JPH0710745B2 - 高周波用誘電体磁器組成物及びその製造方法 - Google Patents
高周波用誘電体磁器組成物及びその製造方法Info
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- JPH0710745B2 JPH0710745B2 JP60218839A JP21883985A JPH0710745B2 JP H0710745 B2 JPH0710745 B2 JP H0710745B2 JP 60218839 A JP60218839 A JP 60218839A JP 21883985 A JP21883985 A JP 21883985A JP H0710745 B2 JPH0710745 B2 JP H0710745B2
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- dielectric ceramic
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、マイクロ周波数領域において応用されるもの
であって、この領域で高い誘電率と無負荷Ｑを呈し、か
つ安定した温度特性を有する誘電体磁器組成物及びその
製造方法に係る。
であって、この領域で高い誘電率と無負荷Ｑを呈し、か
つ安定した温度特性を有する誘電体磁器組成物及びその
製造方法に係る。
〈従来技術〉 近年通信網の発達に伴い、使用周波数領域が拡大し、マ
イクロ波に及ぶ。これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集積回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはFE
Tマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要と
なり、その需要は増大している。
イクロ波に及ぶ。これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集積回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはFE
Tマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要と
なり、その需要は増大している。
ところでこのマイクロ波回路の大きさは、電磁波の波長
が基準となっており、誘電体を用いたマイクロ波立体回
路内を電磁波が伝搬するときの、その波長は、真空中の
波長をλ0，比誘電率をεとすると、 となる。従ってεが大きいほど小型の回路素子が実現で
きることとなる。そこで低損失でかつ安定した温度特性
を有するとともに、マイクロ波回路の小型化に対応する
ために高誘電率の誘電体磁器組成物の提供が強く望まれ
ている。
が基準となっており、誘電体を用いたマイクロ波立体回
路内を電磁波が伝搬するときの、その波長は、真空中の
波長をλ0，比誘電率をεとすると、 となる。従ってεが大きいほど小型の回路素子が実現で
きることとなる。そこで低損失でかつ安定した温度特性
を有するとともに、マイクロ波回路の小型化に対応する
ために高誘電率の誘電体磁器組成物の提供が強く望まれ
ている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 従来の一般的な高周波用誘電体磁器材料としては、ZrO2
‐SnO2‐TiO2系磁器,BaO-TiO2系磁器、およびその一部
を他の元素で置換した磁器や、比誘電率温度係数が正の
値をもっている誘電体磁器やガラスと、負の値をもって
いるTiO2とを組合わせて比誘電率の温度係数を調整した
もの等がある。
‐SnO2‐TiO2系磁器,BaO-TiO2系磁器、およびその一部
を他の元素で置換した磁器や、比誘電率温度係数が正の
値をもっている誘電体磁器やガラスと、負の値をもって
いるTiO2とを組合わせて比誘電率の温度係数を調整した
もの等がある。
ところがこれらの材料は比誘電率が小さかったり、無負
荷Ｑの値が小さかったり、または所望の温度係数のもの
が得られなかったりする等、種々問題がある。
荷Ｑの値が小さかったり、または所望の温度係数のもの
が得られなかったりする等、種々問題がある。
本発明は、誘電率εは80以上であり、無負荷Ｑが適正な
値を取り、しかも共振周波数温度係数τfは＋50〜−50p
pm/℃の範囲にある、高誘電率，低損失かつ安定した温
度特性を有する高周波用誘電体磁器組成物及びその製造
方法の提供を目的とするものである。
値を取り、しかも共振周波数温度係数τfは＋50〜−50p
pm/℃の範囲にある、高誘電率，低損失かつ安定した温
度特性を有する高周波用誘電体磁器組成物及びその製造
方法の提供を目的とするものである。
〈問題点を解決するための手段〉 第一の発明は、酸化チタンと酸化ネオジウムと酸化バリ
ウムと酸化鉛と酸化ビスマスとからなる磁器組成物であ
って、その組成式を vTiO2・wNd2O3・xBaO・yPbO・zBi2O3 （ただしｖ＋ｗ＋ｘ＋ｙ＋ｚ＝100） であらわしたとき、 各成分の組成範囲が 66.5≦ｖ≦70.0 12.2≦ｗ≦15.6 8.0≦ｘ≦13.0 6.8≦ｙ≦10.0 0.3≦ｚ≦ 1.5 である高周波用誘電体磁器組成物である。
ウムと酸化鉛と酸化ビスマスとからなる磁器組成物であ
