JPH07114853B2 - 展示回転台の駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人形等を載置して展示するための展示回転台
の駆動装置に関し、特に中央部に装設する回転台を回転
に伴って上下移動自在とするための構造を提供するもの
である。

〔従来の技術〕

従来、人形遊びに供するハウス玩具において、ステージ
の形をした床面を形成し、これに案内レールを形成して
移動自在な台を設け、同台に人形を載置してこれを遠隔
操作によって移動させる様に構成したものがある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし上記従来型の構造によると、人形を所定の平面上
に移動させることができるが、上下方向に昇降させるこ
とができず、人形の動きが平面的となり、例えば床面の
下から人形をせり出す等の立体的な変化のある動作がで
きない等の欠点を有していた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明に係る展示回転台の駆動装置は、上記従来型の欠
点を除去するものであって、下記の構成を有する。

（イ）適当な高さを有する基台を有すること。

（ロ）基台の上部には、環状の展示板が回動自在に設け
られており、展示板は、下面に内歯車が形成され、略中
央部に開口が形成されていること。

（ハ）基台内には、上下方向に向かって伸びる回転軸が
回動自在に設けられており、この回転軸には、ネジ部が
形成され、端部に平歯車が設けられていること。

（ニ）回転軸のネジ部には、昇降台の一側が螺合して回
転軸の回動により昇降台が上下移動するようになってお
り、昇降台の他側には展示板の開口に対向する回転台が
回動自在に設けられ、回転台の下部には、回転台の回転
中心を中心とする平歯車が一体に設けられていること。

（ホ）基台には、駆動機構が設けられており、この駆動
機構は、駆動手段と、この駆動手段により駆動される複
数の歯車とで構成され、この複数の歯車の内の第１の出
力歯車が回転軸の平歯車に噛合し、この複数の歯車の内
の第２の出力歯車が展示板の内歯車に噛合するようにな
っていること。

（ヘ）基台の上部には、第２の出力歯車に中間遊び歯車
を介して噛合する第１の遊び歯車又は展示板の内歯車に
噛合する第２の遊び歯車が設けられ、この第１の遊び歯
車又は第２の遊び歯車には、展示板の開口に回転台が移
動した時に、回転台の平歯車が噛合するように構成され
ていること。

〔作用〕

本発明に係る展示回転台の駆動装置は、上記構成を有す
るため、駆動機構の駆動手段により複数の歯車を駆動す
ると、この複数の歯車の内の第２の出力歯車が展示板の
内歯車を介して展示板を一方向に回転させる。さらに第
２の出力歯車は、中間遊び歯車を介して第１の遊び歯車
を一方向に回転させるか、または展示板の内歯車を介し
て第２の遊び歯車を一方向に回転させる。さらにまた、
複数の歯車の内の第１の出力歯車が回転軸の平歯車を介
して回転軸を回転させ、ネジ部に螺合している昇降台を
上昇させる。昇降台の回転台が展示板の開口まで上昇す
ると、回転台の平歯車が第１の遊び歯車又は第２の遊び
歯車に噛合し、回転台が他方向に回転する。逆に、駆動
機構の駆動手段により複数の歯車を逆方向に駆動する
と、上記とは逆に展示板が逆方向に回転する。又、回転
軸も逆回転するから、昇降台がネジ部に螺合して下降
し、元の位置に復帰する。

これを利用して、展示板の上に複数の人形を載せて回転
移動させることができる。また、基台の内部に位置する
回転台の上に他の人形を載置し、回転台の上昇とともに
基台の中から他の人形をせり出すことができる。回転台
が展示板の位置まで上昇したとき、展示板の回転と逆方
向に回転台上の人形を回動させることができる。また、
展示板とその上の人形を逆方向に回転移動させると、回
転台とその上の人形を基台の内部に降下させることがで
きる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。１
は基台であって、適当な高さの略円形のステージ型に形
成されている。この基台１の上部には、円形の段凹部11
が形成され、この段凹部11上には環状の展示板２が回動
自在に設けられている。

この展示板２は、下面に内歯車21が形成され、略中央部
に開口25が形成されている。

基台１内には、上下方向に向かって伸びる回転軸４が回
動自在に設けられており、この回転軸４には螺旋状のネ
ジ部42が形成され、下端部に平歯車41が取り付けられて
いる。回転軸４のネジ部42には、昇降台５の一側が螺合
しており、昇降台５の他側上部には回転台６が回動自在
に軸受けされている。この回転台６は、前記展示板２の
開口25に対向するように取り付けられている。回転台６
の下部には、回転台６の回転中心を中心とする平歯車61
が一体に設けられている。

基台１内には、回転軸４と平行に伸びる回り止め手段43
が設けられており、この回り止め手段43に昇降台５が係
合し、昇降台５が回転しないようになっている。

基台１には、駆動機構が設けられている。この駆動機構
は、基台１の一側に軸受けされたハンドル３（駆動手
段）と、このハンドル３により駆動される複数の歯車3
1,32,33,34,35とで構成されている。即ち、ハンドル３
の軸にクラウン歯車31が設けられ、このクラウン歯車31
にピニオン32が噛合する。ピニオン32の軸には平歯車33
が一体に設けられ、この平歯車33に第１の出力歯車34が
噛合する。この第１の出力歯車34は、回転軸４の平歯車
41に噛合する。第１の出力歯車34の軸の上端は、基台１
上に突出し、第２の出力歯車35が一体に取り付けられて
いる。この第２の出力歯車35は、展示板２の下面に形成
された内歯車21に噛合している。

