JPH07101984A - ペプチド誘導体 - Google Patents

ペプチド誘導体

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JPH07101984A
JPH07101984A JP5277294A JP27729493A JPH07101984A JP H07101984 A JPH07101984 A JP H07101984A JP 5277294 A JP5277294 A JP 5277294A JP 27729493 A JP27729493 A JP 27729493A JP H07101984 A JPH07101984 A JP H07101984A
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JP
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leu
acid
substituted
arg
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Application number
JP5277294A
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Inventor
Yasuo Kitajima
安雄 北島
Tetsuo Shimamoto
哲男 島本
Masaji Ishiguro
正路 石黒
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Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血小板凝集阻害活性があり、循環器系疾患
治療薬としての有用性が期待できるペプチド誘導体を提
供する。 【構成】 式(I): X−Phe−Leu−Leu−Arg−(Asn)n−NH (I) (式中、Xはホルミル基、アセチル基、置換もしくは無
置換の炭素数4以上のアルキルカルボニル基、置換もし
くは無置換のアラルキルカルボニル基、置換もしくは無
置換のアリールカルボニル基、分岐していてもよいヒド
ロキシプロピオニル基、β−アラニン残基、α−もしく
はβ−アミノイソ酪酸残基またはイソセリン残基を示
し、nは0または1を示す)で表されるペプチド誘導体
およびその酸付加塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血小板凝集を阻害する
ペプチド誘導体に関する。さらに詳しくは、新規なトロ
ンビンレセプター拮抗ペプチド誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】トロンビンは、血液の凝固系に関与し、
最終段階においてフィブリノーゲンをフィブリンに変
え、血液を凝固させる。その他にも血小板凝集作用、血
管平滑筋細胞増殖作用、血管内皮細胞増殖作用をもつこ
とが知られている。血液の凝固系においては、トロンビ
ンの役割が詳細に研究され、血液凝固のカスケードも明
らかにされている。
【0003】一方、トロンビンの血小板凝集作用、血管
平滑筋細胞増殖作用、血管内皮細胞増殖作用の発現機構
については、不明であった。ところが最近になって、ト
ロンビンによって活性化されるレセプターの構造が、D
ami細胞からとられたmRNAに対するcDNAの解
析から明らかになった(Cell,64(1991)
p.1057−1068)。また、血小板に対するトロ
ンビンの作用についても明らかになった(Natur
e,353(1991)p.674−677)。それに
よると、トロンビンによって活性化されるレセプター
は、トロンビンレセプターと呼ばれるいわゆるG蛋白共
役レセプターであり、トロンビンは、トロンビンレセプ
ターの血小板細胞膜の外側に出ているポリペプチド部分
のN末端側の1ヶ所を切断する。その切断によって新し
く生じたN末端部分のペプチドがレセプター自身に結合
し、シグナルトランスダクションが起こることが明らか
にされた。
【0004】また、その後の研究によって、このN末端
部分に相当するアミノ酸14ヶからなるペプチド Se
r−Phe−Leu−Leu−Arg−Asn−Pro
−Asn−Asp−Lys−Tyr−Glu−Pro−
Phe(アミノ酸はすべてL型である)でもトロンビン
レセプターの活性化が起こることが開示された。さら
に、例えば、Ser−Phe−Leu−Leu−Arg
−Asn−NH、Ser−Phe−Leu−Leu−
Arg−NH(アミノ酸はすべてL型である)など、
アミノ酸14ヶからC末端側を欠いたペプチドほどその
レセプター活性能が増加することが明らかとなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】心筋梗塞、脳梗塞、肺
梗塞、末梢動脈閉塞性疾患などの病態は、血管内にでき
た血栓が血流を阻害し、その末梢組織にダメージを与え
ることが主因であると考えられており、その予防と治療
のために血小板凝集阻害薬、トロンビン阻害薬、血栓溶
解薬などが使用されているが、いずれも出血傾向に陥る
ことが問題となっている。トロンビン阻害薬として用い
られるヒルジンやアルガトロバンなどはトロンビンが有
する酵素活性を阻害するものであるが、トロンビンの受
容体に直接作用し、トロンビンの血小板凝集作用を抑制