って、その組成式を vTiO2・wNd2O3・xBaO・yPbO・zBi2O3 （ただしｖ＋ｗ＋ｘ＋ｙ＋ｚ＝100） であらわしたとき、 各成分の組成範囲が 66.5≦ｖ≦70.0 12.2≦ｗ≦15.6 8.0≦ｘ≦13.0 6.8≦ｙ≦10.0 0.3≦ｚ≦ 1.5 である高周波用誘電体磁器組成物である。
また第二の発明は、前記組成物を、100％酸素雰囲気中
で焼成して形成するようにした製造方法である。
で焼成して形成するようにした製造方法である。
上記範囲にあっては、誘電率εは80以上であり、無負荷
Ｑは1000以上となり、しかも共振周波数温度係数τfは
＋50〜−50ppm/℃の範囲にあることが確認され得る。
Ｑは1000以上となり、しかも共振周波数温度係数τfは
＋50〜−50ppm/℃の範囲にあることが確認され得る。
〈実施例〉 本発明を以下の通り実施した。
・試料 TiO2，Nd2O3，BaCO3,PbO,Bi2O3を出発原料とし、各組成
に応じて所定量を秤量混合し、空気雰囲気中900℃の温
度で１時間以上仮焼した。仮焼物は純水とともにボール
ミル中で湿式粉砕し、粉砕泥しょうを脱水乾燥した。次
にその粉末に有機バインダーを加え、成形圧力1000kg/c
m2で直径19.4mm厚さ約11mmの円板状に成形した。さらに
組成に応じて1300〜1450℃の範囲内の温度で２時間焼成
した。
に応じて所定量を秤量混合し、空気雰囲気中900℃の温
度で１時間以上仮焼した。仮焼物は純水とともにボール
ミル中で湿式粉砕し、粉砕泥しょうを脱水乾燥した。次
にその粉末に有機バインダーを加え、成形圧力1000kg/c
m2で直径19.4mm厚さ約11mmの円板状に成形した。さらに
組成に応じて1300〜1450℃の範囲内の温度で２時間焼成
した。
・試験値 前記手段により試料を形成し、各試料の特性を調べた結
果、その配合組成に対応して次表のようになった。
果、その配合組成に対応して次表のようになった。
なお、表の誘電率εとＱの値は誘電体共振器法により測
定したものである。また共振周波数温度係数τfは、−3
0℃から＋80℃の範囲の温度における値から、次式に基
づいて求めた。
定したものである。また共振周波数温度係数τfは、−3
0℃から＋80℃の範囲の温度における値から、次式に基
づいて求めた。
τf＝−1/2τ−α ここでτ；誘電率の温度変化率 α；磁器試料の線膨張率 また共振周波数は２〜3GHzであった。
さらにまた、試料番号13,14及び31のものにあっては、
酸素100％雰囲気中での焼成を試みた。その試料番号の
特性中の括弧内の数値は酸素100％雰囲気中での数値を
示す。
酸素100％雰囲気中での焼成を試みた。その試料番号の
特性中の括弧内の数値は酸素100％雰囲気中での数値を
示す。
尚、次表において、丸で囲まれた試料番号のものは、本
発明の範囲外のものを示す。
発明の範囲外のものを示す。
・結果 前表により明らかなように本発明の範囲内にある誘電体
磁器材料はマイクロ波領域において誘電率εは80以上で
あり、無負荷Ｑは1000以上となり、しかも共振周波数温
度係数τfは＋50〜−50ppm/℃の範囲におさまることが
確認され得る。
磁器材料はマイクロ波領域において誘電率εは80以上で
あり、無負荷Ｑは1000以上となり、しかも共振周波数温
度係数τfは＋50〜−50ppm/℃の範囲におさまることが
確認され得る。
また上述したように、酸素100％雰囲気中での焼成を試
みた試料にあっては、空気中での焼成に比して、さらに
無負荷Ｑ及び誘電率εが大きくなり、共振周波数温度係
数τfが小さくなった。このことから、酸素100％雰囲気
中で焼成すると特性が一層向上するのを確認できた。
みた試料にあっては、空気中での焼成に比して、さらに
無負荷Ｑ及び誘電率εが大きくなり、共振周波数温度係
数τfが小さくなった。このことから、酸素100％雰囲気
中で焼成すると特性が一層向上するのを確認できた。
さらにまた、組成を所定範囲内で適宜に選択することに
より温度係数を変化させることができることが解った。
このことから、本発明の誘電体磁器材料は、温度補償用
としても有効であることが確認できた。
より温度係数を変化させることができることが解った。
このことから、本発明の誘電体磁器材料は、温度補償用
としても有効であることが確認できた。
〈本発明の限定理由〉 これに比して本発明外の範囲外にあるものは、次の特性
となった。
となった。
試料１は焼成が困難であった。
試料２は、Nd2O3量（ｗ）が小さく、このため、Ｑ値が
小さく、かつ温度係数τfの絶対値が大きかった。
小さく、かつ温度係数τfの絶対値が大きかった。
試料３は、TiO2量（ｖ）が小さく、このため、Ｑ値が小
さく、かつ温度係数τfの絶対値が大きかった。
さく、かつ温度係数τfの絶対値が大きかった。
試料4,6,7,24,25,27,28は、TiO2量（ｖ）が小さく、こ
のため、誘電率εが小さく、かつ温度係数τfの絶対値
が大きかった。
のため、誘電率εが小さく、かつ温度係数τfの絶対値
が大きかった。
試料19〜23は、PbO量（ｙ）又はBi2O3量（ｚ）のいずれ
かが無い成分にかかるものであり、試料19は温度係数τ
fの絶対値が大きく、試料20〜23は、いずれも誘電率ε
が小さかった。
かが無い成分にかかるものであり、試料19は温度係数τ
fの絶対値が大きく、試料20〜23は、いずれも誘電率ε
が小さかった。
このように、各成分が複雑に関係し合って、その特性を
生ずるもののようであり、各成分と、特性との因果関係
