JPH07107158B2 - 連続式尿素付加分別法およびその装置 - Google Patents

連続式尿素付加分別法およびその装置

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JPH07107158B2 JP64000899A JP89989A JPH07107158B2 JP H07107158 B2 JPH07107158 B2 JP H07107158B2 JP 64000899 A JP64000899 A JP 64000899A JP 89989 A JP89989 A JP 89989A JP H07107158 B2 JPH07107158 B2 JP H07107158B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脂肪酸もしくはその誘導体からなる組成物や炭
化水素などの油分を、尿素付加体を生成する成分と生成
しない成分とに分別するための方法およびこれに用いる
装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に油分と称されるものには、炭化水素などの鉱物
油;トリグリセリド、脂肪酸、脂肪酸エステルなどの動
・植物油脂;合成油などがある。これらの油分は通常、
種々の成分の混合物として存在するため、用途に応じた
性質の油を得るため、あるいは有用な生理活性を有する
成分を得るために各成分に分別する必要が生じる。例え
ば、動植物油、特に魚油中の高度不飽和脂肪酸成分は有
用な生理活性を有し、これを分離濃縮することは重要で
ある。また、石油工業の分野において用途に応じた性質
の油を得るため直鎖炭化水素と分枝鎖もしくは脂環式炭
化水素とを分別する必要がある。
これらの成分を分別する方法として、これらの成分の一
方のみが尿素と反応し、尿素付加体を生成する性質を利
用した尿素付加分別法が知られている。かかる尿素付加
分別法には、具体的に次のような方法が知られている。
脂肪酸またはその誘導体からなる組成物(以下、
「脂肪酸組成物」という)と尿素メタノール溶液を攪拌
混合し冷却して尿素付加体を生成させる。析出した尿素
付加体を濾別し、濾液中のメタノールを留去後残留物の
水洗あるいは溶剤抽出により高度不飽和成分を得る。ま
た、尿素付加体に温水を加えて分解し、浮上油分として
低度不飽和成分を得る。
メタノールを20容量%以下含有する炭素数5〜8の
炭化水素系溶剤中で、脂肪酸組成物と固体尿素を攪拌混
合し、反応させる。反応後、尿素付加体を濾別し、濾液
を減圧下脱溶剤して高度不飽和成分を得る。また尿素付
加体に上記組成の溶剤を加え70〜120℃に加熱して分解
し、固体尿素を濾別して、濾液を減圧下脱溶剤して低度
不飽和成分を得る。固体尿素は繰返し使用する(特公昭
63-40239号)。
原料石油を塩化メチレン等の溶剤とともに尿素水溶
液と攪拌混合し反応させる。反応後尿素付加体を濾別
し、濾液を脱溶剤して低融点油(脱ロウ油)を得る。尿
素付加体に必要であれば水を加え加熱して分解し、浮上
油分として、高融点油(パラフィン)を得る。
〔発明が解決しょうとする課題〕
前記いずれの分別法も濾過工程を含んでいるため、次の
ような問題がある。すなわち、まず装置が複雑となる。
また、尿素付加体は細かい結晶状であり、濾液成分が付
着するため、多量の洗浄用溶剤を用いないと完全な回収
が難しい。さらに、これら従来法を連続式工程とするた
めには、固体の移送が必須であるため、装置を開放系と
せざるを得ず、特に高度不飽和脂肪酸のように空気中の
酸素で容易に酸化される物質に対しては好ましくない。
また、前記分別法は、各々以下の如き問題をも有する。
すなわち、方法において、濾液は油分以外に相当量の
尿素を含むため濾液中の油分回収の際、メタノールを留
去すると、高度不飽和成分の尿素付加体を生ずる。これ
を濾別除去してしまうと収量が大きく減少するため通常
温水を加えて尿素付加体を分解するが、この際乳化を起
こしやすく、やはり油分の損失が避けられない。加え
て、尿素を多量に含む廃水が生ずる。これは、尿素付加
体より低度不飽和成分を回収する際も同様で、相当量が
