JPH0710657A - コンクリートの凝結硬化並びに強度発現の促進方法 - Google Patents

コンクリートの凝結硬化並びに強度発現の促進方法

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JPH0710657A
JPH0710657A JP18174291A JP18174291A JPH0710657A JP H0710657 A JPH0710657 A JP H0710657A JP 18174291 A JP18174291 A JP 18174291A JP 18174291 A JP18174291 A JP 18174291A JP H0710657 A JPH0710657 A JP H0710657A
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JP
Japan
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concrete
heating
cement
water
temperature
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JP18174291A
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English (en)
Inventor
Fukuo Ota
福男 太田
Shingo Ogawa
進吾 小川
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NARUTSUKUSU KK
Original Assignee
NARUTSUKUSU KK
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Publication date
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Publication of JPH0710657A publication Critical patent/JPH0710657A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/02Selection of the hardening environment
    • C04B40/0204Selection of the hardening environment making use of electric or wave energy or particle radiation
    • C04B40/0213Electromagnetic waves
    • C04B40/0218Microwaves

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】コンクリート構造物の施工期間やプレキヤスト
部材の製造期間を大幅に短縮する。 【構成】打設前後の未だ固まらないコンクリート、又は
予じめ加熱したセメントや水、骨材などの材料から混練
した直後のホツトコンクリートに、マイクロ波を照射し
て誘電加熱することにより、そのセメントの水和反応を
促進させると共に、表面に浮き出す余剰水を蒸発させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリートの凝結硬化
並びに強度発現の促進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物の施工期間やプレキ
ヤスト部材の製造期間を短縮するための方法として、従
来から蒸気養生法と余剰水の除去法が利用されており、
そのほかにセメントの粉末度を細かくしたり、或いは硬
化促進剤を添加したりする方法も公知である。
【0003】先ず、蒸気養生法は打設後の未だ固まらな
いコンクリート(通称−フレツシユコンクリート)を、
その型枠ごと密閉室内において蒸気養生することによ
り、セメントの水和反応を促進させる方法であり、これ
を更に発展させた方法として、セメントや水、骨材など
の材料をその混練前に加熱しておき、練り上がりの温度
を高く保つことにより、上記蒸気中での水和反応を一層
促進させる所謂ホツトコンクリート技術も、既に実施さ
れている。
【0004】何れにしても、セメントに水が加えられる
と、そのセメントの水和反応が始まり、水和物が生成さ
れることになる。この水和生成物では、けい酸三カルシ
ウム(3CaO・SiO2 )とけい酸二カルシウム(2
CaO・SiO2 )がその全体の約70〜80%を占
め、残る20〜30%がアルミン酸三カルシウム(3C
aO・Al2 3 )と鉄アルミン酸四カルシウム(4C
aO・Al2 3 ・Fe2 3 )であり、そのカルシウ
ムシリケート(略号C−S−H)水和物がコンクリート
の凝結硬化並びに強度発現の主役を演じるものとされて
いる。
【0004】上記セメントの水和反応速度については、
その水和時に発生する水和熱を調べることによって知る
ことができ、一般に蒸気養生温度が高ければ高い程、水
和反応速度は速くなり、早期強度の発現も促進される結
果、それだけコンクリート構造物の施工期間やプレキヤ
スト部材の製造期間が短縮されるわけである。
【0005】次に、余剰水の除去法はコンクリートを打
設しやすくすると共に、ワーカビリテイーやコンシステ
