JPH07101908A - 芳香族カーボネートの連続的製造法 - Google Patents

芳香族カーボネートの連続的製造法

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JPH07101908A
JPH07101908A JP5246783A JP24678393A JPH07101908A JP H07101908 A JPH07101908 A JP H07101908A JP 5246783 A JP5246783 A JP 5246783A JP 24678393 A JP24678393 A JP 24678393A JP H07101908 A JPH07101908 A JP H07101908A
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JP
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carbonate
dimethyl carbonate
methanol
dimethyl
aromatic
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JP5246783A
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Keigo Nishihira
圭吾 西平
Hideji Tanaka
秀二 田中
Shinichi Yoshida
信一 吉田
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Ube Industries Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、ジメチルカーボネートと芳香族ヒ
ドロキシ化合物とのエステル交換反応により生成したメ
タノールをジメチルカーボネートと共に連続的に反応系
から抜き出して、抜き出されたメタノールとジメチルカ
ーボネートとの混合物をシュウ酸ジメチルにより抽出蒸
留した後に、ジメチルカーボネートを蒸留分離して反応
系に連続的に供給することを特徴とする芳香族カーボネ
ートの連続的製造法に関する。 【効果】 本発明の方法により、メタノールとジメチル
カーボネートとの共沸状態を完全に破って、反応系から
メタノールのみを効率的に除去できるようになるため、
ジメチルカーボネートを循環使用して芳香族カーボネー
トを高収率で連続的に製造することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族カーボネートの
連続的製造法、更に詳しくは、ジメチルカーボネートと
芳香族ヒドロキシ化合物とを触媒存在下にエステル交換
反応させて芳香族カーボネートを製造する方法におい
て、原料であるジメチルカーボネートを効率的に循環使
用することによって芳香族カーボネートを連続的に製造
する方法に関する。芳香族カーボネートは、ポリカーボ
ネートの合成原料として非常に有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ジメチルカーボネートと芳香族ヒドロキ
シ化合物からエステル交換反応によりメチルアリールカ
ーボネートやジアリールカーボネートのような芳香族カ
ーボネートを製造する方法は広く研究されているが、そ
の殆どはエステル交換反応の触媒に関するもので、工業
的な連続的製造法については、数例が知られているのみ
である。
【0003】その一例としては、特開平3−29125
7号公報やWO92/18458号に、反応により生成
するメタノールを反応系から連続的に抜き出しながら芳
香族カーボネートを製造する方法が開示されている。ま
た、他の方法としては、特開昭54−48732号公報
や特公昭62−8091号公報に、生成するメタノール
を共沸形成剤と共に共沸によって留去しながら芳香族カ
ーボネートを製造する方法が開示されている程度であ
る。
【0004】ジメチルカーボネートと芳香族ヒドロキシ
化合物から芳香族カーボネートを製造するエステル交換
反応は平衡反応で、しかもその平衡は原系に偏ってい
る。このため、反応を進行させるには生成するメタノー
ルかメチルアリールカーボネート又はジアリールカーボ
ネートを逐次除去する必要がある。しかしながら、上記
の方法は次のように工業的には必ずしも満足できる方法
ではない。
【0005】特開平3−291257号公報やWO92
/18458号に開示されている方法では、メタノール
がジメチルカーボネートと共沸物を形成するために、通