廃水中に失われる。また、尿素付加体を形成した大量の
尿素を回収するためには水を留去する必要があり、経費
がかかるため、再利用せず、そのまま廃棄しているのが
現状である。すなわち、収率が悪く、尿素の再利用が困
難でかつ多量の廃水が出るのが欠点である。
方法においては、反応の場が固体尿素表面に限られる
ため、反応性が低いので反応に長時間を要する。また固
体尿素は二重結合数2〜4の不飽和成分(例えば18:2、
18:3、18:4、20:2、20:3、20:4等)と付加体を形成しに
くいので、20:5、22:6、といった二重結合数5以上の高
度不飽和成分を高度に濃縮することは不可能である。さ
らに尿素付加体の分解には80℃以上の高温が必要である
ため、脂肪酸またはその誘導体の劣化をおこしやすい。
方法においては、尿素が有機層に、溶解しないことか
ら反応は有機層と尿素水溶液の界面に限られるため反応
性が低い。従って、上記方法と同様に反応には長時間
を要し、また、極度に融点の低い油は得難い。
すなわち、従来の油分の尿素付加分別法には、以下のよ
うな問題点があり、これを解決した油分の尿素付加分別
法の開発が熱望されていた。
(i) 濾過(固液分離)工程を必要とし、これに伴な
う種々の問題がある。
(ii) 尿素の再使用が難しい。
(iii) 廃水が生ずる。
(iv) 反応性が低いため、反応に長時間を要し、また
強度の分別が難しい。
(v) 尿素付加体の分解に比較的高温度を要し、高度
不飽和成分の劣化を引き起こし易い。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実情に鑑み、本発明者らは前記課題を解決すべく
鋭意検討してきたところ、尿素付加体を濾過することな
く抽出溶剤にて未反応油分を抽出すれば、尿素、反応溶
剤ともに再使用でき、連続式に簡易な装置で、高純度で
油分の分別ができることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は原料油と尿素を炭素数1〜3の低級
アルコール又はこれと水との混合溶媒中で反応させて油
分の尿素付加体を生成させ、反応混合物から未反応油分
を炭素数5〜8の脂肪族炭化水素又は脂環式炭化水素か
らなる抽出溶剤により抽出分離し、残りの反応混合物中
の尿素付加体を加熱処理により分解せしめ、分解した油
分を上記抽出溶剤により抽出し、残存尿素の反応溶剤溶
液を再使用することを特徴とする油分の連続式尿素付加
分別法を提供するものである。
また、本発明は原料油と尿素とを反応溶剤中で反応させ
るための反応槽1、反応混合物から未反応油分を抽出溶
剤で抽出するための抽出器2、尿素付加体分解のための
加熱装置3および分解した油分を抽出溶剤により抽出す
るための抽出器4を備え、各装置を番号順に接続し、さ
らに抽出器4を反応槽1に接続して尿素と反応溶剤を繰
り返し循環させて利用できるようにしたことを特徴とす
る油分の連続式尿素付加分別装置を提供するものであ
る。
更にまた、系全体を閉鎖系になるように接続したことを
特徴とする油分の連続式尿素付加分別装置をも提供する
ものである。
以下、本発明方法を本発明装置の一例を示す図面ととも
に説明する。
本発明方法においては、まず反応槽1において、原料油
と尿素とを反応溶剤中で反応させて油分の尿素付加体を
生成させる。本発明において用いられる原料油は、尿素
と付加体を形成する成分と形成しない成分とを含有する
混合組成物であり、具体例としては魚油、肝油などの海
産動物油をはじめとする各種動植物油類又はその誘導体
(脂肪酸、脂肪酸エステル、グリセリド、脂肪族アルコ
ール、ワックス、石ケンなど)、あるいは人為的にそれ
らを変換した油脂類又はそれらの混合物、石油炭化水素
類などが挙げられ、就中脂肪酸、脂肪酸アルキルエステ
ル、脂肪族アルコール、グリセリド、炭化水素が好まし
い。
本発明において反応溶剤としては、例えば炭素数1〜3
の低級アルコール、これらアルコールと水の混液または
水が使用されるが、就中メタノールが特に好ましい。
反応は、好ましくはまず反応溶剤に尿素を加えて、尿素
の反応溶剤溶液をつくり、次いでこれに原料油を添加す
ることにより行われる。尿素の反応溶剤溶液は、通常30
