JPH07105577A - 光記録媒体成形用スタンパーの製造方法 - Google Patents

光記録媒体成形用スタンパーの製造方法

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JPH07105577A
JPH07105577A JP24942093A JP24942093A JPH07105577A JP H07105577 A JPH07105577 A JP H07105577A JP 24942093 A JP24942093 A JP 24942093A JP 24942093 A JP24942093 A JP 24942093A JP H07105577 A JPH07105577 A JP H07105577A
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master
film
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Takeshi Santo
剛 三東
Hitoshi Yoshino
斉 芳野
Hirofumi Kamitakahara
弘文 上高原
Toshiya Yuasa
俊哉 湯浅
Hiroyuki Sugata
裕之 菅田
Naoki Kushida
直樹 串田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタンパーの電鋳工程や研磨工程に於けるマ
スタースタンパーと導電化膜の剥離を防止し高品質なス
タンパーを得る。 【構成】 表面に光記録媒体用のプリフォーマットパタ
ーンを有するマスタースタンパーの表面に導電化膜を形
成した後該導電化膜上に電鋳膜を形成し次いで該導電化
膜と該電鋳膜とを一体として該マスタースタンパーから
剥離することによって光記録媒体成形用のスタンパーを
製造する方法において、該マスタースタンパーとして、
該マスタースタンパー表面のプリフォーマット形成領域
以外の領域に導電化膜との密着性を向上させる表面処理
を施したマスタースタンパーを用いることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体用スタンパー
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種情報の記録には、磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気材料、各種半導体メモリー等
が主として用いられてきた。この様な磁気メモリー、半
導体メモリーは情報の書き込み及び読み出しが容易に行
えるという利点はあるが、反面、情報の内容を容易に改
ざんされたり、また高密度記録ができないという問題点
があった。かかる問題点を解決するために、多種多様の
情報を効率良く取り扱う手段として、光記録媒体による
光学的情報記録方法が提案され、そのための記録媒体、
記録再生装置が提案されている。かかる情報記録担体と
しての光記録媒体は、一般にレーザー光を用いて光記録
媒体上の光記録層の一部を揮散させるか、反射率の変化
を生じるさせるか、あるいは変形を生じさせて、光学的
な反射率や透過率の差によって情報を記録し、あるいは
再生を行っている。この場合、光記録層は情報を書き込
み後、現像処理などの必要がなく、「書いた後に直読す
る」ことのできる、いわゆるDRAW(ダイレクト リ
ード アフター ライト)媒体であり、高密度記録が可
能であり、また追加書き込みも可能であることから、情
報の記録・保存媒体として有効である。
【0003】ところで光記録媒体用基板には、光学的に
再生可能な様に基板の主表面に対して凹状或いは凸状に
形成されたトラッキングトラックやコード化された情
報、即ちプリフォーマットが形成されているのが一般的
である。
【0004】そしてこのようなプリフォーマットを有す
る基板の製造方法としては、プリフォーマットに対応す
る幾何学的なパターンもしくはプリフォーマットに対応
する光学的なパターン、即ちプリフォーマットパターン
を備えたスタンパーやフォトマスクを用いたコンプレッ
ション法、押出し成形法、キャスティング法や2P法な
どが挙げられる。
【0005】そして上記のプリフォーマットパターンを
有するスタンパーは、図7に示す様に表面にプリフォー
マットパターンに対応するパターンを有するオリジナル
型のレプリカを作成して、それをマスタースタンパー7
1となし、そのマスタースタンパー上に導電化膜72を
形成した後電鋳膜73を形成し、該導電化膜と該電鋳膜
とを一体としてマスタースタンパーから剥離してスタン
パー74とする方法が一般的である。
【0006】そして又オリジナル型から、マスタースタ
ンパー、即ちレプリカを量産する方法として、オリジナ
ル型の表面に未硬化の光硬化性樹脂〔以下2P(ho
toolymer)と略〕を滴下し、ガラス基板やプ
ラスチック基板と重ね合わせ、展伸させた後、2Pを硬
化させる方法が知られている。
【0007】しかしこの方法によって得られるマスター
スタンパーを用いて、スタンパーを作成する場合、硬化
した2P上に導電化膜を施すことになるが、2Pと導電