は必ずしも明瞭に示されてはいないが、TiO2量（ｖ）が
小さいと、温度係数τfの絶対値が大きくなり、温度特
性が悪くなることがみられ、かつPbO量（ｙ）又はBi2O3
量（ｚ）のいずれかが無いと誘電率εが小さくなる傾向
にあることが解る。尚、試料19は誘電率ε;83であり、
許容範囲にはあるが、必ずしも充分な値とはいえない。
生ずるもののようであり、各成分と、特性との因果関係
は必ずしも明瞭に示されてはいないが、TiO2量（ｖ）が
小さいと、温度係数τfの絶対値が大きくなり、温度特
性が悪くなることがみられ、かつPbO量（ｙ）又はBi2O3
量（ｚ）のいずれかが無いと誘電率εが小さくなる傾向
にあることが解る。尚、試料19は誘電率ε;83であり、
許容範囲にはあるが、必ずしも充分な値とはいえない。
そして、少なくとも、上記試験によって、 66.5≦ｖ≦70.0 12.2≦ｗ≦15.6 8.0≦ｘ≦13.0 6.8≦ｙ≦10.0 0.3≦ｚ≦ 1.5 の範囲では、良好な特性結果を得ることができることが
立証される。
立証される。
〈発明の効果〉 第一発明にかかる誘電体磁器組成物は、前記実験例で明
らかにしたように、誘電率εは80以上であり、無負荷Ｑ
は1000以上となり、しかも共振周波数温度係数τfは＋5
0〜−50ppm/℃の範囲となって、温度特性が良好で、実
用に適し得るものである。また第二の発明の製造方法に
より製造した誘電体磁器組成物は前記各特性がさらに向
上されている。このため、本発明はマイクロ周波数領域
に適用する誘電体磁器材料及びその製造方法として最適
である。
らかにしたように、誘電率εは80以上であり、無負荷Ｑ
は1000以上となり、しかも共振周波数温度係数τfは＋5
0〜−50ppm/℃の範囲となって、温度特性が良好で、実
用に適し得るものである。また第二の発明の製造方法に
より製造した誘電体磁器組成物は前記各特性がさらに向
上されている。このため、本発明はマイクロ周波数領域
に適用する誘電体磁器材料及びその製造方法として最適
である。
Claims (2)
- 【請求項１】酸化チタンと酸化ネオジウムと酸化バリウ
ムと酸化鉛と酸化ビスマスとからなる磁器組成物であっ
て、その組成式を vTiO2・wNd2O3・xBaO・yPbO・zBi2O3 （ただしｖ＋ｗ＋ｘ＋ｙ＋ｚ＝100） であらわしたときに、各成分の組成範囲が 66.5≦ｖ≦70.0 12.2≦ｗ≦15.6 8.0≦ｘ≦13.0 6.8≦ｙ≦10.0 0.3≦ｚ≦ 1.5 である高周波用誘電体磁器組成物。 - 【請求項２】酸化チタンと酸化ネオジウムと酸化バリウ
ムと酸化鉛と酸化ビスマスとを、その組成式を vTiO2・wNd2O3・xBaO・yPbO・zBi2O3 （ただしｖ＋ｗ＋ｘ＋ｙ＋ｚ＝100） であらわしたときに、各成分の組成範囲が 66.5≦ｖ≦70.0 12.2≦ｗ≦15.6 8.0≦ｘ≦13.0 6.8≦ｙ≦10.0 0.3≦ｚ≦ 1.5 となるように配合し、これを100％酸素雰囲気中で焼成
するようにしたことを特徴とする高周波用誘電体磁器組
成物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60218839A JPH0710745B2 (ja) | 1985-09-30 | 1985-09-30 | 高周波用誘電体磁器組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60218839A JPH0710745B2 (ja) | 1985-09-30 | 1985-09-30 | 高周波用誘電体磁器組成物及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6278154A JPS6278154A (ja) | 1987-04-10 |
| JPH0710745B2 true JPH0710745B2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=16726143
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60218839A Expired - Fee Related JPH0710745B2 (ja) | 1985-09-30 | 1985-09-30 | 高周波用誘電体磁器組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0710745B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6018086B2 (ja) * | 1981-04-13 | 1985-05-08 | 株式会社村田製作所 | 温度補償用磁器誘電体 |
| CA1296880C (en) * | 1985-05-09 | 1992-03-10 | Galeb H. Maher | Method for making a bismuth doped neodymium barium titanate |
-
1985
- 1985-09-30 JP JP60218839A patent/JPH0710745B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6278154A (ja) | 1987-04-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |