JPH07112005A - 温熱治療装置 - Google Patents

温熱治療装置

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Publication number
JPH07112005A
JPH07112005A JP26104293A JP26104293A JPH07112005A JP H07112005 A JPH07112005 A JP H07112005A JP 26104293 A JP26104293 A JP 26104293A JP 26104293 A JP26104293 A JP 26104293A JP H07112005 A JPH07112005 A JP H07112005A
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JP
Japan
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heating
temperature
time
tumor
measuring
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP26104293A
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English (en)
Inventor
Motoyuki Tagawa
元之 田川
Yoshiyuki Furukawa
喜之 古川
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP26104293A priority Critical patent/JPH07112005A/ja
Publication of JPH07112005A publication Critical patent/JPH07112005A/ja
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  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】患部のpH値を治療効果増強に充分反映させる
とともに、43℃等価時間を利用して患部全体を確実に
加温治療することができる温熱治療装置の提供を目的と
している。 【構成】生体組織の患部15の温度を測定しながらこの
患部15の加温治療を行なう温熱治療装置20におい
て、生体組織の患部15の加温を行なう加温手段1,2
と、前記患部15における複数部位の温度を測定する温
度測定手段3,4,5と、この温度測定手段3,4,5
によって測定した複数の患部部位の温度のうち最低の温
度を選択して43℃等価時間を算出する演算手段8と、
43℃等価時間が予め設定した加温時間に達するまで前
記加温手段2を動作させる加温制御手段25と、患部1
5のpHを測定するpH測定手段9と、患部にpH調整
剤を注入する注入手段10,14とを具備したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、癌等の患部を加温治療
するための温熱治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から生体組織の患部の温度を測定し
ながらこの患部の加温治療を行なう温熱治療装置が知ら
れている。このような温熱治療装置を用いて行なう加温
治療では、術者が加温温度と加温時間とを設定するが、
一度設定した加温時間に達すると、途中で加温温度が大
きく変動した場合でも、設定した加温時間が経過すると
治療が終了するようになっている。
【0003】温熱治療では、通常、患部の温度が43℃
以上に達しないと、充分な効果が得られないとされてお
り、加温の途中で温度が下がったような状況下において
充分な加温効果を得ようとする場合には、設定した加温
時間よりもさらに多くの加温時間が必要であると言われ
ている。したがって、温度が変動するような状況下にあ
っては、最初に設定した時間で加温しても、充分な加温
効果が得られない場合がある。
【0004】このような欠点を解決するため、患部の測
定温度からサーマルドーズを計算して実効的に43℃の
加温温度が継続した時間(以下、43℃等価時間とい
う。)に換算し、この43℃等価時間が設定した時間に
達するまで加温を継続する技術が特開昭63ー1778
