JPH07107557A - 受信装置 - Google Patents

受信装置

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JPH07107557A
JPH07107557A JP5248378A JP24837893A JPH07107557A JP H07107557 A JPH07107557 A JP H07107557A JP 5248378 A JP5248378 A JP 5248378A JP 24837893 A JP24837893 A JP 24837893A JP H07107557 A JPH07107557 A JP H07107557A
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Jun Iwasaki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝送効率の悪化を防止する。 【構成】 まず、ビット検出部13において、復調処理
部12の出力から、マルチパスを構成するパスの遅延時
間に関する遅延情報ビットが検出され、トランスバーサ
ルフィルタ(TF)11に出力される。TF11では、
遅延情報ビットに基づいて、マルチパスとなっている受
信信号に乗ずる、自身のタップの係数が決定される。な
お、遅延情報ビットは、例えばサウンダなどの伝送路の
特性を推定するための情報に代えて、それより、充分少
ない頻度で、送信信号に挿入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばセルラ電話機な
どの移動端末における、信号を受信し、復調する受信部
分に用いて好適な受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、情報の帯域幅より数百乃
至数千倍もの広いスペクトラム帯域に被変調波を拡散さ
せて通信を行う様なスペクトラム拡散通信方式(以下、
SS(Spectrum Spread)方式という)が注目されてい
る。このSS方式では、送信機側で、搬送波(キャリ
ア)がPN系列(PNコード)(疑似雑音符号)により
変調されることで周波数スペクトラムが拡散され、この
スペクトラム拡散信号が、受信機に送信されるようにな
されている。そして、受信機においては、送信機と同一
構造の符号発生器により発生されるPN系列を用いた逆
拡散(相関)過程を経た後、復調(ベースバンド復調)
されて、デ−タが得られるようになされている。
【0003】SS方式において、受信機で信号を復調す
るためには、上述のようにPN系列のパタ−ンが一致す
る必要がある他、その位相も一致していなければならな
い。即ち、通信を確立することができるのは、送受信機
側で用いられるPN系列が、同一系列で、且つ位相が一
致した場合のみである。この性質を利用すると、同一の
周波数帯域を用いてPN系列の違いにより、多数のチャ
ンネル(回線)を使うことが可能となる。PN系列によ
ってチャンネルの識別を実現し、多元接続(多重化)を
行う方法は、CDMA(符号分割多元接続:Code Devis
ion Multiple Access)方式と呼ばれる。
【0004】図7は、CDMA方式を適用した、従来の
セルラ電話機の一例の構成を示すブロック図である。乗
算器1および2には、基地局の送信機からの信号を、そ
の周波数を、IF周波数(中間周波数)に変換した信号
inが、入力端子を介して供給される。ここで、このI
F周波数をfinとする。
【0005】一方、電圧制御発振器(VCO)3から
は、周波数誤差検出部33から、ローパスフィルタでな
るループフィルタ(LF)25を介して供給される、後
述する周波数誤差△fに対応して、IF周波数finとほ
ぼ等しい周波数fVCOの信号Sv coが、乗算器1および位
相器4に出力される。位相器4は、VCO3からの信号
vcoの位相をπ/2だけシフト(回転)し、乗算器2
に出力する。
【0006】乗算器1は、信号SinとSVCOを乗算し、
位相基準点と同相の信号成分(以下、Iチャネルの信号
という)を出力する。同時に、乗算器2は、信号S
inと、位相がπ/2だけシフトされた信号SVCOを乗算
し、位相基準点と直交する信号成分(以下、Qチャネル
の信号という)を出力する。即ち、乗算器1,2、およ
び位相器4によっては、直交検波がなされる。
【0007】IおよびQチャネルの信号は、逆拡散器3
1、データ復調部32、周波数誤差検出部33、データ
処理部34、および制御回路35により構成される復調
処理部12に入力され、まず逆拡散器31において、送
信機側と同一のPN系列により逆拡散される。逆拡散器
31で逆拡散されたIおよびQチャネルの信号(逆拡散
データ)は、デ−タ復調部32および周波数誤差検出部
33に供給される。デ−タ復調部32では、IおよびQ
チャネルの信号を用いて、データの復調がなされ、デー
タ処理部34に出力される。
【0008】データ処理部34では、データ復調部32
より出力されたデータから、あらかじめ決められたフォ
−マットに基づいて、送信機側から送られてきた音声情
報と制御情報を抜き出す。音声情報は、図示せぬ後段の
回路に供給され、所定の処理が施される。また、制御情
報は、制御回路35に供給され、制御回路35は、この
制御情報に基づいて所定の処理を行う。さらに、制御回
路35は、逆拡散器31、データ復調部32、および周
波数誤差検出部33を制御する。
【0009】ここで、乗算器1または2から出力された
IまたはQチャネルの信号それぞれは、VCO3が出力
する信号SVCOの周波数fVCOと、入力信号Sinの周波数
