JPH07113807A - リチウム測定のための試薬組成物と方法 - Google Patents

リチウム測定のための試薬組成物と方法

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JPH07113807A
JPH07113807A JP24344794A JP24344794A JPH07113807A JP H07113807 A JPH07113807 A JP H07113807A JP 24344794 A JP24344794 A JP 24344794A JP 24344794 A JP24344794 A JP 24344794A JP H07113807 A JPH07113807 A JP H07113807A
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less
sodium
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Eddy Chapoteau
エディ、チャパトー
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    • GPHYSICS
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生物学的検体中のリチウムを測定する試薬組
成物を提供する。 【構成】 化合物 【化1】 を、緩衝剤と、水に混合し得る有機溶剤と、非イオン性
界面活性剤と共に用いる。ナトリウム塩が存在していて
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は一般的には臨床化学の分野に関
する。より特別には、本発明は生物学的検体中に存在す
るリチウムを測定するためのリチウム試薬組成物と方法
とに関する。
【0002】
【発明の背景】臨床試料中のリチウムの定量測定は現在
一般的にはフレーム測光またはイオン電極(ISE)に
より行われている。リチウム水準の監視のためのフレー
ム光度計の使用はむしろ高価で、厄介であり、一方、I
SE法は主に、生物学的流体中に存在するナトリウムお
よび他のイオンからの干渉に苦労する。
【0003】リチウム選択性発色イオノフォア(chr
omoionophore)に基く比色イオン検定を企
画するため数多くの試みがなされてきた(Pacey
等、Synth,Commun.11,1981,32
3−328;Kaneda等、Tetrahedron
Letters 22,1981,4407−440
8;Ogawa等、J.Amer.Chem.106,
1984,5760−5762;Sasaki等、An
al.Chim.Acta.174,1985,141
−149;Misumi等;J.Amer.Chem.
Soc.107,1985,4802−4803;Ki
mura等、J.Org.Chem.52,1987,
836−844;Attiya等、37,1988.1
14−121;Cram等,J.Amer.Chem.
Soc.110,1988,571−577)。
【0004】上に引用した先行技術中に記載されている
種種なリチウム選択性化合物は水性媒質中での適当なリ
チウム結合性に欠け、そして自働化を困難にしている抽
出−比色操作を必要としている。血清中でのリチウムの
比較的低水準(0.5−1.5mM)は高い正常血清ナ
トリウム濃度(135−150mM)に優先する選択性
に抑制を課している。理想的にはナトリウムに優先する
リチウムの選択性は、本質的にどんなナトリウムの干渉
も除くためには、1500:1であるべきである。
【0005】色原体クリプタンドイオノフォアを使用す
る最初の実用的比色リチウム検定は、Clin.Che
m.38,1992,1654−1657においてCh
apoteau等により、そして米国特許第5,18
7,103号においてCzech等により記載された。
最近Sutherland等はJ.Chem.Soc.
