JPH07100843A - 動物害防除プラスチック成形法及び成形物 - Google Patents

動物害防除プラスチック成形法及び成形物

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JPH07100843A
JPH07100843A JP24677293A JP24677293A JPH07100843A JP H07100843 A JPH07100843 A JP H07100843A JP 24677293 A JP24677293 A JP 24677293A JP 24677293 A JP24677293 A JP 24677293A JP H07100843 A JPH07100843 A JP H07100843A
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plastic
molding
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liquid
parts
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JP24677293A
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Toshinobu Nakamura
利信 中村
Hiroshi Taguchi
博 田口
Iwao Takahashi
巌 高橋
Taro Yuki
太郎 結城
Kanji Yoshizawa
寛治 吉沢
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Nippon Kayaku Co Ltd
Shinagawa Shoko Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Shinagawa Shoko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロカプセル化した動物害防除活性物質
を、カプセルの崩壊を極力少なくしてプラスチック成形
品に内在させる方法およびその成形品を提供する。 【構成】 液状プラスチック中にマイクロカプセル化し
た動物害防除活性物質を分散させておき、これに金型を
接触させてその表面で樹脂化させることにより、防除活
性の高いプラスチック成形品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロカプセル化し
た動物害防除活性物質を、そのカプセルを極力壊さない
ように、プラスチック内に含有せしめる方法およびその
成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは加工がしやすい、錆びな
い、軽量である、比較的安価であるなどの優れた特徴か
ら多くの分野で使用され、今では人間の生活において欠
くことのできないものとなっている。しかし、それぞれ
のプラスチックにはそれぞれの欠点があるので、それら
を解決しながら利用していくことが必要になる。その一
つに金属などに比較して軟らかいため、ネズミやシロア
リにかじられたりして期待される機能を果たさなくなる
ことが挙げられる。例えば電線や情報・通信ケーブルあ
るいはガスホースなどをかじったりした場合はその機能
がなくなるばかりか、ガス爆発やコンピューターの機能
停止による交通マヒなどの社会的な混乱をもたらす原因
に発展することも予想される。従来、このようなことを
避けるために動物害防除活性物質をプラスチックの中に
入れたり、塗料の中に入れて上から塗ったりして対処し
てきた。また、その活性物質の防除効果を高めたり、活
性物質がプラスチックの影響を受けにくくするために活
性物質をマイクロカプセルに内包させてプラスチックに
含有させることも行われてきた(特開平5−907、特
開平5−155713)。
【0003】従来、マイクロカプセル化した動物害防除
活性物質をプラスチックに含有させて成形する方法とし
て押し出し成形、射出成形等が開示されているが(特開
平3−145405)、これらの方法はマイクロカプセ
ルがかなり破壊し、そのため動物害防除効力が低下する
ことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既に述べたように活性
