JPH07102498B2 - 平面研削盤 - Google Patents

平面研削盤

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JPH07102498B2
JPH07102498B2 JP5241598A JP24159893A JPH07102498B2 JP H07102498 B2 JPH07102498 B2 JP H07102498B2 JP 5241598 A JP5241598 A JP 5241598A JP 24159893 A JP24159893 A JP 24159893A JP H07102498 B2 JPH07102498 B2 JP H07102498B2
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surface grinder
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晴喜 西村
直樹 上原
繁広 立石
隆 大塚
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HAKKO AUTOMATION CO., LTD.
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HAKKO AUTOMATION CO., LTD.
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬質材料、特に大型の硬
質材料の平面研削加工に適した平面研削盤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックスや超硬合金など、加
工能率の優れた切削加工を適用できない難加工性の硬質
材料を加工する手段にダイヤモンド研削砥石を取り付け
た研削盤が広く使用されている。ダイヤモンド研削砥石
は一般的に高価であるので、加工コストを下げるため被
加工物の研削量に対する消耗量を少なくする必要があ
り、このために被加工物の加工に適したダイヤモンド研
削砥石を選定し、研削砥石と被加工物の材質に合わせた
適切な研削条件が選定される。
【0003】研削加工のコストを低減するための工夫と
して、焼結されたセラミックスや超硬合金を加工する場
合、焼結後の加工代をできるだけ少なくするように成形
体の寸法と形状が決められ、研削加工される焼結体の寸
法精度の向上が図られる。また、同じ形状の製品を多数
加工する場合、NC装置などにより加工を自動化して人
手をかけずに加工する工夫がなされている。
【0004】また、硬質材料を研削加工するのに使用さ
れる平面研削盤の回転軸は、加工を能率よく行うために
多くの場合剛性の大きいものが採用され、大型の平面研
削盤が研削加工に採用されれば設備費(償却費を含む)
が嵩むことになるので、被加工物一個あたりの加工時間
を短くすることも被加工物の加工コストを低減するため
の重要な要件である。
【0005】被加工物が種々の元寸法を有するときに加
工時間を少なくするため、研削砥石が無駄な空回りをす
る時間を減らせるように、研削加工をスタートする研削
砥石の加工端の位置を被加工物の最凸部に近い位置に設
定するのが好ましい。このため、従来は図4に示された
ように目視しながら研削砥石2を上下に動かして研削砥
石2の加工スタート位置を設定するようにしていた。
【0006】また、図5に示されたように研削砥石2が
被加工物8の両端に相当する位置、あるいは対応するテ
ーブル9の位置の両側にリミットスイッチやセンサー
(図示されていない)を取り付け、被加工物のストロー
ク範囲を被加工物8の全長に設定して往復移動させる方
法が採用されている。
【0007】従来のこのような平面研削盤によれば、凹
凸のある被加工面を有する被加工物を研削加工する場
合、特に切り込み深さを小さく設定して加工しなければ
ならない硬質材料の場合、研削砥石が被加工物と接触し
ないで空転しながら移動する時間が相当な割合を占める
ことになり、全体の加工時間が長くなってしまうという
問題があった。
【0008】また、目視しながら研削砥石を動かして被
研削物が加工される近傍の高さ位置に合わせるとき、特
に未熟練者が研削盤を操作するような場合、その目視調