化膜(例えばNi膜)との密着性が十分でないという問
題点があった。
【0008】即ち導電化膜が形成されたマスタースタン
パーは図8に示す様に、電鋳装置に取り付けられて電鋳
液中で電鋳が施され、又この様にして形成される電鋳膜
の表面はスタンパーの裏面となることから、鏡面研磨が
施される。そして上記した電鋳工程や研磨工程に於て、
マスタースタンパーと導電化膜との密着性が不十分であ
ると、マスタースタンパーと導電化膜との間に電鋳液や
研磨液が浸入し、スタンパーのプリフォーマットが侵さ
れてしまうことがあり、スタンパー製造の歩留りが低下
するという問題があり、特にこの問題はマスタースタン
パーの平面形状が円形でなく矩形状(正方形を含む)で
ある場合に顕著である。なおマスタースタンパーの平面
形状が矩形状の場合にマスタースタンパーと導電化膜と
の剥離が生じ易い理由は明らかでないが、矩形状のマス
タースタンパー上に電鋳膜が形成された際の該電鋳膜の
内部応力の作用する方向が不均一となり電鋳膜の一部に
歪が集中し易くなるためであると考えられる。
【0009】一方、マスタースタンパーと導電化膜の密
着力が強すぎると、電鋳膜表面の研磨工程終了後に電鋳
膜及び導電化膜をマスタースタンパーから剥離するとき
に2P内で凝集破壊が生じ、スタンパー表面に樹脂が付
着してしまいスタンパーへのオリジナル型のプリフォー
マットパターンの精密転写が困難となるという問題が有
り、高品質なスタンパを生産性良く製造するうえでマス
タースタンパーと、導電化膜の密着力の制御は重要な技
術課題であった。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は上記問題
点に鑑みなさたものであって、スタンパーにプリフォー
マットを精密に転写することができると共に電鋳工程や
研磨工程に於て導電化膜がマスタースタンパーから剥離
することのない様に、マスタースタンパーへの導電化膜
の密着力を制御でき、高品質なスタンパーを生産性良く
得ることのできる光記録媒体成形用スタンパーの製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の光記録媒体
成形用のスタンパーの製造方法は、表面に光記録媒体用
のプリフォーマットに対応するプリフォーマットパター
ンを有するマスタースタンパーの表面に導電化膜を形成
した後該導電化膜上の電鋳膜を形成し次いで該導電化膜
と該電鋳膜とを一体として該マスタースターンパーから
剥離することによって光記録媒体成形用のスタンパーを
製造する方法において、該マスタースタンパーとして、
該マスタースタンパー表面のプリフォーマット形成領域
以外の領域に導電化膜との密着性を向上させる表面処理
を施したマスタースタンパーを用いることを特徴とする
ものである。
【0012】又本発明の光記録媒体成形用スタンパーの
製造方法は、表面に光記録媒体用のプリフォーマットに
対応するプリフォーマットパターンを有するマスタース
タンパーの表面に導電化膜を形成した後該導電化膜上に
電鋳膜を形成し次いで該導電化膜と該電鋳膜とを一体と
して該マスタースタンパーから剥離することによって光
記録媒体成形用のスタンパーを製造する方法において、
該マスタースタンパー表面に該導電化膜を形成する工程
が、該マスタースタンパーをスパッタリング装置のチャ
ンバー内に配置する工程、該マスタースタンパー表面の
プリフォーマット形成領域をマスクで被覆した後該マス
タースタンパー表面の該マスクで被覆されていない領域
を逆スパッタし、次いで該マスタースタンパー表面の逆
スパッタされた領域に第1導電化膜を形成する工程、該
チャンバーの減圧状態を解除し該マスクを該マスタース
タンパー上から除去する工程、及び該マスタースタンパ
ーのプリフォーマット形成領域を含む表面に第2導電化
膜を形成する工程の各工程を有することを特徴とするも
のである。
【0013】次に本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。
【0014】図1は本発明に係るスタンパーの製造方法
の一実施態様に於ける導電化膜の成膜に適用されるスパ
ッタ装置の概略断面図である。
【0015】同図1に示した様にスパッタ装置のチャン
バー10には、カソード電極となるバッキングプレート
11上に、導電化膜の材料を供給するターゲット12が
設けられ、又該バッキングプレート11には直流電源1
3が接続され、該ターゲットに所定のスパッタリングパ
ワーが与えられる様に構成されている。
【0016】又該チャンバー内の該ターゲットに対向す
る位置には、導電化膜の形成されるマスタースタンパー
14が電極を兼ねたホルダー15に保持され、該ホルダ
ー15には交流電源16が接続され、該マスタースタン
パーに所定のスパッタリングパワーが与えられるように
構成されている。ここで用いたマスタースタンパーは、
図2に示す様に、オリジナル型から転写されたプリフォ
ーマットパターン17を表面に有する2P層18を基板
17上に具備したマスタースタンパーとした。
【0017】そしてこのスパッタリング装置を用いて該
マスタースタンパー14の表面に導電化膜を形成する方
法としては、真空ポンプ19でチャンバー10内を真空