する薬剤であれば、トロンビンの凝固作用には影響せ
ず、出血傾向には陥りにくいことが期待される。
【0006】また、トロンビンは同じタイプの受容体を
介して血管平滑筋細胞を増殖させ、血管内皮細胞の機能
を修飾することが知られており、その拮抗剤は各種循環
器系疾患、例えば心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、肺梗塞、
末梢動脈閉塞、術後血栓などの血栓形成に基づく疾患に
対して有効である医薬品として期待できる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、血小板凝集阻
害活性があり、循環器系疾患治療薬としての有用性が期
待できるペプチド誘導体を提供するものである。すなわ
ち、本発明は式(I): X−Phe−Leu−Leu−Arg−(Asn)−NH (I) (式中、Xはホルミル基、アセチル基、置換もしくは無
置換の炭素数4以上のアルキルカルボニル基、置換もし
くは無置換のアラルキルカルボニル基、置換もしくは無
置換のアリールカルボニル基、分岐していてもよいヒド
ロキシプロピオニル基、β−アラニン残基、α−もしく
はβ−アミノイソ酪酸残基またはイソセリン残基を示
し、nは0または1を示す)で表されるペプチド誘導体
およびその酸付加塩を提供するものである。
【0008】以下、本発明について具体的に説明する
が、本明細書において、特に標記のないアミノ酸はL−
型であり、略記号は試薬類を含め下に示される略記号を
用いた。 Ala:アラニン β−Ala:β−アラニン α−Aib:α−アミノイソ酪酸 Arg:アルギニン Asn:アスパラギン Leu:ロイシン Phe:フェニルアラニン Ser:セリン Ise:イソセリン Thr:トレオニン Boc:t−ブトキシカルボニル BOP:ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリ
ス(ジメチルアミノ)−フォスフォニウムヘキサフルオ
ロフォスフェート DCC:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド DIEA:ジイソプロピルエチルアミン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt:N−ヒドロキシベンゾトリアゾール NMP:N−メチルピロリドン Pmc:2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−
6−スルホニル TFA:トリフルオロ酢酸 TMSBr:トリメチルシリルブロマイド Trt:トリチル
【0009】本発明のペプチド誘導体は、血小板凝集阻
害活性があり、循環器系疾患治療薬としての有用性が期
待できる。本発明化合物(I)において、置換もしくは
無置換の炭素数4以上のアルキルカルボニル基として
は、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、低級
アルコキシカルボニル基、ホルミル基、低級脂肪族アシ
ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはシ
アノ基で置換されていてもよい直鎖ないしは分岐鎖のア
ルキル基からなる炭素数4〜10のアルキルカルボニル
基が挙げられ、好ましくは、ブチリル基、イソブチリル
基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、3−
ヒドロキシイソブチリル基、2−メチル−ラクトイル基
などが挙げられる。
【0010】置換もしくは無置換のアラルキルカルボニ
ル基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシ
ル基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミル基、低級
脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ
基またはシアノ基で置換されていてもよいアラルキルカ
ルボニル基が挙げられ、好ましくは、フェニルアセチル
基、ブロモフェニルアセチル基、クロロフェニルアセチ
ル基、フルオロフェニルアセチル基などが挙げられる。
【0011】置換もしくは無置換のアリールカルボニル
基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル
基、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、ホ
ルミル基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよ
いアリールカルボニル基が挙げられ、好ましくは、ベン
ゾイル基、ブロモベンゾイル基、クロロベンゾイル基、
フルオロベンゾイル基、ニトロベンゾイル基、トルオイ
ル基、ナフトイル基、フルオロナフトイル基などが挙げ
られる。
【0012】分岐していてもよいヒドロキシプロピオニ
ル基としては、例えば、ラクトイル基、3−ヒドロキシ
プロピオニル基、グリセロイル基が好ましい。
【0013】本発明のペプチド誘導体(Ia): X−Phe−Leu−Leu−Arg−Asn−NH (Ia) においては、基Xが、β−アラニン残基、α−アミノイ
ソ酪酸残基、β−アミノイソ酪酸残基、イソセリン残