常の蒸留のみでメタノールを分離除去することは非常に
困難であるという問題が存在している。実際、特開平3
−291257号公報ではこの点に関して全く記載がな
く、WO92/18458号に開示されているプロセス
においては、留出するメタノール中にかなりの量のジメ
チルカーボネートが同伴して大きなロスとなっている。
【0006】また、特開昭54−48732号公報や特
公昭62−8091号公報に開示されている共沸形成剤
を使用してメタノールを留去する方法では、反応系にn
−ヘキサンやベンゼンなどの共沸形成剤を導入するため
に、反応液が希釈されて反応速度が遅くなるという好ま
しくない点がある。
【0007】一方、ジメチルカーボネートとメタノール
を分離する方法に関しては多くの方法が提案されてい
る。例えば、特公昭59−3463号公報記載の加圧に
より共沸を破って蒸留分離する方法、特開昭54−41
820号公報記載のヘキサン、ヘプタン等の炭化水素を
添加して蒸留分離する方法、ドイツ特許第245085
6号記載の水により抽出蒸留を行う方法、EP5237
28A2号記載のシュウ酸ジメチルにより抽出蒸留を行
う方法、DE2706684号記載の酢酸メチルグリコ
ールエステル、γ−ブチロラクトンにより抽出蒸留を行
う方法が挙げられる。
【0008】これらの方法の中で、加圧蒸留による方法
は装置が非常に高価なものとなり操作的にも容易ではな
く、炭化水素を添加して蒸留分離する方法は操作が煩雑
でエネルギー的にも不利である。抽出蒸留は、炭酸ジメ
チルよりも高沸点の化合物による方法が操作も簡単でエ
ネルギー的にも有利であるので好ましいが、使用する化
合物は安定なものでなくてはならず、この点で酢酸メチ
ルグリコールエステル、γ−ブチロラクトンに比べてシ
ュウ酸ジメチルを用いる方法が好ましい。また、水によ
り抽出蒸留を行う方法は炭酸ジメチルが水に溶解し、し
かも加水分解されやすいためにロスが多くなり経済的で
はない。
【0009】従って、分離効率、装置コスト、消費エネ
ルギーなどを考慮すればシュウ酸ジメチルにより抽出蒸
留を行う方法が最も好ましいが、芳香族カーボネートの
製造においてシュウ酸ジメチルにより抽出蒸留を行って
メタノールを効率よく反応系から除去して芳香族カーボ
ネートを製造した例はこれまで知られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
までに提案されている芳香族カーボネートの製造法が有
する上記のような問題点を解決して、連続的かつ低コス
トで芳香族カーボネートを工業的に製造する方法を提供
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、ジメチル
カーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを触媒存在下
でエステル交換反応させて芳香族カーボネートを製造す
る方法において、エステル交換反応により生成したメタ
ノールをジメチルカーボネートと共に連続的に反応系か
ら抜き出して、抜き出されたメタノールとジメチルカー
ボネートとの混合物をシュウ酸ジメチルにより抽出蒸留
してメタノールを留去した後に、ジメチルカーボネート
を蒸留分離して反応系に連続的に供給することを特徴と
する芳香族カーボネートの連続的製造法によって達成さ
れる。
【0012】以下に本発明の方法を詳しく説明する。本
発明で原料として使用される芳香族ヒドロキシ化合物は
一般式(I)で表される化合物で、芳香族基(Ar:ア
リール基)に直接ヒドロキシ基が結合してい
【0013】
【化1】
【0014】るものであればよい。具体的には、例え
ば、フェニル、トリル、キシリル、トリメチルフェニ
ル、テトラメチルフェニル、エチルフェニル、プロピル
フェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシ
ルフェニル、シクロヘキシルフェニル等のフェニル基及
びアルキルフェニル基などの芳香族基(Ar:アリール
基)を持つ芳香族ヒドロキシ化合物(但し、各種異性体
を含む)が使用されるが、中でも炭素数6〜10の芳香
族ヒドロキシ化合物が好ましく、特にフェノールが好適
に使用される。
【0015】本発明で製造される芳香族カーボネートの
一つは一般式(II)で表される化合物で、芳香族ヒドロ
キシ化合物以外の原料であるジメチルカーボネート(D
MC)の二つのメチル基が前記芳香族ヒドロキシ化合物
の芳香族基(Ar:アリール基)で置換されたジアリー
ルカーボネートである。最も代表的なものとしては、ジ
フェニルカーボネート(DPC)が挙げられる。
【0016】
【化2】
【0017】また、本発明では、他の芳香族カーボネー
