JPH07112637A - 車両用シート支持装置 - Google Patents

車両用シート支持装置

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JPH07112637A
JPH07112637A JP25984193A JP25984193A JPH07112637A JP H07112637 A JPH07112637 A JP H07112637A JP 25984193 A JP25984193 A JP 25984193A JP 25984193 A JP25984193 A JP 25984193A JP H07112637 A JPH07112637 A JP H07112637A
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JP
Japan
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lock
seat
adjusting device
slide
slide adjusting
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JP25984193A
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English (en)
Inventor
Hideyo Iwasa
英世 岩佐
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AITESU KK
Ites Co Ltd
Original Assignee
AITESU KK
Ites Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートの前後調整並びにチルト機能を持ち、
且つシートの床面からの座の高さを現状より低くでき、
座り心地が良く、部品点数の削減や軽量化及びコストダ
ウンが図れる薄形の車両用シート支持装置を提供するこ
とにある。 【構成】 左右一対ずつの第1リンクアーム23と第2
リンクアーム26とよりなる前後一対の略Y字形リンク
機構21A,21Bを用いたチルト装置19を介しシー
トを取付け支持し、このチルト装置1の前後の略Y字形
リンク機構21A,21Bの左右の第1リンクアーム2
3の下端を前後スライド調整装置1の左右のアッパーレ
ール3にブラケット27とピン28を介し枢着し、チル
ト装置19の上部フレーム20に前後スライド調整装置
1のスライドロック解除操作レバー11を取付け、この
解除操作レバー11に前後スライド調整装置1の左右の
スライドロック機構4をコントロールワイヤ14A,1
4bにより連動させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車等の車両用
シートを前後スライド調整及び高さ調整並び前後傾き
(前傾及び後傾度合い)調整可能に支持する車両用シー
ト支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用シート支持装置として
は、シートを前後方向にスライドして前後位置調整可能
に支持する前後スライド調整装置と、シートを高さ調整
並び前後傾き(前傾及び後傾度合い)調整可能に支持す
るチルト装置とがあり、これら装置が単独でシート下部
に組付けられる場合と、その両装置が上下に重ね合わせ
られてシート下部に組付けられる場合とがある。
【0003】その前後スライド装置は、通常、ロアレー
ルとこれに前後方向にスライド可能に摺嵌したアッパー
レールとを、車両床上に左右に平行間隔を存して一対設
けると共に、その左右のアッパーレールを前後方向に多
段的に位置決めロックするスライドロック機構、及びそ
のスライドロック解除操作レバーを備えてなる。このス
ライドロック機構及びスライドロック解除操作レバーは
アッパーレールの側部に装着されている。
【0004】一方、チルト装置としては、例えば実開平
4−38833号公報などに示されている様なものが既
