JPH07115313A - 自動車用の高周波ガラスアンテナ - Google Patents

自動車用の高周波ガラスアンテナ

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JPH07115313A
JPH07115313A JP25046993A JP25046993A JPH07115313A JP H07115313 A JPH07115313 A JP H07115313A JP 25046993 A JP25046993 A JP 25046993A JP 25046993 A JP25046993 A JP 25046993A JP H07115313 A JPH07115313 A JP H07115313A
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JP
Japan
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antenna
conductor
automobile
ground conductor
opening
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Application number
JP25046993A
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English (en)
Inventor
Fumitaka Terajima
文貴 寺島
Kiyoshi Shibata
潔 柴田
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07115313A publication Critical patent/JPH07115313A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】UHF、特にGPS電波を良好に受信する。 【構成】ガラス板1に、線状のアンテナ導体4を、開口
部を有する多角状に設け、アンテナ導体4の開口部付近
の両端の一端を給電部3に接続し、他端をアース導体2
に接続し、アース導体2の面積を所定の面積とした。好
ましくは給電部3をアース導体2に近接させた。又は給
電部3をアース導体2の切り欠き部の中に設けた。更に
アンテナ導体4に分岐線10を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、300MHz〜3GH
z(UHF帯)の電波受信に適し、受信感度及び指向性
に優れた自動車用の高周波ガラスアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の位置検出の手段として人工衛星
を用いた Global Positioning System(GPS)があ
る。GPS人工衛星用のアンテナについては、誘電体基
板の表面及び裏面に導体層を形成してアンテナ導体及び
接地導体としたマイクロストリップアンテナのアンテナ
導体と接地導体との間に励起した受信信号を前置増幅回
路によって増幅するGPSアンテナが既に市販されてい
る。
【0003】この従来のGPSアンテナは、取り付け金
具等によって自動車のルーフ上等に固定するか、又は窓
等の自動車開口部付近の車室内に固定して使用されてい
た。しかし、従来のGPSアンテナは形状が大きく、ル
ーフ上等に設置した場合、美感上好ましくないという問
題があり、更に盗難の危険性が高い。また、車外に設置
されるため、経時変化を生じるという問題があった。
【0004】また、自動車の窓付近の車室内に設置した
場合、取り付けに広いスペースが必要であること、更に
電波が車室内に入り込む自動車の窓を設置位置から見た
場合、視野角が狭くなるために受信範囲が狭くなるとい
う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来技
術が有していた前述の欠点を解消しようとするものであ
る。すなわち、車室内に設置できるために盗難の危険性
が少なく、経時変化も少なく、美感を損ねない小型アン
テナを提供すると同時に、車室内に設置した場合でも広
い受信範囲が得られ受信感度等に優れた自動車用の高周
波ガラスアンテナを新規に提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、自動車の窓のガラス板
に、線状又は帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略
円状、略楕円状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開
口部付近の両側の2つの端部のうち、1の端部を給電部
に接続し、残る1の端部をアース導体に接続した自動車
用の高周波ガラスアンテナであって、アース導体の面積
を2.5cm2 以上にしたことを特徴とする自動車用の
高周波ガラスアンテナを提供する。
【0007】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガ
ラスアンテナであって、アース導体の面積を2.5cm
2 以上にし、給電部及び給電部近傍のアンテナ導体とア
ース導体とを容量結合する範囲に近接させたことを特徴
とする自動車用の高周波ガラスアンテナを提供する。
【0008】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガ
ラスアンテナであって、アース導体側のアンテナ導体の
端部から給電部側のアース導体の端部までの距離がアン
テナ導体の内側の横幅の50%以上になるように、アー
ス導体を給電部の方向に延長させたことを特徴とする自
動車用の高周波ガラスアンテナを提供する。
【0009】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガ
ラスアンテナであって、給電部の全部又は一部をアース
導体の領域内に設けられた切り欠き部の中に設けたこと
を特徴とする自動車用の高周波ガラスアンテナを提供す
る。
【0010】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガ
ラスアンテナであって、アース導体の面積を2.5cm
2 以上にし、アース導体の少なくとも一部をアンテナ導
体によって囲むようにアンテナ導体を設けたことを特徴
とする自動車用の高周波ガラスアンテナを提供する。
【0011】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガ
ラスアンテナであって、給電部の全部又は一部をアース
導体の領域内に設けられた切り欠き部の中に設け、アー
ス導体の少なくとも一部をアンテナ導体によって囲むよ
うにアンテナ導体を設けたことを特徴とする自動車用の
高周波ガラスアンテナを提供する。
【0012】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアー
ス導体間に生じる受信信号を窓のガラス板上に設けた前
置増幅回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高
周波ガラスアンテナであって、アース導体の面積を2.
5cm2 以上にしたことを特徴とする自動車用の高周波
ガラスアンテナを提供する。
【0013】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアー
ス導体間に生じる受信信号を窓のガラス板上に設けた前
置増幅回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高
周波ガラスアンテナであって、アース導体の面積を2.
5cm2 以上にし、給電部及び給電部近傍のアンテナ導
体とアース導体とを容量結合する範囲に近接させたこと
を特徴とする自動車用の高周波ガラスアンテナを提供す
る。
【0014】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアー
ス導体間に生じる受信信号を窓ガラス板上に設けた前置
増幅回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高周
波ガラスアンテナであって、給電部の全部又は一部をア
ース導体の領域内に設けられた切り欠き部の中に設けた
ことを特徴とする自動車用の高周波ガラスアンテナを提
供する。
【0015】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円
状又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両
側の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残
る1の端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアー
ス導体間に生じる受信信号を窓ガラス板上に設けた前置
増幅回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高周
波ガラスアンテナであって、前置増幅回路と容量結合さ
れる範囲内にある窓のガラス板の一部、ケースの外部又
はケースの内部の少なくとも1つに前置増幅回路と電気
的に接続されている島状導体を設けたことを特徴とする
自動車用の高周波ガラスアンテナを提供する。
【0016】また、自動車の窓のガラス板に、線状又は
帯状のアンテナ導体を開口部を有する略円状、略楕円状
又は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側
の2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る
1の端部をアース導体に接続し、給電部の受信信号を窓
のガラス板上に設けられた増幅回路によって増幅させて
受信機へ送る自動車用の高周波ガラスアンテナであっ
て、給電部の全部又は一部をアース導体の領域内に設け
られた切り欠き部の中に設け、前置増幅回路と容量結合
される範囲内にあるガラス板の一部、ケースの外部及び
ケースの内部の少なくとも1つに前置増幅回路と電気的
に接続されている島状導体を設けたことを特徴とする自
動車用の高周波ガラスアンテナを提供する。
【0017】また、給電部及び給電部近傍のアンテナ導
体の少なくとも一方と容量結合される範囲の窓のガラス
板に1つ又は複数の分離導体を設けたことを特徴とする
上記自動車用の高周波ガラスアンテナを提供する。
【0018】また、アンテナ導体に分岐線、ループ状導
体及び容量結合部の内少なくとも1つを、1つ又は複数
設けたことを特徴とする上記自動車用の高周波ガラスア
ンテナを提供する。
【0019】以下、図面にしたがって、本発明を詳細に
説明する。図1は、本発明の高周波ガラスアンテナの基
本的構成を示す斜視図である。図1において、1は自動
車の窓のガラス板、2はアース導体、3は給電部、4は
アンテナ導体、5a,5bは、前置増幅回路を収納した
ケース6の脚部、7は受信信号を受信機(不図示)等へ
送出するための中継端子である。
【0020】図2は、図1に示すアース導体2、給電部
3及びアンテナ導体4の正面図である。図2において、
90はアンテナ導体4の開口部、4aは、給電部3側の
アンテナ導体4の端部、4bはアース導体2側のアンテ
ナ導体4の端部、kはアンテナ導体4の内側の横幅、a
0 は端部4b(アンテナ導体4の線幅の中心)と給電部
3側のアース導体2の端部2aとの距離を示す。
【0021】図1、図2に示すように、本発明の高周波
ガラスアンテナは自動車の窓のガラス板1に、線状又は
帯状のアンテナ導体4を、開口部90を有する略円状、
略楕円状又は略多角状に設け、アンテナ導体4の開口部
90付近の両側の2つの端部のうち、1の端部を給電部
3に接続し、残る1の端部をアース導体2に接続したも
のである。
【0022】アンテナ導体4に励起された受信電波は脚
部5aで給電され、ケース6に内蔵されている前置増幅
回路に送られて増幅される。増幅された出力は、中継端
子7及び中継端子7に接続されたケーブルを経て別に設
置された受信機(不図示)に入力される。アース導体2
及び脚部5bは受信機のアースに接続される。また、前
置増幅回路を駆動させる電源は受信機より、同軸ケーブ
ル、中継端子7を経て前置増幅回路に供給される。すな
わち前置増幅回路の出力と電源は重畳されている。ただ
し、電源供給の方法はこれに限定されず、他の方法であ
ってもよい。
【0023】前置増幅回路は、通常使用される半導体の
増幅回路ばかりでなく、共振回路、インピーダンスマッ
チング回路等も含むものとする。
【0024】アンテナ導体4の形状については、線状又
は帯状の導体パターンが、略円状、略楕円状、略三角
形、略多角形状であるものが好ましい。略三角形、略多
角形となる場合は、頂点となる部分にアールをつけても
よい。また、本発明は300MHz〜3GHzの周波数
帯域の受信に適したものであるが、アンテナ導体4の長
さが、受信電波の1波長の45〜150%の範囲が受信
特性上適当であり、80〜120%の範囲がより望まし
い。
【0025】アンテナ導体4は線状又は帯状であり、ア
ンテナ導体4の幅は、0.2〜5mmが適当である。
0.2mm以下であるとガラス板1上への形成が困難と
なり、5mm以上では視界の障害となるからである。
【0026】UHF帯においては、アンテナ導体4の形
状にかかわらず、受信利得はほぼ図3のようなカーブを
描く傾向にある。ただし、図3の受信特性は、アンテナ
導体4とアース導体2とをほぼ平行に5mmに近接さ
せ、近接部分の幅を10mmとした場合のものである。
図3に示す受信特性の傾向は特にアンテナ導体4とアー
ス導体2とを容量結合させた場合に顕著に現われる。ア
ンテナ導体4とアース導体2とを0.1mm〜20mm
以内に近接させると通常、容量結合する。
【0027】したがって、アース導体2の面積は受信利
得向上の点で2.5cm2 以上が必要であり、6cm2
以上がより望ましく、8cm2 以上が特に望ましい。ま
たアンテナ全体の小型化の点も考慮すると、12cm2
以下が好ましい。なお、アース導体2の形状等によって
はアース導体2の面積は、2.5cm2 未満であっても
よい場合がある(例えば、後述する図12の場合等があ
る)。
【0028】アース導体2の形状は、四角形に限定され
ず、略多角形,略円,略楕円等でもよいが、図2に示す
アンテナ導体4の端部4bとアース導体2の端部2aと
の距離a0 が長い方が好ましい。すなわち、アース導体
2が給電部3の方向へ長い形状が好ましい。電気影像の
効果がより強くなるからである。
【0029】アース導体2が略長方形の場合にはアース
導体2の縦幅(図2のb)、距離a0 及び受信利得の関
係は以下の表1のようになる(ただし、表1の各受信利
得は距離a0 が横幅kの25%のものとの対比とす
る)。
【0030】
【表1】
【0031】以上のように距離a0 が長ければ受信利得
は向上し、UHF帯全域でこのような傾向にある。また
アンテナ導体4の形状にはほとんど左右されずこの傾向
があり、アース導体2の形状が略円状、略楕円状、略三
角形状等であってもほぼ同様であり、したがって距離a
0 は横幅kの50%以上が適当であり、100%以上が
より望ましく、120%以上が特に望ましい。
【0032】アンテナ導体4、アース導体2及び給電部
3の材質についてはAg(銀)が好ましいが、Ag−P
d(パラジウム)、又は他の金属膜等でも可能である。
アンテナ導体4の膜厚は10μm〜200μmの範囲が
好ましい。脚部5a,5bの材質については真ちゅう、
銅、その他の金属でもよく、また脚部5a,5bのアー
ス導体2及び給電部3への接合は、半田付けでも導電性
接着剤等を用いてもよい。
【0033】中継端子7自体のインピーダンスは以下の
各実施例では50Ωのものを使用したが、これに限定さ
れず、使用される同軸ケーブル等のケーブル及び前置増
幅回路の出力インピーダンスとインピーダンスマッチン
グされることが好ましい。
【0034】図4は自動車後部の断面図であり、アンテ
ナ取り付け位置と受信範囲の関係を示している。また、
図5は、本発明の高周波ガラスアンテナをリヤーの窓の
ガラス板1上(車内側)に設けた場合の斜視図である。
図4,図5においては、41は本発明の高周波ガラスア
ンテナである。また、図4において仰角方向の受信可能
範囲(角度)はA(度)である。42は従来のマイクロ
ストリップアンテナを使用したGPSアンテナであり、
座席後部のサンデッキに設置している。マイクロストリ
ップアンテナ42の場合の受信可能範囲(角度)はB
(度)であり、 A>B となっていることがわかる。
【0035】また、図4、図5において、αはリヤーの
窓のガラス板1と水平線のなす角である。
【0036】
【実施例】
[実施例1]図1,図2に示す高周波ガラスアンテナを
作製した。図1において、10は必要に応じて設けられ
るインピーダンス調整用等の機能を有する分岐線である
が、実施例1では設けなかった。
【0037】実施例1ではアンテナ導体4は1575.
42MHzのGPS信号を受信することを目的として設
計した。アンテナとして61mm×61mmの四角形状
のアンテナ導体4を採用している(給電部3及びアース
導体2の部分は含まないものとする)。なお、アンテナ
導体4は四角形の一辺がなく、この一辺に当る部分が図
2に示す開口部90となる。アンテナ導体4はAgペー
ストを使用して膜厚約50μm、線幅1mmでガラス板
1上に印刷後、焼成して形成した。アース導体2、給電
部3の材質、ガラス板1への形成方法、膜厚はアンテナ
導体4と同様とした。脚部5a及び5bと、給電部3及
びアース導体2とは半田によって接続した。
【0038】アース導体2の寸法は、30mm×30m
m、給電部の寸法は10mm×10mmとした。ケース
6は50×16×4mmのエポキシ樹脂製のものを使用
した。脚部5a及び5bは板厚0.5mmの真ちゅうに
錫メッキを施しているものを使用した。中間端子7は、
内部導体が樹脂で覆われ、更にこの樹脂が外部導体で覆
われた構造のいわゆる同軸型の端子であり、φ2.5m
m、長さ4mmの円筒形状で50Ωの特性インピーダン
スのものを使用した。前置増幅回路は、35dBの利得
のものを使用した。
【0039】実施例1の高周波ガラスアンテナを図4、
図5に示すように自動車のリヤーの窓のガラス板1に設
け、指向性を測定した。この場合、αは30°とした。
【0040】図6は実施例1の指向性と受信可能範囲を
示しており、図7は比較例(従来のマイクロストリップ
アンテナを用いたGPSアンテナ)の受信利得と受信可
能範囲を示している。図6、図7に示すそれぞれの角度
は、図4に示す自動車の前後方向の角度と一致し、GP
S人工衛星の存在する方向を示す。例えば、図4、図6
に示す「0°」となる場合には、図4において右の方向
にGPS人工衛星が存在する。図6及び図7に示す特性
はダイポールアンテナ比の利得を示しており、前置増幅
回路の出力電圧を測定して作成した。これによって実施
例1の高周波ガラスアンテナは受信可能範囲も広く、受
信可能範囲内の受信利得も優れていることがわかる。
【0041】なお、図7にその指向性を示す比較例につ
いては比誘電率2.7,62×66×5(mm)のフッ
素樹脂板の片面に61×65(mm)の長方形の導体層
を接地導体として形成し、残る他方の面に53×56
(mm)の長方形の導体層をアンテナ導体として形成し
た市販のマイクロストリップアンテナを使用した。比較
例に使用した前置増幅回路の利得は、実施例1に使用し
たものと同一とした。このマイクロストリップアンテナ
の取付けについては、図4の42に示すようにした。
【0042】ガラス板1へのアース導体2,アンテナ導
体4,給電部3の材質、形成方法、膜厚、ケース6の給
電部3等への取付方法、その他の実装方法については、
特に記載しない限り、以下に記載するすべての各実施例
は実施例1と同様とする。
【0043】[実施例2]アンテナ導体4に、長さ30
mmの分岐線10を設ける以外は、実施例1と全く同じ
形状、寸法、取付け方法等の仕様の高周波ガラスアンテ
ナを作製した。ガラス板1への分岐線10の材質,形成
方法,膜厚についてはアンテナ導体4と同様とし、以下
の他の実施例にかかる分岐線10についても同様とし
た。分岐線10を設けたのは、分岐線10を設けること
により、高周波ガラスアンテナのインピーダンスを可変
にでき、次段に接続される前置増幅回路等の入力インピ
ーダンスとのインピーダンスマッチングが容易となるこ
とと、分岐線10が反射器又は導波器として機能し、あ
る特定の受信感度を向上できるからである。
【0044】実施例2のアース導体2と給電部3間との
間のインピーダンスは抵抗分35.2Ω、リアクタンス
分−40.1Ω、すなわち(35.2−j40.1
Ω)、実施例1(分岐線を設けなかった場合)のインピ
ーダンスは(19.3−j14.7Ω)であり、分岐線
10によってインピーダンスが変化していることがわか
る。
【0045】図8〜11はアンテナ導体4及び分岐線1
0の変更例である。図8は、実施例2と異なり分岐線1
0を左右方向に伸ばし、アース導体2と給電部3とを近
接させた例である。図9は、分岐線10が逆T字状の例
を示す。図10は、分岐線10がループ形状の例を示
す。図11は、アンテナ導体4の外側に分岐線10を設
けた場合を示す。なお、分岐線10は1本に限らず複数
本であってもよい。また、T字状、ループ形状の分岐線
を図11のようにアンテナ導体4の外側に設けてもよ
い。
【0046】分岐線10は、アンテナ導体4の内側又は
外側のどちらに設けても、受信利得等の向上に寄与する
ことができる。ただし、小型化する必要があるときは、
アンテナ導体4の内側に設けたほうが好ましい。
【0047】分岐線10は直線に限らず、分岐線10自
体がループ形状、円形状、楕円状等でもよく、また図1
0に示すように直線又は曲線とループ形状との合成形状
でもよい。分岐線10の一部又は全部がループ形状等と
なる場合、一部において断続部を有し、又は開口部を有
するような形状であってもよい。
【0048】分岐線10は、アンテナ導体4と直流的に
接続されているが、分岐線10をアンテナ導体4と一部
において断線させ分離して設けてもよい。この場合、分
岐線10とアンテナ導体4との距離が、0.1mm〜2
0mmの場合は、分岐線10とアンテナ導体4は通常容
量結合されるため、分岐線10によってアンテナ導体4
のインピーダンス調整も可能であり、かつ、分岐線10
は反射器又は導波器としても機能する。
【0049】分岐線10とアンテナ導体4との距離が2
0mm超となると、容量結合されにくくなり、分岐線1
0は主に反射器としてのみ機能する。
【0050】なお、このようにアンテナ導体4から分離
した分岐線10を反射器線というものとする。
【0051】図1に示す実施例2において、分岐線10
の長さを30mmとしたのは(受信電波の1波長/4)
×(ガラスアンテナの短縮率(0.6))として、イン
ピーダンスに与える影響を大きくしようとするためであ
る。分岐線の長さは、通常(受信電波の1波長/4)×
(0.6)×((1/3)〜2)が適当である。実施例
2においては、分岐線10の線幅はアンテナ導体4の線
幅と同じく1mmとしたが、0.2mm〜5mmの範囲
が好ましい。
【0052】なお、実施例2(図1に示す分岐線(長さ
=30mm)を含んだ高周波ガラスアンテナ)について
の受信利得は、図6に実施例1の結果と併せて記載した
(点線の特性が実施例2である)。
【0053】分岐線10(図1に限定されず、図8〜図
11に示される変更例等を含めたもの)は、アンテナ導
体4、アース導体2、給電部3の形状がいかなるもので
あっても適用でき、以下の各実施例に適用できる。
【0054】[実施例3]図12は実施例3を示す正面
図であり、図1と同番号の部分は、図1と同名称であ
る。2は所定の領域を有する帯状のアース導体であり、
アース導体2の一部に切り欠き部9を設けている。8は
増幅回路の出力を受信機へ伝送するための同軸ケーブ
ル、20はアース導体の一部である端導体である。実施
例3では1575.42MHzのGPS人工衛星からの
信号を受信することを目的として設計した。
【0055】図13は実施例3におけるガラス板1に形
成したアース導体2、給電部3、アンテナ導体4等を示
す正面図であり、アース導体2及び給電部3の寸法(単
位:mm)を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】アース導体2はアンテナ導体4に対して接
地の役割を果たし、電気影像によりアンテナの受信利得
を上げる働きを有する。給電部3はアース導体2の切り
欠き部9内に設けられており、アース導体2で三方から
給電部3を囲んでいる。これによりアンテナ導体4で受
信した信号が給電部3で外へ漏れるのを防止している。
【0058】給電部3、切り欠き部9及び端導体20の
変更例を図14〜16に示す。図14〜16において、
同じ部分は、図12と同番号を付す。図14は、切り欠
き部9を横方向に幅広とした場合を示す。図15は、切
り欠き部9の開口部付近の先端からアース導体2を延長
し、突出部200を設け、給電部3を四方からアース導
体2で囲んだ場合を示す。この場合、突出部200は開
口部付近の片端又は両端に設けてもよい。図16は、給
電部3が円形の場合であって、切り欠き部9の形状はそ
れに対した形状となっている。
【0059】図12、図14〜16では、給電部3の全
部が切り欠き部9の中に入っているが、給電部3の一部
が切り欠き部9に入っている構成でも使用できる。
【0060】アース導体2は、図13の幅bが5mm以
上であることが好ましく、5mm未満ではアンテナ利得
0.5dB以上低下する。アース導体2の長さaはアン
テナ導体4の形状に依存するが、図13のiは5mm以
上、jは10mm以上が好ましく、この値未満であると
受信利得が約0.5dB以上低下する。各部の寸法の上
限は受信特性的には制約はないが、通常はガラス板1の
形状及びガラス板1へ搭載される他の搭載物との位置関
係により制約を受ける。
【0061】実施例3ではアンテナ導体4は線幅1mm
とし、給電部3及びアース導体2を含まないアンテナ導
体4の長さは、空気中の伝播波長の90%で設計した。
実施例3ではアンテナ導体4は開口部をもった5角形の
形状である。
【0062】実施例3の高周波ガラスアンテナを図4の
仕様で窓のガラス板1に取り付けた。αは30°とし
た。このときの受信利得の特性図をダイポールアンテナ
比の利得として図17に示す。この特性図は、前置増幅
回路の出力を測定して作成した。なお、図17に示す特
性は分岐線10を設けていない場合の特性である。
【0063】[実施例4]アンテナ導体4に、長さ30
mmの分岐線10を設ける以外は、実施例3と全く同じ
形状、寸法等の仕様の高周波ガラスアンテナを作成し
た。分岐線10を設けたのは、実施例2と同様の理由で
ある。
【0064】実施例4のアース導体2と給電部3との間
のインピーダンスは抵抗分38.6Ω、リアクタンス分
−37.3Ω、すなわち(38.6−j37.3Ω)、
実施例3(分岐線を設けなかった場合)のインピーダン
スは(16.5−j16.4Ω)であり、分岐線10に
よりインピーダンスが変化していることがわかる。
【0065】図4、図5のように、図12,図13の実
施例3又は実施例4の高周波ガラスアンテナを自動車の
リヤーの窓ガラス板1に取りつけた。このときの受信利
得を特性図をダイポールアンテナ比の利得として図18
に示す。この特性図は前置増幅回路の出力を測定して作
成した。
【0066】図18に示す90°,0°,−90°の角
度は、それぞれ図5の90°,0°(鉛直),−90°
の角度(左右方向,真上方向)と一致している。分岐線
10によってインピーダンスマッチングさせた結果、受
信利得が向上したことがわかり、さらに、−90°の特
性については、実施例3より実施例4が優れており、分
岐線10が反射器又は導波器として機能していることが
わかる。
【0067】[実施例5]図19に実施例5を示す。図
19において、図1と同番号の部分は、同名称とする。
図19において、8は同軸ケーブル、11は島状導体で
ある。ガラス板1への島状導体11の材質、形成方法、
膜厚は、アンテナ導体4等と同様とした。以下の各実施
例にかかる島状導体でも同様とした。実施例5では15
75.42MHzのGPS人工衛星からの信号を受信す
ることを目的として設計した。
【0068】図20は実施例1におけるガラス板1に形
成した給電点2,3、アンテナ導体及び島状導体11を
示す正面図であり、各部の寸法(単位:mm)を表3に
示す。
【0069】
【表3】
【0070】また、前置増幅回路は、2層の回路基板に
設けられており、この回路基板のガラス板1に対向して
いる面の島状導体11と相対向する領域に島状導体11
とほぼ同じ面積の前置増幅回路のアース導体を設けた。
島状導体11と前置増幅回路のアース導体は略平行であ
り、両者の間隔は約2mmであった。
【0071】実施例5ではアンテナ導体4は線幅1mm
とし、給電部3及びアース導体2を含まないアンテナ導
体4の長さは、受信電波の空気中の波長の約90%で設
計した。実施例5ではアンテナ導体4は開口部90をも
った四角形の形状とした。
【0072】図4、図5のように実施例5の高周波ガラ
スアンテナを自動車のリヤーの窓のガラス板1に設けた
(図4、図5における41)。
【0073】比較例(図19、図20の各アンテナパタ
ーンから島状導体11を取り去ったもの)もリヤーの窓
のガラス板1に図4、図5の41のように設け、受信利
得の特性をダイポールアンテナ比の利得として測定し
た。測定は前置増幅回路の出力に対して行った。その結
果0°〜150°の角度で、約3〜4dB、実施例5の
方が比較例より受信利得が高かった。
【0074】本発明にかかる島状導体は、アンテナ導体
の受信感度の不足を補うために設けられる。島状導体
は、前置増幅回路の一部又は全部と容量結合される範囲
に設けられるならばどこに設けてもある程度の効果を奏
するが、受信感度のより効果的な向上のためには、前置
増幅回路より電波の飛来側に近い方向にあることが好ま
しい。
【0075】上記の如く、島状導体の設けられる場所は
増幅回路と容量結合される範囲ならどこに設けてもよ
く、アンテナ導体等が設けられるガラス板の表面又は内
部、ケースの外部又は内部等に設けられてもよい。ただ
し受信特性の安定を望む場合、かつ、生産性の点よりガ
ラス板上に設けることが好ましい。
【0076】前置増幅回路に収納されるケースに設けら
れる場合については、ケースの内外表面、前置増幅回路
等を設ける多層回路基板、ケース内部に取り付けられる
部品等のどこに設けてもよい。ケースの一部又は全部は
合成樹脂、セラミックス等の絶縁性の材質が通常使用さ
れる。
【0077】島状導体は、1つの導体パターンではな
く、複数の導体パターンの集合からなるものでもよい。
また、島状導体に略L字状、略T字状、略円状、略多角
形状等の導体パターンを付設してもよい。また島状導体
自身も、略L字状、略T字状、略円状、略多角形状等で
あってもよい。
【0078】島状導体の寸法は、100mm2 以上が好
ましく、400mm2 以上がより望ましい。100mm
2 未満であると受信感度の向上にはほとんど寄与しな
い。島状導体と前置増幅回路のアース導体(通常、回路
基板のグランドパターン)との距離が5mm以内で完全
に容量結合されていれば100mm2 以上であると通常
1dB以上受信感度の向上があり、400mm2 以上で
あると通常2dB以上受信利得の向上がある。
【0079】島状導体は前置増幅回路のアース導体又は
前置増幅回路を構成する半導体の入力段と容量結合をす
ることが好ましいが、混変調歪等の弊害が生じなければ
島状導体が前置増幅回路のその他の部分と容量結合して
も支障ない。島状導体と容量結合される増幅回路のアー
ス導体、半導体の入力段の導体パターンの面積について
は、できるだけ広くすることが受信感度向上の点で好ま
しいが、通常、島状導体の面積の50%以上の面積があ
れば約0.5dB以上の受信感度向上に寄与できる。
【0080】島状導体と前置増幅回路のアース導体等と
の距離は、容量結合とする場合には、0.1mm〜20
mm程度が好ましい。0.1mm未満では、製造上困難
であり、20mm超では、受信感度の点でほとんど効果
がない。島状導体と増幅回路とは、点接触あるいは線接
触等一部において直流的に接続されていてもよく、この
ような場合でも受信感度を大きく損うことはない。した
がって完全に容量結合されていなくともよい。
【0081】島状導体が、前置増幅回路のアース導体と
電気的に接続されることによって受信感度が向上するこ
とについての作用については明確ではない。また、島状
導体とアース導体とが容量結合ではなく、それらの一部
において直流的に接続されていても受信感度向上に寄与
することの作用についても明確ではないが、一部におい
て直流的に接続されていてもUHF帯のような高周波領
域では、島状導体と前置増幅回路との間で容量(コンデ
ンサー成分)が形成され、そのため受信感度向上に寄与
するものと思われる。実施例5にかかる島状導体は、本
発明の他の実施例についても適用できる。
【0082】[実施例6]図21は実施例6を示す正面
図であり、図21において、図12と同番号の部分は図
12と同名称である。
【0083】図22は図21に示したガラス板1に形成
したアース導体2、給電部3、アンテナ導体4、島状導
体11の寸法を示す正面図であり、アース導体2及び給
電部3の寸法(単位:mm)を表4に示す。なお、アー
ス導体2と島状導体11との距離は2mmとした。
【0084】
【表4】
【0085】島状導体11、分岐線10の変更例を図2
3、24に示す。図23、24において、同名称の部分
は、図12と同番号を付す。図23は、島状導体11を
アース導体2により四方から囲んだ場合及び分岐線10
を逆T字状にした例を示す。図24は、島状導体11に
T字状の導体を付設した場合及び線状の分岐線10の先
端から放射状に複数本の導体線を設けた例を示す。
【0086】実施例6(図21において分岐線10を設
けないもの)に示す高周波ガラスアンテナ及び比較例に
ついて、図4、図5の41のような取付仕様で測定を行
った。比較例は、図21にて、島状導体11の形成領域
及びアース導体2と島状導体11との間の導体無形成領
域にアース導体2を形成し、かつ、分岐線10を設けな
いものを使用した。その結果をダイポールアンテナ比と
して図25に示す。
【0087】[実施例7]アンテナ導体4に、図21に
示す長さ30mmの分岐線10を設ける以外は、実施例
6と全く同じ形状、寸法等の仕様の高周波ガラスアンテ
ナを作製した。実施例6と同様な方法により受信利得を
測定した結果、図25に示す0〜150°の全範囲で実
施例6より実施例7の方が1〜4dB程度受信利得が高
かった。
【0088】[実施例8]図26に実施例8を示す。図
26において、図1と同番号の部分は図1と同名称であ
る。12はインピーダンス調整用等の機能を有するルー
プ状導体である。図26に示すように、実施例8の高周
波ガラスアンテナはアンテナ導体4にループ状導体12
を設け、アンテナ導体4の1部にループ部分を設けたこ
とを特徴とする。実施例8ではアンテナ導体4は157
5.42MHzのGPS信号を受信することを目的とし
て設計した。
【0089】ループ状導体12以外のアンテナ導体4、
アース導体2等の形状、寸法は実施例1(図1)と同一
である。また、ループ状導体12の材質、膜厚、形成方
法等については、アンテナ導体4等と同様とした。ルー
プ状導体12の長さ(アンテナ導体4を含まない部分)
は40mmとした。
【0090】図4、図5のように、実施例8の高周波ガ
ラスアンテナを自動車のリヤーの窓のガラス板1に設け
た。
【0091】実施例8の高周波ガラスアンテナの受信利
得は、比較例(図26でループ状導体12を設けなかっ
たもの)より受信可能範囲の平均約2dB受信利得が高
かった。
【0092】[実施例9]図27は実施例9の高周波ガ
ラスアンテナを示す正面図であり、図1と同番号の部分
は、図1と同名称である。実施例9では、アンテナ導体
4は1575.42MHzのGPS信号を受信すること
を目的として設計した。12はアンテナ導体4に付設し
たループ状導体、20は端導体である。各部の寸法(単
位:mm)を表5に示す。
【0093】
【表5】
【0094】受信する電波の波長は、波長をλ0 とする
と λ0 =C/fr (Cは光速,fr は受信電波の周波数) ガラス板上での波長短縮率を0.6とするとガラス板上
での波長λg は λg =0.6×λ0 ≒114(mm)
【0095】図27の点Aから点Bまでの長さ(a+b
+c+d+e)をL1 とすると、L1 =170mmであ
る。また、ループ状導体12によって作られた閉ループ
の長さをL2 とすると、L2 =b+f+g+h=91m
mとなる。すなわち、アンテナ導体4とループ状導体1
2によりループ長の違う2つのループ状アンテナを合成
した合成アンテナを形成している。
【0096】L1 からなるアンテナの指向性はガラス板
1に垂直方向な方向(図4おけるZ及びZ’方向)に受
信感度が小さくなり、その他の方向に大きくなる。一方
2からなるアンテナの指向性はループ長が短かいた
め、Z及びZ’方向に受信感度が大きく、その他の方向
は小さくなる。したがって、両アンテナが受信感度の小
さい方向を互いに補う合成アンテナを形成している。
【0097】以上の作用効果については、実施例8につ
いても共通し、ループ状導体を他の実施例に適用した場
合にも、他の実施例について共通する。
【0098】実施例9に示す高周波ガラスアンテナにつ
いて、図4、図5のような取付仕様で測定を行った。比
較例は図27に示す実施例9の高周波ガラスアンテナか
らループ状導体12を取り払ったものを使用した。その
結果をダイポールアンテナ比として図28に示す。な
お、図28の特性図は前置増幅回路の出力を測定して作
成した。
【0099】[実施例10]図29は、実施例10の高
周波ガラスアンテナを示す斜視図であり、図1と同番号
の部分は、図1と同名称である。図1において、21は
分離導体、21aは分離導体の延長部である。
【0100】図29に示すように実施例10の高周波ガ
ラスアンテナは、給電部3及び給電部3付近のアンテナ
導体4近傍にアンテナ導体4及びアース導体2から直流
的に絶縁された分離導体21を設けたことを特徴とす
る。
【0101】実施例10では、アンテナ導体4は、15
75.42MHzのGPS信号を受信することを目的と
して設計した。分離導体21の大きさは30mm×16
mmとし、分離導体21と給電部3との距離は、1.0
mmとした。アース導体2の寸法は、16mm×16m
mとし、給電部3の寸法は10mm×10mmとした。
また、分離導体21の材質、膜厚、形成方法等について
はアアンテナ導体4等と同様とした。
【0102】実施例10の高周波用ガラスアンテナ(図
29で延長部21aを設けなかったもの)の受信利得
は、比較例(図29で分離導体21及び延長部21aを
設けなかったもの)より受信可能範囲で平均約2dB受
信利得が高かった。
【0103】延長部21aは、アンテナ導体4の形状の
変更等に応じて適宜設けられる。分離導体21、延長部
21aは補助アンテナの役割を果たし、分離導体21等
に励起された受信信号を容量結合により給電部3に伝送
している。したがって分離導体21、延長部21aは給
電部3の近傍に配される必要がある。
【0104】分離導体21又は延長部21aと、給電部
3又は給電部3近傍のアンテナ導体4との距離は容量結
合される範囲でないと効果を奏しにくい。形成しやすさ
等を考慮すると0.2〜20mm程度が好ましい範囲で
あり、0.2〜5mmがより望ましい範囲である。分離
導体21の面積が、25mm2 以上広いことが好まし
く、25mm2 未満であると受信利得は、約0.5dB
以上向上しない。
【0105】また分離導体21の形状については、多角
形に限らず、格子状、略円形、略楕円形等であっても、
補助アンテナとして機能する。容量結合を強化するため
に、分離導体21、延長部21aと給電部3、アンテナ
導体4の対向部分を嵌合的にそれぞれを、ノコギリ状、
凹凸状等にしてもよい。分離導体21及び延長部21a
は他の実施例にも適用できる。
【0106】[実施例11]図30は実施例11を示す
正面図である。実施例11では1575.42MHzの
GPS人工衛星からの信号を受信することを目的として
設計した。各部の寸法(単位:mm)を表6に示す。
【0107】
【表6】
【0108】実施例11では分離導体21を設けたもの
(図30)は、設けなかったものに比して、受信可能範
囲で平均約3dB受信利得が大きかった。
【0109】[実施例12]図31は、実施例12の高
周波ガラスアンテナを示す正面図であり、図1と同番号
の部分は図1と同名称である。図31において、22は
図1におけるケース6の脚部5bを取り付けるためのア
ース導体2に設けられた凸部である。
【0110】凸部22は脚部5bを取り付けるためのみ
ならず、アース導体2の面積を広くし、設ける位置によ
っては受信感度向上にも寄与する場合もある。脚部5b
をアース導体2に直接取り付ける場合は、凸部22は不
要となる。
【0111】実施例12では、1575.42MHzの
GPS人工衛星からの信号を受信することを目的として
設計した。
【0112】図31に示すように実施例12の高周波ガ
ラスアンテナは、アース導体2と給電部3とを両者が容
量結合する程度に近接させ、アンテナ導体4の横幅kよ
り、アース導体2の横幅を長くしたことを特徴とする。
図31の各部の寸法(単位:mm)を表7に示す。
【0113】
【表7】
【0114】アンテナ導体4(凸部22、給電部3を含
まない部分)の長さは183mmとした。
【0115】実施例12ではアース導体2と給電部3と
の間隔hを1mmとしたが、hを長くすると受信感度が
低下する。また、給電部3とアース導体2との近接部分
の長さ(図31ではg)を小さくすると受信感度が低下
する。この近接部分がほぼ直線的であり、給電部3とア
ース導体2とが近接部分でほぼ平行であるときはkg
近接部分の長さ(g)/近接部分の間隔(h)とした場
合、kg が3以上であると受信利得が約0.5dB以上
向上する効果が得られ、好ましい。kg が5以上である
と受信利得が約1dB以上向上する効果が得られ、より
好ましい。
【0116】かかる作用は、図12等に示すアース導体
2に切り欠き部9を設けた場合にも適用できる。
【0117】実施例12(シールド導体23を設けない
もの)は、比較例(図31で、hを25mmとした場
合)より、受信可能範囲で約3dB受信利得が向上し
た。なお、容量結合を強化するために、アース導体2に
シールド導体23を設けてもよい。シールド導体23は
図1、図2等に示す他の実施例にも適用できる。
【0118】[実施例13]図32に実施例13の高周
波ガラスアンテナを示す。図32において、図12と同
番号の部分は図12と同名称であり、13,14はアン
テナ導体4の容量結合部である。アンテナ導体4以外の
アース導体2等の仕様は実施例3と同様である。容量結
合部14の長さ(p)は、16mmとし、容量結合部1
3の長さも16mmとした。
【0119】実施例13の高周波ガラスアンテナ(図3
2において、分岐線を含まないもの)は実施例3のもの
とほぼ同等の受信特性であった。
【0120】[実施例14]アンテナ導体4に長さ30
mmの分岐線10を設ける以外は、実施例13と全く同
一仕様の高周波ガラスアンテナを作製した(図32)。
受信利得は実施例4のものとほぼ同等であった。
【0121】実施例13,14に係るアンテナ導体4の
容量結合部13,14は、容量結合部13,14の容量
の大きさ又は設ける箇所、容量結合部の数によって、ア
ンテナインピーダンスを調整でき、前置増幅回路の入力
インピーダンスとアンテナインピーダンスとのインピー
ダンスマッチングを図ることを容易にする。更にはアン
テナ導体4の電流分布を調整することができるため、指
向性を操作できる。
【0122】容量結合部は、他の実施例にも適用でき、
実施例13、14では、2ケ所設けたが、これに限ら
ず、1ケ所又は3ケ所以上設けてもよい。また、容量結
合部の形状は、図32に示す形状に限定されず、図33
(a)〜(g)等の形状でも使用できる。
【0123】[実施例15]図34に実施例15の高周
