JPH07115391B2 - 電動式射出装置 - Google Patents

電動式射出装置

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JPH07115391B2
JPH07115391B2 JP10451589A JP10451589A JPH07115391B2 JP H07115391 B2 JPH07115391 B2 JP H07115391B2 JP 10451589 A JP10451589 A JP 10451589A JP 10451589 A JP10451589 A JP 10451589A JP H07115391 B2 JPH07115391 B2 JP H07115391B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電動式射出装置に関し、より詳細には、加熱シ
リンダ内に収納されたスクリューの回転動及び直進動を
電動モータにより行う電動式射出装置に関する。
(従来の技術) 従来、プラスチック等の成形材料を成形用金型内に射出
して成形品を製造するようにした射出成形方法において
は、主として油圧式及び電動式により射出装置が用いら
れている。
ここで、まず、従来の油圧式射出装置について第5図を
参照しながら説明する。
この油圧式射出装置は、主としてホッパー71と、このホ
ッパーから投入された樹脂をシリンダー72内にて混練・
計量するスクリュー73と、このスクリューを回転駆動す
るモータ51と、混練された樹脂を射出する直動型シリン
ダ52とから構成され、モータ51と直動型シリンダ52は大
きな出力が容易に得られる油圧駆動タイプを採用するの
が一般的であった。
次に、第6図を用いて特公昭61−57168号公報に開示さ
れた電動式射出装置について説明する。
同図において、53は加熱シリンダ66内に収納されたスク
リューであり、このスクリューは後方に配設されたスク
リュー回転用被駆動ギア54に固定されている。56はガイ
ドバー57に摺動可能に案内される支持体であり、該支持
体はスクリュー回転用被駆動ギア54を回転可能に支持す
るとともに、先端がギア54の軸上に当接するボールネジ
58を嵌合したボールナット55を固着してある。また、上
記ボールネジ58には推進用被駆動ギア59が固着されてい
る。そして、スクリュー回転用被駆動ギア54と推進用被
駆動ギア59の各々は、モータ62の回転軸上に配設され、
クラッチ60、61により接続される駆動用ギア63、64に連
結されている。
またこの装置には、上記推進用被駆動ギア59の背後に背
圧ブレーキユニット65が設けてあり、スクリュー53の後
退動作をこのギア59の後方より押圧するようにしてあ
る。これにより、ホッパー74より加熱シリンダ66内に投
入された樹脂の混練・計量によってスクリュー53が後退
すると、ギア54および支持体56を介してボールナット55
が後退してボールギア58が回転せしめられ、これに従い
ギア59が回転せしめられる。この回転中のギア59の端面
を背圧ブレーキユニット65により押圧すると、両者間に
生ずるすべりトルクによってギア59の回転を制動でき、
こうしてスクリュー53に対する背圧を行なうようにして
ある。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上述した従来の射出装置には次に挙げるよう
な問題点があった。
すなわち、第5図に示すような油圧式射出装置において
は、 (1)油圧ポンプや配管設備等の周辺装置を要するた
め、射出成形機の設置スペースを広く必要とする。
(2)油圧駆動機器から発するオイルミスト等によりク
リーンな環境下で射出成形機を使用することが困難であ
る。
一方、第6図に示すような電動式射出装置においては、
油圧式射出装置のような問題点は解消されているが、 (1)背圧を付与するには、スクリュー後退時のボール
ナット等の直線動をボールネジ等の回転動に変換する力
と、ギア等の端面に押圧するブレーキによるすべりトル
クより発生する力との和によりこの背圧をコントロール
する必要があるため、背圧のためのパラメータが多くな
り(ボールネジ等の回転抵抗、ブレーキ板の摩擦力、ブ
レーキの発生出力等)、条件設定が複雑になる。
(2)回転駆動されるギアと推進駆動されるボールナッ
トを同一支持体により支持してスクリューと同時に移動
する構成としてあるため、支持体の回転止めのガイドが
必要となって駆動系周辺の配置スペースを広く要し、ま