ンシーを一定に確保するため、セメントに対してその水
和反応上必要な水量のほかに加えられた多量の余剰水
を、完全に除去することにより、コンクリートの凝結硬
化並びに強度発現を促進させる方法である。
【0006】つまり、一般にコンクリートの強度は、そ
の緻密に充填されたカルシウムシリケート(略号C−S
−H)相の多ければ多い程、又毛細管空隙(略号CS)
やゲル空隙(略号GS)の少なければ少ない程、高くな
ることが知られており、そのため上記余剰水を完全に除
去すれば、コンクリートにおける上記空隙の占有体積が
小さくなって、早期強度の発現が促進されるのである。
【0007】この点、従来では上記余剰水を除去するに
当って、型枠の内面に布などを貼り付け、凝結硬化中に
あるコンクリートの表面から型枠の外部に至る水路を形
成すると共に、毛細管現象を利用して、その水路から余
剰水を抜き出したり、或いはコンクリートの表面が広い
ような場合には、その表面に浮き出す水を真空ポンプや
布、新聞紙などによって吸い取ったりしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記蒸気養
生法の場合、コンクリートの種類や部材の大きさなどが
限られているならば、その温度を一定に保つことは不可
能ではないが、あくまでも外部から蒸気によって加熱す
る方法であるため、そのコンクリートの内部中心に至る
まで均等に、且つ短時間で昇温させることは著しく困難
であり、熱効率にも劣る。
【0009】特に、上記セメントの水和反応は自然的な
化学反応であり、その反応速度が外気やその他の諸条件
にも左右され、温度依存性が大である関係上、又蒸気養
生法では前置時間を短かくすると、強度低下の原因にも
なる関係上、コンクリートの種類や部材の大きさなどが
区々変化する場合には、その脱型までの所要時間を短か
く制御・管理することができず、更に品質のバラツキも
生じやすいのであり、これが生産性や施工性を昂める上
での隘路になっている。まして、コンクリート中の余剰
水を除去することは、全く不可能である。
【0010】他方、余剰水の除去法では、逆に蒸気養生
温度をコントロールすることができない。又、上記した
何れの除去法も非常に面倒であって、その作業を実行す
るも、余剰水をコンクリートの内部中心も含む全体から
均等に、且つすばやく完全に除去することは不可能であ
り、延いてはコンクリートの表層部と内部中心との相互
間に強度差が生じ、製品次第ではその品質に重大な悪影
響を及ぼす結果となる。
【0011】更に、セメントの粉末度を細かくしたり、
或いは硬化促進剤を添加したりする方法では、その混練
後の流動性が著しく低下し、コンクリートの物性も低下
するなどの問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような諸問
題の抜本的な解決を企図しており、そのためコンクリー
トの凝結硬化並びに強度発現の促進方法として、打設前
後の未だ固まらないコンクリートを、マイクロ波加熱装
置のオーブン内に挿入セツトして、そのコンクリートに
マイクロ波を照射することにより、そのセメントの水和
反応を促進させると共に、表面に浮き出す余剰水を蒸発
させることを第1の特徴とし、
【0013】又、予じめ加熱したセメントや水、骨材、
その他の材料から混練した直後のホツトコンクリート
を、マイクロ波加熱装置のオーブン内に挿入セツトし
て、そのホツトコンクリートにマイクロ波を照射するこ
とにより、そのセメントの水和反応を促進させると共
に、表面に浮き出す余剰水を蒸発させることを第2の特
徴とするものである。
【0014】
【作用】上記第1発明の方法によれば、マイクロ波の照
射されたコンクリートは、その内部中心に至るまですば
やく、且つ均等に誘電加熱されることとなり、そのコン
クリートの種類や部材の大きさに制限を受けることな
く、又外気やその他の自然条件に左右されることもな
く、そのセメントの水和反応を効率良く促進させること
ができ、その内部中心から表面に浮き出す余剰水も、自
づと完全に蒸発させ得るのであり、そのため従来の蒸気
養生法や余剰水除去法に代るものとして、著しく効果的
であると言える。
【0015】殊更、上記第2発明の方法によれば、その
コンクリートが所謂ホツトコンクリートとして予備的に
加熱されており、これを引き続き誘電加熱するようにな
っているため、上記セメントの水和反応はますます促進
され、従来の蒸気養生法に比して、前置時間や脱型する
までの所要時間を著しく短縮でき、そのコンクリートの
種類や部材の大きさ、適用場所などが区々に変化したと
しても、その変化に容易に対処しつつ、上記時間を短か
く制御管理することもできるのであり、1日当りの生産
性や施工性を大いに昂め得ることとなる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基いて本発明を具体的に説明す
ると、図1は現場施工上好適なバツチ式マイクロ波加熱
装置を、又図2は工場生産に用いて好適なコンベヤ式マ
イクロ波加熱装置を、各々概念的に示しており、両図の
符号(11)はマグネトロンやクライストロンを発生源
とするマイクロ波発振器、(12)はそのマイクロ波に
よる加熱オーブンであり、好ましくは箱型に造形されて
いる。(13)はその発振器(11)とオーブン(1
2)とを連通接続する導波管、(14)はマイクロ波ト
ラツプ、(15)は電波吸収体、(16)は反射板、
(17)はスターラフアンである。尚、上記導波管(1
