JPH07111309B2 - 流動床炉の運転方法 - Google Patents

流動床炉の運転方法

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JPH07111309B2
JPH07111309B2 JP61201285A JP20128586A JPH07111309B2 JP H07111309 B2 JPH07111309 B2 JP H07111309B2 JP 61201285 A JP61201285 A JP 61201285A JP 20128586 A JP20128586 A JP 20128586A JP H07111309 B2 JPH07111309 B2 JP H07111309B2
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昭平 古瀬
忠一 稲森
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炉内に充填されてヒータで加熱されるアルミ
ナ粉末,ジルコサンド等の砂状の熱媒を、炉底から供給
される圧縮気体により流動させてプラスチック成形用金
型等を加熱するように成された流動床炉の運転方法に係
り、特に流動床炉の運転を開始して炉内を常温から所定
の温度にまで加熱する昇温時における運転方法に関す
る。
〔従来技術とその問題点〕
流動床炉は、炉内に充填された砂状の熱媒を炉底から供
給する圧縮気体で流動的に攪拌しながらヒータで通常約
300〜350℃程度に加熱し、この流動する熱媒の上にプラ
スチック成形用金型を載置して一定時間加熱するように
成され、当該流動床炉で加熱されたプラスチック成形用
金型は別工程に移されてプラスチック成形材料供給装置
から当該金型内に充填供給されたプラスチック成形材料
を加熱溶融させるように成されている。
ところで、流動床炉の昇温開始に際しては、炉内に充填
された熱媒の各粒子が常温で比重が重くなっており、し
かも非常に微細な各粒子が互いに緻密に固まって流動性
のない状態となっている。
したがって、熱媒の各粒子間の通気性が悪く、炉底から
供給する圧縮気体の流通性が悪いから、熱媒を加熱する
ヒータの熱が分散され難く、当該ヒータの放熱量が大き
い場合にはその周囲が異常な高温となってヒータの焼損
事故を生ずるおそれがある。
また、ヒータによって十分に熱せられた熱媒の各粒子
は、流動性を増して比重も非常に軽くなるから、その運
動が活発になってあたかも液体が沸騰しているような状
態となり、炉底から供給する圧縮気体の出力が高過ぎる
と炉外に吹き溢れてしまうおそれがある。
また、このように熱媒が炉外に吹き溢れる程に圧縮気体
の出力が高過ぎると、炉内の熱が圧縮気体と共に炉外に
大量に逃散して熱損失が大きくなり、加熱効率が非常に
悪くなってしまう。
このため、従来においては、炉底から供給する圧縮気体
の出力を、比重が軽くなった熱媒の粒子が炉内から吹き
溢れることなく、しかも熱損失なく効率良く加熱され得
る程度に当初から低く設定すると同時に、ヒータの放熱
量も熱媒が固まった状態にある昇温開始時にヒータの焼
損を生じない程度に低く設定している。
しかしながら、このような従来方法によると、例えば比
較的大型の自動車部品を製造する流動床炉の運転開始に
際して、通常約7〜8時間程度の非常に長い昇温時間を
要し、作業能率が非常に悪いと同時に、電力費等のラン
ニングコストが著しく嵩むという重大な欠点があった。
〔発明の目的〕
そこで本発明は、流動床炉の運転を開始して炉内を所定
の温度に昇温させる際に、炉内に配設されたヒータの焼
損事故を生じたり、熱媒が炉外に吹き溢れたりすること
なく、また熱損失も非常に少なくして炉内を効率良く短
時間で昇温させることができる流動床炉の運転方法を提
供することを目的とする。
〔発明の構成〕
この目的を達成するために、本発明は、炉内に充填され
てヒータで加熱される砂状の熱媒を炉底から供給する圧
縮気体により流動させながら当該熱媒上に載置された金
型を加熱するように成された流動床炉の運転方法におい
て、炉内の昇温開始時には、熱媒を流動させながらその
熱媒上に載置された金型を加熱する通常運転時における
出力よりも高出力で前記圧縮気体を供給して、常温で固
まった状態の熱媒中に前記ヒータの熱を強制的に分散さ
せ、固まった熱媒がほぐれた後は、前記圧縮気体の出力
を炉内の温度上昇に応じて通常運転時の出力まで段階的
に低下させながら炉内を通常運転時に必要な所定の温度
にまで昇温させることを特徴とする。
〔発明の作用〕
本発明方法によれば、昇温開始時に、圧縮気体が、通常
運転時における出力よりも高出力で供給されて、ヒータ