〜65℃にて調製される。ただしこの溶液中において尿素
は完全に溶解している必要はない。原料油添加後、尿素
付加体が生成しスラリー状となるが、必要に応じて液温
を下げれば、尿素付加体の生成量が増加する。
ここに形成される尿素付加体は、例えば脂肪酸エステル
組成物を原料油として用いた場合、低度不飽和脂肪酸エ
ステルと尿素との付加体であり、石油炭化水素を原料油
として用いた場合、直鎖状炭化水素と尿素との付加体で
ある。一方、脂肪酸エステル組成物中の高度不飽和脂肪
酸エステルや石油炭化水素中の分枝鎖もしくは脂環式炭
化水素は未反応油分として反応混合物中に存在する。
未反応油分(非付加成分)は、抽出器2に移され、反応
混合物から抽出溶剤により抽出される。抽出器として
は、例えば向流分配式連続抽出器、混合器と連続遠心分
離器の組合せ等が好適に使用される。ここで用いられる
抽出溶剤としては、反応溶剤と互いに混和しない溶剤、
例えば炭素数5〜8の脂肪族炭化水素又は脂環式炭化水
素等が用いられる。
抽出された未反応油分は、例えば溶剤蒸留塔5などによ
り減圧等で脱溶剤すれば抽出溶剤より分離される。ここ
で回収した抽出溶剤は再使用可能である。
一方、抽出残渣である尿素付加体を含む反応溶剤は、加
熱装置3において加熱することにより、尿素と油分(付
加成分)に分離される。加熱温度は30〜65℃で充分であ
る。
分解した油分(付加成分)は、抽出器4において前述の
抽出溶剤と同様の抽出溶剤を用いて抽出される。抽出器
4としては上述の抽出器3と同様のものが使用できる。
また抽出された付加成分は、例えば溶剤蒸留塔6などに
より減圧等で脱溶剤すれば抽出溶剤より分離される。こ
こで回収した抽出溶剤は再使用可能である。
抽出残渣として尿素の反応溶剤溶液が得られ、これは直
接再使用可能である。従って、この溶液に原料油を再び
加え、以下前記同様の操作を行うことができる。
〔作用及び発明の効果〕
本発明の工程は、濾過等の固液分離工程を含まないた
め、装置が簡易であり、また装置全体を密閉系とするこ
とが容易なため高度不飽和脂肪酸のように空気酸化され
易い物質の取扱いには、非常に有利である。また、反応
溶剤、抽出溶剤、尿素、いずれも、繰返し使用でき、損
失がない。さらに廃水も生じない。尿素付加体の分解に
要する温度は通常50℃程度と比較的低温でありやはり高
度不飽和脂肪酸の取り扱いに有利である。また、原料油
と使用する尿素の量比や加熱冷却の温度差を適宜換える
ことにより、反応の強弱(分別の程度)を容易に調節す
ることができる。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1 (1) メタノール450mlに尿素80gを加え、1容の分
液ロート中50℃で5分環攪拌した。
(2) (1)の混合液にオレイン酸およびリノレン酸
(いずれも市販試薬)の等重量混合物45gを加え、攪拌
しながら20分間で10℃まで冷却し、尿素付加体を形成さ
せた。
(3) (2)の反応液に10℃のn−ヘキサン450mlを
加え、10℃に保ちつつ3分間激しく攪拌後静置した。上
層の透明なヘキサン層を分取し、減圧下溶剤を留去回収
し、高度不飽和エチルエステルを多量に含む非付加エス
テル20.8gを得た。
(4) 下層の尿素付加体を含むメタノール層を攪拌し
ながら20分間で50℃まで加熱し、これに50℃のn−ヘキ
サン450mlを加え50℃に保ちつつ3分間激しく攪拌した
後静置した。上層の透明なヘキサン層を分取し、減圧下
溶剤を留去回収し、付加成分22.3gを得た。
(5) (4)の下層のメタノール層を50℃に保ちつつ
オレイン酸とリノレン酸の等重量混合物45gを加え、以
下(2)、(3)、(4)の順に同様に操作し22.6gの
非付加成分と22.2gの付加成分を得た。
なお、非付加エステルの抽出には、(3)で回収した抽
出溶剤を、付加エステルの抽出には、(4)で回収した
抽出溶剤を用いた。
(6) (5)の操作をさらに1回繰り返し、21.2gの
非付加成分と23.9gの付加成分を得た。
以上、3サイクルの試験で得られた非付加成分と付加成
分の脂肪酸を常法によりメチルエステル化したのち、ガ
スクロマトグラフィーを行い各成分のオレイン酸とリノ