排気した後、該チャンバー内に導入管20からArガス
を導入し、且つターゲット12にスパッタパワーを印加
することによって、該ターゲットがスパッタされそれに
よってマスタースタンパー表面に導電化膜を成膜するこ
とがきる。
【0018】そして本発明に於ては、マスタースタンパ
ー表面に上記の方法によって導電化膜の成膜を行う前
に、マスタースタンパー表面のプリフォーマットが形成
されている領域以外の領域(図3の31)に導電化膜と
の密着性を向上させる表面処理を行うことが好ましい。
即ち図3はマスタースタンパー13の平面図であって、
表面に4枚の光カード用のプリフォーマットパターン3
2が設けられている。そしてこのプリフォーマットパタ
ーン32の形成されている領域以外の領域31に導電化
膜との密着性を向上させる様な表面処理を施すことによ
って導電化膜成膜後の電鋳工程や電鋳膜の研磨工程等の
湿式工程に於てもマスタースタンパーと導電化膜界面に
電鋳液や研磨液が浸入するのを防止でき、又プリフォー
マットパターンの形成領域に於ては最終的に導電化膜と
電鋳膜とを一体としてマスタースタンパーから剥離する
場合にも、2P層の凝集破壊によってスタンパー表面の
プリフォーマットパターン転写領域に2Pが付着してプ
リフォーマットパターンの転写精度を低下させることも
なく、高品質なスタンパーを得ることができるものであ
る。
【0019】そして本実施態様に於てマスタースタンパ
ーの領域31の導電化膜との密着性を向上させる様な表
面処理の方法としては、図1に示す様にマスタースタン
パーのプリフォーマットパターン形成領域をマスク33
で被覆した後チャンバー内を真空排気し、次いでArガ
スをチャンバー内に導入し、そして交流電源16を用い
て、マスタースタンパー表面の領域をスパッタする方
法、即ち逆スパッタを行う方法は、導電化膜の成膜と同
一の装置を用いて行うことができ、効率的であるという
点で好ましいものである。
【0020】この時にマスタースタンパーのプリフォー
マットパターンの形成領域が逆スパッタされるのを防ぐ
ためのマスクとしては、プリフォーマット領域全面を覆
う大きさがあり、逆スパッタから保護できるものであれ
ばステンレス、アルミ、鉄などの金属材料などいずれの
材料でも用いることができる。
【0021】繰り返しマスクを使用する為の耐久性と、
逆スパッタによる温度上昇による寸法安定性、価格を考
慮するとステンレスが望ましい。更にマスク31は逆ス
パッタ時の温度上昇によりマスクに歪みや反りが発生
し、マスクとスタンパ原盤の間にすき間があきマスター
スタンパーのプリフォーマット形成領域がスパッタされ
ることのない様に10mm厚程度のステンレスなどの金
属板を熱アニーリングした後、削り出しにより箱型に作
製したマスクが特に好ましいものである。又マスクの外
周部はスタンパ原盤の外周部への逆スパッタムラ(放電
集中)を低減させる為にテーパーをつける事は好ましい
ものである。
【0022】また更に放電集中を防ぐ目的でマスタース
タンパーの設置されているホルダー15とマスク31の
間をアース線で結んでも構わない。
【0023】特に、マスタースタンパーが2Pによりプ
リフォーマットパターンが形成されたものであり、2P
用の注入孔、排出孔が設けられているガラス基板の場合
には、逆スパッタ時の放電集中と、プリフォーマットパ
ターン部と外周部とで温度差が発生し注入孔、排出孔を
きっかけにガラス基板の欠けや割れが発生しやすいの
で、マスク3はプリフォーマットパターン部の他に注入
孔、排出孔部を覆うものが望ましい。
【0024】又本実施態様に於て、逆スパッタの条件と
しては、例えばマスタースタンパーの逆スパッタを施す
領域の面積によっても異なるが、逆スパッタ領域の面積
が例えば、300〜400mm2 の場合、下記の条件で
逆スパッタする事で、マスタースタンパーと導電化膜と
の密着性を適度に向上させることができ好ましい。 ・到達真空度:10-2Pa以下、特に10-3Pa以下 ・Arガス圧:10-2〜10Pa、特に0.5〜2Pa ・放電パワー:0.1〜10kW、特に0.5〜1.0
kW ・時間:10秒〜30分、特に5〜15分 ・マスタースタンパーの回転速度:0〜100rpm、
特に5〜15rpm
【0025】なお、逆スパッタをオン−オフ−オンと複
数回に分けて行うこと、即ち例えば10分間の逆スパッ
タであれば5分逆スパッタ−5分放電中止−5分逆スパ
ッタとして連続して長時間のスパッタを行わない様にす
ることは、逆スパッタ時のマスタースタンパーの温度上
昇を緩和させるうえで好ましいものである。
【0026】この様にして領域31の表面処理を行った
後マスタースタンパーの表面のマスクを除去し次いで、
前記した様に導電化膜の成膜を行うが、マスクを除去す
るためにチャンバーの減圧を解除し、マスタースタンパ
ーの表面処理面を大気にさらす必要がある場合には、導
電化膜の成膜工程として、減圧を行う前に図4に示す様
にマスタースタンパーの表面処理面にスパッタによっ
て、第1導電化膜41を形成し、その後減圧状態を解除
して、マスク31をマスタースタンパー14上から除去
し、次いで再びチャンバー内部を真空排気した後、Ar
ガスを導入しターゲット12にスパッタパワーを印加し
