JPH07104276B2 - 米の成分含有率測定装置 - Google Patents

米の成分含有率測定装置

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JPH07104276B2
JPH07104276B2 JP3081487A JP3081487A JPH07104276B2 JP H07104276 B2 JPH07104276 B2 JP H07104276B2 JP 3081487 A JP3081487 A JP 3081487A JP 3081487 A JP3081487 A JP 3081487A JP H07104276 B2 JPH07104276 B2 JP H07104276B2
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利彦 佐竹
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、米の食味に影響を及ぼす成分の含有率を測定
する装置に関する。
〔従来の技術〕
米の食味は、品種,生産地,栽培方法,収穫方法等の生
産段階で決まるもの、あるいは、乾燥,貯蔵,精米加工
等の収穫後の加工処理段階で決まるもの、また炊飯によ
って決まるものと多岐に亘るものであるが、最も大きな
影響を受けるのは生産段階であり、次いで加工処理段階
である。
一般的に、食味の良い銘柄として人気の高いのは、コシ
ヒカリ,ササニシキであるが、これらの食味が良いとす
る主要素は、他の一般銘柄米に比べて澱粉質に占めるア
ミロースの含有率が少ないことと蛋白質含有率が少ない
ことにある。また水分の含有率が多いことも食味の良い
条件である。勿論、同一銘柄であれば澱粉質に占めるア
ミロースや蛋白質の含有率が同一であるというものでは
なく、栽培された産地の条件(土質,水質)によって
も、また気象条件(気温,日照時間,降雨等)によって
も含有率は変化するものであるから、たとえ前年度の食
味評価が高かったとしても、今年度収穫される米の食味
が前年度と同一であるという保証はなく、過去に調査し
た食味のデータを頼りとして米の買い付け、あるいは配
合を決定することは、必ずしも合理的な米の管理という
ことができない。
一例として、名銘柄米の標準精白度白米に含有するアミ
ロース並びに蛋白質は次表の通りである。
そこで、特定の有名銘柄のみにとらわれず、化学的に米
のアミロースまたはアミロペクチンの含有率や蛋白質や
水分の含有率の測定を行い、一般銘柄米から良食味の米
を見出すとともに、食味評価の低位ランク米の食味をい
かに向上させるかというテーマが生まれる。通常、精米
工場では食味の良い単一銘柄米のみを確保することが難
しく、食味の異なる数種の銘柄の米を配合して精米がな
されており、この食味評価の上位ランク米と低位ランク
米とが適度に混合されて食味の安定した精白米が流通し
ているものであるが、これらは銘柄と産地との組合せを
勘に頼って処理がなされているのが実情であり、化学的
な裏付けがないために必ずしも食味が一様とはならず度
々消費者から苦情が提起されるものであった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来、米飯の食味の評価方法として、実際に食して官能
的に評価する官能検査、あるいは物理的測定によって食
味に影響を及ぼす粘度や硬さを測定し食味を評価する方
法があり、その測定装置としてはブラベンダーアミログ
ラフやテクスチュロメーターなどが知られている。ま
た、化学的に含有成分を測定して食味を評価する方法が
あり、澱粉中のアミロースまたはアミロペクチンの化学
的測定法としてはヨウ素呈色比色法やヨウ素電流滴定法
などがあるが、いずれの方法も測定にかなりの熟練を要
し、バラツキも大きく、測定に長時間を要するという問
題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解消するために近赤
外光を用いて、米の食味に影響を及ぼす成分の含有率を
容易かつ正確に測定する米の成分含有率測定方法および
装置を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の米の主要成分の含有率測定装置では、米の主要
