JPH07109788B2 - 正抵抗温度係数発熱体 - Google Patents

正抵抗温度係数発熱体

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JPH07109788B2
JPH07109788B2 JP61249948A JP24994886A JPH07109788B2 JP H07109788 B2 JPH07109788 B2 JP H07109788B2 JP 61249948 A JP61249948 A JP 61249948A JP 24994886 A JP24994886 A JP 24994886A JP H07109788 B2 JPH07109788 B2 JP H07109788B2
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resistor
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和典 石井
誠之 寺門
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、採暖器具及び、一般の加熱装置として有用な
発熱体の構成に関するものである。
従来の技術 従来の正の抵抗温度係数をもつ(以下PTCと称す)発熱
体は、例えば特公昭57−43995号公報や特公昭55−40161
号公報に示されているような構成であり一対の電極間の
PTC抵抗体のPTC特性により適宜な温度に自己制御されて
いるものであった。
しかし、特に大きな電力密度が要求される場合において
は、発熱体自体の温度分布を一様にするために一対の電
極間方向の温度分布を良好にすることが不可欠であり、
その解決策として特開昭60−28195号公報や第3図に示
すように1対の電極間距離を互いに接近させて構成する
方法が講じられた。第3図において1a,1bは互いに接近
して設けられた一対の平行平板状電極であり、この間に
PTC抵抗体2を配することにより高出力のPTC発熱体を現
出することが可能となった。
発明が解決しようとする問題点 一般に、こうしたPTC抵抗体は長期的な耐熱により酸化
劣化し、一時は高抵抗化するが、最終的には結晶性樹脂
が劣化し正抵抗温度特性がなくなり、さらには低抵抗化
し、異常加熱,発火に至る危険製を有している。しか
し、一時高抵抗化した際に、ほとんど発熱しなくなって
いき、往生際としては安全である。しかしながらこのよ
うな、金属電極体により両面よりPTC抵抗体を覆う構成
にあっては、金属電極体で覆われた部分の酸素ガス透過
度は0となるため耐熱劣化はほとんどなくなる。一方、
金属電極体で覆われていない例えば第3図のPTC抵抗体
2の端面部分などは外装材だけによる酸素ガス透過防止
であり、金属電極体1a,1bの覆われている部分と覆われ
ていない部分で耐熱劣化速度が大きく異なっている。酸
化防止剤等の耐熱安定剤により耐熱劣化速度を遅くする
ことはできても、金属電極体1a,1bの有無の比ではな
い。このため、金属電極体の沿面部分だけが耐熱酸化劣
化し、一時高抵抗化するが、金属電極体1a,1bで覆われ
た部分は正常に発熱しており、この熱により、この沿面
部分はさらに劣化が促進され、ついには低抵抗化した
り、亀裂が生じたいして異常加熱,発火に至る危険性を
有していた。また第3図に示す構成のように、一対の異
極間が接近しているだけにこの危険性は顕著なものであ
った。このように、従来の第3図に示すような構成のPT
C発熱体には、酸化劣化速度の差により往生際の安全性
を損なう危険性を有していた。
本発明は上記問題点を鑑み、安全性の高い正抵抗温度係
数発熱体を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決する本発明の技術的手段は、金属接着
性の官能基を有する結晶性高分子中に導電性微粉末を分
散させた組成物を主成分とする薄肉正抵抗温度係数抵抗
体と、その厚さ方向に電圧を印加すべく設けられた一対
の金属よりなる電極体と前記抵抗体及び電極体を被覆す
る外装材とを備えた構成であり、前記抵抗体の吸水率を
0.01%以上0.5%以下になるように湿度処理を施されて
いるものである。
作用 この技術的手段による作用は次のようになる。すなわ
ち、薄肉抵抗体の両面には、一対の金属電極体が電気的
に接続するように接着されているが、この薄肉抵抗体中
に所定の水分を含んでいると、この発熱体の使用に際し
て発生する熱とこの水分により金属電極体を酸化させた
り、結晶性樹脂の金属接着性官能基を損傷させたりし
て、結果的には金属電極体とこの抵抗体間の界面抵抗が
増大されることになる。また、この界面抵抗の増大速度
は水分量が多いほど速くなる。このため水分量、すなわ
ち吸水率を適宜に設定することにより、このPTC発熱体
の界面抵抗の増加速度も設定でき、目標とする寿命時間
後にPTC発熱体の抵抗値を所定の高い抵抗値にし、ほと
んど発熱しないようにさせることができる。
これにより、PTC抵抗体の金属の覆われている部分と覆
われていない部分の差により生ずる耐熱酸化劣化による
往生際の異常加熱,発火等の危険を未然に防止させるこ
とができる。
実施例 以下、実施例を添付図面に基づいて説明する。
第1図において、3は厚さ0.5mmの薄肉板状のPTC抵抗体
であり、この抵抗体3の上下面に金属板状の電極4,5が
接着されている。ここで抵抗体3が電極4,5より突出し
ているのは接近した異極電極4,5の短絡防止のためであ
る。次に抵抗体3及び電極4,5を被覆する外装材6−a,6
−bがそれぞれ上下方向より構成されている。PTC抵抗
体3はカーボンブラックを中心とする粒子状導電剤を含
浸させた金属接着性の官能基を有する高分子組成物であ
り、例えばこれに用いる樹脂としては、ポリエチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマー,マレイン酸変性ポ