基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、イソブチリ
ル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、3
−ヒドロキシイソブチリル基、ラクトイル基、3−ヒド
ロキシプロピオニル基、グリセロイル基、2−メチルラ
クトイル基、フェニルアセチル基、4−ブロモフェニル
アセチル基、4−クロロフェニルアセチル基、4−フル
オロフェニルアセチル基、ベンゾイル基、4−ブロモベ
ンゾイル基、4−クロロベンゾイル基、4−フルオロベ
ンゾイル基、2−ニトロベンゾイル基、3−ニトロベン
ゾイル基、4−ニトロベンゾイル基、1−ナフトイル
基、2−ナフトイル基、4−フルオロ−1−ナフトイル
基を示すものが特に好ましい。
【0014】また、本発明のペプチド誘導体(Ib): X−Phe−Leu−Leu−Arg−NH (Ib) においては、基Xが、β−アラニン残基、α−アミノイ
ソ酪酸残基、β−アミノイソ酪酸残基、イソセリン残
基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、イソブチリ
ル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、3
−ヒドロキシイソブチリル基、ラクトイル基、3−ヒド
ロキシプロピオニル基、グリセロイル基、2−メチルラ
クトイル基、フェニルアセチル基、4−ブロモフェニル
アセチル基、4−クロロフェニルアセチル基、4−フル
オロフェニルアセチル基、ベンゾイル基、4−ブロモベ
ンゾイル基、4−クロロベンゾイル基、4−フルオロベ
ンゾイル基、2−ニトロベンゾイル基、3−ニトロベン
ゾイル基、4−ニトロベンゾイル基、1−ナフトイル
基、2−ナフトイル基、4−フルオロ−1−ナフトイル
基を示すものが特に好ましい。
【0015】本発明のペプチド誘導体は、標準的なペプ
チド合成法によって製造できる。例えば、一般的な総書
として「生化学実験講座1,タンパク質の化学IV,第
II部,p.207〜495」(東京化学同人)、「ペ
プチド合成の基礎と実験・泉屋信夫他共著」(丸善)、
「続医薬品の開発,14,ペプチド合成・編集岡田芳
男,木曾良明」(廣川書店)などがある。出発原料であ
るH−Phe−Leu−Leu−Arg(Pmc)−A
sn(Trt)−Rink樹脂およびH−Phe−Le
u−Leu−Arg(Pmc)−Rink樹脂は、前記
した一般的方法によって合成できる。
【0016】本発明のペプチド誘導体は、これら樹脂に
結合した各ペプチドに、前記式(I)の基Xを導入して
得られる。基Xの導入には、カルボン酸無水物、カルボ
キシル基をもつ化合物、酸ハロゲン化物またはβ−プロ
ピオラクトンを用いて行えばよい。基Xの導入法として
は、例えば、カルボン酸無水物を作用させる方法、DC
CおよびHOBtの存在下でカルボキシル基をもつ化合
物を作用させるDCC/HOBt法、BOP試薬および
DIEAの存在下でカルボキシル基をもつ化合物を作用
させる方法、酸ハロゲン化物を作用させる方法またはβ
−プロピオラクトンを作用させる方法が挙げられる。
【0017】基Xの導入に用いるカルボン酸無水物と
は、ギ酸無水物、酢酸無水物、水酸基が保護された乳酸
無水物、水酸基が保護されたグリセリン酸無水物、置換
もしくは無置換の直鎖ないしは分岐鎖のアルキル基から
なる炭素数4〜10のアルキルカルボン酸の無水物、置
換もしくは無置換のアラルキルカルボン酸の無水物、置
換もしくは無置換のアリールカルボン酸の無水物であ
る。
【0018】置換もしくは無置換の直鎖ないしは分岐鎖
のアルキル基からなる炭素数4〜10のアルキルカルボ
ン酸の無水物としては、例えば水酸基、アミノ基、カル
ボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミル
基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよい酪
酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸などの無
水物が挙げられ、好ましくは、酪酸、イソ酪酸、吉草
酸、イソ吉草酸、ピバル酸、水酸基が保護された3−ヒ
ドロキシイソ酪酸、水酸基が保護された2−メチル乳酸
などの無水物が挙げられる。
【0019】置換もしくは無置換のアラルキルカルボン
酸の無水物としては、例えば水酸基、アミノ基、カルボ
キシル基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミル基、
低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニ
トロ基またはシアノ基で置換されていてもよいフェニル
酢酸の無水物が挙げられ、好ましくは、フェニル酢酸、
ブロモフェニル酢酸、クロロフェニル酢酸、フルオロフ
ェニル酢酸などの無水物が挙げられる。
【0020】置換もしくは無置換のアリールカルボン酸
の無水物としては、例えば水酸基、アミノ基、カルボキ
シル基、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル
基、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、
ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ基で置換されてい
てもよい安息香酸、ナフトエ酸の無水物が挙げられ、好
ましくは、安息香酸、ブロモ安息香酸、クロロ安息香
酸、フルオロ安息香酸、ニトロ安息香酸、メチル安息香
酸、ナフトエ酸、フルオロナフトエ酸などの無水物が挙
げられる。
【0021】基Xの導入に用いるカルボキシル基をもつ
化合物とは、アミノ基が保護されたβ−アラニン、α−
アミノイソ酪酸、β−アミノイソ酪酸、イソセリン、ま
たは、ギ酸、酢酸、乳酸、水酸基が保護された3−ヒド
ロキシプロピオン酸、グリセリン酸、置換もしくは無置
換の直鎖ないしは分岐鎖のアルキル基からなる炭素数4
〜10のアルキルカルボン酸、置換もしくは無置換のア
ラルキルカルボン酸、置換もしくは無置換のアリールカ
ルボン酸である。アミノ基の保護基としては、Fmo
c、Bocなど保護基として通常使用される化合物が用
いられる。
【0022】置換もしくは無置換の直鎖ないしは分岐鎖
のアルキル基からなる炭素数4〜10のアルキルカルボ
ン酸としては、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル
基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミル基、低級脂
肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基
またはシアノ基で置換されていてもよい酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸などが挙げられ、好
ましくは、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバ
ル酸、3−ヒドロキシイソ酪酸、2−メチル乳酸などが
挙げられる。
【0023】置換もしくは無置換のアラルキルカルボン
酸としては、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル
基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミル基、低級脂
肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基
またはシアノ基で置換されていてもよいフェニル酢酸が
挙げられ、好ましくは、フェニル酢酸、ブロモフェニル
酢酸、クロロフェニル酢酸、フルオロフェニル酢酸など
が挙げられる。
【0024】置換もしくは無置換のアリールカルボン酸
としては、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基、
低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミ
ル基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよい安
息香酸、ナフトエ酸が挙げられ、好ましくは、安息香
酸、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸、フルオロ安息香
酸、ニトロ安息香酸、メチル安息香酸、ナフトエ酸、フ
ルオロナフトエ酸などが挙げられる。
【0025】基Xの導入に用いる酸ハロゲン化物とは、
ギ酸ハロゲン化物、酢酸ハロゲン化物、水酸基が保護さ
れた乳酸ハロゲン化物、水酸基が保護された3−ヒドロ
キシプロピオン酸ハロゲン化物、水酸基が保護されたグ
リセリン酸ハロゲン化物、置換もしくは無置換の直鎖な
いしは分岐鎖のアルキル基からなる炭素数4〜10のア
ルキルカルボン酸のハロゲン化物、置換もしくは無置換
のアラルキルカルボン酸のハロゲン化物、置換もしくは
無置換のアリールカルボン酸のハロゲン化物である。
【0026】置換もしくは無置換の直鎖ないしは分岐鎖
のアルキル基からなる炭素数4〜10のアルキルカルボ
ン酸のハロゲン化物としては、例えば水酸基、アミノ
基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ホ
ルミル基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよ
い酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸など
のハロゲン化物が挙げられ、好ましくは、ブチリルクロ
ライド、イソブチリルクロライド、バレリルクロライ
ド、イソバレリルクロライド、ピバロイルクロライドな
どが挙げられる。
【0027】置換もしくは無置換のアラルキルカルボン
酸のハロゲン化物としては、例えば水酸基、アミノ基、
カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ホルミ
ル基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよいフ
ェニル酢酸のハロゲン化物が挙げられ、好ましくは、4
−クロロフェニルアセチルクロライド、4−ブロモフェ
ニルアセチルクロライド、4−フルオロフェニルアセチ
ルクロライドなどが挙げられる。
【0028】置換もしくは無置換のアリールカルボン酸
のハロゲン化物としては、例えば水酸基、アミノ基、カ
ルボキシル基、低級アルキル基、低級アルコキシカルボ