の熱が常温で固まった熱媒中に強制的に分散させられる
ので、ヒータの放熱量を従来より多くしてもその周囲が
過熱されて当該ヒータの焼損事故を生ずるおそれがな
く、したがってヒータの放熱量と圧縮気体の供給量とを
共に多くして、固まった熱媒を極めて短時間でほぐして
流動化させることができる。
また、固まった熱媒がほぐれた後は、圧縮気体の出力を
炉内の温度上昇に応じて通常運転時の出力まで段階的に
低下させるから、炉内の温度上昇に伴って比重が軽くな
る熱媒が炉外に吹き溢れることを防止できると共に、炉
外への熱の逃散による熱損失を抑制して炉内を効率良く
短時間で昇温することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明す
る。
第1図は本発明方法を使用する流動床炉の概略構成を示
すフローシート図、第2図は本発明方法を説明するため
のグラフである。
図中、1は流動床炉であって、断熱壁でなる炉本体2内
にはジルコンサンド等の微細な砂状の熱媒3が充填され
ると共に、当該熱媒3を加熱するシーズヒータ等のヒー
タ4が配設されている。
また、炉本体2内の底部には、圧縮エア(圧縮気体)が
供給される給気室5が設けられ、この給気室5の上面に
は圧縮エアを炉内に噴出させる分散板6が配設され、当
該分散板6から上方に向けて噴出される圧縮エアによっ
てヒータ4の熱が炉内に均一に分散されると共に、炉内
に充填された熱媒3が流動せられるように成されてい
る。
7は、給気室5と圧縮エア供給源(図示せず)との間に
接続されたエア供給管であって、当該エア供給管7には
流量計8と流量調整弁9が介装されている。
10は、炉本体2内に設けた温度検出器11からの温度検出
信号と、流量計8からの流量検出信号などに基づいて、
炉本体2内の底部に配設された分散板6から噴出される
圧縮エアの出力を可変する制御信号を流量調整弁9に対
して出力する制御盤である。
12は、炉本体2内に充填された熱媒3上に載置されるプ
ラスチック成形用金型であって、炉本体2内で一定時間
加熱された後、別工程に移されてプラスチック成形材料
供給装置(図示せず)によりその内壁に沿ってプラスチ
ック成形材料が充填されるようになされている。
なお、13は圧縮エア供給源から送給される圧縮エア中の
塵埃等を捕集するフィルタ、14は圧縮エア供給源から例
えば4〜5Kg/cm2程度で送給される圧縮エアの圧力を約
2.5Kg/cm2程度に減圧させる減圧弁である。
以上が、本発明方法を使用する流動床炉の一例構成であ
り、次にこれを用いた本発明方法について第2図を伴っ
て説明する。
流動床炉1の運転を開始した昇温開始時においては、ヒ
ータ4の加熱を開始すると同時に、炉本体2の底部に設
けた分散板6から噴出される圧縮エアの出力が通常運転
時の出力よりも高出力になるように、流量調整弁9の開
度を制御盤10からの制御信号によって設定しておく。
ここで、分散板6から噴出される圧縮エアの出力は、第
2図に示すように、減圧弁14を通って2.5Kg/cm2の圧力
で送給される圧縮エアをそのまま分散板6から噴出させ
た場合の例えば約60%に相当するエア出力に選定され
る。
このように、分散板6から圧縮エアが約60%の高出力で
噴出されると、ヒータ4の熱が当該ヒータ4の周囲に滞
ることなく熱媒3中に強制的に分散されるから、ヒータ
4が過熱されて熱線等の焼損事故を生ずることがなく、
また固まった状態の熱媒3中に浸透せられる熱空気の量
が多くなって熱媒粒子への熱伝導効率が非常に良好とな
り、熱媒3全体が短時間でほぐれやすくなる。
なお、このときの炉本体2内は100℃以下の比較的低い
温度であるから、圧縮エアを高出力で供給しても炉外に
逃散する熱量が少なく、熱損失が非常に小さくて済む。
そして、炉本体2内の温度が漸次上昇して、固まった熱
媒3が完全にほぐれて流動性を増す例えば100℃に達す
ると、当該温度を検出した温度検出器11からの検出信号
に基づき、加熱されて比重が軽くなり流動性も良くなっ
た熱媒3の各粒子が圧縮エアと共に炉外に吹き溢れない
ように、制御盤10から流量調整弁9に対してエア出力を
約55%に低下させる制御信号が出力される。
なお、熱媒3がほぐれて流動性を増すと熱媒3の各粒子
間の通気性も良くなり、炉底から供給された圧縮エアが
炉本体2内から抜け出やすくなるが、上記の如く圧縮エ
アの出力を60%から55%に低下させて炉本体2内に供給
する圧縮エアの風速を低下させることにより、当該圧縮
エアと共に炉外に逃散する熱量を少なくして熱損失を少
なく抑えることができる。
そして、炉本体2内の温度が200℃に達して熱媒3の各
粒子の比重が更に軽くなると、圧縮エアの出力を約45%
に低下させて、熱媒3の吹き溢れを防止すると同時に炉