レン酸の比を求めた。その結果を第1表に示す。
実施例2 (1) メタノール400mlに尿素80gを加え、50℃に保ち
つつ攪拌溶解した。
(2) 50ml容三口フラスコに20ml/分の流速で(1)
の尿素メタノール溶液および2ml/分の流速で、イワシ油
エチルエステルの精密蒸留により得られた炭素数20の脂
肪酸のエチルエステルを主成分とする留分(原料エステ
ル)を、いずれも連続的に送液し、攪拌混合した。
(3) 5℃に保った恒温水槽中に設置した内径5mm、
長さ1.8mのステンレス管に(2)の三口フラスコより混
合液を連続的に送液した。
(4) 50ml容三口フラスコを5℃に保ち、これに
(3)のステンレス管より出た液、および5℃のn−ヘ
キサン(20ml/分)を連続的に送液し攪拌混合した。
(5) 5℃に保った内径2.8cm、高さ15cmのガラス製
デカンター(第2図)中央部より(4)の三口フラスコ
の混合液を連続的に送液して二層分離し、デカンター上
部より透明なn−ヘキサン層をオーバーフローにより分
取し、減圧下溶剤を留去回収して、残油分として高度不
飽和エチルエステルを主成分とする非付加成分を得た。
また留去回収した少量のメタノールを含むn−ヘキサン
は(4)の工程に戻し、循環使用した。
(6) (5)と同時に、デカンター下部より上下層の
界面が一定の高さを保つ流速で、尿素付加体を含むメタ
ノール層を抜き出し、これを50℃に保った恒温水槽中に
設置した内径5mm、長さ1.8mのステンレス管に連続的に
送液した。
(7) 50ml容の三口フラスコを50℃に保ち、(6)の
ステンレス管より出た液、およびn−ヘキサン(20ml/
分)を連続的に送液し、攪拌混合した。
(8) 50℃に保った内径2.8cm、長さ15cmのガラス製
デカンター中央部より、(7)の三口フラスコの混合液
を連続的に送液して二層分離しデカンター上部より透明
なn−ヘキサン層をオーバーフローにより分取し、減圧
下溶剤を留去回収して、残油分として低度不飽和エチル
エステルを主成分とする非付加成分を得た。また留去回
収した少量のメタノールを含むn−ヘキサンは(7)の
工程に戻し循環使用した。
(9) (8)と同時にデカンター下部より上下層の界
面が一定の高さを保つ流速で、尿素を含むメタノール層
を抜き出し、これを(1)の工程の尿素メタノール溶液
の容器に連続的に送液し、循環使用した。
以上一連の連続循環工程を、5時間連続で行い、540gの
原料エステルより270gの非付加成分および266gの付加成
分を得た。原料エステルおよび非付加成分、付加成分の
脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーにより測定した。
その結果を第2表に示す。
実施例3 (1) メタノール40lに水1.5lおよび尿素8kgを加え、
50℃に保ちつつ攪拌溶解した。
(2) 12l/時の流速で(1)の溶液および1.2l/時の
流速で実施例2で用いたものと同じ原料エステルをいず
れも連続的にカキトリ式熱交換器に送液し5℃まで冷却
して尿素付加体を形成させた。
(3) (2)の混合液を、5℃に保った向流分配液々
抽出器に連続的に送液し、10l/時の流速の5℃のn−ヘ
キサンにて抽出した。n−ヘキサン層の溶剤を減圧下で
留去回収し、残油分として高度不飽和エチルエステルを
主成分とする非付加成分を得た。また、留去回収した少
量のメタノールを含むn−ヘキサンは、抽出溶剤として
循環使用した。
(4) (3)の抽出残渣である、尿素付加体を含むメ
タノール層をカキトリ式熱交換器に送液し、50℃まで加
温し尿素付加体を分解した。
(5) (4)の熱交換器より出た液を、50℃に保った
向流分配液々抽出器に連続的に送液し、10l/時の50℃の
n−ヘキサンにて抽出した。n−ヘキサン層の溶剤を留
去回収し、残油分として低度不飽和エチルエステルを主
成分とする付加成分を得た。また、留去回収した少量の
メタノールを含むn−ヘキサンは、循環使用した。
(6) (5)の抽出残渣である尿素を含むメタノール
層は、(1)の工程の容器に連続的に送液し、循環使用
した。
以上の一連の連続循環工程を、8時間連続的に行い、8.