ニル基、ホルミル基、低級脂肪族アシル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ基で置換され
ていてもよい安息香酸、ナフトエ酸のハロゲン化物が挙
げられ、好ましくは、4−ブロモベンゾイルクロライ
ド、4−クロロベンゾイルクロライド、4−フルオロベ
ンゾイルクロライド、2−ニトロベンゾイルクロライ
ド、3−ニトロベンゾイルクロライド、4−ニトロベン
ゾイルクロライド、1−ナフトイルクロライド、2−ナ
フトイルクロライド、4−フルオロ−1−ナフトイルク
ロライドなどが挙げられる。
【0029】H−Phe−Leu−Leu−Arg(P
mc)−Asn(Trt)−Rink樹脂またはH−P
he−Leu−Leu−Arg(Pmc)−Rink樹
脂にカルボン酸無水物を作用させる反応は、CHCl
、DMF、N−メチルピロリドンなどの溶媒中、前記
した樹脂に結合したペプチドに対して、カルボン酸無水
物100モル%〜800モル%、好ましくは、200モ
ル%〜400モル%であり、反応温度は通常10℃〜2
8℃、好ましくは、15℃〜28℃の範囲であり、反応
は2時間〜72時間、好ましくは、2時間〜48時間行
なわれる。
【0030】H−Phe−Leu−Leu−Arg(P
mc)−Asn(Trt)−Rink樹脂またはH−P
he−Leu−Leu−Arg(Pmc)−Rink樹
脂にDCCおよびHOBtの存在下でカルボキシル基を
もつ化合物を作用させる反応は、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドンなどの溶媒中、前記した樹脂
に結合したペプチドに対して、カルボキシル基をもつ化
合物100モル%〜800モル%、好ましくは、200
モル%〜400モル%で、DCC 100モル%〜80
0モル%、好ましくは、200モル%〜400モル%
で、HOBt 100モル%〜800モル%、好ましく
は、200モル%〜400モル%であり、反応温度は通
常10℃〜28℃、好ましくは、15℃〜28℃の範囲
であり、反応は2時間〜72時間、好ましくは、2時間
〜48時間行なわれる。
【0031】H−Phe−Leu−Leu−Arg(P
mc)−Asn(Trt)−Rink樹脂またはH−P
he−Leu−Leu−Arg(Pmc)−Rink樹
脂にBOP試薬およびDIEAの存在下でカルボキシル
基をもつ化合物を作用させる反応は、ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドンなどの溶媒中、前記した樹
脂に結合したペプチドに対して、カルボキシル基をもつ
化合物100モル%〜800モル%、好ましくは、20
0モル%〜400モル%で、BOP試薬100モル%〜
800モル%、好ましくは、200モル%〜400モル
%であり、DIEA 100モル%〜800モル%、好
ましくは、200モル%〜400モル%であり、反応温
度は通常10℃〜28℃、好ましくは、15℃〜28℃
の範囲であり、反応は2時間〜72時間、好ましくは、
2時間〜48時間行なわれる。
【0032】H−Phe−Leu−Leu−Arg(P
mc)−Asn(Trt)−Rink樹脂またはH−P
he−Leu−Leu−Arg(Pmc)−Rink樹
脂に酸ハロゲン化物を作用させる反応は、CH
、DMF、N−メチルピロリドンなどの溶媒中、前
記した樹脂に結合したペプチドに対して、酸ハロゲン化
物100モル%〜400モル%、好ましくは、100モ
ル%〜200モル%であり、反応温度は通常10℃〜2
8℃、好ましくは、15℃〜28℃の範囲であり、反応
は2時間〜72時間、好ましくは、2時間〜48時間行
なわれる。
【0033】H−Phe−Leu−Leu−Arg(P
mc)−Asn(Trt)−Rink樹脂またはH−P
he−Leu−Leu−Arg(Pmc)−Rink樹
脂にβ−プロピオラクトンを作用させる反応は、CH
Cl、DMF、N−メチルピロリドンなどの溶媒中、
前記した樹脂に結合したペプチドに対して、β−プロピ
オラクトン 100モル%〜800モル%、好ましく
は、100モル%〜400モル%であり、反応温度は通
常10℃〜28℃、好ましくは、15℃〜28℃の範囲
であり、反応は24時間〜72時間、好ましくは、48
時間〜72時間行なわれる。
【0034】得られたペプチド誘導体は、通常、チオア
ニソール:エタンジチオール:m−クレゾール:TF
A:TMSBrの混合溶液中で撹拌して脱保護した後、
樹脂を除去して溶液を濃縮し、エーテルを加えることに
より沈澱として得られる。得られた粗ペプチドを水また
は30%酢酸水溶液に溶解後、逆相ODSカラムに負荷
して1%のTFAを含むCHCN溶液のCHCN濃
度を6%から60%まで変化させるグラジエント溶出で
精製される。
【0035】本発明のペプチド誘導体の純度検定は、分
析用高速液体クロマトグラフィー(分析用HPLC)で
行い、各ペプチド誘導体の構造は、FAB−マススペク
トロメーター(FAB−MS)で確認した。本発明のペ
プチド誘導体は、高速液体クロマトグラフ上で97%以
上の純度を示し、各々のペプチド誘導体のFAB−MS
のデータも理論値と一致した。また、各ペプチド誘導体
の分析用HPLCにおける保持時間(Rt)を実施例中
に示した。 分析用HPLCの条件 機器:島津LC−6A システム カラム:YMC−Pack A−302 ODS 4.