て第2導電化膜42を形成する工程を経ることが好まし
い。
【0027】即ちかかる工程を採る事によって、逆スパ
ッタによって活性化された面を保護でき、導電化膜との
優れた密着性をもたらす逆スパッタした面の特性がチャ
ンバー内部へのエアーのリークによって損なわれること
がなく好ましい。
【0028】ところで上記した様に導電化膜を2段階で
形成する場合、第1導電化膜及び第2導電化膜の膜厚及
びスパッタ条件としてはマスタースタンパー上に最終的
に形成される導電化膜の応力が極力小さくなる様に設定
されるが、具体的には例えば、第1導電化膜の厚さを1
0〜1000Å程度、第2導電化膜の厚さを100〜5
000Åとし、そしてスパッタ条件として、真空到達度
を10-2Pa以下、特には10-3Pa以下とし、Arガ
ス圧を0.01〜10Pa、特に0.5〜2Pa放電パ
ワー0.1〜10kW、特に0.3〜1.5kW、時間
5〜30分、特に7〜15分、そしてマスタースタンパ
ーの回転数0〜100rpm、特に5〜15rpmとし
て成膜することで膜応力の小さい導電化膜を成膜するこ
とができる。
【0029】ところで、上記した本実施態様に於ては領
域31が2P層である場合について述べたが、本発明は
これに限定されず図5(a)に示す様にプリフォーマッ
トパターンが2P層の端部近くまで形成されている場合
には図5(b)の通り基板17を2P層よりも大きくす
ると共に2P層全体をマスクで被覆して、マスタースタ
ンパーの基板表面を導電化膜との密着性を向上させる処
理を施すようにすることによっても同様の効果を奏する
ものである。そしてこの場合にも、マスクの除去にチャ
ンバーのリークが必要な時は、前記した様にリークに先
立って密着性向上の為の処理面を第1導電化膜で被覆し
た後、チャンバーをリークしたマスクを除去し次いで再
びスパッタして、第2導電化膜を成膜することが好まし
い。
【0030】なお図3及び図5に於て、本発明に係るマ
スタースタンパー表面の領域31としては4個の光カー
ド用プリフォーマットパターン全てを囲む領域をプリフ
ォーマットパターン形成領域として、この領域外を表面
処理を施す領域として説明したが、この他に例えば図6
の様に各々のプリフォーマットパターン部32及びその
近傍を除く領域全てを表面処理領域としてもよい。
【0031】そして又本発明に於て、マスタースタンパ
ーのプリフォーマットパターン部と表面処理部31との
間隔は少なくとも5mm以上、特に10mm以上とする
ことが好ましい。即ちマスタースタンパーからスタンパ
ーを剥離する際に表面処理部に於てマスタースタンパー
の凝集破壊が生じた時にも、その影響がスタンパーのプ
リフォーマットパターン転写部に及ぶ事を防止できる。
【0032】ところで本発明に於て導電化膜との密着性
を向上させる手段として、逆スパッタ以外にコロナ放電
等によって処理面をプラズマに晒して表面改質を行う方
法等も用いることができる。
【0033】更に又本発明に於て導電化膜の成膜方法と
しては、スパッタリング以外に蒸着やCVD法イオンプ
レーティング法等も用いることができるが、何れの方法
を用いる場合であっても、表面処理したマスタースタン
パーの面を空気に晒すことなく、該処理面に導電化膜形
成できるようにすることが好ましい。
【0034】ところで本発明に於てマスタースタンパー
表面への導電化膜の形成工程以外の工程やマスタースタ
ンパーの構成、更には導電化膜の材料等は何ら限定され
ず、例えばマスタースタンパーの構成として、基板上に
2P層を備え、該2P層にプリフォーマットパターンが
形成されている構成のマスタースタンパーの他、基板上
にフォトレジストを用いたフォトリソ工程によって、プ
リフォーマットパターンが形成されている構成のマスタ
ースタンパーや、ガラス等の基板にフォトリソ工程によ
ってレジストパターンを形成した後、電子サイクロトロ
ン共鳴イオンシャワーエッチング、リアクティブイオン
エッチングやフッ酸エッチング等によって基板に直接エ
ッチングして、プリフォーマットパターンを形成したマ
スタースタンパーも本発明のマスタースタンパーに適用
することで高品質なスタンパーを生産性良く製造するこ
とができる。
【0035】又導電化膜に用いる材料としては、スタン
パーの製造に一般的に用いられるNiやCr等の他、電
鋳膜の成膜に必要な導電性をマスタースタンパー表面に
付与できる材料であって、電鋳膜との密着性の良好なも
のであれば好適に用いることができる。
【0036】
【実施例】以下実施例を用いて本発明を更に詳細に説明
する。
【0037】(実施例1)厚さ5mm、320×260
mmのサイズのガラス基板の片側の表面にピッチ12μ
m、幅3.0μm、深さ3000Åのストライプ状の光
カード用プリフォーマットに対応するパターンがクロム
により形成されたフォトマスクと該フォトマスクと同じ
サイズで10mm厚の研磨ガラスとを紫外線硬化型接着
剤(ハードロックOP4515、電気化学工業(株)
製)によって貼合わせて補強し、オリジナル型とした。
なお、光カード用プリフォーマットパターンは該フォト
マスクの中央の200×180mmのエリアに光カード
4枚分が形成されているものとした。
【0038】一方、厚さ10mm、340×300mm