成分の含有率を測定する試料米の一定流量を供給する装
置を備えた粉砕装置により一定流量で供給し、一定の流
量で供給した試料米を粉砕し、前記粉砕した試料米に、
例えば1900〜2500nmの波長域の近赤外光を照射して得ら
れる反射光量、若しくは透過光量、若しくは反射光量と
透過光量との組合せから得た試料米による近赤外光の吸
光度とあらかじめ定めた成分換算係数とを演算して試料
米の成分含有率を演算するという手段を用いた。
〔作用〕
近赤外光を試料米に照射して米の成分含有率を正確に測
定するには粉砕した試料米を用いる必要があるが、その
際、試料米による近赤外光の吸光度は分子中の原子の連
鎖構造の差異による熱振動の変化に係り、米の分子の大
きさが略10ミクロンであるので測定試料の表面に均一に
分子を配設する必要上その粒子の大きさを略同一の大き
さとすべきである。
このためには粉砕装置へ試料米を一定流量で供給するこ
とが必要である。
〔実施例〕
本発明の実施例を第1図〜第8図により説明する。
第1図,第2図において、符号1で示す近赤外分光分析
装置1のキャビネット2内の上部には光源4と反射鏡5
とを関連的に配設し、反射鏡5の前面には複数個の特定
波長のフィルター6…を設ける。フィルター6…を電動
機10に連結し、電動機10の微回動によって照射光軸と任
意のフィルター6の交差角度を任意に設定可能としてあ
る。積分球7の上部にはスリット3の隙間を通過した特
定波長の近赤外光を取り入れる窓8を設けてある。積分
球7の下方内部に反射光量検出器9A,9B(受光器)を対
称な位置に設け、積分球7の底部を開口して測定部11と
し、測定部11に透明板12を設け、その下方に透過光量検
出器9C(受光器)を配設してある。キャビネット2内部
の側方には試料供給装置13を配設する。試料供給装置13
は、キャビネット2の上壁一側部14を開口して供給ホッ
パー15を装着し、ホッパー15の開口部16の下部に回転翼
17を取付けたロータリーバルブ18を連結し、側壁にレベ
ル計19を装着してある。ホッパー15の下部に多数の鋭利
突部を有する一対のローラー20,21を対向回転自在に軸
架し、さらにその下方に表面を平滑面とした一対の細粉
用ローラー22,23を対向回転自在に軸架し、粉砕室24内
部の前記ローラー20,21,22,23に対面して電磁弁を備え
た噴射ノズルとローラーに接触する弾性材とからなる清
掃装置25A〜25Dを設けてある。
粉砕室24の下方部に粉砕粒の選別装置26を配設してあ
り、選別装置26は、一側部に粗粒子排出口27を固設した
振動フレーム28を板バネ29により支架し、振動フレーム
28に多孔側壁30を挿脱自在に設け、振動フレーム28の側
面31に近接して電磁石32を固設してある。
選別装置26の下方に粉砕試料を充填する試料容器33を設
ける(第3図参照)。試料容器33は底壁面を透光材と
し、試料容器移動体34に装着した容器受台35に設けた案
内溝36に挿脱自在としてある。試料容器33の移動機構と
して、一側部にラック37を固設した試料容器移動体34を
中空軸とし該移動体34に断面丸状の軌道軸38を挿入し、
軌道軸38の一側部39を回動用ハンドル40に他側部41を軸
受台42に軸架し、キャビネット2の底壁に固設した受台
43に支点台44を装着し、試料容器移動体34のラック37に
モーター45に軸着した歯車46を噛み合わせ、モーター台
47にモーター45を装着したその端部を試料容器移動体34
に遊嵌すると共に、モーター台47と支点台44とにロッド
が伸縮する電磁石48を回動自在に連結してある。49は、
試料容器33上の粉砕試料を圧縮充填すると共に、過量試
料を取除くための試料充填器となす回転ローラー、50は
試料容器33の位置を充填部に設定するための充填部位置
センサー、51は試料容器33の位置を測定部に設定するた
めの測定部位置センサーであり、センサー51と透過光量
検出器9Cのそれぞれはモーター45に固着した支持杆に装
着してある。63は、ローラー20,21,22,23および回転ロ
ーラー49を回転駆動する電動機である。52は試料容器33
内から試料米を噴風により排除させると共に清掃を行う
噴射ノズル、53は不要試料を受取る受箱、54Aは透明板1