54号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭63ー177854号公報に開示された技術では、
患部内における温度分布が全く考慮されていないため、
温度が測定された患部部位は43℃等価時間を計算して
加温効果を得ることができるが、温度測定が行なわれて
いない患部部位には充分な加温効果が期待できない虞が
ある。したがって、患部の全体を充分に加温治療するこ
とができない可能性がある。
【0006】一方、患部内のpHが低い状態(酸性の状
態)になると、患部細胞の温熱感受性が増加して、加温
の効果が高まるとの研究結果がある。実開平2ー515
64号公報は、加温電極にpHセンサを設けた技術を開
示しているが、pHを測定して腫瘍細胞の壊死を定量的
に確認するものであり、腫瘍細胞のpH測定の結果を治
療効果増強に反映させるものではない。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、患部のpH値を治療
効果増強に充分反映させるとともに、43℃等価時間を
利用して患部全体を確実に加温治療することができる温
熱治療装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本発明は、生体組織の患部の温度を測定し
ながらこの患部の加温治療を行なう温熱治療装置におい
て、生体組織の患部の加温を行なう加温手段と、前記患
部における複数部位の温度を測定する温度測定手段と、
この温度測定手段によって測定した複数の患部部位の温
度のうち最低の温度を選択して43℃等価時間を算出す
る演算手段と、43℃等価時間が予め設定した加温時間
に達するまで前記加温手段を動作させる加温制御手段
と、患部のpHを測定するpH測定手段と、患部にpH
調整剤を注入する注入手段とを具備したものである。
【0009】上記構成では、加温動作を開始する前に、
予め、術者が加温する時間を設定しておけば、加温治療
は設定された加温時間だけ行なわれる。患部を加温して
いる間中、患部における複数箇所の温度が温度測定手段
で計測される。その後、温度測定手段で計測された患部
の各部の温度のうち最低の温度が選択されて、この選択
された最低温度を用いて43℃等価時間が前記演算手段
により算出される。そして、43℃等価時間が予め設定
した加温時間に達するまで加温動作が行なわれる。ま
た、pH測定手段の結果に基づいて注入手段からpH調
整剤を患部に注入することもできるため、患部のpH値
を治療効果増強に充分に反映させることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説
明するが、その前に、本発明の基本的な構成について述
べる。図1は本発明の構成を概念的に示したものであ
る。腫瘍21の加温を開始する前に、pHセンサ13に
よって腫瘍21の内部におけるpH値を測定しておく。
この場合、腫瘍21のpH値は、pHセンサ13が接続
するpH測定部9によって測定され、pH測定部9に接
続された表示部11に表示される。術者は、表示部11
に表示さた腫瘍21内部のpH値を確認し、pHを変化
させたい場合にはpH調整剤注入部10から注入手段1
3を介してpH調整剤を腫瘍21の内部に注入する。こ
れによって、腫瘍21内部のpHが変化する。そして、
腫瘍21の内部のpHが必要な値に達したら、加温動作
を開始する。
【0011】この加温動作を開始する前に、予め、術者
が加温する時間を設定しておく。これにより、加温治療
は設定された加温時間だけ行なわれる。腫瘍21を加温
している間中、腫瘍21の内部における複数箇所の温度
が複数の温度センサ3,4,5を介して温度測定部6で
計測される。温度測定部6で計測された腫瘍21内部の
各部の温度は電気信号となって最低温度判定部7に入力
される。そして、この最低温度判定部7で、測定した腫
瘍21内部の各部の温度のうち最低の温度が選択され、
この選択された最低温度を用いて、43℃等価時間E
q43 がEq43 演算部8で計算される。43℃等価時間E
q43 の算出式を以下に示す。なお、式中、Tは微小時間
Δtの間に記録された腫瘍21内の最低温度である。
【0012】
【数1】
【0013】本発明では、Eq43 が加温時間に達した時
点で加温動作が終了する。例えば、設定された加温時間
が10分で、加温中における腫瘍21内の最低温度Tが
常に42℃であった場合には、Eq43 はRの(43ー
T)乗とΔtとの積で与えられる。すなわち、R=0.
