JPH07116458A - 燃焼排気ガスの浄化処理方法並びに装置 - Google Patents
燃焼排気ガスの浄化処理方法並びに装置Info
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- JPH07116458A JPH07116458A JP5271946A JP27194693A JPH07116458A JP H07116458 A JPH07116458 A JP H07116458A JP 5271946 A JP5271946 A JP 5271946A JP 27194693 A JP27194693 A JP 27194693A JP H07116458 A JPH07116458 A JP H07116458A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 排気ガスの浄化処理にさまざまな種類の使用
済みエンジンオイルを混合させた廃油を用いてランニン
グコストを下げると共に、浄化処理能力を高めた排気ガ
スの浄化処理方法並びに装置を提供する。 【構成】 排気ガスを高速噴射する水酸化カルシウム水
と接触させる脱流酸化塔1と、この脱流酸化塔内にあっ
て排気ガスを高速噴射する水酸化カルシウム水と共に衝
突させる粉砕器4と、水酸化カルシウム水内部に浮遊す
る煤塵を除去しつつ該水酸化カルシウム水を前記脱流酸
化塔内へ循環させる循環手段と、前記脱流酸化塔内にお
いて処理された含湿性の排気ガスを除湿させる除湿塔1
1と、この除湿塔内で処理された排気ガスより残存する
煤塵や硫黄酸化物や窒素酸化物等を吸着除去させる廃油
を用いたガス吸着塔17と、このガス吸着塔で処理され
た排気ガスよりさらに有害物質を吸収させる木炭を用い
たガス吸収塔23とで構成する。
済みエンジンオイルを混合させた廃油を用いてランニン
グコストを下げると共に、浄化処理能力を高めた排気ガ
スの浄化処理方法並びに装置を提供する。 【構成】 排気ガスを高速噴射する水酸化カルシウム水
と接触させる脱流酸化塔1と、この脱流酸化塔内にあっ
て排気ガスを高速噴射する水酸化カルシウム水と共に衝
突させる粉砕器4と、水酸化カルシウム水内部に浮遊す
る煤塵を除去しつつ該水酸化カルシウム水を前記脱流酸
化塔内へ循環させる循環手段と、前記脱流酸化塔内にお
いて処理された含湿性の排気ガスを除湿させる除湿塔1
1と、この除湿塔内で処理された排気ガスより残存する
煤塵や硫黄酸化物や窒素酸化物等を吸着除去させる廃油
を用いたガス吸着塔17と、このガス吸着塔で処理され
た排気ガスよりさらに有害物質を吸収させる木炭を用い
たガス吸収塔23とで構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各種工場や事業所等
に設置されたボイラー、焼却炉、溶融炉等から排出され
る燃焼排気ガスを浄化処理する方法並びに装置に関す
る。
に設置されたボイラー、焼却炉、溶融炉等から排出され
る燃焼排気ガスを浄化処理する方法並びに装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決すべき課題】全国さまざま
な地域での工場や事業所等に設置されたボイラー、焼却
炉、溶融炉等から排出される燃焼排気ガスに含まれてい
る煤煙や粉塵及び硫黄酸化物や窒素酸化物等は、呼吸器
障害をはじめとして人体にさまざまな影響を与える他、
農作物の成育障害や収穫量の減少、品質の低下等を起こ
す原因となっており、そのために燃焼排気ガスから煤煙
や粉塵等を除去する方法や装置等が種々開発されている
が、ランニングコストが掛るうえに、浄化処理能力を上
げようとすれば、製造コストが高くつくという問題があ
った。
な地域での工場や事業所等に設置されたボイラー、焼却
炉、溶融炉等から排出される燃焼排気ガスに含まれてい
る煤煙や粉塵及び硫黄酸化物や窒素酸化物等は、呼吸器
障害をはじめとして人体にさまざまな影響を与える他、
農作物の成育障害や収穫量の減少、品質の低下等を起こ
す原因となっており、そのために燃焼排気ガスから煤煙
や粉塵等を除去する方法や装置等が種々開発されている
が、ランニングコストが掛るうえに、浄化処理能力を上
げようとすれば、製造コストが高くつくという問題があ
った。
【0003】他方、各種内燃機関、工作機械等から排出
される使用済みエンジンオイルやマシンオイルのような
廃油は、年間470万キロリットル余り発生するとされ
ているが、これを焼却させると煤煙等の二次公害を引き
起こし、そうかといって廃棄することもできず、その処
理に苦慮しているのが実情である。
される使用済みエンジンオイルやマシンオイルのような
廃油は、年間470万キロリットル余り発生するとされ
ているが、これを焼却させると煤煙等の二次公害を引き
起こし、そうかといって廃棄することもできず、その処
理に苦慮しているのが実情である。
【0004】そこで、この発明者はこの廃油を何とか有
効に利用する方法はないものかと研究を重ねた結果、こ
の廃油の中へ燃焼排気ガスを通すと、含有されている煤
煙や硫黄酸化物及び窒素酸化物等が除去され、極めて優
れた浄化能力のあることを発見した。
効に利用する方法はないものかと研究を重ねた結果、こ
の廃油の中へ燃焼排気ガスを通すと、含有されている煤
煙や硫黄酸化物及び窒素酸化物等が除去され、極めて優
れた浄化能力のあることを発見した。
【0005】この発明の目的は、燃焼排気ガスの浄化処
理に上述した廃油を用い、ランニングコストを下げると
共に、浄化処理能力を高めた燃焼排気ガスの浄化処理方
法並びに装置を提供せんとするにある。
理に上述した廃油を用い、ランニングコストを下げると
共に、浄化処理能力を高めた燃焼排気ガスの浄化処理方
法並びに装置を提供せんとするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は各種工場や事業所から排出される燃焼