にある。これは、互いに一体的に連結された左右一対の
長尺な第1リンクアームと、互いに一体的に連結され且
つ各々の下端が前記左右の第1リンクアームの途中に枢
着された左右一対の短尺な第2リンクアームとを備えて
なる略Y字形のリンク機構(以下単にY字形リンク機構
と称する)をそれぞれ四辺形枠状をなす上部フレームと
下部フレームとの間の前後部位に、互いに前後対称的に
配している。
【0005】これら前後のY字形リンク機構は、その左
右の第1リンクアームの下端をそれぞれ下部フレームに
枢着すると共に、それらの上端を上部フレームに対しコ
ロを介し前後動可能に摺嵌する一方、左右の第2リンク
アームの上端を上部フレームにブラケットを介し枢着し
ている。
【0006】また、その前後のY字形リンク機構のロッ
ク機構は、前記第1リンクアームの途中にロックアーム
の基端を枢着し、このロックアームの先端から上部フレ
ームの長穴を介し外側に延出する延出ピンを設ける一
方、この延出ピンと噛合可能な多数の歯部を前後方向に
配列して有したロックプレートを、上部フレームに対し
ブラケットを介しロック解除操作レバーにより前記延出
ピンと離脱方向に回動可能なロックシャフトに取付け、
更にこのロックプレートを前記延出ピンと噛合する方向
に常時回動せしめるロックばねを備えた構成である。
【0007】その前後のロック機構のロック解除操作レ
バーを着座者が選択的に操作して前後のY字形リンク機
構をロック解除することで、上部フレームを全体的に昇
降させたり、上部フレームの前後を独立的に昇降させて
前後傾動することにより、シートの高さ調整と前後傾き
(前傾並びに後傾度合い)調整とが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の構成の前後スライド調整装置とチルト装置とを上下
に重ね合わせてシートを支持するタイプの車両用シート
支持装置では、必然的にシートの床面からの座の高さ
(座高)が高くなる。しかしながら、近年の傾向とし
て、自動車内に設置されるシート場合、チルト機能付き
の要望と共に、座高を出来る限り低く設定する要望が強
いが、両者の要望をなかなか満足し得ない。そこで、前
後スライド調整装置とチルト装置との個々の上下高さ寸
法を最小限に抑える設計を試みているが、限界に来てい
るのが現状である。
【0009】特に、前述の如く従来のチルト装置では、
前後のY字形リンク機構を上部フレームと下部フレーム
の間に設けた構成であるので、その下部フレームを前後
スライド調整装置の左右のアッパーレールの上にブラケ
ット等を介して固定することで重ね合わせることから、
そのチルト装置の上部フレームの上側に支持されるシー
トの座高はかなり高くなって座り心地が悪く、シートに
せっかくチルト機能を持たせてもユーザーに嫌われてし
まう問題があった。
【0010】また、前後スライド調整装置とチルト装置
とを単に重ねるだけで、構成部品の点数が多く、重量増
並びにコストアップなどを招く問題がある。更には、前
後スライド調整装置の上にチルト装置を重ね合わせてシ
ートを支持した場合、その前後スライド調整装置のスラ
イドロック解除操作レバーが床面近くの低い位置にある
ので、着座者が前屈みして手を下方に延ばさなければ届
かないことから、そのロック解除操作が非常にしずら
く、シートの前後スライド調整が面倒となる問題があっ
た。特に座高の低い女性ドライバーの場合、必然的にチ
ルト装置を最大高さに近い状態にして着座するので、大
きく前屈みしながら短い手を必要以上に延ばしてスライ
ドロック解除操作レバーを操作しなければならず大変不
便である。
【0011】本発明は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、前後スライド調整装置とチルト装置と
を上下に重ね合わせて、シートの前後スライド並びにチ
ルト機能を持たせたタイプでありながら、シートの床面
からの座の高さ(座高)を現状のものよりかなり低くで
きて、座り心地が良いと共に、部品点数の削減や軽量化
及びコストダウンが図れるようになる薄形の車両用シー
ト支持装置を提供することにある。