物質をマイクロカプセルに包含させてプラスチックに含
有せしめることにより(1)活性物質の防除効果を高め
ること、(2)活性物質がプラスチックの影響を受けに
くくすること、が期待される。その理由としては(1)
活性物質をプラスチック中に一様に存在させるよりマイ
クロカプセル中に高濃度に包含させてプラスチック中に
点在させる方がネズミ等が齧ったときカプセルから高濃
度の強い刺激の活性物質が出現し、防除効力が高くなる
こと、(2)活性物質がカプセル膜によってプラスチッ
クと遮断されるためプラスチック成分や可塑剤、或いは
その他の添加物等の影響を受けにくくなり、その結果、
化学的分解やプラスチックの表面に浮きでること(ブリ
ーディング)が少なくなり、含量低下を防ぐことができ
ること等が挙げられる。このような目的でせっかく活性
物質をマイクロカプセル化しても成形の際に破壊するの
では意味がなく、如何に破壊の少ない成形をするかが重
要になってくる。
【0005】通常、マイクロカプセル技術としては最も
一般的な界面重合法やin situ重合法などの水中懸濁法
により活性物質をマイクロカプセル化した場合、粒子径
は数ミクロンから100ミクロン程度であるが、そのカ
プセルの膜厚は数ミクロン以下と極めて薄い膜である。
そのため、ほとんどのプラスチックの成形法はマイクロ
カプセル組成物を含有させるとき、そのカプセルの破壊
が多くなる。本発明は動物害防除活性物質の効力をフル
に引き出すために、そのマイクロカプセル剤を如何にカ
プセルの破壊が少ない状態でプラスチック成形物に存在
せしめるかを課題とした。
【0006】本発明者らはカプセルの破壊が少ない成形
法を鋭意検討した結果、液状プラスチックを使用する方
法(本発明では液状プラスチック成形法と称す)、つま
り、液状のプラスチックに加熱した金型を接触させて成
形するディップ成形法、スラッシ成形法を利用すること
が最適であることを見い出し、本発明を完成したが、こ
のようなマイクロカプセル組成物を液状プラスチック成
形法に適用した例は未だ知られていないはずである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はプラスチック成
形物が哺乳類や虫などの動物にかじられて成形物本来の
機能を失うことがないように、マイクロカプセル化され
た動物害防除活性物質をそのカプセルの破壊が少ない状
態でプラスチックに含有させ、成形するための液状プラ
スチック成形法およびその成形法によるプラスチック成
形物である。
【0008】本発明は、各種のプラスチック成形物を加
害するいろいろな動物(本発明で言う動物は植物に対す
る広い意味での動物を意味する)、例えばネズミ、リ
ス、イヌ、ネコ等の哺乳類やシロアリ等の虫類に至るま
で、その咬害等を防除するために使用される。野外、屋
内を問わずプラスチック成形物が使用され生物に加害さ
れる可能性のあるあらゆる分野で広い用途に使用される
が、特に電気関係の多種多様の配線部品や制御部品など
の防鼠加工には適している。
【0009】本発明の動物害防除活性物質は、動物が忌
避性を感じて保護対象物を咬んだり齧ったりしなくなる
性質、および食べることにより体調の変化を感じ、それ
以上食べることをやめたり、死亡したりする性質を有す
る物質であり、各種の味覚性忌避物質、嗅覚性忌避物
質、殺鼠剤および殺虫剤等が該当するが、味覚性忌避成
分であるカプサイシン類やナラマイシンはマイクロカプ
セル化してプラスチック中に高濃度で点在させて咬害を
防止するのに特に適し、トウガラシの辛味成分であるカ
プサイシン類は忌避活性が強く、耐候性が良いので忌避
効果の持続性が優れているおり、実用性が高い。
【0010】カプサイシン類は化学合成あるいはトウガ
ラシからの抽出によって得られ、式(1)で示される。
【0011】
【化1】
【0012】(式中Rは炭素数7〜12のアルキル基、
アルキニル基、またはアルケニル基を示す) 式(1)のRの内、より好ましくは以下のような炭素数
が7〜10のものが挙げられるが、これに限定されるわ
けではない。
【0013】RがCH3 (CH2 6 −のもの(カプリ
リックアシドバニリルアミド)、RがCH3 (CH2
7 −のもの(ノニリックアシドバニリルアミド)、Rが
CH3 (CH2 8 −のもの(デシリックアシドバニリ
ルアミド)、Rが(CH3 2 CH(CH2 5 −のも
の(ノルジヒドロカプサイシンI)、Rが(CH3 2
CH2 CH(CH2 6 −のもの(ジヒドロカプサイシ