トとして、一般式 (III)で表される、原料のジメチルカ
ーボネートのメチル基一つが前記芳香族ヒドロキシ化合
物の芳香族基(Ar:アリール基)で置換されたメチル
アリールカーボネートが目的のジアリールカーボネート
の中間体として生成するが、この化合物もエステル交換
反応によりジアリールカーボネートへ変換することがで
きる。最も代表的なものとしては、メチルフェニルカー
ボネート(MPC)が挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】本発明の、ジメチルカーボネートと芳香族
ヒドロキシ化合物から芳香族カーボネートを連続的に製
造する方法は、次のような工程からなる。第1工程は、
ジメチルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物とを触
媒存在下でエステル交換反応させてメチルアリールカー
ボネート次いでジアリールカーボネートを生成させて、
副生したメタノールをジメチルカーボネートと共に連続
的に抜き出す反応蒸留工程である。
【0020】第1工程の反応は、反応蒸留塔において、
通常、反応温度が50〜300℃、好ましくは80〜2
50℃、反応圧力が0.5〜10バール、好ましくは2
〜6バール、ジメチルカーボネートに対する芳香族ヒド
ロキシ化合物のフィード比がジメチルカーボネート/芳
香族ヒドロキシ化合物(モル比)=0.5〜10、好ま
しくは1.25〜5、塔内での反応液の滞留時間が30
分〜20時間の条件で実施することができる。
【0021】このとき使用される反応蒸留塔の形式とし
ては、単一蒸留塔(充填塔又は棚段塔)、多重蒸留塔、
多重蒸発缶などが用いられるが、多段蒸留塔が好まし
い。即ち、ジメチルカーボネートをジアリールカーボネ
ートへ効率よく変換させるため、エステル交換反応は二
段階で行って、第1反応蒸留塔でジメチルカーボネート
からメチルアリールカーボネートを生成させ、第2反応
蒸留塔でメチルアリールカーボネートからジアリールカ
ーボネートを生成させることが好ましい。
【0022】第1工程において使用される触媒として
は、エステル交換反応に一般的に使用されるものであれ
ばどのようなものでもよい。例えば、硫酸、リン酸等の
無機酸、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート
等の炭素数1〜8のアルキル基又はシクロアルキル基を
有するアルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシ
ド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は重炭酸塩、
鉄、スズ、コバルト、バナジウム等の遷移金属のアルコ
キシド又はハロゲン化物、酸化ホウ素、ホウ酸鉛等のホ
ウ酸化合物、酸化鉛、硫化鉛、水酸化鉛、炭酸鉛、酢酸
鉛等の無機鉛化合物、ジフェノキシ鉛等の有機鉛化合
物、四塩化チタン、二酸化チタン等の無機チタン化合
物、テトラエチルチタン、テトラブチルチタン、ジエチ
ルジブチルチタン等の有機チタン化合物、モリブデン酸
ナトリウム、酸化ビスマス、二酸化テルル、酸化スカン
ジウム、マンガンアセチルアセトナト、ジルコニウムア
セチルアセトナト等のモリブデン、ビスマス、テルル、
スカンジウム、マンガン、ジルコニウムの化合物が挙げ
られる。
【0023】これらの触媒では、副反応の割合、触媒の
溶解性及び回収性から、遷移金属のアルコキシド又はハ
ロゲン化物、鉛化合物、チタン化合物、及びモリブデ
ン、マンガン、ビスマス、テルル、スズ、ジルコニウ
ム、スカンジウムの化合物が好ましく、中でもチタン化
合物、鉛化合物、スズ化合物、ジルコニウム化合物が特
に好ましい。触媒の使用量は、使用する触媒の種類によ
り異なるが、フィードされる原料液に対して通常10〜
5000ppm、好ましくは50〜500ppmであ
る。
【0024】第2工程は、第1工程で抜き出したメタノ
ールを含むジメチルカーボネートのガス又は液をシュウ
酸ジメチル(DMO)により抽出蒸留して、メタノール
とジメチルカーボネートとを分離し、ジメチルカーボネ
ートを反応原料として第1工程へリサイクルするメタノ
ール分離工程である。
【0025】シュウ酸ジメチルによる抽出蒸留は、通
常、圧力が0.2〜3バール、好ましくは1バール(常
圧)で、シュウ酸ジメチルのフィード量がメタノール、
ジメチルカーボネート及びシュウ酸ジメチルの全モル数
に対して0.3〜0.8、好ましくは0.5〜0.8の
範囲で実施される。このとき使用される蒸留塔の形式と
しては、充填塔又は棚段塔で理論段数10段以上を有す
