JPH0710797A - カルボニル化合物を製造する方法 - Google Patents

カルボニル化合物を製造する方法

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JPH0710797A
JPH0710797A JP5150215A JP15021593A JPH0710797A JP H0710797 A JPH0710797 A JP H0710797A JP 5150215 A JP5150215 A JP 5150215A JP 15021593 A JP15021593 A JP 15021593A JP H0710797 A JPH0710797 A JP H0710797A
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olefin
palladium
polyoxoanion
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JP5150215A
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Kenichi Haga
健一 羽賀
Motohiro Oguri
元宏 小栗
Takanori Miyake
孝典 三宅
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】工業的にカルボニル化合物を製造することので
きる、オレフィンの酸化方法を提供する。 【構成】H6PMo9340・30H2Oと炭酸ニッケル
・4水和物とを反応させて得たポリオキソアニオン系化
合物を、硫酸パラジウム・2水和物とともに触媒として
用いて、オレフィンを酸化してカルボニル化合物を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒を用いて環状オレ
フィンや鎖状オレフィン等のオレフィンを酸化し、カル
ボニル化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アセトアルデヒド等のアルデヒド類や、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン類等のカルボニル化合物は、溶剤や化学原
料として有用である。こうしたカルボニル化合物の多く
は、大別してオレフィンを水和して一度アルコールと
し、これをさらに脱水素する2段法と、オレフィンを直
接酸化する1段法の2つの方法により製造されている。
【0003】例えば、前記2段法で製造される代表的な
カルボニル化合物としてメチルエチルケトンがあり、n
−ブテンを水和してsec−ブタノールとし、さらにこ
れを脱水素することによって製造されている。このとき
水和の方法としては、濃硫酸を用いる間接水和法と、酸
触媒を用いる直接水和法とが知られている。しかしなが
ら、間接水和法は反応工程が複雑なこと、濃硫酸の使用
による装置の腐食が著しいこと、副生成物が多いといっ
た欠点を有する。また直接水和法は水和反応が平衡反応
でありかつ転化率が低いため、高温、高圧という過酷な
反応条件が強いられる。それ故、水和、脱水素の2段反
応による製造法に代わる新しいカルボニル化合物の製造
方法が望まれている。
【0004】一方、オレフィンを直接酸化してカルボニ
ル化合物を一段で製造する方法として、PdCl2−C
uCl2触媒によるいわゆるワッカー法が知られてお
り、この方法により工業的にアセトアルデヒド及びアセ
トンが製造されている。しかしながら、ワッカー法は濃
塩酸を使用するため装置の腐食が著しいことや、有害な
塩素含有化合物を副生する等の欠点を有する。また、炭
素数4以上の鎖状オレフィンや炭素数5以上の環状オレ
フィンにワッカー法を適用すると、炭素数3以下の鎖状
オレフィンに比べて反応速度が著しく遅く、さらに塩素
含有化合物の副生も著しい等の問題点がある。
【0005】これらのワッカー法の問題点を解決するた
めにいくつかの試みがなされており、パラジウム化合物
と銅化合物を触媒として、水溶媒に有機物を溶媒、配位
子または相間移動剤として共存させて、オレフィンの酸
化反応を行なう方法が提案されている。
【0006】上記例として、例えば、パラジウム化合物
と塩化第二銅の水溶液の存在下、ジフェニルメチルアミ
ン、N−フェニルピペリジン、N−メチルピロリドン等
の第三級アミンからなる溶剤を存在させて、オレフィン
の酸化によりカルボニル化合物の収率を向上させる方法
が知られている(例えば、特開昭59−93023号公
報、特公昭61−39295号公報等)。また、アルコ
−ル、ポリオ−ル、スルホラン、ジメチルホルムアミド
等の含酸素化合物からなる溶剤を存在させて、オレフィ
ンよりカルボニル化合物の収率を向上させる方法も知ら
れている(例えば、J.Org.Chem.,29,2
41(1964)、同,34,3949(1969)、
同,39,3276(1974)、特開昭57−156
429号公報、特公昭60−330号公報等)。またパ
ラジウム化合物と、トリス(ジメチルアミノ)ホスフィ
ンオキシド等を配位子にもつ塩化第一銅の酸素錯体を用
いて、オレフィンを酸化しカルボニル化合物を得る方法
も知られている(例えば、特開昭61−1635号公
報、特開昭61−43131号公報、特開昭61−91
148号公報、特開昭61−271242号公報等)。