のサイズの矩形状の研磨ガラス基板の片面に1vol%
のシランカップリング剤のメタノール溶液(A174、
日本ユニカー(株)製)をスピンコートし、オーブンで
70℃2時間ベーキング処理した。
【0039】先に用意したマスタースタンパーに下記表
1の組成の紫外線硬化樹脂を充分に脱泡した後ディスペ
ンスし、上記のガラスのシランカップリング処理を施し
た面とゆっくり端から重ね合わせ紫外線硬化樹脂が外周
部まで広がった時点でメタルハライドランプ(UVC−
2533ウシオ電機(株)製)を用いて160W/c
m、ランプ距離130mmの条件で紫外線を照射して樹
脂を硬化させた。次いでこれを剥離してガラス基板上
に、プリフォーマットパターンが転写された、200×
200mmサイズの紫外線硬化樹脂層を備えたマスター
スタンパーを得た。
【0040】 表1.紫外線硬化樹脂の組成 ウレタンアクリレート 30部 ネオペンチルグリコール変性 トリメチロールプロパンジアクリレート 67部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 3部
【0041】こうして作製したマスタースタンパーを図
1に示すスパッタ装置のホルダー15上に設置し、更に
図3に示すようにマスタースタンパーのプリフォーマッ
トパターン部を覆う様にマスクを設置した。
【0042】なおマスクとしては、280×240m
m、高さ(H)10mmの熱アニーリングしたステンレ
スを削り出しにより、その断面形状が図9に示す形状と
なる様に加工したものを用いた。但し厚さ(t)は9m
m、θ=45°とした。次いでチャンバー内部を真空ポ
ンプで4×10-3Paまで真空排気した後Arガスをチ
ャンバー内部に導入しArガスの圧力を1.2Paとし
た雰囲気中でRFパワー1kW、マスタースタンパーの
回転数10rpmの条件で10分間逆スパッタを行った
後、DCパワー0.5kWでバッキングプレート上に取
付けたNiターゲットもスパッタし厚さ300Åの第1
導電化膜をマスタースタンパーの逆スパッタ面に成膜し
た。
【0043】次にチャンバー内を常圧迄リークしマスク
をマスタースタンパー上から取り除いた後再度4×10
-3Pa迄真空排気し、Arガス圧1.2Pa、マスター
スタンパーの回転数10rpm、DCパワー0.5kW
でマスタースタンパー表面全面に第2導電化膜を900
Åの厚さに成膜した。
【0044】次にこのマスタースタンパーを図8に示さ
れるような電鋳装置を用いて20〜30rmpの回転速
度で回転させながら、スルファミン酸ニッケル電鋳液7
中で通電させ、通電電流の時間積分値160〜240A
H(アンペア・アワー)の条件で200〜300μmの
ニッケルを析出させ、電鋳膜を形成した後、電鋳膜の表
面を研磨した。
【0045】なお使用した電鋳液は以下のごとき組成の
ものである。 ・スルファミン酸ニッケル・4水塩〔Ni(NH2 SO
3 )2・4H2 O〕500g/l ・硼酸(H3 BO3 )35〜38g/リットル ・ピット防止剤2.5ml/リットル
【0046】その結果電鋳工程及び研磨工程に於て、導
電化膜及びマスタースタンパーの間で剥離は認められな
かった。
【0047】又、スタンパーを、マスタースタンパーか
ら強制的に剥離させたところ、マスタースタンパーと導
電化膜の間で剥離しマスタースタンパーの凝集剥離は発
生せず、又、スタンパー表面のプリフォーマットパター
ン転写部の導電化膜上に2Pの付着は認められなかっ
た。
【0048】更に、このスタンパーのプリフォーマット
パターン転写部を光学顕微鏡(1000倍)で観察した
結果、欠陥の発生は認められなかった。
【0049】このスタンパーを用いて光カード基板を作
製し記録層を設けて光カード化し、記録パワー4kWで
100kHzの信号を記録し評価したところC/N=5
5dBと充分な信号が得られた。
【0050】次に上記実施例1と全く同様にして、9枚
のマスタースタンパーを作成し、各々のマスタースタン
パーから1枚ずつ合計9枚のスタンパーを作成したとこ
ろ、スタンパーの不良品の発生は全く生じなかった。
【0051】(実施例2)実施例1のマスタースタンパ
ーに代えて以下の方法で作成したマスタースタンパーを
用いて光カード用スタンパーの作成を行った。
【0052】即ち厚さ10mm、340×300mmの
サイズの研磨ガラス基板上に膜厚3000Åのフォトレ
ジスト(AZ−1300、ヘキスト(株))膜を形成し
た後、レーザーカッティグ装置を用いて露光し、次いで
リムバー(AZリムーバー、ヘキスト(株))で現像を
行い、ピッチ12μm、幅3.0μmの光カード用プリ
フォーマットに対応するストライプ状のパターンを形成
した。光カード用のプリフォーマットパターンは、ガラ
ス基板中央の200×180mmのエリアに光カード4
枚分が形成されているものとした。
【0053】このマスタースタンパーを実施例1のスパ
ッタ装置に設置してプリフォーマットパターン部をマス
クで遮蔽し逆スパッタを行う工程以降を実施例1と同様
にして行った。
【0054】その結果電鋳及び研磨の工程で、ニッケル
導電化膜とマスタースタンパーの間の剥れは発生しなか
った。
【0055】又、スタンパーをマスタースタンパーから
剥離すると、マスタースタンパーと導電化膜の間で剥離