ン)、Rが(CH3 2 CH(CH2 7 −のもの(ホ
モジヒドロカプサイシンI)、RがCH3 CH2 CH
(CH3 )(CH2 4 −のもの(ノルジヒドロカプサ
イシンII)、RがCH3 CH2 CH(CH3 )(C
2 6 −のもの(ホモジヒドロカプサイシンII)、R
が(CH3 2 CHCH=CH(CH2 4 −のもの
(カプサイシン)、Rが(CH3 2 CHCH2 CH=
CH(CH2 4 −のもの(ホモカプサイシンI)、R
がCH3 CH2 CH(CH3 )CH=CH(CH2 4
−のもの(ホモカプサイシンII)。
【0014】トウガラシの抽出物は上記の内の数種類の
カプサイシン類を含み、以下のようにして得ることがで
きる。つまり、乾燥し、破砕したトウガラシをメタノー
ル、エタノールなどのアルコール系溶剤、エチルエーテ
ル等のエーテル系溶剤、アセトン等のケトン系溶剤、ベ
ンゼン等の芳香族系溶剤、ジクロルエタン、クロロホル
ム等の塩素系溶剤等で抽出し、粗抽出液を得る。必要に
応じて濾過した後、濾液をエバポレーターで加温、減圧
して溶剤を留去し、トウガラシ抽出物を得る。更にこの
抽出物をシリカゲルまたはアルミナ等を使用したカラム
クロマトグラフィーを利用してより高濃度のカプサイシ
ン類を含むトウガラシ抽出物を得ることができる。ま
た、カプサイシン類を得るための化学合成法は特に限定
はしないが、その詳細は、例えば特開平4−36201
などに開示されている。
【0015】本発明の動物害防除活性物質のマイクロカ
プセル化技術は一般に知られているところの例えばカプ
セル化される側の忌避活性物質を含む芯物質に膜剤を溶
解してこれを不溶の分散媒中(通常のo/wタイプでは
水)に分散させ、撹拌しながら分散媒に可溶の反応材を
添加せしめる界面重合法、或いは分散粒子か分散媒のど
ちらか一方から膜材が供給され分散粒子の表面でカプセ
ル膜が形成されるinsitu重合法(詳細には特開平
4−36201、特開平5−907、特開昭61−15
5325等に開示されている)、その他コアセルベーシ
ョン法、気中カプセル化法等の何れの方法でマイクロカ
プセル化しても良いが、何れの場合も水分は無いか、あ
っても極少量になるようにする必要があり、界面重合法
やinsitu重合法のように水中懸濁状態でマイクロ
カプセル化する場合はスプレードライヤーなどで乾燥す
る必要がある。また、本発明で使用されるマイクロカプ
セル中の忌避活性物質の含有量は通常1%以上、好まし
くは5〜80%で、その平均粒子径は5〜100μmが
適当である。成形物中に含有させる動物忌避マイクロカ
プセルは活性成分の力価によって異なり、多い方が成形
物の忌避性能は当然高いが、成分量で0.01〜10
%、例えばカプサイシン類のノニリックアシドバニリル
アミドなら0.1〜5%あればよい。但し、これに限定
されるわけではない。
【0016】プラスチック成形法にはいろいろあり、押
出成形、射出成形、圧縮成形が一般に3大成形法と呼ば
れている。この3大成形法やそれ以外の成形法について
鋭意研究した結果、そのほとんどはカプセルが破壊しや
すく、その中で液状プラスチック成形法を利用するのが
最も良いことが判った。液状プラスチック成形法には
(1)プラスチックの微粒子が、連続層である可塑剤を
吸収しながらその他添加剤と共に可塑剤中に分散してい
るゾル液(プラスチゾル)を使用する方法(A法と称
す)、(2)モノマーあるいは低重合度の液状プラスチ
ックに、加熱したとき硬化するように硬化剤や触媒、更
に着色剤などの添加剤を分散または溶解した液体を使用
する方法(B法と称す)、の2種類がある。この液状プ
ラスチックに加熱した金型を接触させることにより、金
型の表面で、A法のプラスチゾルを使用した場合はプラ
スチックがくっつき、微粒子同士が溶融して成形され、
B法は重合反応で高分子化し、これらの金型を取り出し
て更に熱をかけ、完全に溶融あるいは反応させて固化さ
せ、冷却後、金型から取り外すことにより成形物を得
る。A法には塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニルとポリ酢
酸ビニルの共重合物などの熱可塑性樹脂、B法にはシリ
コン樹脂などの熱硬化性樹脂等が主に利用される。これ
らの方法はいずれも加熱混練工程がないことから、マイ
クロカプセルが加熱混練過程に存在するより、A法、B
法による成形過程に存在する方法が物理化学的影響を受
けにくく、破壊が少ないことが明らかになった。本発明
の技術はこのようなことからカプセルの破壊の非常に少
ない成形物を提供し、マイクロカプセル剤によってプラ
スチックに新たな機能を付加させたりする場合極めて適
している方法である。
【0017】成形法について更に具体的に説明すると、
本発明の成形法は金型を液状プラスチックに接触させて
成形する方法であり、主なものに(1)金型を液状プラ
スチックに浸漬して加熱した金型の外側に付着させて成
形する方法(ディップ成形法)と(2)加熱した金型に
液状プラスチックを入れて金型の内側に付着させ、一定
時間後に液状のまま残っている液状プラスチックを排出
して金型の内壁に所望の肉厚の成形品を作る方法(スラ
ッシ成形法)の2種類がある。ディップ成形法は手袋や
電気部品のカバーなどの内側が寸法通りの中空製品を作
るのに適し、スラッシ成形法は外側がデザイン通りの中
空製品となるので、外観を重視したプラスチック製品に
適する。両者とも圧縮成形などに較べて金型が作り易
く、成形も簡単であるため、迅速かつ経済的に成形品を
作ることができるなどの特徴がある。
【0018】本発明の液状プラスチックを構成する必須
成分はA法では微粒子状プラスチック、可塑剤およびマ
イクロカプセル化された動物害防除活性物質であるが、
最も汎用的である塩化ビニル樹脂のようにプラスチック
の種類によっては安定剤も重要な成分として使用され
る。プラスチゾルに使用されるプラスチックは塩化ビニ
ル樹脂、ポリ塩化ビニルとポリ酢酸ビニルの共重合物な
どが挙げられ、その平均粒子径は一般的に細かい方が良
く、0.1〜100μm程度が使用される。また、可塑
剤およびその他の添加物などと混合して作製された液状
プラスチック中のプラスチックの配合割合は使用される
それぞれの原材料によって異なるので一概に言えない
が、おおよそ10〜70%(以下、重量%を表す)程度
で、その粘度は10〜300ポイズ(25℃)程度が好
ましい。
【0019】可塑剤はジイソノニルフタレート等のフタ
ル酸系、トリノルマルオクチルトリメリテート、ピロノ
ルマルオクチルエチルトリメリテート、ピロオクチルエ
チルトリメリテート等のトリメリット酸系、ジイソデシ
ルアジペート等のアジピン酸系、その他にも燐酸系、脂
肪酸系、エポキシ系、ポリエステル系、等の一般に塩化
ビニル系樹脂の可塑剤に使用されているものは、使用す
る樹脂のプラスチゾルとしての相性を考慮した上で使用
できる。その使用量は樹脂の種類、重合度等にもよる
が、30から70%程度が適当である。また、樹脂、可
塑剤以外の特に重要な成分としては安定剤が挙げられ、
これには高級脂肪酸の金属塩、エポキシ化合物、鉛系安
定剤、有機スズ系安定剤など種類が多く、プラスチック
の種類、用途等によって選択すれば良く、通常、0.5
〜10%程度使用される。
【0020】B法の液状プラスチックの必須成分は、プ
ラスチックの種類により異なるので一概に言えないが、
ベースとなるプラスチック原料、つまりプラスチックの
モノマー、オリゴマー、官能基を残した液状ポリマー
等、および、加熱時に重合反応するための架橋剤や触
媒、およびマイクロカプセル化された動物害防除活性物
質が挙げられ、その他の重要な添加剤としては粘度を調
節するための溶剤(粘度調整が必要ない場合は不要)等
が挙げられる。例えばシリコン樹脂ではビニル基、フェ
ニル基、エチル基、メチル基などが付加したシロキサン
がベースのプラスチック原料となり、これに酸、アルカ
リ触媒、有機カルボン酸金属塩、アミン類などの反応触
媒、架橋剤や着色剤、賦香剤などの添加剤、および粘度
調整用のシリコンオイルなどで構成され、通常、プラス
チック原料メーカーからベースのプラスチック原料にそ
の原料にあった反応触媒や架橋剤が混合された液体が供
給されている。東レ・ダウコーニングシリコーン社製の
SE−6719(A)、SE−6719(B)等はこれ
に当たり、本発明の液状プラスチックの中の60〜9
9.9%を構成し、必要に応じて粘度調整用のシリコン
オイル、着色剤、賦香剤などが加えられるが、製品の設
計により粘度を10〜300ポイズの範囲で調整するこ
とが必要である。
【0021】液状プラスチックの内で特にプラスチゾル
に添加するその他の添加剤は、その用途によって異な
り、特に限定されるわけではないが、汎用性のあるもの
として、難燃剤としては燐酸トリクレシル、トリアリル
フォスフェテート、塩素化パラフィン、三酸化アンチモ
ン等、着色剤としてはカーボンブラック系、酸化チタン
系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンジジン系
等の各色の色剤、充填剤としては炭酸カルシウム、雲
母、珪酸塩等の微粉末、粘度調整用の石油系溶剤等が使
用される。
【0022】成形金型についてはアルミニウム、真鍮、
銅、鋼等、特に材質は問わないが、液状プラスチックと
接触させる前に110〜200℃、好ましくは120〜
180℃に、特に塩化ビニル樹脂の場合は110℃〜1
70℃に加熱しておく必要があり、プラスチックを付着
させた後、同様の温度の環境下において成形する。成形
されたプラスチックは冷却後、金型から取り外されて成
形品となるが、傷つけずに効率よく取り外すにはエアノ
ズル等を利用すると良い。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する(以
下、部は重量部を表す)。
【0024】実施例1(動物害防除塩ビ成形物) 可塑剤ジイソノニルフタレート80部にBa−Zn系安
定剤AC−212(アデカ・アーガス化学社製)7部、
炭酸カルシウム粉末22部を加え、1000rpmのタ
ービン撹拌を5分間行う。更に撹拌を続けながらポリ塩
化ビニルペーストレジンR−762(東ソー社製)10
0部を徐々に加え、最後にノニリックアシドバニリルア
ミドを32%含有するマイクロカプセル剤R−731
(日本化薬社製)2.6部を加えて10分撹拌する。こ
れを目開き0.15mmの篩で濾過し、真空度3mmH
g以下で60分間脱水脱気を行い塩化ビニル樹脂の液状
プラスチックを得る。この中に(1)幅7.5cm、長
さ15cmで厚さ3mmの130℃に加熱したアルミプ
レート、および(2)幅6mm,長さ16mmのコネク
ターがカバーできるように設計された真鍮の金型を13
0℃に加熱して液状プラスチックに浸漬して引き上げ、
再び130℃の電気炉で加熱して樹脂を完全に溶融後、
冷水に浸し、引き上げ、溶融物をはがして(1)は裁断
して幅7.5cm、長さ15cm、厚さ約1.5mmの
塩化ビニル樹脂のシートを、(2)は配線コネクターの
塩化ビニル樹脂カバーを作製した。
【0025】実施例2(動物害防除難燃塩ビ成形物) 可塑剤トリノルマルオクチルエチルトリメリテート40
部にBa−Zn系安定剤AC−212の3部、着色剤ス
ーパー714(特殊色料社製)1.25部を加え、10
00rpmのタービン撹拌を5分間行う。更に撹拌を続
けながらポリ塩化ビニルペーストレジンPSH−58
(KaNeKa社製)100部を徐々に加え、最後に難
燃剤として塩素化パラフィン6部、難燃性可塑剤のりん
酸トリクレシル25部、ノニリックアシドバニリルアミ
ドを32%含有するマイクロカプセル剤R−731、
2.6部を加えて10分間撹拌する。これを目開き0.
15mmの篩で濾過し、真空度3mmHg以下で60分
間脱水脱気を行い塩化ビニル樹脂の液状プラスチックを
得る。
【0026】この中に(1)幅7.5cm、長さ15c
mで厚さ3mmの150℃に加熱したアルミプレート、
および(2)幅6mm,長さ16mmのコネクターがカ
バーできるように設計された真鍮の金型を150℃に加
熱して液状プラスチックに浸漬して引き上げ、再び15
0℃の電気炉で加熱して樹脂を完全に溶融後、冷水に浸
し、引き上げ、溶融物をはがして(1)は裁断して幅
7.5cm、長さ15cm、厚さ約1.5mmの難燃性
塩化ビニル樹脂のシートを、(2)は配線コネクターの
塩化ビニル樹脂カバーを作製した。
【0027】実施例3(動物害防除耐高電圧塩ビ成形
物) 可塑剤テトラオクチルエチルピロメリテート47.5部
に、熱架橋剤トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト20部、Ba−Zn系安定剤AC−212の3部、着
色剤スーパー8450(特殊色料社製)2.25部を加
え、1000rpmのタービン撹拌を5分間行う。更に
撹拌を続けながらポリ塩化ビニルペーストレジンPSH
−58(KaNeKa社製)100部を徐々に加え、最
後に難燃剤として塩素化パラフィン12部、ノニリック
アシドバニリルアミドを32%含有するマイクロカプセ
ル剤R−731(日本化薬製)2.4部を加えて10分
間撹拌する。これを目開き0.15mmの篩で濾過し、
真空度3mmHg以下で60分間脱水脱気を行い塩化ビ
ニル樹脂の液状プラスチックを得る。
【0028】この中に(1)幅7.5cm、長さ15c
mで厚さ3mmの150℃に加熱した真鍮プレート、お
よび(2)幅6mm,長さ16mmのコネクターがカバ
ーできるように設計された真鍮の金型を150℃に加熱
して液状プラスチックに浸漬して引き上げ、再び150
℃の電気炉で加熱して樹脂を完全に溶融後、冷水に浸
し、引き上げ、溶融物をはがして(1)は裁断して幅
7.5cm、長さ15cm、厚さ約1.5mmの塩化ビ
ニル樹脂のシートを、(2)は配線コネクターの塩化ビ
ニル樹脂カバーを作製した。
【0029】実施例4(動物害防除艶消し塩ビ成形物) 可塑剤ジイソノニルフタレート72.5部にBa−Zn
系安定剤AC−212(アデカ・アーガス化学社製)6
部、雲母粉末26.5部を加え、1000rpmのター
ビン撹拌を5分間行う。更に撹拌を続けながら艶消し用
ポリ塩化ビニルペーストレジン100部を徐々に加え、
最後にノニリックアシドバニリルアミドを32%含有す
るマイクロカプセル剤R−731(日本化薬社製)2.
6部を加えて10分撹拌する。これを目開き0.15m
mの篩で濾過し、真空度3mmHg以下で60分間脱水
脱気を行い塩化ビニル樹脂の液状プラスチックを得る。
この中に(1)幅7.5cm、長さ15cmで厚さ3m
mの130℃に加熱したアルミプレート、および(2)
幅6mm,長さ16mmのコネクターがカバーできるよ
うに設計された真鍮の金型を130℃に加熱して液状プ
ラスチックに浸漬して引き上げ、再び130℃の電気炉
で加熱して樹脂を完全に溶融後、冷水に浸し、引き上
げ、溶融物をはがして(1)は裁断して幅7.5cm、
長さ15cm、厚さ約1.5mmの塩化ビニル樹脂のシ
ートを、(2)は配線コネクターの塩化ビニル樹脂カバ
ーを作製した。
【0030】実施例5(動物害防除シリコンゴム成形
品) シリコンゴムSE−6719(A)100部にSE−6
7v19(B)100部(共に東レ・ダウコーニングシ
リコーン社製)を加え、500rpmのタービン撹拌を
10分間行う。次にシリコーン油SH−200を1.5
部加え、10分間撹拌後、R−731の2.5部を添加
し、更に20分間撹拌を行う。到達真空度3mmHg以
下にて60分間脱水、脱気を行いシリコン樹脂の液状プ
ラスチックを得る。この中に(1)幅7.5cm、長さ
15cmで厚さ3mmの160℃に加熱した真鍮プレー
ト、および(2)幅6mm,長さ16mmのコネクター
がカバーできるように設計された真鍮の金型を160℃
に加熱して液状プラスチックに浸漬して引き上げ、再び
160℃の電気炉で加熱して架橋硬化し、溶融物をはが
して(1)は裁断して幅7.5cm、長さ15cm、厚
さ約1.5mmのシリコンゴムのシートを、(2)は配
線コネクターのシリコンゴムカバーを作製した。
【0031】実施例6(温度変更) 実施例1と同様の方法で加熱温度だけを210℃に変え
て塩化ビニル樹脂シートおよび配線コネクターカバーを
作製した。
【0032】対照例1(液状成形法利用せず) 塩化ビニル樹脂(重合度1000)100部にフタル酸
ジオクチル100部を加熱ニーダーで160℃で混練し
ながら、マイクロカプセル剤R−731の2.6部を加
え、更に10分間混練する、これを加熱圧延ロール機
(西村工機社製NS−105W型)で厚さ4mmでシー
トを作製し、裁断して幅7.5cm、長さ15cmのシ
ートを作製した。
【0033】対照例2(マイクロカプセル剤の無添加) マイクロカプセル剤R−731の無添加以外は実施例1
の方法で成形した塩化ビニル樹脂シートおよび配線コネ
クターカバーを作製した。
【0034】試験例1 マイクロカプセル崩壊率の測定 ・全有効成分量分析法 シートをテトラヒドロフランで溶解後、メタノールで抽
出し、有効成分を高速液体クロマトグラフィーで測定
(結果をAとする) ・マイクロカプセル中に内在しない有効成分量の測定 シートをトルエンで抽出し、高速液体クロマトグラフィ
ーで測定(結果をBとする)。
【0035】マイクロカプセル崩壊率(%)=(1−
(A−B)/設定濃度)×100 試験例2 咬害試験 ・シートのラットに対する咬害試験 各シートを縦に2つ折りにし、中にラット用固形飼料M
S(オリエンタル酵母社製)6個を入れて3辺をホッチ
キスで止め、実施例1、実施例2、実施例3、実施例
4、実施例5、実施例6、対照例1、対照例2の1袋ず
つをラットが3匹入ったケージに入れ、1日後の状態を
観察した。尚、試験中は給餌せず、給水のみとした。