2に接離して清掃する試料容器移動体34に固設した清掃
器であり、54Bは透過光量検出器9Cの表面を清掃する清
掃器である。試料容器33の凹部側壁には試料温度を検出
するサーミスタを埋設して温度検出器65とし、温度検出
器65に連結した端子66を試料容器33の外側壁から突出さ
せ、積分球7の外側部に温度検出器65の端子66の圧着部
67を設けてあり、圧着部67は後述する制御装置59に電気
的に連結してある。キャビネット2の前面部には表示器
55Aよりなる表示装置55,及び操作ボタン56として、手動
操作ボタン56A,自動操作ボタン56B,透過光量測定選択ボ
タン56C,反射・透過併用選択ボタン56D等をそれぞれ備
えている。58はプリンター、59は制御装置であり、米の
食味に影響を及ぼす成分の含有値に演算する成分換算係
数,温度設定値,温度補正値を設定した記憶装置61と、
演算装置60と、信号処理装置62等を備えている。第4図
において、57はキャビネット2の前面開口部に設けた試
料米の外部供給部である。
次に、第5図により制御装置59の構成につき説明する。
演算装置60,記憶装置61,信号処理装置62等からなる制御
装置59の入力側には、反射光量検出器9A,9B,透過光量検
出器9C,レベル計19,位置センサー50,51,自動操作ボタン
56B,反射・透過併用選択ボタン56D,温度検出器65,78,キ
ーボード64のそれぞれを連結し、制御装置59の出力側に
は表示装置55,プリンター58を連結し、また、光源4,電
動機10,63,電磁石18,32,48,モーター45,清掃装置25A〜2
5D,噴射ノズル52はそれぞれ駆動装置68〜76を介して制
御装置59の出力側に連結してある。
以下に上記構成における作用を第1図〜第8図により説
明する。キーボード64から米の主要成分の含有率に演算
する成分換算係数,温度設定値、および温度補正値を制
御装置59の記憶装置61に設定するか、あらかじめ前記記
憶装置に入力してある(ステップS1)。一例としてアミ
ロースの成分含有率の測定方法につき説明する。
アミロースの成分換算係数は多数の試料米を化学定量分
析法、たとえばヨウ素呈色比色法やヨウ素電流滴定法を
用いて測定された含有率を基準とし、受光素子からの任
意の検出値を信号処理した値とを多重回帰分析(あるい
は多元回帰分析とも呼ばれる。)プログラムを利用して
求めてある。
ここで多重回路分析の一例を示す。例えば5個のフィル
ターλ1=2100nm,λ2=2150nm,λ3=2250nm,λ4=2
250nm,λ5=2370nmを使用した時に次の線型関係が成立
するものとする。
Aa=F0+F1・X1a+F2・X2a+F3・X3a+F4・X4a+F5・X5
a+C Aaは試料米aの化学定量分析法により測定したアミロー
スの含有率パーセント。
F0〜F5はこの多重回帰分析で求める係数。
X1a〜X5aはλ1〜λ5のフィルターの番号にそれぞれ対
応し、試料米aを近赤外分光分析装置で測定した吸光度
(logI0/I)。
Cは誤差項であり、ここではC=0とする。
試料米aの場合(9図実線と仮定すれば)はX1a=0.61,
X2a=0.56,X3a=0.54,X4a=0.66,X5a=0.65であり、前
記多重回帰式は Aa=F0+0.61F1+0.56F2+0.54F3+0.66F4+0.65F5とな
る。同様にしてメ個の試料米までの多重回帰式に吸光
度、すなわち、試料米による近赤外光の吸収程度を代入
して次に示す成分換算係数を得ることができる。
A=33.3+2380X1−2300X2−640X3+1405X4−880X5 また、試料米に照射される近赤外光が試料米に吸収され
るのは分子を構成する原子の連鎖が熱エネルギーにより
振動するために起こる現象であり、原子の種類と連鎖状
態により固有振動数が異なるために近赤外光の波長域で
振動の大きさが変化し熱吸収を生じる。また試料米が初
期に持っている熱エネルギーが少ない場合(温度が低い
場合)には振動が小さいために分子構造の違いによる吸
光度が正確に測定されないので温度の補正をする必要が
生じる。第7図に示すものは、一実験例として温度検出
器65の検出温度によりアミロースの測定値を補正する温
度補正値を示すものである。20℃以上の場合は補正を要