【0012】また、前後スライド調整装置の上にチルト
装置を重ね合わせてシートを支持するタイプでありなが
ら、前後スライド調整装置のスライドロック解除操作レ
バーが着座者の手の届き易い上部位置にあり、そのロッ
ク解除操作が容易にできて、シートの前後スライド調整
が楽となる車両用シート支持装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段と作用】本発明の車両用シ
ート支持装置は、前記目的を達成するために、車両の床
上に前後スライド調整装置を設置し、この上に左右一対
ずつの長尺な第1リンクアームと短尺な第2リンクアー
ムとよりなる前後一対の略Y字形リンク機構を用いたチ
ルト装置を介してシートを取付け支持する構成で、且つ
前記チルト装置の前後の略Y字形リンク機構の左右の第
1リンクアームの下端を、前記前後スライド調整装置の
左右のアッパーレールに枢着支持したことを特徴とす
る。
【0014】前記構成の車両用シート支持装置であれ
ば、前後スライド調整装置の上にチルト装置を重ね合わ
せてシートを取付け支持するので、シートの前後スライ
ド調整及び高さ調整並び前後傾き(前傾及び後傾度合
い)調整が可能となると共に、チルト装置の前後の略Y
字形リンク機構の左右第1リンクアームの下端を、前後
スライド調整装置の左右のアッパーレールに枢着支持し
たので、そのチルト装置の従来のような下部フレームを
省略できることから、その分、全体の薄形化が図れ、シ
ートの床面からの座の高さ(座高)を現状のものよりか
なり低くできて、座り心地が良いと共に、部品点数の削
減や軽量化及びコストダウンが図れるようになる。
【0015】また、前後スライド調整装置の左右のアッ
パーレールの前後部にそれぞれブラケットを取付け、こ
れらブラケットから個々にアッパーレールの側方に延出
したフランジ部に、チルト装置の前後の略Y字形リンク
機構の左右の第1リンクアームの下端をピンを介し枢着
支持することで、該前後スライド調整装置の左右のアッ
パーレールを既存のものから大きく設計変更しなくても
済むようになる。
【0016】更に、前後スライド調整装置のスライドロ
ック解除操作レバーをチルト装置の上部フレームに回動
操作可能に取付け、このスライドロック解除操作レバー
に前記前後スライド調整装置のスライドロック機構をコ
ントロールワイヤにより連動させることで、前後スライ
ド調整装置のスライドロック解除操作レバーが着座者の
手の届き易い上部位置に来て、そのロック解除操作が容
易にできて、シートの前後スライド調整が楽に行い得る
ようになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の車両用シート支持装置の一実
施例を図面により説明する。なお、図1は支持装置全体
の斜め前方から見た斜視図、図2は同装置の高さを低く
調整した状態の斜視図、図3は前後スライド調整装置の
一部省略した斜視図、図4は前後スライド調整装置のア
ッパーレールに対するチルト装置のリンクアーム下端の
枢着構造を示す図、図5はチルト装置のロック機構部の
一部分解した斜視図、図6は同じくチルト装置のロック
機構部の分解斜視図、図7は同じくチルト装置のロック
機構部の断面図及び一部省略した側面図、図8は同上チ
ルト装置の昇降動作を示す側面図、図9は同上チルト装
置の前傾動作状態を示す側面図である。
【0018】図1及び図2並びに図8・9に示す如く、
本発明の車両用シート支持装置は、車両の床上に設置さ
れる前後スライド調整装置(シートアジャスター)1
と、この上に重ね合わせるようにして設けらたチルト装
置19とで構成され、このチルト装置19の上にシート
(図示せず)を取り付け支持する。
【0019】まず。その下部の前後スライド調整装置1
の構成を述べると、図1・図2及び図3に示す如く、車
両の床等に左右に平行間隔を存してそれぞれ締結固定さ
れる断面ハット形状の左右一対のロアレール2と、これ
らロアレール2にそれぞれ上側から被さるように前後ス
ライド可能に摺嵌された断面リップ溝形状の左右一対の
アッパーレール3とで構成されている。