排気ガスを浄化処理するに当り、まず、燃焼排気ガスを
高速噴射する石灰水と接触させた後、該石灰水と共に剣
山型粉砕器へ衝突させ、次いで塩化カルシウム内を通過
させて除湿冷却を行い、次いで廃油内を通過させて炭素
化合物を吸収させ、さらに本炭層内を通過させることを
特徴とするものである。
ためにこの発明は各種工場や事業所から排出される燃焼
排気ガスを浄化処理するに当り、まず、燃焼排気ガスを
高速噴射する石灰水と接触させた後、該石灰水と共に剣
山型粉砕器へ衝突させ、次いで塩化カルシウム内を通過
させて除湿冷却を行い、次いで廃油内を通過させて炭素
化合物を吸収させ、さらに本炭層内を通過させることを
特徴とするものである。
【0007】この発明はまた、燃焼排気ガスを高速噴射
する石灰水と接触させる脱流酸化塔と、この脱流酸化塔
内にあって燃焼排気ガスを高速噴射する石灰水と共に衝
突させる粉砕器と石灰水を内部に浮遊する煤塵を除去し
つつ前記脱流酸化塔内へ循環させる循環手段と、前記脱
流酸化塔内において処理された温度の高い含湿性の燃焼
排気ガスを除湿冷却させる除湿冷却塔と、この除湿冷却
塔内で処理された排気ガスよりとくに炭素系有害物質を
吸収させる廃油を用いたガス吸収塔と、このガス吸収塔
で処理された燃焼排気ガスよりさらに有害物質を吸着さ
せるガス吸着塔とで構成したことを特徴としたものであ
る。
する石灰水と接触させる脱流酸化塔と、この脱流酸化塔
内にあって燃焼排気ガスを高速噴射する石灰水と共に衝
突させる粉砕器と石灰水を内部に浮遊する煤塵を除去し
つつ前記脱流酸化塔内へ循環させる循環手段と、前記脱
流酸化塔内において処理された温度の高い含湿性の燃焼
排気ガスを除湿冷却させる除湿冷却塔と、この除湿冷却
塔内で処理された排気ガスよりとくに炭素系有害物質を
吸収させる廃油を用いたガス吸収塔と、このガス吸収塔
で処理された燃焼排気ガスよりさらに有害物質を吸着さ
せるガス吸着塔とで構成したことを特徴としたものであ
る。
【0008】その際にこの発明は、除湿冷却塔、ガス吸
収塔及びガス吸着塔に加えてそれぞれ補助除湿冷却塔、
補助ガス吸収塔、及び補助ガス吸着塔を設け、メンテナ
ンス時に交互に切り換えたり、ガス吸収塔内においては
燃焼排気ガスの分散噴出器とオイルと燃焼排気ガスを混
合させる撹拌翼が取り付けたりすることができる
収塔及びガス吸着塔に加えてそれぞれ補助除湿冷却塔、
補助ガス吸収塔、及び補助ガス吸着塔を設け、メンテナ
ンス時に交互に切り換えたり、ガス吸収塔内においては
燃焼排気ガスの分散噴出器とオイルと燃焼排気ガスを混
合させる撹拌翼が取り付けたりすることができる
【0009】
【作用】 脱硫酸化塔内に導入された燃焼排気ガスは、
ここで高速噴射される石灰水と混合しつつ剣山型粉砕器
へ衝突させられた後、さらに噴霧器によって散水させら
れる石灰水の中を通って次の除湿冷却塔へ送られるが、
その際に、硫黄酸化物(SOx)は水と化合して硫酸
(H2SO4)となり石灰水に溶けてしまい、窒素酸化物
(NOx)は水と化合してアンモニア(NH3)となっ
て大部分は水蒸気と一緒に揮発し、残ったものは石灰水
に溶解してしまう。このようにして燃焼排気ガスの脱流
酸化が図られる。同時に燃焼排気ガスは石灰水と共に剣
山型粉砕器へ高速衝突させられることにより、該燃焼排
気ガス中の煤塵は分離され、石灰水と共に第一濾過槽へ
送られ、ここで石灰水上に浮遊する煤塵は外部へ排出さ
せられる。石灰水中に含まれる煤塵は第一濾過槽及び第
二濾過槽内を通過するうちに濾過され、貯溜槽より冷却
装置を介して再び脱流酸化塔へ送られる。
ここで高速噴射される石灰水と混合しつつ剣山型粉砕器
へ衝突させられた後、さらに噴霧器によって散水させら
れる石灰水の中を通って次の除湿冷却塔へ送られるが、
その際に、硫黄酸化物(SOx)は水と化合して硫酸
(H2SO4)となり石灰水に溶けてしまい、窒素酸化物
(NOx)は水と化合してアンモニア(NH3)となっ
て大部分は水蒸気と一緒に揮発し、残ったものは石灰水
に溶解してしまう。このようにして燃焼排気ガスの脱流
酸化が図られる。同時に燃焼排気ガスは石灰水と共に剣
山型粉砕器へ高速衝突させられることにより、該燃焼排
気ガス中の煤塵は分離され、石灰水と共に第一濾過槽へ
送られ、ここで石灰水上に浮遊する煤塵は外部へ排出さ
せられる。石灰水中に含まれる煤塵は第一濾過槽及び第
二濾過槽内を通過するうちに濾過され、貯溜槽より冷却
装置を介して再び脱流酸化塔へ送られる。
【0010】脱硫酸化塔より排出された燃焼排気ガスは
除湿冷却塔に送られ、ここで例えば塩化カルシウムのブ
ロックと接触して除湿冷却が行われ、送風機を介してガ
ス吸収塔に送られる。ここで廃油内を強制的に通過させ
られて、無定化炭素、残留炭素を吸収除去されつつ、送
風機を介してさらにガス吸着塔へ送られる。ここでさら
に塩素分やホスゲン等のその他の有毒ガスを吸着処理さ
れて外部へ排出されることになる。
除湿冷却塔に送られ、ここで例えば塩化カルシウムのブ
ロックと接触して除湿冷却が行われ、送風機を介してガ
ス吸収塔に送られる。ここで廃油内を強制的に通過させ
られて、無定化炭素、残留炭素を吸収除去されつつ、送
風機を介してさらにガス吸着塔へ送られる。ここでさら
に塩素分やホスゲン等のその他の有毒ガスを吸着処理さ
れて外部へ排出されることになる。
【0011】補助除湿冷却塔、補助ガス吸収塔、及び補
助ガス吸着塔は故障、修理、処理水の交換、或は塩化カ
ルシウム、廃油及び本炭素の交換等の際に、本来の除湿
冷却塔、ガス吸収塔、及びガス吸着等より切り換えて使
用し、装置の操業停止状態をなくするものである。
助ガス吸着塔は故障、修理、処理水の交換、或は塩化カ
ルシウム、廃油及び本炭素の交換等の際に、本来の除湿
冷却塔、ガス吸収塔、及びガス吸着等より切り換えて使
用し、装置の操業停止状態をなくするものである。
【0012】
【実施例】図面はこの発明の一実施例を示し、図1にお