【0007】しかしながらこれらの方法においては、使
用される有機物の多くが酸化反応条件下で部分的に酸化
あるいは加水分解される等、化学的に不安定であるとい
う問題点があり、また反応工程においていわゆるパラジ
ウムミラーが生成し、触媒として用いたパラジウム化合
物の分離、回収が困難であり、触媒の再使用ができない
等の欠点もある。さらに上記の方法においては、蒸留に
より反応生成物を分離回収する場合、流出溶液中に共存
させた有機物が混入すること、溶媒抽出により生成物を
分離する場合、多量の抽出溶媒が必要であり、しかも抽
出溶液中への有機物および触媒成分の分配率が高いた
め、生成物の分離および触媒溶液の循環使用が煩雑であ
る等の問題点もある。
【0008】また、再酸化剤として銅化合物の代わりに
ポリオキソアニオン系化合物を用いる試みも提案されて
いる。例えば、パラジウム化合物とポリオキソアニオン
化合物とからなる触媒に、H3BO3やセチルトリメチル
アンモニウムブロミド(界面活性剤)等を添加し、デカ
ンと水との2相系溶媒中、酸素共存下でオレフィンの反
応を行う方法が報告されている(例えば米国特許第4,
550,212号等)。さらに、パラジウム化合物とポ
リオキソアニオン化合物とからなる触媒に銅、鉄、コバ
ルト等のレドックス金属および/または有機物(アセト
ニトリルなど)を添加した水溶液中、酸素共存下でオレ
フィンの酸化を行う方法(特表昭63−500923号
公報)、パラジウム化合物とポリオキソアニオン化合物
とからなる触媒を用いアルコール溶媒中、酸素共存下で
反応を行う方法(特開平3−63241号公報、特開平
3−106844号公報)等が提案されている。
【0009】しかしながら、これらの方法においても有
機物が必須成分であり、前述のように、添加された有機
物の多くが酸化反応条件下で部分的に酸化あるいは加水
分解される等化学的に不安定であるなどの問題点があ
り、また、蒸留により反応生成物を分離回収する場合、
流出溶液中に共存させた有機物が混入すること、溶媒抽
出により生成物を分離する場合、多量の抽出溶媒が必要
であり、しかも抽出溶液中への有機物および触媒成分の
分配率が高いため、生成物の分離および触媒溶液の循環
使用が煩雑である等の問題点もある。
【0010】また、パラジウム化合物とヘテロポリ酸と
からなる触媒を用いて、オレフィンと過酸化水素とを共
存させて酸化を行う方法もある(特開昭59−8061
9号公報)。しかしこの方法においては、共存する過酸
化水素がオレフィンや反応生成物と反応するため、反応
生成物の選択率が低く、また大過剰の過酸化水素の使用
が必要である等の問題点がある。
【0011】一方、パラジウム化合物とポリオキソアニ
オン化合物とを含む水溶液と、オレフィンとを反応させ
てカルボニル化合物とし、その後、触媒溶液を酸素処理
によって再生する方法が提案されている(特開昭51−
117189号公報)。しかしながらこの方法において
も、炭素数が4以上の鎖状オレフィンや炭素数が5以上
の環状オレフィンの酸化に対しては、充分な活性が得ら
れない等の問題点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記従来
の方法は問題点が多く、オレフィンを酸化してカルボニ
ル化合物を製造する方法として工業的に使用するには不
十分であった。本発明は、工業的にカルボニル化合物を
製造することのできる、オレフィンの酸化方法を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本発明者らは、オレフィンを酸化し、対応するカルボニ
ル化合物を製造する方法に関して詳細に検討した。その
結果、パラジウム化合物と特定のポリオキソアニオン系
化合物とからなる触媒を用ると、前記オレフィンの酸化
によるカルボニル化合物の製造を、より効率よく行うこ
とができる新規な事実を見いだし本発明を完成するに至
った。
【0014】すなわち、本発明はパラジウム化合物とポ
リオキソアニオン系化合物とからなる触媒を用い、水を
含む溶液中でオレフィンを酸化して対応するカルボニル
化合物を製造するに際し、ポリオキソアニオン系化合物
のカウンターカチオンの少なくとも一部が、ニッケル、
銅、マンガン、ランタン、亜鉛及びセリウムから選ばれ
る少なくとも1つのイオンであることを特徴とするカル
ボニル化合物の製造方法に関する。
【0015】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0016】本発明において、反応原料として使用する
ことのできるオレフィンは、炭素数2以上の鎖状オレフ
ィンまたは炭素数5以上の環状オレフィンである。鎖状
オレフィンとしては、直鎖または分岐鎖を有しているオ
レフィンであって、炭素−炭素の二重結合がオレフィン
の末端にある末端オレフィン、及び二重結合がオレフィ
ン内部にある内部オレフィンのどちらでもよい。鎖状オ
レフィンはシス型、トランス型どちらでも差し支えな
い。また環状オレフィンは、その環上にアルキル基等の
置換基を有していてもよい。
【0017】前記鎖状オレフィンの具体例として、例え
ばエチレン、プロピレン、1−ブテン、trans−2
−ブテン、cis−2−ブテン、イソブテン、1−ペン
テン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等のイソ
