JPH07103812A - 加速度応動スイッチ - Google Patents

加速度応動スイッチ

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JPH07103812A
JPH07103812A JP5269981A JP26998193A JPH07103812A JP H07103812 A JPH07103812 A JP H07103812A JP 5269981 A JP5269981 A JP 5269981A JP 26998193 A JP26998193 A JP 26998193A JP H07103812 A JPH07103812 A JP H07103812A
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Yasukazu Mizutani
靖和 水谷
Moichi Shibata
茂一 柴田
Mitsuhiro Urano
充弘 浦野
Katsuyuki Watanabe
勝幸 渡辺
Hideki Koseki
秀樹 小関
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UBUKATA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】慣性球の周回運動による連続信号を避け、周回
運動を早期に収束させる加速度応動スイッチを得る。 【構成】加速度応動スイッチ21は蓋板2とハウジング
23により容器を構成し、蓋板2を貫通してリード端子
3が絶縁固定されている。容器内部には導電性の慣性球
7が収納され、リード端子3の端部には接点部材6が固
定される。慣性球7は通常は中央附近に位置し接点部材
6とは接触しない。所定の値以上の振動を受けると慣性
球7はハウジング転面上を転動し接点部材6と接触して
ハウジング23と接点部材6との間を電気的に接続す
る。慣性球7がハウジング23の側壁に沿って周回しよ
うとしても、慣性球7は衝接部22Bと衝接し運動方向
を変えられ接点部材6と慣性球7の接触を一時的に断ち
オン信号の連続出力を避ける。また慣性球7の運動エネ
ルギーを衝接部22Bとの衝突により急速に減少させ慣
性球の周回運動を早期に収束させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地震の震動などを検知す
るための加速度応動スイッチに関するものであり、地震
の震動と外乱振動とを確実に区別するためのものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の加速度応動スイッチとし
ては例えば特願平4−272387の「感震器」等があ
る。この感震器は金属製の容器内にこの容器とは電気的
に絶縁して固定された電極を有するとともに導電球を揺
動可能に収納し、この導電球が震動により揺動すると電
極に接触することにより容器と電極との間を電気的に短
絡接続し検知信号を発するものである。
【0003】近年、この様な感震器を各家庭に設置され
る都市ガスやプロパンガスなどのガス流量計に取り付
け、単に流量を記録するだけではなく地震による火災な
どの二次災害の防止やガス洩れなどの早期発見の為の機
能を付与するために所謂マイコンを内蔵したマイコン式
ガス流量計(以下マイコンメーターという。)が使用さ
れ始めている。このマイコンメーターはマイコンと電池
を内蔵し、地震による振動や転倒、ガスの異常な大量流
出や少量ながら長期的な流出等を検知して内蔵した電磁
弁等を閉鎖したり警報器から警報を発したりするなどの
制御を行ない、これらを原因とする事故を未然に防ぐも
のである。
【0004】このうち地震の検知に関しては、マイコン
メーターへの飛来物の衝突とか、自動車の走行や工事現
場などを原因とする人為的な振動と地震の振動とを見分
ける必要がある。そのためには感震器が地震の振動領域
である周波数帯域に於いては所定の動作特性を示し、そ
