JPH07107211B2 - 屑糸吸引装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は紡績機、仮撚機、及び延伸仮撚機等の繊維機械
に設置されている屑糸吸引装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 一般に、紡績機、仮撚機、及び延伸仮撚機等の繊維機械
に設置されている屑糸吸引装置は、第４図に示すよう
に、屑糸箱20の端部に屑糸吸引ダクト21が、他端部に排
気ダクト22を介して負圧装置（図示せず）が連結され、
しかも屑糸箱20内には仕切用の金網23が、側壁には屑糸
取り出し用の扉24が装着された構成になっている。そし
て、屑糸吸引ダクト21に穿設されている孔から吸引され
た屑糸を屑糸箱20内に貯留し、定期的に負圧装置（図示
せず）を停止させて屑糸を取り出している。そのため、
上述のような屑糸吸引装置では、屑糸の取り出し操作中
は屑糸の吸引操作ができないという問題があった。

（目的） 本発明は上述のような問題点を解決し、屑糸取り出し操
作中でも屑糸の吸引操作ができる装置を提供することを
目的に検討の結果得られたものである。

（問題点を解決するための手段） すなわち、本発明の屑糸吸引装置は仕切用金網を境にし
て形成された一方の室に吸引口が、他方の室に排気口が
設けられた屑糸箱と、前記吸引口に連結された屑糸吸引
ダクトと、前記排気口に連結された負圧装置とにより構
成し、前記屑糸吸引ダクトから吸引された屑糸を前記金
網上に貯留するようにした吸引装置において、一端が金
網を介して屑糸箱の屑糸吸引ダクト連結部の近傍位置に
連結され、他端部が金網を介して屑糸箱の排気口と負圧
装置とに連結されるように補助ダクトを前記屑糸箱に並
設せしめると共に、屑糸箱の吸引口部と排気口部が開、
補助ダクトの通気路の途中部が閉の状態または屑糸箱の
吸引口部と排気口部が閉、補助ダクトの通気路の途中部
が開の状態になるように弁体が一体的に形成された仕切
弁を前記屑糸箱の吸引口部と排気口部及び補助ダクトの
通気路の途中部の三箇所の弁部に対応するように配設せ
しめた構成にしてある。

本発明は屑糸の吸引操作中に屑糸箱内に溜まった屑糸の
取出し操作ができる屑糸吸引装置を提供することを目的
とするものである。

（実施例） 本発明の屑糸吸引装置の１実施例の構成を図面に基づい
て説明する。

１は屑糸箱２の吸引口2aに連結された屑糸吸引ダクトで
あり、所定の位置に吸引孔1aが穿設されている。

上述の屑糸箱２の内部には、屑糸吸引ダクト１から吸引
された屑糸を貯留するための金網３が装着され、屑糸箱
２の側壁には屑糸取り出し用の扉４が装着されハンドル
５により開閉するようになっている。又、屑糸箱２内、
あるいは負圧装置に圧力検知器（図示せず）が設置さ
れ、所定量の屑糸が貯留されて屑糸箱２内、あるいは負
圧装置に圧力変動が生じると、ランプ、あるいはブザー
等の警報器が作動して作業者に通報するようになってい
る。

６は屑糸箱２に並設された補助ダクトであり、吸引口6a
が金網７を介して屑糸吸引ダクト１に、排気口6bが排気
ダクト13を介して負圧装置（図示せず）に夫々連結され
ている。又、排気口6bに近接する屑糸箱側の壁部には屑
糸箱２の排気口2bと連通する排気口6cが開口されてい
る。さらに、吸引口6aと屑糸箱の排気口2bとの開口部の
垂直方向の略中央部に仕切用の弁座6dが形成されてい
る。８はシリンダー９のピストンロッドに取り付けられ
た仕切弁であり、第１図、及び第２図に示すように屑糸
箱２の吸引口2aを開閉する弁部8aと、排気口2bを開閉す
る弁部8bと、補助ダクト６の弁座6dに当接してダクト内
の通気路を閉止する弁部8dと、屑糸箱２の排気口2bと補
助ダクト６の排気口6cを連通する排気孔8cが形成されて
いる。

上述のシリンダー９には圧力空気等の流体を供給する管
が切替弁10を介して連結されている。そして、該切替弁
10は屑糸箱２に設置されているスイッチ11からの信号に
基づいて作動し、該スイッチ11はハンドル５と一体的に
取り付けられている作動片12によって作動するようにな
っている。