ペンテン各種異性体、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−
2−ペンテン等のイソヘキセン各種異性体、ネオヘキセ
ン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、4−
メチル−1−ヘキセン等のイソヘプテン各種異性体、1
−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、4−オクテ
ンなどのイソオクテン各種異性体、1−ノネン、2−ノ
ネン、イソノネン、1−デセン、2−デセン、3−デセ
ン、4−デセン、5−デセンなどのイソデセン各種異性
体、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テトラデセ
ン、ヘキサデセン等を挙げることができる。
【0018】これらの中でも特にエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、trans−2−ブテン、cis−2
−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、3−メチル−
1−ブテン等のイソペンテン各種異性体、1−ヘキセ
ン、2−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−2−ペンテン等のイソヘキセン各種種異性体、ネ
オヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、1−オクテ
ン、2−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が好まし
い。
【0019】また、前記環状オレフィンの具体例とし
て、例えばシクロペンテン、メチルシクロペンテン各種
異性体、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン各種異
性体、シクロヘプテン、シクロオクテン等を挙げること
ができる。
【0020】なお、これらオレフィンは一種単独で使用
しても、二種以上を混合物等として併用してもよい。ま
た、前記反応原料は本発明の目的に支障のない範囲で、
例えば飽和炭化水素等の他の成分が含まれていてもよ
い。
【0021】本発明では、触媒としてパラジウム化合物
及び特定のポリオキソアニオン系化合物を使用する。前
記パラジウム化合物としては、金属成分としてパラジウ
ムを含む化合物であれば特に制限はない。具体的には例
えば、硫酸パラジウム等の硫酸塩類、硝酸パラジウム等
の硝酸塩類、炭酸パラジウム等の炭酸塩類、ヘテロポリ
酸パラジウム塩、イソポリ酸パラジウム塩等のポリオキ
ソアニオン塩類、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨ
ウ化パラジウム等のハロゲン化物などの各種パラジウム
無機塩類、酢酸パラジウム等の有機酸塩類、水酸化パラ
ジウム、酸化パラジウムなどが挙げられ、また上記各種
の化合物のアンミン錯体、アミン錯体、ハロゲノ錯体、
例えばテトラクロロパラジウム酸や、これらのナトリウ
ム塩、カリウム塩類、シアノ錯体、有機パラジウム化合
物等の有機または無機錯体類を挙げることができる。こ
の中でも特に硫酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラ
クロロパラジウム酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩
が好ましい。これらパラジウム化合物は一種単独で使用
してもよいし、二種以上を混合物や複合化合物として併
用してもよい。
【0022】本発明において、ポリオキソアニオン系化
合物とは、例えば、M.T.Pope著Heterop
oly and Isopoly Oxometala
tesに記載されているように、ポリオキソアニオンと
一種または二種以上の陽イオン(カウンターカチオン)
を含んでいるものを言う。
【0023】ポリオキソアニオン系化合物を構成するポ
リオキソアニオンは、次の一般式(1)(以下に式
(1)と略記する)によってあらわされる。
【0024】[XyLeMfNgOz]m-・・・(1) ここで、XはP、B、Si、As、Ge、Se、Te、
I、Co、Mn、Cuから選ばれる元素を示し、L、M
及びNはMo、W、V、Nb、Ta、Reから独立的に
選ばれた元素を示し、またOは酸素元素を示す。Xとし
てはPまたはSiが、L、M、NとしてはMo、W、V
から選ばれた元素が好ましい。
【0025】一般にポリオキソアニオンは、式(1)に
おいて遷移金属L、M、Nの酸素酸が縮合することによ
って生ずるイソポリオキソアニオンと、遷移金属L、
M、Nの酸素酸が、ヘテロ原子Xを中心に取り込んで、
縮合酸基が酸素を共有して縮合することによって生ずる
ヘテロポリオキソアニオンとの2種類が知られている。
本発明において、ポリオキソアニオン系化合物を構成す
るポリオキソアニオンは、イソポリオキソアニオンでも
ヘテロポリオキソアニオンでもよいが、可逆的な酸化還
元反応において安定なことや、オレフィンの酸化によっ
て生成する還元されたパラジウム化合物を円滑に酸化す
る能力を有し、かつ還元されたパラジウム化合物を酸化
することによって生成するポリオキソアニオン系化合物
還元体が、酸素等の酸化剤により容易に再酸化できるこ