(IF周波数)finとが同一であれば、ベースバンドの
信号(IF周波数が0Hzの信号)となる。
【0010】しかしながら、セルラ電話機は、例えば走
行中の自動車内や電車内などで使用される場合が多く、
この場合、ドップラー効果によって、信号Sinの周波数
inは、本来の値からずれる。これにより、周波数f
VCOとfinとが同一でなくなり、その差、つまり周波数
誤差△f(=fin−fVCO)の分だけ、乗算器1または
2から出力されるIまたはQチャネルの信号それぞれ
は、本来のベースバンドの位置からずれる。
【0011】そして、このずれが大きくなると、データ
復調部32では、正確なデータの復調が行われなくな
る。
【0012】そこで、周波数誤差検出部33は、逆拡散
器31で逆拡散されたIおよびQチャネルの信号から、
周波数誤差△fを検出し、これを0Hzとするように、
LF25を介して、VCO3が出力する信号SVCOの周
波数fVCOを制御する。
【0013】即ち、乗算器1および2、位相器4、逆拡
散器31、周波数誤差検出部33,LF25、並びにV
CO3でなるループは、いわゆるPLLを形成してお
り、この系では、周波数誤差△fが0Hzとなるよう
に、VCO3が制御され、これにより、データ復調部3
2で、正確なデータの復調が行われるようになされてい
る。
【0014】なお、基地局の送信機から伝送されている
信号は、音声情報などの通信データからなるデータチャ
ネルと、所定の固定値からなるパイロットチャネルとか
らなり、周波数誤差検出部33での周波数誤差△fの検
出には、通常パイロットチャネルの信号が用いられる。
【0015】ところで、セルラ電話機においては、近傍
の1つの基地局の送信機から送信された電波が、直接受
信されたり、また建物などの反射物によって反射されて
受信されるなど、複数の経路(パス)のものが受信され
る(以下、パスが形成されるという)。
【0016】さらに、セルラ電話機が、複数の基地局か
らほぼ等しい距離に位置している場合には、その複数の
基地局それぞれとパスが形成される。
【0017】そこで、図7に示すセルラ電話機において
は、サーチャ14が、乗算器1または2よりそれぞれ出
力されたIまたはQチャネルの信号と、PN系列とを、
その位相をPN系列の1周期の範囲でずらして乗算する
ことにより、即ちIおよびQチャネルの信号と、PN系
列との相関を、PN系列の1周期の範囲でとることによ
り、複数のパス(マルチパス)それぞれを検索、識別
し、そのうちの例えば最も受信レベルの大きい(相関値
の大きい)ものを、逆拡散器31に逆拡散させるように
なされていた。
【0018】しかしながら、セルラ電話機が、基地局か
ら離れたところに位置している場合には、最も受信レベ
ルの大きいパスを選択しても、充分なS/Nが得られな
いときがあった。
【0019】そこで、S/Nを向上させる受信方式とし
て、1つの基地局からセルラ電話機の間に、異なる伝搬
経路に沿って形成されるマルチパスを受信に用いるRA
KE受信方式が知られている。
【0020】ここで、RAKE受信方式について簡単に
説明する。なお、RAKE受信方式についての詳細
は、"Introduction to Spread-Spectrum Antimultipath
Techniques and Their Application to Urban Digital
Radio",G.L.Turinなどに開示されている。
【0021】図8は、1つの基地局とセルラ電話機の間
に、複数のパスが形成される様子を示している。同図に
示すように、基地局(送信機)からの送信信号は、異な
る伝搬経路に沿って、その伝搬経路によって異なる遅延
時間tiおよび信号強度aiのパスi(但し、i=0,
1,・・・,K)を形成してセルラ電話機(受信機)に
届く。
【0022】いま、送信信号s(t)を、式 s(t)=Re[σ(t)・exp(iω0t)] (但し、Re[x]は、xの実数部分を意味する)で表
すと、受信信号r(t)は、次式で与えられる。 r(t)=Re[ρ(t)・exp(iω0t)]+n(t) ここで、ρ(t)=Σak・σ(t−tk)・exp(j
θk)で、Σは、k=0からK−1までのサメーション
を意味する。
【0023】受信信号r(t)を、いわゆるマッチドフ
ィルタ(Matched Filter)(以下、MFという)を通す
と、その出力は、図9(A)に示すように、パスの遅延
時間に対応して、複数のピークを持つ信号となる。拡散
符号列が、遅延された同じ符号列に対して相関がない場
合、各ピークは、完全に独立して存在する。
【0024】上述の文献においては、パスの遅延時間と
信号強度から、最適な受信機は、次式で表現することが
できるとされている。 w=Σloge0(2・a'k・x'k/Ne) 上式において、I0(x)は、ベッセル関数であり、充
分大きいxに対しては、 式 loge0(x)≒x の近似が成立するので、wは次式で表すことができる。 w=2/N0・Σa'k・x'k
【0025】この式は、図9(B)に示す遅延線、乗算
器、および加算器からなるトランスバーサルフィルタ
(Transversal Filter)(以下、TFという)で、受信
信号(図9(A))に所定の係数を乗じて加算する(図
9(B)においては、図9(A)の受信信号の4つのピ
ークに、伝送路の特性に対応した所定の係数α0乃至α3
(但し、α0乃至α3は、0でない係数)が乗算されると
ともに、その他の部分には、0が乗算され、その乗算結
果が加算されている)ことにより、雑音に比較して、信
号成分を強めることができることを示している。
【0026】RAKE受信方式は、この原理に基づく方
式であり、従ってRAKE受信方式によれば、図9
