JPH07107821A - 乗用田植機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 植付ケース及びロータリケースを保護して
安全に取扱えることを目的とする。 ［構成］ 走行車（１）の後側に植付部（１５）を装
設させると共に、ロータリケース（２２）を介して植付
爪（１７）を植付ケース（２０）に取付ける乗用田植機
において、ロータリケース（２２）後側に延設させる可
撓性合成樹脂製バンパ（４１）を前記植付ケース（２
０）後端部に下向きに取付けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば苗載台及び植付爪
を備え、連続的に苗植作業を行う乗用田植機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、走行車の後側に植付部を装設させ
ると共に、ロータリケースを介して植付爪を植付ケース
に取付ける技術があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、後進
時、または畦際での方向転換時、機体後部外側の植付ケ
ースまたはロータリケースを畦などに衝突させて損傷さ
せ易く、特にサイドフロートを短尺に形成する構造では
ロータリケースなどを衝突させ易い等の安全上の問題が
あった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、走行
車の後側に植付部を装設させると共に、ロータリケース
を介して植付爪を植付ケースに取付ける乗用田植機にお
いて、ロータリケース後側に延設させる可撓性合成樹脂
製バンパを前記植付ケース後端部に下向きに取付けたも
ので、植付ケース及びロータリケースの後側下方側を前
記バンパによって容易に保護し得、植付ケースまたはロ
ータリケースが畦などに衝突して損傷するのを容易に防
止し得ると共に、均平フロートの上昇ストッパとして前
記バンパを兼用することにより、ともに樹脂で形成した
フロートとバンパの衝突時の衝撃が緩和されてフロート
の破損を容易に防止し得、またロータリケースの回転に
よって植付爪から飛来する泥土を前記バンパによって受
止め、既植苗方向への泥土飛散を容易に防止し得るもの
である。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図１はバンパの側面図、図２は全体の側面図、図
３は同平面図を示し、図中（１）は作業者が搭乗する走
行車であり、エンジン（２）を搭載する車体フレーム
（３）後端をミッションケース（４）に連設させ、前記
ミッションケース（４）の前方両側にアクスルケース
（５）を介して水田走行用前輪（６）を支持させると共
に、前記ミッションケース（４）の後部両側に伝動ケー
ス（７）を介して水田走行用後輪（８）を支持させる。
そして前記エンジン（２）等を覆うボンネット（９）両
側に予備苗載台（１０）を取付けると共に、ステップ
（１１）を形成する車体カバー（１２）によって前記伝
動ケース（７）等を覆い、前記車体カバー（１２）上部
に運転席（１３）を取付け、運転席（１３）の前方に操
向ハンドル（１４）を設ける。

【０００６】また、図中（１５）は多条植え用の苗載台
（１６）並びに複数の植付爪（１７）などを具備する植
付部であり、前高後低の前傾式苗載台（１６）を下部レ
ール（１８）及びガイドレール（１９）を介して植付ケ
ース（２０）に左右往復摺動自在に支持させると共に、
植付アーム（２１）並びにロータリケース（２２）を介
して植付ケース（２０）に前記植付爪（１７）を取付け
る。そして前記植付ケース（２０）の下方に中央及び左
右の植付用均平フロート（２３）（２４）を、植付深さ
調節リンク（２５）などを介して支持すると共に、前記
植付ケース（２０）を植付ミッションケース（２７）に
連設し、トップリンク（２８）及びロワーリンク（２
９）を含む三点リンク機構（３０）を用いて走行車
（１）後側にこの植付ミッションケース（２７）を連結
させ、昇降油圧シリンダ（３１）動作で植付部（１５）
を昇降させる一方、前記植付部（１５）を降下させてフ
ロート（２３）を着地させ、左右に往復移動させる苗載
台（１６）から一株分の苗を植付爪（１７）によって取
出して植付けるように構成している。

【０００７】また、図中（３２）は走行変速レバー、
（３３）は植付昇降レバー、（３４）は植付深さ感度調
節レバー、（３５）は走行クラッチペダル、（３６）
（３６）は左右ブレーキペダルである。

【０００８】さらに、図１、図４乃至図７に示す如く、
前記植付ケース（２０）の後部上方にカバーフレーム
（３７）を介して可撓性合成樹脂製防泥カバー（３８）
を取付け、植付アーム（２１）及びロータリケース（２
２）の上側及び後側を前記カバー（３８）によって覆
い、植付爪（１７）から後方の既植苗方向に泥が飛散す
るのを前記カバー（３８）によって防ぎ、またカバー
（３８）衝突変形時に可撓力によってカバー（３８）を
復元させ、カバー（３８）が植付アーム（２１）に接触
して該アーム（２１）が破損するのを防ぐ。また、鉄板
製ブラケット（３９）（３９）を左右の植付ケース（２
０）（２０）後部にボルト（４０）（４０）止め固定さ
せ、可撓性合成樹脂製バンパ（４１）（４１）を前記各
ブラケット（３９）（３９）にボルト（４２）（４２）
止め固定させ、図５のように左右の植付ケース（２０）
（２０）後端にバンパ（４１）（４１）を取付けると共
に、均平フロート（２４）上面に当接させてこの上昇を
規制するフロートストッパ（４３）を前記ブラケット
（３９）に一体形成するもので、走行車（１）の後側に
植付部（１５）を装設させると共に、ロータリケース
（２２）を介して植付爪（１７）を植付ケース（２０）
に取付ける乗用田植機において、図７のように側面視長
円ドーナツ形のバンパ（４１）をロータリケース（２
２）後側に延設させると共に、図１のように前記バンパ
（４１）を前記植付ケース（２０）後端部に下向きに取
付け、植付ケース（２０）後部及びロータリケース（２
２）の後方並びに下方を前記バンパ（４１）によって保
護し、植付ケース（２０）またはロータリケース（２
２）に畦などが衝突するのをバンパ（４１）によって防
ぐと共に、植付爪（１７）及び植付アーム（２１）から
飛来する泥土を前記バンパ（４１）前面側で受止め、後
方の既植苗方向に泥土が飛散するのを防ぐように構成し
ている。

【０００９】さらに、図８は図１の変形例を示すもの
で、バンパ（４１）下端を前方に突出させ、側面視コの
字形にバンパ（４１）を形成し、バンパ（４１）下端に
フロートストッパ部（４１ａ）を一体形成し、図１のフ
ロートストッパ部（４３）をバンパ（４１）によって兼
用するもので、ともに合成樹脂で形成したフロート（２
４）とバンパ（４１）の衝突時の衝撃が両方の可撓性変
形によって緩和され、衝突によるフロート（２４）また
はバンパ（４１）の破損防止並びに図１のフロートスト
ッパ（４３）の省略による構造の簡略化を行えるように
構成している。

【００１０】さらに、図９は図１の変形例を示すもの
で、植付爪（１７）及び植付アーム（２１）の後側を覆
う平板形の防泥カバー部（４１ｂ）をバンパ（４１）に
一体形成し、図１の防泥カバー（３８）の一部または全
部をバンパ（４１）によって兼用し、防泥カバー（３
８）の小型簡略化または該カバー（３８）の省略による
コスト低減などを行えるように構成している。

【００１１】

【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、走行車（１）の後側に植付部（１５）を装設させる
と共に、ロータリケース（２２）を介して植付爪（１
７）を植付ケース（２０）に取付ける乗用田植機におい
て、ロータリケース（２２）後側に延設させる可撓性合
成樹脂製バンパ（４１）を前記植付ケース（２０）後端
部に下向きに取付けたもので、植付ケース（２０）及び
ロータリケース（２２）の後側下方側を前記バンパ（４
１）によって容易に保護でき、植付ケース（２０）また
はロータリケース（２２）が畦などに衝突して損傷する
のを容易に防止できると共に、均平フロート（２４）の
上昇ストッパとして前記バンパ（４１）を兼用すること
により、ともに樹脂で形成したフロート（２４）とバン
パ（４１）の衝突時の衝撃が緩和されてフロート（２
４）の破損を容易に防止でき、またロータリケース（２
２）の回転によって植付爪（１７）から飛来する泥土を
前記バンパ（４１）によって受止め、既植苗方向への泥
土飛散を容易に防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】バンパの側面図。

【図２】全体の側面図。

【図３】同平面図。

【図４】植付部の側面図。

【図５】同平面図。

【図６】バンパの平面図。

【図７】バンパの背面図。

【図８】変形例を示す側面図。

【図９】同側面図。

【符号の説明】

（１） 走行車 （１５） 植付部 （１７） 植付爪 （２０） 植付ケース （２２） ロータリケース （４１） バンパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行車の後側に植付部を装設させると共
   に、ロータリケースを介して植付爪を植付ケースに取付
   ける乗用田植機において、ロータリケース後側に延設さ
   せる可撓性合成樹脂製バンパを前記植付ケース後端部に
   下向きに取付けたことを特徴とする乗用田植機。