリクライニン
グロッド60は回動可能に支持されている。又、リクラ
イニングロッド60には該リクライニングロッド60よ
りリア側における突出部13の側面に係合されたコイル
スプリング61と接続されている。そのため、リクライ
ニングロッド60はリア側に回動するように付勢されて
いる。
【0066】又、シート本体3の幅方向において、前記
膨出部5a裏面の左右両側部にはリクライニング操作レ
バー62の軸部63が挿入されて回動可能に支持されて
いる。そして、操作レバー62に一体形成された係止フ
ック64が前記リクライニングロッド60に掛け止めさ
れている。従って、リクライニング操作レバー62をシ
ート本体3のフロント側に操作すると、係止フック64
によりリクライニングロッド60をコイルスプリング6
1の付勢力に抗してシート本体3のフロント側に回動さ
せることができるようになっている。
【0067】このリクライニング操作レバー62、リク
ライニングロッド60及びコイルスプリング61の構成
により、ベース本体2に対してシート本体3の角度を調
整することができるリクライニング動作を行わせること
ができるようになっている。
【0068】次に、シート本体3を支持するベース本体
2の構成について説明する。図22,図24に示すよう
に、前記ベース本体2は平面長方形状を成し、その長手
方向をシート本体3のフロント及びリア側方向と一致さ
せている。そして、図3,図5に示すように、ベース本
体2はシート本体3に形成された突出部13間に形成さ
れた配設空間部14に配設されている。又、図3,図
5,図22に示すように、ベース本体2にはその厚さ方
向に四角形状となる肉抜き孔70が形成され、この肉抜
き孔70によりベース本体2は一対の横枠71、前枠7
2及び後枠73とから構成されている。又、一対の横枠
71、前枠72及び後枠73は一体形成されている。
【0069】図24に示すように、前記ベース本体2に
おける中央より若干リア側が頂部となるように一対の横
枠71は湾曲形成されている。そのため、一対の横枠7
1の下面には収納空間部74が形成されている。又、一
対の横枠71、前枠72及び後枠73は上面が開口され
た肉抜き構造となっている。
【0070】一対の横枠71の頂部側面には、支持ピン
挿通孔75が形成されている。そして、図22に示すよ
うに、肉抜き孔70側から支持ピン挿通孔75に支持ピ
ン76が挿入され、この支持ピン76は座部5における
突出部13の内側側面に形成されたピン支持孔77に挿
入されている。従って、支持ピン76によりシート本体
3はベース本体2に対して回動可能に支持され、シート
本体3の角度を調整することができるようになってい
る。
【0071】前記支持ピン76にはその軸線方向に一対
のスリット78が形成され、このスリット78によって
一対の弾性片79が形成されている。前記弾性片79の
先端外周には横方向に張り出した係合爪80が一体形成
されている。この係合爪80がピン支持孔77の外周縁
と係合し、支持ピン76がピン支持孔77及び支持ピン
挿通孔75から抜け出ないようになっている。
【0072】図22,図24,図25に示すように、前
記支持ピン挿通孔75よりフロント側の横枠71には肉
抜き孔70と隣接するようにロッド係止片81が上方へ
突出形成されている。又、ロッド係止片81のフロント
側側部には複数(本実施例においては3つ)のロッド係
合凹部82が形成されている。
【0073】ロッド係止片81のロッド係合凹部82に
は前記リクライニングロッド60がコイルスプリング6
1の付勢力により嵌め込まれている。このロッド係合凹
部82とリクライニングロッド60との係合により、シ
ート本体3は支持ピン76を中心に回動することができ
ないように規制されている。
【0074】そして、図28に示すように、リクライニ
ング操作レバー62をコイルスプリング61の付勢力に
抗しながらフロント側に回動操作すると、該リクライニ
ング操作レバー62の係止フック64によりリクライニ
ングロッド60がフロント側に回動する。そのため、リ
クライニングロッド60とロッド係合凹部82との係合
が解除される。従って、シート本体3は支持ピン76を
中心に回動可能な状態となる。
【0075】そして、シート本体3を回動させるととも
に、リクライニング操作レバー62の操作を解除すれ
ば、コイルスプリング61の付勢力によりリクライニン
グロッド60はロッド係止片81のフロント側側部に沿
って摺動する。その後、リクライニングロッド60がロ
ッド係合凹部82に対応するとコイルスプリング61の
付勢力により、該リクライニングロッド60とロッド係
合凹部82とが係合し、シート本体3の回動が規制され
る。
【0076】尚、本実施例においては、支持ピン76を
中心にシート本体3をベース本体2に対して回動させる
ことにより、該シート本体3の角度を10°毎に調整す
ることができるようになっている。
【0077】図22,図27,図28に示すように、前
記ロッド係止片81と対応した横枠71の外側側部に
は、該横枠71と直交する延出部材83が一体形成さ
れ、該延出部材83の先端部にはリア側斜め上方に延出
する斜状部材84が一体形成されている。更に、斜状部
材84の先端外側側面には、該斜状部材84と直交する
円柱状の規制手段としての規制ピン85が一体形成され
ている。
【0078】図22,図25に示すように、前記横枠7
1のリア側にはアーム収納部86が形成されている。
又、後枠73の左右両側にはアームロック収納部87が
形成されている。そして、アーム収納部86とアームロ
ック収納部87とは区画壁88によって区画されてい
る。
【0079】図22,図29に示すように、前記アーム
収納部86には収容位置ロック手段を構成するロックア
ーム89が配設されている。このロックアーム89は前
記支持ピン76に接続され、該支持ピン76を中心に回
動可能に支持されている。又、支持ピン76に対応した
ロックアーム89の上面にはアームレバー90が一体形
成されている。前記アームレバー90にはワイヤー91
の一端が接続されている。このワイヤー91はサポート
部7の側面に形成された図示しないワイヤー挿通孔及び
図11に示す前記小孔17を介して図17に示すサイド
ガード40内に導入されている。そして、ワイヤー91
の他端はロック解除レバー51の他端に接続されてい
る。
【0080】図29に示すように、前記ロックアーム8
9の先端は区画壁88の上部を通過してアームロック収
納部87に延出されている。又、ロックアーム89の先
端側下部にはコイルスプリング92の一端が接続され、
該コイルスプリング92の他端はアーム収納部86内に
おける横枠71の接続孔93に接続されている。従っ
て、ロックアーム89はコイルスプリング92により支
持ピン76を中心に時計方向に付勢されている。そのた
め、ロックアーム89の先端下面は区画壁88に常に当
接した状態となっている。
【0081】このとき、図17の実線にて示すように、
サイドガード40に設けられたロック解除レバー51の
他端の一部がサイドガード40の下面から突出してい
る。そして、図17の2点鎖線にて示すように、サイド
ガード40の下面から突出したロック解除レバー51の
他端を該サイドガード40内に押し込むように操作する
と、ワイヤー91はサイドガード40内に引き込まれ
る。そのため、図30に示すように、アームレバー90
が支持ピン76を中心に反時計方向に回動し、ロックア
ーム89の先端が区画壁88から離間するようになって
いる。又、ロック解除レバー51の他端の操作を解除す
れば、図29に示すように、コイルスプリング92の付
勢力によりロックアーム89及びアームレバー90は支
持ピン76を中心に時計方向に回動し、該ロックアーム
89の先端下面が区画壁88に当接するようになってい
る。
【0082】図23,図24,図33に示すように、前
記後枠73の左右両側に形成されたアームロック収納部
87の外側側部には上部が開口した半円状のアーム補強
部95が一体形成されている。このアーム補強部95内
には補強リブ96が一体形成されている。又、図22に
示すように、後枠73の上面及びアーム補強部95の上
面にはアームロック収納部87の上部を塞がないように
形成された後枠目隠し蓋97が配設されている。
【0083】そして、図33に示すように、前記アーム
補強部95及び該アーム補強部95に対応した後枠目隠
し蓋97にはキャスタアーム挿入孔98が形成されてい
る。同じく、後枠73にはキャスタアーム挿入孔99が
形成されている。
【0084】図23,図25,図33,図34に示すよ
うに、前記前枠72の左右両側には肉抜き凹部100が
形成されている。又、肉抜き凹部100に対応した前枠
72にはキャスタアーム挿入孔101が形成されてい
る。更に、前枠72のフロント側には足掛け部102が
一体形成されている。足掛け部102の裏面には、該足
掛け部102の強度を向上させる補強リブ102bが一
体形成されている。又、足掛け部102には補強リブ1
02bを回避するように貫孔102aが複数形成されて
いる。
【0085】従って、足掛け部102の軽量化を図るこ
とができるとともに、足掛け部102の表面に溜まる土
等を落とすことができる。そして、図25,図26に示
すように、肉抜き凹部100の上面を目隠しするように
前枠72のフロント側上面には前枠目隠し蓋103が配
設されている。
【0086】更に、図22,図24〜図26に示すよう
に、前枠目隠し蓋103の上面にはベース本体2の幅方
向に断面三角形状となるシート受け部104が一体形成
されている。
【0087】図23,図33,図34に示すように、前
記キャスタアーム挿入孔101には略L字状に湾曲形成
されたフロント側脚部材としてのフロントキャスタアー
ム105の一端が回動可能に挿入されている。このフロ
ントキャスタアーム105の他端には車輪としてのフロ
ントキャスタ106が設けられている。
【0088】又、左右両側のパイプ挿入孔101に挿入
されたフロントキャスタアーム105は、該フロントキ
ャスタアーム105の内径より外径が小さい補助パイプ
107の両端が挿入されている。又、補助パイプ107
の長さは前枠72の幅方向の長さと略同じ長さとなって
いる。
【0089】従って、補助パイプ107の端部とフロン
トキャスタアーム105の一端とは前枠72の肉抜き凹
部100にて重合されている。そして、肉抜き凹部10
0内において、一対のリベット108により補助パイプ
107とフロントキャスタアーム105とがかしめられ
ている。そのため、ベース本体2における前枠72の左
右両側に設けられた一対のフロントキャスタアーム10
5は補助パイプ107によって一体回転するようになっ
ている。
【0090】又、図1,図33に示すように、前記キャ
スタアーム挿入孔98,99には略L字状に湾曲形成さ
れたリア側脚部材としてのリアキャスタアーム110の
一端が回動可能に挿入されている。このリアキャスタア
ーム110の他端には車輪としてのリアキャスタ111
が設けられている。更に、図3に示すように、ベース本
体2の幅方向において、前記リアキャスタアーム110
は前記フロントキャスタアーム105より外側に突出す
るようにベース本体2に取り付けられている。
【0091】又、左右両側のキャスタアーム挿入孔9
8,99に挿入されたリアキャスタアーム110は、該
リアキャスタアーム110の内径より外径が小さい補助
パイプ112の両端が挿入されている。又、補助パイプ
112の長さは後枠73の幅方向の長さと略同じ長さと
なっている。従って、補助パイプ112の端部とリアキ
ャスタアーム110の一端とはアームロック収納部87
にて重合されている。
【0092】図23,図29,図33に示すように、前
記アームロック収納部87内におけるリアキャスタアー
ム110の外周面には収容位置ロック手段を構成するリ
アアームロック113が設けられている。このリアアー
ムロック113、補助パイプ112及びリアキャスタア
ーム110は一対のリベット114によってかしめられ
ている。そのため、ベース本体2の左右両側に設けられ
た一対のリアキャスタアーム110及び一対のリアアー
ムロック113は補助パイプ112によって一体回転す
るようになっている。
【0093】前記リアアームロック113には延出部1
15が一体形成されている。前記延出部115の先端上
面には円弧状の押し上げ面116が形成されている。
又、延出部115の先端下面には直線状の当接面117
が形成されている。そして、図29の状態からリアキャ
スタアーム110を時計方向に回転させると、図30に
示すように、延出部115の押し上げ面116がロック
アーム89の先端下面をコイルスプリング92の付勢力
に抗しながら上方に押し上げるようになっている。
【0094】更に、リアキャスタアーム110を時計方
向(フロント側)に回動させ、図31に示すように、延
出部115がロックアーム89の先端側まで回動する
と、ロックアーム89はコイルスプリング92の付勢力
により区画壁88に当接する。そのため、ロックアーム
89の先端が延出部115の当接面117と当接するよ
うになっている。従って、ロックアーム89とリアアー
ムロック113とが係合するため、リアアームロック1
13が反時計方向に回動、即ちリアキャスタアーム11
0がリア側に回動しないように規制されるようになって
いる。
【0095】前記アームロック収納部87の底面には規
制面118が形成され、前記リアアームロック113の
当接面117が当接されるようになっている。このリア
アームロック113の当接面117と規制面118とが
当接した状態においては、リアキャスタアーム110が
更に反時計方向(リア側)に回動しないように規制され
ている。更に、左右両側のリアキャスタアーム110に
設けられたリアアームロック113によって、該リアキ
ャスタアーム110がベース本体2の幅方向に移動しな
いように規制されている。
【0096】又、前記ロック解除レバー51を図17の
2点鎖線にて示す位置まで操作すれば、ロックアーム8
9が図32の状態となるので、該ロックアーム89とリ
アアームロック113との係合が解除され、リアキャス
タアーム110及びリアアームロック113を反時計方
向(リア側)に回転させることができるようになってい
る。
【0097】次に、前記フロントキャスタアーム105
及びリアキャスタアーム110を回動させてフロントキ
ャスタ106及びリアキャスタ111をベース本体2の
下面に突出させた走行位置や、ベース本体2の下面より
上方へ収納した収容位置に位置決めして幼児用安全シー
ト1をベビーカ状態又はチャイルドシート状態にするリ
ンク機構の構成について説明する。
【0098】図35,図36に示すように、前記フロン
トキャスタアーム105の中央外側側部には四角中空形
状を成すアルミ製の第1の連結手段及びカバー部材とし
ての連結杆120の一端が配設されている。この連結杆
120の一端は軸支ピン121により支持され、該連結
杆120はフロントキャスタアーム105に対して回動
可能に支持されている。そして、連結杆120はリア側
に向かうほど上を向くように斜状に取り付けられてい
る。又、連結杆120はフロント側直線部122と、該
フロント側直線部122より外側に位置して平行となる
リア側直線部123と、前記フロント側直線部122及
びリア側直線部123とを連結する斜状部124とから
構成されている。
【0099】図36,図38,図39に示すように、前
記連結杆120におけるリア側直線部123の先端には
一対のアーム支持片125が形成されている。又、リア
側直線部123の中央上面には長方形となる窓部126
が形成されている。そして、リア側直線部123の基端
にはレバー支持ピン127により操作手段及びカバー部
材としてのレバーアーム128が回動可能に支持されて
いる。
【0100】又、リア側直線部123の基端とレバーア
ーム128との間におけるレバー支持ピン127には該
レバーアーム128をシート本体3のフロント側へ付勢
する付勢手段としてのハンドルスプリング129が設け
られている。そして、ハンドルスプリング129の付勢
力によりレバーアーム128はシート本体3のフロント
側へ付勢されて前記規制ピン85に当接し、その回動が
規制されるようになっている。そのため、レバーアーム
128は座部5におけるサポート部7中央の左右外側側
部に位置するようになっている。
【0101】図36〜図39に示すように、リア側直線
部123内にはステンレス製又は鉄製のロック摺動部材
130が摺動可能に配設されている。ロック摺動部材1
30の基端にはその長手方向に基端側が開口する摺動案
内溝131が形成され、該摺動案内溝131内に前記レ
バー支持ピン127が入り込むことができるようになっ
ている。又、摺動案内溝131にはレバー支持ピン12
7と当接する付勢ばね132が配設されている。従っ
て、ロック摺動部材130は常にリア側直線部123の
先端側に付勢されている。
【0102】又、ロック摺動部材130の先端上部には
窓部126と対向する切欠き凹部133が形成されてい
る。この切欠き凹部133にはロック摺動部材130の
長手方向と直交する押圧面134が形成されている。更
に、ロック摺動部材130の先端下面には係合切欠き部
135が形成されている。又、ロック摺動部材130の
先端部にはリア側へ向かうほど斜めに下がる押下げ部1
36が形成されている。
【0103】一方、リアキャスタアーム110の中央内
側側部にはステンレス製又は鉄製の第2の連結手段とし
てのロック部材140が一対のリベット141によって
固着されている。このロック部材140の先端側はフロ
ント側に向かうほど斜めに上がるように形成されてい
る。又、ロック部材140の先端部はフロント側に向か
うほど斜めに下がるように形成されている。その先端部
は前記連結杆120におけるリア側直線部123のアー
ム支持片125間に配設されている。そして、ロック部
材140の先端側は連結ピンとしての連結支持ピン14
2によって連結杆120における一対のアーム支持片1
25に対して回動可能に連結されている。前記連結支持
ピン142の先端部にはロック摺動部材130に形成さ
れた係合切欠き部135と係合するロック用突起部14
3が形成されている。
【0104】更に、リア側直線部123とロック摺動部
材130との間には鉄製の補強補助部材144が配設さ
れている。補強補助部材144は一対の側板145と、
該一対の側板145の下部の一部を連結する回動規制板
146とから構成されている。そして、補強補助部材1
44は前記連結支持ピン142によって支持固定されて
いる。又、回動規制板146は一対のアームロック支持
片125の基端に配設され、リア側直線部123の上面
と回動規制板146の上面とが面一となっている。そし
て、回動規制板146の上面は前記ロック部材140の
先端に形成されたロック用突起部143と当接するよう
になっている。
【0105】前記補強補助部材144における一対の側
板145の先端側上面には、該一対の側板145の上面
に向かうほど拡開した逆台形状となる回避凹部147が
形成されている。この回避凹部147は前記ロック摺動
部材130の切欠き凹部133と略一致するようになっ
ている。
【0106】又、ロック摺動部材130は付勢ばね13
2の付勢力によりリア側直線部123の先端側に摺動
し、一対の側板145に形成された回避凹部147に切
欠き凹部133に形成された押圧面134が露出するよ
うになっている。このとき、ロック摺動部材130の係
合切欠き部135とロック部材140のロック用突起部
143とが係合されている。
【0107】更に、前記フロントキャスタアーム105
及びリアキャスタアーム110は連結杆120及びロッ
ク部材140によって連結されるが、連結杆120の斜
状部124の形成によってフロントキャスタアーム10
5及びリアキャスタアーム110との幅方向の長さの差
が吸収されているので、その連結が可能となっている。
【0108】又、係合切欠き部135とロック用突起部
143との係合により連結杆120及びロック部材14
0は連結支持ピン142を中心に上方へ回動することが
できないように規制されている。又、ロック用突起部1
43が補強補助部材144の回動規制板146と当接し
ているので、連結杆120及びロック部材140は連結
支持ピン142を中心に下方へ回動することができない
ように規制されている。 前記ロック部材140には樹
脂製のカバー部材としての保護カバー150が装着され
ている。更に、連結杆120とロック部材140とが連
結支持ピン142により連結された連結箇所には樹脂製
の連結保護カバー151が接続されている。連結保護カ
バー151の上部にはロック部材140が連結支持ピン
142を中心に回動したとき、該ロック部材140のロ
ック用突起部143が干渉しないように膨出部152が
形成されている。
【0109】更に、連結保護カバー151のフロント側
上面には解除手段としてのロックリリース153がリリ
ース軸153aによって回動可能に支持されている。前
記ロックリリース153の下部側はリア側直線部123
に形成された窓部126を介して該リア側直線部123
内に挿入されている。そして、ロックリリース153の
下部側はロック摺動部材130の切欠き凹部133に配
設されている。又、ロックリリース153には直角状に
形成された切欠き凹部133の押圧面134と係合する
係合凹部154が形成されている。更に、ロックリリー
ス153の上部側には押圧摺動面155が形成されてい
る。
【0110】従って、レバーアーム128が規制ピン8
5に当接したとき、付勢ばね132の付勢力によってロ
ック摺動部材130がリア側直線部123の先端側に摺
動し、係合切欠き部135とロック用突起部143とが
係合する。このとき、ロック摺動部材130の押圧面1
34がロックリリース153の係合凹部154と係合
し、付勢ばね132の付勢力によりリア側直線部123
の先端からロック摺動部材130が突出しないように規
制するようになっている。
【0111】前記レバーアーム128は基部156と、
該基部156の先端からシート本体3のフロント側へ曲
がる中間部157と、該中間部157の先端から更にシ
ート本体3のフロント側へ曲がる把持部158とから構
成され、全体的に湾曲形成されている。又、レバーアー
ム128はそのリア側が開口された肉抜き構造となって
いる。
【0112】前記レバーアーム128における基部15
6の略中央内部には回動規制部159が形成されてい
る。又、レバーアーム128における基部156の先端
内部には、前記ロックリリース153の押圧摺動面15
5を押圧する摺動突起部160が形成されている。
【0113】従って、図35,図37,図39に示すよ
うに、レバーアーム128が規制ピン85に当接した状
態から把持部158と中間部157との間あたりを握っ
てレバーアーム128を規制ピン85から離間させる方
向(リア側)に回動操作する。すると、図40,図41
に示すように、レバーアーム128の回動規制部159
が連結杆120の上面に当接し、その回動が規制される
ようになっている。一方、レバーアーム128の回動に
より摺動突起部160はロックリリース153の押圧摺
動面155を押圧しながら摺動する。
【0114】そのため、ロックリリース153はリリー
ス軸153aを中心に回動する。すると、係合凹部15
4は付勢ばね132の付勢力に抗しながらロック摺動部
材130の押圧面134を押圧するようになっている。
この押圧によりロック摺動部材130は連結杆120に
おけるリア側直線部123の基端側に摺動するようにな
っている。
【0115】ロック摺動部材130が連結杆120にお
けるリア側直線部123の基端側に摺動すると、係合切
欠き部135とロック部材140のロック用突起部14
3との係合が解除されるようになっている。この状態
で、レバーアーム128を握ったまま幼児用安全シート
1を持ち上げる。
【0116】すると、図42に示すように、連結杆12
0及びロック部材140は連結支持ピン142を中心に
回動して折り畳み動作が行われるようになっている。
又、連結杆120の回動動作によりフロントキャスタア
ーム105が座部5のリア側に向かって回動するように
なっている。そして、図6,図9,図10に示すよう
に、フロントキャスタアーム105に設けられたフロン
トキャスタ106はロック部材140とサポート部7と
の間に位置するようになっている。又、サポート部7の
上面及び一側面、連結杆120及びロック部材140を
保護する保護カバー150によってフロントキャスター
アム105及びフロントキャスタ106が覆われる状態
となっている。このとき、フロントキャスタ106はベ
ース本体2の下面より下方へ突出しないようになってい
る。
【0117】一方、ロック部材140の回動動作により
リアキャスタアーム110が座部5のフロント側に向か
って回動する。このとき、図29,図30に示すよう
に、アームロック収納部87内に配設されたリアアーム
ロック113が回動して延出部115の押し上げ面11
6がロックアーム89の先端下面をスプリング92の付
勢力に抗して上方に押し上げるようになっている。その
ため、ロックアーム89は支持ピン76を中心に反時計
方向へ回動するようになっている。
【0118】又、図6,図9,図10に示すように、リ
アキャスタアーム110に設けられたリアキャスタ11
1は連結杆120におけるフロント側直線部122の外
側側部に位置するようになっている。このとき、リアキ
ャスタ111はベース本体2の下面より下方へ突出しな
いようになっている。更に、図42に示すように、ロッ
ク部材140のロック用突起部143は連結保護カバー
151の膨出部152内に配設されているようになって
いる。
【0119】又、リアキャスタ111がフロント側直線
部122の外側側部に位置すると、図31に示すよう
に、ロックアーム89の先端にリアアームロック113
の延出部115が位置するようになっている。そのた
め、ロックアーム89はコイルスプリング92の付勢力
により支持ピン76を中心に回転し、該ロックアーム8
9の先端下面が区画壁88に当接するようになってい
る。従って、リアアームロック113における延出部1
15の当接面117がロッムアーム89の先端部と係合
するようになっている。その結果、リアキャスタアーム
110がベース本体2の下面に突出しないように回動が
規制されるようになっている。
【0120】従って、フロントキャスタ106及びリア
キャスタ111がベース本体2の下面に突出しないよう
にサポート部7における左右外側側部の収容位置に配設
され、幼児用安全シート1をベビーカー状態からチャイ
ルドシート状態にすることができるようになっている。
又、連結杆120の斜状部124によりフトントキャス
タ106やリアキャスタ111が連結杆120のフロン
ト側直線部122やリア側直線部123と干渉しないよ
うになっている。そのため、フロント側直線部122の
外側側部にリアキャスタ111を、リア側直線部123
の内側側部にフロントキャスタ106を配設させること
ができるようになっている。
【0121】又、図42に示す状態のレバーアーム12
8の握りを解除すると、図43,図44に示すように、
ハンドルスプリング129の付勢力によりレバーアーム
128はシート本体3のフロント側へ回動して前記規制
ピン85に当接し、その回動が規制されるようになって
いる。このとき、図7,図9,図10に示すように、リ
アキャスタ111の上方にレバーアーム128が位置す
るようになっている。そのため、レバーアーム128の
中間部157及び把持部158がリアキャスタ111の
上部を覆うようになっている。
【0122】図6〜図10に示すように、幼児用安全シ
ート1がチャイルドシートとなった状態において、シー
ト本体3のサポート部7に設けられたサイドガード40
を握るとともに、図17の2点鎖線にて示すように、左
右両側のサイドガード40にそれぞれ設けられたロック
解除レバー51の他端をサイドガード40内に押圧す
る。このロック解除レバー51の他端の押圧により、該
ロック解除レバー51が回動してワイヤ91が矢印に示
すようにサイドガード40内に引き込まれるようになっ
ている。
【0123】すると、図32に示すように、ワイヤ91
の引き込み動作によりベース本体2の左右両側に設けら
れたロックアーム89及びアームレバー90が支持ピン
76を中心にそれぞれ回動するようになっている。その
ため、ロックアーム89の先端が区画壁88から離間す
るとともに、該ロックアーム89の先端部とリアアーム
ロック113における延出部115の当接面117との
係合が解除されるようになっている。
【0124】この状態で、サイドガード40を握って幼
児用安全シート1を持ち上げると、フロントキャスタア
ーム105及びフンロントキャスタ106はその自重に
より座部5のフロント側に回動してベース本体2の下面
に突出する。そして、フロントキャスタアーム105及
びフロントキャスタ106は走行位置に位置するように
なっている。一方、リアキャスタアーム110及びリア
キャスタ111はその自重により座部5のリア側に回動
して同じくベース本体2の下面に突出する。そして。リ
アキャスタアーム110及びリアキャスタ111は走行
位置に位置するようになっている。
【0125】前記フロントキャスタアーム105及びリ
アキャスタアーム110の回動動作により、連結杆12
0及びロック部材140は連結支持ピン142を中心に
回動し、直線状態となる開放動作を行うようになってい
る。そして、フロントキャスタアーム105及びリアキ
ャスタアーム110が垂下した状態から幼児用安全シー
ト1を地面に降ろすと、その自重によりフロントキャス
タアーム105及びリアキャスタアーム110が互いに
離間する方向に拡開するようになっている。
【0126】このとき、連結保護カバー151の膨出部
152内に配置されていたロック部材140のロック用
突起部143がロック摺動部材130先端の押下げ部1
36を押圧するようになっている。そのため、ロック摺
動部材130は付勢ばね132の付勢力に抗しながらリ
ア側直線部123の基端側へ摺動するようになってい
る。
【0127】そして、ロック用突起部143がロック摺
動部材130先端の押下げ部136を乗り越えて補強補
助部材144の回動規制板146と当接すると、付勢ば
ね132の付勢力によりロック摺動部材130はリア側
直線部123の先端側へ摺動するようになっている。そ
のため、ロック摺動部材130の係合切欠き部135と
ロック部材140のロック用突起部143とが係合する
ようになっている。
【0128】従って、フロントキャスタアーム105及
びリアキャスタアーム110が連結支持ピン142を中
心に下方へ回動しないように規制されるようなってい
る。そのため、フロントキャスタアーム105のフロン
トキャスタ106及びリアキャスタアーム110のリア
キャスタ111が予め定められた走行位置に固定される
ようになっている。又、リアキャスタアーム110に取
付固定されたリアアームロック113における延出部1
15の当接面117がアームロック収納部87の底面に
形成された規制面118と係合し、リアキャスタアーム
110の回動が規制されるようになっている。
【0129】又、フロントキャスタアーム105及びリ
アキャスタアーム110が開放動作するとき、前記規制
ピン85に当接したレバーアーム128は、該規制ピン
85に対して摺動しながらレバー支持ピン127を中心
に回動動作するようになっている。
【0130】この結果、チャイルトシート状態となって
いた幼児用安全シート1をベビーカーとすることができ
るようになっている。次に、前記脚部4を構成するフロ
ントキャスタ106の構成について説明する。
【0131】図1,図45に示すように、フロントキャ
スタアーム105の下端にはフロントキャスタ106を
構成するキャスタトップ165が取付固定されている。
キャスタトップ165はフロントキャスタアーム105
の中心軸線L1より内側、即ち、座部5のリア側に位置
するように湾曲形成されている。
【0132】図46に示すように、前記キャスタトップ
165の先端下面には半円板状に形成されたフロントキ
ャスタブラケット166が配設されている。フロントキ
ャスタブラケット166には地面に対して直交するガイ
ド軸孔167が形成されている。ガイド軸孔167はフ
ロントキャスタブラケット166を略2分割する鉛直線
L2よりフロント側に形成され、このガイド軸孔167
に前記ガイド軸168が挿通されている。このガイド軸
孔167に挿通されたガイド軸168が前記キャスタト
ップ165に挿入されてフロントキャスタブラケット1
66が旋回可能に支持されている。
【0133】又、フロントキャスタブラケット166の
略中央には下部が開口するばね収容部169が形成され
ている。そして、鉛直線L2よりリア側におけるフロン
トキャスタブラケット166の下面にはばね収容部16