た構成が複雑になる。
本発明はこのような問題点を解決するために成されたも
ので、その目的とするところは、スクリューの背圧を付
与するための装置、及びそのコントロール源を簡単な機
構により構成するとともに、スクリュー推進および回転
機構回りの小型化を可能にした電動式射出装置を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 上記のような課題を解決するために、本発明の電動式射
出装置は、加熱シリンダ内に収納されたスクリューの回
転動及び直進動を電動モータにより行う電動式射出装置
において、 前記スクリューの後部に、回転機構、直進機構及び背圧
機構の各々が、回転機構、直進機構、背圧機構の順、又
は直進機構、回転機構、背圧機構の順に前記スクリュー
と同軸上に配設され、 前記回転機構は、前記スクリューを回転するとともに前
記スクリューを軸方向に移動可能に設けた回転軸と、前
記回転軸に前記モータからの回転駆動力を伝える第1の
回転駆動力伝達機構とを有し、 前記直進機構は、両端に係止部を有するガイド軸と、前
記ガイド軸に摺動可能に嵌装され各係止部で係止するよ
うに設けられた中空ボールネジと、前記中空ボールネジ
と螺合するボールナットと、前記ボールナットに前記モ
ータからの回転駆動力を伝える第2の回転駆動力伝達機
構とを有し、 前記背圧機構は、背圧シリンダと、前記ガイド軸又は回
転軸を押圧するシリンダロッドとを有することを特徴と
する。
(作用) 上述したように、本発明の電動式射出装置は、シリンダ
ーに収容されたスクリューと、このスクリューを回転す
る回転機構と、スクリューを前進する前進機構と、スク
リューに背圧を与える背圧機構とを主要素とし、回転機
構及び前進機構がスクリューと同一軸上に、回転機構、
前進機構の順、または前進機構、回転機構の順に配設さ
れ、さらにスクリューに背圧を与える背圧機構が上記構
成の回転機構か又は前進機構の後部に設けられてなるも
のである。従って、これら各要素はスクリューの推進軸
上に順次配列された構成となり、例えば各要素を縦状に
配設することによって装置全体の設置面積が非常に小さ
くてすむ。
スクリューの回転機構は、このスクリューを回転する回
転軸と電動モータとが第1の回転駆動力伝達機構により
接続されてなり、これによりスクリューにモータの回転
駆動力を伝達することができる。
スクリューの前進機構は、両端に係止部を有するガイド
軸と、ガイド軸に摺動可能に嵌合され各係止部で係止す
るように設けられた中空ボールネジと、中空ボールネジ
と螺合するボールナットからなる機構に対して、上記ボ
ールナットと電動モータとが第2の回転駆動力伝達機構
により接続されてなり、これによりボールナットが回転
せしめられると中空ボールネジがガイド軸上を摺動する
ことにより該ボールネジがガイド軸の係止部を押し出し
てスクリューに推進力を与えることができる。
このような構成の射出装置においては、第1及び第2の
回転駆動力伝達機構にクラッチ機構を設けて、このクラ
ッチの切り替えにより各回転駆動力伝達機構の駆動源を
1個の電動モータにより構成することができる。
スクリューの背圧機構は、背圧シリンダとこれに設けら
れたシリンダロッドとを有し、このシリンダ−ロッドが
上記回転機構または前進機構に作用することによりスク
リューに対して背圧を与えることができる。この背圧機
構は、シリンダー駆動によるものであるから構成が簡単
であり、そのコントロール源も簡単な機構により構成す
ることができる。
(実施例) 以下、本発明の1実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図(a)は本実施例に係る電動式射出装置の概略的
断面図、第1図(b)は第1図(a)におけるII−II断
面図、第1図(c)は第1図(a)におけるIII−III断
面図、第2図は第1図における回転機構、直進機構、背
圧機構、クラッチ及び電動モータ付近の斜視図、第3図
(a)〜(e)は本実施例の動作説明図、第4図は本実
施例装置による射出成形のフローチャートである。
本実施例の電動式射出装置は、第1図および第2図に示
すように、過熱シリンダー1内に収容されたスクリュー
2と、スクリュー2にピン4により固定されたスプライ
ン軸3と、スプライン軸3の上方に不図示のボルト等に
より連結され上端にストッパ板7が固着された中空ボー
ルネジガイド軸5と、ボールネジガイド軸5に摺動可能
に嵌装された中空ボールネジ6と、ガイド軸5の上方に