(A)に示す受信信号を、図9(B)に示すようなTF
に通すことにより、図9(C)に示すように、雑音に比
較して信号成分をより強めた、即ちS/Nの向上した1
つのメインピークを有する信号を得ることが可能とな
る。
【0027】図10は、DPSK変調方式の信号を、以
上のRAKE受信方式により受信した場合の、ビット誤
り率を示している。同図から、RAKE受信方式を適用
しない場合、レイリーフェーディングがあると、S/N
が良くてもビット誤り率は改善されないが、RAKE受
信を行うことにより、ビット誤り率が著しく改善される
ことが判る。
【0028】次に、図11は、RAKE受信方式を適用
したセルラ電話機の一例の構成を示している。なお、図
中、図7における場合と対応する部分については、同一
の符号を付してあり、また、乗算器1,2,VCO3、
位相器4、およびLF25の記載は省略してある。さら
に、MF41に入力される信号は、図7に示した乗算器
1または2からそれぞれ出力されるIまたはQチャネル
の2つの信号であり、従って実際には2つの信号線が必
要であるが、図11においては、図が繁雑になるので、
1つの信号線のみ図示してある。
【0029】MF41は、乗算器1および2からの信号
(IおよびQチャネルの信号)から、遅延時間されたパ
スとその信号強度を検出する。即ち、MF41は、乗算
器1および2からの信号(IおよびQチャネルの信号)
と、PN系列との相関を、PN系列の周期の範囲で演算
する。その結果、1つの基地局からのマルチパスでなる
受信信号が、パスの遅延時間と信号強度に対応して、図
9(A)に示したような複数のピークを有する信号(以
下、相関波形信号という)となる。
【0030】なお、図9(A)の相関波形信号は、受信
信号が、その直接波から、時間t1,t2,t3(但し、
3は、図9(A)において最大の遅延広がりTMと等し
い時間となされている)だけそれぞれ遅延されたパスか
らなることを示している。
【0031】この相関波形信号は、TF42およびサウ
ンダ復調回路43に供給される。
【0032】サウンダ復調回路43では、基地局から送
出された信号に挿入されているサウンダが検出される。
【0033】ここで、サウンダとは、伝送路の特性を推
定するための情報であり、図9(D)に示すように、基
地局から送出された信号に、規則的に(例えば、1フレ
ームに数十個などのように定期的(周期的)に)挿入さ
れている。
【0034】サウンダ復調回路43は、検出したサウン
ダから伝送路の特性を推定する。パスの遅延時間と信号
強度は、伝送路の特性により変化するため、サウンダ復
調回路43は、伝送路の特性の推定後、その推定結果か
ら、マルチパスを受信したときの、各パスの、変化した
遅延時間と信号強度を算出し、その算出結果に基づい
て、TF42の係数(重み付け係数)を決定し、TF4
2に供給する。
【0035】TF42は、図9(B)に示したように、
MF41からの相関波形信号を遅延する遅延線、この遅
延線により遅延された相関波形信号と、サウンダ復調回
路43からの係数とを乗算する乗算器、および乗算器の
出力を加算する加算器より構成されている。TF42で
は、遅延線の遅延間隔、即ちそのタップの間隔は1/W
とされており、MF41から、時間TMの範囲の相関波
形信号が入力されると、その相関波形と、サウンダ復調
回路43からの係数との積和演算を行い、例えば図9
(C)に示したような、時間T+TMにメインピークを
有する、S/Nの向上した信号を復調処理部12に出力
する。
【0036】復調処理部12では、図7で説明した場合
と同様の処理が行われ、S/Nの向上した復調データが
出力される。
【0037】ところで、最近、さらにS/Nを向上させ
る受信方式として、1つの基地局からの複数のパスに加
え、複数の基地局それぞれからのパスのうちの、2つ以
上の複数のパスを復調し、その復調結果を合成する方式
(以下、ダイバーシティRAKE受信方式という)が提
案されている。
【0038】図12は、ダイバーシティRAKE受信方
式を適用したセルラ電話機の構成例を示している。な
お、図中、図7における場合と対応する部分について
は、同一の符号を付してある。
【0039】このセルラ電話機は、図7で点線で囲んだ
逆拡散器31、データ復調部32、周波数誤差検出部3
3、データ処理部34、および制御回路35からなる復
調処理部12と同様に構成される複数のフィンガ(fi
nger)21a乃至21cを備え、それぞれから出力
される復調データまたは周波数誤差は、データコンバイ
ナ22または周波数誤差コンバイナ23で合成されるよ
うになされている。
【0040】なお、乗算器1または2それぞれからのI
またはQチャネルの信号は、フィンガ21a乃至21c
の他、サーチャ51にも供給されるようになされてい
る。サーチャ51では、IおよびQチャネルの信号と、
PN系列との相関を、PN系列の1周期の範囲でとるこ
とにより、セルラ電話機で受信された複数のパスそれぞ
れが検索、識別され、フィンガ21a乃至21cそれぞ
れに復調させるパスが決定される。そして、その復調の
決定されたパスの遅延時間がフィンガ21a乃至21c
に供給される。これにより、フィンガ21a乃至21c
それぞれにおいては、サーチャ51より出力されたパス
の遅延時間に基づいて、図7における場合と同様にし
て、その復調がなされる。
【0041】フィンガ21a乃至21cそれぞれから
は、各パスを復調した復調データまたは周波数誤差が、
データコンバイナ22または周波数誤差コンバイナ23
に出力される。データコンバイナ22は、フィンガ21
a乃至21cからそれぞれ出力された復調データを合成
(加算)して出力する(以下、復調データを合成したも