れ以外の周波数帯域に於いては別の動作特性を示すよう
にする必要がある。
【0005】例えば、地震の震動は色々な周波数の振動
が複合したものであるが、主に10Hz以下、特に5Hz以
下の振動を中心としており、感震装置の検査などにおい
ては地震の代用特性として例えば3.3Hz,2Hz,1.4
3Hzの正弦波振動を印加して行なわれる。そこで例えば
前述の導電球などの慣性子の揺動によってオン−オフ動
作をする接点を有した感震器を使用する感震装置におい
ては、例えば1回の継続時間が40ミリ秒以上のオン信
号及びオフ信号が所定の時間内、例えば3秒間に3回以
上出力された時に、マイコンにより地震と判断して信号
を出力する構造とし、その他の外乱振動とを区別してい
る。
【0006】この様な方法で地震と外乱振動とを区別す
るために、感震器は地震の振動領域である周波数帯域と
それ以外の周波数帯域に於いては異なった信号を出力す
るようにする必要があり、例えば3.3Hz,2Hz,1.4
3Hzの正弦波を印加した時には震度5に相当する120
ガル程度でマイコンが地震発生の指令を出力してガスの
遮断弁を閉止する等の安全装置を作動させ、5Hzを超え
る例えば6Hz乃至7Hz以上の振動では300ガルでもマ
イコンが制御動作を行なわないようにしなければならな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のマイコン
メーター等の制御機器は、検針などの為、戸外に取付け
られる事が多く、例えば建物の外壁に配管を伴って取付
けられる。その為に取付場所によっては、人の通り道や
子供の遊び場などに面する事になり、例えば人が通る時
に体や荷物、自転車等が当たったり、キャッチボールの
ボールなどが当たる事がある。この場合、ガス配管の固
定金具の支持位置の間隔寸法等により多少の差はあるが
1000〜3000ガルの衝撃波の後は10Hz前後の周
期でほぼ正弦波形の1000ガル程度から減衰していく
振動加速度がガスメータに印加されるという事が実験に
より認められた。
【0008】この様な振動は周波数が10Hz前後である
ため、理論的には感震器からの信号はこの周期に同期す
るため少なくともオン信号もしくはオフ信号が40ミリ
秒に達せず、例えばオン時間とオフ時間が均等になると
するとこれより可成り短い時間間隔の25ミリ秒のオン
信号とオフ信号を発するのでマイコンが地震を認識した
制御動作を行なうことはない。
【0009】しかし円筒形や半球形の容器中で慣性子と
して球体を使用している例えば前述の特願平4−272
387号の感震器の如きものにおいては、衝撃が大きい
と慣性子が容器の内壁又は電極に沿って回転運動をする
ことがある。この場合、慣性子と電極が連続的に接触す
るために連続的なオン信号が発生する。例えばガスメー
タ等の制御装置自身が大地震等なんらかの原因で大きく
傾いたり転倒した時には感震器からの繰り返しの信号が
期待できないため、連続するオン信号が所定の時間例え
ば1秒以上続いた場合には制御装置が動作するようにさ
れている。そのため外乱の衝撃により発生した慣性球の
円運動が速やかに収束しないとオン信号が設定時間以上
連続し、制御装置が動作することがあり、地震と外乱振
動との区別を困難なものにしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の加速度応動スイ
ッチの特徴はほぼ円形の金属板のほぼ中心に穿たれた孔
に電気絶縁性の充填材によって導電リード端子を貫通し
気密に固定した蓋板と、有底筒形の導電性のハウジング
を有し、該ハウジングの底面にはほぼ中心部から外側に
向かって同心円状に緩やかに上昇する傾斜面が形成さ
れ、前記蓋板の周縁部にハウジングの開口端が気密に固
着されて密閉容器を形成し、蓋板の容器内側の前記リー
ド端子端部には導電端子ピンを中心としてほぼ同心円状
に接触部を配設する複数のしなやかな弾性を有した羽根
状部を持つ導電材製の接点部材が導電的に固着され、前