6φ×150mm 展開溶媒:8%CHCN/0.1%TFAから80%
CHCN/0.1%TFAまでの30分間リニアグラ
ジエント
【0036】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0037】参考例1:H−Phe−Leu−Leu−
Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rink樹脂の
構築 ペプチドシンセサイザー430A(Applied B
iosystems社製)を用いて、Fmoc型固相法
によりペプチド−Rink樹脂を構築した。即ち、Ri
nk樹脂 596mg(0.25mmol)より、DC
C/HOBt/NMP法によって、Fmoc−Asn
(Trt)−OH、Fmoc−Arg(Pmc)−O
H、Fmoc−Leu−OH、Fmoc−Leu−O
H、Fmoc−Phe−OHを順次縮合し、最後のサイ
クルでFmoc基を脱保護するプログラムで標記樹脂を
構築した。
【0038】参考例2:H−Phe−Leu−Leu−
Arg(Pmc)−Rink樹脂の構築 ペプチドシンセサイザー430A(Applied B
iosystems社製)を用いて、Fmoc型固相法
によりペプチド−Rink樹脂を構築した。即ち、Ri
nk樹脂 676mg(0.25mmol)より、DC
C/HOBt/NMP法によって、Fmoc−Arg
(Pmc)−OH、Fmoc−Leu−OH、Fmoc
−Leu−OH、Fmoc−Phe−OHを順次縮合
し、最後のサイクルでFmoc基を脱保護するプログラ
ムで標記樹脂を構築した。
【0039】実施例1:H−β−Ala−Phe−Le
u−Leu−Arg−Asn−NH・2TFA(1)
の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 387mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、Fmoc−β−Ala−OH 156
mg(0.5mmol)、HOBt 68mg(0.5
mmol)、DCC 103mg (0.5mmol)
を加えて、2日間振盪した。得られた樹脂をDMF、C
Clで洗浄後、10%ピペラジン/DMF溶液
10mlを加え、20分間振盪した。さらに、樹脂をD
MF、CHClで洗浄後、乾燥した。得られた樹脂
380mg(0.125mmol)をチオアニソール
1.17ml、エタンジチオール 0.585ml、m
−クレゾール 0.2ml、TFA 7.48ml、T
MSBr 1.35mlの混合溶液中で撹拌して脱保護
した後、樹脂を除去して、溶液を濃縮した。濃縮液にエ
ーテルを加え、ペプチドを沈澱させた。得られた粗ペプ
チドを水に溶解し、YMCパックドカラム ODS−5
(20φ×250mm)に負荷し、精製した(緩衝液A
は0.1%TFA、緩衝液Bは0.1%TFAを含む6
0%CHCN、流速は10ml/min、グラジエン
トはCHCN濃度を6%から60%まで60分間で変
化させた)。目的ペプチドを含む画分を凍結乾燥し、標
記ペプチド誘導体(1) 95.3mgを得た。 FAB−MS:732[M+H] Rt:12.14min
【0040】実施例2:H−α−Aib−Phe−Le
u−Leu−Arg−Asn−NH・2TFA(2)
の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 435mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、Boc−α−Aib−OH 204m
g(1mmol)、HOBt 136mg(1mmo
l)、DCC 206mg(1mmol)を加え、2日
間振盪した。得られた樹脂をDMF、CHCl、M
eOHで洗浄後、乾燥した。実施例1と同様に脱保護、
精製を行い、標記ペプチド誘導体(2) 63.4mg
を得た。 FAB−MS:746[M+H] Rt:12.24min
【0041】実施例3:H−DL−Ise−Phe−L
eu−Leu−Arg−Asn−NH・2TFA
(3)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 914mg(0.25mmol)をDMF 1
0mlに懸濁し、Fmoc−DL−Ise−OH 40
9mg(1.25mmol)、BOP試薬 553mg
(1.25mmol)、DIEA 218μl(1.2
5mmol)を加え、7日間振盪した。得られた樹脂を
濾過し、DMF、CHCl、MeOHで洗浄後、1
0%ピペラジン/DMF溶液中で20分間振盪し、DM
F、CHCl、MeOHで洗浄後、乾燥した。実施
例1と同様に脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体
(3) 54.4mgを得た。 FAB−MS:748[M+H] Rt:11.93min
【0042】実施例4:HCO−Phe−Leu−Le
u−Arg−Asn−NH・TFA(4)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 435mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、ギ酸 38μl(1mmol)、DC
C 206mg(1mmol)、ピリジン 82μl
(1mmol)を加え、2日間振盪した。得られた樹脂
を濾過し、DMF、MeOHで洗浄後、乾燥した。実施
例1と同様に脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体
(4) 33.0mgを得た。 FAB−MS:689[M+H] Rt:14.15min
【0043】実施例5:CHCO−Phe−Leu−
Leu−Arg−Asn−NH・TFA(5) の合