Chem.Commun.1992.1716−171
8に、抽出系におけるリチウムの測定のための新しい色
原体クリプタンドと、光学繊維センサ−中へのその潜在
的応用とを報告した。
【0006】
【発明の要約】本発明は水性の臨床試料中のリチウムの
比色測定のための試薬組成物と方法とに向けられてい
る。その試薬組成物は色原体クリプタンド 1
【化3】 に基いている。ChapoteauおよびCzechに
より記載されている色原体クリプタンドと違って、発色
イオノフォア 1はSutherland等が公開した
ように、リチウムに対しナトリウムに優先して完然に選
択的であるわけではない。
【0007】本発明に従えば、濃度2×10-2M以下の
ナトリウム塩と、pHを12またはそれ以上に保持する
ための塩基と、濃度10容量/容量%以下の水混合性の
有機溶剤と、濃度10重量/容量%板の非イオン界面活
性剤とをその発色イオノフォア 1に添加して試薬組成
物を形成する。塩基の添加に換えて、pHを約11に調
節するために緩衝剤を添加することもできる。これを行
う場合ナトリウム塩の存在は随意である。
【0008】
【好ましい態様の説明】次の定義は本発明の範囲を明ら
かにし、試薬組成物の処方とその使用とを容易にするた
めに与えられる。ここに用いるように、“色原体”とは
外部刺激に対応して検出できる応答を生ずる化学系の特
性を意味する。それ故、例えばイオノフオアは、それが
イオンと錯体を作るに当って検出できる応答を示すこと
ができる場合、色原体であり、その検出できる応答は以
下で定義されるように、単に色の変化に限定されない。
【0009】表現“検出できる応答”とは、直接の観察
または機器的の何れかにより感知でき、水性試験試料中
の特異なイオンの存在の関数である、系の中の性質また
は外観の変化を意味する。検出できる応答の幾つかの例
は、色、蛍光、リン光、反射率、化学発光または赤外ス
ペクトル中のまたは外観の変化である。これらは一般に
色原体応答と称せられる。検出できる応答の他の例は電
気化学的性質とpHと核磁気共鳴との変化である。
【0010】発色イオノフォア1に加えて、通常は、ナ
トリウム塩が2×10-2M以下の濃度で必要とされる。
そのナトリウム塩はナトリウムの干渉を規格化する。適
当なナトリウム塩には塩化ナトリウムと臭化ナトリウム
と酢酸ナトリウムと重炭酸ナトリウムとが含まれる。好
ましいナトリウム塩は塩化ナトリウムである。
【0011】水に混合できる有機溶剤は濃度10容量/
容量%以下で存在すべきである。水混合性有機溶剤の好
ましい濃度は1容量/容量%である。適当な有機溶剤に
は環式エーテル例えばジオキサンとテトラヒドロフラン
と、エチレングリコール誘導体例えばモノエチルジエチ
レングリコール、モノエチルジエチレングリコール、モ
ノプロピルジエチレングリコール、モノブチルジエチレ
ングリコールと、アミド例えばホルムアミド、ジメチル
ホルムアミド、ピロリジン、N−アルキルピロリジン
(メチル)と、脂肪族アルコール例えばメタノール、エ
タノール、プロパノールおよびブタノールと、スルホオ
キシド例えばジメチルスルホオキシドと、アミノアルコ
ール例えばエタノールアミン、プロパノールアミン、ア
ミノプロパンジオールと、ケトン例えばアセトンとメチ
ルエチルケトンとが含まれる。特に好ましい水混合性有
機溶剤はジエチレングリコールモノエチルエーテル(D
EGMEE)である。
【0012】試薬組成物はまた少なくとも12のpH環
境を維持するために強塩基を含んでいる。適当な塩基に
は水酸化カリウムと水酸化ルビジウムと水酸化セシウム
と水酸化テトラメチルアンモニウムと水酸化テトラエチ
ルアンモニウムとが含まれる。好ましい塩基は水酸化カ
リウムである。
【0013】リチウム検定はまた水酸化ナトリウム中で
も行うことができるが、その塩基の濃度はリチウム測定
を可能にするに充分な程低くなければならない。その他
に、リチウム検定は、pHが、ナトリウム化合物を添加
することなくナトリウム応答を最小になるように厳重に
調節されているような条件の下で行うことができる。そ
れ故、pHを11.1〜11.3の間に維持する適当な
緩衝剤を試薬中に混合する。適当な緩衝剤にはシクロヘ
キシルアミノプロパンスルホン酸(CAPS)とアルギ
ニンとγ−アミノ酪酸が含まれる。
【0014】試薬組成物はまた形成されるリチウム錯体
を溶解させ、安定化するために非イオン界面活性剤を含
むこともできる。通常、その非イオン界面活性剤は重量
/容量で10%以下の濃度で存在する。適当な界面活性
剤には非イオン界面活性剤例えばBrij−35{ポリ
オキシエチレン(23)ラウリルエーテル;I.C.