と等の性質を有するヘテロポリオキソアニオンがより好
ましい。
【0026】またポリオキソアニオンには、L、M、N
の元素が全て同一である単独金属成分型、L、M、Nの
元素が異なった2種以上を有する混合配位型が知られて
いる。本発明においては、単独金属成分型または混合配
位型のいずれであってもよい。
【0027】yはイソポリオキソアニオンでは0であ
り、またヘテロポリオキソアニオンでは、yは自然数で
ある。mはポリオキソアニオンの価数を示す。e、f、
g、z、及びmは正の整数であり、e+f+gは2以上
である。
【0028】また、ヘテロ原子Xを中心に持つヘテロポ
リオキソアニオンはその構造に特徴があり、例えば、式
(1)において、y=1、e+f+g=12、z=40
のものは、3個のMO6八面体(M=Mo,W,V等)
が辺を共有してM313を形成し、これら4個が1つの
ヘテロ原子X(X=P、Si等)を取り囲んでいる、い
わゆる「ケギン構造」をもつものとして知られている。
また式(1)において、y=2、e+f+g=18、z
=62のものは、前記のM3136個が2つのヘテロ原
子Xを取り囲んだいわゆる「ドーソン構造」をもつもの
として知られている。
【0029】このようにポリオキソアニオンは、例えば
ヘテロポリオキソアニオンがケギン構造、ドーソン構造
などの種々の構造を有することが知られているが、本発
明においては、ポリオキソアニオンはどのような構造を
有していても特に差し支えない。また一般にポリオキソ
アニオンは、しばしば溶液中において複数の異なった組
成、および構造のポリオキソアニオンの解離平衡状態に
あることが知られているが、本発明においては、そのよ
うな状態にあっても差支えない。
【0030】ポリオキソアニオンのうち、式(1)にお
いて、y=0であるイソポリオキソアニオンとして、例
えば、[Mo7246-、[W10324-、[Mo48
408-、[Mo33195-、[Mo62266-
[Mo66366-、[W7Mo32362-、[Mo8
4364-などを挙げることができる。
【0031】また、ポリオキソアニオンのうち、式
(1)において、ヘテロポリオキソアニオンとして、y
=1のとき、例えば、[SiMo12404-、[SiM
84404-、[SiW12404-、[PMo
12403-、[PMo48403-、[PMo6
6403-、[PMo84403-、[PMo6
6409-、[PMo84407-、[PMo9
3406-、[PMo102405-、[PMo11
404-、[PW12403-、[PW11VO404-
[PW102405-、[GeMo12404-、[Ge
Mo84404-等、y=2のとき、例えば、[P2
18626-、[P218626-、[P2Mo215
627-、[P2Mo512VO627-、[As218
626-などを挙げることができる。
【0032】本発明では、ポリオキソアニオン系化合物
としてカウンターカチオンの少なくとも一部が、ニッケ
ル、銅、マンガン、ランタン、亜鉛及びセリウムから選
ばれる少なくとも1つのイオンを含む(以下、特定のイ
オンと略記する)ものが用いられる。これらのうち、前
述の好ましい元素で構成されたヘテロポリオキソアニオ
ンと、前述の特定のイオンとの組み合わせからなるポリ
オキソアニオン系化合物、すなわちヘテロポリ酸のニッ
ケル塩、銅塩、マンガン塩、ランタン塩、亜鉛塩及びセ
リウム塩が好ましい。
【0033】一般に、ポリオキソアニオン系化合物のカ
ウンターカチオンとしては、多くのカチオン種が知られ
ている。例えば、H+、各種金属イオン、例えば、L
+、Na+,K+、などのアルカリ金属イオン、C
2+、Mg2+、などのアルカリ土類金属イオン、及びア
ンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン(2〜
4級のアンモニウムイオン)等のオニウムなどの非金属
系陽イオン等が知られている。本発明のポリオキソアニ
オン系化合物は、このようなLi+、Na+、H+等のイ
オンが、本発明の特定のイオンとカウンターカチオンと
して共存していても差し支えなく、完全中和型では水等
の溶媒に対する溶解度が低下する等の理由で一部H+
残留しているものが好ましい。具体的には、特定のイオ
ンがポリオキソアニオンの負電荷の中和量の2/3以
下、好ましくは1/2以下であることが好ましい。
【0034】これらヘテロポリ酸のニッケル塩として例
えば、NiH2SiMo1240、NiH2SiMo84
40、NiHPMo1240、NiHPMo4840、Ni
HPMo6640、NiHPMo8440、NiH7
Mo6640、NiH5PMo8440、Ni25PM
6640、Ni23PMo8440、NiH4PMo9
340、NiH3PMo10240、Ni22PMo9
340、NiH2PMo11VO40、NiH2PW11
40、NiH3PW10240、NiH2GeMo
1240、NiH2GeMo8440、NiH42Mo18
62、NiH52Mo215VO62、NiH52Mo5
12VO62等のヘテロポリ酸のH+が、Ni2+に一部置き
変わったヘテロポリ酸塩を挙げることが出来る。
【0035】またヘテロポリ酸の銅塩として例えば、C
uH2SiMo1240、CuH2SiMo8440、Cu
HPMo1240、CuHPMo4840、CuHPMo
6640、CuHPMo8440、CuH7PMo66
40、CuH5PMo8440、Cu25PMo66
