JPH071040A - 上取り式払出し装置の伸線素材払出し制御方法 - Google Patents
上取り式払出し装置の伸線素材払出し制御方法Info
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- JPH071040A JPH071040A JP14801993A JP14801993A JPH071040A JP H071040 A JPH071040 A JP H071040A JP 14801993 A JP14801993 A JP 14801993A JP 14801993 A JP14801993 A JP 14801993A JP H071040 A JPH071040 A JP H071040A
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- drawn
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固定キャリアにコイル状に収納された伸線素
材が固定キャリアに巻き付いて払出し不能になったり、
弛んで縺れたりするのを防止し、スムーズに固定キャリ
アから払出すことを目的とする。 【構成】 固定キャリア2の上方に駆動モータ5で回転
駆動される回転アーム12と、この回転アーム12に配設さ
れた誘導ローラ13とを備えた誘導装置15を設置し、前記
固定キャリア2から伸線素材3を解きほどく方向に前後
誘導装置15に備えた駆動モータ5により回転される回転
アーム12の回転数を伸線機の伸線スピードに基づいて同
調制御し、かつ前記駆動モータ5の負荷電流値の変化に
応じて回転アーム12の回転数を微調整しながら当該誘導
装置15に備えた誘導ローラ13を介して上部ローラ10を経
由させ、伸線機に供給して伸線する。
材が固定キャリアに巻き付いて払出し不能になったり、
弛んで縺れたりするのを防止し、スムーズに固定キャリ
アから払出すことを目的とする。 【構成】 固定キャリア2の上方に駆動モータ5で回転
駆動される回転アーム12と、この回転アーム12に配設さ
れた誘導ローラ13とを備えた誘導装置15を設置し、前記
固定キャリア2から伸線素材3を解きほどく方向に前後
誘導装置15に備えた駆動モータ5により回転される回転
アーム12の回転数を伸線機の伸線スピードに基づいて同
調制御し、かつ前記駆動モータ5の負荷電流値の変化に
応じて回転アーム12の回転数を微調整しながら当該誘導
装置15に備えた誘導ローラ13を介して上部ローラ10を経
由させ、伸線機に供給して伸線する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上取り払出し装置の固
定キャリアにコイル状に収納された伸線素材を上方に払
出し、上部ローラを経由し、伸線機に供給して伸線する
ラインに適用される上取り式払出し装置の伸線素材払出
し制御方法に関するものである。
定キャリアにコイル状に収納された伸線素材を上方に払
出し、上部ローラを経由し、伸線機に供給して伸線する
ラインに適用される上取り式払出し装置の伸線素材払出
し制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上取り式払出し装置から伸線素材
を払出し、伸縮機に供給して伸線作業を行うことが行わ
れている。上取り式払出し装置には、図4に示すように
テーブル1上に固定したキャリア2と呼ばれる容器にコ
イル状の伸線素材3を収納し、固定したキャリア2から
伸線素材3を上取りにより払出し、上部ローラ10を経由
して伸線機(図示せず)に供給して伸線するものがあ
る。
を払出し、伸縮機に供給して伸線作業を行うことが行わ
れている。上取り式払出し装置には、図4に示すように
テーブル1上に固定したキャリア2と呼ばれる容器にコ
イル状の伸線素材3を収納し、固定したキャリア2から
伸線素材3を上取りにより払出し、上部ローラ10を経由
して伸線機(図示せず)に供給して伸線するものがあ
る。
【0003】また、図5に示すように回転テーブル23上
のキャリア2に伸線素材3を収納し、駆動モータ24によ
り回転テーブル23を回転させキャリア2から伸線素材3
を上方に解きほぐしながら上方に払出し、上部ローラ10