I.}とTriton X−100{t−オクチルフェ
ノキシポリエトキシエタノール;Sigma Chem
ical Co.}とが含まれる。
【0015】更に、その上その試薬組成物は製造賦形剤
と他の不活性の成分とを含有することができ、その全て
は容易に技術に熟達した人の知識内にあるか、不相応な
実験作業の必要なく日常的に測定できるものである。試
薬組成物は使用時に液体の形にあることができ、また試
験装置を形成させるために適当な担体マトリックス中に
含浸させることができる。試験装置は検尿用の試験紙片
または自働血液分析器と共に使う試験スライドのような
体裁を採ることができるか、あるいは米国特許第3,9
92,158号および同第4,292,272号に記載
のような多層構造を形成することができる。
【0016】担体マトリックスは好ましくは濾紙であ
る。吸収剤担体として有用な他の材料にはフェルト、多
孔性セラミック片、不織の押固めたガラス繊維(米国特
許第3,846,247号に記載)が含まれる。また材
料例えば木材と布とスポンジ状材料と粘度質の材料(米
国特許第3,552,928号に記載のような)もまた
試験片の適当な吸収剤担体として示唆されている。
【0017】本出願中に記載の新規の比色試薬組成物お
よび方法は生物学的流体中のリチウムの、迅速な、実施
が容易な、正確な定量のために臨床診断に適用できる。
その使用の簡単さと便利さとによつて、比色法は現在の
方法、即ちフレーム測光法とイオン電極とより優れてい
る。短期間に、比色リチウム検定が現在使用されている
方法に置き換るであろうと信じられる。
【0018】リチウム検定に有用な発色イオノフォアに
はナトリウムに優先する高いリチウム選択性が要求され
ることは先行技術(Czech等、米国特許第5,18
7,103号)から知られていた。光学繊維センサーで
の使用を最初に企画された発色イオノフォア1は均一水
性溶液中においてリチウムとナトリウムとの両方に結合
し、適当なリチウム選択性に欠けている故に、それがリ
チウムの検定に用いられる比色試薬に適用されることは
明白なものではなかつた。
【0019】
【実施例】次の実施例は本発明の種々な態様を説明して
いる。次の処方物は説明の目的のためだけに与えられて
いること、他の成分と割合と操作とがこの発明の開示に
従って採用できることは理解されよう。
【0020】
【実施例1】試薬組成物を予め発色イオノフォア1
2.5mgをジエチレングリコールモノエチルエーテル
(DEGMEE)1.0mlを用いて溶解し、その溶液
を1MTMAOH(水酸化テトラメチルアンモニウム)
100mlに添加して調製した。
【0021】試薬組成物2.0mlを、Cary3分光
光度計の中に置かれたセルの中の試料0.04mlと室
温で混合し、そこで種々な波長で吸光度を読む。第1の
試料は水性塩化リチウム溶液、そして第2の試料は水性
塩化ナトリウム溶液である。 リチウム応答 [Li+]×10-3M A500600 0.0 0.687 1.420 0.5 0.888 1.077 1.0 1.098 0.735 3.0 1.390 0.201 ナトリウム応答 [Na+]×10-1M A500600 0.0 0.687 1.420 100 1.051 1.133 120 1.061 1.131 160 1.067 1.118 この実施例は、上記の条件で発色イオノフォアはリチウ
ムとナトリウムとの両方に応答し、試薬はナトリウムを
含有する臨床試料中のリチウムの測定には用いることが
できないことを示している。
【0022】
【実施例2】試薬組成物を、DEGMEE 1.0ml
中に発色イオノフォア2.5mgを溶解し、その溶液
を、塩化ナトリウム0.23gを含有する1M TMA
OH100mlに添加して調製した。
【0023】試薬組成物2.0mlを室温でセル中の試
料0.04mlと混合し、吸光度を実施例1におけるご
とく読む。 リチウム応答 [Li+]×10-3M A500600 0.0 1.144 1.259 0.5 1.218 0.963 1.0 1.294 0.705 3.0 1.487 0.264 この実施例の条件の下では反応混合物は2分後に濁りを
帯び、界面活性剤の必要を示した。
【0024】
【実施例3】試薬組成物を、DEGMEE 1.0ml
中に発色イオノフォア1 2.5mgを予め溶解し、そ
の溶液を、Triton X−100(t−オクチルフ
ェノキシポリエトキシエタノール)1.0gと塩化ナト
リウム0.23gとを含有する1M TMAOH 10
0mlに添加して調製した。
【0025】試薬組成物2.0mlを室温でセル中の試
料0.03mlと混合し、吸光度を実施例1におけるご
とく、分光光度計で読む。 リチウム応答 [Li+]×10-3M A500600 0.0 0.914 1.330 0.5 1.016 1.115 1.0 1.096 0.888 2.0 1.282 0.475 3.0 1.391 0.254 ナトリウム応答 [Na+]×10-3M A500600 0.0 0.914 1.330 100 0.917 1.322 140 0.922 1.329 180 0.918 1.316 上記の条件の下では、ナトリウム応答は取るに足らず、
それ故リチウムの測定は行いうる。
【0026】
【実施例4】試薬組成物を、DEGMEE 1ml中に
発色イオノフォア1 2.5mgを予め溶解し、その溶
液を、Triton X−100 1gと塩化ナトリウ
ム0.23gとを含有する1M KOH 100mlに
添加して調製した。
【0027】試薬組成物2.0mlを室温で試料0.0
2mlと混合し、リチウム応答を実施例1におけるごと
く、好ましいこの実用試薬組成物について測定した。 リチウム応答 [Li+]×10-3M A500600 0.0 1.035 1.579 0.5 1.099 1.433 1.0 1.171 1.295 2.0 1.305 1.011 3.0 1.442 0.721 4.0 1.586 0.429
【0028】このデータの検討は前記の試薬組成物が血
清中のリチウムの測定に適当であることを示している。
【0029】明らかに、ここで前に述べたように、本発
明の多くの変更と改変とがその精神と範囲とを逸脱する
ことなしに作り得る故に、その限定は添付の請求事項に
より示されるように課せられるべきである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式 【化1】 で表わされる化合物と、濃度2×10-2M以下で存在す
    るナトリウム塩と、pHを少くとも12に保つための塩
    基と、濃度10容量/容量%以下の水と混合し得る有機
    溶剤と、濃度10重量/容量%以下の非イオン性界面活
    性剤とを包含するリチウム試薬組成物。
  2. 【請求項2】 ナトリウム塩が塩化ナトリウムである、
    請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 水と混合し得る有機溶剤がジエチレング
    リコールモノエチルエーテルである、請求項1に記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 構造式 【化2】 で表わされる化合物と、pHを約11に調節する緩衝剤
    と、濃度10容量/容量%以下の水と混合し得る有機溶
    剤と、濃度10重量/容量%以下の非イオン性界面活性
    剤とを包含するリチウム試薬組成物。
  5. 【請求項5】 次の段階 (a)血清試験試料を請求項1に記載の試薬組成物と接
    解させる段階、 (b)検出し得る比色定量的応答を測定する段階及び (c)そうして検出した比色定量的応答を、前記試薬組
    成物が既知量のリチウムイオンを含有する一連の標準組
    成物と反応した場合に測定される応答と比較する段階を
    包含する、血清試験試料中のリチウムイオンを測定する
    方法。
  6. 【請求項6】 試験試料中のリチウムイオンの存在およ
    び濃度を測定する試験装置。
JP24344794A 1993-09-23 1994-09-13 リチウム測定のための試薬組成物と方法 Pending JPH07113807A (ja)

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