【0020】また、この前後スライド調整装置1には左
右のアッパーレール3を前後方向に多段的に位置決めす
る左右一対のスライドロック機構4が設けられている。
これら左右のスライドロック機構4は、ロアレール2の
下面部に溶接等で固定して内側方に突設された多数の爪
歯5a付きロック部材5と、アッパーレール3上面に溶
接等で固定された軸受ブラケット6と、この軸受ブラケ
ット6の内側ループ部に回転可能に支持されたロックシ
ャフト7と、このロックシャフト7に溶接等により上部
が固定されて該シャフト7と一体に回動する複数のロッ
ク穴8a付きロックプレート8と、このロックプレート
8から上方に突設され該ロックプレート8を回動せしめ
る揺動アーム9と、前記ロックシャフト7を介しロック
プレート8をこのロック穴8aが前記ロック部材5の爪
歯5aに係合する方向に常時回動付勢するロックばね1
0とで構成されている。
【0021】また、その左右のスライドロック機構4を
ロック解除するスライドロック解除操作レバー11が、
後述するチルト装置19の上部フレーム20の前端側部
にブラケット12を介して設けられている。このスライ
ドロック解除操作レバー11は、図3に示す如く、ブラ
ケット12に軸13により回動可能に軸支されていると
共に、該レバー11と一体的に回動する回動アーム11
aを立設している。
【0022】この回動アーム11a上端に基端を連結し
てコントロールワイヤ14aが延出され、この先端が右
側のアッパーレール3に立設したガイド15を介して同
右側のスライドロック機構4の揺動アーム9に連結され
ている。また、その右側のスライドロック機構4の揺動
アーム9に次のコントロールワイヤ14bの基端が連結
され、このコントロールワイヤ14bがガイド16を介
し左側に延出され、その先端が左側のアッパーレール3
に立設したガイド17並びに回転プーリ18を介して同
左側のスライドロック機構4の揺動アーム9に連結され
ている。
【0023】つまり、スライドロック解除操作レバー1
1の上方への回動操作により、コントロールワイヤ14
a,14bを介して左右のスライドロック機構4,4が
連動して同時にロック解除され、アッパーレール3が前
後方向にスライド調整可能となっている。
【0024】前記チルト装置19は、図1・図2に示す
如く、上部フレーム20と、この上部フレーム20と前
述した前後スライド調整装置1の左右のアッパーレール
3との間の前後部に前後に対称的に装着された前後一対
の略Y字形リンク機構21A,21Bとで構成されてい
る。
【0025】その上部フレーム20は前後左右合計4本
のチャンネル材20a,20b,20c,20dを四辺
形枠状に枠組みした構成であり、その左右のチャンネル
材20c,20dの外側前後部に車両用シートの座を固
定支持するブラケット20eがそれぞれ突設されてい
る。この上部フレーム20の右側チャンネル材20dの
前端外側部に、前記スライドロック解除操作レバー11
を支持するブラケット12が溶接等により取り付けられ
ている。
【0026】前記前後一対の略Y字形のリンク機構(以
下単にY形リンク機構と略記する)21A,21Bは、
互いに上端部にてコネクタトパイプ22により一体的に
連結された左右一対の長尺な第1リンクアーム23と、
互いに上端寄り部にてコネクタトパイプ24により一体
的に連結され且つ各々の下端が前記左右の第1リンクア
ーム23の途中にピン25により回動可能に枢着された
左右一対の短尺な第2リンクアーム26とより側面から
見て略Y字形に構成されている。
【0027】そして、その前側のY字リンク機構21A
は、この左右の長尺な第1リンクアーム23の下端が、
前記左右の前後スライド調整装置11の左右のアッパー
レール3の前端内側部にブラケット27を介しピン28
により回動可能に枢着されている。つまり、従来のチル
ト装置のように下部フレームを用いずに、図4に示す如
く、アッパーレールの前端部に略コ字形のブラケット2
7を上側から被嵌して固定ねじ29により取付け、この
ブラケット27からアッパーレール3の内側方に延出し
た垂下状態のフランジ部27aにピン28を取付け、こ