40、Cu23PMo8440、CuH4PMo9
340、CuH3PMo10240、Cu22PMo93
40、CuH2PMo11VO40、CuH2PW11VO40
CuH3PW10240、CuH2GeMo1240、Cu
2GeMo8440、CuH42Mo1862、CuH5
2Mo215VO62、CuH52Mo512VO62、等
のヘテロポリ酸のH+が、Cu2+に一部置き変わったヘ
テロポリ酸塩を挙げることが出来る。
【0036】さらにヘテロポリ酸のマンガン塩として例
えば、MnH2SiMo1240、MnH2SiMo84
40、MnHPMo1240、 MnHPMo4840、M
nHPMo6640、MnHPMo8440、MnH7
PMo6640、MnH5PMo8440、Mn25
Mo6640、Mn23PMo8440、MnH4PM
9340、MnH3PMo10240、Mn22PMo
9340、MnH2PMo11VO40、MnH2PW11VO
40、MnH3PW10240、MnH2GeMo1240
MnH2GeMo8440、MnH42Mo1862、M
nH52Mo215VO62、MnH52Mo512
62、等のヘテロポリ酸のH+が、Mn2+に一部置き変
わったヘテロポリ酸塩を挙げることが出来る。
【0037】ヘテロポリ酸のランタン塩として例えば、
La1/33SiMo1240、La1/ 33SiMo84
40、La1/32PMo1240、La1/32PMo48
40、La1/32PMo6640、La1/32PMo84
40、LaH6PMo6640、LaH4PMo8
440、LaH3PMo9340、LaH2PMo102
40、La1/22PMo11VO40、La1/33PW11VO
40、LaH2PW10240、La1/33GeMo
1240、La1/33GeMo8440、LaH32Mo
1862、LaH42Mo215VO62、LaH42Mo5
12VO62、等のヘテロポリ酸のH+が、La3+に一部
置き変わったヘテロポリ酸塩を挙げることが出来る。
【0038】ヘテロポリ酸の亜鉛塩として例えば、Zn
2SiMo1240、ZnH2SiMo8440、ZnH
PMo1240、ZnHPMo4840、ZnHPMo6
640、ZnHPMo8440、ZnH7PMo66
40、ZnH5PMo8440、Zn25PMo6
640、Zn23PMo8440、ZnH4PMo93
40、ZnH3PMo10240、Zn22PMo9
340、ZnH2PMo11VO40、ZnH2PW11
40、ZnH3PW10240、ZnH2GeMo
1240、ZnH2GeMo8440、ZnH42Mo18
62、ZnH52Mo215VO62、ZnH52Mo5
12VO62等のヘテロポリ酸のH+が、Zn2+に一部置き
変わったヘテロポリ酸塩を挙げることが出来る。
【0039】ヘテロポリ酸のセリウム塩として例えば、
Ce1/33SiMo1240、Ce1/33SiMo84
40、Ce1/32PMo1240、Ce1/32PMo48
40、Ce1/32PMo6640、Ce1/32PMo84
40、CeH6PMo6640、CeH4PMo8
440、CeH3PMo9340、CeH2PMo102
40、Ce1/22PMo11VO40、Ce1/33PW11VO
40、CeH2PW10240、Ce1/33GeMo
1240、Ce1/33GeMo8440、CeH32Mo
1862、CeH42Mo215VO62、CeH42Mo5
12VO62等のヘテロポリ酸のH+が、Ce3+に一部置
き変わったヘテロポリ酸塩を挙げることが出来る。
【0040】これらのうち、ヘテロポリ酸のニッケル塩
としては、NiH2SiMo1240、NiH2SiMo8
440、NiHPMo1240、NiHPMo4
840、NiHPMo6640、NiHPMo8
440、NiH7PMo6640、NiH5PMo84
40、Ni25PMo6640、Ni23PMo8
440、NiH4PMo9340、NiH3PMo102
40、Ni22PMo9340、NiH2PMo11
40、NiH52Mo215VO62、NiH52Mo5
12VO62が好ましい。
【0041】ヘテロポリ酸の銅塩としては、CuH2
iMo1240、CuH2SiMo8440、CuHPM
1240、CuHPMo4840、CuHPMo66
40、CuHPMo8440、CuH7PMo6640
CuH5PMo8440、Cu25PMo6640、C
23PMo8440、CuH4PMo9340、Cu
3PMo10240、Cu22PMo9340、CuH
2PMo11VO40、CuH2GeMo8440、CuH5
2Mo215VO62、CuH52Mo512VO62が好
ましい。
【0042】ヘテロポリ酸のマンガン塩としては、Mn
2SiMo1240、MnH2SiMo8440、MnH
PMo1240、MnHPMo4840、MnHPMo6
640、MnHPMo8440、MnH7PMo66
40、MnH5PMo8440、Mn25PMo6
640、Mn23PMo8440、MnH4PMo93
40、MnH3PMo10240、Mn22PMo9
340、MnH2PMo11VO40、MnH2GeMo84
40、MnH42Mo1862、MnH52Mo215
62、MnH52Mo512VO62が好ましい。
【0043】ヘテロポリ酸のランタン塩としては、La
1/33SiMo1240、La1/33SiMo8440
La1/32PMo1240、La1/32PMo4840
