JPH07103752A - 表面粗さ検出方法及び装置 - Google Patents

表面粗さ検出方法及び装置

Info

Publication number
JPH07103752A
JPH07103752A JP26996193A JP26996193A JPH07103752A JP H07103752 A JPH07103752 A JP H07103752A JP 26996193 A JP26996193 A JP 26996193A JP 26996193 A JP26996193 A JP 26996193A JP H07103752 A JPH07103752 A JP H07103752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
measured
article
component
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26996193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Tsuboi
淨 坪井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iwatsu Electric Co Ltd filed Critical Iwatsu Electric Co Ltd
Priority to JP26996193A priority Critical patent/JPH07103752A/ja
Publication of JPH07103752A publication Critical patent/JPH07103752A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定物の表面形状に左右されずに、被測定
物の表面粗さを検出できる方法を提供する。 【構成】 被測定物品31を加振し、その振動をピック
アップする。このピックアップした振動から、被測定物
品31の縦振動のスペクトル成分を抽出する。このスペ
クトル成分を時系列変換した信号のエンベロープ波形に
含まれている高周波成分を抽出する。この高周波成分に
基づいて被測定物品の表面粗さを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被測定物品表面の粗
さを検出する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば研磨された金属部品などの表面の
粗さを検出する方法としては、従来、レーザや超音波を
使用する方法が提供されている。
【0003】例えばレーザを用いる方法は、図10に示
すように、レーザ光源と受光部とを備える光ピックアッ
プ1により、この光ピックアップ1と物品外観表面(表
面粗さを無視した物品の外観表面)2との間の距離Dを
一定に保ちながら、検査対象の物品表面2上を光走査す
る。この光走査の際に、物品表面2からの反射光を、受
光部3で受光させ、反射光の物品表面2から受光までの
時間(受光部と物品表面との距離に対応)を計測し、そ
の計測結果を検出出力とする。
【0004】この検出出力としては、図11に示すよう
な物品表面2の粗さに応じた波形信号が得られる。この
波形の振幅は、物品表面の凹凸の深さに相当し、波形の
繰り返し周波数は、凹凸の粗密に対応している。そこ
で、この波形信号のPDF(プロバビリティ・デンシテ
ィ・ファンクション;確率密度関数)を求めると、図1
1の右横に示すようなグラフが得られる。このPDFの
波形の幅Wが物品表面の凹凸の最大深さであり、振幅
は、繰り返し周波数及び信号波形の形状にしたがったも
のとなっている。
【0005】なお、レーザの代わりに超音波を用いるこ
とにより、同様にして物品表面の粗さを検出することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来は、以上のように
して物品表面の粗さを求めることができるが、従来の方
法は、レーザ光、あるいは超音波を物品表面に照射させ
たときの、物品表面からの反射光、あるいは反射波を受
光部で検出して、受光部と物品表面までの距離を求める
ものであるので、ピックアップ1と物品外観表面2との
間の距離Dを一定に保ちながら、物品の外観形状に応じ
て物品表面を走査するようにする必要がある。
【0007】表面が平面、あるいは断面が真円である場
合には、物品外観表面とピックアップとの距離を一定に
保つことは、比較的容易であるが、物品外観表面が任意
の形状の曲面であったり、複雑な形状をしている場合に
は、その外観形状に合わせてピックアップを物品外観表
面に沿って走査させることは困難である。このため、従
来の物品の表面粗さ検出装置は、特定の形状の物品にし
か用いることができなかった。
【0008】この発明は、以上の点に鑑み、物品表面を
走査することなく、表面粗さを検出することができる新
規な方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明による表面粗さ
検出方法においては、被測定物品を加振し、その振動を
ピックアップし、このピックアップした振動から、上記
被測定物品の縦振動のスペクトル成分を抽出し、このス
ペクトル成分を時系列変換した信号のエンベロープ波形
に含まれている高周波成分を抽出し、この高周波成分の
振幅及び周波数に基づいて被測定物品の表面粗さを検出
するようにしたことを特徴とする。
【0010】
【作用】加振された被測定物品の振動は、非接触でピッ
クアップされる。そして、そのピックアップされた振動
をスペクトル分析し、その固有振動の内の縦振動の、例
えば1次スペクトル近傍の成分を抽出する。この成分を
時系列変換し、その時系列波形信号を検波し、その検波
出力を周波数軸の信号に変換し、その高周波成分を抽出
する。この高周波成分の振幅は、被測定物品表面の凹凸
の深さに対応し、また、周波数は、凹凸の出現周期に対
応しており、被測定物品表面の粗さを検出することがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、この発明による表面粗さの検出方法及
び装置の一実施例を、図を参照しながら説明する。
【0012】この発明による表面粗さ検出方法は、以下
に説明するように、この発明の発明者の研究結果に基づ
いて誕生したものである。
【0013】すなわち、被測定物品に例えば衝撃を加え
るなどして、これを加振すると、被測定物品には、縦振
動波、横振動波、ねじれ振動波が生じることが知られて
いる。このうち、縦振動波は、粗密波(圧縮波ともい
う)であって、対向する2面間を伝播する。
【0014】今、例えば被測定物品として、図2に示す
ような直方体1を考える。この直方体1に衝撃を与える
等して振動を加えると、この直方体1には、3対の相対
向する面により発生する3方向の縦振動が生じる。すな
わち、図2に示すように、直方体1の側面1a,1bに
直交する方向に伝播する縦振動波Vxと、直方体1の
側面1c,1dに直交する方向の方向に伝播する縦振
動波Vyと、直方体1の上下面1e,1fに直交する方
向に伝播する縦振動波Vzとの、3つの伝播方向の定
常振動波が生じる。
【0015】また、被測定物が、例えば図3に示すよう
な中実円筒3の場合には、この中実円筒3を加振する
と、中心線に沿う方向を伝播方向とする縦振動波Vn
と、中心線を中心とする回転方向を伝播方向とする縦
振動波Vcと、中心線を通る方向を伝播方向とする縦
振動波Vrが発生する。
【0016】発明者は、この被測定物品に生じる縦振動
波を、振動検出センサでピックアップし、その出力電気
信号を周波数分析し、縦波の例えば1次スペクトルを抽
出し、その時系列変換波形に注目したところ、そのエン
ベロープ波形には、高周波の波形が重畳され、その重畳
されている高周波波形は、その縦波の伝播方向に沿う物
品表面の表面粗さに対応していることを検知した。
【0017】すなわち、前記波形の振幅は、当該物品表
面の微細な凹凸の深さに対応しており、前記波形の繰り
返し周波数は、上記凹凸の粗密に対応していることが判
明した。この場合、被測定物品表面の各方向〜に生
じている凹凸の状況が、その方向の縦振動波を検査する
ことにより分かる。
【0018】この場合、各方向〜の縦振動波は、被
測定物品の材質や、その方向の寸法dx,dy,dz,
h,2πr,rに応じた周波数として発生する。このた
め、これら寸法に応じた周波数成分に注目することで、
各方向の縦振動波成分は容易に抽出することができ、そ
の方向の表面粗さを検出することが可能である。
【0019】次に、この発明による被測定物品の表面粗
さ検出方法を実施する装置装置の一実施例を、図1を参
照しながら説明する。図1は、この例の装置の一実施例
を示す。被測定物31は、例えば測定用ステージ32上
に載置される。測定用ステージ32は、例えば硬質ゴム
等により構成される。そして、この測定用ステージ32
に被測定物31が載置されたことが、例えば測定用ステ
ージ32に設けられたセンサによって検出されると、制
御装置33は、加振装置34を駆動し、被測定物31を
加振する。
【0020】この例では、加振装置34は、例えば振り
子状におもり等の衝撃物により被測定物31を、例えば
インパルス衝撃する。おもりの駆動機構は、衝撃後、お
もりが被測定物から即座に離れるようにカム機構等によ
り構成される。なお、加振は、1回ではなく、複数回行
なってもよく、しかも、異なる複数の部位を加振するよ
うにしてもよい。
【0021】以上のようにして、加振された被測定物3
1の振動は、非接触で出力振動受信装置35のセンサ3
6で検出され、電気信号に変換され、シグナルコンディ
ショナー37に供給される。シグナルコンディショナー
37では、電気信号が増幅され、また、不要高低域成分
の除去(トレンドの除去)などの所定の信号処理がなさ
れる。この場合、センサ36は、振動を検出できるもの
であれば、どのようなものでも使用でき、変位計等を用
いることもできる。もっとも、周囲からの雑音振動をで
きるだけ拾わないようにするために、被測定物31の方
向に鋭い指向性を有するものが好ましい。
【0022】出力振動受信装置35からの電気信号は、
伝送路38を介して演算処理及び検出装置40に供給さ
れる。この演算処理及び検出装置40は、例えばマイク
ロコンピュータを有し、ソフトウェアにより後述の演算
処理及び表面粗さ検出動作をなすものであるが、この処
理を機能ブロックで示すと、図1のようになる。
【0023】ところで、ここで問題にする振動は、その
被測定物の形状が持つ固有振動である。しかし、被測定
物を強制的に振動させた場合、その強制振動などが固有
振動(定常波としての縦振動)と混在することになる。
そこで、次のようにして固有振動成分のみを抽出できる
ようにしている。
【0024】先ず、前述したように、被測定物31に
は、粗密波である縦振動波のほかに、密度変化を伴わな
い横波が生じる。この横波は、被測定物31の重心付近
を加振することにより、発生させない、あるいは微小に
押さえることができる。
【0025】次に、強制振動に対しては、センサ36か
らの信号の測定開始点を、加振時から所定時間経過した
時点とすることで、影響を除去するようにする。すなわ
ち、被測定物31を加振する場合、正弦波法とインパル
ス衝撃法とがあるが、正弦波法の場合には、一定条件で
被測定物31を加振しておき、ある瞬間で、これを停止
する。そして、その停止時から少し時間経過した時点か
ら振動の測定を開始する。インパルス衝撃法の場合に
は、衝撃を与える等して加振した直後から少し時間を経
過した時点から測定を開始する。
【0026】この場合の加振停止時、あるいは衝撃時か
ら測定を開始するまでの時間は、次のようにして定める
ことができる。すなわち、被測定物31中を伝わる音波
の速度cは、そのヤング率E(弾性係数)とその物体の
密度ρによって異なり、 c2 =E/ρ の関係がある。そして、例えば、この例のインパルス衝
撃法による場合、衝撃直後からピックアップした振動の
時系列波形は図4Aのようになる。
【0027】この図4Aの波形からもわかるように、加
振後の振動は地震波の場合と同じであるので、上記のよ
うに速度の速い縦波や遅い波が混在しており、また、振
動に強制振動が残り、被測定物31の形状に特有の固有
振動波形になっていない。この形状に特有の固有振動波
は、例えばコマの「さいさ運動」のように、停止する少
し前に、観測されるものであると考えられる。このた
め、図4Bのような矩形波のウインドーW1 を設定し、
このウインドーW1 によって、この例では振動波を抽出
する。
【0028】すなわち、演算処理・判定処理装置40に
入力された電気信号はゲート手段41に供給される。そ
して、ウインドーW1 形成手段42からの前記のウイン
ドー信号W1 により、加振すなわち衝撃後の被測定物3
1の振動から、被測定物31の形状の固有振動成分が抽
出される。ウインドーW1 形成手段42では、制御装置
32からの加振開始の情報を受け、衝撃直後からウイン
ドーW1 の立ち上げ時点までの時間と、ウインドー幅を
設定する。図4の例では、衝撃直後から20msec経過し
た時点からウインドーW1 を立ち上げ、200msecのウ
インドー幅を設定する。
【0029】以上のようにして、ウインドーW1 により
被測定物31の固有振動成分が抽出される。そして、そ
の固有振動部分がA/D変換手段43でデジタルデータ
に変換され、メモリ手段44に書き込まれる。そして、
メモリ手段44からのこのデジタルデータが読み出さ
れ、FFT(ファーストフーリエ変換)手段45により
時系列波形が直交変換されて、周波数軸の信号の変換さ
れる。つまり、スペクトル分析される。
【0030】例えば、被測定物31が前述した中実円筒
の場合には、このFFT手段45からは、図5Aに示す
ように、円筒の材質や寸法h,2πr,r(rは半径)
に応じた周波数位置に、それぞれ1つのピーク21,2
2,23が立つスペクトルが得られる。この場合、h>
2πr>rであるとすると、周波数の低い方から順に、
ピーク21は、振動波Vnのスペクトル、ピーク22
は、振動波Vcのスペクトル、ピーク23は、振動波V
rのスペクトルとなる。
【0031】なお、図5Aは、振動波Vn,Vc,Vr
のそれぞれについての1次のスペクトルを示すもので、
それぞれ2次、3次のスペクトルも観測できるが、これ
らの2次以上のスペクトルは、周波数が大きく異なるの
で、ここでは省略する。
【0032】そして、中実円筒3に、亀裂(以下クラッ
クという)がある場合には、各振動波Vn,Vc,Vr
のそれぞれについての1次のスペクトルは、図5Bに示
すように、固有周波数の位置のピーク21,22,23
と、それより周波数の低い方に、さらにもう1つのピー
ク24,25,26が現れて、2つに分かれて観測する
ことができる。
【0033】これは、クラックの存在によりこのクラッ
クの部分を振動波が通過できずに、迂回することにより
伝播経路が長くなる振動波成分が発生し、このため、基
本固有周波数成分によるスペクトルのピークのほかに、
クラックの分だけ被測定物の基本固有振動スペクトルよ
り低い周波数側にずれた位置に、クラックの存在による
スペクトルのピークが生じるためである。
【0034】すなわち、クラックが被測定物31に存在
している場合には、図5Bに示すように、それぞれの伝
播方向,,の振動波の基本固有振動スペクトルの
第1次スペクトルのピーク21,22,23の下側(周
波数の低い側)にクラックに存在よる振動のスペクトル
のピーク24,25,26が分かれて現われるのであ
る。この場合、両者のスペクトルのエネルギーの和は、
図5Aのクラックの無い場合のそれぞれの振動波の1次
スペクトルのエネルギーに等しい。また、クラックの各
方向,,の大きさは、2つに分かれた各1次のス
ペクトルのピークが立つ周波数の比例する。
【0035】このFFT手段45の出力は、目的方向成
分抽出手段46に供給されて、目的の伝播方向の表面粗
さを検出するために、その伝播方向についての1次スペ
クトル成分、例えばピーク21(及び24)の近傍の成
分のみが抽出される。
【0036】抽出された1次スペクトル成分は、逆FF
T手段47に供給されて、時系列波形に変換される。こ
の時系列変換波形は、被測定物31にクラックがないと
きには、図6Aに示すように、そのエンベロープが単調
減衰の波形になる。また、クラックが存在するときは、
図6Bに示すように、そのエンベロープが正弦波状にな
る波形となる。この正弦波状エンベロープ波形の周波数
は、ピーク21と、ピーク24の周波数差に等しい。ま
た、図6Bの時系列波形のキャリアの周波数は、ピーク
21とピーク24の周波数の和に等しい。
【0037】このようになるのは、被測定物3の振動波
は、欠陥等が存在するときには、その欠陥等による振動
波による変調を受けているからであると考えられる。本
願の発明者は、このことに着目して、例えば前記の円筒
の場合において、ゲート手段41の出力に対して、振動
波Vn,Vc,Vrのそれぞれの固有周波数付近の振動
を抽出する周波数ウインドーをかけて、その抽出した各
振動波についての時系列波形を観測した。その結果、欠
陥等が存在しないときには、そのエンベロープが単調減
衰であるのに対し、欠陥等が存在するときには、そのエ
ンベロープが正弦波であることを確認した。しかも、そ
の正弦波の周波数は、基本固有周波数と、欠陥等による
振動波の周波数との差であることも確認した。
【0038】ここで、図6A及びBのエンベロープ波形
を拡大してみると、前述したように、このエンベロープ
波形には、被測定物31表面の伝播方向に沿う方向の
微細な凹凸の状態、つまり表面粗さに応じた高周波成分
が重畳されている。
【0039】したがって、この高周波成分を抽出するこ
とにより、被測定物31の表面粗さを検出することがで
きる。そこで、逆FFT手段47の出力は、検波手段4
8において検波される。この検波手段48では、先ず、
例えば図6Bの波形をゼロクロスで、折り返し、それを
エンベロープ検波して、図6Cに示すような波形を得
る。そして、そのエンベロープ検波波形から、低周波成
分を除去する。このとき、図6Cの波形の低周波分は、
クラックの存在により生じた振動波の成分であり、その
成分がエンベロープ検波波形から除去されることにな
る。
【0040】この低周波分の除去の方法としては、例え
ば次のような手法を用いることができる。すなわち、上
記エンベロープ波形をローパスフィルタに通し、その低
周波分を得る。そして、その成分を上記エンベロープ波
形から減算する。以上の処理により、検波手段48から
は、図6Dに示すような被測定物の表面状況成分が得ら
れる。この低周波成分は、前述したように、被測定物に
クラックが存在するときには、そのクラックの存在のた
めに生じる正弦波成分であり、これを除去するというの
は、エンベロープ波形からクラックによる変調成分を除
去することになる。
【0041】また、次のようにしても被測定物の表面状
況成分が得られる。すなわち、図6Cのエンベロープ波
形信号をFFTして周波数軸の信号に変換する。する
と、クラックの存在のための振動波の低周波成分の周波
数位置と、被測定物の表面状況成分の周波数位置におい
て、ピークが立つスペクトラムが得られる。そこで、周
波数ウインドーにより、被測定物の表面状況成分のみを
抽出する。
【0042】この検波手段48からの表面状況成分は、
PDF形成手段49に供給され、PDFが求められる。
また、PDF形成手段49のPDF出力は、粗さ検出手
段50に供給される。粗さ検出手段50は、この例の場
合には、中実円筒の周側面の中心線方向に沿う方向の表
面粗さを、凹凸の数(繰り返し周波数)、凹凸の深さか
ら求める。そして、PDF形成手段49からのPDF波
形情報や粗さ検出回路50からの凹凸の繰り返し周波
数、深さ情報が、出力装置51に供給され、これらの情
報がディスプレイに表示され、あるいは記録紙にハード
コピーとして出力される。
【0043】図7Aは、検波手段48からの表面状況成
分の一例で、図7Bはその一部拡大図である。そして、
図8Cは、そのPDF波形である。また、図7Dは、検
波手段48からの表面状況成分をスペクトル分析したも
のである。この図7から、被測定物31の検査対象表面
の状況は、所定の深さで、規則正しい凹凸(図の例で
は、繰り返し周波数fは2.2kHz)が表面に生じて