25のもとで上式のΔtに10を代入し、Tに42を代
入すると、Eq43 は2.5(分)となる。したがって、
実質的に43℃と等価な温度で加温した時間は2.5
(分)ということになり、このままの条件で必要な加温
時間である10分を得るためには、実際には40分の加
温時間が必要ということになる。したがって、本発明の
温熱治療装置では、こうした43℃等価時間Eq43 をE
q43 演算部8で算出し、このEq43 が予め設定した加温
時間に達するまで加温動作を行なうものである。つま
り、前述の条件下においては、40分を経過した時点で
加温動作が終了される。
【0014】図2に本発明の一実施例を示す。本実施例
の温熱治療装置20は、生体を加温するための高周波電
力を発生する高周波発振部1と、この高周波発振部1に
接続されて生体に高周波電流を供給するアプリケータ2
と、腫瘍15内部の異なる部位にそれぞれ位置された温
度センサ3,4,5と、これらの温度センサ3,4,5
を介して腫瘍15の内部における複数箇所の温度を計測
する温度測定部6と、温度測定部6で計測された腫瘍1
5内部の各部の温度情報の中から最低の温度を選択する
最低温度判定部7と、この最低温度判定部7で選択され
た最低温度を用いて43℃等価時間Eq43 を算出するE
q43 演算部8と、腫瘍15内のpHを測定するためのp
Hセンサ13と、pHセンサ13からのpH信号を処理
するpH測定部9と、pH調整剤注入用カテーテル14
を介してpH調整剤を腫瘍15内に注入するpH調整剤
注入部10とを備えている。
【0015】また、高周波発振部1と温度測定部6とp
H調整剤注入部10とがそれぞれ制御部25に電気的に
接続されているとともに、制御部25には種々のデータ
・警報・指示等を表示する表示部11と種々のデータ・
装置の動作開始等を入力する入力部12とが接続されて
いる。これによって、制御部25は、温度測定部6から
の情報をもとにEq43 演算部8で計算された43℃等価
時間が入力部12で入力された加温時間に達するまで高
周波発振部1を動作させるとともに、入力部12で入力
されたpHとpH測定部9で計測された腫瘍部15のp
Hとを比較し、腫瘍部15のpHが入力部12で入力さ
れたpHに達するまでpH調整剤注入部10を動作させ
る腫瘍内pHの自動調整を行なわしめることも可能とな
る。さらに、pH測定部9によって測定された腫瘍15
内のpH値や温度測定部6で測定された腫瘍15の各部
の温度などを表示部11に表示させることができる。
【0016】なお、pH調整剤としては、腫瘍15内を
より酸性に近付けるため、適当な濃度の塩化アンモニウ
ム液、塩酸液等の他、生体のpHを酸性化する薬剤を用
いる。また、本実施例では、温度センサを3本使用して
いるが、それ以外の本数であっても無論構わない。ま
た、図示しないが、アプリケータ2内には冷却水を循環
する手段等が設けられている。
【0017】次に、上記構成の温熱治療装置20の動作
について図3を参照しつつ説明する。まず、加温を開始
する前に、表示部11に表示されている腫瘍15内のp
H値を確認する(図3中、添字20で示す。)。この場
合、例えば表示部11に設けられたスイッチによりpH
調整モードを選択すると、表示部11にpH測定部9に
よって測定された腫瘍15内のpH値が表示される。表
示部11に表示されたpH値からpH調整の必要性を判
断したら(図3中、添字21で示す。)、pH調整の指
示を行ない(図3中、添字22で示す。)、入力部12
からpH調整剤の量を入力する(図3中、添字23で示
す。)。これによって、pH調整剤がpH調整剤注入部
10からpH調整剤注入用カテーテル14を介して腫瘍
15内に注入される(図3中、添字24で示す。)。
【0018】腫瘍15内のpHの変化は、常時、表示部
11に表示されるので、操作者は腫瘍15内のpH値の
適、不適を確認して、腫瘍内のpH値が所定の値に達し
ていなかったら再度pH調整を行ない、所定の値に達し
ていれば加温動作を開始する。無論、はじめからpH調
整の必要がなければ、添字21〜24の動作を行なうこ
となく、すぐに加温動作を開始すればよい。
【0019】なお、制御部25が入力部12で入力され
たpHとpH測定部9で計測された腫瘍部15のpHと
を比較して腫瘍部15のpHが入力部12で入力された
pHに達するまでpH調整剤注入部10を動作させる腫
瘍内pHの自動調整を行なう場合には、入力部12から
希望のpH値を入力するだけで、操作者が腫瘍内pH値
の適・不適を確認することなく、腫瘍内pH値が所定の
値に達した段階で自動的に加温動作が開始される。