9側に突出する受け片170が形成されている。更に、
ばね収容部169の上部におけるフロントキャスタブラ
ケット166にはばね収容部169内に突出するばねガ
イド片171が形成されている。即ち、フロントキャス
タ106は旋回可能に設けられている。
【0134】又、鉛直線L2よりフロント側におけるフ
ロントキャスタブラケット166の下部には、該フロン
トキャスタブラケット166を跨ぐように配設されたサ
スペンションアーム172がアーム支持ピン173によ
って回動可能に支持されている。そのため、サスペンシ
ョンアーム172はアーム支持ピン173を中心に回動
するようになっている。
【0135】前記サスペンションアーム172の先端は
前記受け片170の上面と係合されている。サスペンシ
ョンアーム172の上面には前記ばねガイド片171と
対向するようにばねガイド片174が形成されている。
そして、ばねガイド片171,174間には圧縮された
サスペンションスプリング175が配設されている。従
って、サスペンションアーム172の先端は常に受け片
170の上面に圧接された状態で係合されている。
【0136】サスペンションアーム172の幅方向には
軸挿通孔176が形成されている。この軸挿通孔176
にはキャスタ軸177が挿通され、その両端がサスペン
ションアーム172の両端から突出されている。そし
て、フロントキャスタブラケット166の両側にはフロ
ントタイヤ178が配設され、このフロントタイヤ17
8は前記キャスタ軸177によって回転可能に支持され
ている。
【0137】フロントタイヤ178はホイール179
と、該ホイール179の外周に配設されたタイヤゴム1
80とから構成されている。そして、図52に示すよう
に、互いに対向する一対のフロントタイヤ178におけ
るホイール179のホイール面181は互いに遠くに離
間するように該ホイール179のリム182に偏位形成
されている。
【0138】前記ホイール189の外周面182aには
凹面となる曲面状に形成されている。そして、外周面1
82aには所定間隔毎に円錐状の突起部182bが形成
されている。この突起部182bにより外周面182a
に嵌まり込むタイヤゴム180が容易に外れないように
規制されている。
【0139】又、鉛直線L2よりフロント側におけるフ
ロントキャスタブラケット166の外周縁にはその両側
に保護ガイドカバー183が一体形成されている。図5
1,図52に示すように、この保護ガイドカバー183
の断面形状は、該保護ガイドカバー183の先端がフロ
ントタイヤ178に近づくように湾曲形成されている。
又、保護ガイドカバー183の幅方向の長さは一対のフ
ロントタイヤ178により構成されるフトントキャスタ
106の幅方向の長さと略同じ大きさに形成されてい
る。
【0140】更に、キャスタトップ165には該キャス
タトップ165を跨ぐように旋回ロックアーム184が
配設され、支持軸185によって摺動しながら回動する
ように設けられている。そして、旋回ロックアーム18
4の操作部186はキャスタトップ165のリア側に突
出するように設けられている。
【0141】又、図46に示すように、フロントキャス
タブラケット166の頂部における保護ガイドカバー1
83の上面には旋回規制突起187が一体形成されてい
る。そして、フロントキャスタブラケット166を旋回
させて旋回規制突起187を旋回ロックアーム184の
下方に位置させた状態で、該旋回ロックアーム184の
操作部186を押圧する。すると、旋回ロックアーム1
84は支持軸185を中心に摺動しながら回動する。そ
のため、図48に示すように、旋回規制突起187が旋
回ロックアーム184内に挿入される。従って、一対の
フロントタイヤ178が設けられたフロントキャスタブ
ラケット166はガイド軸168を中心に旋回できない
ように規制されるようになっている。
【0142】又、フロントタイヤ178と保護ガイドカ
バー183との間には間隙g1が形成されている。そし
て、一対のフロントタイヤ180又はフロントキャスタ
アーム105に衝撃や荷重が与えられると、サスペンシ
ョンアーム172はサスペンションスプリング175を
圧縮しながらアーム支持ピン173を中心に回動するよ
うになっている。このとき、図47に示すように、サス
ペンションアーム172の先端は受け片170の上面か
ら離間動作を行うようになっている。又、サスペンショ
ンアーム172がアーム支持ピン173を中心にサスペ
ンションスプリング175を圧縮しながら回動すると、
フロントキャスタブラケット166は一対のフロントタ
イヤ178内に沈み込むようになっている。
【0143】そのため、保護ガイドカバー183とフロ
ントタイヤ178の上面側とが接近する。このとき、間
隙g1が保護ガイドカバー183とフロントタイヤ17
8との間に形成されているので、該保護ガイドカバー1
83とフロントタイヤ178との干渉は回避されるよう
になっている。従って、フロントタイヤ178に与えら
れた衝撃やシート本体3に与えられた衝撃はサスペンシ
ョンスプリング175の伸縮動作によって吸収されるよ
うになっている。
【0144】又、フロントキャスタアーム105が折り
畳まれてフロントキャスタ106が収容位置に位置する
と、フロントキャスタブラケット166に設けられた保
護ガイドカバー183がフロントタイヤ178の下方に
位置するようになっている。
【0145】次に、リアキャスタ111の構成について
説明する。図1,図53に示すように、前記リアキャス
タアーム110の下端にはリアキャスタ111を構成す
るリアキャスタブラケット190が取付固定されてい
る。又、リアキャスタブラケット190のキャスタトッ
プ191はリアキャスタアーム110の中心線L3より
内側、即ち、座部5のフロント側に位置するように湾曲
形成されている。そして、図54に示すように、リアキ
ャスタブラケット190は半円板状に形成されている。
前記リアキャスタブラケット190を2分割する鉛直線
L4よりフロント側の該リアキャスタブラケット190
には斜状面192が形成されている。又、リアキャスタ
ブラケット190の略中央には下部が開口するばね収容
部193が形成されている。そして、鉛直線L4よりフ
ロント側におけるリアキャスタブラケット190の下面
にはばね収容部193側に突出する受け片194が形成
されている。更に、ばね収容部193の上部におけるリ
アキャスタブラケット190には、該ばね収容部193
内に突出するばねガイド片195が形成されている。
【0146】鉛直線L4よりリア側におけるリアキャス
タブラケット190には該リアキャスタブラケット19
0を跨ぐように配設されたサスペンションアーム196
がアーム支持ピン197によって支持されている。その
ため、サスペンションアーム196はアーム支持ピン1
97を中心に回動可能に支持されている。
【0147】前記サスペンションアーム196の先端は
前記受け片194の上面と係合されている。又、サスペ
ンションアーム196の上面には前記ばねガイド片19
5と対向するようにばねガイド片198が形成されてい
る。そして、ばねガイド片195,198間には圧縮さ
れたサスペンションスプリング199が配設されてい
る。従って、サスペンションアーム196の先端は常に
受け片194に圧接された状態となっている。
【0148】サスペンションアーム196の幅さ方向に
は軸挿通孔200が形成されている。この軸挿通孔20
0にはキャスタ軸201が挿通され、その両端がサスペ
ンションアーム196の両端から突出されている。そし
て、リアキャスタブラケット190の両側にはリアタイ
ヤ202が配設され、このリアタイヤ202は前記キャ
スタ軸201によって回転可能に支持されている。
【0149】リアタイヤ202はホイール203と、該
ホイール203の外周に配設されたタイヤゴム204と
から構成されている。そして、図61に示すように、互
いに対向する一対のリアタイヤ202におけるホイール
203のホイール面205は互いに遠く離間するように
リム206に偏位形成されている。
【0150】前記ホイール203の外周面203aは凹
面となる曲面状に形成されている。そして、外周面20
3aには所定間隔毎に円錐状の突起部203bが形成さ
れている。この突起部203bにより嵌まり込むタイヤ
ゴム204が容易に外れないように規制されている。
【0151】又、鉛直線L4よりリア側におけるリアキ
ャスタブラケット190の外周縁にはその両側に保護ガ
イドカバー207が一体形成されている。図60,図6
1に示すように、この保護ガイドカバー207の先端は
リアタイヤ202側に接近するように湾曲形成されてい
る。そして、保護ガイドカバー207の幅方向の長さは
一対のリアタイヤ202により構成されるリアキャスタ
111の幅方向の厚さと略同じ大きさに形成されてい
る。更に、リアタイヤ202と保護ガイドカバー207
との間には間隙g2が形成されている。
【0152】そして、一対のリアタイヤ202やリアキ
ャスタアーム110に衝撃や荷重が与えられると、サス
ペンションアーム196はサスペンションスプリング1
99を圧縮しながらアーム支持ピン197を中心に回動
するようになっている。このとき、図55に示すよう
に、サスペンションアーム196の先端は受け片194
の上面から離間動作を行うようになっている。又、サス
ペンションアーム196がアーム支持ピン197を中心
にサスペンションスプリング199を圧縮しながら回動
すると、リアキャスタブラケット190は一対のリアタ
イヤ202内に沈み込むようになっている。
【0153】そのため、保護ガイドカバー207とリア
タイヤ202とが接近する。このとき、間隙g2が保護
ガイドカバー207とリアタイヤ202との間に形成さ
れているので、該保護ガイドカバー207とリアタイヤ
202との干渉は回避されるようになっている。従っ
て、リアタイヤ202に与えられた衝撃やシート本体3
に与えられた衝撃はサスペンションスプリング199の
伸縮動作によって吸収されるようになっている。
【0154】又、一対のリアタイヤ202において、互
いに対向するホイール面205には、軸挿通孔200を
中心として放射状に延びる回転ロック部210が突出形
成されている。この回転ロック部210は係合凹部21
1と係合突部212とが所定間隔毎に複数形成されて構
成されている。又、係合突部212の先端には円形状の
ピン係止突部213が形成されている。
【0155】そして、フロント側におけるリアキャスタ
ブラケット190を跨ぐように回転規制部材214が配
設されている。この回転規制部材214は部材支持軸2
15によって摺動するように回動可能に支持されてい
る。又、図54,図58に示すように、鉛直線L4より
フロント側におけるリアキャスタブラケット190の両
側面には一対の回動規制凹部216a,216bが形成
されている。そして、前記回転規制部材214の内側面
には回動規制凹部216a,216bと係合される回動
規制突部217が形成されている。
【0156】又、回転規制部材214には一対のリアタ
イヤ202の間からフロント側へ突出する回転規制操作
レバー218が形成されている。前記回転規制操作レバ
ー218は斜状面192に当接する第1の当接面220
と第2の当接面221がそれぞれ形成されている。更
に、回転規制部材214には前記回転ロック部210の
係合凹部211内に配設することができるロックピン2
19が張出形成されている。
【0157】従って、図56の状態では、回転規制操作
レバー218の第1の当接面220が斜状面192に当
接し、回転規制部材214のロックピン219が係合凹
部211内に入っておらず、ロックピン219と係合突
部212とが係合しない状態となっている。従って、一
対のリアタイヤ202は回転するようになっている。こ
の状態で、回転規制操作レバー218を操作し、該回転
規制操作レバー218の第2の当接面221を斜状面1
92に当接させる。
【0158】すると、図57に示すように、ロックピン
219は回転ロック部210の係合凹部211内に入り
込むよういなっている。又、回転規制部材214の回動
規制突部217が回動規制凹部216bに挿入された状
態となる。そのため、ロックピン219と係合突部21
2とが係合し、一対のリアタイヤ202を回転させない
ようにロックするようになっている。
【0159】一方、図57の状態から、回転規制操作レ
バー218を操作することにより回転規制部材214を
回動させ、第1の当接面220を斜状面192に当接さ
せる。すると、図56に示すように、ロックピン219
は回転ロック部210の係合凹部211から抜け出し、
係合突部212とロックピン219との係合が解除され
るようになっている。又、回転規制部材214の回動規
制突部217は回動規制凹部216bと係合された状態
となる。そのため、一対のリアタイヤ204は回転させ
ることができるようになる。
【0160】又、リアキャスタアーム110が折り畳ま
れてリアキャスタ111が収容位置に位置すると、リア
キャスタブラケット190に設けられた保護ガイドカバ
ー207がリアタイヤ202の下方に位置するようにな
っている。
【0161】次に、上記のように構成された幼児用安全
シート1の作用に付いて説明する。図1はベース本体2
の下面にフロントキャスタ106及びリアキャスタ11
1を突出させて幼児用安全シート1をベビーカーとした
状態を示す。この状態で、ハンドル19を持って幼児用
安全シート1を操作すればフロントキャスタ106及び
リアキャスタ111が回転して走行させることができ
る。又、フロントキャスタ106は操舵可能な状態にな
っているため、幼児用安全シート1の旋回に対応してフ
ロントキャスタ106は操舵し、スムーズに幼児用安全
シート1が旋回する。
【0162】そして、図45の実線にて示すように、旋
回ロックアーム184はフロントキャスタブラケット1
66の旋回規制突起187と係合していない。そのた
め、一対のフロントタイヤ178及びフロントキャスタ
ブラケット166により構成されるフロントキャスタ1
06はガイド軸168を中心に旋回させることができ
る。
【0163】又、必要に応じて操作部186を操作し、
図45の2点鎖線にて示す位置まで旋回ロックアーム1
84を支持軸185を中心に回動させ、旋回ロックアー
ム184内に旋回規制突起187を挿入する。この状態
で、一対のフロントタイヤ178及びフロントキャスタ
ブラケット166により構成されるフロントキャスタ1
06がガイド軸168を中心に旋回しようとすると、旋
回規制突起187と旋回ロックアーム184とが係合す
る。この結果、フロントキャスタ106が旋回しないよ
うに規制することができる。
【0164】又、荷重や衝撃等による力がシート本体3
に加えられると、その力はベース本体2及びフロントキ
ャスタアーム105を介してフロントキャスタ106に
加えられることになる。この力がフロントキャスタ10
6のフロントキャスタブラケット166に加わると、図
47に示すように、サスペンションアーム172はキャ
スタ軸177を支点としアーム支持ピン173側が回動
する。
【0165】このサスペンションアーム172の回動に
より該サスペンションアーム172は受け片170の上
面から離間するとともに、ばねガイド片171,174
間に配設されたサスペンションスプリング175を圧縮
する。従って、フロントキャスタブラケット166は一
対のフロントタイヤ178間に沈み込む。このとき、フ
ロントキャスタブラケット166の保護ガイドカバー1
83がフロントタイヤ178に接近するが、間隙g1が
予め形成されているので互いの干渉は回避される。
【0166】この結果、一対のフロントタイヤ178に
力が加えられても、その力に応じてサスペンションスプ
リング199が伸縮動作を行ってその力を吸収するので
乗り心地を向上させることができる。
【0167】又、厚さが大きくならないフロントタイヤ
178を一対使用し、このフロントタイヤ178を構成
するホイール179の互いに対向するホイール面181
を離間させてリム182に偏位形成している。従って、
一対のホイール面181の間に形成される空間部を広く
することができる。
【0168】又、一対のホイール面181間に形成され
る空間部を広くすることによりフロントキャスタブラケ
ット166に設けられたサスペンションアーム172及
びサスペンションスプリング175を容易に空間部内に
収納することができる。
【0169】この結果、サスペンションアーム172や
サスペンションスプリング175を一対のフロントタイ
ヤ178により目隠しすることができ、見栄えを向上さ
せることができる。更に、サスペンションアーム172
やサスペンションスプリング175を目隠しするための
特別なカバーリングを施す必要がないので、フロントキ
ャスタ106をコンパクトに構成することができる。
【0170】又、ガイド軸168をフロントキャスタブ
ラケット166の鉛直線L2上よりもフロント側にオフ
セットして設けたので、一対のフロントタイヤ178を
常に進行する方向に旋回させることができる。更に、ガ
イド軸168のオフセットによりフロントキャスタ10
6が不用意に旋回しないようにすることができる。
【0171】そして、フロントキャスタブラケット16
6の頂部に旋回規制突起187を設け、この旋回規制突
起187と係合する旋回ロックアーム184をキャスタ
トップ165に形成した。従って、フロントキャスタ1
06における一対のフロントタイヤ178よりも上部に
旋回ロックアーム184を配設することができるので、
一対のフロントタイヤ178を旋回しないようにロック
したり解除したする旋回ロックアーム184の操作を行
いやすくすることができる。
【0172】更に、フロントキャスタブラケット166
に泥や雨水の跳ねを防止する保護ガイドカバー183を
一体形成したので、フロントキャスタブラケット106
に別部材を取り付ける必要が無くなり、部品点数を削減
することができるとともに、コンパクトな構成とするこ
とができる。
【0173】本実施例においては、フロントタイヤ17
8のリム182に対して一対のホイール面181を離間
するように偏位形成したが、一対のホイール面181が
互いに離間するように、該ホイール面181自身を膨出
形成又は湾曲形成させるようにしてもよい。
【0174】一方、図54に示すように、回転規制部材
214のロックピン219は回転ロック部210の係合
凹部211に入り込んでいない。又、回転規制部材21
4の回動規制突部217は回動規制凹部216aと係合
した状態にある。従って、キャスタ軸201を中心に一
対のリアタイヤ202を回転させることができる。
【0175】ここで、図56の状態から回転規制操作レ
バー218を操作することにより部材支持軸215を中
心に回転規制部材214を回動させる。すると、図57
に示すように、ロックピン219は回転ロック部210
の係合凹部211内に入り込んだ状態となる。又、回転
規制部材214の回動規制突部217は回動規制凹部2
16bと係合した状態となる。
【0176】従って、キャスタ軸201を中心に一対の
リアタイヤ202が回転しようとしてもロックピン21
9が係合突部212と係合するため、一対のリアタイヤ
202の回転をロックすることができる。又、一対のリ
アタイヤ202がキャスタ軸201を中心に回転しよう
とした力がロックピン219に加わってもピン係止突部
213によりロックピン219が係合凹部211から容
易に抜け出ないようにすることができる。
【0177】更に、回転規制部材214の回動規制突部
217と回動規制凹部216a,216bとの係合によ
り、該回転規制部材214が不用意に部材支持軸215
を中心に回動してロックピン219が係合凹部211内
に入り込んだり、ロックピン219が係合凹部211か
ら抜け出たりすることを防止することができる。
【0178】又、フロントキャスタ106と同様、荷重
や衝撃等による力がシート本体3に加えられると、その
力はベース本体2及びリアキャスタアーム110を介し
てリアキャスタ111に加えられることになる。この力
がリアキャスタ111のリアキャスタブラケット190
に加わると、図55に示すように、サスペンションアー
ム196はキャスタ軸201を支点としアーム支持ピン
197側が回動する。
【0179】このサスペンションアーム196の回動に
より該サスペンションアーム196は受け片194の上
面から離間するとともに、ばねガイド片195,198
間に配設されたサスペンションスプリング199を圧縮
する。従って、リアキャスタブラケット190は一対の
リアタイヤ202間に沈み込む。このとき、リアキャス
タブラケット190の保護ガイドカバー207がリアタ
イヤ202に接近するが、間隙g2が予め形成されてい
るので互いの干渉は回避される。
【0180】この結果、一対のリアタイヤ202に力が
加えられても、その力に応じてサスペンションスプリン
グ199が伸縮動作を行ってその力を吸収するで乗り心
地を向上させることができる。
【0181】更に、フロントキャスタ106と同様に、
厚さが大きくならないリアタイヤ202を一対使用し、
このリアタイヤ202を構成するホイール203の互い
に対向するホイール面205を離間させてリム206に
形成している。従って、一対のホイール面205の間に
形成される空間部を広くすることができる。
【0182】又、一対のホイール面205間に形成され
る空間部を広くすることによりリアキャスタブラケット
190に設けられたサスペンションアーム196及びサ
スペンションスプリング199を容易に空間部内に収納
することができる。
【0183】この結果、サスペンションアーム196や
サスペンションスプリング199、回転ロック部210
等を一対のリアタイヤ202により目隠しすることがで
き、見栄えを向上させることができる。更に、サスペン
ションアーム196やサスペンションスプリング199
を目隠しするための特別なカバーリングを施す必要がな
いので、リアキャスタ111をコンパクトに構成するこ
とができる。
【0184】更に、鉛直線L4よりもリア側となるリア
キャスタブラケット190に保護ガイドカバー207を
一体形成したので、泥や雨水の跳ねを防止することがで
きる。この結果、リアキャスタブラケット190に泥や
雨水の跳ねを防止するための別部材を取り付ける必要が
無くなり、部品点数を削減することができるとともに、
コンパクトな構成とすることができる。
【0185】又、図19に示すように、サイドガード4
0内に形成された係合解除ガイド片54をA矢印方向に
撓ませると、係合爪55とガード連結片57との係合が
解除される。この状態でフロントガード56を引き抜く
と、ガード連結片57がガード挿入孔53から引き抜く
ことができる。
【0186】そして、フロントガード56をサイドガー
ド40から取り外した状態で、図18に示すように、ガ
ード接続ピン44の弾性片46を撓ませて係止爪47と
ガード孔43との係合を解除する。この状態で、ガード
接続ピン44をガード挿入孔43、間隙吸収壁部40b
の接続孔40c及び接続片15の接続孔15aから引き
抜く。
【0187】このとき、係止爪47の寸法t1は寸法t
2,t3より大きく形成されているので、ガード接続ピ
ン44は確実に抜き取ることができる。すると、サイド
ガード40はタッピングねじ42を中心に回動可能な状
態となる。そして、サイドガード40を回動させれば、
図21に示すように、サイドガード40と接続片15と
が離間した状態となる。
【0188】又、メインベルト10及びサブベルト9を
チャイルドベルト接続装置8から外した状態とする。す
ると、メインベルト10、サブベルト9、チャイルドベ
ルト接続装置8、サイドガード40及び接続片15は該
カバー12の孔48を通過させることができるので、カ
バー12をシート本体3から容易に取り外すことができ
る。
【0189】従って、サイドガード40の他端を接続片
15に対して着脱可能な状態にしたので、カバー12に
はサイドガード40を孔48内に案内するスリットを形
成する必要が無くなる。この結果、カバー12の見栄え
を向上させることができる。しかも、カバー12をシー
ト本体3から容易に取り外して洗濯等の清掃を容易に行
うことができる。
【0190】又、連結杆120とレバーアーム128と
の間に設けられたハンドルスプリング129により、該
レバーアーム128は常にフロント側に付勢された状態
となる。このとき、ベース本体3に形成された規制ピン
85がレバーアーム128のフロント側への回動を規制
し、該レバーアーム128をシート本体3におけるサポ
ート部7中央の左右外側側部に位置させることができ
る。
【0191】更に、幼児用安全シート1がベビーカー状
態にあるときは、連結杆120内のロック摺動部材13
0における係合切欠き部135とロック部材140のロ
ック用突起部143とが係合された状態にある。又、ロ
ック用突起部143は補強補助部材144の回動規制板
146と係合した状態にある。
【0192】従って、サイドガード40を持って幼児用
安全シート1を持ち上げたとしても、係合切欠き部13
5、ロック用突起部143及び回動規制板146の各係
合関係により連結杆120及びロック用突起部143は
連結支持ピン142を中心として回動動作が行われな
い。この結果、フロントキャスタアーム105及びリア
キャスタアーム110の回動動作が行われず、フロント
キャスタ106及びリアキャスタ111は常に安定した
走行位置に固定されることになる。
【0193】又、ロック用突起部143と回動規制板1
46との係合により、ロック部材140が連結支持ピン
142を中心に下方(地面側)に回動動作しないように
することができる。この結果、フロントキャスタ106
及びリアキャスタ111を利用する常に安定した走行位
置に固定することができる。
【0194】次に、幼児用安全シート1を図1に示すベ
ビーカー状態からチャイルドシート状態にするには、図
35,図37に示すように、規制ピン85に当接してい
るレバーアーム128を矢印の方向、即ち、規制ピン8
5から離間する方向に回動させる。このとき、レバーア
ーム128は規制ピン85によって座部5におけるサポ
ート部7中央の左右外側側部に位置するため、幼児用シ
ート1のリア側からレバーアーム128を握るときの操
作性を向上させることができる。
【0195】そのため、レバーアーム128はレバー支
持ピン127を中心に回動する。すると、図40,図4
1に示すように、レバーアーム128の回動規制部15
9が連結杆120の上面に当接してレバーアーム128
の回動を規制するとともに、摺動突起部160がロック
リリース153の押圧摺動面155を押圧しながら摺動
する。そのため、ロックリリース153はリリース軸1
53aを中心に回動する。ロックリリース153の回動
により係合凹部154がロック摺動部材130の押圧面
134を付勢ばねの付勢力に抗しながら押圧する。
【0196】すると、ロック摺動部材130は連結杆1
20におけるリア側直線部123の基端側に摺動する。
そのため、ロック摺動部材130の係合切欠き部135
とロック部材140のロック用突起部143との係合が
解除される。この状態で、レバーアーム128を持った
まま幼児用安全シート1を持ち上げると、図42に示す
ように、連結杆120及びロック部材140は連結支持
ピン142を中心に回動動作を行う。
【0197】従って、フロントキャスタアーム105が
リア側に回動動作し、フロントキャスタ106はベース
本体2の下面より上方に位置した状態で、保護カバー1
50とシート本体3のサポート部7との間の収容位置に
配設される。又、リアキャスタアーム110がフロント
側に回動動作し、リアキャスタ111はベース本体2の
下面より上方に位置した状態で、連結杆120における
フロント側直線部122の外側側部の収容位置に配設さ
れる。そのため、フロントキャスタ106及びリアキャ
スタ111を使用しない収容位置に収容された状態とな
る。
【0198】一方、リアキャスターアーム110のフロ
ント側への回動動作により、図29に示すリアアームロ
ック113が図30に示すように回動する。そのため、
リアアームロック113の押し上げ面116がロックア
ーム89の先端下面をコイルスプリング92の付勢力に
抗しながら押し上げる。すると、ロックアーム89は支
持ピン76を中心に区画壁88から離間する方向に回動
する。
【0199】そして、リアキャスタアーム110のリア
キャスタ111が連結杆120におけるフロント側直線
部122の外側側部に配設されると、図31に示すよう
に、リアロックアーム113はロックアーム89の先端
に位置する。そのため、ロックアーム89はコイルスプ
リング92の付勢力により支持ピン76を中心に回動
し、該ロックアーム89の先端下面が区画壁88に当接
した状態となる。
【0200】従って、リアアームロック113における
延出部115に形成された当接面117がロックアーム
89の先端と係合した状態となる。そして、リアキャス
タアーム110はその自重によってベース本体2の下面
側に回動しないように回動規制される。その結果、フロ
ントキャスタ106及びリアキャスタ111を使用しな
い収容位置に保持される。この状態で、幼児用安全シー
ト1を一旦降ろしてレバーアーム128を放す。
【0201】すると、図43,図44に示すように、レ
バーアーム128はハンドルスプリング129の付勢力
によりフロント側に回動する。そして、レバーアーム1
28は規制ピン85に当接してその回動が規制される。
このとき、レバーアーム128の把持部158、中間部
157はリアキャスタ111の上方に位置して該リアキ
ャスタ111の上部を覆う。
【0202】又、ロック摺動部材130は付勢ばね13
2の付勢力により連結杆120のリア側直線部123の
先端側に摺動する。そして、ロックリリース153の係
合凹部154とロック摺動部材130の押圧面134と
が係合し、付勢ばね132の付勢力によるロック摺動部
材130の摺動が規制される。
【0203】更に、フロントキャスタ106及びリアキ
ャスタ111がそれぞれ収容位置に配設されると、フロ
ントキャスタブラケット166及びリアキャスタブラケ
ット190の保護ガイドカバー183,207はフロン
トタイヤ178及びリアタイヤ202の下方に位置す
る。
【0204】そして、図62,図63に示すように、チ
ャイルドシート状態となった幼児用安全シート1を車両
シート230に装着することができる。即ち、図62に
はチャイルドシート状態となった幼児用安全シート1を
車両シート230と対面させるようにして使用する例を
示したものである。これは1才になるまでの幼児を幼児
用安全シート1に乗せる場合である。
【0205】この場合、図示しないドアの下方側から延
びるシートベルト231をフック挿通孔33を挿通する
一方のフック34に間隙gを介して掛け止め、座部5の
裏面を通過させる。そして、シートベルト231をフッ
ク挿通孔33を挿通する他方のフック34に間隙gを介
して掛け止めて接続金具232をシートベルト接続装置
233に接続する。又、シートベルト231は背部6の
裏面に引き回され、通し溝23a,23bを通過して図
示しないセンターピラーの巻取り装置に導入されてい
る。従って、シートベルト231は一対のベルト支持片
25a,25bに支持されている。
【0206】この場合、フック挿通孔33を挿通してい
るフック34によって容易に車両シート230に対面す
るように幼児用安全シート1を装着することができる。
又、図63はチャイルドシート状態となった幼児用安全
シートを車両シート230と同一方向に向けて使用する
例を示したものである。これは1才〜4才までの幼児を
幼児用安全シート1に乗せる場合である。
【0207】この場合、図示しないドアの下方側から延
びるシートベルト231をフック挿通孔31を挿通する
一方のフック34に間隙gを介して掛け止め、背部6の
裏面を通過させる。そして、シートベルト231をフッ
ク挿通孔34を通過する他方のフック34に間隙gを介
して掛け止めて接続金具232をシートベルト接続装置
233に接続する。又、シートベルト231は通し溝2
3a,23bを通過して図示しないセンターピラーの巻
取り装置に導入されている。従って、シートベルト23
1は一対のベルト支持片25a,25bに支持されてい
る。
【0208】この場合、フック挿通孔31を挿通してい
るフック34によって容易に車両シート230と同一方
向に幼児用安全シート1を装着することができる。この
結果、シートベルト231を幼児用安全シート1の向き
に合わせたフック34に掛け止めすれば、幼児用安全シ
ート1の向きの変化に対応させて車両シート230に装
着することができる。
【0209】又、フック34とシートベルト231との
係合関係により幼児用安全シート1を車両シート230
に装着することができる。この結果、フック34にシー
トベルト231を掛け止める作業が容易となる。そのた