参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 435mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、無水酢酸 47μl(0.5mmo
l)、ピリジン41μl(0.5mmol)を加え、1
日間振盪した。得られた樹脂を濾過し、DMF、CH
Clで洗浄後、乾燥した。実施例1と同様に脱保護、
精製を行い、標記ペプチド誘導体(5) 80.0mg
を得た。 FAB−MS:703[M+H] Rt:14.70min
【0044】実施例6:n−CHCHCHCO−
Phe−Leu−Leu−Arg−Asn−NH・T
FA(6)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 404mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、(n−CHCHCHCO)
82μl(0.5mmol)、ピリジン 41μl
(0.5mmol)を加え、2日間振盪した。得られた
樹脂を濾過し、DMF、CHClで洗浄後、乾燥し
た。実施例1と同様に脱保護、精製を行い、標記ペプチ
ド誘導体(6) 84.4mgを得た。 FAB−MS:731[M+H] Rt:16.90min
【0045】実施例7:(CHCHCO−Phe
−Leu−Leu−Arg−Asn−NH・TFA
(7)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 404mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、[(CHCHCO]O 82
μl(0.5mmol)、ピリジン 41μl(0.5
mmol)を加え、1日間振盪した。得られた樹脂を濾
過し、DMF、CHClで洗浄後、乾燥した。実施
例1と同様に脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体
(7) 92.8mgを得た。 FAB−MS:731[M+H] Rt:16.92min
【0046】実施例8:(CHCHCO−Phe
−Leu−Leu−Arg−NH・TFA(8)の合
参考例2の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Rink樹脂 445mg
(0.125mmol)をDMF 7mlに懸濁し、
[(CHCHCO]O 83μl(0.5mm
ol)、ピリジン41μl(0.5mmol)を加え、
3時間振盪した。得られた樹脂を濾過し、DMF、CH
Cl、MeOHで洗浄後、乾燥した。実施例1と同
様に脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体(8)
58.0mgを得た。 FAB−MS:617[M+H] Rt:17.56min
【0047】実施例9:(CHCCO−Phe−
Leu−Leu−Arg−Asn−NH・TFA
(9)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 435mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、(CHCCOOH 51mg
(0.5mmol)、HOBt 68mg(0.5mm
ol)、DCC 103mg(0.5mmol)を加
え、1日間振盪した。得られた樹脂を濾過し、DMF、
CHCl、MeOHで洗浄後、乾燥した。実施例1
と同様に脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体
(9) 60.0mgを得た。 FAB−MS:745[M+H] Rt:18.26min
【0048】実施例10:HOCHCHCO−Ph
e−Leu−Leu−Arg−Asn−NH・TFA
(10)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 415mg(0.125mmol)をDMF
5mlに懸濁し、β−プロピオラクトン 63μl(1
mmol)を加え2日間振盪した。得られた樹脂を濾過
し、DMF、CHClで洗浄後、乾燥した。実施例
1と同様に脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体
(10)26.0mgを得た。 FAB−MS:733[M+H] Rt:11.62min
【0049】実施例11:L−Lactovl−Phe
−Leu−Leu−Arg−Asn−NH・TFA
(11)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 458mg(0.25mmol)をDMF 7
mlに懸濁し、(+)−L−乳酸 90mg(1mmo
l)、BOP試薬 442mg(1mmol)、DIE
A 274μl(1.575mmol)を加え、5時間
振盪した。得られた樹脂を濾過し、DMF、CHCl
、MeOHで洗浄後、乾燥した。実施例1と同様に脱
保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体(11) 6
4.8mgを得た。 FAB−MS:733[M+H] Rt:14.37min
【0050】実施例12:Benzovl−Phe−L
eu−Leu−Arg−Asn−NH ・TFA(1
2)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 408mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、安息香酸 61mg(0.5mmo
l)、HOBt68mg(0.5mmol)、DCC
103mg (0.5mmol)を加え、1日間振盪し
