JPH07102129B2 - 植物の葉肉プロトプラストの培養法 - Google Patents
植物の葉肉プロトプラストの培養法Info
- Publication number
- JPH07102129B2 JPH07102129B2 JP63164707A JP16470788A JPH07102129B2 JP H07102129 B2 JPH07102129 B2 JP H07102129B2 JP 63164707 A JP63164707 A JP 63164707A JP 16470788 A JP16470788 A JP 16470788A JP H07102129 B2 JPH07102129 B2 JP H07102129B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mesophyll protoplasts
- protoplasts
- cultivation method
- low temperature
- plant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は植物の葉肉プロトプラストの培養法に関する。
(従来の技術) 表面殺菌した植物の葉片を細刻し、これを細胞単離酵素
及び細胞壁分解酵素の混合溶液に漬けて細胞間の接着物
質や細胞壁を取り除くことにより単細胞の裸の細胞すな
わちプロトプラストが得られる。
及び細胞壁分解酵素の混合溶液に漬けて細胞間の接着物
質や細胞壁を取り除くことにより単細胞の裸の細胞すな
わちプロトプラストが得られる。
このプロトプラストを培地に入れ細胞分裂させ培養する
ことが、従来より行われている。
ことが、従来より行われている。
従来は、単離したプロトプラストを液体培地または寒天
培地に置床し、これを恒温培養装置に収容して所定の温
度と照度で培養するのであるが、植物の葉肉細胞は栽培
条件や育成条件によってその生理的活性が著しく変って
くるため、葉肉プロトプラストの培養は常に成功すると
は限らず、失敗も多かった。
培地に置床し、これを恒温培養装置に収容して所定の温
度と照度で培養するのであるが、植物の葉肉細胞は栽培
条件や育成条件によってその生理的活性が著しく変って
くるため、葉肉プロトプラストの培養は常に成功すると
は限らず、失敗も多かった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、葉肉プロトプラストに環境ストレス耐性を付
与することにより、培養の成功率を向上することを目的
とする。
与することにより、培養の成功率を向上することを目的
とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明では、単離した葉肉プロトプラストを培地に置床
してからこれを暗黒下で24〜72時間2〜5℃の低温で処
理した後、従来どおり25〜30℃の低照度(100〜200ルッ
クス)で培養する。
してからこれを暗黒下で24〜72時間2〜5℃の低温で処
理した後、従来どおり25〜30℃の低照度(100〜200ルッ
クス)で培養する。
(作用) このように従来の培養に入る前に低温処理すると、葉肉
プロトプラストの外周を覆う薄い原形質膜やその内側の
原形質が引きしまり、環境ストレス耐性が付与され細胞
が活性化する。
プロトプラストの外周を覆う薄い原形質膜やその内側の
原形質が引きしまり、環境ストレス耐性が付与され細胞
が活性化する。
(実施例) たばこの葉肉プロトプラストの実施例について説明す
る。
る。
採取した葉片を次のように表面殺菌する。
先ず葉片をオスバン水100〜200倍液に数秒漬け、次にエ
タノール70%液に数秒漬けたら、クリーンベンチ内に移
し、そこでアンチホルミン2.5倍〜5倍に5分から15分
ぐらい漬ける。そしてその後、この葉片を殺菌水で5分
程繰り返し洗浄する。
タノール70%液に数秒漬けたら、クリーンベンチ内に移
し、そこでアンチホルミン2.5倍〜5倍に5分から15分
ぐらい漬ける。そしてその後、この葉片を殺菌水で5分
程繰り返し洗浄する。
このように表面殺菌処理を済ませたら葉片を殺菌瀘紙に
のせ、長さ2〜5mm角の細切片に細刻する。
のせ、長さ2〜5mm角の細切片に細刻する。
次にこの細切片を所定の無菌酵素液20mlに1昼夜漬け、
そしてその液を2〜4重のガーゼを差し込んだ瀘斗で瀘
過し、細胞壁を取り除く。続いて遠心管に入れて0.5〜
0.7モルのマンニトール液で2〜3回洗浄する。
そしてその液を2〜4重のガーゼを差し込んだ瀘斗で瀘
過し、細胞壁を取り除く。続いて遠心管に入れて0.5〜
0.7モルのマンニトール液で2〜3回洗浄する。
その後、遠心管より沈降したプロトプラストを取り出し
シャーレ内の液体培地に移し、冷蔵庫に入れ暗黒下で4
℃に保ち低温処理する。
シャーレ内の液体培地に移し、冷蔵庫に入れ暗黒下で4
℃に保ち低温処理する。
低温処理後、このシャーレを恒温培養装置に収容し蛍光
灯による低照度(100〜200ルックス)の28℃でプロトプ
ラストを培養する。
灯による低照度(100〜200ルックス)の28℃でプロトプ
ラストを培養する。
低温処理の処理時間を変え、これと低温処理をしない従
来法による細胞の分裂数の割合(培養開始後15日目)と
を比較すると、別紙の比較表のとおりである。
来法による細胞の分裂数の割合(培養開始後15日目)と
を比較すると、別紙の比較表のとおりである。
この比較表より明らかなとおり、本発明の低温処理をし
たものは、低温処理をしない従来法のものに比較して細
胞分裂数が多い。また低温処理の処理時間のうち48時間
が他の24時間または72時間よりも細胞分裂の結果が良好
であることが判る。
たものは、低温処理をしない従来法のものに比較して細
胞分裂数が多い。また低温処理の処理時間のうち48時間
が他の24時間または72時間よりも細胞分裂の結果が良好
であることが判る。
トマト等の野菜の葉肉プロトプラストの場合にも、たば
こと同様の結果が観察された。
こと同様の結果が観察された。
(発明の効果) これを要するに本発明の低温処理を施せば、葉肉のプロ
トプラストの耐寒性が増し環境ストレス耐性が向上する
ので、プロトプラストの培養の成功率が向上した植物体
の再生や細胞融合への利用にも役に立つ。
トプラストの耐寒性が増し環境ストレス耐性が向上する
ので、プロトプラストの培養の成功率が向上した植物体
の再生や細胞融合への利用にも役に立つ。
Claims (1)
- 【請求項1】培地に置床した葉肉プロトプラストを暗黒
下で24〜72時間の間、2〜5℃の低温で処理した後、25
〜30℃の低照度(100〜200ルックス)で培養することを
特徴とする、植物の葉肉プロトプラストの培養法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63164707A JPH07102129B2 (ja) | 1988-07-01 | 1988-07-01 | 植物の葉肉プロトプラストの培養法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63164707A JPH07102129B2 (ja) | 1988-07-01 | 1988-07-01 | 植物の葉肉プロトプラストの培養法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0216970A JPH0216970A (ja) | 1990-01-19 |
JPH07102129B2 true JPH07102129B2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=15798353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63164707A Expired - Lifetime JPH07102129B2 (ja) | 1988-07-01 | 1988-07-01 | 植物の葉肉プロトプラストの培養法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07102129B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2518856Y2 (ja) * | 1991-12-20 | 1996-11-27 | ワイケイケイ株式会社 | バックル |
-
1988
- 1988-07-01 JP JP63164707A patent/JPH07102129B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0216970A (ja) | 1990-01-19 |
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