3)の途中には図外のアイソレーターやマイクロ波分配
器、パワーモニター、整合器などの各種機器が、必要に
応じて付属設置されることもある。
【0017】上記バツチ式マイクロ波加熱装置はクレー
ンや台車(図示省略)などによって、施工現場での据付
位置を自由に変えることができ、そのオーブン(12)
の内部にはトレイ又はターンテーブル(18)が設置さ
れている。他方、コンベヤ式マイクロ波加熱装置はその
オーブン(12)の内部に臨むコンベヤベルト(19)
と、これを循環回走させるための駆動源(図示省略)や
伝動プーリー(20)なども具備している。
【0018】本発明の実施に当っては、型枠(21)に
打設後の未だ固まらないコンクリート(C)を、その型
枠(21)ごと上記オーブン(12)内のトレイ若しく
はターンケーブル(18)に載置セツトするか、又はコ
ンベヤベルト(19)上に載置させつつ、そのベルト
(19)により順次連続的にオーブン(12)内へ送入
して、そのコンクリート(C)にマイクロ波を照射する
ことにより、好ましくは約50〜65℃の一定温度に達
するまで誘電加熱するのである。
【0019】そうすれば、コンクリート(C)の表層部
から内部中心に至るまで均一に、且つ瞬時に昇温作用
し、そのセメントの水和反応が速やかに行なわれて、早
期強度の発現も促進される結果となり、併せて表面に浮
き出す余剰水も自づと蒸発し、完全に除去されるのであ
る。
【0020】従って、その余剰水を除去するための特別
な付帯機器や煩らわしい作業を施す必要がなく、又却っ
てセメントの水和反応上必要な水量のほかに、多量の余
剰水を意図的に加えることにより、コンクリートを容易
に打設することができ、その一定なワーカビリテイーや
コンシステイシーの確保も容易に行なえることとなる。
更に、寒冷地や冬期におけるコンクリートの凍結防止に
も役立てることができる。
【0021】特に、上記コンクリート(C)を所謂ホツ
トコンクリートとして、そのセメントや水、骨材、その
他の材料を予じめ加熱しておき、これから混練した直後
の未だ一定な昇温状態にあるホツトコンクリートを、上
記と同様にオーブン(12)内へ挿入セツトして、やは
りマイクロ波の照射により目標温度に達するまで誘電加
熱することもでき、これによれば上記セメントの水和反
応と早期強度の発現が、ますます促進されることにな
り、そのため従来の蒸気養生を完全に省略することさえ
可能である。
【0022】この点、従来の蒸気養生法ではその前置時
間を短かくすると、強度低下の原因になると考えられて
いるが、本発明の上記ホツトコンクリートに対する誘電
加熱によれば、このような心配もなく前置時間を合理的
に短縮でき、型枠を脱型するまでの所要時間も著しく短
縮し得るのであり、更にはその時間や上記目標温度をコ
ンクリートの種類や部材の大きさなどに応じて制御管理
することも、極めて容易に行なえる。尚、上記誘電加熱
後のコンクリートをその目標温度の維持上、引き続き短
時間だけ蒸気養生することは、自由である。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明ではコンクリート
の凝結硬化並びに強度発現の促進方法として、打設前後
の未だ固まらないコンクリート(C)を、マイクロ波加
熱装置のオーブン(12)内に挿入セツトして、そのコ
ンクリート(C)にマイクロ波を照射することにより、
そのセメントの水和反応を促進させると共に、表面に浮
き出す余剰水を蒸発させるようになっているため、従来
行なわれている蒸気養生の全部又は一部を省略すること
ができ、まして余剰水の除去作業を加える必要は全然な
く、コンクリート構造物の施工期間やプレキヤスト部材
の製造期間を大幅に短縮し得る効果がある。
【0024】しかも、未だ固まらない状態のコンクリー
ト(C)にマイクロ波を照射して、その内部中心に至る
までも誘電加熱する方法であるから、全体的に強度差の
ない均一・高品質のコンクリートに仕上げることがで
き、又そのコンクリートの種類や部材の大きさ、適用場
所などが区々に変化したとしても、その変化に容易に対
処して、その加熱温度や脱型までの所要時間などを制御
管理することも可能である。
【0025】特に、請求項2の構成を採用するならば、
所謂ホツトコンクリート技術との併用により、上記作用
効果をますます昂めることができるので、一層実益大で
あると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いるバツチ式のマイクロ波加
熱装置を示す概念模式図である。
【図2】同じくコンベヤ式のマイクロ波加熱装置を示す
概念模式図である。
【符号の説明】
(11)・マイクロ波発振器 (12)・加熱オーブン (18)・トレイ又はターンテーブル (19)・コンベヤベルト (21)・型枠 (C)・・コンクリート
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリートの凝結硬化
並びに強度発現の促進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物の施工期間やプレキ
ヤスト部材の製造期間を短縮するための方法として、従
来から蒸気養生法と余剰水の除去法が利用されており、
そのほかにセメントの粉末度を細かくしたり、或いは硬
化促進剤を添加したりする方法も公知である。
【0003】先ず、蒸気養生法は打設後の未だ固まらな