のを合成復調データという)。これにより、S/Nの向
上した復調データが得られる。
【0042】また、周波数誤差コンバイナ23は、フィ
ンガ21a乃至21cを構成する周波数誤差検出部33
(図7)から出力された周波数誤差△fを合成(加算)
し(以下、この合成された周波数誤差を合成周波数誤差
という)、LF25を介してVCO3に出力する。
【0043】ここで、サーチャ51においては、マルチ
パスを形成する複数のパスの中で合成するのに適したも
の(例えば、複数のパスの中でレベル(パスの信号強度
に対応する、上述した相関値)の高いもの)が必要に応
じて選択され、このパスを復調するように、フィンガ2
1a乃至21c(復調処理部126a乃至6c)それぞ
れが制御されるようになされている。
【0044】従って、セルラ電話機が、例えば図7に示
すように、3つのフィンガ21a乃至21cを有する場
合、必要に応じて複数のパスのうちの、レベルの高い順
に3つのパスが選択され、その3つのパスそれぞれが、
フィンガ21a乃至21cそれぞれで復調されることに
なる。
【0045】ところで、最近では、上述したようなCD
MA方式を用いたセルラ電話機システムの応用として、
屋外だけでなく、基地局からの電波(信号)が、直接届
きにくい、例えばビル等の屋内でも、セルラ電話機を使
用することのできるシステムが提案されている。例え
ば、PCS(Personal Communication Services)や、
ディストリビューティドアンテナ(Distributed Antenn
a)を使用した方式は、その1つである。
【0046】ここで、ディストリビューティドアンテナ
(Distributed Antenna)を使用した方式のシステムの
構成例を、図13に示す。このシステムにおいては、基
地局の送信機からの信号が、電波として基地局のアンテ
ナより出力されるとともに、ケーブルを介して、ビル内
に設置されたディストリビューティドアンテナに出力さ
れるようになされている。
【0047】そして、セルラ電話機が屋外に位置してい
る場合には、基地局のアンテナより出力された電波が受
信され、またセルラ電話機がビル内に位置している場合
には、送信機からの信号が、ディストリビューティドア
ンテナを介して受信される。
【0048】なお、ディストリビューティドアンテナ
は、図13に示すように、ビル内の必要な位置に取り付
けられた複数の室内アンテナと、それらを接続する、P
N系列を構成するビット間の時間間隔(PN系列のビッ
トレート(例えば、8Mbpsや16Mbps)の逆
数)より長い時間τだけパスを遅延する遅延回路からな
る。
【0049】このようなディストリビューティドアンテ
ナが設置されたビル内(屋内)における場合には、複数
の室内アンテナからの直接のパス(以下、直接パスとい
う)の他、それらが、例えば壁などのビル内の障害物で
反射されたパス(以下、反射パスという)も形成される
が、室内アンテナからセルラ電話機までの距離が短いの
で、屋外における場合と異なり、直接パスに対する反射
パスの遅延時間(直接パスの位置と反射パスの位置との
差)は、一般的に上述の時間τより短くなる。
【0050】このため、直接パスと反射パスとは、位相
の異なるPN系列により分離(識別)することはできな
い。従って、ディストリビューティドアンテナによれ
ば、室内アンテナの数と同一の数の分離可能なパスから
なる、各パスの遅延時間がτのマルチパスが、ビル内に
実質的に形成されることになる。
【0051】よって、図11や図12に示したRAKE
受信方式やダイバーシティRAKE受信方式のセルラ電
話機が、ディストリビューティドアンテナが設置された
ビル内で使用される場合においては、室内アンテナから
のエネルギを、ほとんど損失することなく、パスを受信
することができ、良好なS/Nが得られることになる。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図11に示
したRAKE受信方式のセルラ電話機を屋外で使用する
場合には、上述したように、伝送路の特性により、パス
の遅延時間と信号強度が変化するので、サウンダ(図9
(D))を、送信信号に充分な数だけ挿入し、伝送路の
特性を高精度に推定することにより、TF42の係数を
より適正なものとすることができる。
【0053】一方、このセルラ電話機が、図13に示し
たディストリビューティッドアンテナが設置された屋内
で使用される場合、屋内の伝送路の特性は、屋外におけ
る場合に比較して、充分安定したものであるから、複数
の室内アンテナそれぞれから出力されるパスの信号強度
はほぼ等しいと考えられる。そして、この場合、受信さ
れるパスは、実質的に直接パスのみであり、そのパスの
遅延時間は、遅延回路(図13)によりつけられるのも
のであるから、あらかじめ知り得るものであり、さらに
屋外における場合と異なり、ほとんど変動しない。
【0054】従って、この場合、伝送路の特性を、サウ
ンダを用いて推定する必要はなく、この必要でない処理
のために、送信信号に、多くのサウンダを挿入すること
は、本来伝送すべき情報の伝送効率を劣化させているこ
とになる。
【0055】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、S/Nを劣化させることなく、伝送効率
を向上させることができるようにするものである。
【0056】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の受信装
置は、PN系列によってスペクトラム拡散信号とされ、
マルチパスとなっている受信信号に、所定の係数を乗じ