La1/32PMo6640、La1/32PMo8
440、LaH6PMo6640、LaH4PMo84
40、LaH3PMo9340、LaH2PMo10
240、La1/22PMo11VO40、La1/33GeM
8440、LaH32Mo1862、LaH42Mo2
15VO62、LaH42Mo512VO62が好ましい。
【0044】ヘテロポリ酸の亜鉛塩としては、ZnH2
SiMo1240、ZnH2SiMo8440、ZnHP
Mo1240、ZnHPMo4840、ZnHPMo66
40、ZnHPMo8440、ZnH7PMo6
640、ZnH5PMo8440、Zn25PMo66
40、Zn23PMo8440、ZnH4PMo9
340、ZnH3PMo10240、Zn22PMo93
40、ZnH2PMo11VO40ZnH2GeMo8
440、ZnH52Mo215VO62、ZnH52Mo5
12VO62が好ましい。
【0045】ヘテロポリ酸のセリウム塩としては、Ce
1/33SiMo1240、Ce1/33SiMo8440
Ce1/32PMo1240、Ce1/32PMo4840
Ce1/32PMo6640、Ce1/32PMo8
440、CeH6PMo6640、CeH4PMo84
40、CeH3PMo9340、CeH2PMo10
240、Ce1/22PMo11VO40、Ce1/33GeM
8440、CeH42Mo215VO62、CeH42
Mo512VO62が好ましい。
【0046】一般にポリオキソアニオン系化合物は、し
ばしば結晶水を有しているが、本発明におけるポリオキ
ソアニオン系化合物は結晶水を含んでいてもよい。
【0047】また、本発明におけるポリオキソアニオン
系化合物は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を
混合物や複合物として併用してもよい。さらに、特定の
イオンを含まないポリオキソアニオン系化合物との混合
物や複合物として使用してもよい。
【0048】本発明における、カウンターカチオンの少
なくとも一部がニッケル、銅、マンガン、ランタン、亜
鉛及びセリウムから選ばれる、少なくとも1つのイオン
であるポリオキソアニオン系化合物は、カウンターカチ
オンの少なくとも一部がプロトン型であるポリオキソア
ニオン化合物と、ニッケル、銅、マンガン、ランタン、
亜鉛及びセリウムから選ばれる少なくとも1つの、これ
ら金属の炭酸塩とを反応させることによって調製するこ
とができる。これら金属の炭酸塩以外の塩を添加した場
合は、添加した塩のアニオン部分が触媒溶液中に残存し
てしまい、上述の特定のイオンの添加効果が十分に得ら
れない。
【0049】上述の金属の炭酸塩は、水和物であっても
よい。またこの調製は、通常、上述の金属の炭酸塩と、
カウンターカチオンの少なくとも一部がプロトン型であ
るポリオキソアニオン系化合物とを、同時にあるいは順
次溶媒に溶解させることによって容易に行うことができ
る。このときの溶媒は、オレフィンの酸化反応に用いら
れる触媒溶液の溶媒と同様のものが用いられる。
【0050】本発明においてオレフィンの酸化反応に使
用する触媒は、前述のパラジウム化合物と、ポリオキソ
アニオン系化合物とを別々に反応系に添加してもよい
が、両者を共存させて触媒溶液を調製することができ
る。その際、ヘテロポリ酸のパラジウム塩やイソポリ酸
のパラジウム塩を使用する場合には、これらをパラジウ
ム化合物として使用しても、またポリオキソアニオン系
化合物として使用してもよく、また双方を兼用する形で
使用することもできる。
【0051】本発明における触媒溶液に使用することの
できる溶媒は、前記パラジウム化合物および前記カウン
ターカチオンの少なくとも1つの特定のイオンを含むポ
リオキソアニオン系化合物が溶解するものであればよ
く、通常、水を用いることができる。本発明において
は、水溶媒を単独で用いるだけでも十分高いオレフィン
酸化活性を得ることができるため、特に極性溶媒等の有
機物は必要ではないが、副生成物の生成、溶媒の分解等
の問題がない範囲で第3ブチルアルコール等のアルコー
ル類、ジオキサン、酢酸等の極性溶媒が存在していても
差し支えない。また必要ならば、触媒サイクルに支障の
ない範囲で硫酸、硝酸、燐酸、塩酸等の鉱酸を適宜添加
してもよい。
【0052】また、本発明で用いられる触媒溶液中のポ
リオキソアニオン系化合物の濃度は特に制限はないが、
通常、5〜80重量%程度(飽和溶液)、好ましくは1
0〜65重量%で行うことができる。
【0053】本発明で用いる触媒のパラジウム化合物と
ポリオキソアニオン系化合物の存在比は、パラジウム化
合物1モルに対してポリオキソアニオン系化合物5モル
〜1000モル、好ましくは10モル〜500モル、さ
らに好ましくは20モル〜200モルである。
【0054】本発明において、オレフィンの酸化反応は
回分方式、半回分方式、連続方式など、いずれの方法で
もよく、通常は、常圧、または、加圧回分方式、常圧、
または、加圧半回分方式、あるいは、常圧、または、加
圧での連続方式などを採用することができる。いずれの
場合でも、反応時にオレフィン全量を反応溶液に存在さ
せて行ってもよいし、また連続的もしくは断続的にオレ
フィンを触媒溶液に供給して反応を行ってもよい。
【0055】オレフィンの供給方法は、オレフィンの種
類によって異なるため一義的に規定することはできない
が、通常、ガスまたは液体として触媒溶液に供給でき
る。またオレフィンと触媒水溶液との接触は向流でも並
流でもよく、触媒水溶液の流れ途中に吹き込む等のいず
れの方法でもよい。オレフィンと触媒水溶液は両者密接
に混合、分散して接触することが望ましく、反応装置と
して例えば攪拌機ないし振動機を有する反応容器、また
は流体を高速で通し得るパイプ系が好ましく用いられ
る。オレフィンの供給量および供給速度はオレフィンに
よって異なるため一義的に定義することはできないが、
特に制限はない。
【0056】反応時間は、特定のポリオキソアニオン系
化合物の種類、オレフィンの種類、触媒量、反応圧力、
反応温度等の反応条件、反応方法等によって異なるた
め、一義的に規定することはできないが、工業的に実施
可能な反応時間を選ぶことができる。例えば、回分方式
の反応であれば数秒から数時間の間で反応を行うことが
できる。
【0057】反応温度は、オレフィンによって異なるた
め一義的に規定することはできないが、通常、0〜20
0℃であり、好ましくは、30〜150℃である。
【0058】また反応圧力も、同様にオレフィンによっ
て異なるため一義的に規定することはできないが、常圧
〜高圧の広い範囲の中で適宜選定することができ、通
常、常圧〜100kg/cm2程度の範囲である。この
とき、窒素、アルゴン等不活性ガスが共存していてもよ
い。また、酸素が爆発性混合気体を形成しない範囲で共
存していても差し支えない。
【0059】反応終了後の触媒水溶液は、蒸留、ストリ
ッピング、抽出等の公知方法によりカルボニル化合物を
分離し、再び触媒水溶液として循環使用できる。また反
応中、反応溶液を適宜抜き出して未反応オレフィンやカ
ルボニル化合物等の反応生成物を分離しながら反応を行
なうこともできる。また反応後に未反応オレフィンや反
応生成物を公知の方法により分離したのち、空気、酸素
等により公知の方法で酸化再生し、再び触媒溶液として
循環使用することもできる。
【0060】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、環状オレフィ
ンや鎖状オレフィンを速やかに酸化して対応するカルボ
ニル化合物を得ることができる。本発明の特徴は工業化
に際して大きな利益となる。
【0061】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明がこれら実施例によって制限されるもの
ではないことは言うまでもない。
【0062】なお反応生成物は、ガスクロマトグラフを
用いて分析を行い、質量分析によって同定した。収率は
ポリオキソアニオン系化合物が2電子酸化剤となるとし
て計算した。
【0063】実施例1 パラジウム化合物として硫酸パラジウム・2水和物(P
dSO4・2H2O)0.0240g(0.10mmo
l)、およびポリオキソアニオン系化合物としてH6
Mo9340・30H2O(日本無機化学社製)22.
34g(10.00mmol)を水51mlに溶解させ
て、パラジウム化合物とポリオキソアニオン系化合物と
からなる溶液を調製した。さらに炭酸ニッケル・4水和
物 (NiCO3・2Ni(OH)2・4H2O)1.8
81g(5.00mmol)を加えた。溶液は、中和に
よって生成したCO2により発泡した。このようにし
て、カウンターカチオンの一部がNi2+である、ポリオ
キソアニオン系化合物を含む触媒溶液を調製した。
【0064】この触媒溶液全量と、オレフィンとしてシ
クロペンテン2.048g(30.06mmol)をテ
フロン製撹拌翼付き100mlオートクレーブに仕込
み、窒素4.5kg/cm2(絶対圧)を圧入し、撹拌
速度800rpmで撹拌しながら30℃で30分反応さ
せた。圧力を抜き、開封後直ちに炭酸セシウム(Cs2
CO3)を加え、ヘテロポリ酸をセシウム塩とし、反応
を停止させ、さらにアセトンを加え、反応生成物を抽出
した。反応生成物をガスクロマトグラフで分析した結
果、シクロペンタノンが0.36g(4.3mmo
l);収率43%、2−シクロペンテン−1−オンが
0.03g(0.4mmol);収率4%でそれぞれ生
成していた。
【0065】実施例2 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸マンガン(MnCO3)1.724g(15.00
mmol)、またシクロペンテンの量を1.983g
(29.10mmol)に変えた以外は、実施例1とま
ったく同様の操作を行った。その結果、シクロペンタノ
ンが0.36g(4.3mmol);収率43%、2−
シクロペンテン−1−オンが0.07g(0.8mmo
l);収率8%でそれぞれ生成していた。
【0066】実施例3 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸セリウム・8水和物(Ce2(CO33・8H2O)
3.022g(5.00mmol)、またシクロペンテ
ンの量を2.209g(32.43mmol)に変えた
以外は、実施例1とまったく同様の操作を行った。その
結果、シクロペンタノンが0.45g(5.3mmo
l);収率53%、2−シクロペンテン−1−オンが
0.05g(0.6mmol);収率6%でそれぞれ生
成していた。
【0067】実施例4 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸ランタン(La2(CO33)0.763g(1.
67mmol)、またシクロペンテンの量を2.164
g(31.77mmol)に変えた以外は、実施例1と
まったく同様の操作を行った。その結果、シクロペンタ
ノンが0.57g(6.8mmol);収率67.9
%、2−シクロペンテン−1−オンが0.05g(0.
6mmol);収率6%でそれぞれ生成していた。
【0068】実施例5 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸亜鉛・1水和物(ZnCO3・2Zn(OH)2・H
2O)1.711g(5.00mmol)、またシクロ
ペンテンの量を2.126g(31.21mmol)に
変えた以外は、実施例1とまったく同様の操作を行っ
た。その結果、シクロペンタノンが0.32g(3.9
mmol);収率39%、2−シクロペンテン−1−オ
ンが0.04g(0.5mmol);収率5%でそれぞ
れ生成していた。
【0069】実施例6 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸銅・1水和物(CuCO3・2Cu(OH)2・H2
O)1.793g(7.50mmol)、またシクロペ
ンテンの量を2.153g(31.61mmol)に変
えた以外は、実施例1とまったく同様の操作を行った。
その結果、シクロペンタノンが0.43g(5.1mm
ol);収率51%、2−シクロペンテン−1−オンが
0.07g(0.8mmol);収率8%でそれぞれ生
成していた。
【0070】実施例7 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸銅・1水和物(CuCO3・2Cu(OH)2・H2
O)1.196g(5.00mmol)、またシクロペ
ンテンの量を2.171g(31.87mmol)に変
えた以外は、実施例1とまったく同様の操作を行った。
その結果、シクロペンタノンが0.37g(4.7mm
ol);収率45%、2−シクロペンテン−1−オンが
0.02g(0.21mmol);収率2%でそれぞれ
生成していた。
【0071】実施例8 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物のかわりに
炭酸銅・1水和物(CuCO3・2Cu(OH)2・H2
O)0.598g(2.50mmol)、またシクロペ
ンテンの量を2.194g(32.21mmol)に変
えた以外は、実施例1とまったく同様の操作を行った。
その結果、シクロペンタノンが0.31g(3.6mm
ol);収率36%、2−シクロペンテン−1−オンが
0.06g(0.7mmol);収率7%でそれぞれ生
成していた。
【0072】比較例1 実施例1において、炭酸ニッケル・4水和物を添加しな
かったこと、及びシクロペンテンの量を2.105g
(30.90mmol)に変えた以外は、実施例1とま
ったく同様の操作を行った。その結果、シクロペンタノ
ンが0.21g(2.5mmol);収率25%、2−
シクロペンテン−1−オンが0.02g(0.3mmo
l);収率3%でそれぞれ生成していた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラジウム化合物とポリオキソアニオン系
    化合物とからなる触媒を用い、水を含む溶液中でオレフ
    ィンを酸化して対応するカルボニル化合物を製造するに
    際し、ポリオキソアニオン系化合物のカウンターカチオ
    ンの少なくとも一部が、ニッケル、銅、マンガン、ラン
    タン、亜鉛及びセリウムから選ばれる少なくとも1つの
    イオンであることを特徴とするカルボニル化合物の製造
    方法。
  2. 【請求項2】触媒として用いるポリオキソアニオン系化
    合物が、カウンターカチオンの少なくとも一部がプロト
    ン型であるポリオキソアニオン系化合物と、ニッケル、
    銅、マンガン、ランタン、亜鉛及びセリウムから選ばれ
    る少なくとも1つの金属の炭酸塩とを反応させることに
    より調製されたものである請求項1に記載の方法。
JP5150215A 1993-06-22 1993-06-22 カルボニル化合物を製造する方法 Pending JPH0710797A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6074437A (en) * 1998-12-23 2000-06-13 Unilever Home & Personal Care Usa, Division Of Conopco, Inc. Bleaching with polyoxometalates and air or molecular oxygen
CN110407678A (zh) * 2019-08-23 2019-11-05 辽宁凯莱英医药化学有限公司 2-环戊烯-1-酮的连续化合成方法

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