いることが分かる。そして、PDF波形から、凹凸の形
状は、表面付近の曲面がなだらかであることが分かる。
【0044】図8Aは、検波手段48からの表面状況成
分の他の例で、図8Bはその一部拡大図である。そし
て、図8Cは、そのPDF波形である。また、図8D
は、検波手段48からの表面状況成分をスペクトル分析
したものである。この図8から、被測定物31の検査対
象表面の状況は、所定の深さで、ほぼ規則正しい凹凸
(図の例では、繰り返し周波数fは4.0kHz)が表
面に生じていることが分かる。そして、PDF波形か
ら、深さは図7の例に比べて浅く、凹凸の形状は、表面
付近と、谷の部分とがほぼ同じ曲面を有していることが
分かる。
【0045】なお、図7及び図8の場合の表面の凹凸の
個数は、寸法hで定まる縦波の1次スペクトルの周波数
(これは寸法から既知である)をfoとしたとき、f/
foとして求めることができる。
【0046】図9Aは、検波手段48からの表面状況成
分のさらに他の例で、図9Bはその一部拡大図である。
そして、図9Cは、そのPDF波形である。また、図9
Dは、検波手段48からの表面状況成分をスペクトル分
析したものである。この図9から、被測定物31の検査
対象表面の状況は、ほぼ平坦であることが分かる。
【0047】以上の例は、円筒の周側面の、この円筒の
中心線方向の凹凸から表面粗さを検出する場合であるの
で、方向を伝播方向とする縦振動波Vnについて検査
するようにしたが、この発明は、表面粗さを知りたい方
向の縦振動波を用いることにより、被測定物の任意の面
の任意の方向の表面粗さを測定して検出することができ
る。例えば、円筒の周側面の周方向の凹凸から表面粗さ
を検出する場合には、伝播方向の縦振動波Vcの1次
スペクトル成分近傍の周波数成分を用いるものである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、検査対象とする表面粗さを知りたい方向に伝播する
縦振動波を用いて、そのエンベロープに含まれる高周波
成分から目的の方向の表面粗さを求めることができる。
そして、この発明の場合には、被測定物を加振して、そ
の振動波を分析するだけで、被測定物の表面粗さを検出
することができるので、被測定物の形状に関係なく、容
易に表面粗さを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のよる表面粗さ検出装置の一実施例の
ブロック図である。
【図2】加振により被測定物に生じる縦振動波の一例を
説明するための図である。
【図3】加振により被測定物に生じる縦振動波の他の例
を説明するための図である。
【図4】図1の実施例の動作の一部を説明するための図
である。
【図5】図1の実施例の動作の一部を説明するための図
である。
【図6】図1の実施例の要部の動作を説明するための図
である。
【図7】この発明の一実施例による測定例を説明するた
めの図である。
【図8】この発明の一実施例による測定例を説明するた
めの図である。
【図9】この発明の一実施例による測定例を説明するた
めの図である。
【図10】従来の表面粗さ検出方法を説明するための図
である。
【図11】従来の表面粗さ検出方法を説明するための図
である。
【符号の説明】
31 被測定物 34 加振装置 36 センサ 40 演算処理及び検出装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物品を加振し、その振動をピック
    アップし、 このピックアップした振動から、上記被測定物品の縦振
    動のスペクトル成分を抽出し、 このスペクトル成分を時系列変換した信号のエンベロー
    プ波形に含まれている高周波成分を抽出し、 この高周波成分に基づいて被測定物品の表面粗さを検出
    するようにした表面粗さ検出方法。
  2. 【請求項2】 被測定物品を加振する加振手段と、 上記加振手段による加振により被測定物品に生じる振動
    をピックアップし、電気信号に変換するピックアップ手
    段と、 このピックアップ手段からの電気信号をスペクトル分析
    し、上記被測定物品の縦振動のスペクトル成分を抽出す
    る手段と、 上記抽出したスペクトル成分を時系列変換し、その時系
    列波形のエンベロープ波形に含まれる高周波成分のみを
    抽出する手段と、 この高周波成分の振幅及び繰り返し周波数から上記被測
    定物品の表面粗さを検出する手段とを備える表面粗さ検
    出装置。
JP26996193A 1993-10-01 1993-10-01 表面粗さ検出方法及び装置 Pending JPH07103752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26996193A JPH07103752A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 表面粗さ検出方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26996193A JPH07103752A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 表面粗さ検出方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07103752A true JPH07103752A (ja) 1995-04-18