た。得られた樹脂をDMF、CHCl、MeOHで
洗浄後、乾燥した。実施例1と同様に脱保護、精製を行
い、標記ペプチド誘導体(12)21.0mgを得た。 FAB−MS:765[M+H] Rt:18.23min
【0051】実施例13:Phenvlacetvl−
Phe−Leu−Leu−Arg−Asn−NH・T
FA(13)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 327mg(0.125mmol)をDMF
7mlに懸濁し、フェニル酢酸 68mg(0.5mm
ol)、HOBt 68mg(0.5mmol)、DC
C 103mg (0.5mmol)を加え、1日間振
盪した。得られた樹脂を濾過し、DMF、CH
、MeOHで洗浄後、乾燥した。実施例1と同様に
脱保護、精製を行い、標記ペプチド誘導体(13) 4
1.0mgを得た。 FAB−MS:779[M+H] Rt:18.58min
【0052】実施例14:p−Bromobenzov
l−Phe−Leu−Leu−Arg−Asn−NH
・TFA(14)の合成 参考例1の方法を用いて構築したH−Phe−Leu−
Leu−Arg(Pmc)−Asn(Trt)−Rin
k樹脂 362mg(0.125mmol)を4−ブロ
モベンゾイルクロライド 330mg(1.50mmo
l)でパラブロモベンゾイル化後、得られた樹脂を濾過
し、DMF、CHClで洗浄後、乾燥した。実施例
1と同様に脱保護、精製を行い、標題ペプチド誘導体
(14)55mgを得た。 FAB−MS:843、845[M+H] Rt:19.57min
【0053】試験例 血小板凝集反応の測定 合成したペプチド誘導体について、血小板凝集反応の測
定を行い、その結果を第1表に示した(表中、血小板凝
集活性をEC50で、血小板凝集阻害活性をIC50
示した)。
【0054】
【表1】
【0055】(方法)健常人血液を使用した。採血は、
シリコンコーティングした3.13%クエン酸ナトリウ
ムを1/10容量含む真空採血管で行った。血液を遠心
分離(120×g、20分間)することにより多血小板
血漿(PRP)を調製した。トロンビンレセプターアゴ
ニストペプチド;H−Ser−Phe−Leu−Leu
−Arg−Asn−NH(最終濃度1μMまたは2μ
M)を血小板凝集惹起薬として用い、Bornの比濁法
により血小板凝集反応を測定した。被験薬は蒸留水また
はジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して用い
た。被験薬が水溶性の場合は、PRPに塩化カルシウム
を添加(最終濃度1mM)した溶液210μlに、被験
薬を20μl添加し、5分後に凝集惹起薬溶液を20μ
l添加して血小板凝集反応を測定した(総量250μ
l)。被験薬が脂溶性の場合は、PRPに塩化カルシウ
ムを添加(最終濃度1mM)した溶液228μlに、被
験薬を2μl添加し、5分後に凝集惹起薬溶液を20μ
l添加して血小板凝集反応を測定した(総量250μ
l)。
【0056】
【発明の効果】本発明のペプチド誘導体は、血小板凝集
阻害活性があり、循環器系疾患治療薬としての有用性が
期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/705 8318−4H // A61K 38/00 ABN ACB

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): X−Phe−Leu−Leu−Arg−(Asn)−NH (I) (式中、Xはホルミル基、アセチル基、置換もしくは無
    置換の炭素数4以上のアルキルカルボニル基、置換もし
    くは無置換のアラルキルカルボニル基、置換もしくは無
    置換のアリールカルボニル基、分岐していてもよいヒド
    ロキシプロピオニル基、β−アラニン残基、α−もしく
    はβ−アミノイソ酪酸残基またはイソセリン残基を示
    し、nは0または1を示す)で表されるペプチド誘導体
    およびその酸付加塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004091599A1 (en) * 2003-04-18 2004-10-28 Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale (Inserm) Method for the treatment of diseases linked to an accumulation of triglycerides and cholesterol

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004091599A1 (en) * 2003-04-18 2004-10-28 Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale (Inserm) Method for the treatment of diseases linked to an accumulation of triglycerides and cholesterol
WO2004091598A1 (en) * 2003-04-18 2004-10-28 Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale (Inserm) Use of beta-aminoisobutyric acid for the treatment of diseases linked to the accumulation of triglycerides and cholesterol

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