るものが好ましく、塔上部にシュウ酸ジメチルがフィー
ドされ、塔下部にメタノールを含むジメチルカーボネー
トがフィードされる。
【0026】なお、第1工程で抜き出したメタノールを
含むジメチルカーボネートを第2工程へ送る場合、ジメ
チルカーボネートがメタノールとの共沸組成よりも大過
剰に存在するときには、上部から共沸組成のジメチルカ
ーボネートとメタノールを分離して、下部から過剰のジ
メチルカーボネートを抜き出して第1工程へ戻す蒸留装
置(共沸蒸留塔)を第1工程と第2工程の間に設置する
こともできる。この装置を設置することにより、第2工
程での分離効率を挙げることができる。
【0027】本発明の方法の工業的プロセスは、図1に
示すような連続装置を用いて実施することができる。例
えば、ジメチルカーボネート(DMC)、フェノール及
びテトラフェノキシチタンを含有する原料液を導管1を
通して第1反応蒸留塔A(多段蒸留塔)に連続的に導入
し、反応及び蒸留を行わせる。
【0028】第1反応蒸留塔Aで生成したメチルアリー
ルカーボネート及び少量のジアリールカーボネートは、
未反応の原料と共に導管3より第2反応蒸留塔Bにフィ
ードされ、更にエステル交換反応を行わせて目的のジア
リールカーボネートを生成させる。このとき副生するジ
メチルカーボネートや少量のメタノールは、導管10よ
り第1反応蒸留塔Aへ戻される。
【0029】一方、第1反応蒸留塔Aで生成したメタノ
ールは、過剰のジメチルカーボネートと共に第1反応蒸
留塔Aの上部から取り出され、導管2を通して共沸蒸留
塔Cに導入される。共沸蒸留塔Cでは、メタノールとジ
メチルカーボネートの共沸混合物が上部から蒸留分離さ
れて、導管4を通して抽出蒸留塔Dに導入され、残りの
ジメチルカーボネートが下部から取り出されて、導管5
より第1反応蒸留塔Aに戻される。
【0030】抽出蒸留塔Dでは、導管9より供給される
シュウ酸ジメチル(DMO)の存在下、抽出蒸留によっ
てメタノールが分離される。分離されたメタノールは導
管6より取り出されて再利用され、シュウ酸ジメチルに
よって抽出されたジメチルカーボネートは下部から取り
出されて導管7よりDMC回収塔Eに導入される。
【0031】DMC回収塔Eでは、通常の蒸留によりジ
メチルカーボネートが分離される。分離されたジメチル
カーボネートは導管8、導管5を通して共沸蒸留塔Cの
下部及び第2反応蒸留塔Bの上部から取り出された液と
共に、再び第1反応蒸留塔Aに供給される。ジメチルカ
ーボネートを分離したシュウ酸ジメチルはDMC回収塔
Eの下部から取り出されて、抽出蒸留塔Dに供給される
シュウ酸ジメチルとして循環再利用される。
【0032】以上の操作を連続して行って、定常状態に
到達した後、生成したジフェニルカーボネート(DP
C)を含む反応液が第2反応蒸留塔Bの下部から導管1
1を通して取り出される。
【0033】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明の
方法を具体的に説明する。 実施例1 図1に示す装置を使用して、以下のようにジメチルカー
ボネートとフェノールからジフェニルカーボネートを連
続的に製造した。
【0034】1.第1工程(ジフェニルカーボネートの
製造) 内径50mm、高さ5mの実段数50段のトレイ式蒸留
塔(第1反応蒸留塔A)の上から10段目に、ジメチル
カーボネート、フェノール及び触媒としてテトラフェノ
キシチタンを含む原料液を600g/hr(ジメチルカ
ーボネート:390g/hr、フェノール:200g/
hr、テトラフェノキシチタン:0.5g/hr)の流
量でフィードした。
【0035】塔底をマントルヒーターで加熱して反応蒸
留を行い、塔頂からメタノールを含むジメチルカーボネ
ート溶液を還流比12で還流させながら抜き出した。生
成したメチルフェニルカーボネート及び少量のジフェニ
ルカーボネートを含む原料液からなる塔底液は、塔底か
ら抜き出して、内径80mm、高さ4mの実段数50段
のトレイ式蒸留塔(第2反応蒸留塔B)の上から10段
目にフィードした。
【0036】第2反応蒸留塔Bでは、塔底液は、更に反
応が進行して生成したジフェニルカーボネート、メチル
フェニルカーボネート及び少量の原料液となっていて、
これを塔底から抜き出した。そして、大部分の未反応炭
酸ジメチルと一部の未反応フェノールは、塔頂より留去
して第1反応蒸留塔Aへリサイクルした。なお、原料液
フィードは、第2工程からのリサイクルができるように
なった時点から徐々にフィード量を下げていった。
【0037】2.第2工程(メタノールの分離) 第1工程の反応蒸留塔Aから留出させたメタノールを含