いて1は例えばジェットスクラッパ式の脱硫酸化塔であ
り、処理槽2の上部に突設した2基の第1処理塔2aと
第2処理塔2bから構成されている。第1処理塔2aの
上部一端に燃焼排気ガス受入口2cが設けられると共
に、頂部に水噴射バルブ3が設けられている。処理槽2
内部には水噴射バルブ3に対向させて、例えば剣山型の
粉砕器4が設置されており、第2処理塔2b内には水の
噴霧器5が複数段に渡って設置されている。脱硫酸化塔
1内において循環させる石灰水は貯溜槽6内に貯溜さ
れ、冷却装置7とポンプ8を介して噴射バルブ3と噴霧
器5へ送水される。処理槽2内の石灰水は連通管2d,
9d,10bを介して第1及び第2濾過槽9、10内を
通過し貯溜槽6内に再び戻って循環させられる。11は
塩化カルシウム(CaCl2)を内部に収容させた除湿
冷却塔であり、連通管12とバルブ13を介して脱硫酸
化塔1へ接続されている。14は補助除湿冷却塔であ
り、連通管12より分岐した連通管15とバルブ16を
介して脱硫酸化塔1と連通している。この補助除湿塔1
4は、除湿冷却塔11のメンテナンス時に補助的に使用
するためのものである。17は内部に廃油を収容させた
ガス吸収塔であり、送風機18と連通管19を介して除
湿冷却塔11に接続されている。20は補助ガス吸収塔
であり、切り換えバルブ21と連通管22を介して連通
管19に接続されている。この補助ガス吸収塔21はも
う一つのガス吸収塔17のメンテナンス時に補助的に使
用するためのものである。23は内部に木炭を収容させ
たガス吸着塔であり、送風機24と連通管25を介し
て、ガス吸収塔16に接続されている。26は同じく内
部に木炭を収容させた補助ガス吸着塔であり、切換バル
ブ27と連通管28を介して連通管25に接続されてい
る。
いて1は例えばジェットスクラッパ式の脱硫酸化塔であ
り、処理槽2の上部に突設した2基の第1処理塔2aと
第2処理塔2bから構成されている。第1処理塔2aの
上部一端に燃焼排気ガス受入口2cが設けられると共
に、頂部に水噴射バルブ3が設けられている。処理槽2
内部には水噴射バルブ3に対向させて、例えば剣山型の
粉砕器4が設置されており、第2処理塔2b内には水の
噴霧器5が複数段に渡って設置されている。脱硫酸化塔
1内において循環させる石灰水は貯溜槽6内に貯溜さ
れ、冷却装置7とポンプ8を介して噴射バルブ3と噴霧
器5へ送水される。処理槽2内の石灰水は連通管2d,
9d,10bを介して第1及び第2濾過槽9、10内を
通過し貯溜槽6内に再び戻って循環させられる。11は
塩化カルシウム(CaCl2)を内部に収容させた除湿
冷却塔であり、連通管12とバルブ13を介して脱硫酸
化塔1へ接続されている。14は補助除湿冷却塔であ
り、連通管12より分岐した連通管15とバルブ16を
介して脱硫酸化塔1と連通している。この補助除湿塔1
4は、除湿冷却塔11のメンテナンス時に補助的に使用
するためのものである。17は内部に廃油を収容させた
ガス吸収塔であり、送風機18と連通管19を介して除
湿冷却塔11に接続されている。20は補助ガス吸収塔
であり、切り換えバルブ21と連通管22を介して連通
管19に接続されている。この補助ガス吸収塔21はも
う一つのガス吸収塔17のメンテナンス時に補助的に使
用するためのものである。23は内部に木炭を収容させ
たガス吸着塔であり、送風機24と連通管25を介し
て、ガス吸収塔16に接続されている。26は同じく内
部に木炭を収容させた補助ガス吸着塔であり、切換バル
ブ27と連通管28を介して連通管25に接続されてい
る。
【0013】図2は図1の装置をさらに詳しく説明した
もので、指示記号の同じものは図1のものと同じ部材を
指す。図面によれば第1濾過槽9内は仕切板9aによっ
て仕切られ、その出口部分には軽石のような多孔質の濾
過物質9bを砕いて収容させた濾過室9cが設けられて
いる。第2濾過槽10内にはさらに細くした砕石や砂を
収容させて濾過層10aを形成させてある。除湿冷却塔
11の下部にはバルブ11aを介して内部で液体化した
水酸化カルシウムを貯溜させる排液受皿11bが設置さ
れている。
もので、指示記号の同じものは図1のものと同じ部材を
指す。図面によれば第1濾過槽9内は仕切板9aによっ
て仕切られ、その出口部分には軽石のような多孔質の濾
過物質9bを砕いて収容させた濾過室9cが設けられて
いる。第2濾過槽10内にはさらに細くした砕石や砂を
収容させて濾過層10aを形成させてある。除湿冷却塔
11の下部にはバルブ11aを介して内部で液体化した
水酸化カルシウムを貯溜させる排液受皿11bが設置さ
れている。
【0014】ガス吸収塔17は一対で一組となってお
り、内底部に燃焼排気ガスを分散させて噴出させる分散
噴出器17aが設置されると共に、内部に円筒部材17
bで囲われて撹拌翼17cが吊設され、塔外に設置した
駆動モータ17dによってゆっくりと廃油17e内で回
転させられるようになっている。
り、内底部に燃焼排気ガスを分散させて噴出させる分散
噴出器17aが設置されると共に、内部に円筒部材17
bで囲われて撹拌翼17cが吊設され、塔外に設置した
駆動モータ17dによってゆっくりと廃油17e内で回
転させられるようになっている。
【0015】次は、実際に上述した装置を用いて重油を
焼却炉で燃焼させた結果排出された燃焼排気ガスの浄化
処理を行ったところ次の表1のような測定値を得た。
焼却炉で燃焼させた結果排出された燃焼排気ガスの浄化
処理を行ったところ次の表1のような測定値を得た。
【0016】
【表1】 この測定値を見ると、まず外気へ排出される燃焼排気ガ
スの温度は、517℃から37℃にまで降下しており、
外気温を上げる効果は大幅に減少していることが解る。
しかし、埼玉県条例による燃焼排気ガスの排出基準は重
油、灯油及び軽油等を燃焼させるボイラーより排出され
る燃焼排気ガスで最大燃焼排気ガス量が1万Nm3/時
以下のものが煤塵で0.30g/Nm3、SOxで0.
