JPH07109365A - 高流動性ポリフェニレンエーテル樹脂プリプレグ - Google Patents

高流動性ポリフェニレンエーテル樹脂プリプレグ

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JPH07109365A
JPH07109365A JP25693293A JP25693293A JPH07109365A JP H07109365 A JPH07109365 A JP H07109365A JP 25693293 A JP25693293 A JP 25693293A JP 25693293 A JP25693293 A JP 25693293A JP H07109365 A JPH07109365 A JP H07109365A
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JP
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polyphenylene ether
prepreg
resin
ethylbenzene
ether resin
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JP25693293A
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Teruo Katayose
照雄 片寄
Yushi Arai
雄史 新井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた樹脂流れ性を有し、硬化後に優れた誘
電特性、耐薬品性および耐熱性を示す新規な硬化性ポリ
フェニレンエーテル系プリプレグを提供する。 【構成】 ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を基材
に含浸したプリプレグにおいて、プリプレグの基材を除
く重量に対してエチルベンゼンを10ppm以上200
00ppm以下含むことを特徴とするプリプレグ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に積層板の製造に用い
られるプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより
優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつあ
る。例えばプリント配線基板として、従来からフェノー
ル樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を材料とする
銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能を
バランスよく有するものの、電気特性、特に高周波領域
での誘電特性が悪いという欠点を持っている。
【0003】この問題を解決する新しい材料としてポリ
フェニレンエーテルが近年注目をあび銅張積層板への応
用が試みられている。しかしながら、ポリフェニレンエ
ーテルは優秀な電気特性を有しているものの、従来のフ
ェノール樹脂やエポキシ樹脂と異なり高分子であるた
め、プリプレグを積層成形する際に樹脂が流れにくい傾
向があり、従来の材料を用いて積層成形するときとは非
常に異なる積層条件を用いなければならない場合がある
という問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事情に
鑑みてなされたものであり、樹脂流れ性の優れたポリフ
ェニレンエーテル系樹脂組成物のプリプレグを提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明を
完成するに到った。すなわち、本発明はポリフェニレン
エーテル系樹脂組成物を基材に含浸したプリプレグにお
いて、プリプレグの基材を除く重量に対してエチルベン
ゼンを10ppm以上20000ppm以下含むことを
特徴とするポリフェニレンエーテル樹脂プリプレグであ
る。
【0006】以下に本発明を詳細に述べる。本発明に用
いられるポリフェニレンエーテル樹脂は、変性物をも含
むものであり以下に詳しく説明する。本発明において使
用されるポリフェニレンエーテルは下記化1中の一般式
(1)で表される。
【0007】
【化1】
【0008】一般式(A)におけるR1 〜R4 の低級ア
ルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基
等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基
等が挙げられる。ハロアルキル基の例としては、ブロモ
メチル基、クロロメチル基等が挙げられる。ハロゲン原
子の例としては臭素、塩素等が挙げられる。
【0009】上記一般式(1)中のQの代表的な例とし
ては、下記化2における4種の一般式で表される化合物
群が挙げられる。
【0010】
【化2】
【0011】具体例として、下記化3及び化4に示され
る一般式等が挙げられる。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】上記一般式(1)中のJで表されるポリフ
ェニレンエーテル鎖中には、一般式(A)で表される単
位の他、下記化5中の一般式(B)で表される単位が含
まれていてもよい。
【0015】
【化5】
【0016】本発明に用いられる一般式(1)のポリフ
ェニレンエーテル樹脂の好ましい例としては、2,6ー
ジメチルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6
ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)、ポリ
(2,6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)の
スチレングラフト重合体、2,6ージメチルフェノール
と2,3,6ートリメチルフェノールの共重合体、2,
6ージメチルフェノールと2ーメチルー6ーフェニルフ
ェノールの共重合体、2,6ージメチルフェノールと下