め、車両シート230に対する幼児用安全シート1の装
着及び取外作業を容易に行うことができる。
【0210】そして、図62の状態において、幼児用安
全シート1に衝撃が与えられると、背部6が前方に移動
しようとする。このとき、シートベルト231は一対の
ベルト支持片25a,25bに掛け止められているの
で、該シートベルト231によって背部6全体を支持す
る。この結果、幼児用安全シート1をより確実にシート
ベルト231によって支持することができ、安全性を向
上させることができる。
【0211】更に、図63の状態において、幼児用安全
シート1に衝撃が与えられると、背部6が前側に移動し
ようとする。このとき、シートベルト231は一対のベ
ルト支持片25a,25bに掛けとめられているので、
該シートベルト231は一対のベルト支持片25a,2
5bを介して背部6が前側に移動しないように支持す
る。又、このベルト支持片25a,25bは補強プレー
ト27によって補強されているため、シートベルト23
1により強い衝撃がベルト支持片25a,25bに与え
られても破損することはない。この結果、幼児用安全シ
ート1をより確実にシートベルト231によって支持す
ることができ、安全性を向上させることができる。
【0212】前記フロントキャスタ106及びリアキャ
スタ111を利用するベビーカー状態のとき、保護ガイ
ドカバー183,207は泥や水の跳ねを防止する目的
で利用していた。これをフロントキャスタ106及びリ
アキャスタ111が使用されないチャイルドシート状態
のときには泥や水を受け止めるものとして使用すること
ができる。
【0213】この結果、チャイルドシート状態の幼児用
安全シート1を車両シート230に載置してもフロント
キャスタ106及びリアキャスタ111に付着した泥や
水は保護ガイドカバー183,207によって受け止め
られるので車両シート230を汚さないように防止する
ことができる。しかも、保護ガイドカバー183,20
7によって車両シート230にフロントタイヤ178及
びリアタイヤ202が直接接触しないようにして該車両
シート230を汚さないようにすることができる。
【0214】又、幼児用安全シート1の左右両側のレバ
ーアーム128を持ってリア側に引かなければ、ロック
摺動部材130とロック部材140との係合が解除され
ない。そのため、連結杆120及びロック部材140は
連結支持ピン142を中心に回動動作しないようにする
ことができる。この結果、不用意な連結杆120及びロ
ック部材140の折り畳み動作を確実に防止することが
できる。
【0215】更に、レバーアーム128をリア側に引き
ながら、該レバーアーム128を持って幼児用安全シー
ト1を持ち上げればロック摺動部材130とロック部材
140との係合が解除され、連結支持ピン142を中心
に連結杆120及びロック部材140を回動させること
ができる。
【0216】連結杆120及びロック部材140の回動
によりフロントキャスタアーム105及びリアキャスタ
アーム110を回動させてフロントキャスタ106及び
リアキャスタ111を使用しない収容位置に収容するこ
とができる。又、リアキャスタアーム110の回動によ
りリアアームロック113の当接面117とロックアー
ム89の先端部とを係合させることができ、フロントキ
ャスタアーム105及びリアキャスタアーム110の回
動が規制される。そのため、フロントキャスタ106及
びリアキャスタ111を収容位置に収容した状態を保持
させることができる。そして、幼児用安全シート1を一
旦降ろしてレバーアーム128を放せばハンドルスプリ
ング129によりレバーアーム128は規制ピン85に
当接する。
【0217】従って、レバーアーム128をリア側に回
動させながら引き、幼児用安全シート1を持ち上げると
ベビーカー状態となる幼児用安全シート1をチャイルド
シート状態にすることができる。
【0218】この結果、特別な操作を行うことなく、レ
バーアーム128の操作のみによってベビーカー状態と
なる幼児用安全シート1をチャイルドシート状態にする
ことができ、操作性を向上させることができる。
【0219】又、ベビーカー状態となる幼児用安全シー
ト1をチャイルドシート状態にするとき、左右両側のレ
バーアーム128をリア側に引きながら幼児用安全シー
ト1を持ち上げるだけなので、非力な女性でも幼児用安
全シート1に幼児を乗せたまま容易に行うことができ
る。
【0220】更に、規制ピン85によりレバーアーム1
28の回動を規制してシート本体3の左右両側に該レバ
ーアーム128を配設することができる。この結果、レ
バーアーム128を握ってリア側に回動させる動作を容
易に行うことができる。
【0221】しかも、レバーアーム128の操作に基づ
いて連結杆120及びロック部材140の回動動作を行
わせる動作と、レバーアーム128を持ちながら幼児用
安全シート1を持ち上げる動作を連続的に行うことがで
きるので、操作性を向上させることができる。
【0222】又、フロントキャスタアーム105及びリ
アキャスタアーム110は連結支持ピン142により支
持された連結杆120及びロック部材140によって接
続されている。この結果、簡単な構成によってフロント
キャスタアーム105及びリアキャスタアーム110の
折り畳み動作を行わせることができる。しかも、フロン
トキャスタアーム105及びリアキャスタアーム110
の回動量の設定を自由に行うことができる。
【0223】更に、レバーアーム128を基部156、
中間部157及び把持部158により湾曲形成させ、そ
の方向を幼児用安全シート1のフロント側に向くように
連結杆120に取り付けた。従って、ベビーカー状態と
なる幼児用安全シート1のフロントキャスタ106及び
リアキャスタ111を収容位置に配設するとき、レバー
アーム128を握ったまま幼児用安全シート1を持ち上
げることができる。
【0224】しかも、幼児用安全シート1を持ち上げた
とき、レバーアーム128の把持部158が手の指の根
本に係合することになるため、レバーアーム128は手
から滑り落ちることはない。この結果、レバーアーム1
28をしっかり握ることができ、幼児用安全シート1を
確実に持ち上げることができる。
【0225】又、シート本体3のサポート部7と保護カ
バー150との間にフロントキャスタ106が配設され
るので、フロントキャスタ106はサポート部7と保護
カバー150によって覆われた状態となる。この結果、
安易にフロントキャスタ106に触れないような構成に
することができる。
【0226】そして、リアキャスタ111は連結杆12
0におけるフロント側直線部122の外側側部に位置す
るが、このリアキャスタ111の上方はレバーアーム1
28によって覆われる。この結果、安易にリアキャスタ
111に触れないような構成にすることができる。
【0227】又、レバーアーム128はリアキャスタ1
11を覆うカバーとして利用される。同様に、フロント
キャスタ106は本体シート3のサポート部7と保護カ
バー150との間に収容される。
【0228】この結果、フロントキャスタ106及びリ
アキャスタ111を覆うためのカバーを特別設ける必要
がなくなり、部品点数を削減することができ、しかもコ
ンパクトな構成とすることができる。
【0229】そして、レバーアーム128はハンドルス
プリング129の付勢力により、常にフロント側に付勢
されている。従って、フロントキャスタ106及びリア
キャスタ111を収容位置に配設した後、レバーアーム
128を勝手に放せば、該レバーアーム128はハンド
ルスプリング129の付勢力により回動してリアキャス
タ111の上方に位置する。
【0230】この結果、レバーアーム128を特別操作
しなくてもリアキャスタ111の上方にレバーアーム1
28を位置させ、該リアキャスタ111を覆うことがで
きる。しかも、簡単な構成によってレバーアーム128
によってリアキャスタ111の上方を覆うようにするこ
とができる。
【0231】又、フロントキャスタ106及びリアキャ
スタ111をシート本体3の外側側部となる収容位置に
配設するとき、フロントキャスタアーム105及びリア
キャスタアーム110はベース本体2の外側側部に位置
する状態となる。
【0232】従って、フロントキャスタ106、リヤャ
キャスタ111並びにフロントキャスタアーム105、
リアキャスタアーム110をベース本体2の下部に配設
する構成ではない。この結果、チャイルドシート状態と
した幼児用安全シート1の高さが低くなり、車内から幼
児用安全シート1を出し入れすることが容易に行うこと
ができる。
【0233】又、フロントキャスタ106及びリアキャ
スタ111をシート本体3の外側側部に位置させること
ができるので、車両シート230にフロントキャスタ1
06及びリアキャスタ111を接触させないようにする
ことができる。この結果、車両シート230が汚れるの
を防止することができる。
【0234】更に、フロントキャスタアーム105及び
リアキャスタアーム110の幅方向の長さをシート本体
3の幅方向の長さと等しいか又はそれ以上としている。
この結果、チャイルドシート状態とした幼児用安全シー
ト1を車両シート230に載置したとき、フロントキャ
スタアーム105及びリアキャスタアーム110が車両
シート230に接して幼児用安全シート1を安定した状
態で支持することができる。
【0235】又、フロントキャスタアーム105の幅方
向の長さよりリアキャスタアーム110の幅方向の長さ
を大きくしている。そのため、フロントキャスタアーム
105及びリアキャスタアーム110を互いに接近させ
る方向に折り畳み動作を行わせても互いに干渉を回避さ
せることができる。
【0236】更に、フロントキャスタアーム105の幅
方向の長さの方がリアキャスタアーム110の幅方向の
長さより短い。そのため、図63に示すように、チャイ
ルドシート状態とした幼児用安全シート1を車両シート
230に載置したとき、該車両シート230のサイドサ
ポート234にフロントキャスタ106が干渉しないよ
うにして損傷を与えないようにすることができる。
【0237】又、フロントキャスタアーム105の中心
軸線L1よりリア側にフロントキャスタ106が設けら
れ、リアキャスタアーム110の中心軸線L3よりフロ
ント側にリアキャスタアーム111が設けられている。
【0238】この結果、フロントキャスタ106及びリ
アキャスタ111を収容位置に配設するとき、フロント
キャスタアーム105及びリアキャスタアーム110の
少ない回動量によって該フロントキャスタ106及びリ
アキャスタ111を収容位置に配設することができる。
しかも、フロントキャスタ106、リアキャスタ111
がベース本体2の下面から突出したり、車両シート23
0に接触しないようにすることができる。
【0239】本実施例においては、レバーアーム128
を付勢するハンドルスプリング129を設けたが、これ
は必要に応じて省いてもよく、人がレバーアーム128
を回動させてリアキャスタ111の上方に位置するよう
に回動させる構成としてもよい。
【0240】次に、チャイルドシート状態となった幼児
用安全シート1を再びベビーカー状態にするには、まず
シート本体3における左右両側のサイドガード40を握
る。それとともに、図17の2点鎖線にて示すようにサ
イドガード40内に設けられたロック解除レバー51を
回動操作する。
【0241】前記ロック解除レバー51の回動によりワ
イヤ91がサイドガード40内に引き込まれる。そし
て、サイドガード40内にワイヤ91が引き込まれる
と、図32に示すように、アームレバー90を介してロ
ックアーム89はコイルスプリング92に付勢力に抗し
ながら支持ピン76を中心に区画壁88から離間する方
向へ回動する。すると、リアアームロック113におけ
る延出部115の当接面117とロックアーム89の先
端との係合が解除される。
【0242】この状態で、幼児用安全シート1が持ち上
げられていれば、フロントキャスタアーム105はその
自重によりフロント側へ回動し、リアキャスタアーム1
10はその自重によりリア側へ回動する。そして、フロ
ントキャスタアーム105及びリアキャスタアーム11
0が垂下した状態で、幼児用安全シート1を降ろすと、
該フロントキャスタアーム105及びリアキャスタアー
ム110は更に開放動作して互いに拡開していく。
【0243】このとき、連結杆120及びロック部材1
40は連結支持ピン142を中心に開放動作する。又、
ロック部材140のロック用突起部143はロック摺動
部材130の押下げ部136を付勢ばね132の付勢力
に抗しながら押圧する。そのため、ロック摺動部材13
0は連結杆120のリア側直線部123の基端側に摺動
する。やがて、フロントキャスタアーム105及びリア
キャスタアーム110が互いに拡開し、フロントキャス
タ106及びリアキャスタ111が予め定められた走行
位置に位置する。すると、ロック部材140のロック用
突起部143がロック摺動部材130の押下げ部136
を乗り越える。
【0244】そのため、ロック用突起部143によって
ロック摺動部材130の押圧は解除されるので、該ロッ
ク摺動部材130は付勢ばね132の付勢力によりリア
側直線部123の先端側に摺動する。そのため、ロック
摺動部材130の係合切欠き部135とロック部材14
0のロック用突起部143とが係合される。又、ロック
摺動部材130の押圧面134とロックリリース153
の係合凹部154とが係合し、ロック摺動部材130が
リア側直線部123の先端側に摺動するのを規制する。
【0245】従って、チャイルドシート状態となってい
た幼児用安全シート1を再びベビーカー状態とすること
ができる。又、シート本体3の左右両側におけるサポー
ト部7にサイドガード40を設けたので、このサイドガ
ード40をしっかりと握り締めることができ、チャイル
ドシート状態となる幼児用安全シート1を容易に持ち上
げることができる。そのため、チャイルドシート状態の
幼児用安全シート1を運んだりすることができる。又、
ロック解除レバー51を操作した状態でサイドガード4
0をしっかり握って幼児用安全シート1を持ち上げられ
る。そして、幼児用安全シート1をベビーカー状態にす
ることができる。この結果、非力な女性でも幼児を幼児
用安全シート1に乗せたまま上記の操作を容易に行うこ
とができる。
【0246】特に、サイドガード40を座部5における
サポート部7の上面と、背部6におけるサポート部7の
上面とを接続するようにシート本体3に設けた。この結
果、幼児用安全シート1のリヤ側から該幼児用安全シー
ト1をサイドガード40を握って持ち上げるときの作業
性を向上させることができる。
【0247】又、シート本体3の左右両側におけるサポ
ート部7に設けられたサイドガード40を握るととも
に、それぞれのサイドガード40に設けられたロック解
除レバー51を操作しながら幼児用安全シート1を持ち
上げれば、ロックを解除してベビーカー状態に設定する
ことができる。
【0248】従って、サイドガード40を握った状態で
ロック解除レバー51を操作し、幼児用安全シート1を
持ち上げれば、チャイルドシート状態の幼児用安全シー
ト1をベビーカー状態にすることができる。
【0249】この結果、幼児用安全シート1を安定した
状態で持ちながら操作を行うことができるので、安全性
が高く、操作性を向上させることができる。又、左右両
側のサイドガード40に設けられたロック解除レバー5
1を同時に操作しなければ、チャイルドシート状態とな
る幼児用安全シート1をベビーカー状態にすることがで
きないようになっている。
【0250】従って、一方のサイドガード40に設けら
れたロック解除レバー51のみを操作してもフロントキ
ャスタアーム105やリヤキャスタアーム110はロッ
クされた状態が保持される。この結果、一方のロック解
除レバー51のみを操作してもフロントキャスタアーム
105やリヤキャスタアーム110が回動しないように
確実に安全性を確保することができる。
【0251】又、ベース本体2には長方形状となる肉抜
き孔70が形成されている。この結果、ベース本体2の
軽量化を図ることができる。しかも、座部5の裏面中央
には図示しないベルト装置が取り付けられるが、このベ
ルト装置の取付作業を容易にすることができる。
【0252】更に、ベルト装置から延びるメインベルト
10をベース本体2とシート本体3との間を通した後、
背部6のベルト通し孔11に通すことになる。このと
き、ベルト装置から延びるメインベルト10をベース本
体2とシート本体3の間を通す作業を容易に行うことが
でき、メインベルト通し作業を容易に行うことができ
る。
【0253】そして、ベース本体2の上面に埃等が溜ま
らないようにすることができ、幼児用安全シート1を清
潔に保ことができる。逆に、肉抜き孔70の形成により
幼児用安全シート1のベース本体2の清掃を容易に行う
ことができる。更に、肉抜き孔70の形成によりベース
本体2とシート本体3とを支持ピン76によって連結す
る組付作業を容易に行うことができる。
【0254】又、ベース本体2を構成する一対の横枠7
1を上方に湾曲するように形成した。そのため、チャイ
ルドシート状態となる幼児用安全シート1を車両シート
230に載置したとき、該車両シート230の湾曲形状
に沿って前記幼児用安全シート1を載置することができ
る。この結果、幼児用安全シート1を車両シート230
に対して安定した状態で載置することができる。
【0255】更に、ベース本体2を構成する一対の横枠
71を上方に湾曲するように形成し、該一対の横枠71
の下面に収納空間部74を形成した。そのため、図64
に示すように、例えばフロントキャスタアーム105に
補強ロッド235を設け、該フロントキャスタアーム1
05の補強をしたとする。
【0256】この状態のフロントキャスタアーム105
を回動させてフロントキャスタ106を収容位置に配設
しても、図65に示すように、補強ロッド235は収納
空間部74内に配設できるため、フロントキャスタアー
ム105の回動量は変化しない。この結果、フロントキ
ャスタ106を前記実施例と同様、サポート部7と保護
カバー150との間に配設することができる。又、補強
ロッド235によりフロントキャスタアーム105の補
強を行うこともできる。
【0257】又、左右両側からベース本体2に挿入され
るフロントキャスタアーム105は補助パイプ107に
よってそれぞれ連結されているので、左右両側のフロン
トキャスタアーム105の回転を同期させることができ
る。同様に、左右両側からベース本体2に挿入されるリ
アキャスタアーム110は補助パイプ112によってそ
れぞれ連結されているので、左右両側のリアキャスタア
ーム110の回転を同期させることができる。
【0258】又、左右両側からベース本体2に挿入され
るフロントキャスタアーム105及びリアキャスタアー
ム110は補助パイプ107,112によって連結して
いるので、ベース本体2を一体成形することができる。
【0259】この結果、ベース本体2を構成する部品点
数を削減することができるとともに、ベース本体2の強
度を向上させることができる。更に、ベース本体2の先
端には足掛け部102が一体形成されている。この結
果、足掛け部102を別部材によってフロントキャスタ
アーム105に設けたり、ベース本体2に設けたりする
必要がなくなり、部品点数を削減することができる。
【0260】又、幼児用安全シート1をチャイルドシー
ト状態にして車両シート230に載置したとき、この足
掛け部102も車両シート230に接触するようになっ
ている。この結果、幼児用安全シート1の荷重が車両シ
ート230の一部に部分的に加わることを防止すること
ができ、車両シート230の保護を行うことができる。
【0261】更に、幼児用安全シート1がベビーカー状
態で車両シート230に装着された状態において、事故
等により万一強い衝撃を受けたとき、ベース本体2のシ
ート受け部104がシート本体3を受け止める。その結
果、シート本体3に与えられた強い衝撃をベース本体2
に逃がすことができるので、幼児用安全シート1の安全
性を向上させることができる。
【0262】又、幼児用安全シート1がベビーカー状
態、チャイルドシート状態のいずれの状態であっても構
わないが、リクライニング操作レバー62を操作して係
止フック64によりリクライニングロッド60をコイル
スプリング61の付勢力に抗しながら回動させる。する
と、図27に示すように、リクライニングロッド60は
ロッド係止片81のロッド係合凹部82から抜け出た状
態となる。
【0263】そして、シート本体3は支持ピン76を中
心に回動可能な状態となる。この状態で、支持ピン76
を中心にシート本体3を回動させるとともに、リクライ
ニング操作レバー62の操作を解除する。すると、コイ
ルスプリンング61の付勢力によりリクライニングロッ
ド60はロッド係止片81の側面に沿って摺動し、ロッ
ド係合凹部82と対応すると、該リクライニングロッド
60とロッド係合凹部82とが係合される。従って、シ
ート本体3はリクライニングロッド60と支持ピン76
とによりベース本体2に支持固定された状態となる。
【0264】本実施例のサイドガード40は座部5のサ
ポート部7から背部6のサポート部7に亘るように取り
付けたが、図66〜図68に示すように、サイドガード
40を一体形成してもよい。又、背部6上部におけるサ
ポート部7に、該サポート部7を握りやすくするための
背部側握り部材としての握り部240を一体形成しても
よい。
【0265】この構成によって、幼児用安全シート1を
とりあえず車両シート230に載置し、その後車両シー
ト230に対して幼児用安全シート1を図62又は図6
3に示す所定の状態に操作するとき、握り部240を握
ることができる。この結果、幼児用安全シート1の操作
性を向上させることができる。
【0266】又、本実施例におけるサイドガード40の
他端はガード接続ピン44の抜き差しにより背部6のサ
ポート部7に対して接離可能な状態とした。そのため、
カバー12には継ぎ目を形成することなく美観を向上さ
せることができ、しかもカバー12をシート本体3から
容易に取り外したりすることができる。この構成をベー
ビーカー状態にすることができないチャイルドシートや
チャイルドシート状態にすることができないベビーカー
に適用することも可能である。
【0267】本実施例においては、幼児用安全シート1
がチャイルドシート状態において、左右両側のサイドガ
ード40を握るとともに、ロック解除レバー51を操作
する。この状態で、サイドガード40を持って幼児用安
全シート1を持ち上げるとリアアームロック113とロ
ックアーム89とのロックが解除され、幼児用安全シー
ト1をベビーカー状態にすることができる構成とした。
【0268】この他に、サイドガード40の一方のみに
ロック解除レバー51を設け、このロック解除レバー5
1の操作によってリアアームロック113とロックアー
ム89とのロックを解除する構成としてもよい。
【0269】本実施例においては、幼児用安全シート1
がチャイルドシート状態となったとき、レバーアーム1
28は規制ピン85と当接し、リアキャスタ111の上
方に位置するように構成されている。この規制ピン85
の代わりにリアキャスタ111に設けられている回転規
制操作レバー218を利用してレバーアーム128の回
動を規制する構成としてもよい。
【0270】本実施例においては、チャイルドシート状
態及びベビーカー状態に形態を変化させる幼児用安全シ
ート1のベース本体2に肉抜き孔70を形成したが、単
なるチャイルドシートに設けられたベース本体にこの肉
抜き孔70を形成することも可能である。更に、肉抜き
孔70の形成により形成される横枠71を前記実施例と
同様に上方へ湾曲させることも可能である。
【0271】更に、シート受け部104を単なるチャイ
ルドシートのベース本体に形成することも可能である。
本実施例においては、チャイルドシート状態及びベビー
カー状態に形態を変化させる幼児用安全シートにシート
ベルト231を掛けるフック34や背部6の上部側を支
持する一対のベルト支持片25a,25bを設けたが、
単なるチャイルドシートにフック34を設けてもよい。
更に、単なるチャイルドシートにベルト支持片25a,
25bを設けてもよい。
【0272】本実施例の幼児用安全シート1のシート本
体3にサイドガード40を設けたが、単なるチャイルド
シートにサイドガード40や握り部240を設けたり形
成したりしてもよい。
【0273】更に、単なるチャイルドシートに一端がシ
ート本体3のサポート部7に接離するサイドガード40
を設けることも可能である。この場合も、チャイルドシ
ートに装着されるカバーに継ぎ目を形成する必要がな
く、該カバーをチャイルドシートから取り外したりする
ことができるとともに、カバーの美観を向上させること
ができる。
【0274】本実施例においは、ベース本体2に脚部4
を設けたが、この他に、ベース本体2を省略し、シート
本体3に上記実施例と同一の構成となる脚部4を直接設
けることも可能である。
【0275】本実施例においては、ベース本体2の先端
に足掛け部102を一体形成したが、図64,図65に
示す補強ロッド235に足掛け部を別に設けてもよい。
又、本実施例のフロントキャスタ106やリヤキャスタ
111はチャイルドシート状態又はベビーカー状態に形
態を変化させる幼児用安全シート1にのみ適用されるの
ではなく、単に台車のキャスタや単なるベビーカーに適
用してもよい。
【0276】上記実施例では、フロントタイヤ178を
備えたフロントキャスタアーム105及びリアタイヤ2
02を備えたリアキャスタアーム110を互いに反対方
向に回動させ、シート本体3側部の収容位置に収容し
た。これを、図69に示すように、フロントキャスタア
ーム105及びリアキャスタアーム110に一本の連結
手段としての連結杆260を回動可能に連結し、その連
結杆260上に操作手段としてのレバーアーム261を
取着する。
【0277】そして、図70に示すように、レバーアー
ム261を操作することにより、フロントキャスタアー
ム105及びリアキャスタアーム110を互いに同一方
向に回動させる。そして、図71に示すように、フロン
トキャスタアーム105及びフロントキャスタ106を
シート本体3の座部5における左右外側側部の収容位置
に収容し、リアキャスタアーム110及びリアキャスタ
111をシート本体3の背部6における左右外側側部の
収容位置に収容する構成としてもよい。
【0278】この場合、少ない部品点数で且つ容易にフ
ロントキャスタアーム105及びフロントキャスタ10
6、リアキャスタアーム110及びリアキャスタ111
を各収容位置に収容させることができる。
【0279】又、この他に、図72に示すように、リア
タイヤ202を備えたリアキャスタアーム110にはク
ランク部材262を固着する。そして、フロントキャス
タ106を備えたフロントキャスタアーム105には連
結杆263を回動可能に設ける。そして、クランク部材
262と連結杆263とを連結ピン266aによって回
動可能に連結する。更に、連結ピン266aに操作棒2
64の一端を回動可能に取着し、他端を操作レバー26
5に取着する。
【0280】そして、図73に示すように、操作レバー
265を操作することによりフロントキャスタアーム1
05及びリアキャスタアーム110を互いに反対方向に
回動させる。そして、図74に示すように、シート本体
3における座部5の左右外側側部の収容位置にフロント
キャスタアーム105及びリアキャスタアーム110を
収容させる。
【0281】このとき、このクランク部材262の長さ
等により、フロントキャスタアーム105及びリアキャ
スタアーム110の回動量が設定される。従って、クラ
ンク部材262の長さ等を適宜変更することにより、フ
ロントキャスタアーム105とリアキャスタアーム11
0とが回動する回動量の設定を自由に変更することがで
きる。
【0282】この他に、図75に示すように、フロント
タイヤ178を備えたフロントキャスタアーム105と
リアタイヤ202を備えたリアキャスタアーム110と
を略中心部に回転軸266を有する連結杆267にて連
結してもよい。この場合、図76に示すように、前記回
転軸266を図示しない操作手段を操作することにより
上方に案内し、フロントキャスタアーム105及びリア
キャスタアーム110を互いに反対方向に回動させる。
すると、図77に示すように、フロントキャスタアーム
105及びリアキャスタアーム110はシート本体3の
座部5における左右外側側部の収容位置に収容される。
【0283】又、本実施例においては、座部5における
サポート部7の左右外側側部の収容位置にフロントキャ
スタ106及びリアキャスタ111を収容した。このと
き、レバーアーム128、連結杆120及び保護カバー
150によってフロントキャスタ106及びリアキャス
タ111に容易に接触しないようにした。この他に、必
要に応じてサポート部7の左右外側側部にカバー部材を
別に設け、フロントキャスタ106やリアキャスタ11
1をカバーするようにしてもよい。
【0284】次に、本発明の幼児用安全シート1の別例
について説明する。尚、前記実施例と同一の部材に付い
ては同一番号を付してその詳細な説明を省略する。図7
8〜図81に示すように、ベース本体3の左右両側に形
成された横枠71には円筒状となる一対の支持台座30
0が一体形成されている。この一対の支持台座300に
は一対の取付ネジ301によって金属製となるロッド係
止板302が横枠71の長手方向に平行となるように立
設固定されている。又、ロッド係止板302の下端には
下部に開口する縦スリット303が形成されている。こ
の縦スリット303には横枠71に形成された補強リブ
板304が挿入されている。前記ロッド係止板302の
フロント側側部には前記実施例と同様のロッド係合凹部
82が複数形成されている。
【0285】図81,図82に示すように、前記ロッド
係止板302のリア側側部にはガイドプレート部305
が延出形成されている。このガイドプレート部305は
折曲片306を介してロッド係止板302に対してクラ
ンク状に接続されている。又、折曲片306によってガ
イドプレート部305は肉抜き孔70側から離間するよ
うに配設されている。前記ガイドプレート部305の側
面には肉抜き孔70側とは反対側に打ち抜かれたワイヤ
支持プレート307が形成されている。前記ワイヤ支持
プレート307は上部が開口するように湾曲形成されて
いる。
【0286】更に、ガイドプレート部305のリア側側
部には、該ガイドプレート部305と直交するワイヤガ
イド部308が折曲形成されている。このワイヤガイド
部308は肉抜き孔70側の反対側に折曲形成されてい
る。又、ワイヤガイド部308の先端側部にはワイヤ支
持用スリット309が形成されている。
【0287】従って、ロック解除レバー51の操作によ
り動作するワイヤー91をワイヤ支持プレート307に
よって受け止めさせた状態とするとともに、該ワイヤー
91をワイヤ支持用スリット309に挿通させる。この
ワイヤー91はロックアーム89のアームレバー90に
接続される。
【0288】この結果、ロック解除レバー51の操作に
よりワイヤー91の動作がワイヤ支持プレート307及
びワイヤガイド部308によって円滑に行うことができ
る。又、ベース本体2に対してロッド係止板302を別
体として取付固定したので、該ベース本体2の一体成形
を容易に行うことができ、その分、ベース本体2の製造
コストを抑えることができる。更に、ワイヤ支持プレー
ト307を金属製にすることができるので、リクライニ
ングロッド60との係合強度を向上させることができ、
シート本体3を安定した状態で支持することができる。
本実施例においては、ワイヤ支持プレート307を金属
製としたが、必要に応じては強化プラスチック等の樹脂
製のものに変更することも可能である。
【0289】又、図78,図79,図83に示すよう
に、一方のフロントキャスタアーム105の一端をベー
ス本体2の幅方向の長さと略同じにする。そして、一方
のフロントキャスタアーム105の一端側先端部には絞
込み部310が形成されている。この絞込み部310は
他方のフロントキャスタアーム105における一端に挿
入されている。そして、ベース本体2の肉抜き凹部10
0において、他方のフロントキャスタアーム105の外
周面には肉抜き凹部100の幅方向と略同じ長さとなる
半円状に形成された規制カラー311が取り付けられて
いる。又、規制カラー311、一方のフロントキャスタ
アーム105の絞込み部310及び他方のフロントキャ
スタアーム105はリベット108によってかしめられ
ている。
【0290】この構成により、ベース本体2の左右両側
に設けられた一対のフロントキャスタアーム105を一
体回転させることができる。従って、前記実施例のよう
に、補助パイプ107を使用しなくても一対のフロント