を経由させるものが知られている。前記いずれの上取り
式払出し装置を用いる場合にも、キャリア2から払出さ
れた伸線素材3の速度が大きくなると伸線素材3がキャ
リア2に巻きついて供給をスムーズに行うことができな
くなり、伸線作業に支障が生じることがある。このた
め、伸線素材の払出し速度は、最大として実際的には 2
00m/分程度であり、高速化払出しには限界があった。
のキャリア2に伸線素材3を収納し、駆動モータ24によ
り回転テーブル23を回転させキャリア2から伸線素材3
を上方に解きほぐしながら上方に払出し、上部ローラ10
を経由させるものが知られている。前記いずれの上取り
式払出し装置を用いる場合にも、キャリア2から払出さ
れた伸線素材3の速度が大きくなると伸線素材3がキャ
リア2に巻きついて供給をスムーズに行うことができな
くなり、伸線作業に支障が生じることがある。このた
め、伸線素材の払出し速度は、最大として実際的には 2
00m/分程度であり、高速化払出しには限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の上
取り式払出し装置を用いて伸線素材3を供給すると、伸
線素材3の性質(引張り強さ、線径など)、伸線条件
(速度など)により、伸線素材3がキャリア2に巻き付
き払出し不能となって伸線作業に支障が発生するという
問題点があった。このような伸線素材3がキャリア2に
巻き付くのは伸線素材3がキャリア2から払出される時
に、たとえばコイルバネを上下に引張ったときのように
コイル状の伸線素材3の払出し量が必要払出し量より少
ないとコイルの縮径により絞られるために巻き付くので
ある。
取り式払出し装置を用いて伸線素材3を供給すると、伸
線素材3の性質(引張り強さ、線径など)、伸線条件
(速度など)により、伸線素材3がキャリア2に巻き付
き払出し不能となって伸線作業に支障が発生するという
問題点があった。このような伸線素材3がキャリア2に
巻き付くのは伸線素材3がキャリア2から払出される時
に、たとえばコイルバネを上下に引張ったときのように
コイル状の伸線素材3の払出し量が必要払出し量より少
ないとコイルの縮径により絞られるために巻き付くので
ある。
【0005】本発明は、前記従来技術の問題点を解消
し、上取り式払出し装置のキャリアに伸線素材が巻き付
いて払出し不能となるのを防止し、常にスムーズにキャ
リアからコイル状の伸線素材を払出すことができる上取
り式払出し装置の伸線素材の払出し制御方法を提供する
ことを目的とするものである。
し、上取り式払出し装置のキャリアに伸線素材が巻き付
いて払出し不能となるのを防止し、常にスムーズにキャ
リアからコイル状の伸線素材を払出すことができる上取
り式払出し装置の伸線素材の払出し制御方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために、図1に示すようにテーブル1上に固定
したキャリア2に収納したコイル状の伸線素材3の上方
に位置させて支柱4の上端部から水平に張り出す支持フ
レーム4Aに上部ローラ10を設けると共に誘導装置15を
配置して固定キャリア2に伸線素材3が巻き付くのを防
止することを試みた。
達成するために、図1に示すようにテーブル1上に固定
したキャリア2に収納したコイル状の伸線素材3の上方
に位置させて支柱4の上端部から水平に張り出す支持フ
レーム4Aに上部ローラ10を設けると共に誘導装置15を
配置して固定キャリア2に伸線素材3が巻き付くのを防
止することを試みた。
【0007】誘導装置15は、支柱4の上端部から水平に
延びた支持フレーム4Aの先端部に配置した軸受14に鉛
直に支持されたアーム回転軸12Aから斜め下方に向けて
延びる回転アーム12と、この回転アーム12に配設された
誘導ローラ13とを備えている。そして支柱4の途中に設
けた支持台4B上に駆動モータ5およびウォーム減速機
6が設置してあり、駆動モータ5とウォーム減速機6と
は連結軸11により連結してある。またウォーム減速機6
に設けた駆動側タイミングプーリ7はアーム回転軸12A
に固定した従動側タイミングプーリ8とタイミングベル
ト9により連結されていて回転アーム駆動系を形成して
いる。