し、フォトレジスト層での凝集剥離は発生せず、スタン
パーのプリフォーマット部の導電化膜上にフォトレジス
ト残りは発生しなかった。
【0056】又、スタンパーのプリフォーマットパター
ン転写面を光学顕微鏡(1000倍)で観察を行ったが
プリフォーマットパターン形成部に欠陥の発生は認めら
れなかった。更に、実施例1と同様に光カード化し信号
評価したところ、C/N=55dBと充分な信号が得ら
れた。
【0057】次に上記実施例2と全く同様にして、9枚
のマスタースタンパーを作成し、各々のマスタースタン
パーから1枚ずつ、合計9枚のスタンパーを作成したと
ころスタンパーの不良品の発生は全く認められなかっ
た。
【0058】(実施例3)実施例1のマスタースタンパ
ーに代えて以下の方法で作成したマスタースタンパーを
用いて光カード用スタンパーの製造を行った。
【0059】即ち、実施例2のフォトレジスト厚みを1
μmとする以外は実施例2と同様の操作を行って、ガラ
ス基板上にフォトレジストによる光カード用プリフォー
マットパターンを形成した。次にこの基板を電子サイク
ロトロン共鳴(ECR)イオンシャワーエッチング装置
(ECR−310E改、日電アネルバ(株))を用いて
ガラスのエッチングを行い、アセトン、リムーバーを用
いて残っているフォトレジストを取り除きガラスに溝深
さ3000Åピッチ12μm、幅3.0μの光カード用
プリフォーマットに対応するストライプ状のパターンを
形成しマスタースタンパーとした。又、光カード用プリ
フォーマットパターンはガラス基板中央の200×18
0mmのエリアに光カード4枚分が形成されているもの
とした。
【0060】このマスタースタンパーを用いて、実施例
1と全く同様にしてスタンパーの作成を行ったところ、
電鋳工程及び研磨工程に於て、マスタースタンパーと導
電化膜の間で剥離は生じなかった。
【0061】又、スタンパーをマスタースタンパーから
強制的に剥離したところ、マスタースタンパーと導電化
膜の界面で剥離し、マスタースタンパーの凝集破壊は生
じなかった。
【0062】更にスタンパーのプリフォーマットパター
ン転写面を光学顕微鏡(1000倍)で観察したとこ
ろ、欠陥の発生は認められなかった。
【0063】更にこのスタンパーを用いて実施例1と同
様にして光カードを作成し、信号評価したところC/N
が55dBと十分な値が得られた。
【0064】次に上記実施例3と全く同様にして、9枚
のマスタースタンパーを作成し各々のマスタースタンパ
ーから1枚ずつ合計9枚のスタンパーを作成したとこ
ろ、スタンパーの不良品の発生は全く認められなかっ
た。
【0065】(実施例4)厚さ10mm、300×35
0mmの大きさで、片側の表面にピッチ12μm、幅
3.0μm、深さ3000Åのストライプ状の光カード
用トラック溝に対応するプリフォーマットパターンが形
成されたフォトマスクを用意した。
【0066】次に該マスクのプリフォーマット形成面を
含む中央部270×310mmの領域に十分脱泡した紫
外線硬化樹脂(旭化成工業、A.P.R.)を、20μ
mの厚さにスクリーン印刷した後マスクと厚さ10m
m、300×340mmの長方形のガラス板を、両者か
ら片側の端からゆっくりと重ね合わせ、しばらく放置し
樹脂層が一定の厚さになってから、マスクとガラス板の
位置がズレしないように押さえながら、超高圧水銀灯
(ウシオ電気)を用いて80W/cm、距離10cm条
件で紫外線を照射して樹脂を硬化させて図5に示す様に
6枚の光カードプリフォーマットパターンが形成された
マスタースタンパーを作成した。プリフォーマットパタ
ーンの転写された2P層はガラス板の中央部270×3
10mm(領域)に形成された。
【0067】こうして得たマスタースタンパーを実施例
1と同様にしてスパッタ装置のホルダーに設置し、該マ
スタースタンパーの2P層を覆うようにマスクを設置し
た。
【0068】次いでチャンバー内部を4×10-4Paま
で真空排気した後、Arガスをチャンバー内に導入し、
Arガスの圧力を1.0Paとした雰囲気中でRFパワ
ー500Wの条件で2分間、逆スパッタを行った。
【0069】次いでチャンバー内の減圧状態を解除し、
マスクをマスタースタンパーから除去した後、再度4×
10-4Pa迄真空排気し、Arガス圧0.4Pa、マス
タースタンパーの回転数10rpm、DCパワー0.5
kWでマスタースタンパー表面全面に第2導電化膜を1
000Åの厚さに成膜した。
【0070】次にこのマスタースタンパーを用いて実施
例1と同様にして電鋳・研磨を行ったところ、その結果
電鋳工程及び研磨工程に於て、導電化膜及びマスタース
タンパーの間で剥離は認められなかった。
【0071】又、スタンパーを、マスタースタンパーか
ら強制的に剥離させたところ、マスタースタンパーと導
電化膜の間で剥離しマスタースタンパーの凝集剥離は発
生せず、又、スタンパー表面のプリフォーマットパター
ン転写部の導電化膜上に2Pの付着は認められなかっ
た。
【0072】更に、このスタンパーのプリフォーマット
パターン転写部を光学顕微鏡(1000倍)で観察した
結果、欠陥の発生は認められなかった。
【0073】このスタンパーを用いて光カード基板を作
製し記録層を設けて光カード化し、記録パワー4kWで
100kHzの信号を記録し評価したところC/N=5
5dBと充分な信号が得られた。
【0074】次に上記実施例4と全く同様にして、9枚
のマスタースタンパーを作製し各々のマスタースタンパ
ーから9枚のスタンパーを作製した。
【0075】その結果電鋳工程又は研磨工程に於て剥離
が発生したのは2回だけであった。
【0076】(実施例5)実施例4に於て、マスタース
タンパーの表面処理方法として、逆スパッタに代えてチ
ャンバー内を4×10-4Pa迄真空排気した後、Arガ
スを導入し、Arガス圧0.5Paとした雰囲気中で電
極間に2.4Vの電圧を加えて10分間イオンシャワー
処理した以外は実施例4と同様にしてマスタースタンパ
ーを表面に導電化膜を形成した。
【0077】次にこのマスタースタンパーを用いて実施
例1と同様にして、電鋳・研磨を行ったところ、その結
果電鋳工程及び研磨工程に於て、導電化膜及びマスター
スタンパーの間で剥離は認められなかった。
【0078】又、スタンパーを、マスタースタンパーか
ら強制的に剥離させたところ、マスタースタンパーと導
電化膜の間で剥離しマスタースタンパーの凝集剥離は発
生せず、又、スタンパー表面のプリフォーマットパター
ン転写部の導電化膜上に2Pの付着は認められなかっ
た。
【0079】更にこのスタンパーのプリフォーマットパ
ターン転写部を光学顕微鏡(1000倍)で観察した結
果、欠陥の発生は認められなかった。
【0080】このスタンパーを用いて光カード基板を作
製し記録層を設けて光カード化し、記録パワー4kWで
100kHzの信号を記録し評価したところC/N=5
5dBと充分な信号が得られた。
【0081】次に上記実施例5と全く同様にして、9枚
のマスタースタンパーを作成し各々のマスタースタンパ
ーから9枚のスタンパーを作成した。
【0082】その結果電鋳工程又は研磨工程に於て剥離
が発生したのは1回だけであった。
【0083】(実施例6)先ず実施例1のスパッタ装置
のチャンバー内にタングステンフィラメントを配置し
た。そしてこの装置を用いて実施例4と同様にしてマス
タースタンパー表面の導電化処理を行った。実施例4に
於けるマスタースタンパーの処理方法として、逆スパッ
タに代えて、チャンバー内を4×10-4Pa迄排気した
後Arガスを導入しArガス圧を2.0Paとした雰囲
気中で該タングステンフィラメントに3アンペアの電流
を流してチャンバー内にプラズマを発生させて、この雰
囲気下で5分間マスタースタンパーを処理した。
【0084】次にこのマスタースタンパーを用いて実施
例1と同様にして電鋳・研磨を行ったところ、電鋳工程
及び研磨工程に於て、導電化膜及びマスタースタンパー
の間で剥離は認められなかった。
【0085】又、スタンパーを、マスタースタンパーか
ら強制的に剥離させたところ、マスタースタンパーと導
電化膜の間で剥離しマスタースタンパーの凝集剥離は発
生せず、又、スタンパー表面のプリフォーマットパター
ン転写部の導電化膜上に2Pの付着は認められなかっ
た。
【0086】更にこのスタンパーのプリフォーマットパ
ターン転写部を光学顕微鏡(1000倍)で観察した結
果、欠陥の発生は認められなかった。
【0087】このスタンパーを用いて光カード基板を作
製し記録層を設けて光カード化し、記録パワー4kWで
100kHzの信号を記録し評価したところC/N=5
5dBと充分な信号が得られた。
【0088】次に上記実施例6と全く同様にして、9枚
のマスタースタンパーを作成し各々のマスタースタンパ
ーから9枚のスタンパーを作成した。
【0089】その結果電鋳工程又は研磨工程に於て剥離
が発生したのは2回だけであった。
【0090】(比較例1)実施例1でマスタースタンパ
ー上のプリフォーマットパターン部を覆うマスクを使用
せずに逆スパッタを行った以外は実施例1と同様の操作
を行ってスタンパーを作成した。
【0091】その結果電鋳工程又は研磨工程で導電化膜
とマスタースタンパーの間の剥離は発生しなかった。
【0092】しかし、スタンパーとマスタースタンパー
とを強制的に剥離したところ、マスタースタンパーに凝
集剥離が生じ、スタンパーのプリフォーマットパターン
の転写部にマスタースタンパーを構成する2Pの一部が
付着しスタンパー表面にプリフォーマットパターンの精
密な転写ができなかった。
【0093】又、上記の方法によって9枚のマスタース
タンパーを作成し、各々のマスタースタンパーを用いて
スタンパーの作成を行ったところ、何れの場合も電鋳工
程及び研磨工程に於ける剥離は生じなかったがマスター
スタンパーからのスタンパーの強制剥離の段階で9枚中
9枚のマスタースタンパーに凝集剥離が生じこれから得
られたスタンパーは光カード用基板の成形には使用不可
能であった。
【0094】(比較例2)実施例1と同様にして10枚
のマスタースタンパーを作成した。
【0095】そして各々のマスタースタンパーを用いて
実施例1と同様の方法で10枚のスタンパーを作成し
た。但し導電化膜の成膜時に於けるマスクを用いての逆
スパッタは省略した。
【0096】その結果、スタンパーの電鋳工程又は研磨
工程に於てマスタースタンパーと導電化膜の界面で剥離
が生じ、良品のスタンパーは1枚しか得られなかった。