【0020】加温動作を開始する前に、予め、高周波発
振部1の出力を制御する基準温度と加温時間(t1 )と
を入力部12から入力する(図3中、添字25,26で
示す。)。添字27で示すように加温動作を開始させる
と、最低温度判定部7が温度測定部6で計測された腫瘍
15内部の各部の温度情報の中から最低の温度を選択し
(図3中、添字18で示す。)、この最低温度判定部7
で選択された最低温度を用いてEq43 演算部8が43℃
等価時間Eq43 を算出する(図3中、添字29で示
す。)。制御部25は、温度測定部6からの情報をもと
にEq43 演算部8で計算された43℃等価時間Eq43
(t2 )と入力部12で入力された加温時間(t1 )と
を比較し(図3中、添字30で示す。)、43℃等価時
間Eq43 (t2)が加温時間(t1 )に達していたら高
周波発振部1の動作を終了させる(図3中、添字31で
示す。)。また、43℃等価時間Eq43 (t2 )が加温
時間(t1 )に達していない場合には、続けて高周波発
振部1を動作させる。
【0021】図4は、3本の温度センサ3,4,5が測
定した腫瘍15内の温度と実際の経過時間との関係、お
よび、所定の各時間内(0〜2分、2〜3分、3〜5
分、5〜6分、6〜10分)において腫瘍15内各部の
温度の中から選択された最低の温度と実際の経過時間と
の関係を示している。なお、温度の変化の様子は本発明
の説明のためのものであるため、実際の加温時の生体の
温度変化の様子を示すものではない。
【0022】以下に、各時間区分(0〜2分、2〜3
分、3〜5分、5〜6分、6〜10分)における実際の
経過時間を43℃等価時間Eq43 に換算した式を示す。 [時間区分0〜2分]
【0023】
【数2】 [時間区分2〜3分]
【0024】
【数3】 [時間区分3〜5分]
【0025】
【数4】 [時間区分5〜6分]
【0026】
【数5】 [時間区分6〜10分]
【0027】
【数6】
【0028】これらの式によって与えられた結果をもと
に43℃等価時間と実際の経過時間との関係を示したも
のが図5である。この図5から分かるように、実際の経
過時間が10分であっても、43℃等価時間は8分であ
り、43℃等価時間で10分の加温を行なおうとする場
合には、43℃等価時間においてさらに2分の加温が必
要だということになる。
【0029】しかしながら、本実施例では、こうした結
果を念頭に置いた上で、前述したような構成を備え、こ
れによって、43℃等価時間Eq43 が予め設定した加温
時間に達するまで加温動作を行なうことができるため、
腫瘍を確実に加温治療することができる。また、腫瘍1
5内における温度分布を考慮するために腫瘍15の複数
箇所で温度測定を行ない、この結果をもとに43℃等価
時間Eq43 を算出しているため、腫瘍15の各部で充分
な加温効果が得られ、腫瘍15の全体を確実に加温治療
することができる。さらに、本実施例では、腫瘍15の
pHを測定するpH測定部9と、腫瘍15にpH調整剤
を注入するpH調整剤注入部10とを設け、pH測定部
9の結果に基づいてpH調整剤注入部10からpH調整
剤を腫瘍15内部に注入することができるようになって
いるため、腫瘍細胞のpH測定の結果を治療効果増強に
充分に反映させることができる。
【0030】なお、本実施例の場合、43℃等価時間
(t2 )が実際の経過時間より大幅に長くなる場合は、
入力部12からの入力により、途中で加温を中断するこ
とができる。
【0031】また、加温時間の設定(26)において、
43℃等価時間と、実際の経過時間との選択ができるよ
うにしても良い。この場合、加温開始前の条件入力の
際、43℃等価時間か実際の経過時間かを選択した後、
加温時間を設定する。また、加温動作中に43℃等価時
間を表示させるようにしても良い。実際の経過時間が入
力した加温時間に等しくなると加温動作が終了する。
【0032】さらに、pH調整剤注入部10とは別に第
2の薬剤注入部を設けても良い。この第2の薬剤注入部
には生体のpHをアルカリ化を行なう薬剤が入ってい
る。治療後、pH測定部9で腫瘍内のpHをモニタしな
がら、第2の薬剤注入部を動作させて、腫瘍内のpHを
治療前の状態に戻すことができる。生体のpHをアルカ
リ化させる薬剤としては、乳酸ナトリウム液等の生体の
pHをアルカリ化させる薬剤を用いることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の温熱治療
装置は、43℃等価時間が予め設定した加温時間に達す
るまで加温動作を行なうことができるため、患部を確実
に加温治療することができる。また、患部における温度