延びた支持フレーム4Aの先端部に配置した軸受14に鉛
直に支持されたアーム回転軸12Aから斜め下方に向けて
延びる回転アーム12と、この回転アーム12に配設された
誘導ローラ13とを備えている。そして支柱4の途中に設
けた支持台4B上に駆動モータ5およびウォーム減速機
6が設置してあり、駆動モータ5とウォーム減速機6と
は連結軸11により連結してある。またウォーム減速機6
に設けた駆動側タイミングプーリ7はアーム回転軸12A
に固定した従動側タイミングプーリ8とタイミングベル
ト9により連結されていて回転アーム駆動系を形成して
いる。
【0008】固定キャリア2にコイル状に収納された伸
線素材3を上取りにより払出した後、駆動モータ5を駆
動し、前記回転アーム駆動系を介して伸線素材3を解き
ほどく方向に回転アーム12を回転させながら誘導ローラ
13を介して上部ローラ10に導くことによって固定キャリ
ア2に伸線素材3が巻き付くのを防止することを試み
た。
線素材3を上取りにより払出した後、駆動モータ5を駆
動し、前記回転アーム駆動系を介して伸線素材3を解き
ほどく方向に回転アーム12を回転させながら誘導ローラ
13を介して上部ローラ10に導くことによって固定キャリ
ア2に伸線素材3が巻き付くのを防止することを試み
た。
【0009】この場合、回転アーム12の回転によって固
定キャリア2に伸線素材3が巻き付く力とは逆方向の力
を付与するようにしても、回転アーム12の回転速度が過
少のときには巻き付きを助長し、逆に回転速度が過大の
ときには伸線素材3の弛みが生じて伸線素材3の縺れを
助長することが判明した。本発明は固定キャリア2の上
方に設置した誘導装置15により伸線素材3を誘導する試
験を重ねた結果により達成されたものであり、その要旨
とするところは下記の通りである。
定キャリア2に伸線素材3が巻き付く力とは逆方向の力
を付与するようにしても、回転アーム12の回転速度が過
少のときには巻き付きを助長し、逆に回転速度が過大の
ときには伸線素材3の弛みが生じて伸線素材3の縺れを
助長することが判明した。本発明は固定キャリア2の上
方に設置した誘導装置15により伸線素材3を誘導する試
験を重ねた結果により達成されたものであり、その要旨
とするところは下記の通りである。
【0010】本発明は、テーブル1上の固定キャリア2
にコイル状に収納された伸線素材3を、前記固定キャリ
ア2から上方に払出し、上部ローラ10を経由した後、伸
線機(図示せず)に供給して伸線するに際し、前記固定
キャリア2の上方に駆動モータ5で回転駆動されて斜め
下方に延びる回転アーム12と、この回転アーム12に配設
された誘導ローラ13とを備えた誘導装置15を設置し、前
記固定キャリア2から伸線素材3を解きほどく方向に前
記誘導装置15に備えた駆動モータ5により回転される回
転アーム12の回転数を伸線機の伸線スピードに基づいて
同調制御し、かつ前記駆動モータ5の負荷電流値の変化
に応じて回転アーム12の回転数を微調整しながら当該誘
導装置15に備えた誘導ローラ13を介して上部ローラ10を
経由させ、伸線機に供給して伸線することを特徴とする
上取り払出し装置の伸線素材払出し制御方法である。
にコイル状に収納された伸線素材3を、前記固定キャリ
ア2から上方に払出し、上部ローラ10を経由した後、伸
線機(図示せず)に供給して伸線するに際し、前記固定
キャリア2の上方に駆動モータ5で回転駆動されて斜め
下方に延びる回転アーム12と、この回転アーム12に配設
された誘導ローラ13とを備えた誘導装置15を設置し、前
記固定キャリア2から伸線素材3を解きほどく方向に前
記誘導装置15に備えた駆動モータ5により回転される回
転アーム12の回転数を伸線機の伸線スピードに基づいて
同調制御し、かつ前記駆動モータ5の負荷電流値の変化
に応じて回転アーム12の回転数を微調整しながら当該誘
導装置15に備えた誘導ローラ13を介して上部ローラ10を
経由させ、伸線機に供給して伸線することを特徴とする
上取り払出し装置の伸線素材払出し制御方法である。
【0011】
【作用】固定キャリア2から伸線素材3を解きほどく方
向に回転される回転アーム12の回転数を伸線機の伸線ス
ピードに基づいて同調制御し、かつ駆動モータ5の負荷
