JPH07111647A

JPH07111647A - 信号処理装置

Info

Publication number: JPH07111647A
Application number: JP25677293A
Authority: JP
Inventors: Noboru Katsuta; 昇勝田; Hironori Murakami; 弘規村上; Susumu Ibaraki; 晋茨木; Seiji Nakamura; 誠司中村
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1993-10-14
Filing date: 1993-10-14
Publication date: 1995-04-25

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、映像データの再生に際して、その
再生者を限定するためのスクランブル装置に関するもの
で、目的に応じて見え方を制御できるスクランブルおよ
びデスクランブル処理を行う信号処理装置を提供する。【構成】原信号は、ＭＰＥＧ標準に準拠した映像信号
であり、コード検出装置１は、各符号を読み取り、"dct
_type"信号を検出し、検出信号を乱数発生装置２へ送
り、乱数発生装置２は、スクランブル鍵に基づいて乱数
列生成し、排他的論理和回路３を介して、乱数発生装置
２からの出力を原信号に排他的論理和演算してスクラン
ブル信号を得る。再生側は、同じ構成で逆変換処理す
る。【効果】本発明によれば、スクランブル効果制御以外
にも、単に特殊効果としても利用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル符号化され
た信号の伝送あるいは保管に際し、信号を撹拌し、復号
手順を許可されたものだけに与えることによって、再生
できる者を限定する信号撹拌を行うスクランブル処理お
よびデスクランブル処理を行う信号処理装置に関するも
のであり、特に、圧縮符号化された映像信号に対して、
目的に応じてスクランブルの撹拌の程度を制御する信号
処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のディジタル信号に対するスクラン
ブル処理およびデスクランブル処理をおこなう信号処理
装置としては、音声信号に対するものが有料の衛星放送
等で用いられている。図５は、従来のスクランブルおよ
びデスクランブル処理を行う信号処理装置の構成図であ
る。

【０００３】図５において、７,９は乱数発生器、８,１
０は排他的論理和回路である。以上のような従来例の構
成では、入力信号は、乱数発生装置７内でスクランブル
鍵に従って生成される乱数と排他的論理和回路９におい
て排他的論理和演算され、乱数状のスクランブル信号と
なる。復号する際には乱数発生器７と同じ乱数を生成す
る乱数発生装置９からの乱数をスクランブル信号に排他
的論理和回路１０内で排他的論理和演算演算を行うこと
によって復号できるが、乱数発生装置７および９で生成
される乱数は、スクランブル鍵によって決定されるた
め、再生側では、スクランブルする際と同じスクランブ
ル鍵を持つ者のみが復号できる。また、効果制御は、乱
数発生器７が生成する乱数の１と０の発生比率を制御し
てやることで信号の撹拌の程度を制御することができ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記した
従来の構成では、撹拌の度合いを制御する際、１と０の
発生比率を制御してもランダムにビットを反転させるた
め、圧縮符号化された映像信号をスクランブルした場合
には、可変長符号化されたデータを含むことや各ビット
が映像全体に大きく影響することがあり、信号全体が復
号困難になったり、画像が思ったより大きく劣化するな
どして、撹拌の度合いを細かく制御できない問題があっ
た。

【０００５】本発明は、前記問題を解決し、圧縮符号化
された信号に対して効果制御を行うことが可能な信号処
理装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、フィールド処
理フレーム処理切り換え付き直交変換符号化された映像
信号中のフィールド処理およびフレーム処理のどちらの
処理をしたかを示す信号を撹拌制御する撹拌手段を具備
するものである。

【０００７】

【作用】本発明は前記した構成により、生成される信号
は、フィールドとフレームの切り換え情報が誤ったもの
になるため、それをデスクランブル処理することなく再
生すると、直交変換されたデータを逆変換して得られた
画素値は、本来、フィールド処理により符号化されたも
のがフレーム処理されたものとして、また、本来フレー
ム処理により符号化されたものがフィールド処理された
ものとしてそれぞれ誤った位置に再生されることにな
り、映像全体では、その内容がわかるが、細部が判別で
きないスクランブル効果が実現できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図１は本発明の一実施例における信
号処理装置の構成図を示すものである。図１において、
１,４は、コード検出装置、２,５は、乱数発生装置、
３,６は、排他的論理和回路である。以上のように構成
されたこの実施例の信号処理装置において、以下その動
作を説明する。

【０００９】原信号は、ＭＰＥＧ（Moving Picture Exp
ert Group:国際標準化機構ＩＳＯと国際電気標準会議IE
Cの合同の作業グループ）標準に準拠した映像信号であ
る。ＭＰＥＧ標準については、たとえば、ISO/IEC IS 1
1172(1993),ISO-IEC/JCT1/SC29/WG11 NO328:Test Model
3などの規格書およびドラフトがある。以下図２を用い
てＭＰＥＧ標準に準拠した映像信号の概要について説明
する。

【００１０】図２に示すように、データ構造はシーケン
ス層（レイヤ）からなり、シーケンス層は一つの動画像
シーケンス表わし、ヘッダ部分にはシーケンス開始コー
ドをはじめ、各種パラメータとデータを含み、一つ以上
のＧＯＰ（グループオブピクチャー(Group of pictur
e)）、ピクチャー（画像）群の符号化データを含んでい
る。