【0097】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、スタ
ンパー製造工程時の導電化膜のマスタースタンパーへの
密着性を高め、電鋳、研磨時のスタンパ剥離を防止する
とともに、光記録媒体のプリフォーマット表面にノイズ
の原因となる欠陥の発生を押え、高歩留りの光記録媒体
用スタンパーを提供することが可能となった。
【0098】又、本発明によれば、矩形状のマスタース
タンパーを用いた場合にも電鋳工程や研磨工程に於ける
マスタースタンパーと導電化膜との剥離を有効に防止で
き高品質な光記録媒体用基板を成形可能なスタンパーを
生産性良く製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスタンパーの製造方法の一実施態様に
於ける導電化膜成膜工程に適用されるスパッタ装置の概
略断面図。
【図2】本発明のスタンパーの製造に用いられるマスタ
ースタンパーの実施態様の概略断面図。
【図3】本発明に係るマスタースタンパーの一実施態様
の概略平面図。
【図4】本発明に係るスタンパーの製造方法の一実施態
様を示す概略工程図。
【図5】本発明に係るマスタースタンパーの概略説明
図。 (a)本発明に係るマスタースタンパーの概略平面図。 (b)(a)のマスタースタンパー上にマスクを配置し
た状態を示す概略断面図。
【図6】本発明に係るマスタースタンパーの一実施態様
を示す概略平面図。
【図7】電鋳法を用いたスタンパーの製造方法の工程説
明図。
【図8】マスタースタンパーへの電鋳工程の概略説明
図。
【図9】本発明の実施例に用いるマスクの概略断面図。
【符号の説明】
10 チャンバー 11 バッキングプレート 12 ターゲット 13 直流電源 14 マスタースタンパー 15 ホルダー 16 交流電源 17 基板 18 2P層 19 真空ポンプ 20 導入管 31 表面処理領域 32 プリフォーマットパターン 33 マスク 41 第1導電化膜 42 第2導電化膜 71 マスタースタンパー 72 導電化膜 73 電鋳膜 74 スタンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 俊哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 菅田 裕之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 串田 直樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に光記録媒体用のプリフォーマット
    に対応するプリフォーマットパターンを有するマスター
    スタンパーの表面に導電化膜を形成した後該導電化膜上
    に電鋳膜を形成し次いで該導電化膜と該電鋳膜とを一体
    として該マスタースタンパーから剥離することによって
    光記録媒体成形用のスタンパーを製造する方法におい
    て、 該マスタースタンパーとして、該マスタースタンパー表
    面のプリフォーマット形成領域以外の領域に導電化膜と
    の密着性を向上させる表面処理を施したマスタースタン
    パーを用いることを特徴とする光記録媒体成形用スタン
    パーの製造方法。
  2. 【請求項2】 表面に光記録媒体用のプリフォーマット
    に対応するプリフォーマットパターンを有するマスター
    スタンパーの表面に導電化膜を形成した後該導電化膜上
    に電鋳膜を形成し次いで該導電化膜と該電鋳膜とを一体
    として該マスタースタンパーから剥離することによって
    光記録媒体成形用のスタンパーを製造する方法におい
    て、 該マスタースタンパー表面に該導電化膜を形成する工程
    が下記の各工程を有することを特徴とする光記録媒体成
    形用スタンパーの製造方法、 該マスタースタンパーをスパッタリング装置のチャンバ
    ー内に配置する工程、 該マスタースタンパー表面のプリフォーマット形成領域
    をマスクで被覆した後該マスタースタンパー表面の該マ
    スクで被覆されていない領域を逆スパッタし、次いで該
    マスタースタンパー表面の逆スパッタされた領域に第1
    導電化膜を形成する工程、 該チャンバーの減圧状態を解除し該マスクを該マスター
    スタンパー上から除去する工程及び、 該マスタースタンパーのプリフォーマット形成領域を含
    む表面に第2導電化膜を形成する工程。
JP24942093A 1993-10-05 1993-10-05 光記録媒体成形用スタンパーの製造方法 Withdrawn JPH07105577A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106392384A (zh) * 2016-11-21 2017-02-15 郑州航空工业管理学院 一种高锡含量的银钎料的电铸成形方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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