本体2の熱損失も抑制する。
そして、炉本体2内の温度が約300℃にまで上昇して昇
温が完了すると、圧縮エアの出力を通常運転時に最適な
約35%程度に低下させると共に、ヒータ4の加熱温度も
炉本体2内を通常運転時に必要な300〜350℃の所定の温
度に維持し得るように設定する。
なお、このように圧縮エアの出力を約35%程度に低下さ
せても、熱媒3は炉本体2内の温度上昇に伴って高温に
加熱され、比重が非常に軽くなって流動性が極めて良い
から、ヒータ4の熱分散も極めて良く、当該ヒータ4の
過熱による焼損事故は生じない。また、圧縮エアの出力
も低くなっているから、高温の炉内から炉外への熱の逃
散も少ない。
以上のように、流動床炉1の運転開始時に供給する圧縮
エアの出力を、昇温開始時に設定された約60%の高出力
から、炉内の温度が100℃上昇するごとに段階的に55%
〜35%まで低下させた場合には、炉内の昇温時間が従来
の約1/2に相当する約2時間〜3時間程度で済むことが
実験により確認された。
したがって、従来に比べて作業能率が著しく向上される
と共に、電力費等のランニングコストが大幅に低減され
るという優れた効果がある。
なお、上記のように炉本体2内が所要の加熱温度に達す
ると、その上方から熱媒3上にプラスチック成形用金型
12を載置して、当該金型12をその下面側に接触しながら
流動する熱媒3により一定時間加熱し、これを別工程に
移して当該金型12内にプラスチック成形材料を充填し加
熱溶融させる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、流動床炉の運転を
開始して炉内を昇温する際に、炉底から供給される圧縮
気体が、最初は通常運転の出力よりも高出力で供給され
て、常温で固まった状態の熱媒中にヒータの熱が強制的
に分散させられるので、ヒータの放熱量を多くしてもそ
の周囲が過熱されて当該ヒータの焼損事故を生ずるおそ
れがないと同時に、固まった熱媒を極めて短時間でほぐ
して流動化させることができる。また、熱媒がほぐれた
後は、圧縮気体の出力を炉内の温度上昇に応じて段階的
に低下させるから、炉内の温度上昇に伴って比重が軽く
なる熱媒が炉外に吹き溢れることを防止できると共に、
炉外への熱の逃散による熱損失を抑制して炉内を効率良
く短時間で昇温することができる。
したがって、作業能率を著しく向上させると共に、電力
費等のランニングコストを大幅に低減させることができ
るという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を使用する流動床炉の概略構成を示
すフローシート図、第2図は本発明方法を説明するため
のグラフである。 符号の説明 1……流動床炉、2……炉本体、3……熱媒、4……ヒ
ータ、5……給気室、6……分散板、7……エア配管、
9……流量調整弁、10……制御盤、11……温度検出器、
12……プラスチック成形用金型。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古瀬 昭平 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 稲森 忠一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 石橋 幸一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 実公 昭61−22240(JP,Y2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内に充填されてヒータで加熱される砂状
    の熱媒を炉底から供給する圧縮気体により流動させなが
    ら当該熱媒上に載置された金型を加熱するように成され
    た流動床炉の運転方法において、炉内の昇温開始時に
    は、熱媒を流動させながらその熱媒上に載置された金型
    を加熱する通常運転時における出力よりも高出力で前記
    圧縮気体を供給して、常温で固まった状態の熱媒中に前
    記ヒータの熱を強制的に分散させ、固まった熱媒がほぐ
    れた後は、前記圧縮気体の出力を炉内の温度上昇に応じ
    て通常運転時の出力まで段階的に低下させながら炉内を
    通常運転時に必要な所定の温度にまで昇温させることを
    特徴とする流動床炉の運転方法。
JP61201285A 1986-08-29 1986-08-29 流動床炉の運転方法 Expired - Lifetime JPH07111309B2 (ja)

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