のピン28にブッシュ30を嵌めてY字形リンク機構2
1Aの第1リンクアーム23の下端が枢着支持されてい
る。
【0028】また、前記前側のY字リンク機構21A
は、図1に示す如く、この左右の第2リンクアーム26
の上端が、上部フレーム20の左右のチャンネル材20
c,20dの前端寄り内側部に段付きボルト31により
回動可能に枢着されている。更に、左右の第1リンクア
ーム23の上端が、前記上部フレーム20の左右のチャ
ンネル材20c,20dの内側に前後動可能に摺合した
スライダー32に段付きボルト33により回動可能に枢
着されている。
【0029】なお、そのスライダー32は従来同様にコ
ロのようなものでも良いが、ここでは滑性に優れた例え
ば合成樹脂製の長方形ブロック状のものを用いている。
これが前記上部フレーム20の左右のチャンネル材20
c,20d内の中間ストッパ部材34と前記段付きボル
ト31との間で前後に摺動自在となっている。
【0030】また、左右の第1リンクアーム23の上端
を連結したコネクタトパイプ22にフック36が溶接さ
れ、このフック36と上部フレーム20の前側チャンネ
ル材20aとの間に引っ張りコイルばね37が掛止され
て、該コネクタトパイプ22を常に前方に付勢してい
る。つまり、引っ張りコイルばね37によりY字リンク
機構21Aが狭まりながら立ち上げる方向に付勢されて
いる。
【0031】なお、この引っ張りばね37の下側に位置
する前記コネクタトパイプ24には潰し部24aが形成
され、最下降時に該コネクタトパイプ24が引っ張りば
ね37と干渉しないようにされている。また、前記コネ
クタトパイプ22にも、この一端側に潰し部22aが形
成され、第1リンクアーム23の上端部をスライダー3
1に枢着する段付きボルト33などの締結作業に支障が
ないようにされている。これらコネクタトパイプ22,
24は、前述のような引っ張りばね37との干渉や締結
作業の邪魔にならないように、低い位置に設けてもよい
が、その下側にシートのエアーサスペンション装置(図
示せず)などを設ける場合があるので、出来るだけ高位
置が良い。
【0032】一方、前記後側のY字リンク機構21B
は、前述の前側のY字リンク機構21Aと前後対称的に
設けられているので、共通部分に同一符号を付して説明
を省略するが、この後側のY字リンク機構21Bの場
合、左右の第2リンクアーム26の上端を枢着する段付
きボルト31が、上部フレーム20の左右のチャンネル
材20c,20dの後端寄り部に形成した短い長穴38
に僅かであるが前後動可能に嵌合され、後述する前傾状
態へのチルト動作時のY字リンク機構21のこじれを無
くしている。
【0033】こうしたチルト装置19は、前後のY字リ
ンク機構21A,21Bがスライダー32の前後動によ
り各々独立的に縮拡回動して、上部フレーム20を図8
に示す如く水平のまま昇降させたり、図9に示す如く前
傾させたり或いはその逆に後傾させたりと言ったチルト
動作(前後傾動)を行い得るようになっている。
【0034】その前後のY字リンク機構21A,21B
のスライダー32を各々前後方向に小ピッチで多段的に
位置決めする前後一対のロック機構41A,41Bが備
えられている。これら前後のロック機構41A,41B
は上部フレーム20の片側例えば右側のチャンネル材2
0dの外側部位に前後に配して設けられている。
【0035】これら前後のロック機構41A,41B
は、前記スライダー32と一体的に前後動する複数の歯
部42aを有したロック部材42と、このロック部材4
2の歯部42aと噛合可能な多数の歯部43aを前後方
向に配列して有し且つロック解除操作レバー44により
前記ロック部材42の歯部42aと離脱方向に回動可能
に上部フレーム20の外側に取付けられたロックプレー
ト43と、このロックプレート43を前記ロック部材4
2と噛合する方向に常時回動せしめるロックばね45と
で構成されている。
【0036】即ち、前側のロック機構41Aのロック部
材42は、略矩形板状のもので、下端に前後2個の歯部
42aを突設している。このロック部材42が、前記上
部フレーム20のチャンネル材20dの内側に摺嵌した