整に誤りがあると研削砥石が被加工物と衝突して被加工
物が欠けたり、高価な研削砥石が破損してしまう危険が
あった。
【0009】従来、被研削物の投影図を得る方法とし
て、特開昭57−13417などに光学レンズによって
投影図(プロフィールともいう)を得る方法が提案され
ているが、光源から発生する熱により得られる投影図に
ゆらぎが出て投影図の精度に影響したり、視野に角度が
あるなど、レンズによる投影図の精度を上げるのに種々
の補正や工夫を必要とするので、光学的な投影図を得る
方法は汎用の平面研削盤に採用できる状況には至ってい
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術が有
していたこれらの問題点を解消し、汎用の平面研削盤に
も採用が可能な、加工能率が優れ、かつ未熟練者でもト
ラブルなく操作ができる平面研削盤を提供しようとする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、本発明の平面研削盤
は、水平方向の平行光線を被加工物に向けて送り出すレ
ーザー光線の発光器及びレーザー光線を検知する受光器
を使用して被加工物の研削時の移動方向に垂直な方向の
被加工物の側面投影図を描く手段と、被加工物の側面投
影図を描く手段及び平面研削盤の動作を制御する制御部
とを備え、制御部に入力される被加工物の側面投影図の
データと、予め設定され、かつ制御部に入力されている
加工後製品の側面図のデータとに基いて、研削砥石が加
工する被加工物の面の高さに応じた被加工物または被加
工物が積載されている台車の水平方向のストローク範囲
を決め、この決められた水平方向のストローク範囲で被
加工物を往復移動せしめる機構を備えていることを特徴
とする。
【0012】平面研削盤で被加工物の側面投影図を描く
手段として、被加工物に接触端を触れさせながら接触端
を移動させて描く手段と、光学的に被研削面と非接触で
描く手段があるが、本発明の平面研削盤では、投影図の
精度を高めることが可能で、可動部分が少ないため故障
の恐れが少なく、その都度設定条件を変更しなくても多
様な形状と寸法を有する被加工物の側面投影図を精度よ
く描くことが可能なレーザー光線の発光器と受光器を使
用する非接触による手段を採用している。
【0013】本発明の平面研削盤では、被加工物の研削
時の移動方向に垂直な方向の側面投影図を、レーザー光
線の発光器とフォトダイオードなどからなる受光器を備
えた手段によって描き、得られた側面投影図のデータを
制御部に入力し、この側面投影図のデータと予め制御部
に入力しておいた加工後製品の側面図のデータに基いて
研削砥石で研削を行う被加工物または被加工物が積載さ
れた台のストローク範囲を決め、この決められた水平方
向のストローク範囲で被加工物を往復移動させる機構を
備えているので、研削砥石が無駄な空転をする時間を顕
著に減らすことができる。
【0014】加工効率が向上する程度は、被加工物の形
状と加工後製品の形状によって変わるが、例えば溶融鋳
造耐火物を概ね直方体形状に平面研削盤で研削加工する
場合、従来の平面研削盤による研削加工の場合と比較し
て25%程度研削加工に要する時間が短縮される。
【0015】一般にレーザー光線には広がることなく直
進する性質があるので、レーザー光線を水平方向に平行
に被加工物に向けて送り出し、受光器で検出して被加工
物の輪郭の投影図を描くとき、平行光線の高さ位置を精
度よく読み取る機構を設けておけば、簡易な構成によっ
て精度のよい被加工物の側面投影図を描くことが可能で
ある。原理上レーザー光線の光源には各種のものが使用
できるが、入手が容易で安く、細いレーザー光線が得ら
れる化合物半導体を基材とする半導体レーザーを使用す
るのが好ましい。
【0016】受光器は、被加工物のレーザー光線の発光
器を設けた側と反対側に配置してレーザー光線を直接検
知する方法と、レーザー光線の発光器と同じ側に受光器
を配置して被加工物に当たったレーザー光線の反射光を
検知する方法とがある。
【0017】またレンズを使用する光学的方法のよう
に、照明用の光源を明るくするために発熱量が大きくな
らないので、光源の熱によって投影図がゆらぐような問
題は起きない。また、レザー光線を使用することによっ
て、光学レンズを使用する場合のように視野角度の補正
