JPH07103051B2 - ネオフィルハライド類の蒸留精製方法 - Google Patents

ネオフィルハライド類の蒸留精製方法

Info

Publication number
JPH07103051B2
JPH07103051B2 JP62167940A JP16794087A JPH07103051B2 JP H07103051 B2 JPH07103051 B2 JP H07103051B2 JP 62167940 A JP62167940 A JP 62167940A JP 16794087 A JP16794087 A JP 16794087A JP H07103051 B2 JPH07103051 B2 JP H07103051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
neophyll
halides
formula
methyl
chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62167940A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6413043A (en
Inventor
保 浅野
光政 梅本
康博 松木
雅章 浦
Original Assignee
三井東圧化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井東圧化学株式会社 filed Critical 三井東圧化学株式会社
Priority to JP62167940A priority Critical patent/JPH07103051B2/ja
Publication of JPS6413043A publication Critical patent/JPS6413043A/ja
Publication of JPH07103051B2 publication Critical patent/JPH07103051B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は式(I) 〔式(I)中、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、低級
アルキル基または低級アルコキシ基であり、Xはハロゲ
ン原子を示す。〕 で表されるネオフィルハライド類の分解抑制剤に関し、
詳しくは式(I)のネオフィルハライド類を蒸留精製す
るに際し、分解抑制剤としてのヘキサメチレンテトラミ
ンの存在下で行う、ネオフィルハライド類の蒸留精製法
に関する。
最近、3−フェノキシベンジルエーテル系誘導体の或る
種の化合物が極めて高い殺虫、殺ダニ活性を有し、魚類
に対しても毒性が極めて低いことが知られている。
特に、この中でも下記式(II)で示される3−フェノキ
シベンジル 2−フェニル−2−メチルプロピルエーテル
類は活性が極めて大きく、それ故殺虫、殺ダニ剤として
利用価値の高い化合物であることが開示されている。
(特開昭58−32840号、特開昭57−72928号、特開昭56−
154427号公報他) 〔R1、R2は前記式(I)と同じ〕 式(II)化合物は、式(I)化合物と3−フェノキシベ
ンジルアメコールとの縮合反応により得られ、本発明に
係る式(I)化合物はその重要な中間体である。
〔従来の技術〕
従来、式(I)化合物のネオフィルハライド類は、下記
の反応 に従い得られているが、例えば反応式(1)のベンゼン
類とメタリルハライド類とのアルキル化反応により得ら
れた式(I)化合物中には未反応原料のベンゼン類など
が相当量含まれており、いずれの方法にしろ精製が必要
であり、通常減圧蒸留により不純物が除去されている。
しかしながら、式(I)化合物のネオフィルハライド類
は、一般に低温下では通常安定であるが、高温下で酸分
や鉄分等の不純物を含む状態では分解し、下式に示す様
に例えばネオフィルクロリド類の場合は、脱塩化水素さ
れてシクロプロパン型の中間体を経由し、転位反応を起
こしてイソブテニル化合物へと変化する。
これは式(I)化合物のハロゲン原子がフェネチル位に
結合しており、さらにベンジル位の炭素には2個のメチ
ル基が存在しているため立体的に混み合っており、容易
に脱ハロゲン化水素されるためと推定される。
このことは、ダブリュウ.エッチ.サウンダーら(W.H.
Saunder,et.al.),ジャーナル オブ ザ アメリカン
ケミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.),83,882
−885(1961)の2−フェニル−2−メチルプロピルク
ロリドのギ酸中でのギ酸ナトリウムによるソルボリシス
により2,2−ジメチルスチレンが生成するとの報告、あ
るいはジエイ.エッチ.ファインベルグ(J.H.Fainber
g,et.al)ら、ジャーナル オブ ザ アメリカン ケ
ミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.),782763−27
67(1956)等のネオフィル誘導体の転位反応に関する報
告及び特開昭61−189235公報などからも予想されること
である。
特に4位にアルコキシ基を有するネオフィルハライド類
は熱安定性が特に悪いためこの現象が起こり易い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように式(I)化合物の高温下での処理は厄介であ
り、また工業的に式(I)で示されるネオフィルハライ
ド類を精製する場合、酸分および鉄分等の不純物含有量
の少ない式(I)化合物を得ることは非常に困難であ
り、しかも蒸留塔等の精製工程内の腐食により生じる酸
化第2鉄および塩化第2鉄の微量混入を避ける事は極め
て難しい。したがって、式(I)で示されるネオフィル
ハライド類を蒸留により精製するにあっては、蒸留時の
熱やその他の要因により、不安定なネオフィルハライド
類が、酸化第2鉄および塩化第2鉄等の触媒作用も加わ
って、加速度的に分解して酸分及び分解副生物を生成す
る。そのために精製ネオフィルハライド類の収率を非常
に悪化すると同時に、分解物が混入するために純度も大
幅に低下してしまう。
このようにネオフィルハライド類の蒸留時に用いる分解
抑制剤を見出すことは、工業的に非常に大きな課題であ
る。
〔問題を解決するための手段〕 本発明者らは、式(I)で示されるネオフィルハライド
類の分解抑制剤につき鋭意検討を重ねた結果、ヘキサメ
チレンテトラミン(ウロトロピン)がネオフィルハライ
ド類の蒸留精製に用いる分解抑制剤として極めて有効で
あることを見出し、本発明を完成するに至った。
脂肪族アミン類やアルキルアミドアルキルアミン類は塩
素化炭化水素の分解抑制剤として従来より知られている
ものの、これらの化合物は本発明のネオフィルハライド
類に適用しても殆ど効果がない。
これに対し、本発明に係るヘキサメチレンテトラミンを