むジメチルカーボネートの溶液は、その共沸組成よりも
ジメチルカーボネートの割合が多いため、まず、内径3
2mm、高さ2.5mの実段数30段の蒸留塔(共沸蒸
留塔C)の中段にフィードして、還流比5で蒸留した。
塔頂よりほぼ共沸組成に等しいメタノールとジメチルカ
ーボネートの混合液を抜き出し、次の抽出蒸留塔Dにフ
ィードした。また、塔底液は微量のフェノールを含むジ
メチルカーボネート溶液であり、これは第1工程の反応
蒸留塔Aへ循環した。
【0038】内径32mm、高さ4mの実段数50段の
抽出蒸留塔Dでは、その上から40段目に、前記のほぼ
共沸組成のメタノールとジメチルカーボネートの混合液
をフィードすると共に、10段目に、抽出溶剤のシュウ
酸ジメチルをDMC回収塔Eのボトムから導管9を通し
てフィードした。抽出蒸留塔Dのボトムはマントルヒー
ターで加熱し、塔頂からジメチルカーボネートを含まな
いメタノールを留出させた。このボトムから取り出され
るメタノールを含まないジメチルカーボネートとシュウ
酸ジメチルの混合液は、次のDMC回収塔Eへフィード
した。
【0039】DMC回収塔Eでは、塔頂よりほぼ100
%に近い純度のジメチルカーボネートを留出させ、この
液は第1工程の反応蒸留塔Aへリサイクルした。また、
ボトム液はジメチルカーボネートを殆ど含まないシュウ
酸ジメチルで、これは抽出蒸留塔Dへリサイクルした。
【0040】以上のような操作を連続で行い、各工程が
定常状態になるまで継続した。定常状態においてサンプ
リングしてガスクロマトグラフィーで分析したところ、
導管1よりフィードされるジメチルカーボネートは5
8.2g/hr、フェノールは123.4g/hrで、
導管11より取り出される反応液から得られるジフェニ
ルカーボネートは136.0g/hrであった。これよ
り、ジフェニルカーボネートの収率はDMC基準で98
%、フェノール基準で97%であった。
【0041】比較例1 実施例1の第2工程において、抽出蒸留を行わないで、
実施例1と同様にジフェニルカーボネートの製造を行っ
た。定常状態において分析を行ったところ、導管1より
フィードされるジメチルカーボネートは75.8g/h
r、フェノールは123.4g/hrで、導管11より
取り出される反応液から得られるジフェニルカーボネー
トは136.0g/hrであった。これより、ジフェニ
ルカーボネートの収率はDMC基準で75%、フェノー
ル基準で97%であった。
【0042】
【発明の効果】本発明の方法により、反応で生成するメ
タノールと原料であるジメチルカーボネートとの共沸状
態を完全に破って反応系からメタノールのみを効率的に
除去できるようになるため、ジメチルカーボネートを有
効に循環使用して目的のジアリールカーボネートを高収
率で連続的に製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続製造プロセスの工程図を示す。
【符号の説明】
A、Bは反応蒸留塔、Cは共沸蒸留塔、Dは抽出蒸留
塔、EはDMC回収塔、1〜11は導管を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジメチルカーボネートと芳香族ヒドロキ
    シ化合物とを触媒存在下でエステル交換反応させて芳香
    族カーボネートを製造する方法において、エステル交換
    反応により生成したメタノールをジメチルカーボネート
    と共に連続的に反応系から抜き出して、抜き出されたメ
    タノールとジメチルカーボネートとの混合物をシュウ酸
    ジメチルにより抽出蒸留してメタノールを留去した後
    に、ジメチルカーボネートを蒸留分離して反応系に連続
    的に供給することを特徴とする芳香族カーボネートの連
    続的製造法。
JP5246783A 1993-10-01 1993-10-01 芳香族カーボネートの連続的製造法 Pending JPH07101908A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063172A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Ube Ind Ltd 芳香族カーボネートの製造方法。
US7884251B2 (en) 2004-09-17 2011-02-08 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for separating out by-produced alcohols

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