記密閉容器の内部には導電性の固体の慣性球が正規姿勢
において静止時には重力によりハウジング底面のほぼ中
央部に位置するように収納され、振動を受ける事により
慣性球が転動し接点部材と接触してその羽根状部を変位
させるとともに摺動し同時にハウジング内面と接点部材
との間を慣性球を介して短絡するように構成され、前記
ハウジングの内面には慣性球が前記静止時には無関係で
所定の加速度を受けた時に接触する壁面部分に衝接部が
設けられ、前記慣性球がハウジングの内壁に沿って回転
力を付与された時に断続的に該衝接部に衝接して進路を
変更させられ慣性球と接点部材との接触が不連続に乱さ
れるように構成されたことにある。
【0011】また他の特徴はほぼ円形の板状体のほぼ中
心に穿たれた孔に導電リード端子を貫通し固定した蓋板
と、有底筒形の導電性のハウジングを有し、該ハウジン
グの底面にはほぼ中心部から外側に向かって同心円状に
緩やかに上昇する傾斜面が形成され、前記蓋板の周縁部
にハウジングの開口端が固着されて容器を形成し、前記
リード端子とハウジングは電気的に絶縁され、該リード
端子の蓋板の容器内側の端部には導電端子ピンを中心と
してほぼ同心円状に接触部を配設する複数のしなやかな
弾性を有した羽根状部を持つ導電材製の接点部材が導電
的に固着され、前記密閉容器の内部には導電性の固体の
慣性球が正規姿勢において静止時には重力によりハウジ
ング底面のほぼ中央部に位置するように収納され、振動
を受ける事により慣性球が転動し接点部材と接触してそ
の羽根状部を変位させるとともに摺動し同時にハウジン
グ内面と接点部材との間を慣性球を介して短絡するよう
に構成され、前記ハウジングの内面には慣性球が前記静
止時には無関係で所定の加速度を受けた時に接触する壁
面部分に衝接部が設けられ、前記慣性球がハウジングの
内壁に沿って回転力を付与された時に断続的に該衝接部
に衝接して進路を変更させられ慣性球と接点部材との接
触が不連続に乱されるように構成されたことにある。
【0012】
【実施例】以下、図を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。図1及び図2は本発明の加速度応動スイ
ッチの一実施例であり、図1はその縦断面を図2のB−
B断面で表わした図であり、図2は図1の加速度応動ス
イッチのA−A断面矢視図である。この加速度応動スイ
ッチ1は金属製の円形の蓋板2を有し、この蓋板2の中
央には貫通孔2Aが穿たれており、この貫通孔2Aには
導電性のリード端子3が挿通されガラスなどの電気絶縁
性充填材4により気密に絶縁固定されている。蓋板2の
周縁部にはフランジ部2Bが設けられ、このフランジ部
2Bには有底円筒形の金属製ハウジング5の開口端がリ
ングプロジェクション溶接などの方法で気密に固定され
制振流体が長期間にわたり漏出しないような密閉容器を
構成している。
【0013】リード端子3の密閉容器内部側の先端には
導電材製の接点部材6が溶接などにより導電的に固着さ
れている。この接点部材6は複数のしなやかな弾性を有
した羽根状部6Aを有しており、導電端子ピン3を中心
に後述の慣性球7との接触部がほぼ同心円状に配設され
ている。慣性球の質量が0.7グラム程度の場合には、
接点部材6の材質として例えば厚みが0.01〜0.0
3mmのリン青銅板が使用される。
【0014】密閉容器内には慣性子たる導電性の慣性球
7が収納されており、通常正規姿勢時で静止時には円錐
面状のハウジング底面5Aの中央附近に設けられた静止
部5B上に位置している。この慣性球7は鉄や銅やその
合金などの導電性の固体の球であり、地震などによる所
定の大きさ以上の振動によりハウジング底面5A上を点
線で示す如くハウジング内側の側壁5E又は後述の突起
5Cに接するまでの範囲で転動可能にされており、前記
接点部材6の羽根状部6Aと接触−開離可能にされてい
る。なおリード端子3と接触部材6との固着部下面には
保護板8が固着されており、慣性球7の接点部材6の根
元附近への衝接による接点部材の変形を防止している。
【0015】容器5の内側の側壁5Eには衝接部たる突
起5Cが図2に示す如く等間隔で4ヵ所設けられてい
る。この突起5Cは例えばプレス成形等で形成されてお
り、その数は容器や慣性球の大きさや慣性球の材質等に
よって決まる共振周波数によって決められ、容器内周に
均等に設けられるのであれば2ヵ所若しくは3ヵ所でも
良いし、もちろん5ヵ所以上設けてもよい。またプレス
加工上の理由等からハウジング底面5A部分で慣性球7
が側壁5Eに当たる迄に実際上動き得る範囲の転動部5
Dの形状に影響を与えないならば突起5C等の衝接部は
ハウジング底面5Aの外側の部分から上方に向けて柱状
に設けてもよい。また衝接部の容器内側への突出量は慣
性球7がこの突起5Cに接触する位置にあっても慣性球
7と接点部材6との接触を妨げず且つ接点部材6が突起
5Cに直接接触せず、慣性球の円運動が確実に進路変更
させられる高さに選定されている。また衝接部の容器の
円周方向の幅は可及的狭くしておくことにより、慣性球
の往復振動時に慣性球7が衝接部に正面衝突して振幅が
減少する機会を最小限にでき、且つ慣性球7が衝接部で
ある突起5Cに正面衝突する時以外、例えば僅かな角度
で斜めに当たれば慣性球7はハウジング5の側壁5Eま
で到達し、慣性球7の振幅が減少することがなくなるか
ら接点部材6との接触時間にはほとんど影響はない。
【0016】次にこの加速度応動スイッチの動作につい
て説明する。正規姿勢時で静止時には慣性球7はハウジ
ング底面5Aの静止部5B上に位置しており、この状態
では慣性球7は接点部材6とは接触せずリード端子3と
ハウジング5及び蓋体2の間は電気的に接続されないの
で信号が出力されることはない。
【0017】加速度応動スイッチ1が所定の値以上の水
平方向の振動をうけると慣性球7がハウジング底面5A
の転動部5D上を転動して接点部材6の羽根状部6Aと
接触することにより、接点部材6とハウジング5が電気
的に短絡され、リード端子3−接点部材6−慣性球7−
ハウジング5−蓋板2の経路で電路が形成され信号が出
力される。
【0018】この様な慣性球の転動時に振動が一定方向
への往復運動であれば理論的には慣性球は振動方向によ
って決定付けられるハウジングの中心線上で往復運動を
行なうことになる。しかし実際には電極との接触が片寄
ったり、転動部5D上の僅かな凹凸のアンバランスなど
で振動方向と交差する方向の僅かな加速度成分が作用す
ることにより、慣性球7がハウジングの中心を逸れ、あ
る周波数例えば7Hz乃至10Hzの内のある範囲で慣性球
の共振と円錐面状の底面形状からその方向の動きが増幅
されていって接点部材や容器に沿って楕円軌道や円軌道
等の周回運動を始めることがある。この様な時、制御部
5Cのない従来のものでは振動周波数により決まる周期
の時間の1/4に相当するオン時間とオフ時間の間隔が
全く不規則となってしまう。即ちオン時間とオフ時間が
例えば等しく発生するように設計すれば40ミリ秒のオ
ン時間とオフ時間を発生するための最大周波数は6.2
5Hzであるが、前述の如き不規則運動を生じた場合には
6.25Hzを超える例えば8Hzとか10Hzでも40ミリ
秒のオン時間又はオフ時間が不規則に発生してしまう。
【0019】しかし本発明に於いては、容器5の側面5
Eに衝接部たる突起5Cが設けられていることにより周
回運動を始めた時に慣性球7が突起5Cに衝接し、慣性
球7の運動方向が急激に変わり接点部材と慣性球の接触
を一時的に断ちオン信号の連続出力を避けるとともに、
慣性球7の運動エネルギーを突起5Cとの衝突により急
速に減少させ慣性球の周回運動を早期に収束させほぼ正
常な往復運動に戻すことができる。
【0020】また例えば加速度応動スイッチ1が取り付
けられた装置に人やボールがあたる等して強い衝撃が与
えられると、衝接部のないものでは慣性球7がハウジン
グ5や接点部材6に沿って回転を始めそれが1秒以上に
長く継続することがある。この様な場合でも本発明では