設けられガイド軸5のストッパ板7とはスラストベアリ
ング35を介して当接するシリンダーロッド33とを縦方向
に同一直線状に配して構成したものである。
過熱シリンダー1にはパイプ28を介して成形材料を過熱
シリンダー1内に供給するホッパ29が連結されている。
19は、これらの構成要素と平行に配置され、制御装置30
により制御される電動モータであり、過熱シリンダー1
を固定保持した射出ユニットベース21に固設されてい
る。この電動モータ19にはジョイントスリーブ20を介し
て入力軸18が連結されている。入力軸18には上下に2つ
のクラッチ16、17(クラッチ16を計量・混練クラッチと
称し、クラッチ17を射出クラッチと称する)が固着され
ている。計量・混練クラッチ16は入力タイミングプーリ
14に接続可能とされ、このプーリはタイミングベルト12
を介して上記スプライン軸3に嵌合されたスプラインナ
ット8外周に固設された出力側タイミングプーリ10に連
結されている。従って、クラッチ16をプーリ14に接続す
ると、電動モータ19の回転駆動によりプーリ14、タイミ
ングベルト12、タイミングプーリ10、スプラインナット
8を介してスプライン軸3が回転し、これによりスクリ
ュー2が回転する。クラッチ17は入力側タイミングプー
リ15に接続可能とされ、プーリ15はタイミングベルト13
を介してボールナット6に固着された出力側タイミング
プーリ11に連結されている。従って、クラッチ17をプー
リ15に接続すると、電動モータ19の回転駆動によりプー
リ15、タイミングベルト13、タイミングプーリ11を介し
てボールナット9が回転し、これに伴って中空ボールネ
ジ6が上下動する。なお、中空ボールネジ6には、断面
を第1図(b)に示すような突起片31が付設され、この
突起片31の二又状先端部に上記射出ユニットベース21に
固着された(不図示)案内棒32を嵌合させることによ
り、ボールナット9の回転に伴い中空ボールネジ6が回
転せずに、ガイド軸5に対して直進動のみできるように
してある。
中空ボールネジ6は、上記のようにガイド軸5に摺動可
能に嵌装され、ボールナット9の回転に伴い上下動する
ように構成されているが、ガイド軸5の上端は中空ボー
ルネジ6より大径のストッパ板7が固着され、ガイド軸
5の下端は同じく中空ボールネジ6より大径のスプライ
ン軸3に固設されているから、中空ボールネジ6が上下
動すると、上方においてはストッパ板7に当接し、下方
においてはスプライン軸3に当接する。従って、ストッ
パ板7、ガイド軸5、スプライン軸3およびスクリュー
2は、上記したように互いに一体的に固定されているか
ら、電動モータ19の回転駆動に連動するボールナット9
の回転に伴い中空ボールネジ6が上下動して上方のスト
ッパ板7あるいはスプライン軸3を押し出すことによ
り、スクリュー2を加熱シリンダー1内にて上下動する
ことができる。
背圧シリンダー22は、射出ユニットベース21に取り付け
られ(不図示)、上記のようにストッパ板7、ガイド軸
5、スプライン軸3およびスクリュー2と同一直線上に
配置され、上記シリンダーロッド33を上下動せしめる。
これにより、シリンダーロッド33を降下させてストッパ
板7を押圧し、スクリュー2に対して背圧をかけること
ができる。なお、23は背圧シリンダの圧力調整機であ
り、チューブ34を介して、背圧シリンダ22と連結され、
不図示の圧縮流体(空気等)供給源に連結されている。
背圧シリンダ22の押圧コントロールは圧力調整機23によ
り圧縮流体の圧力コントロールをすることにより行な
う。
このような構成からなる背圧機構により、成形材料の計
量・混練によりスクリュー前方に次第に蓄積される溶融
成形材料に生じる圧力に抗してスクリュー2に推力を付
与することができ、これにより背圧をかけない時に溶融
成形材料内に生じる気泡等の発生を防止することができ
る。又、本実施例の背圧機構は、上記のように背圧シリ
ンダ22の押し出し動作により行なうように構成してある
から、構成が簡単であり、そのコントロール源も簡単な
機構により構成でき、調整も容易に行なうことができ
る。
シリンダーロッド33の下方端に設けられ、ストッパ板7
に当接するようにしたスラストベアリング35は、第1図
(c)に示すように、2個のアンギュラベアリング36,3
7を対称に重ね、ベアリング36,37の内レースをシリンダ
ロッド33の段違い部及びシリンダロッド33の先端より螺
合されたナット38により固定し、また外レースを肩部39
を持つ円筒部材40及び突出部41を有する円筒部材42によ
り挟んで固定してあり、シリンダロッド33がストッパ板
7に当接したとき、円筒部材40,42が回転し、シリンダ
ロッド33はベアリング36,37が介在しているため回転し
ない。
24,25,26,27はスクリュー2、または中空ボールネジ6
のストロークを検出するためのセンサ群で、24はサック
バック完了検出センサ、25は計量完了検出センサ、26は
スクリュー・オーバーラン検出センサ、27は中空ボール
ネジ待機位置センサである。以上の各センサ24,25,26,2
7は射出ユニットベース21について適宜移動して、検出
位置を調整できるように取り付けられている。
なお、第1図(a)には図示していないが、実際に射出
成形を行う場合には、加熱シリンダ1の先端に成形用金
型が配置され、またこの金型の開閉、あるいは型締めの
ための装置等が配設されている。
また、本実施例では、金型キャビティ内の成形品の保圧
時間、冷却時間を計測するために、保圧タイマー、冷却
タイマーが制御装置30内に装備されているものとする。
次に、以上のように構成された本実施例の電動式射出装
置の動作について第3図(a)〜(e)の動作図及び第
4図のフローチャートを参照しながら説明する。なお、
括弧内のSで示される記号は第4図のフローチャートの
ステップを示す。
第3図(a)は、中空ボールネジ6が中空ボールネジ待
機位置センサ27をONする位置にあり、同時に背圧シリン
ダー22及び計量クラッチ16もONの状態にある(S1)。こ
のとき、モータ19が時計回り(CW;クロックワイズ)に
回転され(S2)、スクリュー2が、タイミングベルト1
2、スプラインナット8、スプライン軸3を介して回転
され、過熱シリンダー1内に供給された成形材料を計量
・混練しつつ過熱シリンダー1内を上昇する。これと同
時に、背圧シリンダ22によりストッパー板7、ガイド軸
5、スプライン軸3を経てスクリュー2に背圧が与えら
れる。
次いで、スクリュー2が第3図(b)に示す状態まで上
昇すると、計量完了検出センサ25がONの信号を受ける
(S3)。ここでモータ19が停止され(S4)、また、計量
・混練クラッチ16及び背圧シリンダ22がOFFとなり(S
5)、計量・混練が完了する。
一方、上記のようにシリンダ1内で成形材料の計量・混
練が行なわれているとき、前ステップで計量・混練され
た成形材料がこのシリンダー1の下方に設けられた金型
(不図示)内に収容され、ここで保圧、冷却、および成
形品の取り出しが行なわれる。しかしてこの時、シリン
ダー1内にて混練された成形材料がシリンダ1の射出口
から漏れるのを防止するためにサックバックを行なう必
要がある。
そこで、上記のようにシリンダ1内での計量・混練が終
了し、モータ19がOFFし(S4)、計量・混練クラッチお
よび背圧シリンダをOFFする。ここで、射出クラッチ17
をONすると(S6)、モータ19が時計回り(CW)に回転さ
れる(S7)。これにより、タイミングベルト13、ボール
ナット9を介して中空ボールネジ6が上昇すると、スト
ッパ板7が突上げられサックバックが行なわれる。この
サックバックは、上記のように中空ボールネジ6が第3
図(c)に示すサックバック完了検出センサ24をONする
位置に上昇する(S8)まで行なわれる。このとき、モー
タ19が停止され(S9)、サックバックが完了する。な
お、第3図(c)において、aはサックバックストロー
ク、bはサックバック時の中空ボールネジ移動ストロー
クである。
上記のようにサックバックが完了し、その後冷却タイマ
ーがカウントアップする(S10)と、金型の型締めを解
いて(S11)型開きを行ない(S12)、成形品を取り出し
た(S13)後、再び型閉じをして(S14)型締め(S15)
を行う。
次に、上記のように型締めされた金型内に混練された成
形材料を射出するために、モータ19を反時計回り(CCW;
カウンタ・クロック・ワイズ)に回転させる(S16)。
この時、射出クラッチ17は引続きONの状態にあるから、
モータ19を反時計回りに回転すると、中空ボールネジ6
に下向きの推力が与えられる。この際、中空ボールネジ
6はまず空送りされ、その後、第3図(d)に示すよう
に、中空ボールネジ6の下端部がスプライン軸肩部3aに
当ってスクリュー2が下方に押し出され、金型内への射
出が行なわれる。なお、背圧シリンダ22はOFFされてい
るため、シリンダロッド33は第3図(c)の位置に留ま
ったままとなる。