キャスタアーム105を一体回転させることができる。
この結果、補助パイプ107及びリベット108の部品
点数を削減することができ、コストを抑えることができ
る。しかも、一対のフロントキャスタアーム105を一
体回転させるようにするための組付作業を簡単にするこ
とができる。
【0291】又、規制カラー311により一対のフロン
トキャスタアーム105をベース本体2の幅方向に移動
しないように規制することができる。しかも、リベット
108によって一対のフロントキャスタアーム105を
連結すると同時に他方のフロントキャスタアーム105
の外周面に規制カラー311が取り付けられる。この結
果、組立作業を効率良く行うことができる。
【0292】一方のリアキャスタアーム110の一端を
ベース本体2の幅方向の長さと略同じにする。そして、
一方のリアキャスタアーム110の一端側先端部には絞
込み部312が形成されている。この絞込み部312は
他方のリアキャスタアーム110における一端に挿入さ
れている。
【0293】そして、ベース本体2のロックアーム収納
部87において、他方のリアキャスタアーム110に取
り付けられるリアロックアーム113のリベット114
によって一方のリアキャスタアーム110の絞込み部3
12と他方のリアキャスタアーム110とがかしめられ
ている。
【0294】この構成により、ベース本体2の左右両側
に設けられた一対のリアキャスタアーム110を一体回
転させることができる。従って、前記実施例のように、
補助パイプ107を使用しなくても一対のリアキャスタ
アーム110を一体回転させることができる。この結
果、補助パイプ107を無くして部品点数を削減し、コ
ストを抑えることができる。しかも、一対のリアキャス
タアーム110を一体回転させるようにするための組付
作業を簡単にすることができる。
【0295】又、リアアームロック113により一対の
リアキャスタアーム110をベース本体2の幅方向に移
動しないように規制することができる。しかも、リベッ
ト114によって一対のリアキャスタアーム110を連
結すると同時に他方のリアキャスタアーム110の外周
面にリアアームロック113が取り付けられる。この結
果、組立作業を効率良く行うことができる。
【0296】次に、連結杆120に回動可能に取り付け
られるレバーアーム128の取付構造の別例について説
明する。尚、連結杆120内の基本的な構成は前記実施
例と同一のため、同一部材に対しては同一番号を付して
その詳細な説明を省略する。
【0297】図84〜図86に示すように、この別例で
はベース本体2に延出部材83、斜状部材84及び規制
ピン85が形成されていないことが特徴である。そのた
め、連結杆120に回動可能に取り付けられているレバ
ーアーム128の取付構造が前記実施例と異なってい
る。
【0298】図90に示すように、ロック摺動部材13
0にはロックピン孔315が形成されている。このロッ
クピン孔315にはロック摺動部材130の厚さ方向両
側に突出するガイドロックピン316が挿通されてい
る。又、ガイドロックピン316は図87,図89に示
す連結杆120のリア側直線部123における幅方向両
側側部にそれぞれ形成されたガイド長孔317に挿通さ
れている。尚、前記ガイド長孔317は連結杆120の
長手方向に沿って形成されている。そして、ガイドロッ
クピン316は連結杆120におけるリア側直線部12
3の幅方向両側に突出されている。
【0299】又、前記ガイド長孔317が形成された箇
所よりもフロント側となるリア側直線部123には、連
結杆120の左右両側にその長手方向に沿ってスライド
長孔318が形成されている。このスライド長孔318
にレバー支持ピン127が挿通され、連結杆120の幅
方向両側に突出されている。そして、図90,図92に
示す連結カバー151に回動可能に設けられたロックリ
リース153の係合凹部154とロック摺動部材130
の押圧面134とが係合し、該ロック摺動部材130が
リア側へ摺動しないように規制されているとき、前記ガ
イドロックピン316はガイド長孔317の一端(リア
側)と当接した状態となっている。
【0300】前記レバー支持ピン127にはレバーロッ
ク補助部材319が回動可能に設けられている。そし
て、このレバーロック補助部材319上部側を跨ぐよう
にレバーアーム128が配設されている。又、レバーア
ーム128はレバー支持ピン127によって連結されて
いる。
【0301】図87,図90に示すように、レバーロッ
ク補助部材319は連結杆120におけるリア側直線部
123の幅方向両側に配設される一対のガイド板320
と、前記一対のガイド板320の上部側の一部を連結す
る連結補助板321とから構成されている。
【0302】前記一対のガイド板320のリア側上部に
は連結用スリット322が斜状に形成されている。この
連結スリット322にはレバーアーム128の回動規制
部159が挿入されている。従って、レバーロック補助
部材319は回動規制部159を介してレバーアーム1
28に接続されている。そのため、レバーアーム128
をレバー支持ピン127を中心に回動させると、レバー
ロック補助部材319もともにレバー支持ピン127を
中心に一体回動するようになっている。
【0303】前記一対のガイド板320にはロックピン
収容孔323がそれぞれ形成されている。このロックピ
ン収容孔323はレバー支持ピン127を中心としてリ
ア側方向に略扇状となるように形成されている。そし
て、前記連結杆120の幅方向両側に突出されたガイド
ロックピン316は前記ロックピン収容孔323内に配
設されている。
【0304】更に、図91,93に示すように、レバー
アーム128を連結杆120の長手方向に操作すると、
レバー支持ピン127はスライド長孔318に沿ってス
ライドするため、レバーアーム128及びレバーロック
補助部材319を連結杆120の長手方向にスライドさ
せることができるようになっている。
【0305】又、図87,図90に示すように、ガイド
ロックピン316がガイド長孔317の一端に当接した
状態において、レバー支持ピン127を中心にレバーロ
ック補助部材319が回動したとき、ガイド長孔317
の他端側にガイドロックピン316をスライドさせる直
線状のスライド部324がロックピン収容孔323に形
成されている。更に、ロックピン収容孔323にはガイ
ドロックピン316と係合するロックピン係合孔325
がスライド部324と隣接した状態で形成されている。
【0306】図90に示すように、前記レバー支持ピン
127よりフロント側における連結杆120の下方には
ガイド板320間に設けられたロッド接続部材326が
設けられている。このロッド接続部材326には揺動ロ
ッド327が揺動できるようにその一端が接続されてい
る。
【0307】図88,図90に示すように、前記連結カ
バー151には連結杆120の幅よりも狭くなり、上方
が開口された断面コ字状となるスプリング収容部材33
0が一体形成されている。このスプリング収容部材33
0は連結杆120の裏面に当接するように配設されてい
る。そして、連結杆120の裏面とスプリング収容部材
330とによりスプリング収容部331が形成され、こ
のスプリング収容部331内にレバー付勢スプリング3
32が配設されている。
【0308】前記揺動ロッド327の他端はスプリング
収容部331内のレバー付勢スプリング332を常に圧
縮するように挿入されている。従って、レバー付勢スプ
リング331の付勢力によって揺動ロッド327にはス
プリング収容部330内から該揺動ロッド327を押し
出そうとする付勢力が加えられる。この揺動ロッド32
7から伝わる付勢力によりロッド接続部材326を介し
てレバーロック補助部材319及びレバーアーム128
はリア側に回動するように付勢されている。
【0309】そのため、レバーアーム128の回動規制
部159が連結杆120の上面に当接されている。この
当接によりレバーアーム128及びレバーロック補助部
材319のリア側への回動が規制されている。又、付勢
ばね132の付勢力によってレバー支持ピン127はス
ライド長孔318の他端側に位置するようなっている。
【0310】図87,図90に示すように、前記連結カ
バー151の幅方向両側にはガイド板係合凹部333が
それぞれ形成されている。このガイド板係合凹部333
にはガイド板320のガイド板突部334が挿入され、
該ガイド板係合凹部333とガイド板突部334とが係
合するようになっている。又、ガイド板係合凹部333
とガイド板突部334とが係合すると、レバー支持ピン
127を中心にレバーアーム128及びレバーロック補
助部材319は回動できないように規制されるようにな
っている。
【0311】又、図91,図93,図97,図98に示
すように、前記レバー付勢スプリング332の付勢力に
抗しながらレバーアーム128をリア側に連結杆120
の長手方向に沿って引っ張る。すると、レバー支持ピン
127がスライド長孔318に沿ってスライドして付勢
ばね132を圧縮する。そして、レバー支持ピン127
はスライド長孔318の一端に位置する。すると、レバ
ーアーム128及びレバーロック補助部材319を連結
杆120の長手方向に沿ってリア側にスライドするよう
になっている。
【0312】そのため、前記レバーロック補助部材31
9のスライドによってガイド板320のガイド板突部3
34と連結カバー151のガイド板係合凹部333とが
係合する。従って、レバー支持ピン127を中心にレバ
ーアーム128及びレバーロック補助部材319が回動
できないように規制するようになっている。
【0313】又、レバーアーム128が連結杆120の
長手方向に沿ってリア側にスライドすると、レバーアー
ム128の摺動突起部160がロックリリース153の
押圧摺動面155を押圧する。そのため、ロックリリー
ス153はリリース軸153aを中心に回動するように
なっている。ロックリリース153の回動により、該ロ
ックリリース153の係合凹部154はロック摺動部材
130の押圧面134を付勢ばね132の付勢力に抗し
ながらリア側直線部123の基端側へ押圧するようにな
っている。
【0314】そのため、ロック摺動部材130は連結杆
120の長手方向に沿ってリア側直線部123の基端側
へ摺動するので、該ロック摺動部材130とロック部材
140との係合が解除された状態となる。一方、ガイド
ロックピン316はガイド長孔317に沿ってスライド
し、該ガイド長孔317の他端に当接するようになって
いる。
【0315】この状態で、レバーアーム128を握って
幼児用安全シート1を持ち上げると、図99に示すよう
に、連結杆120及びロック部材140は連結支持ピン
142を中心に折り畳み動作を行うようになっている。
又、このときガイド板係合凹部333とガイド板突部3
34との係合によりレバーアーム128はレバー支持ピ
ン127を中心に回動しないため、該レバーアーム12
8を握って幼児用安全シート1を安定した状態で持ち上
げられるようになっている。
【0316】又、連結杆120及びロック部材140の
折り畳み動作により、フロントキャスタ106及びリア
キャスタ111がベース本体2の座部5における左右両
側側部の収容位置に位置すると、ロックアーム89とリ
アアームロック113とが係合する。そのため、フロン
トキャスタ106及びリアキャスタ111がベース本体
2の下面に突出しないように収容位置に保持されるよう
になっている。
【0317】この状態から、レバーアーム128の操作
を解除すると、図100,図101に示すように、付勢
ばね132の付勢力によりレバー支持ピン127はスラ
イド長孔318に沿ってフロント側にスライドし、該レ
バー支持ピン127はスライド長孔318の他端に位置
するようになっている。そのため、レバーアーム128
及びレバーロック補助部材319はリア側直線部123
の基端側にスライドするようになっている。
【0318】レバーアーム128及びレバーロック補助
部材319のスライドにより、摺動突起部160はロッ
クリリース153から離間し、ガイド板突部334はガ
イド板係合凹部333から離間するようになっている。
そのため、付勢ばね132の付勢力によりロックリリー
ス153の係合凹部154と押圧面134とが係合する
までロック摺動部材130はリア側直線部123の先端
側にスライドするようになっている。
【0319】前記ロック摺動部材130のスライドによ
ってガイドロックピン316はロックピン孔315に沿
ってスライドし、該ロックピン孔315の一端側に当接
するようになっている。
【0320】この状態から、図96,図102,図10
3に示すように、レバーアーム128をフロント側へレ
バー付勢スプリング332の付勢力に抗しながら回動さ
せる。そして、最初の内、ガイドロックピン316はロ
ックピン収容孔323内に配設された状態であるが、あ
る程度までレバーアーム128を回動させると、ロック
ピン収容孔323のスライド部324とガイドロックピ
ン316とが干渉するようになっている。
【0321】このガイドロックピン316とスライド部
324とが干渉することにより、該ガイドロックピン3
16は付勢ばね132の付勢力に抗しながらガイド長孔
317に沿って他端側へ若干スライドするようになって
いる。このとき、ロック摺動部材130もリア直線部1
23の基端側へ若干スライドするようになっている。
【0322】そして、レバーアーム128をフロント側
へ更に回動させると、図104,図105に示すよう
に、ガイドロックピン316はロックピン収容孔323
と係合し、該レバーアーム128のフロント側への回動
を規制するようになっている。このとき、ガイドロック
ピン316はロックピン係合孔325と対応するように
なっている。すると、付勢ばね132の付勢力によりロ
ック摺動部材130がロックリリース153と係合する
までリア側直線部123の先端側にスライドする。
【0323】このロック摺動部材130のスライドによ
り、ガイドロックピン316はガイド長孔317の一端
に位置する。つまり、ガイドロックピン316はロック
ピン係合孔325内に入り込み、該ガイドロックピン3
16とロックピン係合孔325とが係合するようになっ
ている。このロックピン係合孔325とガイドロックピ
ン316との係合によりレバーアーム128は回動しな
いように規制されている。又、揺動ロッド327はスプ
リング収容部331の奥の方までスライドし、レバー付
勢スプリング332を圧縮するようになっている。
【0324】そのため、レバー付勢スプリング332か
らの付勢力が揺動ロッド327、レバーロック補助部材
319を介してレバーアーム128に加えられ、該レバ
ーアーム128がリア側に回動するように付勢されてい
る。しかし、ガイドロックピン316とロックピン係合
孔325との係合によりレバーアーム128はリア側へ
回動しないように規制されるようになっている。
【0325】又、ロック解除レバー51の操作によりロ
ックアーム89とリアアームロック113との係合を解
除すると、連結杆120とロック部材140とが連結支
持ピン142を中心に回動する。このとき、図106に
示すように、ロック部材140の回動によりロック用突
起部143がロック摺動部材130の押下げ部136を
押圧する。この押圧によりロック摺動部材130がリア
側直線部123の基端側へ若干摺動するようになってい
る。ロック摺動部材130の摺動により、ガイドロック
ピン316がガイド長孔317の他端側へスライドする
ようになっている。
【0326】すると、ガイドロックピン316はロック
ピン収容孔323のロックピン係合孔325から抜け出
すようになっている。即ち、ガイドロックピン316と
ロックピン収容孔323との係合が解除されるようにな
っている。そのため、レバーアーム128及びレバーロ
ック補助部材319はレバー支持ピン127を中心に回
動可能な状態となる。
【0327】すると、揺動ロッド327により圧縮され
ていたレバー付勢スプリング332の付勢力によりレバ
ーアーム128及びレバーロック補助部材319はリア
側へ回動するようになっている。そして、レバーアーム
128の回動規制部159が連結杆120の上面に当接
するとその回動が規制される。従って、レバーアーム1
28はレバー付勢スプリング332の付勢力により常に
リア側に付勢され、座板5におけるサイドサポート部7
中央の左右両側側部に位置するようになっている。
【0328】次に、上記のように構成されたレバーアー
ム128の取付構造の作用に付いて説明する。まず、ベ
ビーカー状態となった幼児用安全シート1のレバーアー
ム128は常にリア側に回動するようにレバー付勢スプ
リング332の付勢力により付勢されている。
【0329】前記レバー付勢スプリング332の付勢力
に抗しながらレバーアーム128をリア側に引っ張る
と、レバー支持ピン127がスライド長孔318に沿っ
てスライドし、該スライド長孔318の一端に位置す
る。そのため、レバーアーム128及びレバーロック補
助部材319を連結杆120の長手方向に沿ってリア側
にスライドする。
【0330】前記レバーロック補助部材319のスライ
ドによってガイド板突部334がガイド板係合凹部33
3に入り込み、ガイド板突部334とガイド板係合凹部
333とが係合する。この係合により、レバー支持ピン
127を中心にレバーアーム128及びレバーロック補
助部材319は回動できないように規制される。
【0331】又、レバーアーム128が連結杆120に
沿ってリア側にスライドすると、摺動突起部160が押
圧摺動面155を押圧する。そのため、ロックリリース
153はリリース軸153aを中心に回動する。ロック
リリース153の回動により、係合凹部154はロック
摺動部材130の押圧面134を付勢ばね132の付勢
力に抗しながらリア側直線部123の基端側へ押圧す
る。そのため、ロック摺動部材130はリア側直線部1
23の基端側へ摺動する。従って、ロック摺動部材13
0とロック部材140との係合が解除される。
【0332】一方、ガイドロックピン316はガイド長
孔317に沿ってスライドし、該ガイド長孔317の他
端に当接する。この状態で、レバーアーム128を握っ
て幼児用安全シート1を持ち上げると、連結杆120及
びロック部材140は連結支持ピン142を中心に折り
畳み動作を行う。又、このときガイド板係合凹部333
とガイド板突部334との係合によりレバーアーム12
8はレバー支持ピン127を中心に回動しないため、該
レバーアーム128を握って幼児用安全シート1を安定
した状態で持ち上げられる。
【0333】又、連結杆120及びロック部材140の
折り畳み動作により、フロントキャスタ106及びリア
キャスタ111がベース本体2の座部5における左右両
側側部の収容位置に位置する。すると、ロックアーム8
9とリアアームロック113とが係合する。そのため、
フロントキャスタ106及びリアキャスタ111がベー
ス本体2の下面に突出しないように収容位置に保持され
る。
【0334】この状態から、レバーアーム128の操作
を解除すると、付勢ばね132の付勢力によってレバー
支持ピン127がスライド長孔318の他端に当接する
までレバーアーム128及びレバーロック補助部材31
9はリア側直線部123の基端側にスライドする。この
レバーアーム及びレバーロック補助部材319のスライ
ドにより、摺動突起部160はロックリリース153か
ら離間する。又、ガイド板突部334はガイド板係合凹
部333から離間する。そのため、付勢ばね132の付
勢力により係合凹部154と押圧面134とが係合する
までロック摺動部材130はリア側直線部123の先端
側にスライドする。
【0335】又、前記ロック摺動部材130のスライド
によってガイドロックピン316はロックピン孔315
に沿ってスライドし、該ロックピン孔315の一端に当
接する。
【0336】この状態から、レバーアーム128をフロ
ント側へレバー付勢スプリング332の付勢力に抗しな
がら回動させる。そして、最初の内、ガイドロックピン
316はロックピン収容孔323内に配設された状態で
あるが、ある程度までレバーアーム128を回動させる
と、ロックピン収容孔323のスライド部324とガイ
ドロックピン316とが干渉し始める。
【0337】このガイドロックピン316とスライド部
324とが干渉し始めると、該ガイドロックピン316
はガイド長孔317の他端側へ若干スライドする。この
とき、ロック摺動部材130もリア直線部123の基端
側へ若干スライドする。
【0338】そして、レバーアーム128をフロント側
へ更に回動させると、ガイドロックピン316はロック
ピン収容孔323と係合する。そのため、レバーアーム
128がフロント側へ回動できないように規制される。
このとき、ロックピン係合孔325は連結杆120の長
手方向と平行になる。又、それまでスライド部324と
干渉し、若干リア側直線部123の基端側へスライドさ
れられていたガイドロックピン316は、該スライド部
324との干渉が解除される。
【0339】そのため、付勢ばね132の付勢力により
ロック摺動部材130がロックリリース153と係合す
るまでリア側直線部123にスライドする。このロック
摺動部材130のスライドにより、ガイドロックピン3
16はガイド長孔317の一端に位置する。つまり、ガ
イドロックピン316はロックピン係合孔325内に入
り込み、該ガイドロックピン316とロックピン係合孔
325とが係合する。
【0340】このロックピン係合孔325とガイドロッ
クピン316との係合によりレバーアーム128は回動
しないように規制される。このとき、揺動ロッド327
はスプリング収容部331の奥の方までスライドし、レ
バー付勢スプリング332を圧縮している。
【0341】そのため、レバー付勢スプリング332か
らの付勢力がレバーアーム128に加えられ、該レバー
アーム128がリア側に回動するように付勢されてい
る。しかし、ガイドロックピン316とロックピン係合
孔325とが係合しているため、レバーアーム128は
リア側へ回動しない。
【0342】前記レバーアーム128をフロント側へ回
動させ、ガイドロックピン316とロックピン係合孔3
25とを係合させ、レバーアーム128を回動させない
ようにロックしたとき、前記実施例と同様、リアキャス
タ111の上方が覆われる。
【0343】又、ロック解除レバー51の操作によりロ
ックアーム89とリアアームロック113との係合を解
除するとともに、サイドガード40を握って幼児用安全
シート1を持ち上げる。すると、連結杆120とロック
部材140とが連結支持ピン142を中心に回動する。
このとき、ロック部材140の回動によりロック用突起
部143がロック摺動部材130の押下げ部136を押
圧する。この押圧によりロック摺動部材130がリア側
直線部123の基端側へ若干摺動する。前記ロック摺動
部材130の摺動により、ガイドロックピン316がガ
イド長孔317の他端側へ若干スライドする。
【0344】このロック摺動部材130のスライドによ
り、ガイドロックピン316はロックピン収容孔323
のロックピン係合孔325から抜け出す。即ち、ガイド
ピン316とロックピン収容孔323との係合が解除さ
れる。そのため、レバーアーム128及びレバーロック
補助部材319はレバー支持ピン127を中心に回動可
能な状態となる。
【0345】このとき、前記揺動ロッド327により圧
縮されていたレバー付勢スプリング332の付勢力によ
りレバーアーム128及びレバーロック補助部材319
はリア側へ回動する。そして、レバーアーム128の回
動規制部159が連結杆120の上面に当接するとその
回動が規制される。
【0346】前記ベビーカー状態となる幼児用安全シー
ト1のレバーアーム128は常に座部5におけるサイド
サポート部7中央の左右両側側部に位置している。従っ
て、幼児用安全シート1をベビーカー状態からチャイル
ドシート状態に変化させるとき、幼児用安全シート1の
リア側からレバーアーム128を操作することになる。
この結果、レバーアーム128をリア側から握りやすい
位置に保持させておくことができるので、幼児用安全シ
ート1の操作性を向上させることができる。
【0347】前記実施例では、幼児用シート1をベビー
カー状態又はチャイルドシート状態に変化させたとき、
ハンドルスプリング129の付勢力により回動しようと
するレバーアーム128の規制を規制ピン85によって
行っていた。
【0348】この別例においては、前記実施例のような
規制ピン85を不要とすることができる。従って、ベー
ス本体2の左右両側に一体形成された延出部材83、斜
状部材84及び規制ピン85を省略することができる。
【0349】この結果、幼児用安全シート1の美観を一
層向上させることができる。しかも、ベース本体2に出
っ張りとなる延出部材83、斜状部材84及び規制ピン
85を一体形成する必要がなくなるので、ベース本体2
を容易に一体成形することができ、コストを抑えること
ができる。
【0350】又、前記実施例においては、ベビーカー状
態となる幼児用安全シート1をチャイルドシート状態に
するとき、レバーアーム128を若干リア側下方に回動
させてロックリリース153を回動させ、ロック摺動部
材130とロック部材140との係合を解除する。この
状態から、レバーアーム128をリア側斜め上方に引き
寄せる動作を行って幼児用シート1をチャイルドシート
状態にする。
【0351】この別例においては、ベビーカー状態とな
る幼児用安全シート1をチャイルドシート状態にすると
き、レバーアーム128を若干リア側に引くだけで、該
レバーアーム128がリア側にスライドする。レバーア
ーム128のスライドによりロックリリース153を回
動させてロック摺動部材130とロック部材140との
係合を解除する。この状態から、レバーアーム128を
リア側斜め上方に引き寄せる動作を行って幼児用シート
1をチャイルドシート状態にする。
【0352】従って、この別例においては、レバーアー
ム128をリア側に引くだけでロックリリース153を
回動させてロック摺動部材130とロック部材140と
の係合を解除することができる。この結果、ベビーカー
状態となる幼児用安全シート1をチャイルドシート状態
に変化させるための操作性を一層向上させることができ
る。
【0353】又、図92,図95に示すように、レバー
アーム128の把持部158はそのフロント側が開口さ
れるように形成されている。又、把持部158のフロン
ト側には塩化ビニール系樹脂より構成されるグリップ材
340が嵌め込まれている。
【0354】この結果、使用者がレバーアーム128の
把持部158を握ったときの感触を向上させることがで
きる。しかも、把持部158を握って幼児用安全シート
1を持ち上げたとき、手が把持部158から滑ることを
防止して幼児用安全シート1を確実に持ち上げることが
できる。又、グリップ材340をポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ウレタン、ゴム等により構成することも可能
である。
【0355】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、フロント側及びリア側脚部材の車輪を収容
位置に収容することにより、幼児用シートの高さを抑え
てコンパクトにすることができ、車両シートに載せたり
降ろしたりする作業を容易に行うことができる優れた効
果がある。
【0356】請求項2記載の発明によれば、フロント側
及びリア側脚部材の車輪を収容位置に収容することによ
り、幼児用シートの高さを抑えてコンパクトにすること
ができ、車両シートに載せたり降ろしたりする作業を容
易に行うことができる優れた効果がある。
【0357】請求項3記載の発明によれば、フロント側
及びリア側脚部材が走行位置に位置したときの状態をロ
ックさせることができ、操作手段の操作に基づいてその
ロックを解除することができる。しかも、ロックの解除
とフロント側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に収容
する作業を同時に行うことができ、操作性及び作業性を
向上させることができる優れた効果がある。
【0358】請求項4記載の発明によれば、シート本体
における座部の左右両側側部に位置するように操作手段
が連結手段に設けられ、この操作手段を操作することに
より、フロント側及びリア側脚部材が走行位置に位置し
ているときのロック状態を解除するとともに、フロント
側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に収容する作業を
同時に行うことができる。しかも、左右両側側部の操作
手段を操作することになるので、幼児用シートをチャイ
ルドシートにするときの作業性及び操作性を向上させる
ことができるとともに、幼児用シートを容易に持つこと
ができる優れた効果がある。
【0359】請求項5記載の発明によれば、シート本体
における座部の左右両側側部に位置するように操作手段
が第1の連結手段に設けられ、この操作手段を操作する
ことにより、フロント側及びリア側脚部材が走行位置に
位置しているときのロック状態を解除するとともに、フ
ロント側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に収容する
作業を同時に行うことができる。しかも、左右両側側部
の操作手段を操作することになるので、幼児用シートを
チャイルドシートにするときの作業性及び操作性を向上
させることができるとともに、幼児用シートを容易に持
つことができる優れた効果がある。
【0360】請求項6記載の発明によれば、操作手段の
フロント側への湾曲形成により、操作手段と該操作手段
を握った手とが係合するので、確実に幼児用シートを持
ち上げることができる優れた効果がある。
【0361】請求項7記載の発明によれば、シート本体
の左右両側に設けられた握り部材を確実に握り締めるこ
とができるので、幼児用シートを容易に持ち上げること
ができる優れた効果がある。
【0362】請求項8記載の発明によれば、シート本体
の左右両側に設けられた握り部材をシート本体のリア側
から安定した状態で確実に握り締めることができるの
で、幼児用シートを容易に持ち上げることができる優れ
た効果がある。
【0363】請求項9記載の発明によれば、シート本体
を車両シートに搭載したとき、背部側握り部材を安定し
た状態で確実に握り締めることができるので、車両シー
ト上で幼児用シートを容易に動かすことができる優れた
効果がある。
【0364】請求項10記載の発明によれば、握り部材
を握り締めるとともに、収容位置ロック解除手段を操作
して幼児用シートを持ち上げると、フロント側及びリア
側脚部材が開放動作して車輪を走行位置に位置させるこ
とができる。しかも、収容位置に位置したフロント側及
びリア側脚部材の車輪を走行位置に位置させる操作と、
幼児用シートを持ち上げる操作とが同時に行えるので、
幼児用シートをベビーカーにするときの操作性及び作業
性を向上させることができる優れた効果がある。
【0365】請求項11記載の発明によれば、シート本
体における左右両側の握り部材に設けられた収容位置ロ
ック解除手段を同時に操作して幼児用シートを持ち上げ
ると、フロント側及びリア側脚部材が開放動作して車輪
を走行位置に位置させることができ、一方のみの収容位
置ロック解除手段の操作によってフロント側及びリア側
脚部材の開放動作が行われないようにすることができる
優れた効果がある。
【0366】請求項12記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪が収容位置に収容されたとき
カバー部材により車輪がカバーされ、該車輪を容易に触
れないようにすることができる優れた効果がある。
【0367】請求項13記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪が収容位置に収容されたと
き、第1の連結手段に回動可能に設けられた操作手段を
回動させることによりリア側脚部材の車輪の上方を覆う
ことができ、容易に車輪に触れないようにすることがで
きる優れた効果がある。
【0368】請求項14記載の発明によれば、付勢手段
により第1の連結手段に回動可能に設けられた操作手段
を回動させ、リア側脚部材の車輪の上方を覆うことがで
き、容易に車輪に触れないようにすることができる優れ
た効果がある。
【0369】請求項15記載の発明によれば、規制手段
により操作手段を座部の左右外側側部に位置するように
操作手段の付勢手段による回動を規制しているので、本
体シートのリア側から操作手段を操作するとき、操作し
やすい位置に配置させることができる優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る幼児用安全シートをベビーカー状
態にしたときの斜視図である。