前側のスライダー32に対し、該チャンネル材5に形成
した長穴46を介し挿通した2本の段付きボルト33,
47により締結されて、該スライダー32と共にチャン
ネル材20dを内外から挟み込む状態で前後動可能に設
けられている。
【0037】また、前記ロックプレート43は、横長板
状のもので、上端に前記ロック部材42の歯部42aと
噛合可能な多数(実施例では10個)の歯部43aを前
後方向に小ピッチPで配列して突設している。このロッ
クプレート43は、ロックシャフト49上に溶接等によ
り一体的に固着され、このロックシャフト49をブラケ
ット51,52とカバー53とにより挟持する状態に支
持することで、上部フレーム20のチャンネル材20d
の外側下部に略前半分に亘って取付けられている。
【0038】そのブラケット51,52とカバー53は
ステンレス等をプレス成型したもので、それぞれの下端
部に横向きの半円形状の半割り軸受部51a,52a、
53aを有している。そして、そのブラケット51,5
2をチャンネル材5の外側面の前端及び中間に垂下状態
に固定し、その下端部の半割り軸受部51a,52aに
前記ロックシャフト49の前後端部を嵌合し、その外側
に前記カバー53の下端部の半割り軸受部53aを当て
がって挟持し、この状態で該カバー53の前後端部をブ
ラケット51,52にビス54により締結固定すること
で、ロックシャフト49を回動可能に支持する。
【0039】このロックシャフト49の途中から前記ロ
ック解除操作レバー44が外方に向け突設されて、前記
スライドロック解除操作レバー16の少し後方に位置せ
しめられている。これを着座者が引き上げ操作すること
で、ロックシャフト49がロックプレート43と一体に
内方に(前記ロック部材42の歯部42aと離脱する方
向)に回動できる。
【0040】前記カバー53は、前記ロックシャフト4
9とロックプレート43の外側全体を覆い隠す上下幅を
持つ横長板状のものである。この前後端にはコ字形部5
3bが突設されている。前記ロックばね45はねじり線
ばねであって、この前端屈曲部を前記カバー53の前端
のコ字形部53bの溝内に係止し、後端屈曲部を前記ロ
ックシャフト49の直交穴に嵌入することで、該ロック
シャフト49を前記ロックプレート43の歯部43aが
ロック部材42の歯部42aと噛合する方向に常時回動
付勢するようになっている。
【0041】一方、後側のロック機構41Bは、前述の
前側のロック機構41Aと基本的には同一構成をなすの
で、その共通部に同一符号を付して説明を省略する。な
お、この後側のロック機構41Bは前側のロック機構4
1Aと同軸線的に上部フレーム1の外側の後半部位に設
けられ、このロック解除操作レバー44がロックシャフ
ト49の前端部からL字形に折曲して、前記前側のロッ
ク解除操作レバー44の直ぐ後ろに近接する位置に配し
て、それぞれ着座者が容易に操作し易い状態とされてい
る。
【0042】以上のような構成の車両用シート支持装置
の作用を述べる。まず、シートの前後スライド調整及び
高さ調整並び前後傾き(前傾及び後傾度合い)調整機能
を持つべく、前後スライド調整装置1の上にチルト装置
19を重ね合わせてシートを取付け支持しているタイプ
であるが、チルト装置19の前後のY字形リンク機構2
1A,21Bの第1リンクアーム23の下端を、前後ス
ライド調整装置1の左右のアッパーレール3に枢着支持
したので、従来のような下部フレームを省略でき、その
分、装置全体の薄形化が図れ、シートの床面からの座の
高さ(座高)を現状のものより約30mm程度低くできて、
座り心地が良くなり、しかも、下部フレームが無い分、
部品点数の削減や軽量化及びコストダウンが図れるよう
になる。
【0043】また、前後スライド調整装置1の左右のア
ッパーレール3の前後部にそれぞれブラケット27を取
付け、これらブラケット27から個々にアッパーレール
3の内側方に延出したフランジ部27aに、チルト装置
19の前後のY字形リンク機構21A,21Bの第1リ
ンクアーム23の下端をピン28を介し枢着支持したの
で、前後スライド調整装置1の左右のアッパーレール3