をする必要がないので、側面投影図を描く手段の制御系
統を比較的単純に構築することができる。
【0018】本発明の好ましい平面研削盤では、研削砥
石の加工端のスタート位置を被加工物の最凸部より僅か
に高い位置に自動設定する機構が付設されている。従っ
て、被加工物の研削加工をスタートする際の研削砥石の
高さ位置を被加工物の最も高い位置のすぐ近くに、好ま
しくは0.1mm以内、より好ましくは0.05mm以
内の精度で自動設定することにより研削砥石が加工開始
時に空転する時間を最少にすることができる。また、未
熟練者が研削盤を操作しても、研削砥石と被加工物が衝
突して研削砥石や被加工物を破損するようなトラブルを
避け、熟練者と同等の高い能率で研削加工を行うことが
できる。
【0019】本発明の他の好ましい平面研削盤では、被
加工物に向けて水平方向の平行光線を送り出すレーザー
光線の発光器が被加工物の片側に配置され、レーザー光
線が上下方向に走査されることにより被加工物に向けて
異なる高さの平行光線が送り出されるものであり、光セ
ンサーが被加工物の反対側に配置された凸レンズの焦点
に置かれていて、被加工物を研削加工時の移動方向に移
動せしめることにより被加工物の側面投影図が描かれ
る。
【0020】この構成では、レーザー光線の発光器を上
下に動かして走査すれば発光器の使用を一個のみとする
ことができ、光センサーについても一定の高さに固定さ
れた一個のみとすることもできる。発光器を上下方向に
動かして走査する場合、発光器の高さ位置を読み取る機
構とレーザー光線を直接または間接的(反射光線を意味
する)に受光器で検出する機構を設けておき、被加工物
を研削時の移動方向に動かしながら被加工物の側面投影
図を描き、側面投影図のデータを制御部に入力すればよ
い。
【0021】精度のよい側面投影図の精度が得られるこ
とから、レーザー光線の発光器と受光器は互いに被加工
物の反対側に配置するのが好ましい。また、レーザー光
線の発光器が高さ方向に異なる位置で水平方向の平行光
線を送り出す構成では、被加工物の被研削面に付着した
冷却水の水滴などによる乱反射が抑制されるので、精度
よく被加工物の側面投影図を描くことができる。
【0022】本発明の平面研削盤は、カップホイールと
呼ばれる縦軸研削用の研削砥石を取り付けたものであっ
てもよいが、横軸の円盤状あるいは円筒状の研削砥石を
採用した方が、研削砥石の圧力が集中する軸の真下の狭
い領域を加工箇所とでき、この狭い加工領域が重複しな
いように被加工物のストローク範囲が設定できるので、
加工能率の向上効果が大となるので好ましい。
【0023】大型の平面研削盤では、軸の剛性を大きく
できることから、多くの場合被加工物を積載する台が一
方向にのみ往復移動するように構成されており、被加工
物の広い面を研削加工するため、研削砥石が上下方向だ
けでなく台車が移動する方向と直角な方向にも移動でき
る構成となっており、本発明の平面研削盤はこの種の大
型の平面研削盤にも好ましく適用できる。
【0024】本発明の他の好ましい平面研削盤では、レ
ーザー光線の発光器が短周期で点滅するものとされ、発
光されたレーザー光線が凸レンズの焦点に置かれた可動
ミラーによって反射されて上下方向に振られ、振られた
レーザー光線が凸レンズを通ることによって水平方向の
平行光線とされ、レーザー光線が上下方向に走査され
る。
【0025】この構成を採用すれば、レーザー光線の光
源を動かす必要がなく、凸レンズの焦点に置かれた可動
ミラーのみを操作してレーザー光線の方向を振らせ、振
らせたレーザー光線を凸レンズに通すことによって水平
方向に平行なレーザー光線となり、被加工物に向かって
送り出されることになる。
【0026】この場合、レーザー光線を短い周期、好ま
しくは1〜10msecの周期でパルス点滅させ、発光
のタイミングによってレーザー光線の高さを読み取れる
ようにし、エンコーダーを取り付けて位置を読み取れる
ようにした台車に固定した状態で被加工物を移動させる
ことにより側面投影図が描かれる。この方式によれば、
水平方向のレーザー光線の高さを、例えば0.01mm
の精度で読み取ることができる。
【0027】本発明の他の好ましい平面研削盤では、制
御部に被加工物の側面投影図のデータを画像処理する機
能が付加され、得られた側面投影図と加工済製品の形状
を図示するディスプレイが設けてある。従って、被加工
物の側面投影図と加工済製品の差異(加工代)、研削加
工の進行状況、研削砥石のその時点の加工位置などがデ
ィスプレイの表示によって容易に確認でき、平面研削盤
の運転者の加工操作に対する理解を助けることによっ
て、平面研削盤の操作性が向上するので、運転者は主と
して見張りをすればよく、一人の作業員が複数台の平面
研削盤を同時に運転することもできる。
【0028】本発明の他の好ましい平面研削盤では、研
削砥石の消耗量または消耗速度のデータを制御部に入力
することによって、研削砥石の消耗量を補正した高さで
水平方向のストローク範囲を決める機構が制御部に付加
されている。従って、研削砥石の消耗が進行したときに
も、被加工物を終始精度良く研削加工することが可能で
ある。
【0029】本発明の平面研削盤によって加工すると
き、顕著な加工効率の向上が得られる被加工物として
は、セラミックスやサーメットなどの焼結された硬質材
料が挙げられる。また、アルミナやジルコニアを主成分
とする大型で硬質の溶融鋳造耐火物の加工においても、
顕著な加工能率の向上効果が得られる。
【0030】これらの材料は緻密で硬いので研削砥石の
切り込み深さを小さくし、研削加工のストローク回数を
増やさざるを得ない。従って、被加工物の側面投影図の
データを使用し、研削砥石が空転する加工時間の無駄を
排除した研削加工を行なうことによって顕著に加工能率
を向上せしめることができる。
【0031】本発明の平面研削盤の機能をさらに拡張す
ることが可能である。例えば、研削加工時における被加
工物の移動方向と平行な方向についても同様の手段によ
って投影図を描き、研削砥石の位置、あるいはテーブル
の位置によって研削砥石が空転する箇所をスキップまた
は早送りし、研削時間をさらに削減する機構を平面研削
盤に付与することもできる。
【0032】このようなダブルに投影図を描く構成とし
た平面研削盤は、横軸の幅の狭い研削砥石を取り付けて
平面研削する場合に特に有効である。また、被加工物を
段差を有する最終製品に研削加工する場合にも威力を発
揮する。
【0033】
【実施例】以下、本発明の平面研削盤を具体的な実施例
に沿って詳しく説明するが、本発明は以下の実施例によ
ってなんら限定されるものではない。
【0034】図1は本発明の平面研削盤の一例を示す側
面図であり、図2は図1に示された平面研削盤の正面図
である。両図において、1は平面研削盤、2は研削砥
石、3は水平方向の平行なレーザー光線の発光器4と受
光器5が取り付けられた側面投影図を描く手段、6は被
加工物と研削砥石の衝突を防ぐセンサー、7は側面投影
図を描く手段を上下に移動させるためのサーボモータ
ー、8は被加工物、9は被加工物8を載せるテーブル、
10は台車、11は台車位置を検出するエンコーダー、
12は台車を往復移動させる油圧シリンダー、13は側
面投影図を描く手段を上下に移動させるリニアウエイで
ある。
【0035】図3は水平方向の平行なレーザー光線の発
光器4と受光器5の部分の内訳の一例を示す説明図であ
り、14は回転多面体ミラー、15は回転多面体ミラー
を作動させるモーター、16は回転多面体ミラー14で
反射されたレーザー光線を水平な平行光線に変える凸レ
ンズ、17はレーザー光線を集光する凸レンズ、18は
平面研削盤に取り付けられた制御部、19はディスプレ
イ、20は発光器4の半導体レーザー、21は受光器5
のフォトダイオードである。
【0036】[試験例]被加工物8に約40重量%のZ
rO2 成分を含む難加工性の溶融鋳造煉瓦を選び、本発
明の平面研削盤によって平面研削加工を行った試験例に
ついて説明する。
【0037】溶融鋳造煉瓦の加工後製品の寸法は250
mm×450mm×1200mmであり、被加工面に削
り落とす必要のある高さ約10mmの幅広の凸部を有す
る被加工物8をエンコーダー11が取り付けられた台車
10のテーブル9上に固定し、被加工物8を油圧シリン
ダー12によって側面投影図を描く手段に向けて進行さ
せつつ、側面投影図を描いてデータを制御部18に入力
した。
【0038】側面投影図を描く手段の発光器4は、波長
780nmのレーザー光線を2.5msecの間隔でパ
ルス発信する半導体レーザー20とレーザ光線を反射し