記化6の一般式で表される多官能フェノール化合物の存
在下で重合して得られた多官能性ポリフェニレンエーテ
ル樹脂、例えば特開昭63ー301222号公報、特開
平1ー297428号公報に開示されているような一般
式(A)および(B)の単位を含む共重合体等が挙げら
れる。
【0017】
【化6】
【0018】(式中、mは2〜6の整数を表す。Qは前
記と同様に多官能フェノール化合物の残基を表す。) 以上述べたポリフェニレンエーテル樹脂の分子量につい
ては、30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測
定した粘度数ηsp/cが0.1〜1の範囲にあるもの
が良好に使用できる。溶融樹脂流れを重視する硬化性樹
脂組成物、例えば多層配線板用プリプレグとしては、粘
度数の小さい樹脂が好ましい。
【0019】また本発明に用いられるポリフェニレンエ
ーテルは、変性物をも含むものである。具体的には、特
開昭64−69628号公報、特開平1−113425
号公報、特開平1−113426号公報に開示されてい
る不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂並びにポ
リフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/
または酸無水物との反応生成物等が挙げられる。
【0020】次に、本発明におけるポリフェニレン系樹
脂組成物について説明する。ポリフェニレンエーテル系
樹脂組成物とは、前述したポリフェニレンエーテル(変
性物も含む)を含む樹脂組成物であり、ポリフェニレン
エーテル以外に配合する樹脂については本発明の主たる
用途であるプリント基板用材料として基板物性を損なわ
ないものであればどのようなものでもよい。
【0021】具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、多官能性
アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、
多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、多官
能性イソシアネート、不飽和ポリエステル、トリアリル
イソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエン・スチレン−ブタジエン
−スチレン等の架橋性ポリマーなどのような熱硬化性樹
脂や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エ
チレン・プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−ペン
テン)等のポリオレフィン類およびその誘導体、ナイロ
ン4、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・1
0、ナイロン12などのポリアミド類及びその誘導体、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポチエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート・ポリエチレングリコールブロック共重合体な
どのポリエステル類およびその誘導体、ポリフェニレン
エーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリス
ルフォン、ポリ塩化ビニルおよびその共重合体、ポリ塩
化ビニリデンおよびその共重合体、ポリメチルメタクリ
レート類、アクリル酸(またはメタクリル酸)エステル
共重合体類、ポリスチレン類、アクリロニトリルスチレ
ン共重合体、アクリロニトリルスチレンブタジエン系共
重合体等のポリスチレン類およびその共重合体類、ポリ
酢酸ビニル類、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルブチラール類、エチレン酢酸ビニル
共重合体およびその加水分解物類、ポリビニルアルコー
ル類、スチレンブタジエンブロック共重合体類、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン類のゴム類、ポリメトキシエ
チレン、ポリエトキシエチレン等のポリビニルエーテル
類、ポリアクリルアマイド、ポリホスファーゼン類、ポ
リエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテ
ルイミド、ポリフェニレンサルファイト、ポリアミドイ
ミド、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液
晶ポリマー、側鎖に液晶成分を含有する側鎖型液晶ポリ
マーなどのような熱可塑性樹脂等が挙げられる。これら
のものは一般にプリプレグを積層成形して作製された基
板の物性を向上させる目的で配合される。
【0022】特に限定されないが、好ましい樹脂組成物
の例としては、ポリフェニレンエーテル並びにトリアリ
ルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレ
ート;ポリフェニレンエーテルおよびエポキシ樹脂;ポ
リフェニレンエーテル、スチレンブタジエンブロックコ
ポリマー並びにトリアリルイソシアヌレートおよび/ま
たはトリアリルシアヌレート;不飽和基を含むポリフェ
ニレンエーテル並びにトリアリルイソシアヌレートおよ
び/またはトリアリルシアヌレート;不飽和基を含むポ
リフェニレンエーテル、トリアリルイソシアヌレートお
よび/またはトリアリルシアヌレート並びにエポキシ樹
脂;ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸お
よび/または酸無水物との反応生成物並びにトリアリル
イソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレー
ト;ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸お
よび/または酸無水物との反応生成物およびエポキシ樹
脂;ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸お