て加算する積和演算手段としてのTF(トランスバーサ
ルフィルタ)11と、TF11の出力を復調する復調手
段としての復調処理部12と、復調処理部12の出力か
ら、マルチパスを構成するパスの遅延時間に関する遅延
時間情報を検出する検出手段としてのビット検出部13
とを備え、TF11は、ビット検出部13により検出さ
れた遅延時間情報に基づいて、所定の係数を決定するこ
とを特徴とする。
【0057】請求項2に記載の受信装置は、PN系列に
よってスペクトラム拡散信号とされ、マルチパスとなっ
ている受信信号に、所定の係数を乗じて加算する積和演
算手段としてのTF(トランスバーサルフィルタ)15
と、TF15の出力を復調する復調手段としての復調処
理部12とを備え、マルチパスを構成するパスの遅延時
間は既知の値であり、所定の係数は、既知のパスの遅延
時間に基づいて決定され、TF15にあらかじめ設定さ
れていることを特徴とする。
【0058】請求項3に記載の受信装置は、PN系列に
よってスペクトラム拡散信号とされ、マルチパスとなっ
ている受信信号から、個々のパスを検索する検索手段と
してのサーチャ24と、サーチャ24により検索された
パスを復調し、復調データを出力する複数の復調手段と
してのフィンガ21a乃至21cと、フィンガ21a乃
至21cそれぞれから出力された復調データを合成し、
合成復調データを出力する合成手段としてのデータコン
バイナ22と、データコンバイナ22より出力された合
成復調データから、パスの遅延時間に関する遅延時間情
報を検出する検出手段としてのビット検出部13と、ビ
ット検出部13により検出された遅延時間情報に基づい
て、所定の係数を決定し、受信信号に乗じて加算する積
和演算手段としてのTF11を備え、サーチャ24は、
パスを検索するとともに、装置が屋内で使用されている
か否かを検出し、装置が屋内で使用されている場合に
は、フィンガ21a乃至21cの少なくとも1つに、パ
スに代えて、TF11の出力を復調させることを特徴と
する。
【0059】
【作用】請求項1に記載の受信装置においては、復調処
理部12の出力から、マルチパスを構成するパスの遅延
時間に関する遅延時間情報が検出され、この遅延時間情
報に基づいて、マルチパスとなっている受信信号に乗ず
る、TF11の所定の係数が決定される。従って、パス
の遅延時間が変化しなければ、遅延時間情報は1度だけ
受信すれば済み、例えばサウンダなどの伝送路の特性を
推定するための情報を送信信号に挿入する場合に比較し
て、伝送効率を向上させることができる。
【0060】請求項2に記載の受信装置においては、マ
ルチパスを構成するパスの遅延時間は既知の値であり、
TF15における所定の係数は、既知のパスの遅延時間
に基づいて決定され、あらかじめ設定されている。従っ
て、例えばサウンダなどの伝送路の特性を推定するため
の情報を送信信号に挿入する必要がないので、伝送効率
を、さらに向上させることができる。
【0061】請求項3に記載の受信装置においては、フ
ィンガ21a乃至21cそれぞれから出力された復調デ
ータを合成した合成復調データから、パスの遅延時間に
関する遅延時間情報が検出され、その遅延時間情報に基
づいて、TF11の所定の係数が決定される。そして、
サーチャ24は、装置が屋内で使用されているか否かを
検出し、装置が屋内で使用されている場合には、フィン
ガ21a乃至21cの少なくとも1つに、パスに代え
て、TF11の出力を復調させる。従って、S/Nの良
い復調データ(合成復調データ)を得ることができる。
【0062】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。 [第1実施例]図1は、本発明の受信装置を適用したセ
ルラ電話機の第1実施例の構成を示すブロック図であ
る。なお、同図において、図7における場合と対応する
部分については、同一の符号を付してあり、また、乗算
器1,2,VCO3、位相器4、およびLF25の記載
は省略してある。さらに、TF11およびサーチャ14
に入力される信号は、図7に示した乗算器1または2か
らそれぞれ出力されるIまたはQチャネルの2つの信号
であり、従って実際には2つの信号線が必要であるが、
1つの信号線で代表して図示してある。
【0063】このセルラ電話機は、例えば図13に示し
たようなディストリビューティッドアンテナが設置され
たビル内専用(屋内専用)のものであり、ディストリビ
ューティッドアンテナからは、図2に示すように、例え
ば4フレームなどの所定のフレーム数ごとに、ディスト
リビューティッドアンテナの遅延回路によってつけられ
たマルチパスの遅延時間を表す遅延情報ビット(例え
ば、遅延時間そのものを2進数で表現したものや、遅延
時間の種類が2n個以下であれば、その遅延時間を示す
nビットで表現されたものなど)を、先頭部分に挿入し
たフレームが出力されるようになされている。さらに、
ディストリビューティッドアンテナから出力される送信
信号には、基地局の屋外の送信アンテナから出力される
送信信号と異なり、サウンダは挿入されないようになさ
れている。
【0064】このように、遅延情報ビットは、サウンダ
に比較して、充分少ない頻度で送信信号に挿入されるの
で、伝送効率をほとんど悪化させない。
【0065】以上のように構成されるセルラ電話機にお
いては、まず図7における場合と同様にして、乗算器1
および2から、IおよびQチャネルの信号が出力され
る。この信号は、サーチャ14と、TF11を介して復
調処理部12に供給される。サーチャ14は、乗算器1
および2より供給された信号(IおよびQチャネルの信
号)から、図7で説明したようにして、ディストリビュ
ーティッドアンテナからのマルチパスを構成する複数の