74kgの原料エステルより4.54kgの非付加成分および4.17
kgの付加成分を得た。原料エステル、および非付加成
分、付加成分の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーに
より測定した。その結果を第3表に示す。
実施例4 (1) メタノール40lに水12kgを加え60℃に保ちつつ
攪拌溶解した。
(2) 12l/時の流速で、(1)の溶液および1.2l/時
の流速で、n−ヘキサデカンと2,6,10,14−テトラメチ
ルペンタデカン(いずれも市販試薬)の等重量混合物を
いずれも連続的にカキトリ式熱交換器に送液し、20℃ま
で冷却して尿素付加体を形成させた。
(3) (2)の混合液を20℃に保った向流分配液々抽
出器に連続的に送液し、10l/時の流速の20℃のイソオク
タンにて抽出した。イソオクタン層の溶剤を減圧下で留
去回収し、残油分として非付加成分を得た。また留去回
収した少量のメタノールを含むイソオクタンは抽出溶剤
として循環使用した。
(4) (3)の抽出残渣である尿素付加体を含むメタ
ノール層を、カキトリ式熱交換器に送液し、60℃まで加
温して尿素付加体を分解した。
(5) (4)の熱交換器より出た液を、60℃に保った
向流分配液々抽出器に連続的に送液し、10l/時の60℃の
イソオクタンにて抽出した。イソオクタン層の溶剤を留
去回収し残油分として付加成分を得た。また留去回収し
た少量のメタノールを含むイソオクタンは抽出溶剤とし
て循環使用した。
(6) (5)の抽出残渣である尿素を含むメタノール
層は(1)の工程の容器に連続的に送液し、循環使用し
た。
以上の一連の連続循環工程を8時間連続的に行い、7.48
kgのn−ヘキサデカンと2,6,10,14−テトラメチルペン
タデカンの等量混合物より、3.72kgの非付加成分および
3.72kgの付加成分を得た。各成分のn−ヘキサデカンと
2,6,10,14−テトラメチルペンタデカンの組成比を、ガ
スクロマトグラフィーにより測定した。その結果を第4
表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一例を示す概略図である。 1:反応槽、2:抽出器 3:加熱装置、4:抽出器 5:溶剤蒸留塔、6:溶剤蒸留塔 第2図は実施例2で使用したデカンターの断面図を示す
図面である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料油と尿素を炭素数1〜3の低級アルコ
    ール又はこれと水との混合溶媒中で反応させて油分の尿
    素付加体を生成させ、反応混合物から未反応油分を炭素
    数5〜8の脂肪族炭化水素又は脂環式炭化水素からなる
    抽出溶剤により抽出分離し、残りの反応混合物中の尿素
    付加体を加熱処理により分解せしめ、分解した油分を上
    記抽出溶剤により抽出し、残存尿素の反応溶剤溶液を再
    使用することを特徴とする油分の連続式尿素付加分別
    法。
  2. 【請求項2】原料油と尿素とを反応溶剤中で反応させる
    ための反応槽1、反応混合物から未反応油分を抽出溶剤
    で抽出するための抽出器2、尿素付加体分解のための加
    熱装置3および分解した油分を抽出溶剤により抽出する
    ための抽出器4を備え、各装置を番号順に接続し、さら
    に抽出器4を反応槽1に接続して尿素と反応溶剤を繰り
    返し循環させて利用できるようにしたことを特徴とする
    油分の連続式尿素付加分別装置。
  3. 【請求項3】系全体を閉鎖系になるように接続した請求
    項2の油分の連続式尿素付加分別装置。
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