よび/または酸無水物との反応生成物、トリアリルイソ
シアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート並
びにエポキシ樹脂等が挙げられる。また配合量は、目的
に応じて決定される。
【0023】本発明に用いられる基材としては、ロービ
ングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシン
グマットなどの各種ガラス布、アスベスト布、金属繊維
布およびその他合成もしくは天然の無機繊維布;ポリビ
ニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊
維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリテトラフルオロエチ
レン繊維などの合成繊維から得られる織布または不織
布;綿布、麻布、フェルトなどの天然繊維布;カーボン
繊維布;クラフト紙、コットン紙、紙−ガラス混繊紙な
どの天然セルロース系布などがそれぞれ単独で、あるい
は2種以上併せて用いられる。
【0024】また、反応温度を低くしたり不飽和基の架
橋反応を促進する目的でラジカル開始剤を含有させて使
用してもよい。ラジカル開始剤の代表的な例を挙げる
と、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイ
ドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパー
オキシ)オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベ
ンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリ
ル)パーオキサイド、トリメチルシリルトリフェニルシ
リルパーオキサイド等の過酸化物があるがこれらに限定
されない。また過酸化物ではないが、2,3−ジメチル
−2,3−ジフェニルブタンもラジカル開始剤として使
用できる。しかし、本樹脂組成物の硬化に用いられる開
始剤はこれらの例に限定されない。
【0025】上述したラジカル開始剤の他に、エポキシ
樹脂を反応させる目的で硬化促進剤を用いてもよい。硬
化促進剤としては、例えばアミン系化合物、イミダゾー
ル系化合物、ジアザビシクロウンデセンのような含窒素
複素環式化合物、有機ホスフィン化合物、有機ホスフィ
ン・有機ボロン錯体、第4級アンモニウム化合物、第4
級ホスホニウム化合物等公知のものを用いることができ
る。硬化促進剤に関する技術の詳細については、例えば
垣内弘編著、「エポキシ樹脂 最近の進歩」昭晃堂(1
990)第4章およびその引用文献に記載されている。
【0026】この他、多官能性マレイミドの適した硬化
剤としてはポリアミンが、多官能性シアン酸エステルに
適した触媒としては鉱酸、ルイス酸、炭酸ナトリウムあ
るいは塩化リチウム等の塩類、トリブチルホスフィン等
のリン酸エステル類等が、また多官能性イソシアネート
に適した触媒、硬化剤としては、例えば岩田敬治編、
「ポリウレタン樹脂ハンドブック」日刊工業新聞社(1
987)P.118−123頁中に教示されているよう
なアミン類、有機金属、多価アルコール等がそれぞれ挙
げられる。
【0027】以上の触媒、開始剤、硬化剤等は、樹脂組
成物の種類に応じて適宜選択して用いられる。本発明で
は樹脂組成物に、その用途に応じて所望の性能を付与さ
せる目的で本来の性質を損なわない範囲の量の充填剤や
添加剤を配合して用いることができる。充填剤は繊維状
であっても粉末状であってもよく、シリカ、アルミナ、
タルク、雲母、ガラスビーズ、ガラス中空球等を挙げる
ことができる。添加剤としては、酸化防止剤、熱安定
剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤等が挙げ
られる。また難燃性の一層の向上を図る目的で塩素系、
臭素系、リン系の難燃剤や、Sb2 3 、Sb2 5
NbSbO3 ・1/4H2 O等の難燃助剤を併用するこ
ともできる。
【0028】本発明のプリプレグの製造に当たっては上
記のポリフェニレンエーテル樹脂組成物を調合し、エチ
ルベンゼンに溶解または分散させる。本発明のプリプレ
グはエチルベンゼンをプリプレグの基材を除く全重量に
対して10ppm以上20000ppm以下含むことが
必要である。エチルベンゼンの含有量は50ppm以上
15000ppm以下が好ましく、100ppm以上8
000ppm以下であることがより好ましい。10pp
m未満では樹脂流れ性の改善に効果がなく、20000
ppmをこえるとそのプリプレグの取扱い時にエチルベ
ンゼンの臭気が発生し作業者に不快感を与えるので好ま
しくない。プリプレグ中のエチルベンゼン量はプリプレ
グ中の樹脂を一旦エチルベンゼン以外の溶剤、例えばク
ロロホルムに溶解し、その溶液をガスクロマトグラフィ
ーで分析すれば容易に決定できる。
【0029】本発明におけるプリプレグ中のエチルベン
ゼンは第一義的にはポリフェニレンエーテル樹脂等の、
基材に含浸される物質の溶剤または分散媒として用いら
れたものである。プリプレグの含浸工程における含浸
性、乾燥性、表面の美観等を調節する目的でエチルベン
ゼン以外の溶剤または分散媒が含浸用樹脂ワニスに添加
され、それがプリプレグ中に存在しても、本発明の効果
に影響を与えない限り差し支えない。基材を含むプリプ
レグの難燃剤としては、臭素化ジフェニルエーテルと酸
化アンチモンの組み合わせが好ましく用いられる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を一層明確にするために実施例
を挙げて説明する。なお、プリプレグの評価は以下に示
すように行った。 プリプレグ中のエチルベンゼンの残留量:まずプリプレ
グを、内部標準のテトラクロロエチレンを含有するクロ
ロホルムに浸して樹脂分を溶解させてガラスクロスなど
の基材を取り除く。この溶解させた液にフィラーなどの
不溶物が含まれているときはフィルターなどの処理によ
り取り除く。得られた溶液をガスクロマトグラフィ装置
およびデータ処理装置((株)島津製作所製 GC−7