段凹部11上部には、第２の出力歯車35と噛合する中間遊
び歯車22が回動自在に設けられ、この中間遊び歯車22と
噛合する第１の遊び歯車23が回動自在に設けられてい
る。

以上の構成により、駆動手段であるハンドル３を回動す
ると、クラウン歯車31,ピニオン32,平歯車33,第１の出
力歯車34,第２の出力歯車35が駆動する。第２の出力歯
車35が展示板２の内歯車21に噛合しているので、第２の
出力歯車35の回転に伴って、展示板２が一方向に回転す
る。又、第２の出力歯車35は、これに噛合している中間
遊び歯車22を介して第１の遊び歯車23を一方向に回転さ
せる。第１の出力歯車34は、回転軸４の平歯車41に噛合
しているので、回転軸４が回転し、ネジ部42に螺合して
いる昇降台５が上昇する。昇降台５が上昇し、回転台６
が展示板２の開口25まで上昇すると、ここでフリーとな
って上昇しなくなり、回転台６の平歯車61が第１の遊び
歯車23に噛合し、回転台６が他方向に回転する。

逆に、上記ハンドル３を逆回転させると、上記とは逆に
展示板２が逆方向に回転する。又、回転軸４が逆回転す
るから、昇降台５がネジ部42に螺合して下降し、元の位
置に復帰する。

上記実施例においては、駆動手段としてハンドル３を用
いたが、モータ等の動力により各歯車を駆動させるよう
にしても良い。

また、上記実施例においては、回転台６を第２の出力歯
車35,中間遊び歯車22,第１の遊び歯車23、平歯車61を介
して回動させるようにしたが、第２図のように、第２の
出力歯車35,展示板２の内歯車21,第２の遊び歯車24、平
歯車61を介して回動させることもできる。

以上の様にハンドル３の回動によって、基台１上の環状
の展示板２を回動させることができ、例えば、第３図の
様に、この展示板２の上に複数の人形a1を載せて回転移
動させることができる。これと同時に基台１の底部に位
置する回転台６の上に他の人形a2を載置し、同回転台６
の上昇とともに基台１の中から同人形a2をせり出すこと
ができ、これが上記展示板２の位置まで上昇したとき、
同展示板２の回転と逆方向に回転台６上の人形a2を回動
させることができる。また、上記ハンドル３を逆向きに
回動すると、上記展示板２とその上の人形a1を逆方向に
回転移動させる一方、上記回転台６とその上の人形a2を
基台１の中に降下させることができる。

〔発明の効果〕

以上の様に展示板上に載置する人形の移動とともに中央
部の回転台上の人形を基台の中からせり出して回転した
り引っ込めたりすることができる。これによって従来型
の構造ではできない上下の移動を伴う立体的な動きをも
った動作を行わせることができ、人形等を載置して展示
する場合の展示効果を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す展示回転台の駆動装置
の要部切欠側面図、第２図は他の実施例を示す要部拡大
断面図、第３図は同じく人形遊びに供する様に構成した
例を示す展示回転台の斜視図である。 １……基台、２……展示板、３……ハンドル（駆動手
段）、４……回転軸、５……昇降台、６……回転台、11
……段凹部、21……内歯車、22……中間遊び歯車、23…
…第１の遊び歯車、24……第２の遊び歯車、25……開
口、31……クラウン歯車、32……ピニオン、33……平歯
車、34……第１の出力歯車、35……第２の出力歯車、41
……平歯車、42……ネジ部、43……回り止め手段、61…
…平歯車

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下記の要件を備えたことを特徴とする展示
   回転台の駆動装置。 （イ）適当な高さを有する基台を有すること。 （ロ）基台の上部には、環状の展示板が回動自在に設け
   られており、展示板は、下面に内歯車が形成され、略中
   央部に開口が形成されていること。 （ハ）基台内には、上下方向に向かって伸びる回転軸が
   回動自在に設けられており、この回転軸には、ネジ部が
   形成され、端部に平歯車が設けられていること。 （ニ）回転軸のネジ部には、昇降台の一側が螺合して回
   転軸の回動により昇降台が上下移動するようになってお
   り、昇降台の他側には展示板の開口に対向する回転台が
   回動自在に設けられ、回転台の下部には、回転台の回転
   中心を中心とする平歯車が一体に設けられていること。 （ホ）基台には、駆動機構が設けられており、この駆動
   機構は、駆動手段と、この駆動手段により駆動される複
   数の歯車とで構成され、この複数の歯車の内の第１の出
   力歯車が回転軸の平歯車に噛合し、この複数の歯車の内
   の第２の出力歯車が展示板の内歯車に噛合するようにな
   っていること。 （ヘ）基台の上部には、第２の出力歯車に中間遊び歯車
   を介して噛合する第１の遊び歯車又は展示板の内歯車に
   噛合する第２の遊び歯車が設けられ、この第１の遊び歯
   車又は第２の遊び歯車には、展示板の開口に回転台が移
   動した時に、回転台の平歯車が噛合するように構成され
   ていること。