を既存のものから大きく設計変更しなくても済む。
【0044】更に、前後スライド調整装置1のスライド
ロック解除操作レバー11をチルト装置19の上部フレ
ーム20にブラケット12を介し回動操作可能に取付
け、このスライドロック解除操作レバー19に前後スラ
イド調整装置1の左右のスライドロック機構4をコント
ロールワイヤ14a,14bにより連動させたので、そ
のスライドロック解除操作レバー11がチルト装置19
のロック解除レバー44と同様に上部位置に来て、着座
者が右手をシート側部に下げるだけで、該ロック解除操
作レバー11を楽に操作できて、左右のスライドロック
機構4をロック解除してシートの前後スライド調整を容
易に行い得るようになる。
【0045】つまり、着座者がロック解除操作レバー1
1を引上げ操作することで、コントロールワイヤ14a
が右側のスライドロック機構4の揺動アーム9を引っ張
り回動すると同時に、これに連動してコントロールワイ
ヤ14bが左側のスライドロック機構4の揺動アーム9
を引っ張り回動する。これで左右のスライドロック機構
4,4のロックプレート8がロックばね10に抗し回動
してロック部材5の爪歯5aから離脱する。これで左右
のスライドロック機構4,4が同時にロック解除され、
左右のアッパーレール3が前後方向にスライド可能とな
る。
【0046】この状態で着座者がシートを前後動させて
自分の好みの位置に調整し、そのままスライドロック解
除操作レバー11を放せば、ロックばね10の付勢でロ
ックプレート8が回動復帰して、この複数のロック穴が
ロック部材5の爪歯5aに係合する。これで左右のスラ
イドロック機構4が同時にアッパーレール3の前後動を
規制したロック状態となって、シートの前後調整が完了
する。
【0047】一方、チルト装置19の前後のロック解除
操作レバー44,44も、前記スライドロック解除操作
レバー11の後方高位置に隣接して配するので、シート
の着座者が片手で容易に操作可能であり、これら前後の
ロック解除操作レバー44,44を着座者が選択して引
上げ操作すれば、前後のロック機構41A,41Bのロ
ックシャフト49と一体にロックプレート43がロック
ばね45に抗し内方に回動し、そのロックプレート43
の歯部43aがロック部材42の歯部42aから離脱
し、スライダー32が前後動自在なロック解除状態とな
る。
【0048】これにて前後のY字リンク機構21A,2
1Bを個々に拡縮揺動しながら、上部フレーム1を図8
に示す如く全体的に水平のまま昇降させたり、上部フレ
ーム1の前後を独立的に昇降させて図9に示す如く前傾
させたり或いはその逆に後傾させたりと言ったチルト動
作(前後傾動)を行う。
【0049】こうして着座者が自分の好みに応じてシー
トの高さ調整や前後傾き(前傾並びに後傾度合い)調整
を行ったら、そのまま前記ロック操作レバー44を放
す。これでロックプレート43がロックばね45の付勢
で回動復帰して、そのロックプレート43の歯部43a
がロック部材42の歯部42aに噛合して位置決めロッ
ク状態となって、シートの高さ並びに前後傾き度合い調
整が完了する。
【0050】なお、この実施例のチルト装置19であれ
ば、ロック状態時、ロックプレート43の前後方向に配
列する多数の歯部43aに対しロック部材42の複数
(2個)の歯部42aが噛合するので、強度的に有利
で、従来の一本のピンと歯部とを噛合させる構造に比
し、個々の歯部42a,43aを小さな歯厚で小ピッチ
Pに配列して設けることが可能となり、これにて前後の
Y字形のリンク機構21A,21Bの位置決めロックを
小ピッチで多段的行うことができて、着座者の好みに応
じたきめ細かなシートの高さ調整や前後傾き調整が可能
となる。
【0051】また、前後のロック機構41A,41Bの
ロック部材42が、Y字リンク機構21A,21Bのス
ライダー32と一体的に前後動するように取付けられて
いるので、従来のようなロックアームが不要で、部品点
数が少なく、構成の簡素化が図れ、組立が容易でコスト
の低減が図れると共に、ガタの発生が少なくなる。
【0052】更には、歯部43aを持つロックプレート