【００１１】また、ＧＯＰ層は、任意の長さのフレーム
で構成され、ＧＯＰの開始コード(Start-code)を含むヘ
ッダー部分と、一つ以上のピクチャーの符号化データ等
を含んでいる。次に、前述のピクチャー層は、ピクチャ
ーの開始コード(Start-code)を含むヘッダー部分と、一
つ以上のスライスの符号化データ等を含んでおり、この
スライス層は、スライスの開始コード(Start-code)を含
んだヘッダー部と、一つ以上のマクロブロックの符号化
データを含み、任意のマクロブロックを含むことができ
る。

【００１２】さらにマクロブロックについて説明する
と、このマクロブロックは、１６×１６画素の領域のデ
ータであり、基本符号化処理単位である８×８画素のブ
ロックが輝度４つと、その領域に存在する色差を示すい
くつかの８×８画素ブロックからなり、これらの大半
は、可変長符号である。ＤＣＴ変換処理は、このブロッ
クの単位で行われ、マクロブロック内で、１つのブロッ
クをどのように切り出すかによってフィールド処理とフ
レーム処理を切り換えている。

【００１３】図３は、フィールド処理およびフレーム処
理の場合のマクロブロック内でのブロックの構成を示す
図である。すなわち、フィールド処理の場合には、縦方
向は、同じフィールドに属する画素を集めて、ブロック
を構成し、フレーム処理の場合には、空間的に隣あう画
素を集めてブロックを構成する。そして、このブロック
の単位でＤＣＴ変換符号化される。したがって、フィー
ルド処理フレーム処理の切り換えは、マクロブロック単
位で行われ、マクロブロック毎に１ビットの"dct_type"
信号で、再生側が識別できるようになっている。

【００１４】以上のような原信号について、コード検出
装置１は、各符号を読み取り、"dct_type"信号を検出
し、検出信号を乱数発生装置２へ送る。乱数発生装置２
は、スクランブル鍵に基づいて乱数列を生成し、コード
検出装置１からの検出信号が入力される毎に１ビットを
出力する。ただし、検出信号がない場合は、０を出力す
る。排他的論理和回路３では、乱数発生装置２からの出
力を原信号に排他的論理和演算してスクランブル信号を
得る。

【００１５】再生側では、スクランブル側と同じ構成を
とっており、コード検出装置４で、"dct_type"信号を検
出し、検出信号を乱数発生装置５へ送り、乱数発生装置
５は同じスクランブル鍵に基づいて乱数を発生し、それ
をスクランブルされた場合と同じ位置へ排他的論理和回
路６を介して排他的論理和演算して再生信号を得る。

【００１６】以上のようにこの実施例によれば、再生側
の処理をしないでそのまま復号すれば、フィールド処理
とフレーム処理を誤って再生することになる。

【００１７】図４は、フィールド処理を誤ってフレーム
処理したとして再生した場合およびフレーム処理された
ものを誤ってフィールド処理されたものとして再生した
場合の映像の説明図である。図４のように、縦１６画素
横８画素の範囲に渡って、画素の位置が誤った位置に再
生されることになり、解像度の低下した映像となり、高
周波成分をあまり多く含まない絵柄によっては、あたか
も縦方向２ブロックの大きさのモザイク状に再生される
効果が実現できる。

【００１８】尚、本実施例において、ＭＰＥＧ標準に準
拠した映像信号を原信号としたが、フィールド処理フレ
ーム処理の切り換えを行う処理を行っており、その切り
換え情報がある信号であれば、他の方式により符号化さ
れた映像信号についても同様に行える。

【００１９】また、本実施例では、原信号中の"dct_typ
e"のみに注目し、撹拌処理を行ったが、他のパラメータ
も注目して撹拌処理することで複合的な効果を生み出せ
る。たとえば、量子化幅情報等に撹拌処理を施し高周波
成分の影響を押さえる処理を加えれば、フィールド処理
とフレーム処理を誤って処理したことによる映像のちら
つきを緩和することができる。また、本実施例では、信
号処理装置をスクランブル効果制御に用いたが、単に映
像に特殊な効果を持たせることを目的としてこれを用い
ることもできることは言うまでもない。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィールド処理フレーム処理の切り換え付き直交変換符
号化された映像信号について、フィールド処理フレーム
処理を識別する信号を撹拌処理することにより、微小な
領域で各画素の再生位置をずらすことになり、解像度の
低下した映像を生成することができ、その実用的効果は
大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における信号処理装置の構成
を示すブロック図

【図２】ＭＰＥＧ標準に準拠した映像信号の概要を示す
図

【図３】ＭＰＥＧ標準におけるフィールド処理およびフ
レーム処理の場合のマクロブロック内でのブロックの構
成を示す図

【図４】本発明の一実施例の信号処理装置による処理よ
って生まれるスクランブル効果を示す図

【図５】従来のスクランブルおよびデスクランブル処理
を行う信号処理装置の構成図

【符号の説明】

１,４コード検出装置２,５乱数発生装置３,６排他的論理和回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者中村誠司大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フィールド処理フレーム処理切り換え付き
直交変換符号化された映像信号中のフィールド処理およ
びフレーム処理のどちらの処理をしたかを示す信号を撹
拌制御する撹拌手段を具備することを特徴とする信号処
理装置。
【請求項２】撹拌手段が所定のパラメータと規約に基づ
き変換処理することを特徴とする請求項１記載の信号処
理装置。
【請求項３】撹拌手段が所定のパラメータと規約に基づ
き変換処理された信号にその逆変換を施すことを特徴と
する請求項１記載の信号処理装置。
【請求項４】撹拌手段がＭＰＥＧ標準に準拠した信号中
の"dct_type"信号に撹拌制御することを特徴とする請求
項１記載の信号処理装置。