いコンクリート(通称−フレツシユコンクリート)を、
その型枠ごと密閉室内において蒸気養生することによ
り、セメントの水和反応を促進させる方法であり、これ
を更に発展させた方法として、セメントや水、骨材など
の材料をその混練前に加熱しておき、練り上がりの温度
を高く保つことにより、上記蒸気中での水和反応を一層
促進させる所謂ホツトコンクリート技術も、既に実施さ
れている。
【0004】何れにしても、セメントに水が加えられる
と、そのセメントの水和反応が始まり、水和物が生成さ
れることになる。この水和生成物では、けい酸三カルシ
ウム(3CaO・SiO2 )とけい酸二カルシウム(2
CaO・SiO2 )がその全体の約70〜80%を占
め、残る20〜30%がアルミン酸三カルシウム(3C
aO・Al2 3 )と鉄アルミン酸四カルシウム(4C
aO・Al2 3 ・Fe2 3 )であり、そのカルシウ
ムシリケート(略号C−S−H)水和物がコンクリート
の凝結硬化並びに強度発現の主役を演じるものとされて
いる。
【0005】上記セメントの水和反応速度については、
その水和時に発生する水和熱を調べることによって知る
ことができ、一般に蒸気養生温度が高ければ高い程、水
和反応速度は速くなり、早期強度の発現も促進される結
果、それだけコンクリート構造物の施工期間やプレキヤ
スト部材の製造期間が短縮されるわけである。
【0006】次に、余剰水の除去法はコンクリートを打
設しやすくすると共に、ワーカビリテイーやコンシステ
ンシーを一定に確保するため、セメントに対してその水
和反応上必要な水量のほかに加えられた多量の余剰水
を、完全に除去することにより、コンクリートの凝結硬
化並びに強度発現を促進させる方法である。
【0007】つまり、一般にコンクリートの強度は、そ
の緻密に充填されたカルシウムシリケート(略号C−S
−H)相の多ければ多い程、又毛細管空隙(略号CS)
やゲル空隙(略号GS)の少なければ少ない程、高くな
ることが知られており、そのため上記余剰水を完全に除
去すれば、コンクリートにおける上記空隙の占有体積が
小さくなって、早期強度の発現が促進されるのである。
【0008】この点、従来では上記余剰水を除去するに
当って、型枠の内面に布などを貼り付け、凝結硬化中に
あるコンクリートの表面から型枠の外部に至る水路を形
成すると共に、毛細管現象を利用して、その水路から余
剰水を抜き出したり、或いはコンクリートの表面が広い
ような場合には、その表面に浮き出す水を真空ポンプや
布、新聞紙などによって吸い取ったりしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記蒸気養
生法の場合、コンクリートの種類や部材の大きさなどが
限られているならば、その温度を一定に保つことは不可
能ではないが、あくまでも外部から蒸気によって加熱す
る方法であるため、そのコンクリートの内部中心に至る
まで均等に、且つ短時間で昇温させることは著しく困難
であり、熱効率にも劣る。
【0010】特に、上記セメントの水和反応は自然的な
化学反応であり、その反応速度が外気やその他の諸条件
にも左右され、温度依存性が大である関係上、又蒸気養
生法では前置時間を短かくすると、強度低下の原因にも
なる関係上、コンクリートの種類や部材の大きさなどが
区々変化する場合には、その脱型までの所要時間を短か
く制御・管理することができず、更に品質のバラツキも
生じやすいのであり、これが生産性や施工性を昂める上
での隘路になっている。まして、コンクリート中の余剰
水を除去することは、全く不可能である。
【0011】他方、余剰水の除去法では、逆に蒸気養生
温度をコントロールすることができない。又、上記した
何れの除去法も非常に面倒であって、その作業を実行す
るも、余剰水をコンクリートの内部中心も含む全体から
均等に、且つすばやく完全に除去することは不可能であ
り、延いてはコンクリートの表層部と内部中心との相互
間に強度差が生じ、製品次第ではその品質に重大な悪影
響を及ぼす結果となる。
【0012】更に、セメントの粉末度を細かくしたり、
或いは硬化促進剤を添加したりする方法では、その混練
後の流動性が著しく低下し、コンクリートの物性も低下
するなどの問題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような諸問
題の抜本的な解決を企図しており、そのためコンクリー
トの凝結硬化並びに強度発現の促進方法として、打設前
後の未だ固まらないコンクリートを、マイクロ波加熱装
置のオーブン内に挿入セツトして、そのコンクリートに
マイクロ波を照射することにより、そのセメントの水和
反応を促進させると共に、表面に浮き出す余剰水を蒸発
させることを第1の特徴とし、
【0014】又、予じめ加熱したセメントや水、骨材、
その他の材料から混練した直後のホツトコンクリート
を、マイクロ波加熱装置のオーブン内に挿入セツトし
て、そのホツトコンクリートにマイクロ波を照射するこ
とにより、そのセメントの水和反応を促進させると共
に、表面に浮き出す余剰水を蒸発させることを第2の特
徴とするものである。
【0015】
【作用】上記第1発明の方法によれば、マイクロ波の照
射されたコンクリートは、その内部中心に至るまですば
やく、且つ均等に誘電加熱されることとなり、そのコン
クリートの種類や部材の大きさに制限を受けることな
く、又外気やその他の自然条件に左右されることもな
く、そのセメントの水和反応を効率良く促進させること