リエチレン,アクリル酸変性ポリエチレン等の結晶性樹
脂があり、各々の結晶変態点付近で急激な正の温度係数
を示す。また一対の電極4,5の距離は0.3〜3mm程度が好
ましくPTC抵抗体3は高比抵抗の組成物でよく、自己温
度制御性のためのPTC特性は容易に得られる。本実施例
では融点120℃のマレイン酸変性ポリエチレンを用い
た。また、電極としては、厚みが50μmの銅箔を用い
た。
このPTC抵抗体3及び電極4,5を接着して一体化させた後
40℃−90%の湿中に1時間放置してPTC抵抗体の水分率
を0.08重量%に設定させた。この後、すぐに外装材6−
a,6−bにより密封させた。この外装材6−a,6−bはポ
リエステルフィルムとポリエチレンフィルムをドライラ
ミにより積層したものを用いた。次に、アニールを行な
い所定の抵抗値を得た。このPTC発熱体の通電耐久性能
を評価するにあたり、前記PTC抵抗体の水分率の異なる
下表No.2〜5のサンプルも試作し、同時に通電耐久試験
を行った。
この結果を第2図に示すが、驚くべきことに、PTC抵抗
体の水分率が、このPTC発熱体の寿命を大きく左右させ
ることがわかった。すなわち、PTC抵抗体の水分率の設
定を大きくすればするほど発熱体表面温度の低下開始時
間がほぼ対数的に短縮される。サンプルNo.5のように抵
抗体の水分率が0.52重量%の時などは、500hレベルで発
熱体寿命となっている。逆に、サンプルNo.3のように、
抵抗体の水分率が0.01重量%の時は2200hにおいても一
定温度を維持し続けている。なお、サンプルNo.3の場
合、加速寿命評価でほぼ50.000hレベルで温度が低下す
ることが推定された。このようにPTC抵抗体を湿度処理
して適宜設定された水分率にすることにより、この発熱
体の寿命を制御でき、かつこの往生際において発熱体温
度が低下していくという安全なPTC発熱体を提供するも
のである。これは、発熱体の熱と抵抗体中の水分が、金
属電極体を酸化させたり、結晶性樹脂の金属接着性官能
基を損傷させたりして、金属電極体とこの抵抗体間の界
面抵抗が増大していくことによるものである。この抵抗
体の水分率と、発熱体寿命との関係は材料組成安定剤処
法,構成材料により若干異なるが、それぞれの組成にお
いてこの詳細な関係を求め0.01%以上0.5%以下の間で
目標寿命となるように適宜設定することが好ましい。
この抵抗体の吸水率は、外装材のない状態では大きく変
化するため、外装材で密封するまで吸水率が変化しない
ような一定の湿度状態に放置するか、あるいは、水分率
の高くなったものについては、乾燥して設定された吸水
率に調整する必要がある。また、抵抗体の吸水率を安定
化させるために、吸水率の高いポリアミド等の材料を所
定の量この抵抗体に混練し緩やかな湿度処理にすると、
抵抗体の吸水率のばらつきをなくし、この安定化を図る
ことができる。抵抗体の吸水率の変化は、外装材によっ
ても影響を受ける。外装材は、40℃,90%,24時間におけ
る透湿度が20g/m2以下である方が好ましい。本実施例の
ポリエステルとポリエチレンとの積層フィルムでは6g/m
2であった。本発明の構成においても当然第1図Aに示
す金属電極体で覆われている部分と覆われていない部分
の抵抗体の劣化速度の相違は現出される。まずは、これ
によって生ずる異常過熱,発火等の危険性が何時間後に
起こるかを求め、この時間以前にこの発熱体温度が低下
していくように、抵抗体の吸水率を設定することによ
り、往生際が安全なPTC発熱体を現出するものである。
さらには、抵抗体が長寿命すぎると抵抗体以外の構成材
料すなわち、電極体,外装材,熱負荷体等が抵抗体より
も先に損傷し感電したり発火したりする危険性がある
が、これらの危険性も未然に防止することができる。
発明の効果 以上述べてきたように、本発明は寿命を適宜設定でき、
かつこの往生際において安全なPTC発熱体を現出するも
のであり、金属電極体の覆われている部分と覆われてい
ない部分との差によって生ずる往生際の危険性を防止
し、かつこの発熱体構成全体の安全性を向上させるもの
である。この結果得られるPTC発熱体は高発熱量,高信
頼性であり、従来のPTC発熱体の概念を破るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の正抵抗温度係数発熱体の斜
視図、第2図は同発熱体の表面温度の経時的変化を示す
図、第3図は従来の正抵抗温度係数発熱体の斜視図であ
る。 3……PTC抵抗体、4,5……電極、6−a,6−b……外装
材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属接着性の官能基を有する結晶性高分子
    中に誘導性微粉末を分散させた組成物を主成分とする薄
    肉正抵抗温度係数抵抗体と、その厚さ方向に電圧を印加
    すべく設けられた一対の金属よりなる電極体と前記抵抗
    体及び電極体を被覆する外装材とを備え、前記抵抗体の
    吸水率を0.01%以上0.5%以下になるように湿度処理を
    施されてなる正抵抗温度係数発熱体。
  2. 【請求項2】抵抗体及び電極体を一体化させた後、湿度
    処理を施してから外装材を被覆してなる特許請求の範囲
    第1項記載の正抵抗温度係数発熱体。
  3. 【請求項3】抵抗体に吸水率の高い樹脂を混練してなる
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の正抵抗温度係
    数発熱体。
  4. 【請求項4】外装材は40℃,90%、24時間における透湿
    度が20g/m2以下である特許請求の範囲第1項記載の正抵
    抗温度係数発熱体。
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