上述の装置により屑糸の吸引操作を行なう時は、シリン
ダー９のピストンロッドが引っ込み仕切弁８が下方に位
置し、屑糸箱２の吸引口2a、及び排気口2bが開口されて
負圧装置（図示せず）に連通し、補助ダクト６の弁座6d
に弁部8dが当接して補助ダクト６内の通気路が閉塞され
た状態になっている。該状態で屑糸の吸引操作を行ない
屑糸箱２内に予め設定された量の屑糸が貯留され警報器
が作動し、屑糸取り出し操作のためハンドル５を反時計
方向に回動させると、第３図に示すように作動片12によ
ってスイッチ11が作動状態になり、切替弁10に信号が送
られて圧力流体の供給路が切替えられる。すると、ピス
トンロッドが突出して仕切弁８が上方に移動され、弁部
8aが屑糸箱２の吸引口2aを、弁部8bが排気口2bを閉塞す
ると共に、弁部8dが補助ダクト６の弁座6dから離れて該
補助ダクト６を介して屑糸吸引ダクト１と負圧装置（図
示せず）が連通される。そして、屑糸箱２に対して負圧
力が作用しなくなると、扉５を開けて屑糸箱２内に貯留
されている屑糸を取り出す。該屑糸の取り出し操作中に
吸引された屑糸は金網７上貯留される。

屑糸の取り出しが済み、扉４を閉めてハンドル５を時計
方向に回動させると、作動片12によりスイッチ11が作動
状態になり、切替弁10に信号が送られ供給路が切替えら
れる。すると、ピストンロッドが引っ込み仕切弁８が下
方に移動され、屑糸箱の２の吸引口2aと排気口2bが開口
されると共に、補助ダクト６の弁座6dに弁部8dが当接し
て通気路が閉塞され、屑糸箱２を介して屑糸吸引ダクト
１と負圧装置（図示せず）が連通される。そのため、金
網７上に貯留されていた屑糸が屑糸箱２内に流れ込んで
金網３上に貯留されると共に、屑糸吸引ダクト１から吸
引された屑糸が貯留される。

（発明の効果） 本発明の屑糸吸引装置は仕切用金網を境にして形成され
た一方の室に吸引口が、他方の室に排気口が設けられた
屑糸箱と、前記吸引口に連結された屑糸吸引ダクトと、
前記排気口に連結された負圧装置とにより構成し、前記
屑糸吸引ダクトから吸引された屑糸を前記金網上に貯留
するようにした吸引装置において、一端が金網を介して
屑糸箱の屑糸吸引ダクト連結部の近傍位置に連結され、
他端部が金網を介して屑糸箱の排気口と負圧装置とに連
結されるように補助ダクトを前記屑糸箱に並設せしめる
と共に、屑糸箱の吸引口部と排気口部が開、補助ダクト
の通気路の途中部が閉の状態または屑糸箱の吸引口部と
排気口部が閉、補助ダクトの通気路の途中部が開の状態
になるように弁体が一体的に形成された仕切弁を前記屑
糸箱の吸引口部と排気口部及び補助ダクトの通気路の途
中部の三箇所の弁部に対応するように配設せしめた構成
にしているため、仕切弁の通気路切替え動作によって屑
糸箱の吸引口部と排気口部が開、補助ダクトの通気路の
途中部が閉の状態または屑糸箱の吸引口部と排気口部が
閉、補助ダクトの通気路の途中部が開の状態にすること
ができ、屑糸の吸引操作中に屑糸箱内に溜まった屑糸の
取出し操作が可能となり、繊維機械の連続運転が可能と
なり生産効率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の屑糸吸引装置の１実施例を示す概略正
面図である。 第２図は第１図におけるＺ矢視図である。 第３図は本発明の屑糸吸引装置における屑糸取り出し操
作時の状態を示す概略図である。 第４図は従来の屑糸吸引装置の１実施例を示す概略図で
ある。 1:屑糸吸引ダクト、2:屑糸箱、 3,7:金網、4:扉、 5:ハンドル、6:補助ダクト、 8:仕切弁、9:シリンダー、 10:切替弁、11:スイッチ、 12:作動片、13:排気ダクト、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】仕切用金網を境にして形成された一方の室
   に吸引口が、他方の室に排気口が設けられた屑糸箱と、
   前記吸引口に連結された屑糸吸引ダクトと、前記排気口
   に連結された負圧装置とにより構成し、前記屑糸吸引ダ
   クトから吸引された屑糸を前記金網上に貯留するように
   した吸引装置において、一端が金網を介して屑糸箱の屑
   糸吸引ダクト連結部の近傍位置に連結され、他端部が金
   網を介して屑糸箱の排気口と負圧装置とに連結されるよ
   うに補助ダクトを前記屑糸箱に並設せしめると共に、屑
   糸箱の吸引口部と排気口部が開、補助ダクトの通気路の
   途中部が閉の状態または屑糸箱の吸引口部と排気口部が
   閉、補助ダクトの通気路の途中部が開の状態になるよう
   に弁体が一体的に形成された仕切弁を前記屑糸箱の吸引
   口部排気口及び補助ダクトの通気路の途中部の三箇所の
   弁部に対応するように配設せしめたことを特徴とする屑
   糸吸引装置。