しないが10℃の場合は1.0パーセント加算して真値とな
る。またその間は略直線的変化であった。
温度設定値は近赤外分光分析装置を恒温に調整するもの
で通常25℃に設定する。前記試料温度の変化を防止する
ためと、電気回路、特に信号処理装置の温度による誤差
をなくする目的を有するものである。同様な手法で必要
とする米の主要成分についても成分換算係数を設定し
て、含有率を測定する。
次に、反射・透過光量測定併用選択ボタン56D,自動操作
ボタン56Bを押すと(ステップS2)、近赤外分光分析装
置1に通電され、光源4をONして、該装置1を恒温に保
持するために温度調節器77を作動させ(ステップS3)、
温度検出器78の信号で(ステップS4)、電動機63がONし
てローラー20,21,22,23および回転ローラー49それぞれ
を回転させ(ステップS4)、次いで電磁石32に通電して
振動フレーム28を振動させる(ステップS6)。試料容器
33が試料米の充填位置に所在していることを充填部位置
センサー50が検出し(ステップS7)、次に供給ホッパー
15に試料米が供給されているかを、レベル計19が検出し
(ステップS8)、供給ホッパー15の試料米は、ロータリ
ーバルブ18の回転翼17の回転により略連続的に一定流量
で排出される。なお、試料米が供給量過多となってロー
ラ20,21,22,23で充分粉砕されない場合がある。そこ
で、電動機63の負荷を検知してその負荷によりロータリ
ーバルブ18の回転翼17の回転数を変更して、試料米の供
給量を制御する。ローラー20,21間を通過して粉砕した
試料米をさらに細粉用ローラー22,23間に通過させて50
ミクロン以下の微粒子に粉砕し(ステップS10)、粉砕
された試料米は振動する多孔壁板30上に流下して粒選別
作用を受ける(ステップS11)。多孔壁板30の通孔を貫
通した50ミクロン以下の粒子は試料容器33上に流下し、
試料容器33上に盛上がって過量となった試料米は受箱53
に流下し、多孔壁板30上に残留する粗粒子は粗粒子排出
口27を介して受箱53に流出する(ステップS12)。
供給ホッパー15内に供給された試料米が完全に排出され
たことを検出したレベル計19の信号により(ステップS1
3)、モーター45を作動して試料容器移動体34を移動さ
せる。その移動過程中において、試料容器33に盛上がっ
た試料米を回転ローラー49により試料容器33に圧縮充填
するとともに、上面を平坦面として過量の試料米を受箱
53に流出させ、試料容器33が測定部11下部の所定位置に
到達したことを測定部位置センサー51が検知するとモー
ター45の作動を停止し(ステップS14)、その停止信号
によって近赤外分光分析装置1の測定が開始される。
先ず、指定した任意の波長帯のフィルター6を選定する
ために電動機10を作動する。光源4からの照射光を、指
定したフィルター6を介した波長域の近赤外光を試料容
器33内の試料光に照射し、試料米を透過した透過光量を
検出する透過光量検出器9Cの検出信号を制御装置59に連
絡し、また、試料米から積分球7に反射する反射光量を
反射光量検出器9A,9Bにより検出し、その検出値を制御
装置59に連絡する(ステップS15,16)。また、複数の波
長帯によって測定する場合には、各検出器9A,9B,9Cの検
出信号の連絡とともに電動機10を作動させフィルター6
…の回動を順次行い、フィルター6…により得られる近
赤外光波長帯の特性から得られる透過光量と反射光量と
を検出して制御装置59に連絡する(ステップS17,18)。
なお、フィルター6…は上記の近赤外波長域においてそ
れぞれ±10nmの波長範囲の半値幅を設けてある。各フィ
ルター6…による検出が終了したかどうかを確認し、所
定回数でないなら所定回数に至るまで検出を行う(ステ
ップS19)。
次に試料容器33内の試料温度を温度検出器65により検出
し、その検出値を端子66,圧着部67を介して制御装置59
に連絡し(ステップS20,S21)、その検出信号の入力終
了により、モーター45と清掃装置25A〜25Dを作動し、清
掃装置25A〜25Dにより各ローラー20,21,22,23の周面を
高圧空気の噴射により清掃し(ステップS22)、またモ