射出時のモータ19の制御は制御装置30で行い、射出完了
時のモータ19の消費電流値の変化を検出して(S18)、
射出のためのモータの制御を速度制御(S17)から電流
値制御(S19)に切換え、これにより射出が完了し、成
形材料に一定の圧力をかける保圧の状態に移行する。す
なわち、モータ19の回転数を一定にしてボールネジ6の
降下速度を一定にし、射出を一定速度で行なう。ところ
が、この射出の際には、金型キャビティ内に成形材料が
充填されるにつれて成形材料の圧力が高くなるため、上
記のように一定の射出速度を保持するには、次第により
多くの電流をモータ19に流さなければならない。従っ
て、一定の電流値を定めておいて、消費電流値がこの一
定値に達したときを射出の完了時とすることにより、消
費電流値の計測により射出の完了時を検知することがで
きる。そして、この射出完了時に、モータ19に付与する
電流の値が一定となるような制御に切換えることによ
り、金型キャビティ内の成形材料に一定の圧力をかけて
保圧を行なうことができる。
なお、モータ19を電流値制御に切換えた後、保圧タイマ
ーのカウントを開始する(S19)。第3図(d)が射出
完了状態とすると、cは中空ボールネジ移動ストロー
ク、dは射出ストロークである。なお、26はスクリュー
・オーバーラン検出センサであり、正常動作においては
センサ26よりも上方の位置で射出完了状態となる。
次に、保圧タイマーがカウント・アップすると(S2
0)、モータ19を停止して保圧を完了し、冷却タイマー
のカウントを開始する(S21)。
上記のように保圧が完了すると、次の計量・混練に備え
るため、射出クラッチ17をONの状態に保ったままモータ
19を時計回りに回転させ(S22)、中空ボールネジ6を
中空ボールネジ待機位置センサ27がONになるまで引き上
げて、中空ボールネジ待機位置センサ27をONした(S2
3)ところで、モータ19が停止し(S24)、中空ボールネ
ジ6を、第3図(e)に示すように、その位置に待機さ
せる。また、このとき、射出クラッチ17をOFFする(S2
5)。なお、第3図(e)において、eは中空ボールネ
ジ移動ストロークである。
上記のようなステップを経た後、再び計量クラッチ16及
び背圧シリンダをONし(S1)、上記のステップを繰り返
すことにより、成形材料の混練・計量、背圧、サックバ
ックおよび射出を行なうことができる。
上記のように、本実施例は、スクリューの推進軸上にス
クリュー回転用スプライン軸、スクリュー推進用中空ボ
ールネジ等を縦形に同一直線上に配置し、計量時の背圧
コントロールをガイド軸5後端に設けられたシリンダー
に供給する空気等の圧縮流体の圧力コントロールにより
行なうようにしたので、背圧装置の簡略化と調整の容易
化が可能となる。又、同時に、スクリュー推進・回転機
構回りの小型化が可能となる。
特に、本実施例は射出装置を縦型としたため、設置面積
における横幅、奥行が減少し、従来成形機を設置できな
かった組立ラインの中等に容易に導入できるようになっ
た。
更に、本実施例は1個の電動モータ19と2個のクラッチ
16,17により計量・混練、サックバック、射出等のスク
リューの一連の動作を行わせることとしたため、より安
価な射出装置が可能となった。
なお、上記実施例においては、スクリュー2の後端にス
プライン軸3を設け、その後端に中空ボールネジガイド
軸5を設けたが、スクリューの後端に中空ボールネジガ
イド軸を設け、その後端にスプライン軸を設けて、直進
機構、回転機構の順にすることも可能である。この場
合、背圧シリンダはスプライン軸後端を押圧するように
設けられる。
なお、上記実施例はガイド軸5をスプライン軸3より小
径とし、ガイド軸5とスプライン軸3との境界部を中空
ボールネジ6の下方の係止部としたが、ガイド軸5がス
プライン軸3より大径の場合等は、中空ボールネジの径
よりも大径のフランジ部等を該境界部に設けることによ
り、中空ボールネジの係止部が形成される。
また、上記実施例は回転機構の回転軸をスプライン軸と
し、回転駆動力伝達機構をタイミングプーリー14、タイ
ミングベルト12、タイミングプーリー10、スプラインナ
ット8としたが、回転軸を幅広のギアとし、また入力軸
18にこれと噛み合うギアを取り付け、入力軸18に取り付
けられたギアが幅広のギアと摺動可能に回転力を伝達す
る構成としてもよい。
また、直進機構においても、タイミングベルト13を用い
る代わりに、ボールナット9にギアを取り付け、また、