【図2】幼児用安全シートをベビーカー状態にしたとき
の側面図である。
【図3】幼児用安全シートをベビーカー状態にしたとき
の底面図である。
【図4】幼児用安全シートをベビーカー状態にしたとき
の正面図である。
【図5】幼児用安全シートをベビーカー状態にしたとき
の背面図である。
【図6】幼児用安全シートをチャイルドシート状態にし
たときの側面図である。
【図7】幼児用安全シートをチャイルドシート状態にし
たときの正面図である。
【図8】幼児用安全シートをチャイルドシート状態にし
たときの背面図である。
【図9】幼児用安全シートをチャイルドシート状態にし
たときの底面図である。
【図10】幼児用安全シートをチャイルドシート状態に
したときの平面図である。
【図11】シート本体の構成を示す斜視図である。
【図12】シート本体に取り付けられる各部品を示す斜
視図である。
【図13】一対のベルト支持片に対して補強プレートが
取り付けられた状態を示す部分平断面図である。
【図14】シート本体に取り付けられるフックを示す部
分平面図である。
【図15】サイドガードと背部におけるサポート部の接
続片との接続構造及びカバーの孔を示す部分断面図であ
る。
【図16】サイドガードの構成を示す側面図である。
【図17】サイドガードの構成を示す断面図である。
【図18】サイドガードと接続片とがガード接続ピンに
よって接続されていることを示す部分断面図である。
【図19】フロントガードとサイドガードとの接続状態
を示す部分断面図である。
【図20】一対のベルト支持片に対して補強プレートが
取り付けられた状態を示す部分断面図である。
【図21】サイドガードの他端を背部におけるサポート
部から離間させた状態を示す斜視図である。
【図22】ベース本体の構成を示す部分平面図である。
【図23】ベース本体の構成を示す部分平面図である。
【図24】ベース本体の構成を示す側面図である。
【図25】ベース本体の構成を示す側断面図である。
【図26】ベース本体の構成を示す側断面図である。
【図27】リクライニングロッドがロッド係止片のロッ
ド係合凹部と係合した状態を示す説明図である。
【図28】リクライニングロッドがロッド係止片のロッ
ド係合凹部から抜け出した状態を示す説明図である。
【図29】ベース本体に設けられたロックアームの構成
を示す部分断面図である。
【図30】ロックアームがリアアームロックによって押
し上げられた状態を示す部分断面図である。
【図31】ロックアームの先端とリアアームロックとが
係合した状態を示す部分断面図である。
【図32】ロックアームの回動により該ロックアームの
先端とリアアームロックとの係合が解除された状態を示
す部分断面図である。
【図33】フロントキャスタアームと補助パイプ及びリ
アキャスタアームと補助パイプとがベース本体内で連結
固定された状態を示す部分断面図である。
【図34】フロントキャスタアームと補助パイプとがベ
ース本体内で連結固定された状態を示す部分斜視図であ
る。
【図35】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームがベビーカー状態となり、連結杆及びロック部材に
よってにロックされている状態を示す部分側面図であ
る。
【図36】連結杆及びロック部材の連結構造を示す部分
平断面図である。
【図37】連結杆及びロック部材の構成を示す部分側断
面図である。
【図38】連結杆内のロック摺動部材とロック部材との
係合関係を示す部分斜視図である。
【図39】連結杆内のロック摺動部材とロック部材との
係合関係を示す部分側断面図である。
【図40】レバーアームにより連結杆内のロック摺動部
材とロック部材との係合を解除しした態を示す部分側断
面図である。
【図41】レバーアームにより連結杆内のロック摺動部
材とロック部材との係合を解除した状態を示す部分側断
面図である。
【図42】レバーアームを持ち上げて連結杆とロック部
材とを連結支持ピンを中心に回動させ、フロントキャス
タアーム及びリアキャスタアームを折り畳んで幼児用安
全シートをチャイルドシート状態に変化させた状態を示
す部分側断面図である。
【図43】幼児用安全シートがチャイルドシート状態に
変化した状態となり、レバーアームがリアキャスタの上
方に回動し、その回動が規制ピンによって規制されてい
ることを示す部分側面図である。
【図44】幼児用安全シートがチャイルドシート状態に
変化した状態となり、レバーアームがリアキャスタの上
方に回動し、その回動が規制ピンによって規制されてい
ることを示す部分側断面図である。
【図45】フロントキャスタの構成を示す部分側面図で
ある。
【図46】フロントキャスタ内の構成を示す部分側断面
図である。
【図47】サスペンションアームの動作によりフロント
キャスタブラケットが一対のフロントタイヤ間に沈み込
んだ状態を示す部分側断面図である。
【図48】旋回ロックアームと旋回規制突部との係合関
係によりフロントキャスタが旋回しないようにした状態
を示す部分側面図である。
【図49】旋回ロックアームと旋回規制突部とが係合さ
れなくなることによりフロントキャスタが旋回できるよ
うにした状態を示す部分側側面図である。
【図50】フロントキャスタブラケットの側面図であ
る。
【図51】フロントキャスタブラケットに形成された保
護ガイドカバーの形状を示す部分断面図である。
【図52】フロントタイヤにおけるホイールの形状を示
す部分切欠き正面図である。
【図53】リアキャスタの構成を示す側面図である。
【図54】リアキャスタの構成を示す部分側断面図であ
る。
【図55】サスペンションアームの動作によりリアキャ
スタブラケットが一対のリアタイヤ間に沈み込んだ状態
を示す部分側断面図である。
【図56】回転規制部材のロックピンが回転ロック部の
係合凹部内に嵌まり込んでいない状態を示す部分側断面
図である。
【図57】回転規制部材のロックピンが回転ロック部の
係合凹部内に嵌まり込んでいる状態を示す部分側断面図
である。
【図58】図57におけるA1−A1線断面図である。
【図59】リアキャスタブラケットの側面図である。
【図60】リアキャスタブラケットに形成された保護ガ
イドカバーの形状を示す部分断面図である。
【図61】リアタイヤにおけるホイールの形状を示す部
分切欠き正面図である。
【図62】チャイルドシート状態とした幼児用安全シー
トを車両シートと対向させるように装着した状態を示す
斜視図である。
【図63】チャイルドシート状態とした幼児用安全シー
トを車両シートの向きと対応させて装着した状態を示す
斜視図である。
【図64】フロントキャスタアームに補強ロッドを設け
た別例を示す部分斜視図である。
【図65】フロントキャスタアームに設けられた補強ロ
ッドがベース本体の収納空間部に収容されることを示す
部分側面図である。
【図66】シート本体の形状の別例を示す斜視図であ
る。
【図67】シート本体の形状の別例を示す斜視図であ
る。
【図68】シート本体の形状の別例を示す斜視図であ
る。
【図69】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図70】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図71】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図72】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図73】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図74】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図75】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図76】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図77】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図78】ベース本体及びフロントキャスタアーム並び
にリアキャスタアームの別例を示す部分平面図である。
【図79】ベース本体及びフロントキャスタアーム並び
にリアキャスタアームの別例を示す部分平面図である。
【図80】ベース本体の構造の別例を示す断面図であ
る。
【図81】ロッド係止板の正面図である。
【図82】ロッド係止板の部分斜視図である。
【図83】フロントキャスタアームの接続構造を示す部
分斜視図である。
【図84】別例となる幼児用安全シートをベビーカー状
態とした側面図である。
【図85】別例となる幼児用安全シートをベビーカー状
態とした正面図である。
【図86】別例となる幼児用安全シートをチャイルドシ
ート状態とした側面図である。
【図87】レバーロック補助部材と連結扞との接続構造
を示す部分斜視図である。
【図88】保護カバーとレバーロック補助部材との係合
関係を示す部分斜視図である。
【図89】別例となる連結扞の側面図である。
【図90】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分断面図である。
【図91】レバーアームの操作に基づいたロックリリー
スによりロック摺動部材とロック部材との係合を解除し
た状態を示す部分断面図である。
【図92】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分断面図である。
【図93】レバーアームの操作に基づいたロックリリー
スによりロック摺動部材とロック部材との係合を解除し
た状態を示す部分断面図である。
【図94】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分側面図である。
【図95】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分断面図である。
【図96】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中心
に折り畳み動作し、レバーアームがリアキャスタの上方
を覆った状態を示す部分側面図である。
【図97】レバーアームの操作に基づいたロックリリー
スによりロック摺動部材とロック部材との係合を解除し
た状態を示す部分断面図である。
【図98】レバーアームの操作に基づいたロックリリー
スによりロック摺動部材とロック部材との係合を解除し
た状態を示す部分側面図である。
【図99】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中心
に折り畳み動作してレバーアームと保護カバーとが係合
した状態を示す部分断面図である。
【図100】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中
心に折り畳み動作してレバーアームと保護カバーとの係
合が解除された状態を示す部分断面図である。
【図101】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中
心に折り畳み動作してレバーアームと保護カバーとの係
合が解除された状態を示す部分断面図である。
【図102】レバーアームをレバー支持ピンを中心にフ
ロント側へ回動させることを示す説明図である。
【図103】レバーアームをレバー支持ピンを中心にフ
ロント側へ回動させることを示す説明図である。
【図104】ガイドロックピンとガイドロックピン係合
孔との係合によりレバーアームが回動できないようにロ
ックした状態を示す部分断面図である。
【図105】ガイドロックピンとガイドロックピン係合
孔との係合によりレバーアームが回動できないようにロ
ックした状態を示す部分断面図である。
【図106】ロック部材によりロック摺動部材がスライ
ドしてガイドロックピンとガイドロックピン係合孔との
係合が解除されレバーアームが回動することを示す部分
断面図である。
【符号の説明】 1…幼児用シート、3…シート本体、5…座部、6…背
部、7…カバー部材としてのサポート部、40…握り部
材としてのサイドガード、51…収容位置ロック解除手
段としてのロック解除レバー、85…規制手段としての
規制ピン、89…収容位置ロック手段を構成するロック
アーム、105…フロント側脚部材としてのフロントキ
ャスタアーム、106…車輪としてのフロントキャス
タ、110…リア側脚部材としてのリアキャスタアー
ム、111…車輪としてのリアキャスタ、113…収容
位置ロック手段を構成するリアアームロック、120…
第1の連結手段としての連結杆、128…操作手段及び
カバー部材としての操作レバー、129…付勢手段とし
てのハンドルスプリング、130…ロック摺動部材、1
40…第2の連結手段としてのロック部材、142…連
結ピンとしての連結支持ピン、150…カバー部材とし
ての保護カバー、153…解除部材としてのロックリリ
ース、230…車両シート、240…背部側握り部材と
しての握り部、260…連結手段としての連結杆、26
1…操作手段としてのレバーアーム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 幼児用シート
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は幼児用シートに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の車両シートは大人の体
格を基準として設計されており、体の小さい幼児が座っ
た場合には体の位置が低くなる。又、シートベルトを使
用してもしっかりと幼児の体を保持することが難しかっ
た。そこで、通常の車両シートの上に幼児用シート(チ
ャイルドシート)を載置し、幼児が座った場合にしっか
りと体を保持できるようにしている。
【0003】又、近年、自動車の普及により幼児を乗せ
て外出する機会が増えてきている。そして、幼児と自動
車を降りて移動する際に、幼児をベビーカーに乗せてい
る。従って、幼児とともに外出する際は、チャイルドシ
ート及びベビーカーを両方準備する必要がある。する
と、車室内にベビーカーを搭載するためのかなり広いス
ペースを確保する必要があり、荷物等を搭載するスペー
スが狭くなってしまう。
【0004】この対策として、チャイルドシートとベビ
ーカーとの機能を合わせ持つ幼児用シートが例えば、特
開平4−232175号公報に提案されている。これは
幼児用シートのシェルに設けられたクランプ部材を操作
した状態でステムを引き上げると、前輪及び後輪が幼児
用シートの下部に収容され、幼児用シートをチャイルド
シートに変化させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、幼児用
シートの下部に前輪及び後輪を収容してチャイルドシー
トとする構成となっているため、前輪及び後輪の分だけ
チャイルドシートが高くなってしまう。一般に、車室内
は車両の天井との距離が余り設けられていない。従っ
て、このチャイルドシートでは、天井とチャイルドシー
トとが干渉しやすくなるため、チャイルドシートを車両
シートに乗せたり降ろしたりする作業が大変面倒である
という問題がある。
【0006】又、幼児用シートのクランプ部材を操作し
た状態でステムを操作しなければならず、幼児用シート
に幼児が乗っている状態で、該幼児用シートをベビーカ
ーにしたりチャイルドシートにしたりする操作が大変面
倒であるという問題がある。
【0007】更に、幼児用シートのクランク部材を操作
した状態でステムを操作するが、幼児用シートを持ち上
げた状態にしなければ、前輪及び後輪を露出させたり収
納させたりすることができず、作業性が大変悪いという
問題がある。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、第1の目的は、幼児用シートをベビ
ーカーとしたときの状態をコンパクトにした幼児用シー
トを提供することにある。
【0009】第2の目的は、幼児用シートをチャイルド
シートにするときの作業性を向上させる幼児用シートを
提供することにある。第3の目的は、幼児用シートをチ
ャイルドシートにするとき、安定した状態で幼児用シー
トを持てる幼児用シートを提供することにある。
【0010】第4の目的は、幼児用シートをチャイルド
シートとして車両シートに搭載したとき、動かしやすく
した幼児用シートを提供することにある。第5の目的
は、幼児用シートをベビーカーにするときの作業性を向
上させた幼児用シートを提供することにある。
【0011】第6の目的は、幼児用シートをベビーカー
にするとき、安定した状態で幼児用シートを持つことが
できるようにした幼児用シートを提供することにある。
第7の目的は、確実な動作によってのみ幼児用シートを
ベビーカーにすることが可能な幼児用シートを提供する
ことにある。
【0012】第8の目的は、幼児用シートをベビーカー
にしたとき、容易に前輪及び後輪に触れないようにした
幼児用シートを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、自動車の車両シートに載置
可能な座部及び背部より構成されるシート本体より成る
幼児用シートにおいて、前記シート本体のフロント側に
回動可能に設けられ、その先端に車輪を備えるととも
に、その車輪を回動により前記座部の左右両側側部の収
容位置又は前記座部より下方へ突出した走行位置に配置
させるフロント側脚部材と、前記シート本体のリア側に
回動可能に設けられ、その先端に車輪を備えるととも
に、その車輪を回動により前記背部の左右両側側部の収
容位置又は前記座部より下方へ突出した走行位置に配置
させるリア側脚部材と、前記フロント側及びリア側脚部
材を互いに連結するリンクと、前記フロント側及びリア
側脚部材をリンクにより互いに連動させる操作手段とを
備え、前記操作手段の操作に基づいてリンクによりフロ
ント側及びリア側脚部材を互いに連動させることにより
回動させ、前記フロント側及びリア側脚部材の車輪を収
容位置又は走行位置に任意に位置決めして配置するよう
にしたことをその要旨とする。
【0014】請求項2記載の発明は、自動車の車両シー
トに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本体
より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフロ
ント側に回動可能に設けられ、その先端に車輪を備える
とともに、その車輪を回動により前記座部のリア側にお
ける左右両側側部の収容位置又は前記座部より下方へ突
出した走行位置に配置させるフロント側脚部材と、前記
シート本体のリア側に、前記フロント側脚部材と干渉し
ないように回動可能に設けられ、その先端に車輪を備え
るとともに、その車輪を回動により前記座部のフロント
側における左右両側側部の収容位置又は前記座部より下
方へ突出した走行位置に配置させるリア側脚部材と、前
記フロント側及びリア側脚部材を互いに連結するリンク
と、前記リンクとリア側脚部材との連結部を上方へ移動
させることによりフロント側及びリア側脚部材を互いに
交差するように内側へ回動させて折り畳み動作させる操
作手段とを備え、前記操作手段の操作に基づいてリンク
によりフロント側及びリア側脚部材が互いに交差するよ
うに回動させて前記フロント側及びリア側脚部材の車輪
を収容位置位に配置させたり、操作手段の操作に基づい
てリンクによりフロント側及びリア側脚部材が互いに拡
開するように回動させて前記フロント側及びリア側脚部
材の車輪を走行位置に配置させたりするようにしたこと
をその要旨とする。
【0015】請求項3記載の発明は、自動車の車両シー
トに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本体
より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフロ
ント側に回動可能に設けられ、その先端に車輪を備える
とともに、その車輪を回動により前記座部のリア側にお
ける左右両側側部の収容位置又は前記座部より下方へ突
出した走行位置に配置させるフロント側脚部材と、前記
シート本体のリア側に、前記フロント側脚部材と干渉し
ないように回動可能に設けられ、その先端に車輪を備え
るとともに、その車輪を回動により前記座部のフロント
側における左右両側側部の収容位置又は前記座部より下
方へ突出した走行位置に配置させるリア側脚部材と、前
記フロント側及びリア側脚部材とを連結するリンクと、
前記リンクとリア側脚部材との連結部を上方へ移動させ
ることによりフロント側及びリア側脚部材を互いに交差
するように内側へ回動させて折り畳み動作させる操作手
段と、前記リンクに対して設けられ、フロント側及びリ
ア側脚部材の車輪を走行位置に配置した状態を保持する
走行位置ロック手段と、前記リンクに対して設けられた
走行位置ロック手段を動作させて走行位置に配置された
車輪の保持状態を解除する走行位置ロック解除手段とを
備え、前記走行位置ロック解除手段により走行位置ロッ
ク手段を動作させて車輪の保持状態を解除し、前記操作
手段の操作に基づいてリンクによりフロント側及びリア
側脚部材を互いに交差するように回動させ、前記フロン
ト側及びリア側脚部材の車輪を走行位置から収容位置に
配置するようにしたことをその要旨とする。
【0016】請求項4記載の発明は、前記シート本体に
おける座部の左右両側側部に位置するように操作手段を
リンクに設けたことをその要旨とする。請求項5記載の
発明は、前記シート本体における座部の左右両側側部に
おいて、上方に延びるように前記操作手段をリンクに設
けたことをその要旨とする。
【0017】請求項6記載の発明は、前記操作手段の先
端部はシート本体のフロント側に延びるように湾曲形成
されていることをその要旨とする。請求項7記載の発明
は、自動車の車両シートに載置可能な座部及び背部より
構成されるシート本体より成る幼児用シートにおいて、
前記シート本体の左右両側には該シート本体に対して握
り部材を架設したことをその要旨とする。
【0018】請求項8記載の発明は、前記握り部材はシ
ート本体における左右両側の座部と背部とを接続するよ
うに架設したことをその要旨とする。請求項9記載の発
明は、前記シート本体における背部の左右両側の少なく
とも一方には背部側握り部材を架設したことをその要旨
とする。
【0019】請求項10記載の発明は、自動車の車両シ
ートに載置可能な座部及び背部より構成されるシート本
体より成る幼児用シートにおいて、前記シート本体のフ
ロント側に回動可能に設けられ、その先端に車輪を備え
るとともに、その車輪を回動により前記座部のリア側に
おける左右両側側部の収容位置又は前記座部より下方へ
突出した走行位置に配置させるフロント側脚部材と、前
記シート本体のリア側に前記フロント側脚部材と干渉し
ないように回動可能に設けられ、その先端に車輪を備え
るとともに、その車輪を回動により前記座部のフロント
側における左右両側側部の収容位置又は前記座部より下
方へ突出した走行位置に配置させるリア側脚部材と、前
記フロント側及びリア側脚部材に対して回動可能に連結
され、フロント側及びリア側脚部材を交差するように内
側へ回動させたり、交差していたフロント側及びリア側
脚部材を互いに拡開するように回動させるリンクと、前
記フロント側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に配置
させたとき、その状態を保持させる収容位置ロック手段
と、前記シート本体の左右両側に対して架設された握り
部材と、前記握り部材の少なくとも一方に設けられ、前
記収容位置ロック手段を動作させて収容位置に配置され
た車輪の保持状態を解除する収容位置ロック解除手段と
を備え、前記握り部材の少なくとも一方に設けられた収
容位置ロック解除手段により収容位置ロック手段を動作
させて車輪の保持状態を解除し、この状態で握り部材を
握ってシート本体を持ち上げ、リンクとリア側脚部材と
の連結部を下方へ移動させることにより交差しているフ
ロント側及びリア側脚部材を互いに拡開するように回動
させ、前記フロント側及びリア側脚部材の車輪を収容位
置から走行位置に配置するようにしたことをその要旨と
する。
【0020】請求項11記載の発明は、収容位置ロック
手段をシート本体の左右両側にそれぞれ設けるととも
に、それぞれの収容位置ロック手段のロックを解除する
収容位置ロック解除手段をシート本体の左右両側に架設
された握り部材にそれぞれ設けたことをその要旨とす
る。
【0021】請求項12記載の発明は、前記操作手段の
操作に基づいてリンクとリア側脚部材との連結部を上方
へ移動させることによりフロント側及びリア側脚部材を
互いに交差するように回動させ、前記フロント側及びリ
ア側脚部材の車輪を収容位置に位置決めして配置したと
き、該フロント側及びリア側脚部材の車輪をカバーする
カバー部材を設けたことをその要旨とする。
【0022】請求項13記載の発明は、前記操作手段の
操作に基づいてリンクとリア側脚部材との連結部を上方
に移動させることによりフロント側及びリア側脚部材の
車輪を収容位置に位置決めして配置した後、前記リア側
脚部材の車輪の上方を操作手段にて覆うように該操作手
段をリンクに対して回動可能に設けたことをその要旨と
する。
【0023】請求項14記載の発明は、前記リンクと操
作手段との間には該操作手段をシート本体のフロント側
に回動させるように付勢する付勢手段を設け、前記操作
手段の操作に基づいてリンクとリア側脚部材との連結部
を上方に移動させることにより前記フロント側及びリア
側脚部材の車輪を収容位置に位置決めして配置した後、
前記付勢手段の付勢力によって操作手段がリア側脚部材
の上方を覆うように回動させるようにしたことをその要
旨とする。
【0024】請求項15記載の発明は、前記操作手段の
操作に基づいてリンクによりフロント側及びリア側脚部
材の車輪を収容位置から走行位置に位置決めして配置し
た後、前記付勢手段の付勢力によりフロント側に付勢さ
れる操作手段を座部における左右両側側部に位置させる
規制手段を設けたことをその要旨とする。
【0025】
【作用】請求項1記載の発明によれば、操作手段の操作
に基づいてリンクを動作させると、フロント側脚部材の
車輪を座部の左右両側側部の収容位置に、リア側脚部材
の車輪を背部の左右両側側部の収容位置に配置させた
り、フロント側側脚部材の車輪を座部より下方に突出し
た走行位置に、リア側脚部材の車輪を座部より下方に突
出した走行位置に任意に位置決めして配置することが可
能となる。
【0026】請求項2記載の発明によれば、操作手段の
操作に基づいてリンクを動作させてリンクとリア側脚部
材との連結部を上方に移動させることにより、フロント
側及びリア側脚部材が互いに交差するように内側へ回動
されて折り畳み動作が行われる。そのため、フロント側
脚部材の車輪を座部のリア側における左右両側側部の収
容位置に、リア側脚部材の車輪を座部のフロント側にお
ける左右両側側部の収容位置に位置決めして配置するこ
とが可能となる。逆に、操作手段の操作に基づいてリン
クを動作させてリンクとリア側脚部材との連結部を下方
に移動させることにより、交差しているフロント側及び
リア側脚部材を互いに拡開するように回動動作が行われ
る。そのため、フロント側及びリア側脚部材の車輪を座
部の下方に突出した走行位置に位置決めして配置するこ
とが可能となる。
【0027】請求項3記載の発明によれば、リンクに対
して設けられた走行位置ロック手段によりフロント側及
びリア側の車輪が走行位置に配置された状態で保持され
ている。走行位置ロック解除手段により走行位置ロック
手段を動作させて走行位置に配置された車輪の保持状態
を解除する。この状態で操作手段を操作すると、リンク
によりフロント側及びリア側脚部材を互いに交差するよ
うに内側に折り畳み動作が行われ、フロント側脚部材の
車輪を座部のリア側における左右両側側部の収容位置
に、リア側脚部材の車輪を座部のフロント側における左
右両側側部の収容位置に位置決めして配置することが可
能となる。
【0028】請求項4記載の発明によれば、操作手段を
握ってシート本体を持ち上げる動作と、リンクを揺動さ
せてフロント側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に位
置決めして配置させる動作を同時に行える。
【0029】請求項5記載の発明によれば、操作部材が
上方に延びるようにリンクに設けられているため、操作
手段を握って操作する操作性を向上させることが可能と
なる。
【0030】請求項6記載の発明によれば、操作手段が
シート本体のフロント側に延びるように湾曲形成されて
いるため、操作手段をシート本体のリア側から握った状
態でシート本体を持ち上げたとき、掌と操作手段とが係
合しやすくなるため、安定した状態でシート本体を持ち
上げられる。
【0031】請求項7記載の発明によれば、握り部材が
シート本体の左右両側に対して架設されているため、該
握り部材を確実に握り締めることができるので、シート
本体を安定した状態で持ち上げられる。
【0032】請求項8記載の発明によれば、シート本体
のリア側から握り部材を安定した状態で確実に握り締め
ることができるので、この握り部材によりシート本体を
リア側から確実に持ち上げられる。
【0033】請求項9記載の発明によれば、シート本体
における背部の左右両側の少なくとも一方に架設された
背部側握り部材により、該シート本体の背部側を確実に
握り締めることができ、車両シートに載置された幼児用
シートを容易に動かすことが可能となる。
【0034】請求項10記載の発明によれば、いずれか
一方の握り部材に設けられた収容位置ロック解除手段を
操作した状態でシート本体の左右両側の握り部材を握り
締めてシート本体を持ち上げる。前記収容位置ロック解
除手段の操作により収容位置ロック手段が動作して車輪
の保持状態が解除されるため、リンクとリア側脚部材と
の連結部が下方に移動し、交差しているフロント側及び
リア側脚部材が互いに拡開するように回動する。そのた
め、フロント側及びリア側脚部材の車輪が収容位置から
走行位置に位置決めされて配置される。従って、フロン
ト側及びリア側脚部材の車輪を収容位置から走行位置に
配置させる操作と、シート本体を持ち上げる操作とを同
時に行うことが可能となる。
【0035】請求項11記載の発明によれば、シート本
体における左右両側の握り部材に設けられた収容位置ロ
ック解除手段を同時に操作することにより収容位置ロッ
ク手段が動作して車輪の保持状態が解除される。この状
態で握り部材を握り締めてシート本体を持ち上げればリ
ンクとリア側脚部材との連結部が下方に移動し、交差し
ているフロント側及びリア側脚部材が互いに拡開するよ
うに回動する。そのため、いずれか一方の収容位置ロッ
ク解除手段のみを操作しても交差しているフロント側及
びリア側脚部材が互いに拡開するように回動しない。
【0036】請求項12記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に位置決めして配
置したとき、カバー部材により収容位置に配置された車
輪はカバーされる。
【0037】請求項13記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に位置決めして配
置した後、リンクに対して回動可能に設けられた操作手
段を回動させれば、この操作手段によりリア側脚部材の
車輪の上方を覆うことが可能となる。
【0038】請求項14記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に位置決めして配
置した後、操作手段の操作を解除すれば付勢手段の付勢
力により該操作手段は回動してリア側脚部材の車輪の上
方を覆う。
【0039】請求項15記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪を走行位置に位置決めして配
置した後、操作手段の操作を解除すれば付勢手段の付勢
力により該操作手段は回動して規制手段に当接する。そ
のため、操作手段は座部における左右両側側部に位置す
る。従って、操作手段をシート本体のリア側から握って
操作するとき、操作手段を握りやすい位置に配置するこ
とが可能となる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図21に従って説明する。図1,2に示すように、本実
施例の幼児用安全シート1は樹脂製のベース本体2に設
けられた樹脂製のシート本体3と、該ベース本体2に設
けられた脚部4とから構成されている。
【0041】図1,図11に示すように、前記シート本