電流値の変化に応じて回転アーム12の回転を微調整しな
がら誘導ローラ13を介して上部ローラ10に導くので伸縮
素材3が固定キャリア2に巻き付いたり、弛んで縺れを
助長するなどのトラブルを発生することなく安定した状
態で伸線機に供給することができる。
向に回転される回転アーム12の回転数を伸線機の伸線ス
ピードに基づいて同調制御し、かつ駆動モータ5の負荷
電流値の変化に応じて回転アーム12の回転を微調整しな
がら誘導ローラ13を介して上部ローラ10に導くので伸縮
素材3が固定キャリア2に巻き付いたり、弛んで縺れを
助長するなどのトラブルを発生することなく安定した状
態で伸線機に供給することができる。
【0012】
【実施例】本発明で使用する上取り式払出し装置は前記
図1に基づいて説明したものを使用するが、その制御系
統図を図2に示す。コイル状になった伸線材3を固定キ
ャリア2に収納したのち、テーブル1上にセットする。
テーブル1上にセットした固定キャリア2の伸線素材3
を回転アーム12に配設してある誘導ローラ13を介して上
部ローラ10を経由したのち伸線材に導き伸線素材3の伸
線を行う。
図1に基づいて説明したものを使用するが、その制御系
統図を図2に示す。コイル状になった伸線材3を固定キ
ャリア2に収納したのち、テーブル1上にセットする。
テーブル1上にセットした固定キャリア2の伸線素材3
を回転アーム12に配設してある誘導ローラ13を介して上
部ローラ10を経由したのち伸線材に導き伸線素材3の伸
線を行う。
【0013】誘導装置15が備えた回転アーム12は支柱4
の途中に設けられた支持台4B上に設置した駆動モータ
5から連結軸11、ウォーム減速機6、駆動側タイミング
プーリ7、タイミングベルト9および従動側タイミング
プーリ8により動力が伝達され回転アーム12自身が回転
する。回転アーム12の駆動制御方法は、図2に示すよう
に伸線機自身に設けた速度計16で測定した速度信号を電
流電圧変換器17で介して変換したのち駆動制御演算装置
19に入力される。また誘導装置15等の設備制約条件およ
び伸線機で伸線される伸線製品径、伸線素材径等の操業
制約条件が入力端末装置18に入力され、入力端末装置18
から設備制約条件および操業制約条件の各信号が駆動制
御演算装置19に入力される。さらに回転アーム12を回転
する駆動モータ5に設けた負荷電流計20で計測した負荷
電流値を電流電圧変換器21で変換して駆動制御装置19に
入力する。
の途中に設けられた支持台4B上に設置した駆動モータ
5から連結軸11、ウォーム減速機6、駆動側タイミング
プーリ7、タイミングベルト9および従動側タイミング
プーリ8により動力が伝達され回転アーム12自身が回転
する。回転アーム12の駆動制御方法は、図2に示すよう
に伸線機自身に設けた速度計16で測定した速度信号を電
流電圧変換器17で介して変換したのち駆動制御演算装置
19に入力される。また誘導装置15等の設備制約条件およ
び伸線機で伸線される伸線製品径、伸線素材径等の操業
制約条件が入力端末装置18に入力され、入力端末装置18
から設備制約条件および操業制約条件の各信号が駆動制
御演算装置19に入力される。さらに回転アーム12を回転
する駆動モータ5に設けた負荷電流計20で計測した負荷
電流値を電流電圧変換器21で変換して駆動制御装置19に
入力する。
【0014】駆動制御演算装置19はそれぞれ入力された
伸線機速度、設備制約条件および操業制約条件に基づい
て回転アーム12を所定の回転数で回転させるための駆動
モータ5の必要回転数を決定する。そして駆動制御装置
19では、決定した駆動モータ回転数とするためたとえば
周波数、電圧値を演算し、その周波数および電圧値を回
転アーム駆動モータ5にアウトプットして必要な回転数
に制御する。
伸線機速度、設備制約条件および操業制約条件に基づい
て回転アーム12を所定の回転数で回転させるための駆動
モータ5の必要回転数を決定する。そして駆動制御装置
19では、決定した駆動モータ回転数とするためたとえば
周波数、電圧値を演算し、その周波数および電圧値を回
転アーム駆動モータ5にアウトプットして必要な回転数
に制御する。
【0015】回転アーム12を所定の回転数に決定するに