ーター45により試料容器移動体33を粉砕室24方向に移動
させ、充填部位置センサー50が試料容器33が所定位置に
到達したことを検出するとモーター45の作動を停止する
(ステップS23)。試料容器移動体34の移動過程におい
て、清掃器45Aが測定部11下部の透明板12を清掃する。
タイマーT2の所定時間を経過すると清掃装置25A〜25Dの
作動を停止し(ステップS24,25)、ロータリーバルブ18
の回転翼17の作動を停止する(ステップS26)。試料容
器33が充填部の所定位置に到達すると電磁石48を作動
し、軌道軸38を中心としてモーター45ごと試料容器移動
体34を90°反転させる。このとき清掃器54Bが透過光量
検出器9Cに接触して清掃する(ステップS27)。試料容
器33に噴射ノズル52が高圧空気を噴射して試料米を排除
するとともに試料容器33を清掃する(ステップS28)。
噴射ノズル52が一定時間作動した後、噴射ノズルの作動
を停止し(ステップS29,30)、電磁石48を停止して試料
容器移動体34を正常位置に復帰させて次回の試料測定に
備える(ステップS31)。制御装置59の演算装置60に連
絡された透過光量検出器9C,反射光量検出器9A,9Bのそれ
ぞれの検出値から得られた試料米による近赤外光の吸光
度と温度検出器65の温度検出値により、米の主要成分の
含有率が記憶装置61に入力されたそれぞれの成分換算係
数と、温度補正値とで演算される。主要成分の含有率は
キャビネット2前面の表示器55Aにデジタル表示される
とともに、プリンター58により、自動的にプリントされ
て繰出される(ステップS32〜S34)。
また、手動操作ボタン56Aを操作して外部から試料米を
試料容器33に充填して測定を行う場合には、回転用ハン
ドル40を測定部11に向けて押込み、試料容器33を外部供
給部57から引出し、あらかじめ別手段で粉砕した試料米
を試料容器に充填し、上面部を平坦面に加圧した後試料
容器33を容器受台35の案内溝36に挿入し、試料容器33を
測定部11に装備して測定を行う。
含有率の検出値を正確に得るためには、試料容器に充填
する試料米を小粒子に粉砕する必要があるが、篩選別に
より選別された粗粒子を排除したものでは部分的な測定
となり測定誤差を招くから、粉砕作用を2回繰返すこと
が望ましい。
また、粒子の大きさと大きさのばらつきによって測定精
度が異なるので、粉砕粒の選別装置26に使用する多孔壁
板30の通孔は所望の粒子となるものを使用しなければな
らない。また、近赤外分光分析装置1の外で試料米を粉
砕し、その試料米を外部供給部57から測定部11に装備し
て測定する場合も同様に、粉砕した粒子を篩選別して所
望の大きさの粒子のみを試料容器33に充填すると測定精
度が確保できる。前記理由は澱粉分子の大きさは約10ミ
クロンであり、粉砕しない場合澱粉分子が均一に表面に
表れず分子の近赤外光による振動が正確に表れないため
である。
なお、上記説明では、説明の都合上透過光量検出器9Cと
反射光量検出器9A,9Bとの検出値によって測定を行うよ
うにしたが、反射光量または透過光量のいずれかで測定
を行う場合もある。また、温度検出器をキャビネット内
部あるいは外部に装着して気温を検出することもある。
前記電動機10により、フィルター6と照射光軸は任意の
角度に設定可能であり、それは制御装置59で制御され
る。フィルター6は照射光軸と直交した位置で使用する
のが基本であるが任意波長分だけスライドさせる場合に
フィルターへの入射角を制御する。照射光がフィルター
6を直交して入射する時と任意の角度で入射する時では
透過する波長が異なり、入射角が小さくなると短波長側
にスライドする。1900nm〜2500nmの近赤外光では一般的
に70nm主波長がスライドするので、連続的波長帯での測
定を可能とならしめるために、フィルター6を任意の角
度で停止できるように構成してある。なお、主波長とは
透過する近赤外光のうちのほぼ最大透過波長である。
そして、第8図に示すものは、近赤外光の連続的分光を
行う別実施例の概念図であり、回折格子を利用した分光
素子79を使用している。香源からの照射光は集光レンズ
80により集光され一部の光がスリット81を通過して入光
ミラー82に照射される。入光ミラー82で反射した光は反