て上下に振る回転多面体ミラー(モーター15により回
転する)と上下に振られたレーザー光線を80mm幅で
ピッチが0.01mmの平行なレーザー光線に変える凸
レンズ14で構成されている。
【0039】また、側面投影図を描く手段の受光器5
は、集光用の凸レンズ17とフォトダイオード21で構
成されている。この例では、エンコーダー11の台車位
置の読み取り精度が0.2mmであり、レーザー光線に
よる投影図の高さ方向の読み取り精度は0.01mmで
あるので、得られる側面投影図のデータの精度はこの精
度のものとなる。
【0040】得られた側面投影図のデータは制御部18
に送られて画像処理され、予め入力しておいた加工後製
品の側面図とともにディスプレー19に画像として表示
される。この場合、側面投影図を描くのは被加工物の全
体である必要はなく、加工される凸部がすべて含まれる
高さ方向の幅(通常80mm以下)のみで十分である。
【0041】側面投影図を描き終わると、制御部の指令
によってサーボモーター7が駆動して側面投影図を描く
手段3が上方に移動する。次いで、研削砥石2が被研削
物の最凸部から僅かに上の位置に自動的にセットされ、
研削加工が開始される。使用されたダイヤモンド研削砥
石は直径が254mm、厚さが470mmのものであ
り、1ストローク毎に研削砥石がその厚さ方向に厚さ分
だけ往復移動させて研削加工がなされた。
【0042】この研削加工は、得られた被加工物の側面
投影図と加工後製品の側面図のデータに基いて決められ
たストローク範囲についてのみ被加工物8の往復運動が
行われたので、従来の平面研削盤を使用する場合と比べ
て研削砥石が無負荷で空転している時間が顕著に少なく
なった。
【0043】
【発明の効果】本発明の平面研削盤では、スタート時の
研削砥石の位置合わせと、被研削物の有効なストローク
範囲に被研削物の往復運動とが自動的に行われることに
より、無負荷運転の時間を大幅に削減でき、前述の試験
例では研削効率を、従来例と比べて約30%向上させる
事ができた。さらに経験の浅い未熟練の作業者が運転し
ても、熟練者と同程度の能率で研削加工を行うことがで
きた。また、目視調整による失敗がなくなったこともあ
って、研削砥石を被加工物と衝突させて研削砥石のダイ
ヤモンドチップが欠損する問題が完全に回避され、一個
の研削砥石で加工できる加工量が約1.7倍になるとい
う効果も認められた。
【0044】また、被研削物のプロフィールを描く手段
がレーザー光線を使用した非接触式であるので、被加工
物の形状と寸法に対してフレキシビリティがあり、得ら
れる側面投影図のデータ精度が高いので高精度の研削加
工が可能であり、画像表示を付加すれば研削条件が常時
明示されているので、未熟練者でも熟練者と同等の運転
が可能な優れた操作性が得られ、設備のメンテナンスに
ついても容易になるなどの効果が得られる。
【0045】レーザー光線を使用して側面投影図を描く
手段は、レーザー光線が広がらないで直進する性質を利
用しているので、制御部に組み込むソフトが複雑でなく
開発が容易であるので設備コストが安く、汎用の平面研
削盤にも組み込みが可能である。また、台車を移動させ
る構造の平面研削盤は砥石軸の剛性を高くすることが容
易なので、難加工性の硬質材料の研削加工に適してい
る。
【0046】特に、被加工物が硬質材料(例えば、焼結
されたセラミックスやサーメット、溶融鋳造煉瓦など)
である場合、切り込み深さを小さくしなければならない
が、研削砥石が無負荷で回転する時間を顕著に減らすこ
とができるので研削能率が向上し、研削砥石が長持ちす
ることもあり、加工コストを顕著に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面研削盤の一例を示す側面図
【図2】図1の平面研削盤の正面図
【図3】図1の平面研削盤に組み込まれた側面投影図を
描く手段の説明図
【図4】従来の技術で、研削砥石のスタート位置を被研
削物の最高凸部の近傍に位置合わせする方法を説明する
部分側面図
【図5】従来の平面研削盤で被加工物を研削するストロ
ーク範囲を示す側面図
【符号の説明】
1:平面研削盤 2:(ダイヤモンドの)研削砥石 3:被研削物の側面投影図を描く手段 4:レーザー光線の発光器 5:レーザー光線の受光器 6:被加工物の衝突防止センサー 7:被研削物の側面投影図を描く手段を昇降するサーボ