波ガラスアンテナを示す。図34の高周波ガラスアンテ
ナは図12に示すものより、アンテナ全体の縦(図34
のj)寸法が短くなり、小型化できる。図34におい
て、図12と同番号は同名称である。
【0124】図34に示すように実施例15の高周波ガ
ラスアンテナはアンテナ導体4によって、アース導体2
の少なくとも一部を囲むようにアンテナ導体4を設けた
ことを特徴とする。表8に各部の寸法(単位:mm)を
示す。
【0125】
【表8】
【0126】他の仕様については、実施例3と同様であ
る。
【0127】実施例15の高周波ガラスアンテナの受信
感度は実施例3のものとほぼ同様であった。
【0128】図34の高周波ガラスアンテナの変更例と
して図35に示すもの等が例示される。図34及び図3
5にかかるアース導体2には切り欠き部9を設けたが、
切り欠き部9を設けない図31に示すようなアース導体
2にも図34及び図35に示すアンテナ導体4の形状は
適用できる。
【0129】[実施例16]実施例1〜15の高周波ガ
ラスアンテナとアンテナ導体4以外の仕様が同一のもの
を作製した。アンテナ導体4は線幅1mmとし、給電部
3及びアース導体2を含まないアンテナ導体4の長さ
は、各受信電波の空気中の伝播波長の90%とした。こ
のようにして、300MHz,500MHz,750M
Hz,1.0GHz,2.0GHz,2.5GHz,
3.0GHzの各周波数に対応する長さのアンテナ導体
4を有する高周波ガラスアンテナを、計7個作製し、実
施例1等に使用した前置増幅回路と各周波数において受
信利得がほぼ等しい前置増幅器を7個作製して、上記作
製した各高周波ガラスアンテナと組合せて使用した。
【0130】対応する受信周波数で、受信利得を測定し
たところ、ダイポールアンテナ比約35〜45dBの範
囲であり、良好に受信できた。
【0131】[実施例17]実施例1〜16の各高周波
ガラスアンテナのアンテナパターンを利用して送信を行
ったところ、各アンテナ導体に対応した周波数について
良好に送信可能であった。
【0132】
【発明の効果】本発明は、自動車の窓のガラス板に設け
たアンテナ導体をアンテナとして使用しているため、ア
ンテナ装置として小型化が図れ、また、300MHz〜
3GHz程度の広い周波数域を良好な受信感度で受信可
能であり、更に広い受信角度範囲を確保できるという効
果を奏する。また、車室内に設置することが可能である
ため、自動車のデザインを損なわず、盗難の危険性が少
ないという効果も認められる。
【0133】分岐線を設けた場合には、分岐線によって
アンテナインピーダンスを変化させ、前置増幅器等の入
力インピーダンスとインピーダンスマッチングさせるこ
とによって、アンテナ導体で受信した信号を効率よく前
置増幅器等に伝送するという効果を奏する。延長した分
岐線がアンテナ導体の導波器もしくは反射器となり、受
信感度を向上させることができるという効果も認められ
る。
【0134】また、本発明では、所定の面積を有するア
ース導体により電気影像を生じさせ、受信感度を向上さ
せる。
【0135】また、アンテナ導体とアース導体とを近接
させ又はアース導体に切り欠き部を設け、この切り欠き
部の中に給電部を設けること等によって数dB受信利得
を向上できる。
【0136】また、島状導体を、所定の位置に設けた場
合には、設けなかった場合と比較して数dB受信利得を
向上できる。
【0137】また、アンテナ導体にループ状導体を設
け、アンテナ導体の一部をループ状とした場合には、合
成アンテナを形成するため、指向性を改善できる。
【0138】また、分離導体を予定の位置に設けた場合
には、設けなかった場合と比較して、数dB受信利得を
向上できる。
【0139】また、アンテナ導体に容量結合部を設けた
場合には、前置増幅回路等の入力インピーダンスとイン
ピーダンスマッチングを図ることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波ガラスアンテナの基本的構成を
示す斜視図。
【図2】図1の高周波ガラスアンテナのアンテナ導体4
等の正面図。
【図3】本発明の高周波ガラスアンテナの受信利得とア
ース導体の面積との関係を示す特性図。
【図4】本発明の高周波ガラスアンテナを自動車のリヤ
ーの窓のガラス板に設けた場合の断面図。
【図5】本発明の高周波ガラスアンテナを自動車のリヤ
ーの窓のガラス板に設けた場合の斜視図。
【図6】実施例1と2の受信利得の特性図。
【図7】従来のマイクロストリップアンテナを用いたG
PSアンテナの受信利得の特性図。
【図8】分岐線10等の図1とは別の変更例を示す正面
図。
【図9】分岐線10の図1とは別の変更例を示す正面
図。
【図10】分岐線10の図1とは別の変更例を示す正面
図。
【図11】分岐線10の図1とは別の変更例を示す正面
図。
【図12】実施例3と4を示す正面図。
【図13】実施例3と4にかかるアース導体2の正面
図。
【図14】図12,13に示す切り欠き部9の変更例の
正面図。
【図15】図12,13に示す切り欠き部9の変更例の
正面図。
【図16】図12,13に示す切り欠き部9の変更例の
正面図。
【図17】実施例3の受信利得の特性図。
【図18】実施例3と4の図5における90°,0°
(鉛直),−90°の角度方向の受信利得の特性図。
【図19】実施例5を示す正面図。
【図20】実施例5にかかるアース導体2、島状導体1
1等の正面図。
【図21】実施例6と7を示す正面図。
【図22】実施例6にかかるアース導体2等の正面図。
【図23】図22に示す島状導体11の変更例を示す正
面図。
【図24】図22に示す島状導体11の変更例を示す正
面図。
【図25】実施例6の受信利得の特性図。
【図26】実施例8を示す斜視図。
【図27】実施例9を示す正面図。
【図28】実施例9の受信利得の特性図。
【図29】実施例10を示す斜視図。
【図30】実施例11を示す正面図。
【図31】実施例12を示す正面図。
【図32】実施例13,14を示す正面図。
【図33】容量結合部13,14の図32とは別の変更
例を示す正面図。
【図34】実施例15を示す正面図。
【図35】図34の高周波ガラスアンテナの変更例を示
す正面図。
【符号の説明】
1:窓のガラス板 2:アース導体 3:給電部 4:アンテナ導体 9:切り欠き部 90:アンテナ導体4の開口部 10:分岐線 13,14:容量結合部 12:ループ状導体 20:端導体 21:分離導体 22:凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−235661 (32)優先日 平5(1993)8月27日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−235669 (32)優先日 平5(1993)8月27日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガラスア
    ンテナであって、アース導体の面積を2.5cm2 以上
    にしたことを特徴とする自動車用の高周波ガラスアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガラスア
    ンテナであって、アース導体の面積を2.5cm2 以上
    にし、給電部及び給電部近傍のアンテナ導体とアース導
    体とを容量結合する範囲に近接させたことを特徴とする
    自動車用の高周波ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガラスア
    ンテナであって、アース導体側のアンテナ導体の端部か
    ら給電部側のアース導体の端部までの距離がアンテナ導
    体の内側の横幅の50%以上になるように、アース導体
    を給電部の方向に延長させたことを特徴とする自動車用
    の高周波ガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガラスア
    ンテナであって、給電部の全部又は一部をアース導体の
    領域内に設けられた切り欠き部の中に設けたことを特徴
    とする自動車用の高周波ガラスアンテナ。
  5. 【請求項5】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガラスア
    ンテナであって、アース導体の面積を2.5cm2 以上
    にし、アース導体の少なくとも一部をアンテナ導体によ
    って囲むようにアンテナ導体を設けたことを特徴とする
    自動車用の高周波ガラスアンテナ。
  6. 【請求項6】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続した自動車用の高周波ガラスア
    ンテナであって、給電部の全部又は一部をアース導体の
    領域内に設けられた切り欠き部の中に設け、アース導体
    の少なくとも一部をアンテナ導体によって囲むようにア
    ンテナ導体を設けたことを特徴とする自動車用の高周波
    ガラスアンテナ。
  7. 【請求項7】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアース導体
    間に生じる受信信号を窓のガラス板上に設けた前置増幅
    回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高周波ガ
    ラスアンテナであって、アース導体の面積を2.5cm
    2 以上にしたことを特徴とする自動車用の高周波ガラス
    アンテナ。
  8. 【請求項8】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアース導体
    間に生じる受信信号を窓のガラス板上に設けた前置増幅
    回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高周波ガ
    ラスアンテナであって、アース導体の面積を2.5cm
    2 以上にし、給電部及び給電部近傍のアンテナ導体とア
    ース導体とを容量結合する範囲に近接させたことを特徴
    とする自動車用の高周波ガラスアンテナ。
  9. 【請求項9】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状の
    アンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアース導体
    間に生じる受信信号を窓ガラス板上に設けた前置増幅回
    路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高周波ガラ
    スアンテナであって、給電部の全部又は一部をアース導
    体の領域内に設けられた切り欠き部の中に設けたことを
    特徴とする自動車用の高周波ガラスアンテナ。
  10. 【請求項10】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状
    のアンテナ導体を、開口部を有する略円状、略楕円状又
    は略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の
    2つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1
    の端部をアース導体に接続し、アンテナ導体とアース導
    体間に生じる受信信号を窓ガラス板上に設けた前置増幅
    回路により増幅させて受信機へ送る自動車用の高周波ガ
    ラスアンテナであって、前置増幅回路と容量結合される
    範囲内にある窓のガラス板の一部、ケースの外部又はケ
    ースの内部の少なくとも1つに前置増幅回路と電気的に
    接続されている島状導体を設けたことを特徴とする自動
    車用の高周波ガラスアンテナ。
  11. 【請求項11】自動車の窓のガラス板に、線状又は帯状
    のアンテナ導体を開口部を有する略円状、略楕円状又は
    略多角状に設け、アンテナ導体の開口部付近の両側の2
    つの端部のうち、1の端部を給電部に接続し、残る1の
    端部をアース導体に接続し、給電部の受信信号を窓のガ
    ラス板上に設けられた増幅回路によって増幅させて受信
    機へ送る自動車用の高周波ガラスアンテナであって、給
    電部の全部又は一部をアース導体の領域内に設けられた
    切り欠き部の中に設け、前置増幅回路と容量結合される
    範囲内にあるガラス板の一部、ケースの外部及びケース
    の内部の少なくとも1つに前置増幅回路と電気的に接続
    されている島状導体を設けたことを特徴とする自動車用
    の高周波ガラスアンテナ。
  12. 【請求項12】給電部及び給電部近傍のアンテナ導体の
    少なくとも一方と容量結合される範囲の窓のガラス板に
    1つ又は複数の分離導体を設けたことを特徴とする請求
    項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11
    記載の自動車用の高周波ガラスアンテナ。
  13. 【請求項13】アンテナ導体に分岐線、ループ状導体及
    び容量結合部の内少なくとも1つを、1つ又は複数設け
    たことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8,9,10,11又は12記載の自動車用の高周
    波ガラスアンテナ。
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