突起5Cが設けられているため、上述の理由によりオン
信号の連続出力を避けることができる。また慣性球7の
周回運動を短時間で収束させることができるため、オン
信号とオフ信号が繰り返し出力されても、その収束過程
を短くすることで前述の条件に合致する信号の繰り返し
を避けることができ、マイコンが不所望な制御動作を行
なうことがなくなる。
【0021】たとえば実施例では衝撃試験に於いて、衝
接部たる突起5Cを有していないものでは慣性球7の運
動が収束するまでに20〜30秒かかったのに対して、
同様の試験で突起5Cを有したものは15秒以下で収束
している。そのため例えば前述の様に1回の継続時間が
40ミリ秒以上のオン信号及びオフ信号が3秒間に3回
以上出力された時にマイコンが地震と判断するものにお
いては、40ミリ秒以上のオン信号が慣性球7の運動の
収束過程で発生する機会が多くなるが、3回発生するこ
となくそれ以前に慣性球の運動は接点部材と接触しない
状態の微振動へと収束し、よってこの様な衝撃ではマイ
コンは地震発生と誤判断をしなくなる。
【0022】衝接部の形状は図1の様な突起に限定され
るものではなく、慣性球が回転運動に移行する時にその
運動方向を急激に変え且つ運動エネルギーを減少させる
ものであれば、たとえば図3及び図4に示すようにハウ
ジング内に衝接部材を固定した構造としてもよい。この
実施例において前述の例と同様の部材には同一の番号を
付しその説明を省略する。この実施例の加速度応動スイ
ッチ21の衝接部材22は例えば鉄やその合金等の金属
や樹脂等により成形されており、図5(A),(B)に
示す如くリング状の基部22Aに等間隔で衝接部22B
が設けられている。この基部22Aを有底円筒形のハウ
ジング23に挿入固定することにより、衝接部22Bは
所定の位置に配置される。衝接部材22の基部22Aは
リング状であり慣性球7の転動部はこの内側に位置する
ため、衝接部材22が慣性球7の基本的な転動の特性に
影響を及ぼすことはない。
【0023】この衝接部材22の衝接部22Bによる効
果は前述の突起5Cの場合と同様であるが、この衝接部
材22はハウジングとは別個の部材であることから、例
えばハウジングより薄い材料や弾性変形しやすい材料を
使用することにより慣性球7との衝接時に剛体に近い突
起5Cと比較して慣性球7の運動エネルギーを多く吸収
することができるように設計可能で、慣性球7の運動を
より速やかに収束させることができる。
【0024】また図6に示すハウジング35の横断面図
の如くハウジングの側壁35Aを多角形にしたり曲率を
変化させて非円形断面形状とすることにより、側壁35
Aを実質的に衝接部とし、慣性球7のハウジング35の
内面に沿っての回転運動を不安定にしてその動きを収束
させる構造としてもよい。この場合もハウジング底面3
5B上の慣性球転動部35Cの断面形状は変化させず慣
性球7の基本的な転動の特性に対して影響を与えないよ
うにできる。また慣性球の転動方向による転動距離の差
により生ずるオン時間の差を最小限とするよう慣性球の
直径との相対的寸法を考慮した形状に設計すれば、実質
的に震動の検出に支障はなくなる。
【0025】次に図7を参照して本発明の他の実施例に
ついて説明する。図7においても前述の例と同一の部材
には同一の記号を付しその詳細な説明は省略する。この
加速度応動スイッチ41においては蓋板42は樹脂やセ
ラミックス等の如き電気絶縁性材料からなりそのほぼ中
央にリード端子3を貫通固定している。ハウジング45
はその底面形状や突起45Aは図1に示したハウジング
5と同じであるが、その開口端部に固定部45Bが設け
られ、蓋板42との固定をかしめにより行なわれてい
る。そのため溶接作業が不要になり製造がより容易にな
る。
【0026】本実施例は前述の実施例の様な密閉形では
ないが、例えば真空中や不活性雰囲気中で使用される場
合はこれで充分であり、また慣性球7や容器45の内面
の慣性球との接触部及び接点部材6にそれぞれ表面処理
を施したり、各部品に使用雰囲気中で腐食されない材質
を使用することで、密閉形のものと同様に空気中で使用
することもできる。また固定部45Bと蓋板42との間
を適当な接着剤等で封緘することにより後述の感震器に
使用することもできる。
【0027】これらの加速度応動スイッチをマイコンメ
ーターなどに取り付ける場合の例を図8に示す。この感
震器11はケース12中に加速度応動スイッチ1を収納
している。加速度応動スイッチ1のリード端子3には吊
り部13が設けられ、ケース12内に設けられた保持体
14のハンガー14Aに揺動可能に懸吊され、通常は加
速度応動スイッチ1が自動的に正規姿勢となるようにさ
れている。加速度応動スイッチ1の蓋板2及びリード端
子3にはしなやかなリード線15A,15Bの一端が電
気的に接続され、各リード線の他端は接続端子16A,
16Bを介してケース12にインサート成形された導電
端子17A,17Bに接続される。ケース12内には粘
性流体18が所定量充填されており、ケース12の開口
端には外蓋19が前記粘性流体18が漏出しない程度の
気密性をもって封着されている。
【0028】この感震器11は制御装置のプリント基板
等に直接取り付けられ、導電端子17A,17Bによっ
て基板上の配線に接続される。本発明の如き加速度応動
スイッチはその構造上、取付姿勢が動作特性に大きく影
響し、例えば正規姿勢から1度傾斜すると20ガル近く
動作加速度が変化する。この様に取付姿勢に高い精度を
要求されるため、加速度応動スイッチ1を直接プリント
基板へ正規姿勢で取り付ける構造とすることは非常に困
難である。しかし感震器11においては加速度応動スイ
ッチ1をケース12内に吊り下げているため、感震器の
取付姿勢が許容傾斜角度の範囲内であれば加速度応動ス
イッチ1は自重により自動的に正規姿勢になるので取付
けに必要以上の精度は要求されずその作業は容易にな
る。
【0029】またケース12には加速度応動スイッチ1
とともにその粘性を選定されたシリコンオイルの如き粘
性流体18が封入されているため、感震器1を取付けた
装置が転倒したり急に傾いたときや地震等の振動に対し
ては加速度応動スイッチ1はケース12の動きにほぼ追
従し動作信号を発生する。また取り付け時の傾き等に対
しては例えば30秒以内に正規姿勢に復帰するように粘
性流体18は選定されている。このように図2に示す如
き構造の感震器においては取付けが容易になるととも
に、地震の振動や急激な傾斜や転倒を確実に検出するこ
とができる。
【0030】なお、本発明の感震器11に使用される加
速度応動スイッチについて実施例では金属製の蓋板を有
したものについて説明したが、粘性流体18に対して充
分な気密容器を構成することができ導電性のリード端子
を絶縁固定できるものであれば、図7に示した如き樹脂
やセラミックスを使用してもよい。この場合図2に示す
リード線15Aの一端はハウジング5に導電的に固定さ
れる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ハウジング内面に衝接
部を設け慣性球の円運動を抑えることにより、加速度応
動スイッチからの連続的なオン信号の発生を防止するこ
とができ、従来のものの様な慣性球の楕円運動などによ
る信号の不確実さを排除することができる。
【0032】また衝撃による慣性球の転動時には、衝接
部によりその運動エネルギーをすばやく収束させること
ができ、収束過程に於ける信号の出力時間を短くするこ
とによりマイコンによる地震検知条件に合致する信号の
繰り返しを避け、マイコンメーターの誤動作を防ぐこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速度応動スイッチの一実施例。
【図2】図1の実施例のA−A断面図。
【図3】本発明の加速度応動スイッチの他の実施例。
【図4】図3の実施例のC−C断面図。
【図5】図3及び図4の実施例に使用するの衝接部材の
一例。
【図6】本発明の加速度応動スイッチのハウジングの一