パスそれぞれを検索、識別し、そのうちのいずれか1つ
のパスを選択して、復調処理部12に復調させる制御を
行う。
【0066】復調処理部12は、サーチャ14の制御に
したがって、図7(図11)で説明したようにして、マ
ルチパスを構成する複数のパスのうちの1つを復調し、
復調データをビット検出部13に出力する。
【0067】ビット検出部13では、復調処理部12か
らの復調データから、図2で説明した遅延情報ビットを
検出し、遅延情報ビットをTF11に出力するととも
に、遅延情報ビットを分離した復調データを、図示せぬ
後段の処理回路に出力する。
【0068】TF11は、図11のTF42と同様に構
成され、ビット検出部13から遅延情報ビットを受信す
ると、その遅延情報ビットが表すマルチパスの遅延時間
に対応した係数を、タップにセットする。
【0069】TF11は、自身でタップの係数をセット
すると、乗算器1および2からのIおよびQチャネルの
信号を、図9(B)で説明した場合と同様に処理し、所
定のタイミングにメインピークを有する、S/Nの向上
した信号を復調処理部12に出力する。
【0070】復調処理部12では、TF11からのS/
Nの向上した信号の供給が開始されると、サーチャ14
の制御にしたがって処理していたパスに代わって、その
信号の復調処理を開始する。
【0071】即ち、TF11が、自身の係数をセットし
た後は、RAKE受信方式による受信がなされるように
なる。
【0072】以上のように、サウンダの代わりに遅延情
報ビットを、サウンダに比較して、充分少ない頻度で送
信信号に挿入するようにしたので、伝送効率を悪化させ
ることが防止されるとともに、従来RAKE受信方式で
受信を行う場合に必ず必要であった整合フィルタやサウ
ンダ復調回路を設けずに、セルラ電話機を構成すること
ができるようになる。
【0073】[第2実施例]次に、図3は、本発明の受
信装置を適用したセルラ電話機の第2実施例の構成を示
すブロック図である。なお、同図において、図1におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
ある。即ち、図3のセルラ電話機は、ビット検出部13
が削除されるとともに、TF11に代えてTF15が設
けられている他は、図1のセルラ電話機と同様に構成さ
れている。
【0074】このセルラ電話機も、図1のセルラ電話機
と同様に、例えば図13に示したようなディストリビュ
ーティッドアンテナが設置されたビル内専用(屋内専
用)のものである。但し、ディストリビューティッドア
ンテナから出力される送信信号には、遅延情報ビットや
サウンダは挿入されないようになされている。
【0075】さらに、このセルラ電話機は、ディストリ
ビューティッドアンテナでつけられるマルチパスの遅延
時間があらかじめ判っている屋内で使用されるようにな
されており、TF15は、図11のTF42と同様に構
成され、そのタップには、既知の遅延時間の間隔に対応
した係数があらかじめセットされている。
【0076】従って、この場合、TF15では、乗算器
1および2からのIおよびQチャネルの信号が、図9
(B)で説明した場合と同様に処理され、所定のタイミ
ングにメインピークを有する、S/Nの向上した信号が
復調処理部12に出力される。
【0077】よって、このセルラ電話機では、その動作
の開始直後から、RAKE受信方式による受信がなされ
る。
【0078】以上のように、既知の遅延時間に基づい
て、TF15のタップに、あらかじめ係数をセットして
おくようにしたので、遅延情報ビットやサウンダを送信
信号に挿入する必要がなく、従って伝送効率の悪化を防
止することができる。また、この場合、ビット検出部1
3を設けずに、セルラ電話機を構成することができるの
で、装置の小型化をさらに図ることができる。
【0079】[第3実施例]次に、図4は、本発明の受
信装置を適用したセルラ電話機の第3実施例の構成を示
すブロック図である。なお、同図において、図1または
図12における場合と対応する部分については、同一の
符号を付してある。
【0080】このセルラ電話機は、屋外、および図13
に示したようなディストリビューティッドアンテナが設
置されたビル内(屋内)兼用のものであり、ディストリ
ビューティッドアンテナからは、第1実施例における場
合と同様に、遅延情報ビット(図2)を挿入した送信信
号が出力されるようになされている。
【0081】このセルラ電話機では、まずサーチャ24
によって、図12のサーチャ51における場合と同様に
して、フィンガ21a乃至21cそれぞれに、マルチパ
スを構成するパスを復調させる制御が行われる。
【0082】なお、装置の動作の開始直後は、スイッチ
SW1またはSW2は、端子a1またはa2側をそれぞれ
選択するようにされている。
【0083】従って、このセルラ電話機では、図12の
セルラ電話機と同様に、まずダイバーシティRAKE受
信方式による受信、復調がなされる。
【0084】これにより、データコンバイナ22から
は、合成復調データが出力される。この合成復調データ
は、ビット検出部13に供給される。ビット検出部13
は、合成復調データから、遅延情報ビット(図2)の検
出を行う。
【0085】ここで、セルラ電話機が屋外で使用されて
いる場合、屋外(基地局)のアンテナから出力された送
信信号には、遅延情報ビットは挿入されていないので、
ビット検出部13では、遅延情報ビットは検出されな
い。
【0086】この場合、図4のセルラ電話機では、図1
2のセルラ電話機と同様に、ダイバーシティRAKE受
信方式による受信、復調がそのまま続けて行われる。
【0087】一方、セルラ電話機が、ディストリビュー