239Nm3/h、NOxで180ppmであり、廃棄
物焼却炉で0.50g/Nm3、SOxで0.343N
m3/h、NOxで180ppmであることから、いず
れもこの基準値より大幅に減少していることが解る。
スの温度は、517℃から37℃にまで降下しており、
外気温を上げる効果は大幅に減少していることが解る。
しかし、埼玉県条例による燃焼排気ガスの排出基準は重
油、灯油及び軽油等を燃焼させるボイラーより排出され
る燃焼排気ガスで最大燃焼排気ガス量が1万Nm3/時
以下のものが煤塵で0.30g/Nm3、SOxで0.
239Nm3/h、NOxで180ppmであり、廃棄
物焼却炉で0.50g/Nm3、SOxで0.343N
m3/h、NOxで180ppmであることから、いず
れもこの基準値より大幅に減少していることが解る。
【0017】尚、以上の実施例において、石灰水は20
lの水に対し生石灰30ccの割合で混合したものを用
い、塩化カルシウムはブロック状に固化したものを適当
な大きさに砕いて用いた。廃油はガソリンエンジンオイ
ル、ディ−ゼルエンジンオイル、軽油を用いるエンジン
オイル等特に選ばずにさまざまな使用済みエンジンオイ
ルとして回収された廃油を用いた。木炭は細片を用いて
も良いが、実施例のものは細く砕く前の丸太状のものを
そのまま並べて用いた。
lの水に対し生石灰30ccの割合で混合したものを用
い、塩化カルシウムはブロック状に固化したものを適当
な大きさに砕いて用いた。廃油はガソリンエンジンオイ
ル、ディ−ゼルエンジンオイル、軽油を用いるエンジン
オイル等特に選ばずにさまざまな使用済みエンジンオイ
ルとして回収された廃油を用いた。木炭は細片を用いて
も良いが、実施例のものは細く砕く前の丸太状のものを
そのまま並べて用いた。
【0018】また、脱硫酸化塔1内部で燃焼排気ガスよ
り分離された煤塵で石灰水上に浮遊するものは、第1濾
過槽9より回収され、廃棄される。生石灰を混合させた
処理水は最終的には排水されるが、上述した実験例での
処理水は次の表2ような分析結果を得ている。各含水物
質の計量方法は昭和49年9月30日環境庁告示第64
号によった。
り分離された煤塵で石灰水上に浮遊するものは、第1濾
過槽9より回収され、廃棄される。生石灰を混合させた
処理水は最終的には排水されるが、上述した実験例での
処理水は次の表2ような分析結果を得ている。各含水物
質の計量方法は昭和49年9月30日環境庁告示第64
号によった。
【0019】
【表2】 いずれも県条例の排水基準を下回るものであり、排水に
も問題は生じなかった。この処理水は約1カ月位をめど
に交換を行い、塩化カルシウム、廃油、本炭素も同時に
交換を行う。
も問題は生じなかった。この処理水は約1カ月位をめど
に交換を行い、塩化カルシウム、廃油、本炭素も同時に
交換を行う。
【0020】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
処理水の排水による二次公害を発生させることなく、各
種工場や事業所の各種ボイラーや焼却炉等より発生する
燃焼排気ガスを、各排出基準条例の基準値を大幅に上回
る数値で浄化処理することができるので、大気汚染や地
球温暖化を有効に阻止することができるという作用効果
を奏し得る。
処理水の排水による二次公害を発生させることなく、各
種工場や事業所の各種ボイラーや焼却炉等より発生する
燃焼排気ガスを、各排出基準条例の基準値を大幅に上回
る数値で浄化処理することができるので、大気汚染や地
球温暖化を有効に阻止することができるという作用効果
を奏し得る。
【図1】この発明の一実施例を説明するための説明図で
ある。
ある。
【図2】図1に係る装置の内部構造をさらに詳しく説明
するための説明図である。
するための説明図である。
1 脱硫酸化塔 2 処理槽 2a 第1処理塔 2b 第2処理塔 3 水噴射バルブ 4 粉砕器 5 噴霧器 6 貯溜槽 9 第1濾過槽 9c 濾過室 10 第2濾過槽 10a 濾過層 11 除湿冷却塔 14 補助除湿冷却塔 17 ガス吸収塔 17a ガス分散噴出器 17c 撹拌翼 17d 駆動モータ 17e 廃油 20 補助ガス吸収塔 23 ガス吸着塔 26 補助ガス吸着塔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 燃焼排気ガスの浄化処理方法並びに装
置
置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各種工場や事業所等
に設置されたボイラー、焼却炉、溶融炉、ディーゼルエ
ンジン等の内燃機関等から排出される排気ガスを浄化処
理する方法並びに装置に関する。
に設置されたボイラー、焼却炉、溶融炉、ディーゼルエ
ンジン等の内燃機関等から排出される排気ガスを浄化処
理する方法並びに装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決すべき課題】全国さまざま
な地域での工場や事業所等に設置されたボイラー、焼却
炉、溶融炉等から排出される排気ガスに含まれている煤
煙や粉塵及びNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化
物)等は、呼吸器障害をはじめとして人体にさまざまな
影響を与える他、農作物の成育障害や収穫量の減少、品
質の低下等を起こす原因となっており、そのために排気
ガスから煤煙や粉塵等を除去し脱硫及び酸化を図るする