は以下の式を用いて計算することができる。まず操業時
の制約条件は以下の通りとする。伸線により製品化され
る単位時間内の処理量をF1 とし、そのために必要な伸
線素材払出し量をF2 とすると(単位は全てメートルと
する)マスフローは次のようになる。
は以下の式を用いて計算することができる。まず操業時
の制約条件は以下の通りとする。伸線により製品化され
る単位時間内の処理量をF1 とし、そのために必要な伸
線素材払出し量をF2 とすると(単位は全てメートルと
する)マスフローは次のようになる。
【0016】 F1 =製品径(直径)2 ×(π/4)×伸線機伸線速度 F2 =伸線素材径(直径)2 ×(π/4)×払出し速度 となりF1 =F2 が理論上なりたつ。ここで便宜上、製
品径(直径)をD2 、素材径(直径)をD1 、伸線機伸
線速度をV2 、払出し速度をV1 とすると、 V1 =(D2 2 /D1 2 )×V2 となる。
品径(直径)をD2 、素材径(直径)をD1 、伸線機伸
線速度をV2 、払出し速度をV1 とすると、 V1 =(D2 2 /D1 2 )×V2 となる。
【0017】さらに回転アーム12の回転直径をDとし回
転アーム12の必要回転数をNとすると、回転速度V1 =
πDNが求められ、したがって回転アーム12の回転数
は、 N=(D2 /D1 )2 ×(1/πD)×V2 で決定される。また、回転アーム12を回転させる駆動モ
ータ5と、回転アーム12と一体で回転する従動側タイミ
ングプーリ8間の減速比より回転アーム駆動モータ5自
身の必要回転数も求めることができる。
転アーム12の必要回転数をNとすると、回転速度V1 =
πDNが求められ、したがって回転アーム12の回転数
は、 N=(D2 /D1 )2 ×(1/πD)×V2 で決定される。また、回転アーム12を回転させる駆動モ
ータ5と、回転アーム12と一体で回転する従動側タイミ
ングプーリ8間の減速比より回転アーム駆動モータ5自
身の必要回転数も求めることができる。
【0018】回転アーム12の理論上の必要回転数は前述
で求めることができるが、操業上において制約条件とし
て入力する伸線材の製品径あるいは、伸線素材径は常に
一定ではなく微妙に変化している。このため駆動制御演
算装置19では回転アーム12の理論上の回転数Nを常に一
定でなく変化させ、常に同調を保つように制御する必要
がある。このために回転アーム12を回転させる駆動モー
タ5自身の駆動負荷電流を負荷電流計20を用いて測定
し、これを回転アーム12の回転数制御の微調整に用いて
制御するのである。
で求めることができるが、操業上において制約条件とし
て入力する伸線材の製品径あるいは、伸線素材径は常に
一定ではなく微妙に変化している。このため駆動制御演
算装置19では回転アーム12の理論上の回転数Nを常に一
定でなく変化させ、常に同調を保つように制御する必要
がある。このために回転アーム12を回転させる駆動モー
タ5自身の駆動負荷電流を負荷電流計20を用いて測定
し、これを回転アーム12の回転数制御の微調整に用いて
制御するのである。
【0019】実機の回転アーム12を回転する駆動モータ
5は交流式モータを用いているが、駆動モータ5の負荷
変動が数パーセントある。この負荷変動は前述した単位
時間当りの製品化処理量F1 とその時の払出し量F2 の
関係から発生することが判った。たとえばF1 >F2 の
ときは、キャリア2に収納されたコイル状の伸線素材3
は締られる方向になりそれをほどくために必要な動力が
アップする。またF1<F2 の場合は伸線素材3はゆる
みすぎるため必要動力が低下する。このようにF1 、F
2 のバランスがくずれると伸線素材3がキャリア2に巻
き付く現象が発生するため変動幅を必要動力の約5%以
内になるよう回転アーム12を回転する駆動モータ5を制
御するのが好ましい。
5は交流式モータを用いているが、駆動モータ5の負荷
変動が数パーセントある。この負荷変動は前述した単位
時間当りの製品化処理量F1 とその時の払出し量F2 の
関係から発生することが判った。たとえばF1 >F2 の
ときは、キャリア2に収納されたコイル状の伸線素材3
は締られる方向になりそれをほどくために必要な動力が
アップする。またF1<F2 の場合は伸線素材3はゆる