ティッドアンテナ(図13)が設置された屋内で使用さ
れている場合、ディストリビューティッドアンテナから
出力された送信信号には、遅延情報ビットが挿入されて
いるので、ビット検出部13では、この遅延情報ビット
が検出される。
【0088】ビット検出部13は、合成復調データか
ら、遅延情報ビットを検出した場合、この遅延情報ビッ
トをTF11およびサーチャ24に出力するとともに、
遅延情報ビットを分離した復調データを、図示せぬ後段
の処理回路に出力する。
【0089】TF11は、図1で説明したように、ビッ
ト検出部13から遅延情報ビットを受信すると、その遅
延情報ビットが表すマルチパスの遅延時間に対応した係
数を、タップにセットし、乗算器1および2からのIお
よびQチャネルの信号を、図9(B)で説明した場合と
同様に処理して、所定のタイミングにメインピークを有
する、S/Nの向上した信号(IおよびQチャネルの信
号に対応した2つの信号(以下、この2つの信号もI,
Qチャネルの信号という)を、端子b1,b2に出力す
る。
【0090】一方、サーチャ24は、ビット検出部13
から遅延情報ビットを受信すると、装置が屋内で使用さ
れていると認識し、スイッチSW1またはSW2を端子
1またはb2側にそれぞれ切り換える。同時に、サーチ
ャ24は、フィンガ21aおよび21bの動作を停止さ
せる。
【0091】これにより、動作しているフィンガ21c
には、TF11からのS/Nの向上したIおよびQチャ
ネルの信号が供給されるようになり、そこでは、サーチ
ャ24の制御にしたがって処理していたパスに代わっ
て、TF11からの信号の復調処理が開始される。
【0092】即ち、この場合、RAKE受信方式による
受信がなされるようになる。
【0093】その後、サーチャ24では、ビット検出部
13からの遅延情報ビットが、所定の時間以上受信され
なくなると、即ちセルラ電話機の屋外での使用が、再び
開始されると、フィンガ21aおよび21bの動作を開
始させるとともに、スイッチスイッチSW1またはSW
2に、端子a1またはa2側をそれぞれ選択させる。これ
により、再びダイバーシティRAKE受信方式による受
信がなされるようになる。
【0094】以上のように、セルラ電話機が屋内で使用
されている場合には、3つのフィンガ21a乃至21c
のうち、少なくとも1つとしてのフィンガ21aおよび
21bの動作を停止させるようにしたので、装置で消費
される電力を節約することができる。
【0095】なお、本実施例では、セルラ電話機が屋内
で使用されている場合には、3つのフィンガ21a乃至
21cのうちのフィンガ21aおよび21bの動作を停
止させるようにしたが、この動作を停止させずにそのま
ま動作させておくようにすることができる。
【0096】この場合、フィンガ21cでは、RAKE
受信方式による処理が行われ、装置全体としては、ダイ
バーシティRAKE受信方式による処理が行われること
になるので、得られる合成復調データのS/Nをさらに
向上させることができる。
【0097】また、本実施例では、フィンガの数を3つ
としたが、これに限られるものではない。
【0098】さらに、本実施例においては、ビット検出
部13に遅延情報ビットを検出させ、この遅延情報ビッ
トにより、サーチャ24に、装置が屋内で使用されてい
るか否かを認識させるようにしたが、例えば次のように
してサーチャ24に、装置が屋内で使用されているか否
かを認識させるようにすることができる。
【0099】即ち、例えば図5に示すように、送信信号
の所定のフレームの先頭を判定ビットとし、送信信号
が、屋外のアンテナまたはディストリビューティッドア
ンテナから出力される場合には、判定ビットを0または
1とそれぞれしておくようにする。そして、ビット検出
部13にこの判定ビットを検出させ、この判定ビットに
より、サーチャ24に、装置が屋内で使用されているか
否かを認識させるようにする。
【0100】[第4実施例]次に、本発明の第4実施例
は、フィンガ21cの前段に設けられた、スイッチSW
1およびSW2と同様のスイッチ、並びにTF11と同
様のTF(トランスバーサルフィルタ)を、フィンガ2
1aおよび21bの前段に設ける他は、図4のセルラ電
話機と同様に構成される。
【0101】なお、この実施例においては、セルラ電話
機が、ディストリビューティッドアンテナが設置された
屋内で使用される場合には、そのディストリビューティ
ッドアンテナからは、例えば図6に示すような、等間隔
に配置されたパスa1乃至a3からなるパス群A、および
このパス群Aと同様に、パスb1乃至b3からなるパス群
B、パスc1乃至c3からなるパス群Cによってマルチパ
スを構成する送信信号を出力させるようにしておく。
【0102】そして、セルラ電話機では、フィンガ21
a乃至21cの前段のTFそれぞれによりパス群A乃至
Cのパスを、S/Nの向上した1パルスの信号(1つの
メインピークを有する信号)にし、フィンガ21a乃至
21cに復調させるようにする。
【0103】この場合、フィンガ21a乃至21cそれ
ぞれでは、RAKE受信方式による処理が行われ、装置
全体としては、ダイバーシティRAKE受信方式による
処理が行われることになり、送信信号のエネルギ損失を
最小限に抑えることが可能となる。
【0104】
【発明の効果】請求項1に記載の受信装置によれば、復
調手段の出力から、マルチパスを構成するパスの遅延時
間に関する遅延時間情報が検出され、この遅延時間情報
に基づいて、マルチパスとなっている受信信号に乗ず
る、積和演算手段の所定の係数が決定される。従って、
パスの遅延時間が変化しなければ、遅延時間情報は1度
だけ受信すれば済み、例えばサウンダなどの伝送路の特
性を推定するための情報を送信信号に挿入する場合に比
較して、伝送効率を向上させることができる。
【0105】請求項2に記載の受信装置によれば、マル
チパスを構成するパスの遅延時間は既知の値であり、積
和演算手段における所定の係数は、既知のパスの遅延時
間に基づいて決定され、あらかじめ設定されている。従
って、例えばサウンダなどの伝送路の特性を推定するた
めの情報を送信信号に挿入する必要がなく、伝送効率
を、さらに向上させることができる。
【0106】請求項3に記載の受信装置によれば、複数
の復調手段それぞれから出力された復調データを合成し
た合成復調データから、パスの遅延時間に関する遅延時
間情報が検出され、その遅延時間情報に基づいて、積和
演算手段の所定の係数が決定される。そして、検索手段
は、装置が屋内で使用されているか否かを検出し、装置
が屋内で使用されている場合には、複数の復調手段の少
なくとも1つに、パスに代えて、積和演算手段の出力を
復調させる。従って、S/Nの良い復調データ(合成復
調データ)を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受信装置を適用したセルラ電話機の第
1実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】遅延情報ビットを説明する図である。
【図3】本発明の受信装置を適用したセルラ電話機の第
2実施例の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の受信装置を適用したセルラ電話機の第
3実施例の構成を示すブロック図である。
【図5】判定ビットを説明する図である。
【図6】ディストリビューティッドアンテナで作られる
マルチパスの分布例を示す図である。
【図7】従来の、CDMA方式を適用したセルラ電話機
の一例の構成を示すブロック図である。
【図8】マルチパスを説明する図である。
【図9】RAKE受信方式を説明する図である。
【図10】DPSK変調方式の信号を、RAKE受信方
式により受信した場合の、ビット誤り率を示す図であ
る。
【図11】従来の、RAKE受信方式を適用したセルラ
電話機の一例の構成を示すブロック図である。
【図12】従来の、ダイバーシティRAKE受信方式を
適用したセルラ電話機の一例の構成を示すブロック図で
ある。
【図13】ディストリビューティッドアンテナを説明す
る図である。
【符号の説明】
1,2 乗算器 3 電圧制御発振器 4 位相器 11 トランスバーサルフィルタ 12 復調処理部 13 ビット検出部 14 サーチャ 15 トランスバーサルフィルタ 21a乃至21c フィンガ 22 データコンバイナ 23 周波数誤差コンバイナ 24 サーチャ 25 ループフィルタ 31 逆拡散器 32 データ復調部 33 周波数誤差検出部 34 データ処理部 35 制御回路 41 整合フィルタ 42 トランスバーサルフィルタ 43 サウンダ復調回路 51 サーチャ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PN系列によってスペクトラム拡散信号
    とされ、マルチパスとなっている受信信号に、所定の係
    数を乗じて加算する積和演算手段と、 前記積和演算手段の出力を復調する復調手段と、 前記復調手段の出力から、前記マルチパスを構成するパ
    スの遅延時間に関する遅延時間情報を検出する検出手段
    とを備え、 前記積和演算手段は、前記検出手段により検出された前
    記遅延時間情報に基づいて、前記所定の係数を決定する
    ことを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 PN系列によってスペクトラム拡散信号
    とされ、マルチパスとなっている受信信号に、所定の係
    数を乗じて加算する積和演算手段と、 前記積和演算手段の出力を復調する復調手段とを備え、 前記マルチパスを構成するパスの遅延時間は既知の値で
    あり、 前記所定の係数は、既知の前記パスの遅延時間に基づい
    て決定され、前記積和演算手段にあらかじめ設定されて
    いることを特徴とする受信装置。
  3. 【請求項3】 PN系列によってスペクトラム拡散信号
    とされ、マルチパスとなっている受信信号から、個々の
    パスを検索する検索手段と、 前記検索手段により検索されたパスを復調し、復調デー
    タを出力する複数の復調手段と、 前記複数の復調手段それぞれから出力された前記復調デ
    ータを合成し、合成復調データを出力する合成手段と、 前記合成手段より出力された合成復調データから、前記
    パスの遅延時間に関する遅延時間情報を検出する検出手
    段と、 前記検出手段により検出された前記遅延時間情報に基づ
    いて、所定の係数を決定し、前記受信信号に乗じて加算
    する積和演算手段とを備え、 前記検索手段は、前記パスを検索するとともに、装置が
    屋内で使用されているか否かを検出し、装置が屋内で使
    用されている場合には、前記複数の復調手段の少なくと
    も1つに、前記パスに代えて、前記積和演算手段の出力
    を復調させることを特徴とする受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001007732A (ja) * 1999-05-19 2001-01-12 Motorola Inc スペクトル拡散無線電話受信機を起動する方法および装置

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