Family

ID=17479637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26996193A Pending JPH07103752A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 表面粗さ検出方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07103752A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003302208A (ja) * 2002-04-12 2003-10-24 Canon Inc 記録材の種類判別装置,方法および画像形成装置
JP2008298800A (ja) * 2008-09-12 2008-12-11 Canon Inc 記録材判別装置および記録材判別方法
JP2008298801A (ja) * 2008-09-12 2008-12-11 Canon Inc 画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003302208A (ja) * 2002-04-12 2003-10-24 Canon Inc 記録材の種類判別装置,方法および画像形成装置
USRE44152E1 (en) 2002-04-12 2013-04-16 Canon Kabushiki Kaisha Recording-material type determination apparatus and method and image forming apparatus
JP2008298800A (ja) * 2008-09-12 2008-12-11 Canon Inc 記録材判別装置および記録材判別方法
JP2008298801A (ja) * 2008-09-12 2008-12-11 Canon Inc 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5144838A (en) Defect detecting method and apparatus
Castellini et al. The laser doppler vibrometer as an instrument for nonintrusive diagnostic of works of art: application to fresco paintings
US5216921A (en) Method and apparatus for detecting defects and different-hardness portions of an object with protrusions
US20050109110A1 (en) Structural health monitoring
US9709437B2 (en) System and method for detecting a defect in a structure member
US5179860A (en) Defect detecting method and apparatus
JP2004069301A (ja) 音響式検査方法および音響式検査装置
JPH07103752A (ja) 表面粗さ検出方法及び装置
JP2004101186A (ja) 振動特性測定方法および装置
JPH08105740A (ja) 物品の面形状の判定方法及び装置
JPH0915343A (ja) 地盤空洞検知方法およびその装置
JP4583898B2 (ja) 超音波探傷装置
JPH09178863A (ja) 地盤強度解析方法
JP2001124744A (ja) コンクリート構造物の検査装置
JP2003014708A (ja) 板の非破壊検査装置
JP3006634B2 (ja) 欠陥検出方法及び装置
JPH03156363A (ja) 欠陥位置評定方法及び装置
JPH03120458A (ja) 欠陥検出方法及び装置
GB2254425A (en) Defect detecting method and apparatus using vibrations
JP3236865B2 (ja) 加振態様識別方法
RU2219538C2 (ru) Способ обнаружения трещин в твердом теле
JPS6170433A (ja) 壁体の剥離部検出方法
JP3209111B2 (ja) 青果物の熟度測定方法及び測定装置
JPH03175324A (ja) レーザーゾンデによる弾性波場の模写、測定方法および装置
JPH06109578A (ja) 欠陥及び異硬度部分の検出方法及び装置