モーター 8:被加工物 9:テーブル 10:台車 11:エンコーダー 12:油圧シリンダー 13:被研削物の側面投影図を昇降するリニアウエイ 14:回転多面体ミラー 15:モーター 16、17:凸レンズ 18:制御部 19:ディスプレイ 20:半導体レーザー 21:フォトダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立石 繁広 兵庫県高砂市梅井5丁目6番1号 旭硝子 株式会社 高砂工場内 (72)発明者 大塚 隆 福岡県北九州市八幡西区美原町5−44 八 光オートメーション株式会社 北九州営業 所内 (56)参考文献 特開 平1−295757(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向の平行光線を被加工物に向けて送
    り出すレーザー光線の発光器及びレーザー光線を検知す
    る受光器を使用して被加工物の研削時の移動方向に垂直
    な方向の被加工物の側面投影図を描く手段と、被加工物
    の側面投影図を描く手段及び平面研削盤の動作を制御す
    る制御部とを備え、制御部に入力される被加工物の側面
    投影図のデータと、予め設定され、かつ制御部に入力さ
    れている加工後製品の側面図のデータとに基いて、研削
    砥石が加工する被加工物の面の高さに応じた被加工物ま
    たは被加工物が積載されている台車の水平方向のストロ
    ーク範囲を決め、この決められた水平方向のストローク
    範囲で被加工物を往復移動せしめる機構を備えているこ
    とを特徴とする平面研削盤。
  2. 【請求項2】研削砥石の加工端のスタート位置を被加工
    物の最凸部より僅かに高い位置に自動設定する機構が付
    設されている請求項1に記載の平面研削盤。
  3. 【請求項3】被加工物に向けて水平方向の平行光線を送
    り出すレーザー光線の発光器が被加工物の片側に配置さ
    れ、レーザー光線が上下方向に走査されることにより被
    加工物に向けて異なる高さの平行光線が送り出されるも
    のであり、光センサーが被加工物の反対側に配置された
    凸レンズの焦点に置かれていて、被加工物を研削加工時
    の移動方向に移動せしめることにより被加工物の側面投
    影図が描かれる請求項1または2に記載の平面研削盤。
  4. 【請求項4】レーザー光線の発光器が短周期で点滅する
    ものであり、発光されたレーザー光線が凸レンズの焦点
    に置かれた可動ミラーによって反射されて上下方向に振
    られ、振られたレーザー光線が凸レンズを通ることによ
    って水平方向の平行光線とされ、レーザー光線が上下方
    向に走査される請求項3に記載の平面研削盤。
  5. 【請求項5】制御部に画像処理機能が付加され、被加工
    物の側面投影図と設定された加工後製品の側面図を表示
    できるディスプレイが取り付けられている請求項1〜4
    のいずれか1つに記載の平面研削盤。
  6. 【請求項6】研削砥石の消耗量または消耗速度のデータ
    を制御部に入力しておくことにより、研削砥石の消耗量
    を補正した高さで水平方向のストローク範囲を決める機
    構が制御部に付加されている請求項1〜5のいずれか1
    つに記載の平面研削盤。
  7. 【請求項7】研削砥石が上下方向の他に、被加工物の研
    削時の移動方向に垂直な方向にも移動可能とされている
    ことにより、被加工物の広い表面が研削加工できるよう
    に構成されている請求項1〜6のいずれか1つに記載の
    平面研削盤。
  8. 【請求項8】被加工物が焼結された硬質材料である請求
    項1〜7のいずれか1つに記載の平面研削盤。
  9. 【請求項9】被加工物が溶融鋳造耐火物である請求項1
    〜8のいずれか1つに記載の平面研削盤。
JP5241598A 1993-09-28 1993-09-28 平面研削盤 Expired - Fee Related JPH07102498B2 (ja)

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