JPH07112238A - 消失模型鋳造用塗型剤 - Google Patents

消失模型鋳造用塗型剤

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JPH07112238A
JPH07112238A JP25721693A JP25721693A JPH07112238A JP H07112238 A JPH07112238 A JP H07112238A JP 25721693 A JP25721693 A JP 25721693A JP 25721693 A JP25721693 A JP 25721693A JP H07112238 A JPH07112238 A JP H07112238A
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JP
Japan
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aggregate
coating agent
model
casting
gas
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JP25721693A
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English (en)
Inventor
Kenichi Nishio
賢一 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳込み時に発泡樹脂の消失型模型から発生す
る熱分解ガスを速やかに除去すること。 【構成】 発泡樹脂からなる消失型模型21に塗布され
る塗型剤が、熱分解ガスを吸着する細孔27を有する。
鋳込み時に消失型模型21の発泡樹脂から発生した熱分
解ガスは、骨材25間の隙間26を通って外部に放出さ
れるのみならず、骨材25の細孔27にも吸着されるの
で、円滑に除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消失模型鋳造で消失型
模型の表面に塗布される塗型剤に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡樹脂からなる消失型模型まわりに鋳
砂を充填し、消失型模型部位に溶湯を充填して消失型模
型を消失せしめ、消失型模型に相当する形状の製品を鋳
造する消失型模型を用いた鋳造法は知られている。この
消失模型鋳造法では、鋳造品の滑らかな鋳肌の確保、お
よび砂充填時の模型の剛性確保のために、消失型模型に
塗型剤が塗布される。塗型剤は骨材を含むが、従来の骨
材は天然の砂を粉砕したものからなり、無孔骨材であ
る。上記目的のためには、塗型剤に含まれる骨材はより
細かく、塗型層はより厚い方が効果的であるが、反面、
成形体の発泡樹脂、たとえばポリスチレンの熱分解によ
り多量に発生するガスの除去の観点からは、ガスの通気
性をよくするために、塗型剤の骨材はより大きく、塗型
層はより薄くした方がよく、上記と相反する性質が要求
される。この相反する塗型剤への要求を共に満足させる
ために、以下のように、種々の提案がなされてきた。 (1)塗型剤の骨材はより細かく、塗型層はより厚く
し、ガス除去を大気に通じるガス抜き管を設置すること
により行う(特開昭62−207530号公報)。 (2)ガス抜き管の代りに、鋳砂層全体を減圧雰囲気に
置いて、ガス除去をはかる。 (3)通常の塗型層の上に、通気度は維持しながら模型
の剛性アップを狙って骨材の粒子が大きい第2の塗型剤
を塗布する(特開平3−86352号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案には
次の問題がある。 (1)には、良好な通気度が確保されるのはガス抜き管
を設けた部位のみで、全体にわたっての通気度が満足さ
れない。また、ガス抜き管の設置と鋳込み後のガス抜き
管の除去に手間がかかる。また、鋳造品の形状によって
はガス抜き管の設置が困難なこともある。 (2)には、減圧が少ないとガス除去が不十分になり、
減圧が大きいと、溶湯が塗型層にしみ出し、メザシ欠陥
を生じる。また、製品の形状、塗型層の種類、厚さによ
っては、適切な減圧条件を見いだせないこともある。 (3)には、粒径の異なる2種類の塗型剤を重ね塗るこ
とおよび重ね塗る際の下地の塗型剤の乾燥程度によっ
て、塗型剤の割れが発生しやすくなる。また、2回塗布
の手間もかかる。
【0004】本発明の目的は、消失型模型の剛性アップ
と良好なガス除去を共にはかることができる消失模型鋳
造用塗型剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、本発明に係る消失模型鋳造用塗型剤は、次の塗型剤
から成る。すなわち、発泡樹脂からなる消失型模型の表
面に塗布される消失模型鋳造用塗型剤において、該塗型
剤は鋳造時に消失型模型から発生する熱分解ガスを吸着
する細孔をもつ粒子を骨材としている消失模型鋳造用塗
型剤。
【0006】
【作用】上記本発明の塗型剤は、水で希釈しスラリー状
にして消失型模型表面に塗布し、乾燥させて用いる。細
孔をもつ骨材は鋳造品の滑らかな鋳肌を確保できる程度
に細かく、塗型層は消失型模型剛性を確保できる程度に
厚くされる。骨材が多数の細孔をもたない場合はガス除
去が問題となるが、本発明の塗型剤は、その骨材が多数
の細孔をもつので、ガスの一部が細孔に吸着され、消失
型模型の樹脂の熱分解で発生したガスの除去が促進され
る。また、その他のガスは骨材間の隙間を通って、外部
に放出される。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の望ましい実施例を、図面を
参照して説明する。本発明の塗型剤は、骨材と水と若干
のバインダから構成され、骨材は鋳込み時に消失型模型
から発生する熱分解ガスを吸着する多数の細孔を有す
る。骨材の材質は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、コ
ージライト等のセラミックの1種または2種類以上の化
合物から成る。細孔をもつ骨材の比表面積は10〜30
0m2/gに増大され、たとえば約100m2 /gであ