体3は座部5と、該座部5のリア側に設けられた背部6
とが曲面状に一体形成されることにより構成されてい
る。又、座部5の左右両側においては上方に向き、背部
6の左右両側においてはシート本体3のフロント側に向
くサポート部7が一体形成されている。このサポート部
7は後述するフロントキャスタ41及びリアキャスタ4
5をカバーするようになっている。前記シート本体3の
表面に沿うクッション性を有した布製のカバー8がかけ
られている。
【0042】図2に示すように、背部6の左右両側のサ
ポート部7と座部5の左右両側のサポート部7との間に
は湾曲形成されたサイドガード9が架設されている。
尚、前記サイドガード9は図示しないが、断面四角とな
る中空状に形成され、その下部が開口されている。又、
サイドガード9の略中央内部にはL字状に形成されたロ
ック解除レバー10が回動可能に支持されている。そし
て、ロック解除レバー10がサイドガード9の下面から
露出するようになっている。
【0043】図2,図3に示すように、座部5の左右両
側においては裏側へ、背部6の左右両側においてはリア
側へ突出し、かつ、シート本体3の補強を兼ねる突出部
11が一体形成されている。そして、座部5の裏側へ突
出する一対の突出部11の間には配設空間部12が形成
されている。前記配設空間部12にはベース本体2が配
設されている。このベース本体2は平面長方形状を成
し、その長手方向をシート本体3のフロント及びリア側
方向と一致させている。そして、ベース本体2にはその
厚さ方向に四角形状となる貫通孔としての肉抜き孔14
が形成され、この肉抜き孔14によりベース本体2は一
対の横枠15、前枠16及び後枠17とから構成されて
いる。又、一対の横枠15、前枠16及び後枠17は一
体形成されている。又、一対の横枠15、前枠16及び
後枠17は上面が開口された肉抜き構造となっている。
【0044】一対の横枠15の頂部側面には、支持ピン
挿通孔18が形成されている。そして、図6に示すよう
に、肉抜き孔14側から支持ピン挿通孔18に支持ピン
20が挿入され、この支持ピン20は座部5における突
出部11の内側側面に形成されたピン支持孔21に挿入
されている。従って、支持ピン20によりシート本体3
はベース本体2に対して回動可能に支持されている。横
枠15のリア側にはアーム収納部22が形成されてい
る。又、後枠17の左右両側にはアームロック収納部2
3が形成されている。そして、アーム収納部22とアー
ムロック収納部23とは区画壁24によって区画されて
いる。前記アーム収納部22にはロックアーム25が配
設されている。このロックアーム25には前記支持ピン
20が挿通され、該支持ピン20を中心に回動するよう
になっている。又、支持ピン20に対応したロックアー
ム25の上面にはアームレバー26が一体形成されてい
る。前記アームレバー26にはワイヤー27の一端が接
続されている。このワイヤー27は前記サイドガード9
内に導入され、該ワイヤー27の他端は前記ロック解除
レバー10の他端に接続されている。
【0045】図7に示すように、前記ロックアーム25
の先端は区画壁24の上部を通過してアームロック収納
部23に延出されている。又、ロックアーム25の先端
側下部にはコイルスプリング28の一端が接続され、該
コイルスプリング28の他端はアーム収納部22内にお
ける横枠15の底面に接続されている。従って、ロック
アーム25はコイルスプリング28により支持ピン20
を中心に時計方向に付勢されている。そのため、ロック
アーム25の先端下面は区画壁24に常に当接した状態
となっている。
【0046】そして、ロック解除レバー10をサイドガ
ード9内に押し込むように操作すると、ワイヤー27が
動作し、図10に示すように、アームレバー26が支持
ピン20を中心に反時計方向に回動し、ロックアーム2
5の先端が区画壁24から離間するようになっている。
又、ロック解除レバー10の操作を解除すれば、図7に
示すように、コイルスプリング28の付勢力によりロッ
クアーム25及びアームレバー26は支持ピン20を中
心に時計方向に回動し、該ロックアーム25の先端下面
が区画壁24に当接するようになっている。
【0047】図5,図6に示すように、前記アーム収納
部22の外側側部には上部が開口した半円形状のアーム
補強部30が一体形成されている。このアーム補強部3
0内には補強リブ31が一体形成されている。又、後枠
17の上面及びアーム補強部30の上面を塞ぎ、かつ、
アームロック収納部23の上部を塞がないように形成さ
れた後枠目隠し蓋32が配設されている。そして、アー
ム補強部30及び該アーム補強部30に対応した後枠目
隠し蓋32にはキャスタアーム挿入孔33が形成されて
いる。同じく、後枠17にはキャスタアーム挿入孔34
が形成されている。
【0048】前記前枠16の左右両側には肉抜き凹部3
5が形成されている。又、肉抜き凹部35に対応した前
枠16にはキャスタアーム挿入孔36が形成されてい
る。そして、肉抜き凹部35の上面を目隠しするように
前枠16のフロント側上面には前枠目隠し蓋37が配設
されている。前記横枠15の中央外側側部には、該横枠
15と直交する延出部材38が一体形成され、該延出部
材38の先端部にはリア側斜め上方に延出する斜状部材
38aが一体形成されている。更に、斜状部材38aの
先端外側側部には、該斜状部材38aと直交する円柱状
の規制ピン39が一体形成されている。
【0049】図1,図5に示すように、前記キャスタア
ーム挿入孔36には略L字状に湾曲形成された脚部材と
してのフロントキャスタアーム40の一端が回動可能に
挿入されている。このフロントキャスタアーム40の他
端には車輪としてのフロントキャスタ41が設けられて
いる。フロントキャスタ41はフロントキャスタブラケ
ット100と、該フロントキャスタブラケット100に
回転可能に支持される一対の前輪101とから構成され
ている。又、フロントキャスタブラケット100には前
輪101のフロント側上部を覆う保護カバー102が一
体形成されている。
【0050】又、左右両側のキャスタアーム挿入孔36
に挿入されたフロントキャスタアーム40には、該フロ
ントキャスタアーム40の内径より外径が小さい補助パ
イプ42の両端が挿入されている。又、補助パイプ42
の長さは前枠16の幅方向の長さと略同じ長さとなって
いる。従って、補助パイプ42の端部とフロントキャス
タアーム40の一端とは前枠16の肉抜き凹部35にて
重合されている。そして、肉抜き凹部35内において、
一対のリベット43により補助パイプ42とフロントキ
ャスタアーム40とがかしめられている。そのため、ベ
ース本体2における前枠16の左右両側に設けられた一
対のフロントキャスタアーム40は補助パイプ42によ
って一体回転するようになっている。
【0051】又、キャスタアーム挿入孔33,34には
略L字状に湾曲形成された脚部材としてのリアキャスタ
アーム44の一端が回動可能に挿入されている。このリ
アキャスタアーム44の他端には車輪としてのリアキャ
スタ45が設けられている。リアキャスタ45はリアキ
ャスタブラケット103と、該リアキャスタブラケット
103に回転可能に支持される一対の後輪104とから
構成されている。又、リアキャスタブラケット103に
は後輪104のリア側上部を覆う保護カバー105が一
体形成されている。更に、図3に示すように、ベース本
体2の幅方向において、前記リアキャスタアーム44は
前記フロントキャスタアーム40より外側に突出するよ
うにベース本体2に取り付けられている。
【0052】図5に示すように、左右両側のキャスタア
ーム挿入孔33,34に挿入されたリアキャスタアーム
44には、該リアキャスタアーム44の内径より外径が
小さい補助パイプ46の両端が挿入されている。又、補
助パイプ46の長さは後枠17の幅方向の長さと略同じ
長さとなっている。従って、補助パイプ46の端部とリ
アキャスタアーム44の一端とはアームロック収納部2
3にて重合されている。
【0053】図5に示すように、前記アームロック収納
部23内におけるリアキャスタアーム44の外周面には
リアアームロック47が設けられている。このリアアー
ムロック47、補助パイプ46及びリアキャスタアーム
44は一対のリベット48によってかしめられている。
そのため、ベース本体2の左右両側に設けられた一対の
リアキャスタアーム44及び一対のリアアームロック4
7は補助パイプ46によって一体回転するようになって
いる。
【0054】前記リアアームロック47には延出部50
が一体形成されている。前記延出部50の先端上面には
円弧状の押し上げ面51が形成されている。又、延出部
50の先端下面には直線状の当接面52が形成されてい
る。そして、図7の状態からリアキャスタアーム44を
時計方向に回転させると、図8に示すように、延出部5
0の押し上げ面51がロックアーム25の先端下面をコ
イルスプリング28の付勢力に抗しながら上方に押し上
げるようになっている。
【0055】更に、リアキャスタアーム44を時計方向
(フロント側)に回動させ、図9に示すように、延出部
50がロックアーム25の先端側まで回動すると、ロッ
クアーム25はコイルスプリング28の付勢力により区
画壁24に当接する。そのため、ロックアーム25の先
端が延出部50の当接面52と当接するようになってい
る。従って、ロックアーム25とリアアームロック47
とが係合するため、リアアームロック47が反時計方向
に回動、即ちリアキャスタアーム44がリア側に回動し
ないように規制されるようになっている。
【0056】前記アームロック収納部23の底面には規
制面53が形成され、前記リアアームロック47の当接
面52が当接されるようになっている。このリアアーム
ロック47の当接面52と規制面53とが当接した状態
においては、リアキャスタアーム44が更に反時計方向
(リア側)に回動しないように規制されている。更に、
左右両側のリアキャスタアーム44に設けられたリアア
ームロック47によって、該リアキャスタアーム44が
ベース本体2の幅方向に移動しないように規制されてい
る。
【0057】又、前記ロック解除レバー10を操作して
ワイヤ27を動作させれば、ロックアーム25が支持ピ
ン20を中心に半時計方向に回動するため、該ロックア
ーム25とリアアームロック47との係合が解除され、
リアキャスタアーム44及びリアアームロック47を反
時計方向(リア側)に回転させることができるようにな
っている。
【0058】次に、前記フロントキャスタアーム40及
びリアキャスタアーム44を回動させてフロントキャス
タ41及びリアキャスタ45をベース本体2の下面に突
出させた走行位置や、フロントキャスタアーム40及び
リアキャスタアーム44を回動させてフロントキャスタ
41及びリアキャスタ45ベース本体2の下面より上方
へ収納した収容位置に位置決めして幼児用安全シート1
をベビーカ状態又はチャイルドシート状態にするリンク
機構の構成について説明する。
【0059】図11,図14に示すように、前記フロン
トキャスタアーム40の中央外側側部には四角中空形状
を成すアルミ製の連結杆55の一端が配設されている。
この連結杆55の一端は軸支ピン54により支持され、
該連結杆55はフロントキャスタアーム40に対して回
動可能に支持されている。そして、連結杆55はリア側
に向かうほど上を向くように斜状に取り付けられてい
る。又、連結杆55はフロント側直線部56と、該フロ
ント側直線部56より外側に位置して平行となるリア側
直線部57と、前記フロント側直線部56及びリア側直
線部57とを連結する斜状部58とから構成されてい
る。
【0060】図13〜図15に示すように、前記連結杆
55におけるリア側直線部57の先端には一対のアーム
支持片60が形成されている。又、リア側直線部57の
中央上面には長方形となる窓部61が形成されている。
そして、リア側直線部57の基端にはレバー支持ピン6
2が挿通され、このレバー支持ピン62にはレバーアー
ム63が回動可能に支持されている。
【0061】又、リア側直線部57の基端とレバーアー
ム63との間におけるレバー支持ピン62には該レバー
アーム63をシート本体3のフロント側へ付勢するハン
ドルスプリング64が設けられている。そして、ハンド
ルスプリング64の付勢力によりレバーアーム63はシ
ート本体3のフロント側へ付勢されて前記規制ピン39
に当接し、その回動が規制されるようになっている。そ
のため、レバーアーム63は座部5におけるサポート部
7中央の左右外側側部に位置するようになっている。
【0062】リア側直線部57内にはステンレス製又は
鉄製のロック摺動部材65が摺動可能に配設されてい
る。ロック摺動部材65の基端にはその長手方向に基端
側が開口される摺動案内溝66が形成され、該摺動案内
溝66内に前記レバー支持ピン62が入り込むことがで
きるようになっている。又、摺動案内溝62にはレバー
支持ピン62と当接する付勢ばね67が配設されてい
る。従って、ロック摺動部材65は常にリア側直線部5
7の先端側に付勢されている。
【0063】又、ロック摺動部材57の上面には窓部6
1と対向する切欠き凹部68が形成されている。この切
欠き凹部68にはロック摺動部材65の長手方向と直交
する押圧面70が形成されている。更に、ロック摺動部
材65の先端下面には係合切欠き部71が形成されてい
る。又、ロック摺動部材65の先端部にはリア側へ向か
うほど斜めに下がる押下げ部72が形成されている。
【0064】一方、図11に示すように、リアキャスタ
アーム44の中央内側側部にはステンレス製又は鉄製の
ロック部材73が一対のリベット74によって固着され
ている。このロック部材73の先端側はフロント側に向
かうほど斜めに上がるように形成されている。又、ロッ
ク部材73の先端部はフロント側に向かうほど斜めに下
がるように形成されている。その先端部は前記連結杆5
5におけるリア側直線部57のアーム支持片60間に配
設されている。そして、ロック部材73の先端側は連結
支持ピン75によって連結杆55における一対のアーム
支持片60に対して回動可能に連結されている。前記連
結支持ピン75の先端部にはロック摺動部材65に形成
された係合切欠き部71と係合するロック用突起部76
が形成されている。
【0065】更に、図13〜図15に示すように、リア
側直線部57とロック摺動部材65との間には鉄製の補
強補助部材77が配設されている。補強補助部材77は
一対の側板78と、該一対の側板78の下部の一部を連
結する回動規制板79とから構成されている。そして、
補強補助部材77は前記連結支持ピン75によって支持
固定されている。又、回動規制板79は一対のアーム支
持片60の基端に配設されている。そして、回動規制板
79の上面には前記ロック部材73の先端に形成された
ロック用突起部76が係合するようになっている。
【0066】前記補強補助部材77における一対の側板
78の先端側上面には、該一対の側板78の上面に向か
うほど拡開した逆台形状となる回避凹部80が形成され
ている。この回避凹部80は前記ロック摺動部材65の
切欠き凹部68と略一致するようになっている。
【0067】又、ロック摺動部材65は付勢ばね67の
付勢力によりリア側直線部57の先端側に摺動し、一対
の側板78に形成された回避凹部80に切欠き凹部68
に形成された押圧面70が露出するようになっている。
このとき、ロック摺動部材65の係合切欠き部71とロ
ック部材73のロック用突起部76とが係合されてい
る。
【0068】更に、前記フロントキャスタアーム40及
びリアキャスタアーム44は連結杆55及びロック部材
73によって連結されるが、連結杆55の斜状部58の
形成によってフロントキャスタアーム40及びリアキャ
スタアーム44との幅方向の長さの差が吸収されている
ので、その連結が可能となっている。
【0069】又、係合切欠き部71とロック用突起部7
6との係合により連結杆55及びロック部材73は連結
支持ピン75を中心に上方へ回動することができないよ
うに規制されている。又、ロック用突起部76が補強補
助部材77の回動規制板79と係合しているので、連結
杆55及びロック部材73は連結支持ピン75を中心に
下方へ回動することができないように規制されている。
前記ロック部材73には樹脂製の保護カバー81が装着
されている。更に、連結杆55とロック部材73とが連
結支持ピン75により連結された連結箇所には樹脂製の
連結保護カバー82が接続されている。連結保護カバー
82の上部にはロック部材73が連結支持ピン75を中
心に回動したとき、該ロック部材73のロック用突起部
76が干渉しないように膨出部83が形成されている。
【0070】更に、連結保護カバー82のフロント側上
面にはロックリリース85がリリース軸86によって回
動可能に支持されている。前記ロックリリース85の下
部側はリア側直線部57に形成された窓部61を介して
該リア側直線部57内に挿入されている。そして、ロッ
クリリース85の下部側はロック摺動部材65の切欠き
凹部68に配設されている。又、ロックリリース85に
は直角となる係合凹部87が形成され、この係合凹部8
7は切欠き凹部68の押圧面70と係合されている。更
に、ロックリリース85の上部側には押圧摺動面88が
形成されている。
【0071】従って、レバーアーム63が規制ピン39
に当接したとき、付勢ばね67の付勢力によってロック
摺動部材65がリア側直線部57の先端側に摺動し、係
合切欠き部71とロック用突起部76とが係合する。こ
のとき、ロック摺動部材65の押圧面70がロックリリ
ース85の係合凹部87と係合し、付勢ばね67の付勢
力によりリア側直線部57の先端からロック摺動部材6
5が突出しないように規制するようになっている。
【0072】前記レバーアーム63は基部90と、該基
部90の先端からシート本体3のフロント側へ曲がる中
間部91と、該中間部91の先端から更にシート本体3
のフロント側へ曲がる把持部92とから構成され、全体
的に湾曲形成されている。又、レバーアーム63はその
リア側が開口された肉抜き構造となっている。
【0073】前記レバーアーム63における基部90の
略中央内部には回動規制部93が形成されている。又、
レバーアーム63における基部90の先端内部には、前
記ロックリリース85の押圧摺動面88を押圧する摺動
突起部94が形成されている。
【0074】従って、図11に示すように、レバーアー
ム63が規制ピン39に当接した状態から把持部92と
中間部91との間あたりを握ってレバーアーム63を規
制ピン39から離間させる方向(リア側)に回動操作す
る。すると、図16,図17に示すように、レバーアー
ム63の回動規制部93が連結杆55の上面に当接し、
その回動が規制されるようになっている。一方、レバー
アーム63の回動により摺動突起部94はロックリリー
ス85の押圧摺動面88を押圧しながら摺動する。その
ため、ロックリリース85はリリース軸86を中心に回
動する。すると、係合凹部87は付勢ばね67の付勢力
に抗しながらロック摺動部材65の押圧面70を押圧す
るようになっている。この押圧によりロック摺動部材6
5は連結杆55におけるリア側直線部57の基端側に摺
動するようになっている。
【0075】ロック摺動部材65が連結杆55における
リア側直線部57の基端側に摺動すると、係合切欠き部
71とロック部材73のロック用突起部76との係合が
解除されるようになっている。この状態で、レバーアー
ム63を握ったまま幼児用安全シート1を持ち上げる。
【0076】すると、図18に示すように、連結杆55
及びロック部材73は連結支持ピン75を中心に回動し
て折り畳み動作が行われるようになっている。又、連結
杆55の回動動作によりフロントキャスタアーム40が
座部5のリア側に向かって回動するようになっている。
そして、フロントキャスタアーム40に設けられたフロ
ントキャスタ41はロック部材73とサポート部7との
間に位置するようになっている。又、サポート部7の上
面及び一側面、連結杆55及びロック部材73を保護す
る保護カバー81によってフロントキャスターアム40
及びフロントキャスタ41が覆われる状態となってい
る。このとき、フロントキャスタ41はベース本体2の
下面より下方へ突出しないようになっている。
【0077】一方、ロック部材73の回動動作によりリ
アキャスタアーム44が座部5のフロント側に向かって
回動する。このとき、アームロック収納部23内に配設
されたリアアームロック47が回動して延出部50の押
し上げ面51がロックアーム25の先端下面をコイルス
プリング28の付勢力に抗して上方に押し上げるように
なっている。そのため、ロックアーム25は支持ピン2
0を中心に反時計方向へ回動するようになっている。
【0078】又、リアキャスタアーム44に設けられた
リアキャスタ45は連結杆55におけるフロント側直線
部56の外側側部に位置するようになっている。このと
き、リアキャスタ45はベース本体2の下面より下方へ
突出しないようになっている。更に、ロック部材73の
ロック用突起部76は連結保護カバー82の膨出部83
内に配設されているようになっている。
【0079】又、リアキャスタ45がフロント側直線部
56の外側側部に位置すると、図9に示すように、ロッ
クアーム25の先端にリアアームロック47の延出部5
0が位置するようになっている。そのため、ロックアー
ム25はコイルスプリング28の付勢力により支持ピン
20を中心に回転し、該ロックアーム25の先端下面が
区画壁24に当接するようになっている。従って、リア
アームロック47における延出部50の当接面52がロ
ックアーム25の先端部と係合するようになっている。
その結果、リアキャスタアーム44のリアキャスタ45
がベース本体2の下面に突出しないように回動が規制さ
れるようになっている。
【0080】従って、フロントキャスタ41及びリアキ
ャスタ45がベース本体2の下面に突出しないようにサ
ポート部7における左右外側側部の収容位置に配設さ
れ、幼児用安全シート1をベビーカー状態からチャイル
ドシート状態にすることができるようになっている。
又、連結杆55の斜状部58によりフロントキャスタ4
1やリアキャスタ45が連結杆55のフロント側直線部
56やリア側直線部57と干渉しないようになってい
る。そのため、フロント側直線部56の外側側部にリア
キャスタ41を、リア側直線部57の内側側部にフロン
トキャスタ45を配設させることができるようになって
いる。
【0081】又、図18に示す状態のレバーアーム63
の握りを解除すると、図19,図20に示すように、ハ
ンドルスプリング64の付勢力によりレバーアーム63
はシート本体3のフロント側へ回動して前記規制ピン3
9に当接し、その回動が規制されるようになっている。
このとき、リアキャスタ45の上方にレバーアーム63
が位置するようになっている。そのため、レバーアーム
63の中間部91及び把持部92がリアキャスタ45の
上部を覆うようになっている。
【0082】図4に示すように、幼児用安全シート1が
チャイルドシートとなった状態において、シート本体3
のサポート部7に設けられたサイドガード9を握るとと
もに、左右両側のサイドガード9にそれぞれ設けられた
ロック解除レバー10を操作する。このロック解除レバ
ー10の操作に基づいてワイヤ27が動作する。する
と、ロックアーム25及びアームレバー26が支持ピン
20を中心にそれぞれ回動するようになっている。その
ため、ロックアーム25の先端が区画壁24から離間す
るとともに、該ロックアーム25の先端部とリアアーム
ロック47における延出部50の当接面52との係合が
解除されるようになっている。
【0083】この状態で、サイドガード9を握って幼児
用安全シート1を持ち上げると、フロントキャスタアー
ム40及びフンロントキャスタ41はその自重により座
部5のフロント側に回動してベース本体2の下面に突出
する。そして、フロントキャスタアーム40及びフロン
トキャスタ41は走行位置に位置するようになってい
る。一方、リアキャスタアーム44及びリアキャスタ4
5はその自重により座部5のリア側に回動して同じくベ
ース本体2の下面に突出する。そして。リアキャスタア
ーム44及びリアキャスタ45は走行位置に位置するよ
うになっている。
【0084】前記フロントキャスタアーム40及びリア
キャスタアーム44の回動動作により、連結杆55及び
ロック部材73は連結支持ピン75を中心に回動し、直
線状態となる開放動作を行うようになっている。そし
て、フロントキャスタアーム40及びリアキャスタアー
ム44が垂下した状態から幼児用安全シート1を地面に
降ろすと、その自重によりフロントキャスタアーム40
及びリアキャスタアーム44が互いに離間する方向に拡
開するようになっている。
【0085】このとき、連結保護カバー82の膨出部8
3内に配置されていたロック部材73のロック用突起部
76がロック摺動部材65先端の押下げ部72を押圧す
るようになっている。そのため、ロック摺動部材65は
付勢ばね67の付勢力に抗しながらリア側直線部57の
基端側へ摺動するようになっている。
【0086】そして、ロック用突起部76がロック摺動
部材65先端の押下げ部72を乗り越えて補強補助部材
77の回動規制板79と当接すると、付勢ばね67の付
勢力によりロック摺動部材65はリア側直線部57の先
端側へ摺動するようになっている。そのため、ロック摺
動部材65の係合切欠き部71とロック部材73のロッ
ク用突起部76とが係合するようになっている。
【0087】従って、フロントキャスタアーム40及び
リアキャスタアーム44が連結支持ピン75を中心に下
方へ回動しないように規制されるようなっている。その
ため、フロントキャスタアーム40のフロントキャスタ
41及びリアキャスタアーム44のリアキャスタ45が
予め定められた走行位置に固定されるようになってい
る。又、リアキャスタアーム40に取付固定されたリア
アームロック47における延出部50の当接面52がア
ームロック収納部23の底面に形成された規制面53と
係合し、リアキャスタアーム44の回動が規制されるよ
うになっている。
【0088】又、フロントキャスタアーム40及びリア
キャスタアーム44が開放動作するとき、前記規制ピン
39に当接したレバーアーム63は、該規制ピン39に
対して摺動しながらレバー支持ピン62を中心に回動動
作するようになっている。
【0089】この結果、チャイルトシート状態となって
いた幼児用安全シート1をベビーカーとすることができ
るようになっている。次に、上記のように構成された幼
児用安全シート1の作用について説明する。
【0090】図1はベース本体2の下面にフロントキャ
スタ41及びリアキャスタ45を突出させて幼児用安全
シート1をベビーカーとした状態を示す。この状態で
は、連結杆55とレバーアーム63との間に設けられた
ハンドルスプリング64により、該レバーアーム63は
常にフロント側に付勢された状態となる。このとき、ベ
ース本体2に形成された規制ピン39がレバーアーム6
3のフロント側への回動を規制し、該レバーアーム63
をシート本体3におけるサポート部7中央の左右外側側
部に位置させることができる。又、連結杆55内のロッ
ク摺動部材65における係合切欠き部71とロック部材
73のロック用突起部76とが係合された状態にある。
又、ロック用突起部76は補強補助部材77の回動規制
板79と係合した状態にある。
【0091】従って、サイドガード9を持って幼児用安
全シート1を持ち上げたとしても、係合切欠き部71、
ロック用突起部76及び回動規制板79の各係合関係に
より連結杆55及びロック用突起部76は連結支持ピン
75を中心として回動動作が行われない。この結果、フ
ロントキャスタアーム40及びリアキャスタアーム44
の回動動作が行われず、フロントキャスタ41及びリア
キャスタ45は常に安定した走行位置に固定されること
になる。
【0092】又、ロック用突起部76と回動規制板79
との係合により、ロック部材73が連結支持ピン75を
中心に下方(地面側)に回動動作しないように規制して
いる。この結果、フロントキャスタ41及びリアキャス
タ45を利用する常に安定した走行位置に固定すること
ができる。
【0093】そして、幼児用安全シート1を図1に示す
ベビーカー状態からチャイルドシート状態にするには、
図11,図12に示すように、規制ピン39に当接して
いるレバーアーム63を矢印の方向、即ち、規制ピン3
9から離間する方向に回動させる。このとき、レバーア
ーム63は規制ピン39によって座部5におけるサポー
ト部7中央の左右外側側部に位置するため、幼児用シー
ト1のリア側からレバーアーム63を握るときの操作性
を向上させることができる。
【0094】そのため、レバーアーム63はレバー支持
ピン62を中心に回動する。すると、図16,図17に
示すように、レバーアーム63の回動規制部93が連結
杆55の上面に当接してレバーアーム63の回動を規制
する。又、レバーアーム63の摺動突起部94はロック
リリース85の押圧摺動面88を押圧しながら摺動す
る。そのため、ロックリリース85はリリース軸86を
中心に回動する。ロックリリース85の回動により係合
凹部87はロック摺動部材65の押圧面70を付勢ばね
67の付勢力に抗しながら押圧する。
【0095】すると、ロック摺動部材65は連結杆55
におけるリア側直線部57の基端側に摺動する。そのた
め、ロック摺動部材65の係合切欠き部71とロック部
材73のロック用突起部76との係合が解除される。こ
の状態で、レバーアーム63を持ったまま幼児用安全シ
ート1を持ち上げると、図18に示すように、連結杆5
5及びロック部材73は連結支持ピン75を中心に回動
動作を行う。
【0096】従って、図21に示すように、フロントキ
ャスタアーム40がリア側に回動動作し、フロントキャ
スタ41はベース本体2の下面より上方に位置した状態
で、保護カバー81とシート本体3のサポート部7との
間の収容位置に配設される。又、リアキャスタアーム4
4がフロント側に回動動作し、リアキャスタ45はベー
ス本体2の下面より上方に位置した状態で、連結杆55
におけるフロント側直線部56の外側側部の収容位置に
配設される。そのため、フロントキャスタ41及びリア
キャスタ45を使用しない収容位置に収容された状態と
なる。
【0097】一方、リアキャスターアーム44のフロン
ト側への回動動作により、図7に示すリアアームロック
47が図8に示すように回動する。そのため、リアアー
ムロック47の押し上げ面51がロックアーム25の先
端下面をコイルスプリング28の付勢力に抗しながら押
し上げる。すると、ロックアーム25は支持ピン20を
中心に区画壁24から離間する方向に回動する。
【0098】そして、リアキャスタアーム44のリアキ
ャスタ45が連結杆55におけるフロント側直線部56
の外側側部に配設されると、図9に示すように、リアア
ームロック47はロックアーム25の先端に位置する。
そのため、ロックアーム25はコイルスプリング28の
付勢力により支持ピン20を中心に回動し、該ロックア
ーム25の先端下面が区画壁24に当接した状態とな
る。
【0099】従って、リアアームロック47における延
出部50に形成された当接面52がロックアーム25の
先端と係合した状態となる。そして、リアキャスタアー
ム44はその自重によってベース本体2の下面側に回動
しないように回動規制される。その結果、フロントキャ
スタ41及びリアキャスタ45を使用しない収容位置に
保持される。この状態で、幼児用安全シート1を一旦降
ろしてレバーアーム63を放す。
【0100】すると、図19,図20に示すように、レ
バーアーム63はハンドルスプリング64の付勢力によ
りフロント側に回動する。そして、レバーアーム63は
規制ピン39に当接してその回動が規制される。このと
き、レバーアーム63の把持部92、中間部91はリア
キャスタ45の上方に位置して該リアキャスタ45の上
部を覆う。又、ロック摺動部材65は付勢ばね67の付
勢力により連結杆55のリア側直線部57の先端側に摺
動する。そして、ロックリリース85の係合凹部87と
ロック摺動部材65の押圧面70とが係合し、付勢ばね
67の付勢力によるロック摺動部材65の摺動が規制さ
れる。
【0101】更に、図21に示すように、フロントキャ
スタ41及びリアキャスタ45がそれぞれ収容位置に配
設されると、フロントキャスタブラケット100及びリ
アキャスタブラケット103の保護ガイドカバー10
2,105は前輪101及び後輪104の下方に位置す
る。そのため、前輪101や後輪104に付着した水や
泥を受け止めることができる。この結果、車両シートに
幼児用安全シート1を載置したとき、車両シートを汚さ
ないように防止することができる。又、フロントキャス
タ41及びリアキャスタ45を利用するベビーカー状態
のとき、保護ガイドカバー102,105は泥や水の跳
ねを防止することができる。更に、保護ガイドカバー1
