JPH07109597A - 金属多孔体の製造方法及びその方法で製造された金属多孔体 - Google Patents

金属多孔体の製造方法及びその方法で製造された金属多孔体

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JPH07109597A
JPH07109597A JP25192393A JP25192393A JPH07109597A JP H07109597 A JPH07109597 A JP H07109597A JP 25192393 A JP25192393 A JP 25192393A JP 25192393 A JP25192393 A JP 25192393A JP H07109597 A JPH07109597 A JP H07109597A
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JP
Japan
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porous body
treatment
metallic porous
conductive
organic polymer
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JP25192393A
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English (en)
Inventor
Hiroko Maeda
裕子 前田
Takahiro Kawagoe
隆博 川越
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の無電解めっき処理液中に残留していた金
属イオンによる電池性能の低下及び残留炭素による電池
内部抵抗の増加等の欠点を大幅に改善し得る電池電極基
板として優れた金属多孔体を提供すること。 【構成】三次元網状構造を有する有機高分子物質に電気
めっきの前処理として、導電性ポリマーを用いて導電化
処理し、更に、その後処理として、金属多孔体から該有
機高分子及び導電性ポリマーを除去するため、加熱処理
することを特徴とする金属多孔体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池の電極等に好適に
使用される金属多孔体の製造方法及びその方法で製造さ
れた金属多孔体に関する。
【0002】
【従来技術】従来、アルカリ蓄電池、特にニッケル・カ
ドミウム電池の電極基板としては、焼結金属基板が使用
されてきた。この場合、多孔度が80〜82%程度であ
るために電極活物質の充填量が少なく、電池の放電容量
が小さいという欠点があった。
【0003】そこで、最近では、アルカリ蓄電池の電極
基板として、導電化処理をした三次元網状構造のウレタ
ンフォーム等の有機高分子物質に金属めっきし、更に、
ウレタン部分を加熱除去して得られる三次元網状構造を
有する金属多孔体を用いる方法が提案されている(例え
ば、特開平4−218693)。有機高分子物質の導電
化処理法としては、無電解めっきによる方法又はグラフ
ァイトの懸濁液で処理する方法が知られており、このよ
うな製造方法によれば、金属多孔体の多孔度は95〜9
8%に向上し、電極活物質を多量に充填することが可能
となり、その結果、電池の放電容量が大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無電解
めっきによる方法では、触媒としてパラジウム等の貴金
属を使用するためにコストがかかり、また、労働衛生上
有害とされているホルムアルデヒドを還元剤として使用
する等の問題がある。更に、電極基板として用いる場合
には、無電解めっきの処理液に含まれる金属イオン成分
が残存するために電池性能が劣化するという問題もあっ
た。
【0005】グラファイトの懸濁液で処理する方法で
は、ポリウレタン部分を加熱除去するときに、グラファ
イトが分解されにくいため、残留炭素が多量に生成し、
電極活物質の充填量が少なくなる。更に、基板を陽極と
して用いる場合、充放電により酸化されて炭酸ガスを生
成し、電解液中に溶解することにより、電池の内部抵抗
を増加させるという問題があった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、残留炭素を大幅に低減し、電極活物質の充填量を増
加させると共に、電極基板の陽極として用いる場合、充
放電により酸化されて炭酸ガスを生成することなく、長
期の使用においても電池性能が劣化することのない金属
多孔体を提供することを目的とする。
【0007】
【発明を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決すべく鋭意検討を行った結果、三次元網状構造を有す
る有機高分子物質に電気めっきする前処理として、導電