方法や装置等が種々開発されているが、ランニングコス
トがかかる上に、浄化処理能力を上げようとすれば、設
置コストが高くつくという問題があった。
な地域での工場や事業所等に設置されたボイラー、焼却
炉、溶融炉等から排出される排気ガスに含まれている煤
煙や粉塵及びNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化
物)等は、呼吸器障害をはじめとして人体にさまざまな
影響を与える他、農作物の成育障害や収穫量の減少、品
質の低下等を起こす原因となっており、そのために排気
ガスから煤煙や粉塵等を除去し脱硫及び酸化を図るする
方法や装置等が種々開発されているが、ランニングコス
トがかかる上に、浄化処理能力を上げようとすれば、設
置コストが高くつくという問題があった。
【0003】他方、自動車のエンジンを始めとする各種
内燃機関、工作機械等から排出される使用済みエンジン
オイルやマシンオイルのような廃油は、年間470万キ
ロリットル余り発生するとされているが、これを焼却さ
せると煤煙等の二次公害を引き起こし、そうかといって
廃棄することもできず、その処理に苦慮しているのが実
情である。
内燃機関、工作機械等から排出される使用済みエンジン
オイルやマシンオイルのような廃油は、年間470万キ
ロリットル余り発生するとされているが、これを焼却さ
せると煤煙等の二次公害を引き起こし、そうかといって
廃棄することもできず、その処理に苦慮しているのが実
情である。
【0004】そこで、この発明者はこの廃油を何とか有
効に利用する方法はないものかと研究を重ねた結果、こ
の廃油の中へ排気ガスを通すと、含有されている煤煙や
NOxやSOx等が除去され、極めて優れた浄化能力を
発揮することを発見した。
効に利用する方法はないものかと研究を重ねた結果、こ
の廃油の中へ排気ガスを通すと、含有されている煤煙や
NOxやSOx等が除去され、極めて優れた浄化能力を
発揮することを発見した。
【0005】この発明の目的は、排気ガスの浄化処理に
上述した廃油を用い、設置コストやランニングコストを
下げると共に、優れた浄化処理能力を示す排気ガスの浄
化処理方法並びに装置を提供せんとするにある。
上述した廃油を用い、設置コストやランニングコストを
下げると共に、優れた浄化処理能力を示す排気ガスの浄
化処理方法並びに装置を提供せんとするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は、各種工場や事業所から排出される排
気ガスを浄化処理するに当り、まず、排気ガスを高速噴
射する水酸化カルシウム水と接触させた後、該水酸化カ
ルシウム水と共に剣山型粉砕器へ衝突させ、次いで散水
される水酸化カルシウム水内を経て塩化カルシウム内を
通過させて冷却除湿を行い、次いで廃油内を通過させて
NOxやSOx、その他の炭素化合物を吸着させ、さら
に木炭層内を通過させるものである。
ためにこの発明は、各種工場や事業所から排出される排
気ガスを浄化処理するに当り、まず、排気ガスを高速噴
射する水酸化カルシウム水と接触させた後、該水酸化カ
ルシウム水と共に剣山型粉砕器へ衝突させ、次いで散水
される水酸化カルシウム水内を経て塩化カルシウム内を
通過させて冷却除湿を行い、次いで廃油内を通過させて
NOxやSOx、その他の炭素化合物を吸着させ、さら
に木炭層内を通過させるものである。
【0007】この発明はまた、排気ガスを高速噴射する
水酸化カルシウム水と接触させる脱硫酸化塔と、この脱
硫酸化塔内にあって排気ガスを高速噴射する水酸化カル
シウム水と共に衝突させる粉砕器と、この粉砕器へ衝突
された後の排気ガスへ水酸化カルシウム水を散水させる
散水手段と、前記水酸化カルシウム水を内部に浮遊する
煤塵を除去しつつ前記脱硫酸化塔内と前記散水手段へ循
環させる循環手段と、前記散水手段によって処理された
温度の低い含湿性の排気ガスを除湿させる除湿塔と、こ
の除湿塔内で処理された排気ガスよりさらにNOxやS
Oxその他の他素化合物を吸着除去させる廃油を用いた
ガス吸着塔と、このガス吸着塔で処理された排気ガスよ
りさらに残留炭素分を吸収除去させるガス吸収塔とで構
成したことを特徴としたものである。
水酸化カルシウム水と接触させる脱硫酸化塔と、この脱
硫酸化塔内にあって排気ガスを高速噴射する水酸化カル
シウム水と共に衝突させる粉砕器と、この粉砕器へ衝突
された後の排気ガスへ水酸化カルシウム水を散水させる
散水手段と、前記水酸化カルシウム水を内部に浮遊する
煤塵を除去しつつ前記脱硫酸化塔内と前記散水手段へ循
環させる循環手段と、前記散水手段によって処理された
温度の低い含湿性の排気ガスを除湿させる除湿塔と、こ
の除湿塔内で処理された排気ガスよりさらにNOxやS
Oxその他の他素化合物を吸着除去させる廃油を用いた
ガス吸着塔と、このガス吸着塔で処理された排気ガスよ
りさらに残留炭素分を吸収除去させるガス吸収塔とで構
成したことを特徴としたものである。
【0008】その際にこの発明は、除湿塔、ガス吸着塔
及びガス吸収塔に加えてそれぞれ補助除湿塔、補助ガス
吸着塔、及び補助ガス吸収塔を設け、メンテナンス時に
交互に切り換えたり、ガス吸着塔内には排気ガスの分散
噴出器と排気ガスと廃油を混合させる撹拌翼が取り付け
たりすることができる
及びガス吸収塔に加えてそれぞれ補助除湿塔、補助ガス
吸着塔、及び補助ガス吸収塔を設け、メンテナンス時に