分布を考慮するために患部の複数箇所で温度測定を行な
い、この結果をもとに43℃等価時間を算出しているた
め、患部の各部で充分な加温効果が得られ、患部の全体
を確実に加温治療することができる。さらに、本発明で
は、患部のpHを測定するpH測定手段と、患部にpH
調整剤を注入する注入手段とが設けられ、pH測定手段
の結果に基づいて注入手段からpH調整剤を患部に注入
することもできるため、患部のpH値を治療効果増強に
充分に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温熱治療装置の概念図である。
【図2】本発明の一実施例に係る温熱治療装置の概略構
成図である。
【図3】図2の温熱治療装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】3本の温度センサが測定した腫瘍内の温度と実
際の経過時間との関係、および、所定の各時間内におい
て腫瘍内各部の温度の中から選択された最低の温度と実
際の経過時間との関係を示したグラフ図である。
【図5】43℃等価時間と実際の経過時間との関係を示
すグラフ図である。
【符号の説明】
1…高周波発振部(加温手段)、6…温度測定部(温度
測定手段)、8…演算部(演算手段)、9…pH測定
部、10…pH調整剤注入部、15…腫瘍(患部)、2
0…温熱治療装置、25…制御部(加温制御手段)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説
明するが、その前に、本発明の基本的な構成について述
べる。図1は本発明の構成を概念的に示したものであ
る。腫瘍15の加温を開始する前に、pHセンサ13に
よって腫瘍15の内部におけるpH値を測定しておく。
この場合、腫瘍15のpH値は、pHセンサ13が接続
するpH測定部9によって測定され、pH測定部9に接
続された表示部11に表示される。術者は、表示部11
に表示さた腫瘍15内部のpH値を確認し、pHを変化
させたい場合にはpH調整剤注入部10から注入手段1
を介してpH調整剤を腫瘍15の内部に注入する。こ
れによって、腫瘍15内部のpHが変化する。そして、
腫瘍15の内部のpHが必要な値に達したら、加温動作
を開始する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】この加温動作を開始する前に、予め、術者
が加温する時間を設定しておく。これにより、加温治療
は設定された加温時間だけ行なわれる。腫瘍15を加温
している間中、腫瘍15の内部における複数箇所の温度
が複数の温度センサ3,4,5を介して温度測定部6で
計測される。温度測定部6で計測された腫瘍15内部の
各部の温度は電気信号となって最低温度判定部7に入力
される。そして、この最低温度判定部7で、測定した
瘍15内部の各部の温度のうち最低の温度が選択され、
この選択された最低温度を用いて、43℃等価時間E
q43 がEq43 演算部8で計算される。43℃等価時間E
q43 の算出式を以下に示す(ハイパーサーミアマニュア
ルP.127 マグブロス出版 より引用)。なお、式
中、Tは微小時間Δtの間に記録された腫瘍15内の最
低温度である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、高周波発振部1と温度測定部6と
H測定部9とpH調整剤注入部10とがそれぞれ制御部
25に電気的に接続されているとともに、制御部25に
は種々のデータ・警報・指示等を表示する表示部11と
種々のデータ・装置の動作開始等を入力する入力部12
とが接続されている。これによって、制御部25は、温
度測定部6からの情報をもとにEq43 演算部8で計算さ
れた43℃等価時間が入力部12で入力された加温時間
に達するまで高周波発振部1を動作させるとともに、入
力部12で入力されたpHとpH測定部9で計測された
腫瘍部15のpHとを比較し、腫瘍部15のpHが入力
部12で入力されたpHに達するまでpH調整剤注入部
10を動作させる腫瘍内pHの自動調整を行なわしめる
ことも可能となる。さらに、pH測定部9によって測定
された腫瘍15内のpH値や温度測定部6で測定された
腫瘍15の各部の温度などを表示部11に表示させるこ
とができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】なお、pH調整剤としては、腫瘍15内を
より酸性に近付けるため、適当な濃度の塩化アンモニウ
ム液、塩酸液等の他、生体のpHを酸性化する薬剤を用
いる。また、本実施例では、温度センサを3本使用して