性ポリマーを用いて導電化処理すると、導電性ポリマー
が加熱処理され易い為に、加熱処理後の残留炭素を大幅
に減少させ、電極活物質の充填量を多くすることがで
き、かつ、充放電による炭酸ガスの生成も少なくするこ
とができる。
【0008】
【作用】以下に、本発明につき更に詳しく説明する。三
次元網状構造を有する有機高分子物質は、例えばポリウ
レタン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル樹脂、フェ
ノール樹脂、尿素樹脂等の連続気泡を有する高分子発泡
体、ポリアミド、ポリエステル、アセテート、木綿等の
合成若しくは天然繊維の織布又は不織布、これらの積層
体等、最終的に加熱除去可能な有機高分子物質であれば
良く、特に、独立気泡に対する連続気泡の割合が多く、
多孔度の高いポリウレタンフォームが好ましい。
【0009】導電化処理に用いられる導電性ポリマーと
しては、最終的に加熱除去可能な導電性ポリマーならば
特に限定されないが、例えば、ポリアニリン、ポリピロ
−ル、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリフェニレンビ
ニレン、ポリチオフェンビニレン、ポリアセチレン及び
これらのアルキル、アルコキシ、フェニル等の誘導体が
挙げられる。
【0010】導電化処理の方法としては、モノマー法と
ポリマー法があり、前者は、導電性ポリマーを合成する
際に用いるモノマーの溶液又は該モノマーの蒸気に該有
機高分子物質を浸漬し、触媒で重合せしめて導電性ポリ
マーとし、該有機高分子物質を導電化する方法である。
この際、モノマー液等に有機高分子物質を浸漬した後に
重合触媒の溶液等に浸漬する場合又は重合触媒の溶液等
に有機高分子物質を浸漬した後にモノマー液等に浸漬す
る方法がある。なお、使用するモノマーとしては、重合
性の良いアニリン及びピロールが好ましい。
【0011】後者は、あらかじめ導電性ポリマーを懸濁
液状に合成しておき、この液体に該有機高分子物質を浸
漬し、導電化処理するものである。しかしながら、前者
では、有機高分子物資の表面層あるいはそれに近い内層
で導電性ポリマーが生成するので、導電性ポリマーが有
機高分子物質に均一かつ強固に固着しており、その後の
加工工程におけるはげ落ちがなく、均一に電気めっきが
できるため、ポリマー法より極めて有用である。
【0012】重合に用いる触媒としては、酸化重合触
媒、例えば、塩化第二鉄、過塩素酸第二鉄、過塩素酸第
二銅、過硫酸アンモニウム、過マンガン酸カリウム、過
酸化水素が挙げられる。
【0013】また、モノマー及び重合触媒を溶解する溶
媒としては、例えば、水、エタノール、メタノール、プ
ロパノール、アセトニトリル、硫酸等やこれらの混合溶
媒が用いられる。
【0014】モノマー法で導電化処理された有機高分子
物質は、導電性ポリマー(体積抵抗率≒100 〜10-3
Ωcm)に覆われているため、これを陰極として金属め
っき浴槽中で電気めっきすることが可能である。電気め
っきに用いる金属としては、特に限定されないが、ニッ
ケル、コバルト、銅、クロム、銀、金、亜鉛、スズ及び
スズ−ニッケル合金、スズ−鉛合金、ニッケル−コバル
ト合金、銅−亜鉛合金、金−銅合金、銅−スズ合金等が
挙げられ、2種以上の金属を積層めっきすることも可能
である。
【0015】電気めっきされた有機高分子物質は、外見
上は三次元網状構造を有する金属多孔体であるが、耐熱
性、耐腐食性等の用途には、加熱処理を行い、内部の有
機高分子物質を熱分解することにより除去する。加熱処
理の温度は材質にもよるが、500〜1100℃程度で
ある。また、加熱処理の方法としては、酸素を含む雰囲
気下で有機高分子物質を焼却し、その際生成する金属酸
化物を還元雰囲気下で加熱して金属に戻す方法又は最初
から非酸化性雰囲気下(水素、窒素又はこれらの混合ガ
ス等)で有機高分子物質を熱分解により除去する方法が
ある。
【0016】本発明により製造された金属めっきされた
有機高分子物質は、導電化処理剤として導電性ポリマー
を使用しているために、加熱処理に際して容易に分解除
去され、残存炭素が極めて少なく、電極基板として好適
である。その他の用途としては、触媒担体、複合金属材
料、各種フィルター、各種パッキン材料等に使用するこ
とが可能である。
【0017】
【実施例】以下に実施例示し、本発明を更に具体的に説
明をするが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。
【0018】(実施例1)三次元網状構造を有するポリ
ウレタンフォームの導電性ポリマーによる導電化処理に
おいてモノマー法を用いた場合について述べる。ポリウ
レタンフォームとして、エバーライトSFフォームHR
#40(株式会社ブリヂストン製)のシートを用いた
(厚み2mm)。まず、ピロールモノマーの20%エタ
ノール溶液にシートを30分浸漬し、これを触媒として