交互に切り換えたり、ガス吸着塔内には排気ガスの分散
噴出器と排気ガスと廃油を混合させる撹拌翼が取り付け
たりすることができる
【0009】
【作用】 脱硫酸化塔内に導入された排気ガスは、ここ
で高速噴射される水酸化カルシウム水と混合しつつ剣山
型の粉砕器へ衝突させられた後、さらに散水手段によっ
て散水させられる水酸化カルシウム水の中を通って次の
除湿塔へ送られるが、その際に、硫黄酸化物(SOx)
は水と化合して硫酸(H2SO4)となり大部分は水酸
化カルシウム水に溶けてしまい、窒素酸化物(NOx)
は水と化合してアンモニア(NH3)となってわずかな
がら塩基性を示し、多少は水蒸気と一緒に揮発する。こ
のようにして排気ガスの脱硫酸化が図られる。同時に排
気ガスは水酸化カルシウム水と共に剣山型の粉砕器へ高
速衝突させられることにより、該排気ガス中の煤塵や粉
塵は分離され、水酸化カルシウム水と共に第一濾過槽へ
送られ、ここで水酸化カルシウム水上に浮遊する煤塵等
は外部へ排出させられる。水酸化カルシウム水中に含ま
れる煤塵等は第一濾過槽及び第二濾過槽内を通過するう
ちに濾過され、貯溜槽より冷却装置を介して再び脱硫酸
化塔や散水手段へ送られる。
で高速噴射される水酸化カルシウム水と混合しつつ剣山
型の粉砕器へ衝突させられた後、さらに散水手段によっ
て散水させられる水酸化カルシウム水の中を通って次の
除湿塔へ送られるが、その際に、硫黄酸化物(SOx)
は水と化合して硫酸(H2SO4)となり大部分は水酸
化カルシウム水に溶けてしまい、窒素酸化物(NOx)
は水と化合してアンモニア(NH3)となってわずかな
がら塩基性を示し、多少は水蒸気と一緒に揮発する。こ
のようにして排気ガスの脱硫酸化が図られる。同時に排
気ガスは水酸化カルシウム水と共に剣山型の粉砕器へ高
速衝突させられることにより、該排気ガス中の煤塵や粉
塵は分離され、水酸化カルシウム水と共に第一濾過槽へ
送られ、ここで水酸化カルシウム水上に浮遊する煤塵等
は外部へ排出させられる。水酸化カルシウム水中に含ま
れる煤塵等は第一濾過槽及び第二濾過槽内を通過するう
ちに濾過され、貯溜槽より冷却装置を介して再び脱硫酸
化塔や散水手段へ送られる。
【00010】脱硫酸化塔より分離した排気ガスは除湿
塔に送られ、ここで例えば塩化カルシウムのブロックと
接触して除湿が行われ、送風機を介してガス吸着塔に送
られる。ここで化学反応性に富んだ廃油内を強制的に通
過させられて、NOxやSOxその他の他素化合物(無
定化炭素、残留炭素)を吸着除去されつつ、送風機を介
してさらにガス吸収塔へ送られる。ここでさらに塩素分
やホスゲン等のその他の有毒ガスや残留炭素分を吸収除
去された後外部へ排出されることになる。
塔に送られ、ここで例えば塩化カルシウムのブロックと
接触して除湿が行われ、送風機を介してガス吸着塔に送
られる。ここで化学反応性に富んだ廃油内を強制的に通
過させられて、NOxやSOxその他の他素化合物(無
定化炭素、残留炭素)を吸着除去されつつ、送風機を介
してさらにガス吸収塔へ送られる。ここでさらに塩素分
やホスゲン等のその他の有毒ガスや残留炭素分を吸収除
去された後外部へ排出されることになる。
【00011】補助除湿塔、補助ガス吸着塔、及び補助
ガス吸収塔は故障、修理、処理水の交換、或は塩化カル
シウム、廃油及び木炭素の交換等の際に、本来の除湿
塔、ガス吸着塔、及びガス吸収等より切り換えて使用
し、装置の操業停止状態をなくするものである。
ガス吸収塔は故障、修理、処理水の交換、或は塩化カル
シウム、廃油及び木炭素の交換等の際に、本来の除湿
塔、ガス吸着塔、及びガス吸収等より切り換えて使用
し、装置の操業停止状態をなくするものである。
【00012】
【実施例】図面はこの発明の一実施例を示し、図1にお
いて1は例えばジェットスクラッパ式の脱硫酸化塔であ
り、処理槽2の上部に突設した2基の第1処理塔2aと
第2処理塔2bから構成されている。第1処理塔2aの
上部一端に排気ガス受入口2cが設けられると共に、頂
部に水噴射バルブ3が設けられている。処理槽2内部に
は水噴射バルブ3に対向させて、例えば剣山型の粉砕器
4が設置されており、第2処理塔2b内には水の散水手
段5が複数段に渡って設置されている。脱硫酸化塔1内
において循環させる水酸化カルシウム水は貯溜槽6内に
貯溜され、冷却装置7とポンプ8を介して噴射バルブ3
と散水手段5ヘ送水される。処理槽2内の水酸化カルシ
ウム水は連通管2d,9d,10bを介して第1及び第
2濾過槽9、10内を通過し貯溜槽6内に再び戻って循
環させられる。11は塩化カルシウム(CaCl2)を
内部に収容させた除湿塔であり、連通管12とバルブ1
3を介して脱硫酸化塔1へ接続されている。14は補助
除湿塔であり、連通管12より分岐した連通管15とバ
ルブ16を介して脱硫酸化塔1と連通している。この補
助除湿塔14は、除湿塔11のメンテナンス時に補助的
に使用するためのものである。17は内部に廃油を収容
させたガス吸着塔であり、送風機18と連通管19を介
して除湿塔11に接続されている。20は補助ガス吸着
塔であり、切り換えバルブ21と連通管22を介して連
通管19に接続されている。この補助ガス吸着塔20は
もう一つのガス吸着塔17のメンテナンス時に補助的に
使用するためのものである。23は内部に木炭を収容さ
せたガス吸収塔であり、送風機24と連通管25を介し
て、ガス吸着塔17に接続されている。26は同じく内
部に木炭を収容させた補助ガス吸収塔であり、切換バル