ができ、その内部中心から表面に浮き出す余剰水も、自
づと完全に蒸発させ得るのであり、そのため従来の蒸気
養生法や余剰水除去法に代るものとして、著しく効果的
であると言える。
【0016】殊更、上記第2発明の方法によれば、その
コンクリートが所謂ホツトコンクリートとして予備的に
加熱されており、これを引き続き誘電加熱するようにな
っているため、上記セメントの水和反応はますます促進
され、従来の蒸気養生法に比して、前置時間や脱型する
までの所要時間を著しく短縮でき、そのコンクリートの
種類や部材の大きさ、適用場所などが区々に変化したと
しても、その変化に容易に対処しつつ、上記時間を短か
く制御管理することもできるのであり、1日当りの生産
性や施工性を大いに昂め得ることとなる。
【0017】
【実施例】以下、図面に基いて本発明を具体的に説明す
ると、図1は現場施工上好適なバツチ式マイクロ波加熱
装置を、又図2は工場生産に用いて好適なコンベヤ式マ
イクロ波加熱装置を、各々概念的に示しており、両図の
符号(11)はマグネトロンやクライストロンを発生源
とするマイクロ波発振器、(12)はそのマイクロ波に
よる加熱オーブンであり、好ましくは箱型に造形されて
いる。(13)はその発振器(11)とオーブン(1
2)とを連通接続する導波管、(14)はマイクロ波ト
ラツプ、(15)は電波吸収体、(16)は反射板、
(17)はスターラフアンである。尚、上記導波管(1
3)の途中には図外のアイソレーターやマイクロ波分配
器、パワーモニター、整合器などの各種機器が、必要に
応じて付属設置されることもある。
【0018】上記バツチ式マイクロ波加熱装置はクレー
ンや台車(図示省略)などによって、施工現場での据付
位置を自由に変えることができ、そのオーブン(12)
の内部にはトレイ又はターンテーブル(18)が設置さ
れている。他方、コンベヤ式マイクロ波加熱装置はその
オーブン(12)の内部に臨むコンベヤベルト(19)
と、これを循環回走させるための駆動源(図示省略)や
伝動プーリー(20)なども具備している。
【0019】本発明の実施に当っては、型枠(21)に
打設後の未だ固まらないコンクリート(C)を、その型
枠(21)ごと上記オーブン(12)内のトレイ若しく
はターンケーブル(18)に載置セツトするか、又はコ
ンベヤベルト(19)上に載置させつつ、そのベルト
(19)により順次連続的にオーブン(12)内へ送入
して、そのコンクリート(C)にマイクロ波を照射する
ことにより、好ましくは約50〜65℃の一定温度に達
するまで誘電加熱するのである。
【0020】そうすれば、コンクリート(C)の表層部
から内部中心に至るまで均一に、且つ瞬時に昇温作用
し、そのセメントの水和反応が速やかに行なわれて、早
期強度の発現も促進される結果となり、併せて表面に浮
き出す余剰水も自づと蒸発し、完全に除去されるのであ
る。
【0021】つまり、マイクロ波加熱によって上記水和
反応の促進と、余剰水の除去とを一挙に行なうことがで
きる。マイクロ波加熱は熱伝導方式と異なって、水分子
の振動による内部摩擦熱であるため、コンクリート
(C)における外部と内部との上昇温度差が極めて少な
く、脱水率も一様になるほか、加熱所要時間も著しく短
縮されるのである。
【0022】従って、その余剰水を除去するための特別
な付帯機器や煩らわしい作業を施す必要がなく、又却っ
てセメントの水和反応上必要な水量のほかに、多量の余
剰水を意図的に加えることにより、コンクリートを容易
に打設することができ、その一定なワーカビリテイーや
コンシステイシーの確保も容易に行なえることとなる。
更に、寒冷地や冬期におけるコンクリートの凍結防止に
も役立てることができる。
【0023】特に、上記コンクリート(C)を所謂ホツ
トコンクリートとして、そのセメントや水、骨材、その
他の材料を予じめ加熱しておき、これから混練した直後
の未だ一定な昇温状態にあるホツトコンクリートを、上
記と同様にオーブン(12)内へ挿入セツトして、やは
りマイクロ波の照射により目標温度に達するまで誘電加
熱することもでき、これによれば上記セメントの水和反
応と早期強度の発現が、ますます促進されることにな
り、そのため従来の蒸気養生を完全に省略することさえ
可能である。
【0024】この点、従来の蒸気養生法ではその前置時
間を短かくすると、強度低下の原因になると考えられて
いるが、本発明の上記ホツトコンクリートに対する誘電
加熱によれば、このような心配もなく前置時間を合理的
に短縮でき、型枠を脱型するまでの所要時間も著しく短
縮し得るのであり、更にはその時間や上記目標温度をコ
ンクリートの種類や部材の大きさなどに応じて制御管理
することも、極めて容易に行なえる。尚、上記誘電加熱
後のコンクリートをその目標温度の維持上、引き続き短
時間だけ蒸気養生することは、自由である。
【0025】本発明の技術的効果を確認するために実験
したので、これに基いて本発明を具体的に説明すると、
次の通りである。
【0026】<実験の概要>先づ、加熱基本特性を調べ
るために使用したモルタルの調合を表1に、本実験に供
したコンクリートの調合を表2に各々示す。その表2の
調合例NO.1〜NO.4から明白なように、本実験は
通常AE剤を使用したフレッシュコンクリートのほか、
高性能AE減水剤としてナフタリン系1種類と、ポリカ
ルホン酸系2種類を使用したフレッシュコンクリートに
ついて行なった。後述の表3に示す通り、本発明と比較
対照するために、従来の蒸気養生法でも実験した。尚、