の塩化第二鉄の10%エタノール溶液に30分間浸漬し
た。最後に、エタノールで洗浄、乾燥すると、三次元網
状構造の内部まで均一にポリピロールで導電化されたポ
リウレタンフォームが得られた。
【0019】次に、導電化処理されたポリウレタンフォ
ームを電気めっきするため、ポリウレタンフォームのシ
ートを陰極とし、ワット浴を用いて電流密度6A/dm
2 で30分間ニッケルの電気めっきを行った。めっき
後、水洗、乾燥して三次元網状構造を有するニッケル金
属多孔体が得られた。
【0020】最後に、加熱処理により、ポリウレタン及
びポリピロールを除去するため、得られたニッケル金属
多孔体のシートを空気中で700℃に30分加熱した。
更に、水素雰囲気下で、900℃に30分加熱して、ニ
ッケルを焼鈍し、有機高分子成分及びカーボン成分を含
まない三次元網状構造を有するニッケル金属多孔体を得
た。生成したニッケル金属多孔体の多孔度は97%、残
炭率は1%であった。 (比較例1)三次元網状構造を有するポリウレタンフォ
ームの導電性ポリマーによる導電化処理においてポリマ
ー法を用いた場合について述べる。まず、ピロールモノ
マーの20%エタノール溶液に、ピロールモノマー1モ
ルに対して、2.5当量の塩化第二鉄を加え、撹拌しな
がら5時間重合反応を行い、ポリピロールの懸濁液を作
製した。次に、実施例1で用いたものと同様のポリウレ
タンフォームのシートをポリピロールの懸濁液に10分
浸漬した後、乾燥を行った。この浸漬と乾燥を3回繰り
返した後に、エタノールで洗浄し、乾燥してポリピロー
ルで導電化されたポリウレタンフォームを得た。しかし
ながら、ポリピロールは表面にまだらについた状態で、
実施例で行ったような均一な電気めっきが行える状態で
はなかった。
【0021】(比較例2)次に、従来行われているグラ
ファイトの懸濁液を用いた導電化処理による金属多孔体
の例について述べる。実施例1で用いたものと同様なポ
リウレタンフォ−ムのシートをグラファイト15%をア
クリルポリマ−の50%水溶液に懸濁したさせたものに
浸漬と絞りを3回繰り返した後、乾燥させて、導電化処
理を行った。その後の処理は、実施例1と同様に電気め
っき、加熱処理を行い三次元網状構造を有するニッケル
金属多孔体を得た。生成したニッケル金属多孔体の多孔
度は95%、残炭率は5%であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の金属多孔体の製造方法によれ
ば、従来の無電解めっき処理液中に残留していた金属イ
オンによる電池性能の低下及び残留炭素による電池の内
部抵抗の増加等の欠点を大幅に改善し、高多孔度かつ残
留炭素の少ない電池電極の基板として優れた金属多孔体
を提供し得る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元網状構造を有する有機高分子物質
    を導電性ポリマーにより導電化処理した後に電気めっき
    を施す金属多孔体の製造方法であって、前記有機高分子
    物質をモノマー溶液及び重合触媒溶液に浸漬して該導電
    化処理を行うことを特徴とする金属多孔体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電気めっきの後処理として、加熱処
    理により前記有機高分子物質及び導電性ポリマーを除去
    することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記有機高分子物質がポリウレタンフォ
    ームであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記モノマー溶液がアニリン、ピロール
    を溶媒に溶解したものであることを特徴とする請求項1
    記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記重合触媒溶液が塩化第二鉄を溶媒に
    溶解したものであることを特徴とする請求項1記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4又は、請求項5記載の製造方法で製造された金属多孔
    体。
JP25192393A 1993-10-07 1993-10-07 金属多孔体の製造方法及びその方法で製造された金属多孔体 Pending JPH07109597A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008235906A (ja) * 2007-03-21 2008-10-02 Avx Corp 導電性ポリマーを含有する固体電解コンデンサ
CN111809196A (zh) * 2020-06-23 2020-10-23 复旦大学 一种中空泡沫自体催化电极及其制备方法

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