ブ27と連通管28を介して連通管25に接続されてい
る。
いて1は例えばジェットスクラッパ式の脱硫酸化塔であ
り、処理槽2の上部に突設した2基の第1処理塔2aと
第2処理塔2bから構成されている。第1処理塔2aの
上部一端に排気ガス受入口2cが設けられると共に、頂
部に水噴射バルブ3が設けられている。処理槽2内部に
は水噴射バルブ3に対向させて、例えば剣山型の粉砕器
4が設置されており、第2処理塔2b内には水の散水手
段5が複数段に渡って設置されている。脱硫酸化塔1内
において循環させる水酸化カルシウム水は貯溜槽6内に
貯溜され、冷却装置7とポンプ8を介して噴射バルブ3
と散水手段5ヘ送水される。処理槽2内の水酸化カルシ
ウム水は連通管2d,9d,10bを介して第1及び第
2濾過槽9、10内を通過し貯溜槽6内に再び戻って循
環させられる。11は塩化カルシウム(CaCl2)を
内部に収容させた除湿塔であり、連通管12とバルブ1
3を介して脱硫酸化塔1へ接続されている。14は補助
除湿塔であり、連通管12より分岐した連通管15とバ
ルブ16を介して脱硫酸化塔1と連通している。この補
助除湿塔14は、除湿塔11のメンテナンス時に補助的
に使用するためのものである。17は内部に廃油を収容
させたガス吸着塔であり、送風機18と連通管19を介
して除湿塔11に接続されている。20は補助ガス吸着
塔であり、切り換えバルブ21と連通管22を介して連
通管19に接続されている。この補助ガス吸着塔20は
もう一つのガス吸着塔17のメンテナンス時に補助的に
使用するためのものである。23は内部に木炭を収容さ
せたガス吸収塔であり、送風機24と連通管25を介し
て、ガス吸着塔17に接続されている。26は同じく内
部に木炭を収容させた補助ガス吸収塔であり、切換バル
ブ27と連通管28を介して連通管25に接続されてい
る。
【00013】図2は図1の装置をさらに詳しく説明し
たもので、指示記号の同じものは図1のものと同じ部材
を指す。図面によれば第1濾過槽9内は仕切板9aによ
って仕切られ、その出口部分には軽石のような多孔質の
濾過物質9bを砕いて収容させた濾過室9cが設けられ
ている。第2濾過槽10内にはさらに細くした砕石や砂
を収容させて濾過層10aを形成させてある。除湿塔1
1の下部にはバルブ11aを介して内部で潮解した水溶
液を貯溜させる排液受皿11bが設置されている。
たもので、指示記号の同じものは図1のものと同じ部材
を指す。図面によれば第1濾過槽9内は仕切板9aによ
って仕切られ、その出口部分には軽石のような多孔質の
濾過物質9bを砕いて収容させた濾過室9cが設けられ
ている。第2濾過槽10内にはさらに細くした砕石や砂
を収容させて濾過層10aを形成させてある。除湿塔1
1の下部にはバルブ11aを介して内部で潮解した水溶
液を貯溜させる排液受皿11bが設置されている。
【00014】ガス吸着塔17は一対で一組となってお
り、内底部に排気ガスを分散させて噴出させる分散噴出
器17aが設置されると共に、内部に円筒部材17bで
囲われて撹拌翼17cが吊設され、塔外に設置した駆動
モータ17dによってゆっくりと廃油17e内で回転さ
せられるようになっている。
り、内底部に排気ガスを分散させて噴出させる分散噴出
器17aが設置されると共に、内部に円筒部材17bで
囲われて撹拌翼17cが吊設され、塔外に設置した駆動
モータ17dによってゆっくりと廃油17e内で回転さ
せられるようになっている。
【00015】次は、実際に上述した装置を用いて重油
の規格性状より重い廃油をを焼却炉で燃焼させた結果排
出された排気ガスの浄化処理を行ったところ次の表1の
ような測定値を得た
の規格性状より重い廃油をを焼却炉で燃焼させた結果排
出された排気ガスの浄化処理を行ったところ次の表1の
ような測定値を得た
【00016】※尚、表1の媒塵とNOx及びSOxの
測定方法は、媒塵についてはJISZ8808−199
2により、NOxについてはJISK0104−198
4の4.2フェノールジスルホン酸法により、SOxに
ついてはJISK0103−1988の6.3ec濁法
によった。
測定方法は、媒塵についてはJISZ8808−199
2により、NOxについてはJISK0104−198
4の4.2フェノールジスルホン酸法により、SOxに
ついてはJISK0103−1988の6.3ec濁法
によった。
【00017】
【表1】 この測定値を見ると、まず外気へ排出される排気ガスの
温度は、517℃から37℃にまで降下しており、外気
温を上げる効果は大幅に減少していることが解る。しか
し、埼玉県条例による排気ガスの排出基準は重油、灯油
及び軽油等を燃焼させるボイラーより排出される排気ガ
スで最大排気ガス量が1万Nm3/時以下のものが煤塵
で、0.30g/Nm3、SOxで0.011Nm3/
h、NOxで180ppmであり、廃棄物焼却炉で0.
50g/Nm3、SOxで0.343Nm3/h、NO
xで180ppmであることから、いずれもこの基準値
より大幅に下回っていることが解る。
温度は、517℃から37℃にまで降下しており、外気
温を上げる効果は大幅に減少していることが解る。しか
し、埼玉県条例による排気ガスの排出基準は重油、灯油
及び軽油等を燃焼させるボイラーより排出される排気ガ
スで最大排気ガス量が1万Nm3/時以下のものが煤塵
で、0.30g/Nm3、SOxで0.011Nm3/
h、NOxで180ppmであり、廃棄物焼却炉で0.