る。
【0008】骨材がアルミナ粒子である場合の細孔をも
つ骨材は、たとえば図1に示す工程を有する製造方法に
より製造される。図1では、天然鉱物のボーキサイトを
用意し、これを工程1で水酸化ナトリウムで溶解し、ア
ルミ酸ソーダとする。ついで、工程2で酸で中和し、水
酸化アルミAl(OH)3 とする。ついで、工程3で水
酸化アルミに水を加え、スラリー状にした後、気流乾燥
機にて水分を除去し、アルミナAl2 3 の一次粒子と
する。この時、Al(OH)3 のOH基が除去された所
が図1の(a)に示すように細孔(0.01μ程度)と
なる。ついで、工程4で造粒し図1の(b)に示すよう
にアルミナの凝集粒子とする。ついで、工程5にて80
0℃〜1200℃で仮焼結し、細孔をもつアルミナ粒子
とする。この焼結により、図1の(c−1)、(c−
2)に示すように、2つ以上の粒子がひとつとなり、粒
子が成長するとともに細孔も合体して成長し、粒子間の
空隙の一部も細孔となる。このようにして細孔は、約
0.1μに成長する。この場合の合体して成長したアル
ミナ粒子の径は、0.2〜1.5mmになる。また、こ
のアルミナ粒子の比表面積は、10〜300m2 /gに
なる。ここで、約1400℃の本焼結を行うと、空孔は
粒子内を移動し、粒子外に押し出されて、図1の(d)
に示すような無孔アルミナ粒子になってしまうので、本
焼結の前段階で止める。
【0009】塗型剤は、水を加えて希釈され、スラリー
状にして、ポリスチレン等の発泡樹脂製の消失型模型を
スラリーにドブ付けし引き上げることにより、模型表面
に塗布される。スラリーの粘度をボーメ度計にて測定し
調節することにより、引き上げたときの模型表面の塗型
層の厚さをコントロールする。
【0010】図2は鋳造品の製造工程を示している。工
程11で、ポリスチレン等の発泡樹脂から模型を製作
し、工程12で組み立てる。ついで、工程13で塗型剤
を上記の方法で塗布し、工程14で乾燥させる。つい
で、工程15で鋳枠に消失型模型をセットしそのまわり
に砂を充填する。ついで、工程16で溶湯を消失型模型
に対して注湯し鋳込みを行う。
【0011】図3は、鋳込み中の状態を示している。消
失型模型21の発泡樹脂は溶湯22により熱分解して消
失し、消失したところを溶湯が埋め、消失型模型と同じ
形状の製品が鋳造される。消失型模型21のうち溶湯2
2に接する近傍の部分23は、順に熱分解していき、こ
の時の熱分解ガスは、一部が塗型層24の骨材25の間
の隙間26を通って砂24中へ抜け、さらに砂層から大
気へと抜け、他の一部は骨材25の細孔27内に入って
骨材25に吸着される。したがって、従来に比べて、骨
材の細孔に吸着される分、熱分解ガスの除去が促進され
る。ガスの除去が不十分であると、鋳造品にガス欠陥等
の鋳造欠陥を生じるが、本発明では、これが防止され
る。
【0012】図4に示す形状のテストピース、すなわ
ち、径が120mm、高さ120mm、内径100m
m、底厚40mmの有底円筒体の消失型模型21を用い
て、本発明の塗型剤の効果を試験した。発泡体の材質は
ポリスチレン、鋳込み品の材質は鋳鉄である。また、塗
型剤の骨材の材質はアルミナ、細孔によって増加した比
表面積は約100m2 /gである。また、同時に比較例
として、従来の、無孔の骨材を有する塗型剤も併せて試
験した。結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】テストピースNo.1〜5は比較例を示
し、No.6が本発明に対応する。表1から明らかなよ
うに、No.1では塗型層が薄いので、発泡体の剛性の
不足が生じ、発泡体を振動させながら、鋳砂を埋没させ
る工程で変形が生じた。No.2では、塗型層が厚く、
変形は防止できたが、熱分解ガスの抜け性が悪くなり、
ガス欠陥が生じた。No.3では、No.2のガス欠陥
対策として、ガス抜きパイプを発泡体に設置したが、設
置していない所でガス欠陥が生じた。No.4は、N
o.2のガス欠陥対策として、鋳砂層の雰囲気を減圧し
たが、まだガス抜きが不十分でガス欠陥が生じた。N
o.5は、No.4に対しさらに減圧を強めて実施した
ため、ガス欠陥は発生しなかったが、溶湯が塗型層にし
み出しメザシが発生した。No.6は、本発明の塗型剤
を使用したもので、ガス抜きパイプ無し、減圧無しの状
態で実施したが、変形もなく、ガス欠陥、メザシ等の鋳
造欠陥もないものが得られた。なお、塗布の手間は通常
の1回塗りと同じで、従来技術で記述した(1)〜
(3)に比べて簡単である。
【0015】
【発明の効果】本発明の塗型剤は、熱分解ガスを吸着す
る細孔をもつ粒子を骨材としているので、鋳込み時に発
泡樹脂の消失型模型から発生した熱分解ガスは、骨材間
の隙間を通って外部に放出されるのみならず、一部は骨
材の細孔に吸着されるので、熱分解ガスの除去が促進さ
れ、熱分解ガスによる欠陥の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消失模型鋳造用塗型剤の一実施例に係
る細孔をもつアルミナ粒子の製造方法の工程図である。
【図2】消失模型鋳造の工程図である。
【図3】本発明の消失模型鋳造用塗型剤の熱分解ガス除
去の模式図である。
【図4】試験に用いた消失型模型の断面図である。
【符号の説明】 21 消失型模型 22 溶湯 24 塗型層 25 骨材 26 隙間 27 細孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡樹脂からなる消失型模型の表面に塗
    布される消失模型鋳造用塗型剤において、該塗型剤は鋳
    造時に消失型模型から発生する熱分解ガスを吸着する細
    孔をもつ粒子を骨材としていることを特徴とする消失模
    型鋳造用塗型剤。
JP25721693A 1993-10-14 1993-10-14 消失模型鋳造用塗型剤 Pending JPH07112238A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009512557A (ja) * 2005-10-19 2009-03-26 カーボ、サラミクス、インク 低熱膨張鋳造媒体
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