JPH0711184U - 鳥害防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】磁場に乱れが生じて鳥類の飛来を防止する鳥害
防止装置を提供する。 【構成】固定縦軸１０の上端に設けた回転可能な軸受体
２から放射状に腕３を伸ばし、その先端に椀状の風受体
５を備えた風車１である。腕３にはプラスチック磁石４
を極の向きを無作為にして取りつける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鳩等の鳥類の飛来を防止する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

鳥や鳩等が人家のベランダに飛来停留し糞を排泄したり、畑に蒔いた豆を食い 荒らす等の被害を防止する方法として、飛来を防止したい場所に磁石を配設する 方法が知られている。鳥類は生物磁石を持っており、地磁気が乱れると驚く習性 を利用したものである。

【０００３】 このような手段としては、特開平２−９２２２８号公報、実開平１−１０８０ ９０号公報等に記載されているように、糸や網に磁石を適当な間隔で取りつけた ものや、実開平４−２８０８０号公報等に記載のように、縦軸に回転自在に横軸 を設け、横軸の一端には垂直尾翼、他端に磁石を取りつけたプロペラを備え、プ ロペラの回転と向きの変化で磁場を変化させるもの等がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前者のような装置は、製作が容易で安価であるが、磁場の方向がほぼ一定であ るため、鳥類が学習することによって飛来防止効果が減少していく虞がある。 後者のような装置は、外観の動きと磁場の乱れに相俟って飛来防止効果が期待 され、玩具としても魅力のあるものであるが、広い領域に飛来防止をしたい時は 、それに見合った数を所定間隔で設置することになり、割高になる問題点が挙げ られる。

【０００５】 このような課題を解決するため本考案の目的は、磁場の乱れが多く、比較的広 い範囲に効果を発揮する構造の装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案の第１の鳥害防止装置は、軸は固定縦軸で、風車は固定縦軸に取付けら れた軸受体から横方向に放射状の腕を持ちその末端に椀状の風受体を備えて水平 方向に回転可能な風車を備えると共に、この風車に複数の磁石を備えていること を特徴とする。

【０００７】 また、本考案の第２の鳥害防止装置は、固定縦支柱と、この固定縦支柱に回転 可能に取り付けられた軸受体と、この軸受体に軸支され両端に風車が固設された 横軸とを備えており、横軸及び風車に複数の磁石を固設していることを特徴とす るものである。

【０００８】

【作用】

本考案の第１の考案の風車は、樹脂成形により一体に形成することができる。 また、腕を軸受体に着脱可能に構成することができる。腕の長さは必要に応じて 数メートル程度にもできる。風車、腕、横軸に固設される磁石は、風車の回転を 害さないように重さと位置を調整し、埋め込み、接着、鳩目やかしめ部材等によ って固設される。また腕や横軸から枝を突出させて、その枝に磁石を取り付けて もよい。

【０００９】 本考案の第２の考案の風車は、飛行機のプロペラ状やタービン状であり、風向 きに対して同一方向に回転するよう横軸に固定される。横軸の長さは必要に応じ て数メートル程度にもできる。 本考案に用いる磁石としては、例えばフェライト磁石、Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石 、Ｓｍ−Ｃｏ系磁石等が挙げられる。

【００１０】 本考案の装置の近くに飛来した鳥類は、風車の磁石により生態機能を攪乱され て驚き、その場所に長い時間滞留することがなくなる。風により風車が回転する と磁場の乱れが大きくなり飛来防止効果が増加する。 磁石を備えた回転体は水平方向に伸びているので広い面積に作用させることが できる。

【００１１】

【実施例】

以下、図を参照して実施例により本考案を説明する。 図１は、第１の考案に係る実施例であり、固定縦軸１０の上端に回転可能な軸 受体２があり、軸受体２から水平方向に腕３を伸ばして、その先端に椀状の風受 体５を備えている風車１である。腕３にはＳｍ−Ｃｏ系プラスチック磁石４を接 着剤で固定してある。磁石４は極の向きを無作為にして取りつけられている。風 が当たると風車１が回転する。

【００１２】 図２は図１の腕３と軸受体２とを極めて容易に着脱できるようにした構造の一 例を示すものである。 固定縦軸１０に軸受２１を介して取付けられている軸受体２に、腕３を着脱自 在に保持する保持部材３２が取り付けられている。保持部材３２は断面が逆Ｕ字 形の折曲板金からなる部材で、両側壁３４と天井壁２５とから形成されており、 軸受体２から放射状に突出している。保持部材３２の先端部は天井壁３５を欠除 し、その部分の両側壁に上向きに開口したＵ溝３３が設けられている。一方腕３ には保持部材３２の両側壁３４内に遊合する角形断面の棒材３６が取り付けられ ており、その棒材３６の両側面に上記Ｕ溝３３内に嵌入するピン３１が突設され ている。このピン３１をＵ溝３３に合わせ、棒材３６を保持部材３２内に係合さ せると腕３は、先端側が重いので、図２の向かって左側に示すように自重によっ て軸受体２に固定される。図２の向かって右側の腕３は矢印３７の方向に回動さ せると容易に取り外しできる状況を示している。なお、軸受２１には防水カバー ２２を設けてある。

【００１３】 上記構造により、強風が予測されるときや、この装置を設置した領域で作業を する場合に、長い腕３を一時撤去することができる。 図３は、第２の考案に係る実施例である。固定支柱縦１１はパイプ状であり、 その上端部に回転可能に嵌合する縦軸２４と水平方向に軸孔を持つ軸受体２が取 り付けられている。軸受体２の軸孔には横軸６が挿入され、スナップリング２４ で軸線方向への移動を防いである。横軸６の両端には風車９を固設してある。横 軸６及び風車９には多数の磁石４が取り付けられている。風が当たると風車９及 び横軸６が回転すると共に、風向きの変化に応じて横軸６が水平に首振りする。

【００１４】 軸受体２から風車９までの距離を、一方を長く一方を短くすると弱風時の首振 りが良好になる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の鳥害防止装置は、水平方向に伸びた回転可能な 腕に磁石を備えたものであるから、磁気が作用する領域を広くすることができ、 風が吹いて風車が回転すれば磁場に乱れが生じて鳥類の飛来防止効果を一層増大 することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の考案の実施例を説明する要部斜視図であ
る。

【図２】第１の考案の軸受近傍の構造例の断面図であ
る。

【図３】第２の考案の実施例を説明する断面図である。

【符号の説明】

１ 風車 ２ 軸受体 ３ 腕 ４ 磁石 ５ 風受体 ６ 横軸 ９ 風車 １０ 固定縦軸 １１ 固定縦支柱

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 風車に磁石を備えた鳥類の飛来防止装置
   において、固定縦軸と、この固定縦軸に取り付けられた
   軸受体から横方向に放射状の腕を持ちその末端に椀状の
   風受体を備えて水平方向に回転可能な風車とからなり、
   この風車に複数の磁石を備えていることを特徴とする鳥
   害防止装置。
2. 【請求項２】 風車に磁石を備えた鳥類の飛来防止装置
   において、固定縦支柱と、この固定縦支柱に回転可能に
   取り付けられた軸受体と、前記軸受体に軸支され両端に
   風車が固設された横軸とを備え、横軸及び風車に複数の
   磁石を固設していることを特徴とする鳥害防止装置。