50g/Nm3、SOxで0.343Nm3/h、NO
xで180ppmであることから、いずれもこの基準値
より大幅に下回っていることが解る。
【00018】尚、以上の実施例において、水酸化カル
シウム水は20lの水に対し生石灰30ccの割合で混
合したものを用い、塩化カルシウムはブロック状に固化
したものを適当な大きさに砕いて用いた。廃油はガソリ
ンエンジンオイル、ディーゼルエンジンオイル、軽油を
用いるエンジンオイル等特に選ばずにさまざまな使用済
みエンジンオイルとして回収されてきた混合の廃油を用
いた。木炭は細片を用いても良いが、実施例のものは細
く砕く前の丸太状のものをそのまま並べて用いた。
シウム水は20lの水に対し生石灰30ccの割合で混
合したものを用い、塩化カルシウムはブロック状に固化
したものを適当な大きさに砕いて用いた。廃油はガソリ
ンエンジンオイル、ディーゼルエンジンオイル、軽油を
用いるエンジンオイル等特に選ばずにさまざまな使用済
みエンジンオイルとして回収されてきた混合の廃油を用
いた。木炭は細片を用いても良いが、実施例のものは細
く砕く前の丸太状のものをそのまま並べて用いた。
【00019】また、脱硫酸化塔1内部で排気ガスより
分離された煤煙や粉塵で水酸化カルシウム水上に浮遊す
る物質(SS)は、第1濾過槽9より回収され、廃棄さ
れる。弱アルカリ性になった処理水は最終的には水素イ
オン濃度を調整して排水されるが、上述した実験例での
処理水は次の表2ような分析結果を得ている。各含水物
質の計量方法は昭和49年9月30日環境庁告示第64
号によった。
分離された煤煙や粉塵で水酸化カルシウム水上に浮遊す
る物質(SS)は、第1濾過槽9より回収され、廃棄さ
れる。弱アルカリ性になった処理水は最終的には水素イ
オン濃度を調整して排水されるが、上述した実験例での
処理水は次の表2ような分析結果を得ている。各含水物
質の計量方法は昭和49年9月30日環境庁告示第64
号によった。
【00020】
【表2】 いずれも県条例の排水基準を下回るものであり、排水に
も問題は生じなかった。この処理水は約1カ月位をめど
に交換を行い、その際塩化カルシウム、廃油、木炭層も
同時に交換を行うことが望ましい。
も問題は生じなかった。この処理水は約1カ月位をめど
に交換を行い、その際塩化カルシウム、廃油、木炭層も
同時に交換を行うことが望ましい。
【00021】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
従来その処理に苦慮していた廃油を用い、処理水の排水
による二次公害を発生させることなく、各種工場や事業
所の各種ボイラーや焼却炉等より発生する排気ガスを、
各排出基準条例の基準値を大幅に上回る数値で浄化処理
することができるので、大気汚染やCO2等の炭素化合
物の大気への放出に伴う地球温暖化を有効に阻止するこ
とができるという作用効果を奏し得る。
従来その処理に苦慮していた廃油を用い、処理水の排水
による二次公害を発生させることなく、各種工場や事業
所の各種ボイラーや焼却炉等より発生する排気ガスを、
各排出基準条例の基準値を大幅に上回る数値で浄化処理
することができるので、大気汚染やCO2等の炭素化合
物の大気への放出に伴う地球温暖化を有効に阻止するこ
とができるという作用効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための説明図で
ある。
ある。
【図2】図1に係る装置の内部構造をさらに詳しく説明
するための説明図である。
するための説明図である。
【符号の説明】 1 脱硫酸化塔 2 処理槽 2a 第1処理塔 2b 第2処理塔 3 水噴射バルブ 4 粉砕器 5 散水手段 6 貯溜槽 9 第1濾過槽 9c 濾過室 10 第2濾過槽 10a 濾過層 11 除湿塔 14 補助除湿塔 17 ガス吸着塔 17a ガス分散噴出器 17c 撹拌翼 17d 駆動モータ 17e 廃油 20 補助ガス吸着塔 23 ガス吸収塔 26 補助ガス吸収塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/14 ZAB C 53/26 101 C 53/34 ZAB
Claims (4)
- 【請求項1】 各種工場や事業所から排出される燃焼排
気ガスを浄化処理するに当り、まず、燃焼排気ガスを高
速噴射する石灰水と接触させた後、該石灰水と共に粉砕
器へ衝突させ、次いで塩化カルシウム内を通過させて除
湿冷却を行い、次いで廃油内を通過させて炭素化合物を
吸収させ、さらに本炭層内を通過させることを特徴とす
る、燃焼排気ガスの浄化処理方法。 - 【請求項2】 燃焼排気ガスを高速噴射する石灰水と接
触させる脱流酸化塔と、この脱流酸化塔内にあって燃焼
排気ガスを高速噴射する石灰水と共に衝突させる粉砕器
と、石灰水を内部に浮遊する煤塵を除去しつつ前記脱流
酸化塔内へ循環させる循環手段と、前記脱流酸化塔内に
おいて処理された温度の高い含湿性の燃焼排気ガスを除
湿冷却させる除湿冷却塔と、この除湿冷却塔内で処理さ
れた燃焼排気ガスよりとくに炭素系有害物質を吸収させ
る廃油を用いたガス吸収塔と、このガス吸収塔で処理さ
れた燃焼排気ガスよりさらに有害物質を吸着させるガス
吸着塔とで構成したことを特徴とする、燃焼排気ガスの
浄化処理装置。 - 【請求項3】 除湿冷却塔、ガス吸収塔及びガス吸着塔
はそれぞれ補助除湿冷却塔、補助ガス吸収塔、及び補助
ガス吸着塔を設け、メンテナンス時に交互に切り換える
ことを特徴とする、請求項2記載の燃焼排気ガスの浄化
処理装置。 - 【請求項4】 ガス吸収塔内においては、燃焼排気ガス
の分散噴出器とオイルと燃焼排気ガスを混合させる撹拌
翼が設けられていることを特徴とする、請求項2記載の
燃焼排気ガスの浄化処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271946A JPH07116458A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 燃焼排気ガスの浄化処理方法並びに装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271946A JPH07116458A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 燃焼排気ガスの浄化処理方法並びに装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116458A true JPH07116458A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17507032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5271946A Pending JPH07116458A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 燃焼排気ガスの浄化処理方法並びに装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07116458A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001021289A1 (fr) * | 1999-09-24 | 2001-03-29 | Nasa Auto | Purificateur de gaz d'echappement |
CN100427177C (zh) * | 2001-07-24 | 2008-10-22 | 北京现代绿源环保技术有限公司 | 半干半湿烟气脱硫与处理方法及其系统 |
CN111013329A (zh) * | 2019-03-11 | 2020-04-17 | 北京诺维新材科技有限公司 | 一种废气的处理方法和系统 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5271946A patent/JPH07116458A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001021289A1 (fr) * | 1999-09-24 | 2001-03-29 | Nasa Auto | Purificateur de gaz d'echappement |
CN100427177C (zh) * | 2001-07-24 | 2008-10-22 | 北京现代绿源环保技术有限公司 | 半干半湿烟气脱硫与处理方法及其系统 |
CN111013329A (zh) * | 2019-03-11 | 2020-04-17 | 北京诺维新材科技有限公司 | 一种废气的处理方法和系统 |
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