上記調合例における細骨材としては山砂(比重2.5
5)を、粗骨材としては木曽川産の砕石混合川砂利(比
重2.60)を使用すると共に、その粗骨材の最大寸法
を20mmに選定した。
【表1】
【表2】
【0027】又、本実験では最大出力1.25kwのバ
ツチ式マイクロ波加熱装置を2台連結して用いた。その
加熱装置の規格は次の通りである。マイクロ波出力:0
〜1.25kw連続可変(×2)、発振周波数:2.5
GHz、所要電力:AC200V.30A(×2)、加
熱処理方法:バツチ式誘電加熱方式、アプリケーター内
寸法:940×900×800mm、アプリケーター内
仕様:ターンテーブル方式、許容積載重量:約20kg
【0028】尚、アプリケーター内からパワーユニツト
部への逆反射波の進入及び過熱防止のため、流量毎分5
リットル、流量圧2〜3kg/cm2 の水を循環させ
る。
【0029】更に、マイクロ波による上記コンクリート
の加熱方法としては、プロクター針の貫入抵抗による硬
化速度試験に用いるASTMC403に定められている
容器基準を満たす直径18cm、高さ20cmのプラス
チツク容器に入れて、加熱装置のオーブン内で加熱養生
した。コンクリートの内部温度を測定するために、温度
センサー(直径0.5mm、耐熱限界温度800℃のク
ロメルアルメル)を容器の中間高さ位置(高さ10c
m)で、且つ円周面から1cmだけ中心方向へ偏倚した
1点と、その容器の中心点との2個所に埋め込んだ。
【0030】そして、そのマイクロ波加熱の時期や形
態、条件については、表3の実施例A〜Eに示す5種類
を行なった。つまり、フレッシュコンクリートの初期硬
化開始時期を(1)打設直後から始発時前まで、(2)
始発時から終結時まで、(3)終結時以降の3段階に分
けた場合、本実験ではその(1)と(2)に相当する時
期に加熱を行なう。表3の実施例A、B並びにCは上記
(1)に相当する時期での加熱を意味し、実施例D並び
にEは同じく(2)に相当する時期での加熱を意味す
る。尚、表3の比較例は従来の蒸気養生による加熱方法
である。
【表3】
【0031】<実験結果とその考察>マイクロ波加熱に
よるフレッシュモルタルの内部温度上昇程度を調べるた
めに、加熱エネルギー(E:kw・h/m3 )と上昇温
度(T:℃)との関係を求めた。茲で言う加熱エネルギ
ー(E)の単位は、加熱物における単位量当りのマイク
ロ波出力(kw)に加熱時間を乗じたkw・h/m3
示す。
【0032】図3は打設直後のモルタル(フレッシュモ
ルタル)に、連続してマイクロ波加熱を行なったE−T
関係(加熱エネルギーとモルタルの上昇温度との関係)
を示している。そして、この図3によればモルタルの上
昇温度(T)は、その60℃までは水セメント比(W/
C)に拘らず、加熱エネルギー(E)とほぼ一定の関係
にあるが、60℃を越えると調合による差が大きくな
り、水セメント比(W/C)が小さくなる程大きな加熱
エネルギー(E)を必要とすることが判明した。
【0033】上記図3には30℃から60℃までのモル
タル上昇温度(T)と、加熱エネルギー(E)との回帰
式:T(℃)=3E(kw・h/m3 )+25(但し、
T=30℃〜60℃)や、モルタル中の水量と同量の水
単位のE−T関係も併せ示してある。その結果、図3に
よればモルタルの内部温度上昇に必要なマイクロ波加熱
エネルギー(E)は、水単位の温度上昇に必要なエネル
ギーとほぼ同等であることも判明する。
【0034】マイクロ波による連続加熱を行なった場合
におけるコンクリート内部の温度上昇速度を調べた。図
4はコンクリート容量15リットルの内部上昇温度と加
熱時間を示している。その図4には同一条件のもとで行
なった従来の蒸気養生法による結果も、比較対照のため
に併示してある。
【0035】図4によれば、本実験において設定した加
熱上限養生温度60℃までの到達時間は約10分、加熱
エネルギー(E)は約13kw・h/m3 であり、蒸気
養生法でのそれに比して、著しく短時間で足りることが
明らかである。
【0036】しかし、このような急速加熱を行なうと、
雰囲気湿度が100%に近い蒸気養生法と異なり、コン
クリート中の水分が加熱によって急速に蒸発することが
予測される。そこで、雰囲気湿度約65%の条件下で、
マイクロ波加熱を行なった場合におけるモルタルの脱水
率(%)と加熱エネルギー(E)との関係を調べた。そ
の結果を図5に示す。
【0037】その図5によれば、急速加熱した場合にお
けるモルタル並びにコンクリートの脱水率は、加熱エネ
ルギー(E)が10kw・h/m3 以下の時、0〜5%
以内にとどまるが、その加熱エネルギー(E)が13k
w・h/m3 として、モルタルの内部温度が60℃を越
える程になると、急速に脱水作用が活発化し、水単位の
脱水率と大きな差異を生ずる。
【0038】このことから、上記図4に示すような低湿
度の雰囲気中において連続加熱を行なうと、その加熱に
よる多量の脱水が予測されるため、図5の結果に基い
て、供試体のコンクリートをビニールシートでの被覆に
より、その雰囲気湿度を高くし、加熱エネルギー(E)
が5〜7kw・h/m3 の範囲に定まるように、60℃
までマイクロ波加熱した場合におけるコンクリートの内
部温度上昇曲線を図6に、又これとの比較対照に資する
ため、同一条件のもとで蒸気養生したコンクリートの内
部温度上昇曲線を図7に各々示す。
【0039】その図6と図7との比較から明白な通り、
マイクロ波加熱によれば加熱時間(両図中では養生時間