02,105によって車両シートに前輪101及び後輪
104が直接接触しないようにして該車両シートを汚さ
ないようにすることができる。
【0102】又、幼児用安全シート1の左右両側のレバ
ーアーム62を持ってリア側に引かなければ、ロック摺
動部材65とロック部材73との係合が解除されない。
そのため、連結杆55及びロック部材73は連結支持ピ
ン75を中心に回動動作しないようにすることができ
る。この結果、不用意な連結杆55及びロック部材73
の折り畳み動作を確実に防止することができる。更に、
レバーアーム63をリア側に引きながら、該レバーアー
ム63を持って幼児用安全シート1を持ち上げればロッ
ク摺動部材65とロック部材73との係合が解除され、
連結支持ピン75を中心に連結杆55及びロック部材7
3を回動させることができる。
【0103】連結杆55及びロック部材73の回動によ
りフロントキャスタアーム40及びリアキャスタアーム
44を回動させてフロントキャスタ41及びリアキャス
タ45を使用しない収容位置に収容することができる。
又、リアキャスタアーム40の回動によりリアアームロ
ック47の当接面52とロックアーム25の先端部とが
係合し、フロントキャスタアーム40及びリアキャスタ
アーム45の回動が規制される。そのため、フロントキ
ャスタ41及びリアキャスタ42を収容位置に収容した
状態を保持させることができる。そして、幼児用安全シ
ート1を一旦降ろしてレバーアーム63を放せばハンド
ルスプリング64によりレバーアーム63は規制ピン3
9に当接する。
【0104】従って、レバーアーム63をリア側に回動
させながら引き、幼児用安全シート1を持ち上げるとベ
ビーカー状態となる幼児用安全シート1をチャイルドシ
ート状態にすることができる。この結果、特別な操作を
行うことなく、レバーアーム63の操作のみによってベ
ビーカー状態となる幼児用安全シート1をチャイルドシ
ート状態にすることができ、操作性を向上させることが
できる。
【0105】又、ベビーカー状態となる幼児用安全シー
ト1をチャイルドシート状態にするとき、左右両側のレ
バーアーム63をリア側に引きながら幼児用安全シート
1を持ち上げるだけなので、非力な女性でも幼児用安全
シート1に幼児を乗せたまま容易に行うことができる。
更に、規制ピン39によりレバーアーム63の回動を規
制してシート本体3の左右両側に該レバーアーム63を
配設することができる。この結果、レバーアーム63を
握ってリア側に回動させる動作を容易に行うことができ
る。しかも、レバーアーム63の操作に基づいて連結杆
55及びロック部材73の回動動作を行わせる動作と、
レバーアーム63を持ちながら幼児用安全シート1を持
ち上げる動作を連続的に行うことができるので、操作性
を向上させることができる。
【0106】又、フロントキャスタアーム40及びリア
キャスタアーム44は連結支持ピン75により支持され
た連結杆55及びロック部材73によって接続されてい
る。この結果、簡単な構成によってフロントキャスタア
ーム40及びリアキャスタアーム44の折り畳み動作を
行わせることができる。しかも、フロントキャスタアー
ム40及びリアキャスタアーム44の回動量の設定を自
由に行うことができる。
【0107】更に、レバーアーム63を基部90、中間
部91及び把持部92により湾曲形成し、その方向を幼
児用安全シート1のフロント側に向くように連結杆55
に取り付けた。従って、ベビーカー状態となる幼児用安
全シート1のフロントキャスタ41及びリアキャスタ4
4を収容位置に配設するとき、レバーアーム63を握っ
たまま幼児用安全シート1を持ち上げることができる。
しかも、幼児用安全シート1を持ち上げたとき、レバー
アーム63の把持部92が手の指の根本に係合すること
になるため、レバーアーム63は手から滑り落ちること
はない。この結果、レバーアーム63をしっかり握るこ
とができ、幼児用安全シート1を確実に持ち上げること
ができる。
【0108】又、シート本体3のサポート部7と保護カ
バー81との間にフロントキャスタ41が配設されるの
で、フロントキャスタ41はサポート部7と保護カバー
81によって覆われた状態となる。従って、安易にフロ
ントキャスタ41に触れないような構成にすることがで
きる。この結果、幼児用安全シート1を持ち上げたりし
たとき衣服が汚れたり、車両シートが汚れたりしないよ
うに防止することができる。
【0109】そして、リアキャスタ45は連結杆55に
おけるフロント側直線部56の外側側部に位置するが、
このリアキャスタ45の上方はレバーアーム63によっ
て覆われる。この結果、安易にリアキャスタ45に触れ
ないような構成にすることができる。又、レバーアーム
63はリアキャスタ45を覆うカバーとして利用され
る。同様に、フロントキャスタ41は本体シート3のサ
ポート部7と保護カバー81との間に収容される。この
結果、フロントキャスタ41及びリアキャスタ45を覆
うためのカバーを特別設ける必要がなくなり、部品点数
を削減することができ、しかもコンパクトな構成とする
ことができる。
【0110】又、レバーアーム63はハンドルスプリン
グ64の付勢力により、常にフロント側に付勢されてい
る。従って、フロントキャスタ41及びリアキャスタ4
5を収容位置に配設した後、レバーアーム63を勝手に
放せば、該レバーアーム63はハンドルスプリング64
の付勢力により回動してリアキャスタ45の上方に位置
する。この結果、レバーアーム63を特別操作しなくて
もリアキャスタ45の上方にレバーアーム63を位置さ
せ、該リアキャスタ45を覆うことができる。しかも、
簡単な構成によってレバーアーム63によってリアキャ
スタ45の上方を覆うようにすることができる。
【0111】又、フロントキャスタ41及びリアキャス
タ45をシート本体3の外側側部となる収容位置に配設
するとき、フロントキャスタアーム40及びリアキャス
タアーム44はベース本体2の外側側部に位置する状態
となる。従って、フロントキャスタ41、リヤキャスタ
45並びにフロントキャスタアーム40、リアキャスタ
アーム41をベース本体2の下部に配設する構成ではな
い。この結果、チャイルドシート状態とした幼児用安全
シート1の高さが低くなり、車内から幼児用安全シート
1を出し入れすることが容易に行うことができる。
【0112】又、フロントキャスタ41及びリアキャス
タ45をシート本体3の外側側部に位置させることがで
きるので、車両シートにフロントキャスタ41及びリア
キャスタ45を接触させないようにすることができる。
この結果、車両シートが汚れないように防止することが
できる。
【0113】更に、フロントキャスタアーム40及びリ
アキャスタアーム44の幅方向の長さをシート本体3の
幅方向の長さと等しいか又はそれ以上としている。この
結果、チャイルドシート状態とした幼児用安全シート1
を車両シートに載置したとき、フロントキャスタアーム
40及びリアキャスタアーム44が車両シートに接して
幼児用安全シート1を安定した状態で支持することがで
きる。
【0114】本実施例においては、レバーアーム63を
付勢するハンドルスプリング64を設けたが、これは必
要に応じて省いてもよく、人がレバーアーム63を回動
させてリアキャスタ45の上方に位置するように回動さ
せる構成としてもよい。
【0115】次に、チャイルドシート状態となった幼児
用安全シート1を再びベビーカー状態にするには、まず
シート本体3における左右両側のサイドガード9を握
る。それとともに、サイドガード9に設けられたロック
解除レバー10を操作する。
【0116】前記ロック解除レバー10の操作によりワ
イヤ27が動作する。すると、図10に示すように、ア
ームレバー26を介してロックアーム25はコイルスプ
リング28に付勢力に抗しながら支持ピン20を中心に
区画壁24から離間する方向へ回動する。すると、リア
アームロック47における延出部50の当接面52とロ
ックアーム25の先端との係合が解除される。
【0117】この状態で、幼児用安全シート1が持ち上
げられていれば、フロントキャスタアーム40はその自
重によりフロント側へ回動し、リアキャスタアーム44
はその自重によりリア側へ回動する。そして、フロント
キャスタアーム40及びリアキャスタアーム44が垂下
した状態で、幼児用安全シート1を降ろすと、該フロン
トキャスタアーム40及びリアキャスタアーム44は更
に開放動作して互いに拡開していく。
【0118】このとき、連結杆55及びロック部材73
は連結支持ピン75を中心に開放動作する。又、ロック
部材73のロック用突起部76はロック摺動部材65の
押下げ部72を付勢ばね67の付勢力に抗しながら押圧
する。そのため、ロック摺動部材65は連結杆55のリ
ア側直線部57の基端側に摺動する。やがて、フロント
キャスタアーム40及びリアキャスタアーム44が互い
に拡開し、フロントキャスタ41及びリアキャスタ45
が予め定められた走行位置に位置する。すると、ロック
部材74のロック用突起部76がロック摺動部材65の
押下げ部72を乗り越える。
【0119】そのため、ロック用突起部76によってロ
ック摺動部材65の押圧は解除されるので、該ロック摺
動部材65は付勢ばね67の付勢力によりリア側直線部
57の先端側に摺動する。そして、ロック摺動部材65
の係合切欠き部71とロック部材73のロック用突起部
76とが係合される。又、ロック摺動部材65の押圧面
70とロックリリース85の係合凹部87とが係合し、
ロック摺動部材65がリア側直線部57の先端側に摺動
するのを規制する。この結果、チャイルドシート状態と
なっていた幼児用安全シート1を再びベビーカー状態と
することができる。
【0120】又、シート本体3の左右両側におけるサポ
ート部7にサイドガード9を設けたので、このサイドガ
ード9をしっかりと握り締めることができ、チャイルド
シート状態となる幼児用安全シート1を容易に持ち上げ
ることができる。そのため、チャイルドシート状態の幼
児用安全シート1を運んだりすることができる。又、ロ
ック解除レバー10を操作した状態でサイドガード9を
しっかり握って幼児用安全シート1を持ち上げられる。
そして、幼児用安全シート1をベビーカー状態にするこ
とができる。この結果、非力な女性でも幼児を幼児用安
全シート1に乗せたまま上記の操作を容易に行うことが
できる。
【0121】特に、サイドガード9を座部5におけるサ
ポート部7の上面と、背部6におけるサポート部7の上
面とを接続するようにシート本体3に設けた。この結
果、幼児用安全シート1のリヤ側から該幼児用安全シー
ト1をサイドガード9を握って持ち上げるときの作業性
を向上させることができる。
【0122】又、シート本体3の左右両側におけるサポ
ート部7に設けられたサイドガード9を握るとともに、
それぞれのサイドガード9に設けられたロック解除レバ
ー10を操作しながら幼児用安全シート1を持ち上げれ
ば、ロックを解除してベビーカー状態に設定することが
できる。
【0123】従って、サイドガード9を握った状態でロ
ック解除レバー10を操作し、幼児用安全シート1を持
ち上げれば、チャイルドシート状態の幼児用安全シート
1をベビーカー状態にすることができる。この結果、幼
児用安全シート1を安定した状態で持ちながら操作を行
うことができるので、安全性が高く、操作性を向上させ
ることができる。
【0124】又、左右両側のサイドガード9に設けられ
たロック解除レバー10を同時に操作しなければ、チャ
イルドシート状態となる幼児用安全シート1をベビーカ
ー状態にすることができないようになっている。従っ
て、一方のサイドガード9に設けられたロック解除レバ
ー10のみを操作してもフロントキャスタアーム40や
リヤキャスタアーム44はロックされた状態が保持され
る。この結果、一方のロック解除レバー10のみを操作
してもフロントキャスタアーム40やリヤキャスタアー
ム44が回動しないように確実に安全性を確保すること
ができる。
【0125】本実施例のサイドガード9は座部5のサポ
ート部7と背部6のサポート部7とを接続するように設
けたが、図22〜図24に示すように、サイドガード9
を一体形成してもよい。又、背部6上部におけるサポー
ト部7に、該サポート部7を握りやすくするための握り
部106を一体形成してもよい。この構成によって、幼
児用安全シート1をとりあえず車両シートに載置し、そ
の後車両シートに対して幼児用安全シート1を所定の状
態に配置するとき、握り部106を握ることができる。
この結果、幼児用安全シート1の操作性を向上させるこ
とができる。
【0126】本実施例においては、幼児用安全シート1
がチャイルドシート状態において、左右両側のサイドガ
ード9を握るとともに、ロック解除レバー10を操作す
る。この状態で、サイドガード9を持って幼児用安全シ
ート1を持ち上げるとリアアームロック47とロックア
ーム25とのロックが解除され、幼児用安全シート1を
ベビーカー状態にすることができる構成とした。
【0127】この他に、サイドガード9の一方のみにロ
ック解除レバー10を設け、このロック解除レバー10
の操作によってリアアームロック47とロックアーム2
5とのロックを解除する構成としてもよい。
【0128】上記実施例では、フロントキャスタ41を
備えたフロントキャスタアーム40及びリアキャスタ4
5を備えたリアキャスタアーム44を互いに反対方向に
回動させ、シート本体3側部の収容位置に収容した。こ
れを、図25に示すように、フロントキャスタアーム4
0及びリアキャスタアーム44に一本の連結杆110を
回動可能に連結し、その連結杆110上にレバーアーム
111を取着する。
【0129】そして、図26に示すように、レバーアー
ム111を操作することにより、フロントキャスタアー
ム40及びリアキャスタアーム44を互いに同一方向に
回動させる。そして、図27に示すように、フロントキ
ャスタアーム40及びフロントキャスタ41をシート本
体3の座部5における左右外側側部の収容位置に収容
し、リアキャスタアーム44及びリアキャスタ45をシ
ート本体3の背部6における左右外側側部の収容位置に
収容する構成としてもよい。この場合、少ない部品点数
で且つ容易にフロントキャスタアーム40及びフロント
キャスタ41、リアキャスタアーム44及びリアキャス
タ45を各収容位置に収容させることができる。
【0130】又、この他に、図28に示すように、リア
キャスタ45を備えたリアキャスタアーム44にはクラ
ンク部材112を固着する。そして、フロントキャスタ
41を備えたフロントキャスタアーム40には連結杆1
13を回動可能に設ける。そして、クランク部材112
と連結杆113とを連結ピン114によって回動可能に
連結する。更に、連結ピン114に操作棒115の一端
を回動可能に取着し、他端を操作レバー116に取着す
る。
【0131】そして、図29に示すように、操作レバー
116を操作することによりフロントキャスタアーム4
0及びリアキャスタアーム44を互いに反対方向に回動
させる。そして、図30に示すように、シート本体3に
おける座部5の左右外側側部の収容位置にフロントキャ
スタアーム40及びリアキャスタアーム44を収容させ
る。
【0132】このとき、このクランク部材112の長さ
等により、フロントキャスタアーム40及びリアキャス
タアーム44の回動量が設定される。従って、クランク
部材112の長さ等を適宜変更することにより、フロン
トキャスタアーム40とリアキャスタアーム44とが回
動する回動量の設定の自由に変更することができる。
【0133】この他に、図31に示すように、フロント
キャスタ41を備えたフロントキャスタアーム41とリ
アタイヤ45を備えたリアキャスタアーム44とを回転
軸117を有する連結杆118にて連結してもよい。こ
の場合、図32に示すように、前記回転軸117を図示
しない操作手段を操作することにより上方に案内し、フ
ロントキャスタアーム40及びリアキャスタアーム44
を互いに交差する内側方向に回動させる。すると、図3
3に示すように、フロントキャスタアーム40及びリア
キャスタアーム44はシート本体3の座部5における左
右外側側部の収容位置に収容される。
【0134】次に、本発明の幼児用安全シート1の別例
について説明する。尚、前記実施例と同一の部材に付い
ては同一番号を付してその詳細な説明を省略する。図3
4,図39に示すように、この別例ではベース本体2に
延出部材38、斜状部材38a及び規制ピン39が形成
されていないことが特徴である。そのため、連結杆55
に回動可能に取り付けられているレバーアーム63の取
付構造が前記実施例と異なっている。
【0135】図41に示すように、ロック摺動部材65
にはロックピン孔120が形成されている。このロック
ピン孔120にはロック摺動部材65の厚さ方向両側に
突出するガイドロックピン121が挿通されている。
又、ガイドロックピン121は図36,図38に示す連
結杆55のリア側直線部57における幅方向両側側部に
それぞれ形成されたガイド長孔122に挿通されてい
る。尚、前記ガイド長孔122は連結杆55の長手方向
に沿って形成されている。そして、ガイドロックピン1
21は連結杆55におけるリア側直線部57の幅方向両
側に突出されている。
【0136】又、前記ガイド長孔122が形成された箇
所よりもフロント側となるリア側直線部57には、連結
杆55の左右両側にその長手方向に沿ってスライド長孔
123が形成されている。このスライド長孔123にレ
バー支持ピン62が挿通され、連結杆55の幅方向両側
に突出されている。そして、図40,図41に示す連結
保護カバー82に回動可能に設けられたロックリリース
85の係合凹部87とロック摺動部材65の押圧面70
とが係合し、該ロック摺動部材65がリア側へ摺動しな
いように規制されているとき、前記ガイドロックピン1
21はガイド長孔122の一端(リア側)と当接した状
態となっている。
【0137】前記レバー支持ピン62にはレバーロック
補助部材124が回動可能に設けられている。そして、
このレバーロック補助部材124上部側を跨ぐようにレ
バーアーム63が配設されている。又、レバーアーム6
3はレバー支持ピン62によって連結されている。
【0138】図36,図41に示すように、レバーロッ
ク補助部材124は連結杆55におけるリア側直線部5
7の幅方向両側に配設される一対のガイド板125と、
前記一対のガイド板125の上部側の一部を連結する連
結補助板126とから構成されている。前記一対のガイ
ド板125のリア側上部には連結用スリット127が斜
状に形成されている。この連結スリット127にはレバ
ーアーム63の回動規制部93が挿入されている。従っ
て、レバーロック補助部材124は回動規制部93を介
してレバーアーム63に接続されている。そのため、レ
バーアーム63をレバー支持ピン62を中心に回動させ
ると、レバーロック補助部材124もともにレバー支持
ピン62を中心に一体回動するようになっている。
【0139】前記一対のガイド板125にはロックピン
収容孔128がそれぞれ形成されている。このロックピ
ン収容孔128はレバー支持ピン62を中心としてリア
側方向に略扇状となるように形成されている。そして、
前記連結杆55の幅方向両側に突出されたガイドロック
ピン121は前記ロックピン収容孔128内に配設され
ている。
【0140】更に、図43に示すように、レバーアーム
63を連結杆55の長手方向に操作すると、レバー支持
ピン62はスライド長孔123に沿ってスライドするた
め、レバーアーム63及びレバーロック補助部材124
を連結杆55の長手方向にスライドさせることができる
ようになっている。又、図36,図41に示すように、
ガイドロックピン121がガイド長孔122の一端に当
接した状態において、レバー支持ピン62を中心にレバ
ーロック補助部材124が回動したとき、ガイド長孔1
22の他端側にガイドロックピン121をスライドさせ
る直線状のスライド部130がロックピン収容孔128
に形成されている。更に、ロックピン収容孔128には
ガイドロックピン121と係合するロックピン係合孔1
31がスライド部130と隣接した状態で形成されてい
る。
【0141】図41に示すように、前記レバー支持ピン
62よりフロント側における連結杆55の下方にはガイ
ド板125間に設けられたロッド接続部材132が設け
られている。このロッド接続部材132には揺動ロッド
133が揺動できるようにその一端が接続されている。
図37,図41に示すように、前記連結保護カバー82
には連結杆55の幅よりも狭くなり、上方が開口された
断面コ字状となるスプリング収容部材135が一体形成
されている。このスプリング収容部材135は連結杆5
5の裏面に当接するように配設されている。そして、連
結杆55の裏面とスプリング収容部材135とによりス
プリング収容部136が形成され、このスプリング収容
部136内にレバー付勢スプリング137が配設されて
いる。
【0142】前記揺動ロッド133の他端はスプリング
収容部137内のレバー付勢スプリング137を常に圧
縮するように挿入されている。従って、レバー付勢スプ
リング137の付勢力によって揺動ロッド133にはス
プリング収容部136内から該揺動ロッド133を押し
出そうとする付勢力が加えられる。この揺動ロッド13
3から伝わる付勢力によりロッド接続部材132を介し
てレバーロック補助部材124及びレバーアーム63は
リア側に回動するように付勢されている。
【0143】そのため、レバーアーム63の回動規制部
93が連結杆55の上面に当接されている。この当接に
よりレバーアーム63及びレバーロック補助部材124
のリア側への回動が規制されている。又、付勢ばね67
の付勢力によってレバー支持ピン62はスライド長孔1
23の他端側に位置するようなっている。
【0144】図36,図41に示すように、前記連結保
護カバー82の幅方向両側にはガイド板係合凹部140
がそれぞれ形成されている。このガイド板係合凹部14
0にはガイド板125の先端に形成されたガイド板突部
141が挿入され、該ガイド板係合凹部140とガイド
板突部141とが係合するようになっている。又、ガイ
ド板係合凹部140とガイド板突部141とが係合する
と、レバー支持ピン62を中心にレバーアーム63及び
レバーロック補助部材124は回動できないように規制
されるようになっている。又、図42,図43に示すよ
うに、前記レバー付勢スプリング137の付勢力に抗し
ながらレバーアーム63をリア側に連結杆55の長手方
向に沿って引っ張る。すると、レバー支持ピン62がス
ライド長孔123に沿ってスライドして付勢ばね67を
圧縮する。そして、レバー支持ピン62はスライド長孔
123の一端に位置する。すると、レバーアーム63及
びレバーロック補助部材124を連結杆55の長手方向
に沿ってリア側にスライドさせるようになっている。
【0145】そのため、前記レバーロック補助部材12
3のスライドによってガイド板125のガイド板突部1
41と連結保護カバー82のガイド板係合凹部140と
が係合する。従って、レバー支持ピン62を中心にレバ
ーアーム63及びレバーロック補助部材124が回動で
きないように規制するようになっている。
【0146】又、レバーアーム63が連結杆55の長手
方向に沿ってリア側にスライドすると、レバーアーム6
3の摺動突起部94がロックリリース85の押圧摺動面
88を押圧する。そのため、ロックリリース85はリリ
ース軸86を中心に回動するようになっている。ロック
リリース85の回動により、該ロックリリース85の係
合凹部87はロック摺動部材65の押圧面70を付勢ば
ね67の付勢力に抗しながらリア側直線部57の基端側
へ押圧するようになっている。
【0147】そのため、ロック摺動部材65は連結杆5
5の長手方向に沿ってリア側直線部57の基端側へ摺動
するので、該ロック摺動部材65とロック部材73との
係合が解除された状態となる。一方、ガイドロックピン
121はガイド長孔122に沿ってスライドし、該ガイ
ド長孔122の他端に当接するようになっている。この
状態で、レバーアーム63を握って幼児用安全シート1
を持ち上げると、図44に示すように、連結杆55及び
ロック部材73は連結支持ピン75を中心に折り畳み動
作を行うようになっている。又、このときガイド板係合
凹部140とガイド板突部141との係合によりレバー
アーム63はレバー支持ピン62を中心に回動しないた
め、該レバーアーム63を握って幼児用安全シート1を
安定した状態で持ち上げられるようになっている。
【0148】又、連結杆55及びロック部材73の折り
畳み動作により、フロントキャスタ41及びリアキャス
タ45がベース本体2の座部5における左右両側側部の
収容位置に位置すると、ロックアーム25とリアアーム
ロック47とが係合する。そのため、フロントキャスタ
41及びリアキャスタ45がベース本体2の下面に突出
しないように収容位置に保持されるようになっている。
この状態から、レバーアーム63の操作を解除すると、
図45に示すように、付勢ばね67の付勢力によりレバ
ー支持ピン62はスライド長孔123に沿ってフロント
側にスライドし、該レバー支持ピン62はスライド長孔
123の他端に位置するようになっている。そのため、
レバーアーム63及びレバーロック補助部材124はリ
ア側直線部57の基端側にスライドするようになってい
る。
【0149】レバーアーム63及びレバーロック補助部
材124のスライドにより、摺動突起部94はロックリ
リース85から離間し、ガイド板突部141はガイド板
係合凹部140から離間するようになっている。そのた
め、付勢ばね67の付勢力によりロックリリース85の
係合凹部87と押圧面70とが係合するまでロック摺動
部材65はリア側直線部57の先端側にスライドするよ
うになっている。前記ロック摺動部材65のスライドに
よってガイドロックピン121はロックピン孔120に
沿ってスライドし、該ロックピン孔120の一端側に当
接するようになっている。
【0150】この状態から、図46〜図48に示すよう
に、レバーアーム63をフロント側へレバー付勢スプリ
ング137の付勢力に抗しながら回動させる。そして、
最初の内、ガイドロックピン121はロックピン収容孔
128内に配設された状態であるが、ある程度までレバ
ーアーム63を回動させると、ロックピン収容孔128
に形成されたスライド部130とガイドロックピン12
1とが干渉するようになっている。
【0151】このガイドロックピン121とスライド部
130とが干渉することにより、該ガイドロックピン1
21は付勢ばね67の付勢力に抗しながらガイド長孔1
22に沿って他端側へ若干スライドするようになってい
る。このとき、ロック摺動部材65もリア直線部57の
基端側へ若干スライドするようになっている。そして、
レバーアーム63をフロント側へ更に回動させると、図
49,図50に示すように、ガイドロックピン121は
ロックピン係合孔131と係合し、該レバーアーム63
のリア側への回動を規制するようになっている。する
と、付勢ばね67の付勢力によりロック摺動部材65が
ロックリリース85と係合するまでリア側直線部57の
先端側にスライドするようになっている。
【0152】このロック摺動部材65のスライドによ
り、ガイドロックピン121はガイド長孔122の一端
に位置する。つまり、ガイドロックピン121はロック
ピン係合孔131内に入り込み、該ガイドロックピン1
21とロックピン係合孔131とが係合するようになっ
ている。このロックピン係合孔131とガイドロックピ
ン121との係合によりレバーアーム63は回動しない
ように規制されている。又、揺動ロッド133はスプリ
ング収容部136の奥の方までスライドし、レバー付勢
スプリング137を圧縮するようになっている。
【0153】そのため、レバー付勢スプリング137か
らの付勢力が揺動ロッド133、レバーロック補助部材
124を介してレバーアーム63に加えられ、該レバー
アーム63がリア側に回動するように付勢されている。
しかし、ガイドロックピン121とロックピン係合孔1
31との係合によりレバーアーム63はリア側へ回動し
ないように規制されるようになっている。
【0154】又、ロック解除レバー10の操作によりロ
ックアーム25とリアアームロック47との係合を解除
すると、連結杆55とロック部材73とが連結支持ピン
75を中心に回動する。このとき、図51に示すよう
に、ロック部材73の回動によりロック用突起部76が
ロック摺動部材65の押下げ部72を押圧する。この押
圧によりロック摺動部材65がリア側直線部57の基端
側へ若干摺動するようになっている。ロック摺動部材6
5の摺動により、ガイドロックピン121がガイド長孔
122の他端側へスライドするようになっている。
【0155】すると、ガイドロックピン121はロック
ピン係合孔131から抜け出すようになっている。即
ち、ガイドロックピン121とロックピン係合孔131
との係合が解除されるようになっている。そのため、レ
バーアーム63及びレバーロック補助部材124はレバ
ー支持ピン62を中心に回動可能な状態となる。そのた
め、揺動ロッド133により圧縮されていたレバー付勢
スプリング137の付勢力によりレバーアーム63及び
レバーロック補助部材124はリア側へ回動するように
なっている。そして、レバーアーム63の回動規制部9
3が連結杆55の上面に当接するとその回動が規制され
る。従って、レバーアーム63はレバー付勢スプリング
137の付勢力により常にリア側に付勢され、座板5に
おけるサイドサポート部7中央の左右両側側部に位置す
るようになっている。
【0156】次に、上記のように構成された幼児用安全
シート1の作用について説明する。まず、ベビーカー状
態となった幼児用安全シート1のレバーアーム63は常
にリア側に回動するようにレバー付勢スプリング137
の付勢力により付勢されている。前記レバー付勢スプリ
ング137の付勢力に抗しながらレバーアーム63をリ
ア側に引っ張ると、レバー支持ピン62がスライド長孔
123に沿ってスライドし、該スライド長孔123の一
端に位置する。そのため、レバーアーム63及びレバー
ロック補助部材124を連結杆55の長手方向に沿って
リア側にスライドする。
【0157】前記レバーロック補助部材124のスライ
ドによってガイド板突部141がガイド板係合凹部14
0に入り込み、ガイド板突部141とガイド板係合凹部
140とが係合する。この係合により、レバー支持ピン
62を中心にレバーアーム63及びレバーロック補助部
材124は回動できないように規制される。
【0158】又、レバーアーム63が連結杆55に沿っ
てリア側にスライドすると、摺動突起部94が押圧摺動
面88を押圧する。そのため、ロックリリース85はリ
リース軸86を中心に回動する。ロックリリース85の
回動により、係合凹部87はロック摺動部材65の押圧
面70を付勢ばね67の付勢力に抗しながらリア側直線
部57の基端側へ押圧する。そのため、ロック摺動部材
65はリア側直線部57の基端側へ摺動する。従って、
ロック摺動部材65とロック部材73との係合が解除さ
れる。
【0159】一方、ガイドロックピン121はガイド長
孔122に沿ってスライドし、該ガイド長孔122の他
端に当接する。この状態で、レバーアーム63を握って
幼児用安全シート1を持ち上げると、連結杆55及びロ
ック部材73は連結支持ピン62を中心に折り畳まれ
る。又、このときガイド板係合凹部140とガイド板突
部141との係合によりレバーアーム63はレバー支持
ピン62を中心に回動しないため、該レバーアーム63
を握って幼児用安全シート1を安定した状態で持ち上げ
ることができる。
【0160】又、連結杆55及びロック部材73の折り
畳み動作により、フロントキャスタ41及びリアキャス
タ45がベース本体2の座部5における左右両側側部の
収容位置に位置する。すると、ロックアーム25とリア
アームロック47とが係合する。そのため、フロントキ
ャスタ41及びリアキャスタ45がベース本体2の下面
に突出しないように収容位置に保持される。
【0161】この状態から、レバーアーム63の操作を
解除すると、付勢ばね67の付勢力によってレバー支持
ピン62がスライド長孔123の他端に当接するまでレ
バーアーム63及びレバーロック補助部材124はリア
側直線部57の基端側にスライドする。レバーアーム6
3及びレバーロック補助部材124のスライドにより、
摺動突起部94はロックリリース85から離間する。
又、ガイド板突部141はガイド板係合凹部140から
離間する。そのため、付勢ばね67の付勢力により係合
凹部87と押圧面70とが係合するまでロック摺動部材
65はリア側直線部57の先端側にスライドする。又、
前記ロック摺動部材65のスライドによってガイドロッ
クピン121はロックピン孔120に沿ってスライド
し、該ロックピン孔120の一端に当接する。
【0162】この状態から、レバーアーム63をフロン