43がカバー53により覆い隠されるので、外観的に体
裁が良いと共に、着座者が指などを挟まれて怪我をする
心配がなく、安全性に優れている。しかも、そのカバー
53は、ロックプレート43を取付けたロック解除操作
レバー44付きロックシャフト49を、上部フレーム1
に対しブラケット51,52と共に回転可能に支持する
軸受を兼ねる多機能性を有し、組立て構成上有利であ
る。
【0053】
【発明の効果】本発明の車両用シート支持装置は、前述
の如く構成したので、前後スライド調整装置とチルト装
置とを上下に重ね合わせて、シートの前後スライド並び
にチルト機能を持たせたタイプでありながら、全体の薄
形化が図れ、シートの床面からの座の高さ(座高)を現
状のものよりかなり低くできて、座り心地が良いと共
に、部品点数の削減や軽量化及びコストダウンが図れ
る。
【0054】また、本発明の車両用シート支持装置は、
前後スライド調整装置の上にチルト装置を重ね合わせて
シートを支持するタイプでありながら、前後スライド調
整装置のスライドロック解除操作レバーが着座者の手の
届き易い上部位置にあり、そのロック解除操作が容易に
できて、シートの前後スライド調整が楽である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用シート支持装置の一実施例を示
す全体の斜め前方から見た斜視図。
【図2】同上実施例の装置の高さを低く調整した状態の
斜視図。
【図3】同上実施例の用いた前後スライド調整装置の一
部省略した斜視図。
【図4】(a)は同上実施例に用いた前後スライド調整
装置のアッパーレールに対するチルト装置のリンクアー
ム下端の枢着構造を示す斜視図、(b)は同部の組立て
状態の一部断面した正面図。
【図5】同上実施例に用いたチルト装置のロック機構部
の一部分解した斜視図。
【図6】同じくチルト装置のロック機構部の分解斜視
図。
【図7】(a)は前記チルト装置のロック機構部の断面
図、(b)はそのロック機構部一部省略した側面図。
【図8】同上実施例のチルト装置の昇降動作を示す側面
図。
【図9】同上実施例のチルト装置の前傾動作状態を示す
側面図。
【符号の説明】
1…前後スライド調整装置、3…アッパーレール、4…
スライドロック機構、11…スライドロック解除操作レ
バー、14A,14b…コントロール、19…チルト装
置、20…上部フレーム、23…第1リンクアーム、2
1A,21B…略Y字形リンク機構、26…第2リンク
アーム、27…ブラケット、27a…フランジ部、28
…ピン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の床上に前後スライド調整装置を設
    置し、この上に左右一対ずつの長尺な第1リンクアーム
    と短尺な第2リンクアームとよりなる前後一対の略Y字
    形リンク機構を用いたチルト装置を介してシートを取付
    け支持する車両用シート支持装置において、前記チルト
    装置の前後の略Y字形リンク機構の左右の第1リンクア
    ームの下端を、前記前後スライド調整装置の左右のアッ
    パーレールに枢着支持したことを特徴とする車両用シー
    ト支持装置。
  2. 【請求項2】 前後スライド調整装置の左右のアッパー
    レールの前後部にそれぞれブラケットを取付け、これら
    ブラケットから個々にアッパーレールの側方に延出した
    フランジ部に、チルト装置の前後の略Y字形リンク機構
    の左右の第1リンクアームの下端をピンを介し枢着支持
    したことを特徴とする請求項1記載の車両用シート支持
    装置。
  3. 【請求項3】 前後スライド調整装置のスライドロック
    解除操作レバーをチルト装置の上部フレームに回動操作
    可能に取付け、このスライドロック解除操作レバーに前
    記前後スライド調整装置のスライドロック機構をコント
    ロールワイヤにより連動したことを特徴とする請求項1
    記載の車両用シート支持装置。
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