蒸留精製に供される粗ネオフィルハライド類に対し、微
量添加するだけで分解抑制が十分発揮できるだけでな
く、精製物中にも殆ど混入されることはなく、何ら悪影
響を及ぼさない。しかも、安価で、容易に入手可能であ
る。
通常、その添加量は式(I)化合物の種類にもよるが、
50〜5,000ppm、好ましくは100〜1,000重量ppmで充分で
あり、これを蒸留前に粗ネオフィルハライド類に添加
後、連続またはバッチ蒸留を行えばよい。その際の蒸留
温度は、減圧度等によるが、通常120℃〜200℃の範囲で
ある。本発明方法は以下のネオフィルハライド類につい
て適用される。
2−メチル−2−(3−クロロ−4−エトキシフェニ
ル)プロピルクロリド、2−メチル−2−(4−エトキ
シフェニル)プロピルクロリド、2−メチル−2−(3
−エトキシフェニル)プロピルクロリド及びブロミド、
2−メチル−2−(3−ブロモ−4−エトキシフェニ
ル)プロピルクロリド、2−メチル−2−(3−クロロ
−4−エトキシフェニル)プロピルクロミド、2−メチ
ル−2−(4−エトキシフェニル)プロピルブロミド、
2−メチル−2−(3−ブロモ−4−エトキシフェニ
ル)プロピルブロミド、2−メチル−2−〔3−クロロ
−4−(n−プロポキシ)フェニル〕プロピルクロリ
ド、2−メチル−2−〔3−クロロ−4−(n−プロポ
キシ)フェニル〕プロピルブロミド、、2−メチル−2
−フェニルプロピルクロリド、2−メチル−2−フェニ
ルプロピルブロミド、2−メチル−2−(4−メチルフ
ェニル)プロピルクロリド及びブロミド、2−メチル−
2−(4−エチルフェニル)プロピルクロリド及びブロ
ミド、2−メチル−2−(4−プロピルフェニル)プロ
ピルクロリド及びブロミド、2−メチル−2−(4−ク
ロロフェニル)プロピルクロリド及びブロミド、2−メ
チル−2−(3,4−ジクロロフェニル)プロピルクロリ
ド及びブロミド等が挙げられる。
〔実施例〕
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例−1 300ml四ツ口フラスコに2−クロロエトキシベンゼン15
9.2gを装入し、−10℃に保冷し、98%硫酸50gを加え
た。この混合物をよくかきまぜた後、メタリルクロリド
45.3gを同温度で2時間を要し滴下装入した。同温度で
5時間かきまぜ、熟成反応した。反応液は水中(500m
l)に排出し、油層と水層を分離する。油層を温水で洗
浄し脱水後、粗製物192.2gを得た。この粗製物の中に
は、高速液体クロマトグラフィーによる分析の結果、o
−クロロフェネトールが37.4%および2−(3−クロロ
−4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピルクロリ
ドが55.6%含まれており、対メタリルクロリドの収率は
86.5%であった。
この粗製物中に、工業的に実施する際に、混入すると予
想される酸化第2鉄を0.01g(50ppm相当)を加え、さら
に安定化剤としてヘキサメチレンテトラミンを0.1g(50
0ppm相当)加えた後、過剰に使用した未反応原料のo−
クロロフェネトールを約10時間を要し、留出温度130〜1
70℃/10mmHg、ボトム温度約190℃で留出させ、釜残分10
9.8gを得た。この釜残分の中には高速液体クロマトグラ
フィーによる内部標準法分析の結果、2−(3−クロロ
−4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピルクロリ
ドが93.5%含まれており、通算の対メタリルクロリド収
率は83.0%であった。従って、蒸留による精製収率は9
6.0%であった。
比較例−1 ヘキサメチレンテトラミンを添加しない以外は、全く実
施例−1と同様に、過剰に使用したo−クロロフェネト
ールを留出温度130〜170℃/10mmHg、ボトム温度190℃で
留出させ、釜残分を得たが、高速液体クロマトグラフィ
ーによる分析の結果、2−(3−クロロ−4−エトキシ
フェニル)−2−メチルプロピルクロリドは全く残存し
ていなかった。
実施例−2 500mlの四ツ口フラスコに300gの2−メチル−2−(3
−クロロ−4−エトキシフェニル)プロピルクロリドと
酸化第2鉄0.03gおよびヘキサメチレンテトラミン0.3g
を装入し、190℃で25時間窒素気流下にて熱安定性テス
トを実施し、高速液体クロマトグラフィー内部標準法に
より分析を行い、2−メチル−2−(3−クロロ−4−
エトキシフェニル)プロピルクロリドの残存率を求め
た。
その結果、2−メチル−2−(3−クロロ−4−エトキ
シフェニル)プロピルクロリドの残存率は97.5%であ
り、熱分解によって生じる2−クロロ−4−イソブテニ
ルエトキシベンゼンは極少量であった。
実施例3〜9 実施例−2と同様にして、2−メチル−2−(3−クロ
ロ−4−エトキシフェニル)プロピルクロリドに代え
て、種々のネオフィルハライド類の熱安定性テストを実
施した結果を次頁の第1表に示す。
比較例2〜4 ヘキサメチレンテトラミンを使用しない以外は実施例−
2、3、7と同様に熱安定性テストを実施した結果を比
較例−2、3、4として第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 25/02 41/42 41/46 43/225 A 7419−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 〔式(I)中、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、低級
    アルキル基または低級アルコキシ基であり、Xはハロゲ
    ン原子を示す。〕 で表されるネオフィルハライド類の蒸留精製に際して、
    ヘキサメチレンテトラミン存在下で行うことを特徴とす
    るネオフィルハライド類の蒸留精製方法。
JP62167940A 1987-07-07 1987-07-07 ネオフィルハライド類の蒸留精製方法 Expired - Fee Related JPH07103051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62167940A JPH07103051B2 (ja) 1987-07-07 1987-07-07 ネオフィルハライド類の蒸留精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62167940A JPH07103051B2 (ja) 1987-07-07 1987-07-07 ネオフィルハライド類の蒸留精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6413043A JPS6413043A (en) 1989-01-17
JPH07103051B2 true JPH07103051B2 (ja) 1995-11-08

Family

ID=15858873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62167940A Expired - Fee Related JPH07103051B2 (ja) 1987-07-07 1987-07-07 ネオフィルハライド類の蒸留精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07103051B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103980096B (zh) * 2014-05-06 2016-02-10 南通大学 加盐萃取精馏分离甲基叔丁基醚与二氯甲烷的方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS565726B2 (ja) * 1971-10-07 1981-02-06
JPS5714540A (en) * 1980-06-27 1982-01-25 Ihara Chem Ind Co Ltd Stabilization of aromatic compound bearing halogenated side chains

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6413043A (en) 1989-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kleinschmidt et al. Rearrangement of allyl groups in dyad systems. amine oxides
EP0663379A1 (en) Process for the production of substituted aromatic hydrocarbons from corresponding anilines by dediazoniation
US6329529B1 (en) Nitrogen-based halogenating agents and process for preparing halogen-containing compounds
US4042621A (en) Oxidation of N-substituted methylamines to N-substituted formamides
Izzo et al. Preparation of Aliphatic Ketones from Lithium Alkyls and Dimethylamides
Duan et al. Synthesis of trifluoromethyl aryl derivatives via difluorocarbene precursors and nitro-substituted aryl chlorides
JPH07103051B2 (ja) ネオフィルハライド類の蒸留精製方法
US5457238A (en) Process for the preparation of fluoroketones
EP0196529A1 (en) Process for preparation of alpha-, alpha-, alpha-, trifluoroanisoles
EP0739874B1 (en) Preparation of polyalkylated cyclopentadienes from isobornyl carboxylates
JPH07103052B2 (ja) ネオフィルハライド類の蒸留精製法
US2104789A (en) Halogen substituted butadienes and process for preparing them
JP3296519B2 (ja) ハロゲン化芳香族化合物の製造法
EP0022606B1 (en) Process for the manufacture of halogenated hydrocarbons
JPH05286913A (ja) フツ素を含むアニリンの製造法並びにフツ素を含む新規アニリン
JP2793090B2 (ja) ブロモペンタフルオロベンゼンの製造方法
US5420364A (en) Process for the preparation of halogenated aromatic compounds
JP6249472B2 (ja) ビス(トリフルオロメチル)亜鉛・dmpu錯体、その製造方法並びにそれを用いたトリフルオロメチル基含有化合物の製造方法
EP0084128B1 (de) Verfahren zur Herstellung von teilweise neuen Alkylbenzolen, die durch Fluor enthaltende Reste substituiert sind
JPH11510487A (ja) シクロプロパンカルボニトリルの製造及び分離方法
US4199527A (en) Removal of ketene impurities in the preparation of alpha-cyano-aryloxybenzyl alcohols
Emerson et al. ALKOXYCHLOROALKENES
JPS5848528B2 (ja) シボウゾクジアルデヒドノ セイゾウホウホウ
EP0870747B1 (en) Method of making m-chlorobenzotrifluoride
US4340757A (en) Process for the preparation of 2,6-dialkylaniline from brominated dialkyl t-butylbenzene

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees