JPH07100669B2 - ベンゼン三置換異性体を分離する方法及び該方法に用いる包接分離用薬剤 - Google Patents

ベンゼン三置換異性体を分離する方法及び該方法に用いる包接分離用薬剤

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JPH07100669B2
JPH07100669B2 JP3171951A JP17195191A JPH07100669B2 JP H07100669 B2 JPH07100669 B2 JP H07100669B2 JP 3171951 A JP3171951 A JP 3171951A JP 17195191 A JP17195191 A JP 17195191A JP H07100669 B2 JPH07100669 B2 JP H07100669B2
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benzene
tri
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は染料、医薬品、工業薬品
等の合成原料や反応中間体として有用なベンゼン三置換
異性体の効果的な分離法及び該ベンゼン三置換異性体包
接分離用薬剤に関する。詳しくは置換型シクロデキスト
リンがベンゼン三置換異性体をその大きさ及び形状等に
応じて高選択的に包接する機能を利用して、かかる置換
型シクロデキストリンを分離用薬剤として用い、これと
ベンゼン三置換異性体混合物を接触させ、生成した包接
錯体から高選択的に濃縮されたベンゼン三置換異性体混
合物を脱離させ回収する方法、並びにかかる置換型シク
ロデキストリンからなるベンゼン三置換異性体の包接分
離用薬剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ベンゼン三置換異性体の分離は、通常、
蒸留あるいは晶析によって行われる。蒸留法では、ベン
ゼン三置換化合物の各異性体の沸点が一般にかなり近接
しているため、精密蒸留を行うが、これは時間がかか
り、また消費エネルギーが大きい。一方、晶析法では、
共晶点の組成によって、目的化合物を分離できる量が決
まり、原料組成がなるべく共晶点から離れていなけれ
ば、分離が効果的に行えない。
【0003】また、ベンゼン三置換異性体の分離はガス
クロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーによ
っても行われるが、これらは分析のために行うのが主目
的であり、工業的用途で多量の成分分離にこれらの方法
を用いるのには適していない。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、溶解度の
改良を意図して製造されている置換型シクロデキストリ
ンを利用し、ベンゼン三置換異性体を高選択的に分離す
る新規で経済的な方法を提供することを目的とする。更
に、本発明の別の目的は、かかるベンゼン三置換異性体
の分離用薬剤を提供することを目的とするものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、トリ
メチルベンゼン、トリクロロベンゼン、ジメチルニトロ
ベンゼン、クロロニトロトルエン、ジニトロトルエン、
及びキシレノールから選ばれるベンゼン三置換異性体の
混合物と、α−又はβ−シクロデキストリンの少なくと
も一つの水酸基の水素が、グルコシル基、マルトシル
基、マルトオリゴ糖残基、メチル基、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、スルホン酸基、アルキレン
スルホン酸基及びカルボキシアルキル基のうちの少なく
とも一つで置換された置換型シクロデキストリンとを接
触させることにより、前記置換型シクロデキストリンの
ベンゼン三置換異性体包接錯体を高選択的に形成させ、
ベンゼン三置換異性体を回収することを特徴とするベン
ゼン三置換異性体を分離する方法が提供される。更に、
本発明によれば、α−又はβ−シクロデキストリンの少
なくとも一つの水酸基の水素が、グルコシル基、マルト
シル基、マルトオリゴ糖残基、メチル基、ヒドロキシエ
チル基、ヒドロキシプロピル基、スルホン酸基、アルキ
レンスルホン酸基およびカルボキシアルキル基のうちの
少なくとも一つで置換された置換型シクロデキストリン
からなる、トリメチルベンゼン、トリクロロベンゼン、
ジメチルニトロベンゼン、クロロニトロトルエン、ジニ
トロトルエン、及びキシレノールから選ばれるベンゼン
三置換異性体包接分離用薬剤が提供される。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
はベンゼン三置換異性体の分離用薬剤として、α−又は
β−シクロデキストリンの少なくとも一つに水酸基の水
素が、グルコシル基、マルトシル基、マルトオリゴ糖残
基、メチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピ
ル基、スルホン酸基、アルキレンスルホン酸基およびカ
ルボキシアルキル基のうちの少なくとも一つで置換され
た置換型シクロデキストリンを用いる。
【0007】本明細書で「スルホン酸基」とは、遊離酸
の形は勿論のこと、ナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム、低級アミン、エタノールアミン等の塩の形をも含め
た意味である。また、「カルボキシアルキル基」の「カ
ルボキシル部分」についても、上記「スルホン酸基」の
場合と同様の意味である。また、アルキレンスルホン酸
基のアルキレンの炭素数は、1ないし5が好ましく、該
アルキレンは直鎖状でも分岐状でもよい。カルボキシア
ルキル基の炭素数は、1ないし6が好ましく、直鎖状で
も分岐状でもよい。
【0008】これらの置換型シクロデキストリンは、不
置換シクロデキストリン類や他の置換基を有するシクロ
デキストリン誘導体を用いる場合と比べて、それ自体及
びそのベンゼン三置換異性体との包接錯体の水への溶解
度が大きいので、分離プロセス全体が簡単になるという
著しい利点がある。例えばスラリー状態にしなくても高
濃度水溶液として扱うことができる。また、包接錯体生
成時に沈澱することがなく、固液分離の操作が不要であ
る。
【0009】本発明で使用する置換型シクロデキストリ
ンのうち、特にグルコシル−シクロデキストリンやマル
トシル−シクロデキストリン等による包接化は、既に食
品分野等に応用されているが、本発明のようにベンゼン
三置換異性体の分離を目的としてこれらの置換型シクロ
デキストリンの包接錯体生成能を利用した例はない。
【0010】本発明で扱うベンゼン三置換体化合物は、
トリメチルベンゼン(即ち、メシチレン、ヘミメリテ
ン、プソイドクメン)、トリクロロベンゼン、ジメチル
ニトロベンゼン(ニトロキシレン)、クロロニトロトル
エン、ジニトロトルエン、及びキシレノールから選ばれ
るベンゼン三置換異性体の異性体であり、これらは水に
溶解し難いものであり(キシレノールは、水に微溶)、
いずれも本発明の方法により分離可能である。
【0011】本発明においては、前記置換型シクロデキ
ストリンを水に溶解させ、得られる水溶液にベンゼン三
置換異性体の混合物を加え、激しく攪拌または振盪す
る。置換型シクロデキストリンの濃度は水に対し、5〜
100重量%であるのが好ましいが、更に好ましくは1
0〜30重量%である。置換型シクロデキストリン溶液
とベンゼン三置換異性体混合物の混合割合は、ベンゼン
三置換異性体のモル数が置換型シクロデキストリンのそ
れの1〜10倍になるようにするのが好ましい。ベンゼ
ン三置換異性体混合物が液体状態でないときは、置換型
シクロデキストリンに包接されにくい適当な溶媒に溶か
して、溶液状態にすることが望ましい。攪拌または振盪
はできるだけ激しく、数秒から数十分間行うのが好まし
い。なお、包接反応温度は10〜40℃が好ましく、更
に好ましくは20〜30℃とする。攪拌または振盪終了
後、適当な方法で油水分離を行う。例えば、数分間遠心
分離を行ったり、或いは塩を加える等の液−液抽出にお
いて油層と水層との分離性の向上に用いられる公知の手
段を用いることができる。
【0012】油水分離により得られる水層に溶解してい
る包接錯体からベンゼン三置換異性体を得るためには、
シクロデキストリン包接錯体は60〜70℃以上の水溶
液中では解離するという公知の事実に基づき、水層を6
0℃以上に加熱することによって、包接されたベンゼン
三置換化合物を解離させ、水層から分離(例えば、静置
・分液又は溶剤抽出により)させるか、或いは置換型シ
クロデキストリンに包接され難く、水に溶解し難い比較
的低沸点の揮発性有機溶媒、例えばジエチルエーテル、
nーヘキサン等を用い、常温ないし60〜70℃の加温
下で、ベンゼン三置換化合物を有機層に抽出する。この
有機層から有機溶媒を揮発させると、目的とするベンゼ
ン三置換化合物が得られる。一方、水層は透明な置換型
シクロデキストリン水溶液となる。
【0013】1回の包接化及び脱離操作ではベンゼン三
置換異性体の分離が不十分で、他の成分も混ざっていて
分離物の用途上不都合な場合、包接・分離操作を経て得
られたベンゼン三置換異性体混合物を原料として、更に
包接・分離操作を繰り返すことによって、目的とするベ
ンゼン三置換化合物の純度を高めることができる。
【0014】以上の全過程において、本発明に用いる置
換型シクロデキストリン自体は分解することがないの
で、回収再利用が可能である。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のでは無い。
【0016】実施例1 モノグルコシル−α−シクロデキストリン0.568g
を水5.0gに溶解し、メシチレン、プソイドクメン、
ヘミメリテンの等重量混合物0.601gを加えた。
【0017】25℃で30分間攪拌した後、反応生成物
を3,000rpmで5分間遠心分離にかけてから水層
を取り出し、これとジエチルエーテルを振り混ぜ、エー
テル層からエーテルを揮発させて有機化合物を得た。
【0018】本実施例における成分の組成変化を表1に
示した。これはキャピラリーガスクロマトグラフ法を利
用して分析したもので、表中の数字は重量百分率を示
す。
【0019】
【表1】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── メシチレン 33.3% 9.0% プソイドクメン 33.3% 10.9% ヘミメリテン 33.3% 80.1% ───────────────────────────────
【0020】実施例2 モノグルコシル−α−シクロデキストリンの代わりにモ
ノグルコシル−β−シクトデキストリン0.648gを
用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示
す。表中の数字は、実施例1におけると同様の意味であ
る。
【0021】
【表2】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── メシチレン 33.3% 14.5% プソイドクメン 33.3% 67.6% ヘミメリテン 33.3% 17.9% ───────────────────────────────
【0022】実施例3 モノグルコシル−α−シクロデキストリンの代わりにモ
ノマルトシル−β−シクロデキストリン0.729gを
用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示
す。表中の数字は、実施例1におけると同様の意味であ
る。
【0023】
【表3】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── メシチレン 33.3% 12.0% プソイドクメン 33.3% 71.9% ヘミメリテン 33.3% 16.1% ───────────────────────────────
【0024】実施例4 モノグルコシル−α−シクロデキストリンの代わりにメ
チル−β−シクロデキストリン0.656gを用いた以
外は実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。表中
の数字は、実施例1におけると同様の意味である。
【0025】
【表4】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── メシチレン 33.3% 13.1% プソイドクメン 33.3% 53.6% ヘミメリテン 33.3% 33.3% ───────────────────────────────
【0026】実施例5 モノマルトシル−β−シクロデキストリン0.365g
を水2.5gに溶解し、メシチレンとプソイドクメンの
等重量混合物0.309gを加えた。以下、実施例1と
同様に行った。結果を表5に示す。表中の数字は、実施
例1におけると同様の意味である。
【0027】
【表5】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── メシチレン 50.0% 17.6% プソイドクメン 50.0% 82.4% ───────────────────────────────
【0028】実施例6 モノグルコシル−α−シクロデキストリン0.568g
を水5.0gに溶解し、1,3,5−トリクロロベンゼ
ン(1,3,5−TCB),1,2,4−TCB、1,
2,3−TCBの等重量混合物0.912gを加えた。
以下、実施例1と同様に行った。結果を表6に示す。表
中の数字は、実施例1におけると同様の意味である。
【0029】
【表6】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 1,3,5−TCB 33.3% 20.7% 1,2,4−TCB 33.3% 21.1% 1,2,3−TCB 33.3% 58.2% ───────────────────────────────
【0030】実施例7 モノマルトシル−β−シクロデキストリン0.365g
を水2.5gに溶解し、1,3,5−トリクロロベンゼ
ン(1,3,5−TCB),1,2,4−TCB、1,
2,3−TCBの等重量混合物0.456gを加えた。
以下、実施例1と同様に行った。結果を表7に示す。表
中の数字は、実施例1におけると同様の意味である。
【0031】
【表7】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 1,3,5−TCB 33.3% 14.3% 1,2,4−TCB 33.3% 49.4% 1,2,3−TCB 33.3% 36.3% ───────────────────────────────
【0032】実施例8 モノグルコシル−α−シクロデキストリン0.568g
を水5.0gに溶解し、2−ニトロ−m−キシレン(2
−ニトロ−m−Xy)、4−ニトロ−m−Xy、5−ニ
トロ−m−Xyの等重量混合物0.766gを加えた。
以下、実施例1と同様に行った。結果を表8に示す。表
中の数字は、実施例1におけると同様の意味である。
【0033】
【表8】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 2−ニトロ−m−Xy 33.3% 86.7% 4−ニトロ−m−Xy 33.3% 3.8% 5−ニトロ−m−Xy 33.3% 9.5% ───────────────────────────────
【0034】実施例9 モノマルトシル−β−シクロデキストリン0.365g
を水2.5gに溶解し、2−ニトロ−m−キシレン(2
−ニトロ−m−Xy)、4−ニトロ−m−Xy、5−ニ
トロ−m−Xyの等重量混合物0.390gを加えた。
以下、実施例1と同様に行った。結果を表9に示す。表
中の数字は、実施例1におけると同様の意味である。
【0035】
【表9】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 2−ニトロ−m−Xy 33.3% 16.4% 4−ニトロ−m−Xy 33.3% 70.5% 5−ニトロ−m−Xy 33.3% 13.1% ───────────────────────────────
【0036】実施例10 モノマルトシル−β−シクロデキストリン0.365g
を水2.5gに溶解し、4−クロロ−2−ニトロトルエ
ン(4−クロロ−2−NT)と4−クロロ−3−NTの
等重量混合物0.487gを加えた。以下、実施例1と
同様に行った。結果を表10に示す。表中の数字は、実
施例1におけると同様の意味である。
【0037】
【表10】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 4−クロロ−2−NT 50.0% 39.0% 4−クロロ−3−NT 50.0% 61.0% ───────────────────────────────
【0038】実施例11 メチル−β−シクロデキストリン0.656gを水5.
1gに溶解し、4−クロロ−2−ニトロトルエン(4−
クロロ−2−NT)と4−クロロ−3−NTの等重量混
合物0.864gを加えた。以下、実施例1と同様に行
った。結果を表11に示す。表中の数字は、実施例1に
おけると同様の意味である。
【0039】
【表11】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 4−クロロ−2−NT 50.0% 33.8% 4−クロロ−3−NT 50.0% 66.2% ───────────────────────────────
【0040】実施例12 モノマルトシル−β−シクロデキストリン0.365g
を水2.5gに溶解し、2,4−ジニトロトルエン
(2,4−DNT)と2,6−DNTの等重量混合物
(固体)を等重量のメシチレンに溶解した溶液0.47
3gを加えた。以下、実施例1と同様に行った。結果を
表12に示す。表中の数字は、実施例1におけると同様
の意味である。
【0041】
【表12】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 2,4−DNT 50.0% 74.3% 2,6−DNT 50.0% 25.7% ───────────────────────────────
【0042】実施例13 モノグルコシル−α−シクロデキストリン0.568g
を水5.0gに溶解し、2,3−キシレノール、3,4
−キシレノール及び3,5−キシレノールの等重量混合
物(固体)を等重量のジエチルエーテルに溶解した溶液
1.224gを加えた。以下、実施例1と同様に行っ
た。結果を表13に示す。表中の数字は、実施例1にお
けると同様の意味である。
【0043】
【表13】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 2,3−キシレノール 33.3% 25.0% 3,4−キシレノール 33.3% 28.2% 3,5−キシレノール 33.3% 46.8% ───────────────────────────────
【0044】実施例14 モノマルトシル−β−シクロデキストリン0.365g
を水2.5gに溶解し、2,3−キシレノール、3,4
−キシレノール及び3,5−キシレノールの等重量混合
物(固体)を等重量のジエチルエーテルに溶解した溶液
0.627gを加えた。以下、実施例1と同様に行っ
た。結果を表14に示す。表中の数字は、実施例1にお
けると同様の意味である。
【0045】
【表14】 ─────────────────────────────── 原料 抽出油分 ─────────────────────────────── 2,3−キシレノール 33.3% 27.9% 3,4−キシレノール 33.3% 59.2% 3,5−キシレノール 33.3% 12.9% ───────────────────────────────
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、トリメチルベンゼン、
トリクロロベンゼン、ジメチルニトロベンゼン、クロロ
ニトロトルエン、ジニトロトルエン、及びキシレノール
から選ばれるベンゼン三置換異性体混合物から各成分
を包接化反応と液−液抽出の簡便な操作で高選択的に分
離することができる。また、目的物抽出後の置換型シク
ロデキストリンは繰り返し包接化・抽出操作に使用する
ことができるので、低コストでベンゼン三置換異性体を
分離することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 37/88 39/07 205/06 205/12 C08B 37/16 7433−4C 審査官 西川 和子 (56)参考文献 特開 昭50−151827(JP,A) 特開 昭62−281855(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリメチルベンゼン、トリクロロベンゼ
    ン、ジメチルニトロベンゼン、クロロニトロトルエン、
    ジニトロトルエン、及びキシレノールから選ばれるベン
    ゼン三置換異性体の混合物と、α−又はβ−シクロデキ
    トリンの少なくとも一つの水酸基の水素が、グルコシル
    基、マルトシル基、マルトオリゴ糖残基、メチル基、ヒ
    ドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、スルホン酸
    基、アルキレンスルホン酸基およびカルボキシアルキル
    基のうちの少なくとも一つで置換された置換型シクロデ
    キストリンとを接触させることにより、置換型シクロデ
    キストリンのベンゼン三置換異性体包接錯体を高選択的
    に形成させ、次いで当該包接錯体からベンゼン三置換異
    性体を脱離することを特徴とするベンゼン三置換異性体
    を分離する方法。
  2. 【請求項2】 α−又はβ−シクロデキストリンの少な
    くとも一つの水酸基の水素が、グルコシル基、マルトシ
    ル基、マルトオリゴ糖残基、メチル基、ヒドロキシエチ
    ル基、ヒドロキシプロピル基、スルホン酸基、アルキレ
    ンスルホン酸基およびカルボキシアルキル基のうちの少
    なくとも一つで置換された置換型シクロデキストリンか
    らなる、トリメチルベンゼン、トリクロロベンゼン、ジ
    メチルニトロベンゼン、クロロニトロトルエン、ジニト
    ロトルエン、及びキシレノールから選ばれるベンゼン三
    置換型異性体包接分離用薬剤。
JP3171951A 1991-06-18 1991-06-18 ベンゼン三置換異性体を分離する方法及び該方法に用いる包接分離用薬剤 Expired - Lifetime JPH07100669B2 (ja)

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