A型)により分析してガスクロマトグラムを得る。ガス
クロマトグラムより溶液中のエチルベンゼンとテトラク
ロロエチレンの重量比を得、あらかじめ作成した検量線
からプリプレグの基材を除いた全重量に対するエチルベ
ンゼン重量の比(ppm)を得た。 樹脂流れ性:作成したプリプレグを用いて4層基板を作
り、内装回路を有する部分を約3cm幅で切り出しエポキ
シ樹脂に包埋して基板の断面を顕微鏡観察するための試
験試料とする。断面を研磨し、金属顕微鏡(オリンパス
光学(株)製 PEM−3型)にて試験試料の断面全体
を400倍の倍率で走査観察する。内装回路の周辺が観
察範囲全てにおいて積層成形時にプリプレグから流れ出
した樹脂で充填されているときは樹脂流れ性が良好、空
隙や泡など不完全な充填を示す部分(ボイド)があった
ときは樹脂流れ性が不良とした。
【0031】
【合成例1】30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶
液で測定した粘度数ηsp/cが0.54のポリ(2,
6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)100重
量部と、無水マレイン酸1.5重量部および2,5ージ
メチルー2,5ージ(tーブチルパーオキシ)ヘキサン
(日本油脂(株)製 パーヘキサ25B)1.0重量部
を室温でドライブレンドした後、シリンダー温度300
℃、スクリュー回転数230rpmの条件で2軸押し出
し機により押出した。この反応生成物をAとする。
【0032】
【合成例2】合成例1と同様の方法で測定した粘度数η
sp/cが0.60のポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)100重量部と、無水マレイン
酸1.5重量部を室温でドライブレンドした後、シリン
ダー温度300℃、スクリュー回転数230rpmの条
件で2軸押し出し機により押出した。この反応生成物を
Bとする。
【0033】
【合成例3】 不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 平均置換率14%、合成例1と同様の方法で測定したη
sp/c=0.62のアリル基置換ポリフェニレンエー
テルを特開昭64−69629号公報に開示された公知
の方法に従ってηsp/C=0.56のポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)より合成し
た。このアリル置換ポリフェニレンエーテルをCとす
る。
【0034】
【実施例1〜5】A、B、Cおよび合成例1と同様の方
法で測定したηsp/c=0.56のポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)(以後Dとす
る)を各種成分と表1に示した組成で配合し、エチルベ
ンゼンに溶解した。溶解は速やかに行われ、いずれの樹
脂も均一にエチルベンゼンに溶解した。
【0035】これらの溶液にガラスクロス(Eガラス
製、目付48g/m2 )を浸漬して含浸を行い、その後
エアーオーブン中で乾燥させプリプレグを作製した。こ
れらのプリプレグに含まれるエチルベンゼンの量をガス
クロマトグラフィーで調べ、さらにこれらのプリプレグ
を用いて多層プリント配線板を作成し、層間にボイド等
の樹脂流れ不良を示す部分があるかどうか観察した。結
果は表1に示す通りで、いずれのプリプレグの樹脂流れ
性も良好であった。また、いずれのプリプレグもエチル
ベンゼンの不快な臭気はなかった。
【0036】これらのプリプレグを用いて銅張積層板を
作成し、銅箔剥離強度を測定したところ、いずれも良好
な値であった。
【0037】
【比較例1】実施例1と同じ樹脂組成で同様な操作をお
こなってプリプレグを作製した。ただしエアーオーブン
中乾燥する時間を長くし、エチルベンゼン残留量を5p
pmとした。プリプレグの樹脂流れ性は実施例1より低
下した。
【0038】
【比較例2】実施例2と同じ樹脂組成で同様な操作をお
こなってプリプレグを作製した。ただしエアーオーブン
中乾燥する時間を短くし、エチルベンゼン残留量を25
000ppmとした。プリプレグは明らかにエチルベン
ゼン臭があった。
【0039】
【比較例3】実施例3と同じ樹脂組成で同様な操作をお
こなってプリプレグを作製した。ただしエアーオーブン
中乾燥する時間を長くし、エチルベンゼン残留量を5p
pmとした。プリプレグの樹脂流れ性は実施例3より低
下した。
【0040】
【比較例4】実施例3と同じ樹脂組成で同様な操作をお
こなってプリプレグを作製した。ただしエアーオーブン
中乾燥する時間を短くし、エチルベンゼン残留量を25
000ppmとした。プリプレグは明らかにエチルベン
ゼン臭があった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明のプリプレグは良好な樹脂流れ性
を有する。また、溶剤であるエチルベンゼンの臭気は抑
えられているので取扱い性は良好である。従って本発明
のプリプレグは、電気産業、電子産業、宇宙・航空機産
業等の分野において誘電材料、絶縁材料、耐熱材料等と
して用いることができる。特に片面、両面、多層プリン
ト基板、セミリジット基板、金属ベース基板、多層プリ
ント基板用プリプレグとして好適に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を
    基材に含浸したプリプレグにおいて、プリプレグの基材
    を除く重量に対してエチルベンゼンを10ppm以上2
    0000ppm以下含むことを特徴とするポリフェニレ
    ンエーテル樹脂プリプレグ。
JP25693293A 1993-10-14 1993-10-14 高流動性ポリフェニレンエーテル樹脂プリプレグ Withdrawn JPH07109365A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160122152A (ko) * 2014-02-13 2016-10-21 칼 자이스 스마트 옵틱스 게엠베하 에폭사이드 수지의 아민-촉매화 티올-경화

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