射鏡83によりさらに反射し、分光素子79に任意の入射角
度αで入射すると、受光ミラー84で分光された任意の波
長帯の近赤外光が得られる。分光素子79を回動し、反射
鏡83からの入射角度を制御して得られる、1900nm〜2500
nmの波長域の連続した近赤外光を必要に応じ前記近赤外
分光分析装置1に使用すれば連続的に走査した測定値が
得られ、また任意の波長帯を選択して測定することも可
能である。
なお、本実施例では、ロータリーバルブ18をキャビネッ
ト2内に内蔵することにより試料米を一定の流量で供給
して微粉砕しているが、穀粒粉砕機で試料米を微粉砕し
て試料容器33に供給する方法もある。それを第10図によ
り説明する。符号85は穀粉粉砕機であり、基台86の上部
に蓋体87を載置し、基台86と蓋体87とは止め具88により
締着しいる。粉砕室89に金網90を周設し、金網90内に電
動機91の電動機軸92に直結した翼車93を回転自在に軸架
し、翼車93の略中心上方に供給口94を設ける。符号95は
振動供給装置であり、試料米タンク96は支柱97により支
持している。試料米タンク96の排出口98を振動供給路99
に接近して連絡し、振動供給路99の給穀端を供給口94に
臨ませ、また符号100は振動装置であり、符号101は貯留
室である。次に上記構成における作用を説明する。試料
米タンク96の試料米は排出口98から振動供給路99へ供給
され、振動装置100を作動すると試料米は振動供給路99
の給穀端から順次供給口94へ定量的ち送られる。供給口
94から粉砕室89へ落下した試料米は、粉砕室89において
高速で回転する翼車93により金網90にたたきつけられ、
そこで粉々に粉砕(50ミクロン以下の粒子に粉砕)され
る。粉砕された試料米は金網90の通孔から排出され、貯
留室101において貯留される。そして、止め具88を緩め
て蓋体87と基台86との締着状態を開放し、蓋体87を取外
して粉砕された試料米を取出す。粉砕された試料米を試
料容器33に供給し、近赤外光を試料米に照射して米の食
味を左右する成分の含有率を測定する。
なお、本発明の装置を利用して得た米の成分含有率で米
の食味評価値の目安をあらわし、より正確に米の食味を
表現することができる。
〔発明の効果〕
本発明の利点とするところは次のとおりである。すなわ
ち、従来、一部の専門家によって行われていた煩わし
く、長時間を要する米の成分の含有率の化学定量分析法
は、高精度かつ短時間に測定することは困難であった
が、本発明は、一定流量で供給する試料米を粉砕すると
ともに近赤外光を照射し、その反射光量、若しくは透過
光量、若しくは反射光量と透過光量との組み合わせから
得られる試料米による近赤外光の吸光度と、成分換算係
数とを演算することによって米の成分を算出することを
可能としたため、その測定値が正確であると共に誰でも
が容易にまた迅速に測定できるので、旧来の勘に頼った
食味予想や食味評価のための官能試験等の時間ロスが省
け、各種の次行程作業や米の買い付け管理等を合理化す
ることができる。試料米を粉砕するに際して試料米の供
給を一定流量とするので、試料米の微粉は粒度の整った
ものとなり、測定値の正確度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、成分含有率測定装置の正断面図。 第2図は、要部の拡大断面図。 第3図は、要部の斜視図。 第4図は、本装置の正面図。 第5図は、制御装置の構成を示すブロック図。 第6図は、制御装置の動作フロー図。 第7図は、アミロースの測定値を補正する温度補正値を
示した図。 第8図は、近赤外光の連続的分光を行う別実施例の概念