いるが、それ以外の本数であっても無論構わない。ま
た、図示しないが、アプリケータ2内へ冷却水を循環す
る手段等が設けられている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に、上記構成の温熱治療装置20の動作
について図3を参照しつつ説明する。まず、加温を開始
する前に、表示部11に表示されている腫瘍15内のp
H値を確認する(図3中、添字33で示す。)。この場
合、例えば表示部12によりpH調整モードを選択する
と、表示部11にpH測定部9によって測定された腫瘍
15内のpH値が表示される。表示部11に表示された
pH値からpH調整の必要性を判断したら(図3中、添
字21で示す。)、pH調整の指示を行ない(図3中、
添字22で示す。)、入力部12からpH調整剤の量を
入力する(図3中、添字23で示す。)。これによっ
て、pH調整剤がpH調整剤注入部10からpH調整剤
注入用カテーテル14を介して腫瘍15内に注入される
(図3中、添字24で示す。)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】加温動作を開始する前に、予め、高周波発
振部1の出力を制御する基準温度と加温時間(t1 )と
を入力部12から入力する(図3中、添字34,26で
示す。)。添字27で示すように加温動作を開始させる
と、最低温度判定部7が温度測定部6で計測された腫瘍
15内部の各部の温度情報の中から最低の温度を選択し
(図3中、添字28で示す。)、この最低温度判定部7
で選択された最低温度を用いてEq43 演算部8が43℃
等価時間Eq43 を算出する(図3中、添字29で示
す。)。制御部25は、温度測定部6からの情報をもと
にEq43 演算部8で計算された43℃等価時間E
q43 (t2 )と入力部12で入力された加温時間
(t1 )とを比較し(図3中、添字30で示す。)、4
3℃等価時間Eq43 (t2)が加温時間(t1 )に達し
ていたら高周波発振部1の動作を終了させる(図3中、
添字31で示す。)。また、43℃等価時間Eq43 (t
2 )が加温時間(t1 )に達していない場合には、続け
て高周波発振部1を動作させる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】以下に、各時間区分(0〜2分、2〜3
分、3〜5分、5〜6分、6〜10分)における実際の
経過時間を43℃等価時間Eq43 に換算した式を示す。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【数2】 [時間区分0〜2分]
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【数3】 [時間区分2〜3分]
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【数4】 [時間区分3〜5分]
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【数5】 [時間区分5〜6分]
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【数6】 [時間区分6〜10分]
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織の患部の温度を測定しながらこ
    の患部の加温治療を行なう温熱治療装置において、生体
    組織の患部の加温を行なう加温手段と、前記患部におけ
    る複数部位の温度を測定する温度測定手段と、この温度
    測定手段によって測定した複数の患部部位の温度のうち
    最低の温度を選択して43℃等価時間を算出する演算手
    段と、43℃等価時間が予め設定した加温時間に達する
    まで前記加温手段を動作させる加温制御手段と、患部の
    pHを測定するpH測定手段と、患部にpH調整剤を注
    入する注入手段とを具備したことを特徴とする温熱治療
    装置。
JP26104293A 1993-10-19 1993-10-19 温熱治療装置 Withdrawn JPH07112005A (ja)

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JP26104293A JPH07112005A (ja) 1993-10-19 1993-10-19 温熱治療装置

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