ト側へレバー付勢スプリング137の付勢力に抗しなが
ら回動させる。そして、最初の内、ガイドロックピン1
21はロックピン収容孔128内に配設された状態であ
るが、ある程度までレバーアーム63を回動させると、
ロックピン収容孔128のスライド部130とガイドロ
ックピン121とが干渉し始める。このガイドロックピ
ン121とスライド部130とが干渉し始めると、該ガ
イドロックピン121はガイド長孔122の他端側へ若
干スライドする。このとき、ロック摺動部材65もリア
直線部57の基端側へ若干スライドする。
【0163】そして、レバーアーム63をフロント側へ
更に回動させると、ガイドロックピン121はロックピ
ン係合孔131と係合する。そのため、レバーアーム6
3がフロント側へ回動できないように規制される。この
とき、ロックピン係合孔131は連結杆55の長手方向
と平行になる。又、それまでスライド部130と干渉
し、若干リア側直線部57の基端側へスライドされてい
たガイドロックピン120は、該スライド部130との
干渉が解除される。
【0164】そのため、付勢ばね67の付勢力によりロ
ック摺動部材65がロックリリース85と係合するまで
リア側直線部57にスライドする。このロック摺動部材
65のスライドにより、ガイドロックピン120はガイ
ド長孔122の一端に位置する。つまり、ガイドロック
ピン121はロックピン係合孔131内に入り込み、該
ガイドロックピン121とロックピン係合孔131とが
係合する。このロックピン係合孔131とガイドロック
ピン121との係合によりレバーアーム63は回動しな
いように規制される。このとき、揺動ロッド133はス
プリング収容部136の奥の方までスライドし、レバー
付勢スプリング137を圧縮している。
【0165】そのため、レバー付勢スプリング137か
らの付勢力がレバーアーム63に加えられ、該レバーア
ーム63がリア側に回動するように付勢されている。し
かし、ガイドロックピン121とロックピン係合孔13
1とが係合しているため、レバーアーム63はリア側へ
回動しない。
【0166】前記レバーアーム63をフロント側へ回動
させ、ガイドロックピン121をロックピン係合孔13
1とを係合させ、レバーアーム63を回動させないよう
にロックしたとき、前記実施例と同様、リアキャスタ4
5の上方が覆われる。又、ロック解除レバー10の操作
によりロックアーム25とリアアームロック47との係
合を解除するとともに、サイドガード9を握って幼児用
安全シート1を持ち上げる。すると、連結杆55とロッ
ク部材73とが連結支持ピン62を中心に回動する。こ
のとき、ロック部材73の回動によりロック用突起部7
6がロック摺動部材65の押下げ部72を押圧する。こ
の押圧によりロック摺動部材65がリア側直線部57の
基端側へ若干摺動する。前記ロック摺動部材65の摺動
により、ガイドロックピン121がガイド長孔122の
他端側へ若干スライドする。
【0167】このロック摺動部材65のスライドによ
り、ガイドロックピン121はロックピン収容孔128
のロックピン係合孔131から抜け出す。即ち、ガイド
ロックピン121とロックピン係合孔131との係合が
解除される。そのため、レバーアーム63及びレバーロ
ック補助部材124はレバー支持ピン62を中心に回動
可能な状態となる。
【0168】このとき、前記揺動ロッド133により圧
縮されていたレバー付勢スプリング137の付勢力によ
りレバーアーム63及びレバーロック補助部材124は
リア側へ回動する。そして、レバーアーム63の回動規
制部93が連結杆55の上面に当接するとその回動が規
制される。そして、ベビーカー状態となる幼児用安全シ
ート1のレバーアーム63は常に座部5におけるサイド
サポート部7中央の左右両側側部に位置している。従っ
て、幼児用安全シート1をベビーカー状態からチャイル
ドシート状態に変化させるとき、幼児用安全シート1の
リア側からレバーアーム63を操作することになる。こ
の結果、レバーアーム63をリア側から握りやすい位置
に保持させておくことができるので、幼児用安全シート
1の操作性を向上させることができる。
【0169】前記実施例では、幼児用シート1をベビー
カー状態又はチャイルドシート状態に変化させたとき、
ハンドルスプリング64の付勢力により回動しようとす
るレバーアーム63の規制を規制ピン39によって行っ
ていた。
【0170】この別例においては、前記実施例のような
規制ピン39を不要とすることができる。従って、ベー
ス本体2の左右両側に一体形成された延出部材38、斜
状部材38a及び規制ピン39を省略することができ
る。
【0171】この結果、幼児用安全シート1の美観を一
層向上させることができる。しかも、ベース本体2に出
っ張りとなる延出部材38、斜状部材38a及び規制ピ
ン39を一体形成する必要がなくなるので、ベース本体
2を容易に一体成形することができ、コストを抑えるこ
とができる。
【0172】又、前記実施例においては、ベビーカー状
態となる幼児用安全シート1をチャイルドシート状態に
するとき、レバーアーム63を若干リア側下方に回動さ
せてロックリリース85を回動させ、ロック摺動部材6
5とロック部材73との係合を解除する。この状態か
ら、レバーアーム63をリア側斜め上方に引き寄せる動
作を行って幼児用シート1をチャイルドシート状態にす
る。
【0173】この別例においては、ベビーカー状態とな
る幼児用安全シート1をチャイルドシート状態にすると
き、レバーアーム63を若干リア側に引くだけで、該レ
バーアーム63がリア側にスライドする。レバーアーム
63のスライドによりロックリリース85を回動させて
ロック摺動部材65とロック部材73との係合を解除す
る。この状態から、レバーアーム63をリア側斜め上方
に引き寄せる動作を行って幼児用シート1をチャイルド
シート状態にする。
【0174】従って、この別例においては、レバーアー
ム63をリア側に引くだけでロックリリース85を回動
させてロック摺動部材65とロック部材73との係合を
解除することができる。この結果、ベビーカー状態とな
る幼児用安全シート1をチャイルドシート状態に変化さ
せるための操作性を一層向上させることができる。
【0175】又、レバーアーム63の把持部92はその
フロント側が開口されるように形成されている。又、把
持部92のフロント側には軟質材よりなるグリップ材1
45が嵌め込まれている。
【0176】この結果、使用者がレバーアーム63の把
持部92を握ったときの感触を向上させることができ
る。しかも、把持部92を握って幼児用安全シート1を
持ち上げたとき、手が把持部92から滑ることを防止し
て幼児用安全シート1を確実に持ち上げることができ
る。
【0177】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、請
求項1記載の発明によれば、フロント側及びリア側脚部
材の車輪を収容位置に収容することにより、幼児用シー
トの高さを抑えてコンパクトにすることができ、車両シ
ートに載せたり降ろしたりする作業を容易にすることが
できる。
【0178】請求項2記載の発明によれば、フロント側
及びリア側脚部材の車輪を収容位置に収容することによ
り、幼児用シートの高さを抑えてコンパクトにすること
ができ、車両シートに載せたり降ろしたりする作業を容
易に行うことができる。
【0179】請求項3記載の発明によれば、フロント側
及びリア側脚部材が走行位置に位置したときの状態をロ
ックすることができ、操作手段の操作に基づいてそのロ
ックを解除することができる。しかも、ロックの解除と
フロント側及びリア側脚部材の車輪を収容位置に収容す
る作業を同時に行うことができ、操作性及び作業性を向
上させることができる。
【0180】請求項4記載の発明によれば、シート本体
を持ち上げる作業と、フロント側及びリア側脚部材の車
輪を収容位置に配置する作業を同時に行うことができ、
幼児用シートをチャイルドシートにするときの作業性及
び操作性を向上させることができる。
【0181】請求項5記載の発明によれば、左右両側側
部の上方へ延びる操作手段を操作するので、幼児用シー
トをチャイルドシートにするときの作業性及び操作性を
向上させることができるとともに、幼児用シートを容易
に持つことができる。
【0182】請求項6記載の発明によれば、操作手段の
フロント側への湾曲形成により、操作手段と該操作手段
を握った手とが係合するので、確実に幼児用シートを持
ち上げることができる。
【0183】請求項7記載の発明によれば、シート本体
の左右両側に設けられた握り部材を確実に握りしめるこ
とができるので、幼児用シートを容易に持ち上げること
ができる。
【0184】請求項8記載の発明によれば、シート本体
の左右両側に設けられた握り部材をシート本体のリア側
から安定した状態で確実に握りしめることができるの
で、幼児用シートを容易に持ち上げることができる。
【0185】請求項9記載の発明によれば、シート本体
を車両シートに搭載したとき、背部側握り部材を安定し
た状態で確実に握りしめることができるので、車両シー
ト上で幼児用シートを容易に動かすことができる。
【0186】請求項10記載の発明によれば、握り部材
を握りしめるとともに、収容位置ロック解除手段を操作
して幼児用シートを持ち上げると、フロント側及びリア
側脚部材が開放動作して車輪を走行位置に位置させるこ
とができる。しかも、収容位置に位置したフロント側及
びリア側脚部材の車輪を走行位置に位置させる操作と、
幼児用シートを持ち上げる操作とが同時に行えるので、
幼児用シートをベビーカーにするときの操作性及び作業
性を向上させることができる。
【0187】請求項11記載の発明によれば、シート本
体における左右両側の握り部材に設けられた収容位置ロ
ック解除手段を同時に操作して幼児用シートを持ち上げ
ると、フロント側及びリア側脚部材が開放動作して車輪
を走行位置に位置させることができ、一方のみの収容位
置ロック解除手段の操作によってフロント側及びリア側
脚部材の開放動作が行われないようにすることができ
る。
【0188】請求項12記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪が収容位置に収容されたとき
カバー部材により車輪がカバーされ、該車輪に容易に触
れないようにすることができる。
【0189】請求項13記載の発明によれば、フロント
側及びリア側脚部材の車輪が収容位置に収容されたと
き、リンクに回動可能に設けられた操作手段を回動させ
ることによりリア側脚部材の車輪の上方を覆うことがで
き、容易に車輪に触れないようにすることができる。
【0190】請求項14記載の発明によれば、付勢手段
によりリンクに回動可能に設けられた操作手段が回動し
て、リア側脚部材の車輪の上方を覆うので、容易に車輪
に触れないようにすることができる。
【0191】請求項15記載の発明によれば、規制手段
により操作手段を座部の左右外側側部に位置するように
付勢手段による回動を規制している。この結果、操作手
段を操作しやすい位置に配置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る幼児用安全シートをベビーカー状
態にしたときの斜視図である。
【図2】幼児用安全シートをベビーカー状態にしたとき
の側面図である。
【図3】幼児用安全シートをベビーカー状態にしたとき
の底面図である。
【図4】幼児用安全シートをチャイルドシート状態にし
たときの側面図である。
【図5】フロントキャスタアームと補助パイプ及びリア
キャスタアームと補助パイプとがベース本体内で連結固
定された状態を示す部分断面図である。
【図6】ベース本体の構成を示す部分平面図である。
【図7】ベース本体に設けられたロックアームの構成を
示す部分断面図である。
【図8】ロックアームがリアアームロックによって押し
上げられた状態を示す部分断面図である。
【図9】ロックアームの先端とリアアームロックとが係
合した状態を示す部分断面図である。
【図10】ロックアームの回動により該ロックアームの
先端とリアアームロックとの係合が解除された状態を示
す部分断面図である。
【図11】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームがベビーカー状態となり、連結杆及びロック部材に
よってにロックされている状態を示す部分側面図であ
る。
【図12】連結杆及びロック部材の構成を示す部分側断
面図である。
【図13】連結杆内のロック摺動部材とロック部材との
係合関係を示す部分斜視図である。
【図14】連結杆及びロック部材の連結構造を示す部分
平断面図である。
【図15】連結杆内のロック摺動部材とロック部材との
係合関係を示す部分側断面図である。
【図16】レバーアームにより連結杆内のロック摺動部
材とロック部材との係合を解除しした態を示す部分側断
面図である。
【図17】レバーアームにより連結杆内のロック摺動部
材とロック部材との係合を解除した状態を示す部分側断
面図である。
【図18】レバーアームを持ち上げて連結杆とロック部
材とを連結支持ピンを中心に回動させ、フロントキャス
タアーム及びリアキャスタアームを折り畳んで幼児用安
全シートをチャイルドシート状態に変化させた状態を示
す部分側断面図である。
【図19】幼児用安全シートがチャイルドシート状態に
変化した状態となり、レバーアームがリアキャスタの上
方に回動し、その回動が規制ピンによって規制されてい
ることを示す部分側面図である。
【図20】幼児用安全シートがチャイルドシート状態に
変化した状態となり、レバーアームがリアキャスタの上
方に回動し、その回動が規制ピンによって規制されてい
ることを示す部分側断面図である。
【図21】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ーム、フロントキャスタ及びリアキャスタが折り畳まれ
て収容位置に配置された状態を示す部分側面図である。
【図22】シート本体の形状の別例を示す斜視図であ
る。
【図23】シート本体の形状の別例を示す斜視図であ
る。
【図24】シート本体の形状の別例を示す斜視図であ
る。
【図25】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図26】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図27】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図28】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図29】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図30】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図31】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図32】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図33】フロントキャスタアーム及びリアキャスタア
ームの回動構成の別例を示す説明図である。
【図34】別例となる幼児用安全シートをベビーカー状
態とした側面図である。
【図35】別例となる幼児用安全シートをチャイルドシ
ート状態とした側面図である。
【図36】レバーロック補助部材と連結扞との接続構造
を示す部分斜視図である。
【図37】保護カバーとレバーロック補助部材との係合
関係を示す部分斜視図である。
【図38】別例となる連結扞の側面図である。
【図39】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分側面図である。
【図40】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分断面図である。
【図41】ロック摺動部材とロック部材とが係合した状
態を示す部分断面図である。
【図42】レバーアームの操作に基づいたロックリリー
スによりロック摺動部材とロック部材との係合を解除し
た状態を示す部分側面図である。
【図43】レバーアームの操作に基づいたロックリリー
スによりロック摺動部材とロック部材との係合を解除し
た状態を示す部分断面図である。
【図44】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中心
に折り畳み動作してレバーアームと保護カバーとが係合
した状態を示す部分断面図である。
【図45】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中心
に折り畳み動作してレバーアームと保護カバーとの係合
が解除された状態を示す部分断面図である。
【図46】レバーアームをレバー支持ピンを中心にフロ
ント側へ回動させることを示す説明図である。
【図47】レバーアームをレバー支持ピンを中心にフロ
ント側へ回動させることを示す説明図である。
【図48】連結扞とロック部材とが連結支持ピンを中心
に折り畳み動作し、レバーアームがリアキャスタの上方
を覆った状態を示す部分側面図である。
【図49】ガイドロックピンとガイドロックピン係合孔
との係合によりレバーアームが回動できないようにロッ
クした状態を示す部分断面図である。
【図50】ガイドロックピンとガイドロックピン係合孔
との係合によりレバーアームが回動できないようにロッ
クした状態を示す部分断面図である。
【図51】ロック部材によりロック摺動部材がスライド
してガイドロックピンとガイドロックピン係合孔との係
合が解除されレバーアームが回動することを示す部分断
面図である。
【符号の説明】 1…幼児用シート、3…シート本体、5…座部、6…背
部、7…カバー部材としてのサポート部、9…握り部材
としてのサイドガード、10…収容位置ロック解除手段
としてのロック解除レバー、39…規制手段としての規
制ピン、25…収容位置ロック手段を構成するロックア
ーム、40…フロント側脚部材としてのフロントキャス
タアーム、41…車輪としての前輪、44…リア側脚部
材としてのリアキャスタアーム、45…車輪としての後
輪、47…収容位置ロック手段を構成するリアアームロ
ック、55…リンクとしての連結杆、63…操作手段及
びカバー部材としてのレバーアーム、64…付勢手段と
してのハンドルスプリング、65…ロック摺動部材、7
3…リア側脚部材の一部を構成するロック部材、75…
連結ピンとしての連結支持ピン、82…カバー部材とし
ての連結保護カバー、85…解除部材としてのロックリ
リース、106…背部側握り部材としての握り部、11
0…連結手段としての連結杆、111…操作手段として
のレバーアーム
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【図26】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図27】
【図29】
【図32】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図30】
【図33】
【図12】
【図15】
【図17】
【図25】
【図16】
【図18】
【図28】
【図31】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図34】
【図35】
【図24】
【図36】
【図42】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図48】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図50】
【図49】
【図51】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 洋 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 佐々木 和弘 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 奥村 和雅 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 佐藤 一夫 愛知県大府市北崎町清水1番地の3 イヅ ミ工業 株式会社内 (72)発明者 戸谷 正昭 愛知県名古屋市南区寺部通4丁目20番地1 リーマン 株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車両シートに載置可能な座部及
    び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シート
    において、 前記シート本体のフロント側に回動可能に設けられ、そ
    の先端に車輪を備えるとともに、その車輪を回動により
    前記座部の左右両側側部の収容位置又は前記座部より離
    間した下方の走行位置に位置させるフロント側脚部材
    と、 前記シート本体のリア側に回動可能に設けられ、その先
    端に車輪を備えるとともに、その車輪を回動により前記
    背部の左右両側側部の収容位置又は前記座部より離間し
    た下方の走行位置に位置させるリア側脚部材と、 前記フロント側及びリア側脚部材を一体回動可能に連結
    するとともに、該フロント側及びリア側脚部材の一体回
    動により揺動する連結手段と、 前記連結手段によりフロント側及びリア側脚部材を一体
    回動させる操作手段とを備え、 前記操作手段の操作に基づいて連結手段によりフロント
    側及びリア側脚部材を一体回動させ、前記フロント側及
    びリア側脚部材の車輪を背部の左右両側側部及び座部の
    左右両側側部の収容位置に位置させるようにした幼児用
    シート。
  2. 【請求項2】 自動車の車両シートに載置可能な座部及
    び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シート
    において、 前記シート本体のフロント側及びリア側において互いに
    干渉しないように回動可能に設けられ、その先端に車輪
    を備えるとともに、その車輪を回動により前記座部の左
    右両側側部の収容位置又は前記座部より離間した下方の
    走行位置に位置させるフロント側脚部材及びリア側脚部
    材と、 前記フロント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連
    結手段と、 前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、 前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
    と、 前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折り畳
    み動作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交差す
    るように回動させる操作手段とを備え、 前記操作手段の操作に基づいて前記第1及び第2の連結
    手段を連結ピンを中心に折り畳み動作させることによ
    り、フロント側及びリア側脚部材を交差するように回動
    させ、前記フロント側及びリア側脚部材の車輪を座部の
    左右両側側部の収容位置に位置させるようにした幼児用
    シート。
  3. 【請求項3】 自動車の車両シートに載置可能な座部及
    び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シート
    において、 前記シート本体のフロント側及びリア側において互いに
    干渉しないように回動可能に設けられ、その先端に車輪
    を備えるとともに、その車輪を回動により前記座部の左
    右両側側部の収容位置又は前記座部より離間した下方の
    走行位置に位置させるフロント側脚部材及びリア側脚部
    材と、 前記フロント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連
    結手段と、 前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、 前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
    と、 前記第1の連結手段に対して摺動可能に設けられ、前記
    第2の連結手段と係合してフロント側及びリア側脚部材
    の折り畳み動作を規制するロック摺動部材と、 前記第1の連結手段に対して回動可能に設けられ、前記
    ロック摺動部材を摺動させて該ロック摺動部材と第2の
    連結部材との係合を解除する解除部材と、 前記解除部材によりロック摺動部材を摺動させ、該ロッ
    ク摺動部材と第2の連結部材との係合を解除するととも
    に、前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折
    り畳み動作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交
    差するように回動させる操作手段とを備え、 前記操作手段の操作に基づいて前記フロント側及びリア
    側脚部材の車輪を座部の左右両側側部の収容位置に位置
    させるようにした幼児用シート。
  4. 【請求項4】 前記シート本体における座部の左右両側
    側部に位置するように前記操作手段を連結手段に設けた
    請求項1記載の幼児用シート。
  5. 【請求項5】 前記シート本体における座部の左右両側
    側部に位置するように前記操作手段を第1の連結手段に
    設けた請求項2又は3記載の幼児用シート。
  6. 【請求項6】 前記操作手段はフロント側に湾曲するよ
    うに形成した請求項4又は5記載の幼児用シート。
  7. 【請求項7】 自動車の車両シートに載置可能な座部及
    び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シート
    において、 前記シート本体の左右両側には該シート本体に対して空
    間部を形成するように握り部材を設けた幼児用シート。
  8. 【請求項8】 前記握り部材はシート本体の座部と背部
    とを接続するように設けた請求項7記載の幼児用シー
    ト。
  9. 【請求項9】 前記シート本体における背部の左右少な
    くとも一方の側には空間部を形成するように背部側握り
    部材を設けた請求項8記載の幼児用シート。
  10. 【請求項10】 自動車の車両シートに載置可能な座部
    及び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シー
    トにおいて、 前記シート本体のフロント側及びリア側において互いに
    干渉しないように回転可能に設けられ、その先端に車輪
    を備えるとともに、その車輪を回動により前記座部の左
    右両側側部の収容位置又は前記座部より離間した下方の
    走行位置に位置させるフロント側脚部材及びリア側脚部
    材と、 前記フロント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連
    結手段と、 前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、 前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
    と、 前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折り畳
    み動作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交差す
    るように回動させて車輪を収容位置に位置させたとき、
    その状態を保持させる収容位置ロック手段と、 前記シート本体の左右両側に該シート本体に対して空間
    部を形成するように設けられた握り部材と、 前記握り部材の少なくとも一方に設けられ、前記収容位
    置ロック手段のロックを解除し、前記第1及び第2の連
    結手段を連結ピンを中心に開放動作させる収容位置ロッ
    ク解除手段と、 前記握り部材を握ってシート本体を持ち上げるととも
    に、該握り部材の少なくとも一方に設けられた収容位置
    ロック解除手段を操作し、前記収容位置に収容されたフ
    ロント側及びリア側脚部材の車輪を座部より離間した下
    方の走行位置に位置させるようにした幼児用シート。
  11. 【請求項11】 前記収容位置ロック手段をシート本体
    の左右両側に設けるとともに、それぞれの収容位置ロッ
    ク手段のロックを解除する収容位置ロック解除手段をシ
    ート本体の左右両側に設けられた握り部材にそれぞれ設
    けた請求項10記載の幼児用シート。
  12. 【請求項12】 自動車の車両シートに載置可能な座部
    及び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シー
    トにおいて、 前記シート本体のフロント側及びリア側において互いに
    干渉しないように回動可能に設けられ、その先端に車輪
    を備えるとともに、その車輪を回動により前記座部の左
    右両側側部の収容収容位置又は前記座部より離間した下
    方の走行位置に位置させるフロント側脚部材及びリア側
    脚部材と、 前記フロント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連
    結手段と、 前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、 前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
    と、 前記第1及び第2の連結手段を連結ピンを中心に折り畳
    み動作させ、前記フロント側及びリア側脚部材を交差す
    るように回動させる操作手段と、 前記操作手段の操作に基づいて前記フロント側及びリア
    側脚部材の車輪を座部の左右両側側部の収容位置に位置
    させたとき、該フロント側及びリア側脚部材の車輪をカ
    バーするカバー部材を設けた幼児用シート。
  13. 【請求項13】 自動車の車両シートに載置可能な座部
    及び背部より構成されるシート本体より成る幼児用シー
    トにおいて、 前記シート本体のフロント側及びリア側において互いに
    干渉しないように回動可能に設けられ、その先端に車輪
    を備えるとともに、その車輪を回動により前記座部の左
    右両側側部の収容収容位置又は前記座部より離間した下
    方の走行位置に位置させるフロント側脚部材及びリア側
    脚部材と、 前記フロント側脚部材に回動可能に設けられた第1の連
    結手段と、 前記リア側脚部材に設けられた第2の連結手段と、 前記第1及び第2の連結手段を互いに連結する連結ピン
    と、 前記前記第1の連結手段に設けられ、前記第1及び第2
    の連結手段を連結ピンを中心に折り畳み動作させ、前記
    フロント側及びリア側脚部材を交差するように回動させ
    る操作手段と、 前記操作手段の操作に基づいて前記フロント側及びリア
    側脚部材の車輪を座部の左右両側側部の収容位置に位置
    させた後、前記操作手段によりリア側脚部材の車輪の上
    方を覆うように第1の連結手段に操作手段を回動可能に
    設けた幼児用シート。
  14. 【請求項14】 前記第1の連結手段と操作手段との間
    には付勢手段が設けられ、前記操作手段の操作に基づい
    て前記フロント側及びリア側脚部材の車輪を座部の左右
    両側側部の収容位置に位置させた後、前記付勢手段の付
    勢力により操作手段をリア側脚部材の車輪の上方を覆う
    ように回動させるようにした請求項13記載の幼児用シ
    ート。
  15. 【請求項15】 前記フロント側及びリア側脚部材の車
    輪を走行位置に位置させたとき、前記付勢手段によりフ
    ロント側に付勢される操作部材の回動を規制し、座部に
    おける左右両側側部に位置させる規制手段を設けた請求
    項13又は14記載の幼児用シート。
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