図。 第9図は、波長と吸光度との関係を表わす特性図。 第10図は、穀粒粉砕機の一部破断側面図。 1……近赤外分光分析装置、2……キャビネット 3……スリット、4……光源 5……反射鏡、6……フィルター 7……積分球、8……窓 9A,9B……反射光量検出器、9C……透過光量検出器 10……電動機、11……測定部 12……透明板、13……試料供給装置 14……一側部、15……供給ホッパー 16……開口部、17……回転翼 18……ロータリーバルブ、19……レベル計 20,21……ローラー、22,23……細粉用ローラー 24……粉砕室、25A〜25D……清掃装置 26……選別装置、27……粗粒子排出口 28……振動フレーム、29……板バネ 30……多孔壁板、31……側面 32……電磁石、33……試料容器 34……試料容器移動体、35……容器受台 36……案内溝、37……ラック 38……起動軸、39……一側部 40……回転用ハンドル、41……他側部 42……軸受台、43……受台 44……支点台、45……モーター 46……歯車、47……モーター台 48……電磁石、49……回転ローラー 50……充填部位置センサー、51……測定部位置センサー 52……噴射ノズル、53……受箱 54,54B……清掃器、55……表示装置 55A〜55D……表示器、56……操作押ボタン 56A……手動操作ボタン、56B……自動操作ボタン 56C……透過光量測定選択ボタン、56D……反射・透過併
用選択ボタン 57……外部供給部、58……プリンター 59……制御装置、60……演算装置 61……記憶装置、62……信号処理装置 63……電動機、64……キーボード 65……温度検出器、66……端子 67……圧着部、68〜76……駆動装置 77……温度調節器、78……温度検出器 79……分光素子、80……集糠レンズ 81……スリット、82……入光ミラー 83……反射鏡、84……受光ミラー 85……穀粒粉砕器、86……基台 87……蓋体、88……止め具 89……粉砕室、90……金網 91……電動機、92……電動機軸 93……翼車、94……供給口 95……振動供給装置、96……試料米タンク 97……支柱、98……排出口 99……振動供給路、100……振動装置 101……貯留室

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料米について、米の食味に影響を及ぼす
    成分を加熱処理もしくは化学処理せずに測定し、その含
    有率を測定する装置であって、近赤外分光分析装置、試
    料米の粉砕装置および制御装置を備え、近赤外分光分析
    装置は粉砕された試料米に近赤外光を照射して試料米に
    よる近赤外光の吸光度を測定し出力する手段を有し、粉
    砕装置は試料米を粉砕室へ一定流量で供給する供給装置
    を備え、制御装置は米の主要成分の含有率と米に近赤外
    光を照射した際のその吸光度との関連から定めた成分換
    算係数を記憶した手段と前記の試料米の吸光度と成分換
    算係数から成分の含有率を演算し出力する演算手段を有
    することを特徴とした米の成分含有率測定装置。
  2. 【請求項2】近赤外分光分析装置は試料米から反射した
    光を受光する受光器を備えていることを特徴とした特許
    請求の範囲第1項に記載する米の成分含有率測定装置。
  3. 【請求項3】近赤外分光分析装置は試料米を透過した光
    を受光する受光器を備えていることを特徴とした特許請
    求の範囲第1項に記載する米の成分含有率測定装置。
  4. 【請求項4】近赤外分光分析装置は試料米を透過した光
    および試料米から反射した光を受光する受光器を備えて
    いることを特徴とした特許請求の範囲第1項に記載する
    米の成分含有率測定装置。
  5. 【請求項5】近赤外分光分析装置は、近赤外光波長領域
    1900nm〜2500nmの範囲内における任意波長のフィルター
    を複数個備えていることを特徴とした特許請求の範囲第
    1項〜同第4項のいずれか一つに記載する米の成分含有
    率測定装置。
  6. 【請求項6】試料米を充填した容器またはその近傍に温
    度検出器が配置され、温度検出値によって成分含有率を
    補正する手段を備えていることを特徴とした特許請求の
    範囲第1項〜同第5項のいずれか一つに記載する米の成
    分含有率測定装置。
  7. 【請求項7】近赤外分光分析装置において、試料米を充
    填する容器を測定部に移動配置するための試料供給装置
    を有することを特徴とした特許請求の範囲第1項〜同第
    6項のいずれか一つに記載する米の成分含有率測定装
    置。
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