みすぎるため必要動力が低下する。このようにF1 、F
2 のバランスがくずれると伸線素材3がキャリア2に巻
き付く現象が発生するため変動幅を必要動力の約5%以
内になるよう回転アーム12を回転する駆動モータ5を制
御するのが好ましい。
【0020】すなわち本発明では図1に示すように回転
アーム12はコイル状に形成された伸線素材3を解きほど
く方向に回転し、図4に示すように固定された条件で伸
線素材を払出すときに発生する捩じり力とは逆方向の捩
じり力を与えて、この捩じり力を±0にするため伸線速
度と伸線素材の払出し速度との同調化を図るものであ
る。
アーム12はコイル状に形成された伸線素材3を解きほど
く方向に回転し、図4に示すように固定された条件で伸
線素材を払出すときに発生する捩じり力とは逆方向の捩
じり力を与えて、この捩じり力を±0にするため伸線速
度と伸線素材の払出し速度との同調化を図るものであ
る。
【0021】本発明によれば、図2の制御系統図に示す
ように設備制約条件操業時の諸条件を入力することで基
本となる回転アーム回転数を求め、さらに回転アーム12
を駆動するモータ5の電流負荷変動より捩じり力がどち
らの方向、すなわち伸線素材3がキャリア2に巻き付く
方向(負荷電流計20の負荷電流が上昇)か、伸線材3が
弛む方向(負荷電流計20の負荷電流が下降)かを判断
し、それに応じて回転数の微調整を行う。
ように設備制約条件操業時の諸条件を入力することで基
本となる回転アーム回転数を求め、さらに回転アーム12
を駆動するモータ5の電流負荷変動より捩じり力がどち
らの方向、すなわち伸線素材3がキャリア2に巻き付く
方向(負荷電流計20の負荷電流が上昇)か、伸線材3が
弛む方向(負荷電流計20の負荷電流が下降)かを判断
し、それに応じて回転数の微調整を行う。
【0022】本発明により払出し制御を行った場合に
は、キャリア2に巻かれたコイル状の伸線素材3は、キ
ャリア2に巻き付くことなく、また弛むこともなく払出
すことができ、キャリア2への巻き付きあるいは弛みに
起因する縺れによる操業トラブルは大幅に減少すること
ができる。連続伸線機を用いた伸線ラインに本発明を適
用した場合と、図4に示す従来装置を適用した場合の伸
線素材のもつれ回数と度数との関係を図3に比較して示
す。図3に示すように本発明により伸線素材を払出す場
合には従来に比較して大幅にもつれ回数を低減すること
ができる。
は、キャリア2に巻かれたコイル状の伸線素材3は、キ
ャリア2に巻き付くことなく、また弛むこともなく払出
すことができ、キャリア2への巻き付きあるいは弛みに
起因する縺れによる操業トラブルは大幅に減少すること
ができる。連続伸線機を用いた伸線ラインに本発明を適
用した場合と、図4に示す従来装置を適用した場合の伸
線素材のもつれ回数と度数との関係を図3に比較して示
す。図3に示すように本発明により伸線素材を払出す場
合には従来に比較して大幅にもつれ回数を低減すること
ができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、固
定キャリアに収納されたコイル状の伸縮素材を払出す際
に伸線素材が固定キャリアに巻き付いて払出し不能とな
ったり、伸線素材の弛みに起因する縺れを生じることな
く誘導装置の回転アームに配設された誘導ロールを介し
てスムーズに誘導することができる。このためトラブル
処理の負荷を解消することができると共に伸線処理の生
産性向上が達成できる。
定キャリアに収納されたコイル状の伸縮素材を払出す際
に伸線素材が固定キャリアに巻き付いて払出し不能とな
ったり、伸線素材の弛みに起因する縺れを生じることな
く誘導装置の回転アームに配設された誘導ロールを介し
てスムーズに誘導することができる。このためトラブル
処理の負荷を解消することができると共に伸線処理の生
産性向上が達成できる。
【図1】本発明に係る装置を示す側面図である。
【図2】本発明の制御系統図である。
【図3】伸線素材のもつれ回数と度数との関係を本発明
および従来の場合を比較して示す棒グラフである。
および従来の場合を比較して示す棒グラフである。
【図4】従来の装置を示す概略側面図である。
【図5】他の従来装置を示す概略側面図である。