入力軸18にもこれと噛み合うギアを取り付け、これを直
進機構における回転駆動力伝達機構としてもよい。
更に、上記実施例は1個のモータ19及び2個のクラッチ
16,17により回転機構及び直進機構を駆動するように構
成してあるが、クラッチを廃し、回転機構及び直進機構
にそれぞれ1個ずつの電動モータ1を用いてもよい。
さらに又、上記実施例は縦型成形機であるが、本発明は
横型成形機へも容易に適用可能である。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の電動式射出装置は、シリ
ンダーに収容されたスクリューと、このスクリューを回
転する回転機構と、スクリューを前進する前進機構と、
スクリューに背圧を与える背圧機構とがスクリューの推
進軸上に順次配列された構成とされているから、スクリ
ューの前進及び回転機構回りの小型化が可能となり、例
えば各要素を縦状に配設することによって装置の設置面
積が非常に小さくてすむ。
又、本発明の射出装置は、スクリューの回転動及び前進
動を電動モータにより駆動する構成とされているから、
装置周辺の環境を常に清浄に保つことができる。
さらに、スクリューの回転動及び前進動の駆動をクラッ
チ機構を備えた1個の電動モータにより行なう構成とす
れば、射出装置に要するコストが安価にすむ。
又、本発明において、スクリューの背圧機構は背圧シリ
ンダの押し出し動作により行なうことができるから構成
が簡単となり、そのコントロール源も簡単な機構により
構成することができ、調整も容易に行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の1実施例に係る電動式射出装置
の概念説明図、第1図(b)は第1図(a)におけるII
−II断面図、第1図(c)は第1図(a)におけるIII
−III断面図、第2図は第1図における回転機構、直進
機構、背圧機構、クラッチ、電動モータ付近の斜視図、
第3図及び第4図はそれぞれ上記実施例の動作説明図及
びフローチャート、第5図は従来における油圧式射出装
置の構成図、第6図は従来における電動式射出装置の構
成図である。 1…加熱シリンダ 2…スクリュー 3…スプライン軸 3a…スプライン軸肩部 5…中空ボールネジガイド軸 6…中空ボールネジ 7…ストッパ板 8…スプラインナット 9…ボールナット 10,11…出力側タイミングプーリー 12,13…タイミングベルト 14,15…入力側タイミングプーリー 16,17…クラッチ 18…入力軸 19…電動モータ 21…射出ユニットベース 22…背圧シリンダ 23…圧力調整機 24…サックバック完了検出センサ 25…計量完了検出センサ 26…スクリュー・オーバーラン検出センサ 27…中空ボールネジ待機位置センサ 30…制御装置 33…シリンダロッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱シリンダ内に収納されたスクリューの
    回転動及び直進動を電動モータにより行う電動式射出装
    置において、 前記スクリューの後部に、回転機構、直進機構及び背圧
    機構の各々が、回転機構、直進機構、背圧機構の順、又
    は直進機構、回転機構、背圧機構の順に前記スクリュー
    と同軸上に配設され、 前記回転機構は、前記スクリューを回転するとともに前
    記スクリューを軸方向に移動可能に設けた回転軸と、前
    記回転軸に前記モータからの回転駆動力を伝える第1の
    回転駆動力伝達機構とを有し、 前記直進機構は、両端に係止部を有するガイド軸と、前
    記ガイド軸に摺動可能に嵌装され各係止部で係止するよ
    うに設けられた中空ボールネジと、前記中空ボールネジ
    と螺合するボールナットと、前記ボールナットに前記モ
    ータからの回転駆動力を伝える第2の回転駆動力伝達機
    構とを有し、 前記背圧機構は、背圧シリンダと、前記ガイド軸又は回
    転軸を押圧するシリンダロッドとを有することを特徴と
    する電動式射出装置。
  2. 【請求項2】前記第1の回転駆動力伝達機構と前記第2
    の回転駆動力伝達機構とが一個の電動モータに接続さ
    れ、各々の回転駆動力伝達機構に設けたクラッチの切り
    替えにより前記モータからの回転駆動力を伝達すること
    を特徴とする請求項1記載の電動式射出装置。
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