例の横断面図。
【図7】本発明の加速度応動スイッチの他の実施例の横
断面図。
【図8】本発明の加速度応動スイッチを使用した感震器
の一実施例。
【符号の説明】
1,21,41:加速度応動スイッチ 2,42:蓋板 3:リード端子 4:電気絶縁性充填材 5,45:ハウジング 5C,45A:突起(衝接部) 6:接点部材 7:慣性球 8:保護板 22:衝接部材 22A:衝接部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 勝幸 名古屋市南区宝生町4丁目30番地 株式会 社生方製作所内 (72)発明者 小関 秀樹 名古屋市南区宝生町4丁目30番地 株式会 社生方製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ円形の金属板のほぼ中心に穿たれた
    孔に電気絶縁性の充填材によって導電リード端子を貫通
    し気密に固定した蓋板と、有底筒形の導電性のハウジン
    グを有し、該ハウジングの底面にはほぼ中心部から外側
    に向かって同心円状に緩やかに上昇する傾斜面が形成さ
    れ、前記蓋板の周縁部にハウジングの開口端が気密に固
    着されて密閉容器を形成し、蓋板の容器内側の前記リー
    ド端子端部には導電端子ピンを中心としてほぼ同心円状
    に接触部を配設する複数のしなやかな弾性を有した羽根
    状部を持つ導電材製の接点部材が導電的に固着され、前
    記密閉容器の内部には導電性の固体の慣性球が正規姿勢
    において静止時には重力によりハウジング底面のほぼ中
    央部に位置するように収納され、振動を受ける事により
    慣性球が転動し接点部材と接触してその羽根状部を変位
    させるとともに摺動し同時にハウジング内面と接点部材
    との間を慣性球を介して短絡するように構成され、前記
    ハウジングの内面には慣性球が前記静止時には無関係で
    所定の加速度を受けた時に接触する壁面部分に衝接部が
    設けられ、前記慣性球がハウジングの内壁に沿って回転
    力を付与された時に断続的に該衝接部に衝接して進路を
    変更させられ慣性球と接点部材との接触が不連続に乱さ
    れるように構成されたことを特徴とする加速度応動スイ
    ッチ。
  2. 【請求項2】 ほぼ円形の板状体のほぼ中心に穿たれた
    孔に導電リード端子を貫通し固定した蓋板と、有底筒形
    の導電性のハウジングを有し、該ハウジングの底面には
    ほぼ中心部から外側に向かって同心円状に緩やかに上昇
    する傾斜面が形成され、前記蓋板の周縁部にハウジング
    の開口端が固着されて容器を形成し、前記リード端子と
    ハウジングは電気的に絶縁され、該リード端子の蓋板の
    容器内側の端部には導電端子ピンを中心としてほぼ同心
    円状に接触部を配設する複数のしなやかな弾性を有した
    羽根状部を持つ導電材製の接点部材が導電的に固着さ
    れ、前記密閉容器の内部には導電性の固体の慣性球が正
    規姿勢において静止時には重力によりハウジング底面の
    ほぼ中央部に位置するように収納され、振動を受ける事
    により慣性球が転動し接点部材と接触してその羽根状部
    を変位させるとともに摺動し同時にハウジング内面と接
    点部材との間を慣性球を介して短絡するように構成さ
    れ、前記ハウジングの内面には慣性球が前記静止時には
    無関係で所定の加速度を受けた時に接触する壁面部分に
    衝接部が設けられ、前記慣性球がハウジングの内壁に沿
    って回転力を付与された時に断続的に該衝接部に衝接し
    て進路を変更させられ慣性球と接点部材との接触が不連
    続に乱されるように構成されたことを特徴とする加速度
    応動スイッチ。
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