1 テーブル 2 キャリア 3 伸線素材 4 支柱 5 駆動モータ 6 ウォーム減速機 7 駆動側タイミングプーリ 8 従動側タイミングプーリ 9 タイミングベルト 10 上部ローラ 11 連結軸 12 回転アーム 13 誘導ローラ 14 軸受 15 誘導装置 16 伸線速度計 17 電流電圧変換器 18 入力端末装置 19 駆動制御演算装置 20 負荷電流計 21 電流電圧変換器
Claims (1)
- 【請求項1】 テーブル上の固定キャリアにコイル状に
収納された伸線素材を前記固定キャリアから上方に払出
し、上部ローラを経由した後、伸線機に供給して伸線す
るに際し、前記固定キャリアの上方に駆動モータで回転
駆動されて斜め下方に延びる回転アームと、この回転ア
ームに配設された誘導ローラとを備えた誘導装置を設置
し、前記固定キャリアから伸線素材を解きほどく方向に
前記誘導装置に備えた駆動モータにより回転される回転
アームの回転数を伸線機の伸線スピードに基づいて同調
制御し、かつ前記駆動モータの負荷電流値の変化に応じ
て回転アームの回転数を微調整しながら当該誘導装置に
備えた誘導ローラを介して上部ローラを経由させ、伸線
機に供給して伸線することを特徴とする上取り払出し装
置の伸線素材払出し制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14801993A JP3229442B2 (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 上取り式払出し装置の伸線素材払出し制御方法 |
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JP14801993A JP3229442B2 (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 上取り式払出し装置の伸線素材払出し制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH071040A true JPH071040A (ja) | 1995-01-06 |
JP3229442B2 JP3229442B2 (ja) | 2001-11-19 |
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ID=15443292
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JP14801993A Expired - Fee Related JP3229442B2 (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 上取り式払出し装置の伸線素材払出し制御方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3229442B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102941245A (zh) * | 2012-11-23 | 2013-02-27 | 张家港市恒运新材料科技有限公司 | 一种适用于胎圈钢丝磷化丝的放线装置 |
CN105170697A (zh) * | 2015-10-20 | 2015-12-23 | 江苏华久辐条制造有限公司 | 一种辐条拉丝机用收线装置 |
CN114406038A (zh) * | 2022-03-07 | 2022-04-29 | 青岛雷霆重工股份有限公司 | 一种立式高速旋转冷轧盘卷上料装置 |
CN114890226A (zh) * | 2022-05-10 | 2022-08-12 | 江苏亨通海洋光网系统有限公司 | 一种海底光缆内铠铜管自动储存装置 |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP14801993A patent/JP3229442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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