と表示してある。)が約1時間で、60℃にまで到達
し、従来の蒸気養生法に比して、その加熱時間を約30
分だけ短縮することができる。
【0040】従来の蒸気養生やその他の熱伝導方式によ
る加熱と、本発明のマイクロ波照射による加熱との大き
な相違点は、コンクリート内部温度の均一性にある。
【0041】このことを確認するために、直径10×2
0cmの円筒型コンクリートを供試体として、上記図4
と同一条件のもとで急速加熱した場合におけるコンクリ
ートの内部上昇温度分布を調べた結果を図8、9に示
す。その図8は供試体の直径方向に沿う温度分布であ
り、図9は同じく高さ方向に沿う温度分布である。
【0042】図8によれば、マイクロ波加熱の場合、上
昇温度に拘らずコンクリートの内部温度がほぼ均一に上
昇してゆくに反し、蒸気養生の場合には、上記供試体の
表層部が設定温度60℃近くの高温になっても、その内
部中心は未だ打設時の温度と同程度であり、かなり不均
一になっていることが明白である。
【0043】又、図9によれば、上記供試体における高
さ方向での上昇温度分布にはバラツキがあると雖も、そ
の供試体の底面がやや低く、頂面に近づく程徐々に高く
なる傾向が看取される。但し、平均上昇温度に拘らず、
表面から約2cmまでの温度が中央部に比して低く表わ
れているが、これは測定時の放熱による誤差であると思
われる。
【0044】要するに、上記実験結果に徴し、マイクロ
波加熱を行なう場合、約60〜65℃までの加熱範囲で
ある限り、コンクリート中の脱水を防ぐ適当な方法さえ
講じれば、仮令急速加熱したとしても、そのコンクリー
トの内部に不均質性を生ずるおそれがないと言える。
【0045】上記のように、マイクロ波の照射により急
速加熱を行なっても、供試体としてのコンクリート内部
温度は均一に上昇することが確認できたので、次にその
供試体であるコンクリートを脱水防止のため、ビニール
カバーにより被覆した状態のもとで急速加熱し、その凝
結硬化速度を調べた。尚、本発明との比較上、凝結促進
養生を行なわない自然凝結硬化の場合と、従来の蒸気養
生を行なった凝結硬化の場合も併せて調べた。
【0046】図10はその実験結果としての自然凝結硬
化速度を、図11は同じく蒸気養生による凝結促進効果
を、更に図12はマイクロ波加熱による凝結促進効果を
各々示している。
【0047】上記図4と図10〜12を総合精査するな
らば、マイクロ波を約10分間照射して連続加熱した場
合、従来のAE剤を使用したコンクリート(表2の調合
例NO.1参照)の凝結促進効果は、約4.5時間に亘
って蒸気養生した場合のそれと同等であることが明らか
である。
【0048】この点、高性能AE減水剤を使用したコン
クリート(表2の調合例NO.2〜NO.4参照)の凝
結促進効果は、その減水剤の種類によって相当異なる。
即ち、ナフタリン系高性能AE減水剤を使用した表2の
調合例NO.2では、マイクロ波加熱による凝結促進効
果が蒸気養生によるそれに比してかなり大きい。又、ポ
リカルホン酸系高性能AE減水剤を使用した表2の調合
例NO.3並びにNO.4では、その凝結結促進効果が
逆に蒸気養生によるそれに比して小さい。
【0049】しかし、この種ポリカルホン酸系高性能A
E剤を使用したコンクリートのマイクロ波加熱による凝
結促進効果は、自然凝結硬化の場合に比し、その始発並
びに終結の時間について何れも約3時間だけ短縮してい
ることが明らかであり、それにもましてマイクロ波加熱
によれば、上記のように蒸気養生法と異なって、全体的
に均一なコンクリートの内部温度を確保できるため、依
然として有利であることに変りがない。
【0050】更に、上記表3ではマイクロ波加熱の時期
や形態、条件などについて、各種実施例を挙げたが、そ
の加熱時期(練り置き時間)と凝結促進効果との相関々
係に言及すれば、表3の実施例AとBに示す練り置き3
0分の場合が、最も大きな凝結促進効果を得ることがで
きる。
【0051】同じく表3の実施例C〜Eに示すような練
り置き時間が2時間以上の場合では、通常のAE剤を使
用したコンクリート(表2の調合例NO.1)とポリカ
ルホン酸系AE減水剤を使用したコンクリート(表2の
調合例NO.3と4)との凝結硬化速度はほぼ同等にな
り、又蒸気養生による場合との差異も見られなくなる。
これらの原因としては、水和反応がかなり進行している
からであると考えられる。
【0052】以上のように、本実験の結果によれば、マ
イクロ波加熱によるコンクリートの凝結促進効果は、そ
の表2の調合例NO.2に示すナフタリン系高性能AE
剤を使用したコンクリートにおいて、特に顕著であると
言える。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明ではコンクリート
の凝結硬化並びに強度発現の促進方法として、打設前後
の未だ固まらないコンクリート(C)を、マイクロ波加
熱装置のオーブン(12)内に挿入セツトして、そのコ
ンクリート(C)にマイクロ波を照射することにより、
そのセメントの水和反応を促進させると共に、表面に浮
き出す余剰水を蒸発させるようになっているため、従来
行なわれている蒸気養生の全部又は一部を省略すること
ができ、まして余剰水の除去作業を加える必要は全然な
く、コンクリート構造物の施工期間やプレキヤスト部材
の製造期間を大幅に短縮し得る効果がある。
【0054】しかも、未だ固まらない状態のコンクリー
ト(C)にマイクロ波を照射して、その内部中心に至る