【0036】咬害程度 −:無傷またはためし傷程度、+:小さな穴があるが餌
はそのまま残存、+2:穴が開き、餌が多少なりとも残
存、+3:完全に破袋し、餌は無し ・コネクターカバーのラットに対する咬害試験 10cmの電線のついた幅6mm,長さ16mmのコネ
クターに実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実
施例5、実施例6、対照例2の各コネクターカバーをか
ぶせ、ラット3匹ずつが入った2ケージに各1本ずつ入
れ、1日後のコネクターカバーの咬害程度を観察した。
給餌は通常通りに行った。
【0037】咬害程度 −:無傷またはためし傷程度、+:カバーは残存するが
中まで達する傷有り、+2:一部がかじり取られた状
態、+3:全部かじり取られた状態。
【0038】試験結果
【0039】
【表1】
【0040】評 価 R−731を添加していない成形品に比較して、添加し
た液状プラスチック成形品は何れも顕著な動物害防除活
性が認められた。また、実施例1〜6は対照例に比較し
ていずれもカプセル崩壊率、咬害防止効力の両面で優れ
ており、特に加熱温度200℃以下の実施例1〜5によ
るコネクターカバーは実用性が高かった。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、マイクロカ
プセル化された動物害防除活性物質をプラスチックとと
もに、液状プラスチック成形法により成形する本発明に
よって、カプセルの崩壊を極力少なくしてプラスチック
成形品にその動物害防除活性物質を内在させることが可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 27:06 (72)発明者 結城 太郎 埼玉県与野市上落合1090 日化社宅 C− 224 (72)発明者 吉沢 寛治 埼玉県桶川市上日出谷960−37

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロカプセル化された動物害防除活
    性物質をプラスチックとともに、液状プラスチック成形
    法により成形することを特徴とする動物害防除プラスチ
    ック成形法。
  2. 【請求項2】 マイクロカプセル化された動物害防除活
    性物質がカプサイシン類である請求項1の液状プラスチ
    ック成形法。
  3. 【請求項3】 液状プラスチックのプラスチックが塩化
    ビニル樹脂である請求項1又は請求項2の液状プラスチ
    ック成形法。
  4. 【請求項4】 請求項1のマイクロカプセル化された動
    物害防除活性物質がカプサイシン類であり、プラスチッ
    クが塩化ビニル樹脂で、金型温度が110〜170℃で
    ある液状プラスチック成形法。
  5. 【請求項5】 プラスチックがシリコン樹脂である請求
    項1又は請求項2の液状プラスチック成形法。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4又は請求項5の方法で得られたプラスチック成形物。
JP24677293A 1993-10-01 1993-10-01 動物害防除プラスチック成形法及び成形物 Pending JPH07100843A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005112811A (ja) * 2003-10-09 2005-04-28 Michinori Arakawa 摂食忌避能を備えた蜜蝋ワックス及びその製造方法
JP2005137067A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Aos Technologies Kk 可撓性硬質保護管
WO2020079948A1 (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 日榮新化株式会社 粘着シート及びその製造方法

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JPWO2020079948A1 (ja) * 2018-10-17 2021-09-16 日榮新化株式会社 粘着シート及びその製造方法

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