JPH07116712A - 圧延機用ロールの冷却方法 - Google Patents

圧延機用ロールの冷却方法

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JPH07116712A
JPH07116712A JP26454593A JP26454593A JPH07116712A JP H07116712 A JPH07116712 A JP H07116712A JP 26454593 A JP26454593 A JP 26454593A JP 26454593 A JP26454593 A JP 26454593A JP H07116712 A JPH07116712 A JP H07116712A
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JP
Japan
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roll
cooling
ultrasonic wave
rolls
temperature
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Pending
Application number
JP26454593A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Shiina
孝次 椎名
Shozo Nakamura
昭三 中村
Hideaki Mori
英明 森
Shinichi Yasunari
晋一 安成
Yasuo Mizushina
靖男 水品
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱間及び冷間圧延機用ロールで、連続化に伴う
ロール部材へ流入する熱負荷の増大やミニホット用強圧
下,小径ロールへの熱負荷増大によるロール表面温度の
不安定化及びロール表面の壁温変動に起因する熱応力及
び熱膨張変形の発生を抑制する圧延機用ロール冷却方法
を提供すること。 【構成】圧延機用ロール部材の外部に外部冷却機構と超
音波発生機構を設け、ロール冷却における蒸気膜破断に
よる冷却性能を向上させる圧延機用ロール冷却方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱間圧延システムのロー
ルに係り、特に、連続熱間時にロール材料内へ流入する
熱負荷の増大に伴う高温ロール表面温度の不安定や壁面
温度変動,ロールの熱膨張変形に起因するロール表面熱
応力変動の発生を抑制するのに好適なロール内部冷却機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧延機ロール冷却方法を図5及び
図6に示す。本発明の一実施例である図1と比べると、
スプレーノズル間に超音波発生機構が無い場合である。
ここで、基礎的研究リポートとして、従来、飯田嘉宏著
「超音波による膜沸騰蒸気膜の破壊」(出典不明)、及
び中山昭男著「超音波による核沸騰熱伝達促進及び伝熱
制御」,九州産業大学工学部研究報告第28号がある。
これらの研究によると、プール水中の伝熱面が100℃
以上の沸騰現象を生じる際、超音波を照射することによ
り、安定で非常に熱抵抗の大きな蒸気膜を破断でき、冷
却性能が約2倍以上の伝熱促進が図られると記述されて
いる。すなわち、本発明のような超音波発生機構が無い
と大量に供給された冷却水の半分もロール表面の冷却に
寄与できず、飛散水となって流出し、またロール表面に
形成される薄い蒸気膜を成長させるためにのみ使われ、
ロール冷却のためにほとんど寄与されない。その結果、
材料表面における非定常熱応力が発生し、表面き裂発生
の原因となり圧延ロールの信頼性,安全性などの心配が
考えられる。
【0003】しかし、基本的には圧延機の新しいタイプ
の開発、すなわち、連続熱間圧延機やミニホットのよう
なシステムでは、ストリップ材からロールへの熱流入が
極めて大きくなり、この熱負荷増大に対応した冷却性能
向上が必須である。この性能向上のためには、蒸気膜形
成による原因が支配的と考えられる。そこで、以上のよ
うな圧延ロールの表面熱疲労を抑制するためには、技術
課題として、有効な冷却水を供給し、さらにロール表面
温度の高い膜沸騰形成を抑制させることが望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術はロール
外部からのみ冷却することで高温ストリップからロール
への熱伝導及び加工熱による流入熱を除去しようとして
いるが、熱間圧延の連続化に伴うロールへの熱負荷増大
やミニホット用強圧下、小径ロールへの熱負荷増大が考
慮されておらず、ロール表面温度が120〜200℃の
間における遷移沸騰域で表面温度が急変動するような不
安定特性やロール表面温度が200℃以上の膜沸騰域で
の冷却性能低下を有することによる水冷時のロール表面
での壁温変動に伴う非定常熱応力の発生に関する問題が
考えられる。
【0005】本発明の目的は、圧延機用ロール部材の外
部冷却以外に冷却ノズル間へ超音波発生機構を付加する
ことにより、ロール内部へ流入する熱負荷の増大に対応
して蒸気膜の破断による冷却性能を向上し、ロール部材
の長寿命化及び熱疲労を抑制することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は圧延機用ロール部材の外部に外部冷却ノズ
ルと前記冷却ノズル間へ超音波発生機構を設け、ロール
の表面温度が不安定な遷移沸騰領域や膜沸騰領域となる
のを強制的に防止し、ロール外部冷却による加熱・冷却
の繰り返し熱衝撃を緩和し、ロール表面及び内部温度を
低減させることにより、ロール材の長寿命化を図るよう
にしたものである。
【0007】
【作用】スプレー冷却方法としてスプレーノズル間に超
音波発生機構を設けると、ロール表面温度が約120℃
以上でスプレー水とロール表面との間に形成される数十
μmの蒸気膜に微小な外乱を与えることにより、ロール
と冷却水が直接接触し、冷却性能が急激に上昇する。そ
の結果、ロール表面温度を約120℃以下に抑制するこ
とができ、それによる非定常熱疲労を抑制することがで
きる。また、スプレー水の中に微小な固体粒子を注入す
ると、超音波による外乱と固体粒子による温度境界層の
かく乱が付加され、さらに冷却性能が向上される。すな
わち、ロール表面温度が100℃以上の場合に、スプレ
ー水による衝突噴流で対流冷却を行っても、温度が高く
なるにつれて、核沸騰(100〜120℃),遷移沸騰
(120〜200℃),膜沸騰(200℃〜)と沸騰現
象支配の冷却となるのを、超音波照射により全て120
℃以下の核沸騰領域にコントロールすることで、ロール
の冷却性能を向上させることが可能となる。
【0008】すなわち、超音波による沸騰伝熱促進機構
のメカニズムを考えると、その因子として、キャビテー
ション気泡による蒸気泡核供給,キャビテーション気泡
の成長気泡による液体かく乱効果,振動子の液体加速の
他に、蒸気泡の崩壊に伴う温度境界層かく乱効果などが
ある。
【0009】以上のことから、超音波照射を行うと、小
温度差熱源でも高熱流束を得ることができる。
【0010】そして、これらの作用により、ロール表面
の温度変動が抑制され、その結果、非定常壁温変動に伴
う熱応力が緩和され、圧延機用ロールの安全性を確保す
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1,図2及び図
3により説明する。図1は圧延ロール冷却部の縦断面図
を示す。まず、圧延ロール冷却部の構成及び動作につい
て説明する。上部ワークロール2aと下部ワークロール
2bとの間に圧延板材1が設置され、これらワークロー
ルの外側に各々上部バックアップロール3aと下部バッ
クアップロール3bがある。ここで、上部,下部ワーク
ロール2a,2bとも圧延板材1を圧延する際に圧延板
材1からの接触熱伝導による流入熱Qi と板を圧下する
際に生じる加工熱による流入熱Qi を除去するため、上
下ともに上部,下部冷却用スプレーノズル4a,4bが
ロールの軸方向に多数配置され、スプレーノズル4a,
4bから高圧で噴射される冷却水6a,6bが高温で回
転しているワークロール上に水膜を形成しながら冷却す
る。その結果、ワークロール2a,2bからスプレー水
6a,6bへ流出熱Qc として除去され、ロール内部へ
の入熱がないように熱バランスを保っている。しかし、
従来の圧延設備では、このように大量の高圧スプレー水
をロール表面へ噴射して、ロール表面温度が約100℃
以上の状態でも冷却性能を確保していたが、圧延システ
ムの高性能化の一還として連続熱間圧延機や強圧下,小
径ロールのようなミニホットの開発では、ワークロール
にとって従来以上に流入熱、すなわち、熱負荷の増加が
見込まれる。この時、冷却性能のキーポイントはたとえ
高圧でスプレー冷却を行っても、ロール表面温度が10
0〜120℃では遷移沸騰、120℃以上では膜沸騰が
生じ、これら冷却性能にとって性能低下の原因となる数
十μm厚さの蒸気膜の存在である。この蒸気膜を破断す
るため、高圧スプレーでは衝突による動圧成分が小さ
く、機械的にではなく能動的に外乱を与えてじょう乱を
発生させ、蒸気膜破断を促進させるために、スプレー水
ノズル4a間に少なくとも一つの超音波発生端子5aと
超音波発生機構5bを設置する。そして、一対のワーク
ロール2aにより圧延板材1が圧下されている所へスプ
レーノズル4aから高圧スプレー水6aを噴射し、ロー
ル表面に形成された水膜内に超音波を照射することによ
り、蒸気膜へ外乱を与え積極的に蒸気膜破断を生じさ
せ、ロール表面とスプレー水との直接接触による冷却を
促進する。
【0012】次に、圧延ロール冷却部の説明図を図2に
より説明する。まず、従来のようにスプレー水のみで冷
却すると、ワークロール2a上には薄い蒸気膜7が形成
され、この蒸気膜7が一度形成されると高圧スプレー水
が十数kgf/cm2の噴射圧で衝突しても、ロール表面上で
楕円状に広がったスプレー水膜の動圧は小さく、この蒸
気膜を打ち破る程の力はない。一方、本発明のように、
これらロール冷却機構の間、すなわち、スプレーノズル
4a間に超音波発生端子5a及び機構5bを設置するこ
とにより、局部的に蒸気膜7を破断して、ロールと冷却
水との固液接触を生じる。その結果、ロール表面全体か
らの熱流出、すなわち、冷却性能が向上し、ロール表面
温度は低く保てる。例えば、この場合の温度分布とし
て、ロール回転角度に対するロール表面温度分布の模式
図を図4を用いて説明する。図中には、従来例と本発明
の場合について、ロール3回転状態での表面温度分布を
示す。従来例ではロール内への流入熱Qi に対してスプ
レー水冷却による流出熱Qcが追いつかず、ロールの回
転に伴いロール表面温度Tw が単調増加する。また、ロ
ールの一回転後に許容表面温度以下に保てずにやはり温
度上昇する。それに対し、本発明の場合、超音波照射に
より、流入熱Qi と流出熱Qc との熱バランスが取れる
ように膜沸騰を抑制することにより、ロール表面温度が
増加するのを抑制し、最終的にロール1回転後の表面温
度を許容値以下になるようにした。
【0013】したがって、本発明の超音波発生機構を設
置すれば、ロールへの熱負荷増大に伴う高温ロールの冷
却性能向上が可能となり、その結果、熱応力や熱疲労の
観点からもロール表面温度が許容温度以下とすることが
できる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、熱間圧延システムのロ
ール表面の外部冷却と同時に超音波発生機構を付加する
ことにより、ロール表面温度の不安定変動,ロール内部
への流入熱による温度上昇の低減及びロール表面の熱膨
張変形によるストリップ材の成形不良等を防止すること
ができ、ロール表面の非定常壁温変動及びそれに伴う非
定常熱応力の発生を抑制できるので、安全性の高い圧延
機用ロールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の圧延ロール冷却部の横断面
図。
【図2】本発明のロール冷却部の説明図。
【図3】ロール回転角度に対するロール表面温度分布
図。
【図4】従来の圧延ロール冷却部の横断面図。
【符号の説明】
1…圧延板材、2a…上部ワークロール、2b…下部ワ
ークロール、3a…上部バックアップロール、3b…下
部バックアップロール、4a…上部冷却用スプレーノズ
ル、4b…下部冷却用スプレーノズル、5a…超音波発
生端子、5b…超音波発生機構、6a…上部スプレー冷
却水、6b…下部スプレー冷却水、7…蒸気膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安成 晋一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 水品 靖男 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間及び冷間圧延機用ロールにおいて、従
    来のロール外部からの冷却に加え、冷却ノズル間へ超音
    波発生機構を設け、前記ロールの表面が遷移沸騰あるい
    は膜沸騰領域の温度の場合にロール部材の冷却性能を低
    下させる蒸気膜を破壊し、前記ロールの表面の自己安定
    化を図ることを特徴とする圧延機用ロールの冷却方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、複数の前記冷却ノズル
    の相互間に圧延用ロール材質より硬度の低い固体粒子を
    注入する粒子注入機構を設ける圧延機用ロール冷却構造
    及び方法。
JP26454593A 1993-10-22 1993-10-22 圧延機用ロールの冷却方法 Pending JPH07116712A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099668A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Jfe Steel Corp 冷間圧延ロールの冷却方法および冷間圧延方法ならびに冷間圧延ロールの冷却装置
JP2020015073A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 日本製鉄株式会社 連続鋳造設備及び圧延方法

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