までも誘電加熱する方法であるから、全体的に強度差の
ない均一・高品質のコンクリートに仕上げることがで
き、又そのコンクリートの種類や部材の大きさ、適用場
所などが区々に変化したとしても、その変化に容易に対
処して、その加熱温度や脱型までの所要時間などを制御
管理することも可能である。
【0055】特に、請求項2の構成を採用するならば、
所謂ホツトコンクリート技術との併用により、上記作用
効果をますます昂めることができるので、一層実益大で
あると言える。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】追加
【補正内容】
【図3】加熱エネルギーとモルタルの上昇温度との関係
を示すグラフである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】追加
【補正内容】
【図4】マイクロ波加熱によるコンクリートの内部上昇
温度を示すグラフである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】追加
【補正内容】
【図5】マイクロ波加熱による脱水率を示すグラフであ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】追加
【補正内容】
【図6】マイクロ波加熱によるコンクリートの内部上昇
温度を示すグラフである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】追加
【補正内容】
【図7】蒸気養生によるコンクリートの内部上昇温度を
示すグラフである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】供試体直径方向のコンクリート内部上昇温度分
布を示すグラフである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図9
【補正方法】追加
【補正内容】
【図9】供試体高さ方向のコンクリート内部上昇温度分
布を示すグラフである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図10
【補正方法】追加
【補正内容】
【図10】自然凝結硬化速度を示すグラフである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図11
【補正方法】追加
【補正内容】
【図11】蒸気養生による凝結促進効果を示すグラフで
ある。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図12
【補正方法】追加
【補正内容】
【図12】マイクロ波加熱による凝結促進効果を示すグ
ラフである。
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】追加
【補正内容】
【図3】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】追加
【補正内容】
【図4】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】追加
【補正内容】
【図5】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】追加
【補正内容】
【図6】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】追加
【補正内容】
【図7】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】追加
【補正内容】
【図9】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】追加
【補正内容】
【図10】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】追加
【補正内容】
【図11】
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】追加
【補正内容】
【図12】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】打設前後の未だ固まらないコンクリート
    を、マイクロ波加熱装置のオーブン内に挿入セツトし
    て、そのコンクリートにマイクロ波を照射することによ
    り、そのセメントの水和反応を促進させると共に、表面
    に浮き出す余剰水を蒸発させることを特徴とするコンク
    リートの凝結硬化並びに強度発現の促進方法。
  2. 【請求項2】予じめ加熱したセメントや水、骨材、その
    他の材料から混練した直後のホツトコンクリートを、マ
    イクロ波加熱装置のオーブン内に挿入セツトして、その
    ホツトコンクリートにマイクロ波を照射することによ
    り、そのセメントの水和反応を促進させると共に、表面
    に浮き出す余剰水を蒸発させることを特徴とするコンク
    リートの凝結硬化並びに強度発現の促進方法。
JP18174291A 1991-06-25 1991-06-25 コンクリートの凝結硬化並びに強度発現の促進方法 Pending JPH0710657A (ja)

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